JP3362375B2 - レンズ貼付皿 - Google Patents
レンズ貼付皿Info
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズの加工成形に際
して使用されるレンズ貼付皿に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のレンズ貼付皿としては、
レンズ貼付面が金属製のものや、あるいは特開昭64−
34653号公報に開示されたエンジニアリングプラス
チック製のものが知られている。そして従来のレンズ貼
付皿では、図4に示す如く、一体構造のレンズ貼付皿2
の上面に貼付剤4を塗布してレンズ3を固定していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
のレンズ貼付皿では、台座部分(以下、皿ベース部と称
す)にレンズ貼付面が一体的に設けられていたので、加
工しようとするレンズの直径や曲率に応じて専用のレン
ズ貼付皿を多数用意する必要があり、その保管のために
広いスペースが必要となるという問題点があった。 【0004】また、ヤニと呼ばれる貼付剤にてレンズ貼
付皿にレンズを貼付ける際、この貼付剤を80℃〜10
0℃の温度に加熱することにより流動性を与え、貼付剤
が流動性を有する状態でレンズ貼付皿にレンズを貼付
け、貼付剤を常温付近まで冷却して固化することにより
レンズ貼付皿にレンズを固定する方法がとられるが、金
属をレンズ貼付皿として使用した場合には、レンズとレ
ンズ貼付皿との線膨張係数が異なるために、レンズ貼付
時の高温状態から常温まで冷却する際の温度差による歪
がレンズに生じる。 【0005】さらに、金属をレンズ貼付皿として使用し
た場合には、レンズとレンズ貼付皿との線膨張係数が異
なるために、加工中に発生する熱によってレンズに歪を
生じる。 【0006】そして、上記のような歪がレンズに生じる
と、レンズを高精度に加工することができないという問
題がある。 【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、様々な直径、曲率のレンズに対して汎用的に使用す
ることが可能であり、保管場所の省スペース化を実現で
き、しかもレンズの加工精度を向上させることのできる
レンズ貼付皿を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のレンズ貼付皿では、皿ベースとこの皿ベース
部と別体な部材で形成され且つ前記皿ベース部と一側が
一体にされるとともに他側にレンズを貼付剤にて貼り付
けるレンズ貼付部とからなり、前記レンズ貼付部は硫酸
カルシウムと水溶性樹脂とからなることを特徴としてい
る。 【0009】 【作用】上記構成からなる本発明のレンズ貼付皿では、
皿ベース部と、硫酸カルシウムと水溶性樹脂とからなる
レンズ貼付部とを別体に構成して、皿ベース部の共通利
用を図ることとした。そして、レンズの貼付部のみを各
レンズ形状に応じて形成することにより、レンズ貼付皿
の保管場所の省スペース化を実現する。また、硫酸カル
シウムと水溶性樹脂とからなるレンズ貼付部線膨張係数
がレンズの線膨張係数と同等になるので、レンズの貼付
時やレンズ加工中の発熱等によってレンズに歪が発生す
ることが防止され、高精度なレンズの加工が可能であ
る。さらに、加工するレンズの貼付面形状に応じたレン
ズ貼付部を、成形により単体で作成することも、皿ベー
ス部と一体となるように製作することも容易に可能であ
る。 【0010】以下、添付図面を参照して本発明に係るレ
ンズ貼付皿のいくつかの実施例を説明する。 【0011】 【実施例1】まず、本発明の実施例1を説明する。図1
はレンズ貼付皿の断面図であり、レンズ貼付皿にレンズ
を貼付けた状態を示すものである。本実施例において
は、加工するレンズ3として、常温状態(−30℃〜7
0℃)での線膨張係数が7×10-6/℃、高温状態(1
00℃〜300℃)での線膨張係数が8×10-6/℃で
あるSF10を用いた。図1に示すように、本実施例に
おけるレンズ貼付皿7は、皿ベース部1と、皿ベース部
1上に接合されたレンズ貼付部5とから構成されてい
る。レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに水溶性樹脂と
してのポリビニルアルコールを20%加えることにより
構成され、この割合とすることにより、レンズ貼付部5
の線膨張係数は、上記レンズ3の線膨張係数とほぼ同等
な8×10-6/℃となる。一方、上記レンズ貼付部5に
は、加工されるレンズ3が貼付剤4にて貼付られてい
る。貼付剤4は、一般的にヤニと呼ばれるものであり、
ホットメルトタイプのものである。 【0012】本実施例では、まず、シリコン系の材料か
ら構成され、転写しようとするレンズ貼付面形状をもっ
た型に、硫酸カルシウムとポリビニルアルコールからな
る素材を水で溶かしたものを所定の体積だけ流し込む。
一定時間自然放置することにより材料が固化するので、
固化後、型から取り外すことにより、レンズ貼付部5が
成形される。このレンズ貼付部5と皿ベース部5とを接
着し、一体とすることによりレンズ貼付皿が完成する。 【0013】つぎに、レンズ貼付部5とレンズ3とを貼
付剤4を介して貼付ける。この際、貼付剤4はホットメ
ルトタイプのものであるため、これを80℃〜100℃
に加熱して流動性を与え、貼付剤4が流動性を有する状
態でレンズ貼付部5にレンズ3を貼付け、貼付剤4を常
温付近まで冷却して固化することによりレンズ貼付部5
にレンズ3を固定する。固定後は、レンズ3に対して所
望の加工を行う。加工後は、レンズ3を貼付部5から剥
がし、皿ベース1は再利用する。 【0014】本実施例のレンズ貼付皿によると、レンズ
に接するレンズ貼付部を加工するレンズと同等の線膨張
係数からなる部材で構成するため、レンズは、貼付剤を
固化させる際の温度変化による歪、および加工中に発生
する熱による歪の影響を受けることがなく、従って高精
度な加工を行うことができる。また、レンズ貼付部をレ
ンズ貼付面形状に応じて成形する際、型材を水で溶かし
たものを型に流し込み、加工しようとするレンズ貼付面
形状を転写させるだけで成形でき、必要に応じて簡単に
製作できるので、部品形状ごとに貼付皿を保管する必要
がなく、貼付皿の保管スペースを小さくすることができ
る。 【0015】 【実施例2】次に、本発明の実施例2を説明する。図2
は実施例2のレンズ貼付皿を示す断面図であり、レンズ
貼付皿へのレンズ貼付け状態を示すものである。本実施
例においては、加工するレンズ3として、常温状態(−
30℃〜70℃)での線膨張係数が7×10-6/℃、高
温状態(100℃〜300℃)での線膨張係数が8×1
0-6/℃であるSF10を用いた。図2に示すように、
本実施例におけるレンズ貼付皿7は、皿ベース部6と、
皿ベース部6上に一体に成形されたレンズ貼付部5とか
ら構成されている。本実施例では、皿ベース6に対して
レンズ貼付部5が加工中に軸方向および径方向にずれな
いように、皿ベース6のレンズ貼付部5との結合部には
突起部6aが設けられている。 【0016】レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに水溶
性樹脂としてのポリアクリルアミドを加えたものであ
り、このレンズ貼付部5は、皿ベース6上に一体に成形
されている。上記レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに
水溶性樹脂としてのポリアクリルアミドを20%加える
ことにより構成され、この割合とすることにより、レン
ズ貼付部5の線膨張係数は、上記レンズ3の線膨張係数
とほぼ同等な8×10-6/℃となる。一方、上記レンズ
貼付部5には、加工されるレンズ3が貼付剤4にて貼付
られている。貼付剤4は、一般的にヤニと呼ばれるもの
であり、ホットメルトタイプのものである。 【0017】本実施例では、まず、シリコン系の材料か
ら構成され、転写しようとするレンズ貼付面形状をもっ
た型に、硫酸カルシウムとポリアクリルアミドからなる
素材を水で溶かしたものを所定の体積だけ流し込む。そ
の素材の上に皿ベース部6をのせて一体となるように固
化させ成形することによりレンズ貼付皿が完成する。 【0018】つぎに、レンズ貼付部5とレンズ3とを貼
付剤4を介して貼付ける。この際、貼付剤4はホットメ
ルトタイプのものであるため、これを80℃〜100℃
に加熱して流動性を与え、貼付剤4が流動性を有する状
態でレンズ貼付部5にレンズ3を貼付け、貼付剤4を常
温付近まで冷却して固化することによりレンズ貼付部5
にレンズ3を固定する。固定後は、レンズ3に対して所
望の加工を行う。加工後は、レンズ3を貼付部5から剥
がし、皿ベース6は再利用する。 【0019】本実施例のレンズ貼付皿によると、実施例
1と同様の効果が得られる。さらに、皿ベース部とレン
ズ貼付部とが一体になるように成形するため、より大き
な加工負荷に耐えられるとともに高精度な加工が可能と
なる。また、皿ベース部の突起部の形状を図3のように
しても同様な効果が得られる。また、レンズ貼付部の素
材として、硫酸カルシウムにポリ酢酸ビニルの部分ケン
化物を20%加えたものを使用しても、同様な効果が得
られる。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のレンズ貼
付皿によれば、皿ベース部とレンズ貼付部とを別体に構
成して、皿ベース部の共通利用を図るとともに、レンズ
貼付部のみを各レンズ形状に応じて形成することによ
り、レンズ貼付皿の保管場所の省スペース化を実現する
ことができる。また、レンズ貼付部の材料として、線膨
張係数がレンズの線膨張係数と近い硫酸カルシウムと水
溶性樹脂とからなる材料を使用することにより、レンズ
の貼付時やレンズ加工中の発熱等によっても歪が発生し
にくくなり、レンズの加工精度を向上させることができ
る。また、硫酸カルシウムと水溶性樹脂とからなる材料
は成形が容易に行えるため、様々な直径、曲率のレンズ
に対して、レンズ形状に応じたレンズ貼付皿の作成が容
易に可能である。
して使用されるレンズ貼付皿に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種のレンズ貼付皿としては、
レンズ貼付面が金属製のものや、あるいは特開昭64−
34653号公報に開示されたエンジニアリングプラス
チック製のものが知られている。そして従来のレンズ貼
付皿では、図4に示す如く、一体構造のレンズ貼付皿2
の上面に貼付剤4を塗布してレンズ3を固定していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
のレンズ貼付皿では、台座部分(以下、皿ベース部と称
す)にレンズ貼付面が一体的に設けられていたので、加
工しようとするレンズの直径や曲率に応じて専用のレン
ズ貼付皿を多数用意する必要があり、その保管のために
広いスペースが必要となるという問題点があった。 【0004】また、ヤニと呼ばれる貼付剤にてレンズ貼
付皿にレンズを貼付ける際、この貼付剤を80℃〜10
0℃の温度に加熱することにより流動性を与え、貼付剤
が流動性を有する状態でレンズ貼付皿にレンズを貼付
け、貼付剤を常温付近まで冷却して固化することにより
レンズ貼付皿にレンズを固定する方法がとられるが、金
属をレンズ貼付皿として使用した場合には、レンズとレ
ンズ貼付皿との線膨張係数が異なるために、レンズ貼付
時の高温状態から常温まで冷却する際の温度差による歪
がレンズに生じる。 【0005】さらに、金属をレンズ貼付皿として使用し
た場合には、レンズとレンズ貼付皿との線膨張係数が異
なるために、加工中に発生する熱によってレンズに歪を
生じる。 【0006】そして、上記のような歪がレンズに生じる
と、レンズを高精度に加工することができないという問
題がある。 【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、様々な直径、曲率のレンズに対して汎用的に使用す
ることが可能であり、保管場所の省スペース化を実現で
き、しかもレンズの加工精度を向上させることのできる
レンズ貼付皿を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のレンズ貼付皿では、皿ベースとこの皿ベース
部と別体な部材で形成され且つ前記皿ベース部と一側が
一体にされるとともに他側にレンズを貼付剤にて貼り付
けるレンズ貼付部とからなり、前記レンズ貼付部は硫酸
カルシウムと水溶性樹脂とからなることを特徴としてい
る。 【0009】 【作用】上記構成からなる本発明のレンズ貼付皿では、
皿ベース部と、硫酸カルシウムと水溶性樹脂とからなる
レンズ貼付部とを別体に構成して、皿ベース部の共通利
用を図ることとした。そして、レンズの貼付部のみを各
レンズ形状に応じて形成することにより、レンズ貼付皿
の保管場所の省スペース化を実現する。また、硫酸カル
シウムと水溶性樹脂とからなるレンズ貼付部線膨張係数
がレンズの線膨張係数と同等になるので、レンズの貼付
時やレンズ加工中の発熱等によってレンズに歪が発生す
ることが防止され、高精度なレンズの加工が可能であ
る。さらに、加工するレンズの貼付面形状に応じたレン
ズ貼付部を、成形により単体で作成することも、皿ベー
ス部と一体となるように製作することも容易に可能であ
る。 【0010】以下、添付図面を参照して本発明に係るレ
ンズ貼付皿のいくつかの実施例を説明する。 【0011】 【実施例1】まず、本発明の実施例1を説明する。図1
はレンズ貼付皿の断面図であり、レンズ貼付皿にレンズ
を貼付けた状態を示すものである。本実施例において
は、加工するレンズ3として、常温状態(−30℃〜7
0℃)での線膨張係数が7×10-6/℃、高温状態(1
00℃〜300℃)での線膨張係数が8×10-6/℃で
あるSF10を用いた。図1に示すように、本実施例に
おけるレンズ貼付皿7は、皿ベース部1と、皿ベース部
1上に接合されたレンズ貼付部5とから構成されてい
る。レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに水溶性樹脂と
してのポリビニルアルコールを20%加えることにより
構成され、この割合とすることにより、レンズ貼付部5
の線膨張係数は、上記レンズ3の線膨張係数とほぼ同等
な8×10-6/℃となる。一方、上記レンズ貼付部5に
は、加工されるレンズ3が貼付剤4にて貼付られてい
る。貼付剤4は、一般的にヤニと呼ばれるものであり、
ホットメルトタイプのものである。 【0012】本実施例では、まず、シリコン系の材料か
ら構成され、転写しようとするレンズ貼付面形状をもっ
た型に、硫酸カルシウムとポリビニルアルコールからな
る素材を水で溶かしたものを所定の体積だけ流し込む。
一定時間自然放置することにより材料が固化するので、
固化後、型から取り外すことにより、レンズ貼付部5が
成形される。このレンズ貼付部5と皿ベース部5とを接
着し、一体とすることによりレンズ貼付皿が完成する。 【0013】つぎに、レンズ貼付部5とレンズ3とを貼
付剤4を介して貼付ける。この際、貼付剤4はホットメ
ルトタイプのものであるため、これを80℃〜100℃
に加熱して流動性を与え、貼付剤4が流動性を有する状
態でレンズ貼付部5にレンズ3を貼付け、貼付剤4を常
温付近まで冷却して固化することによりレンズ貼付部5
にレンズ3を固定する。固定後は、レンズ3に対して所
望の加工を行う。加工後は、レンズ3を貼付部5から剥
がし、皿ベース1は再利用する。 【0014】本実施例のレンズ貼付皿によると、レンズ
に接するレンズ貼付部を加工するレンズと同等の線膨張
係数からなる部材で構成するため、レンズは、貼付剤を
固化させる際の温度変化による歪、および加工中に発生
する熱による歪の影響を受けることがなく、従って高精
度な加工を行うことができる。また、レンズ貼付部をレ
ンズ貼付面形状に応じて成形する際、型材を水で溶かし
たものを型に流し込み、加工しようとするレンズ貼付面
形状を転写させるだけで成形でき、必要に応じて簡単に
製作できるので、部品形状ごとに貼付皿を保管する必要
がなく、貼付皿の保管スペースを小さくすることができ
る。 【0015】 【実施例2】次に、本発明の実施例2を説明する。図2
は実施例2のレンズ貼付皿を示す断面図であり、レンズ
貼付皿へのレンズ貼付け状態を示すものである。本実施
例においては、加工するレンズ3として、常温状態(−
30℃〜70℃)での線膨張係数が7×10-6/℃、高
温状態(100℃〜300℃)での線膨張係数が8×1
0-6/℃であるSF10を用いた。図2に示すように、
本実施例におけるレンズ貼付皿7は、皿ベース部6と、
皿ベース部6上に一体に成形されたレンズ貼付部5とか
ら構成されている。本実施例では、皿ベース6に対して
レンズ貼付部5が加工中に軸方向および径方向にずれな
いように、皿ベース6のレンズ貼付部5との結合部には
突起部6aが設けられている。 【0016】レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに水溶
性樹脂としてのポリアクリルアミドを加えたものであ
り、このレンズ貼付部5は、皿ベース6上に一体に成形
されている。上記レンズ貼付部5は、硫酸カルシウムに
水溶性樹脂としてのポリアクリルアミドを20%加える
ことにより構成され、この割合とすることにより、レン
ズ貼付部5の線膨張係数は、上記レンズ3の線膨張係数
とほぼ同等な8×10-6/℃となる。一方、上記レンズ
貼付部5には、加工されるレンズ3が貼付剤4にて貼付
られている。貼付剤4は、一般的にヤニと呼ばれるもの
であり、ホットメルトタイプのものである。 【0017】本実施例では、まず、シリコン系の材料か
ら構成され、転写しようとするレンズ貼付面形状をもっ
た型に、硫酸カルシウムとポリアクリルアミドからなる
素材を水で溶かしたものを所定の体積だけ流し込む。そ
の素材の上に皿ベース部6をのせて一体となるように固
化させ成形することによりレンズ貼付皿が完成する。 【0018】つぎに、レンズ貼付部5とレンズ3とを貼
付剤4を介して貼付ける。この際、貼付剤4はホットメ
ルトタイプのものであるため、これを80℃〜100℃
に加熱して流動性を与え、貼付剤4が流動性を有する状
態でレンズ貼付部5にレンズ3を貼付け、貼付剤4を常
温付近まで冷却して固化することによりレンズ貼付部5
にレンズ3を固定する。固定後は、レンズ3に対して所
望の加工を行う。加工後は、レンズ3を貼付部5から剥
がし、皿ベース6は再利用する。 【0019】本実施例のレンズ貼付皿によると、実施例
1と同様の効果が得られる。さらに、皿ベース部とレン
ズ貼付部とが一体になるように成形するため、より大き
な加工負荷に耐えられるとともに高精度な加工が可能と
なる。また、皿ベース部の突起部の形状を図3のように
しても同様な効果が得られる。また、レンズ貼付部の素
材として、硫酸カルシウムにポリ酢酸ビニルの部分ケン
化物を20%加えたものを使用しても、同様な効果が得
られる。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のレンズ貼
付皿によれば、皿ベース部とレンズ貼付部とを別体に構
成して、皿ベース部の共通利用を図るとともに、レンズ
貼付部のみを各レンズ形状に応じて形成することによ
り、レンズ貼付皿の保管場所の省スペース化を実現する
ことができる。また、レンズ貼付部の材料として、線膨
張係数がレンズの線膨張係数と近い硫酸カルシウムと水
溶性樹脂とからなる材料を使用することにより、レンズ
の貼付時やレンズ加工中の発熱等によっても歪が発生し
にくくなり、レンズの加工精度を向上させることができ
る。また、硫酸カルシウムと水溶性樹脂とからなる材料
は成形が容易に行えるため、様々な直径、曲率のレンズ
に対して、レンズ形状に応じたレンズ貼付皿の作成が容
易に可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1のレンズ貼付皿を示す断
面図である。 【図2】本発明による実施例2のレンズ貼付皿を示す断
面図である。 【図3】実施例2のレンズ貼付皿の変形例をしめす断面
図である。 【図4】従来のレンズ貼付皿を示す断面図である。 【符号の説明】 1,6 皿ベース部 2,7 レンズ貼付皿 3 レンズ 4 貼付剤 5 レンズ貼付部 6a 突起部
面図である。 【図2】本発明による実施例2のレンズ貼付皿を示す断
面図である。 【図3】実施例2のレンズ貼付皿の変形例をしめす断面
図である。 【図4】従来のレンズ貼付皿を示す断面図である。 【符号の説明】 1,6 皿ベース部 2,7 レンズ貼付皿 3 レンズ 4 貼付剤 5 レンズ貼付部 6a 突起部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 米山 收
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2 オリ
ンパス光学工業株式会社内
(56)参考文献 特開 昭64−34653(JP,A)
特開 昭54−24936(JP,A)
特開 昭62−54073(JP,A)
特開 平4−202535(JP,A)
実開 昭51−28594(JP,U)
実開 昭63−110360(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B24B 13/005
B23Q 3/08
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 皿ベースと、この皿ベース部と別体な部
材で形成され且つ前記皿ベース部と一側が一体にされる
とともに他側にレンズを貼付剤にて貼り付けるレンズ貼
付部とからなり、前記レンズ貼付部は硫酸カルシウムと
水溶性樹脂とからなることを特徴とするレンズ貼付皿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26948892A JP3362375B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | レンズ貼付皿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26948892A JP3362375B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | レンズ貼付皿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0691507A JPH0691507A (ja) | 1994-04-05 |
JP3362375B2 true JP3362375B2 (ja) | 2003-01-07 |
Family
ID=17473143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26948892A Expired - Fee Related JP3362375B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | レンズ貼付皿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3362375B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE60327957D1 (de) | 2002-01-09 | 2009-07-30 | Hoya Corp | Schleifwerkzeug |
JP2020069606A (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | キヤノン株式会社 | 保持方法、加工方法及び保持装置 |
-
1992
- 1992-09-11 JP JP26948892A patent/JP3362375B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0691507A (ja) | 1994-04-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020108 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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