JPS61203401A - 一体型ハイブリツドレンズ及びその製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ガラスレンズをプラスチックレンズで覆っ
た一体型ハイブリッドレンズに関するものである。

〔従来の技術〕

従来のガラス部のみから構成されるガラスレンズは温度
変化による形状変化が小さく従って光学特性の安定性に
優れるという長所を有する反・面、一般に表面形状を球
面状にしか研磨加工することができず各種光学的収差、
例えば球面収差、コマ収差、非点収差等を補正するため
に複数枚のガラスレンズを組合せる必要があった。一方
、従来のプラ・スチック部のみから構成されるプラスチ
ックレンズは、上記ガラスレンズの欠点を解消するため
に特殊な精密旋削機を用いて上記光学的収差を無くし得
る非球面形状を有する金型を作成することにより高機能
レンズを多量に生産できるという長所を有する反面、温
度変化による形状変化がガラスより１桁大きく従って光
学的特性変化が２桁大きくなるという欠点を有するため
に広い温度範囲では使用できず、その上成形時の収縮や
光学歪が大きく歩留りが悪いという問題があった。

これに対し、従来のガラスレンズをインサートしたプラ
スチックレンズとしては、例えば特開昭５９−４６６０
１号公報に示されるように、第５図及び第６図（ａ）　
、　（ｂ）のようなものがある。図において、（１）は
ガラスレンズ部、（２）　、　（３）はプラスチックレ
ンズ部、（４）　＋　（５）はガラスレンズ部（１）と
プラスチックレンズ部（２）　ｌ　（３）が剥離しない
ようにプラスチックレンズ部（２）　ｌ　（３）の外周
部を互いに連結する連結部であり、（ｓｌ　＊　（９）
　＋αＧはガラスレンズ保持溝である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来のガラスレンズをインサートしたプラスチックレン
ズは以上のように構成されているが、プラスチックレン
ズ部の肉厚が均一でないことから、特に第５図のような
場合、射出成形を行なうと厚肉部にプラスチックが先に
充てんされ残された薄肉部に空洞あるいは気泡が残った
り、高分子鎖の配向が凍結されることによって生じる複
屈折の度合が異なるために、その低複屈折化が困難とな
る上に、成形収縮率もその厚さによって異なるために高
精度なレンズを得ることが困難であるという問題点があ
った。

更にプラスチックレンズ部の肉厚が異なることくより使
用時におけるプラスチックレンズの熱膨張による寸法変
化が異なるため広い温度範囲では使用できないという問
題点があった。

また１上記のような構成のガラスレンズをインサートし
たプラスチックレンズにおいては、ガラスレンズを金型
に取り付ける際ガラスレンズを直接金型で固定するため
に、わずかの位置ずれあるいは寸法変化によって金型を
閉じる際にガラスレンズの破損が生じさらに金型を損傷
するという危険性があるという問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、成形時に気泡の巻き込みを無くすと同時に歪
の発生を押えられる構成にすると共に、使用時の温度変
化による形状変化が小さく、かつ各種光学的収差補正用
レンズを必要としない高精度な一体型ハイブリッドレン
ズを提供することを目的としている。

またこの発明の別の発明は、上記一体型ハイブリッドレ
ンズが得られると同時に、金型への容易な取り付は及び
金型からの容易な取り出しの出来る一体型ハイブリッド
レンズの製造装置を提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係る一体型ハイブリッドレンズは、球面形状
を有するガラスレンズとそれを覆うプラスチック【ｌン
ズから成り、プラスチックレンズの表面形状は非球面形
状でガラスレンズ表面形状に沿っており、プラスチック
レンズの厚さは光学的収差を補正し得る厚さの差を許容
して実質的に均一の厚さになるようにしたものである。

また、この発明の別の発明に係る一体型ハイブリッドレ
ンズの製造装置は、上記の一体型ハイブリッドレンズを
生産する為の第１．第２の金型ノ形成する空間は、ガラ
スレンズを保持した時に上記ガラスレンズの回りに光学
的収差を補正しうる幅の差を許容して実質的に均一の幅
の空間を有し、上記ガラスレンズは外周部の８点以上を
ピンで保持され１上記ピンは、上記ガラスレンズに対し
て進退し弾性体で上記ガラスレンズを保持し、上記ピン
には進退方向の前面と後面にそれぞれ傾斜のある山形の
突起を有し、上記第２金型には上記山形に対応した凹部
を有しピンの山形に第２金型の凹部を嵌めた時に金型内
のレンズの位置決めが出来、成形されたハイブリッドレ
ンズの取り出しは、第２金型を外してピンの突起を利用
してピンを後退させて行なう構成にしたものである。

〔作用〕

この発明においては、ガラスレンズをインサートしたプ
ラスチックレンズの厚さは光学的収差を補正しうる厚さ
の差を許容して実質的に均一の厚さであるので、プラス
チックレンズ成形時の気泡の巻き込みを無くし温度変化
による形状変化および光学特性変化や成形時に生じる熱
収縮および光学歪が少なくなり、さらに各種光学的収差
補正用レンズが不要となる。

また、この発明の別の発明においては、ガラスレンズを
保持した金型は、ガラスレンズの回りに光学的収差を補
正しうる幅の差を許容して実質的に均一な幅の空間を有
し、上記の一体型ハイブリッドレンズを成形することが
できる。また金型内ではガラスレンズはピンを介在させ
て弾性体にて保持されると共に、ピンには突起−この突
起に嵌合するよう第２金型には凹部が設けられ、この突
起及び第２金型の凹部を利用してガラスレンズの位置決
め及び取り付けを行ない、突起を利用してハイブリッド
レンズの取り出しを行なえるような構成としたので、容
易な取り付は及び取り出しが可能となり、また、ガラス
レンズを金型により損傷することは無い。

〔実施例〕

第１図はこの発明の一実施例を示す断面図である。この
図は凹レンズに関するもので、図において、ａ、Ｃａは
光学樹脂から成る非球面形状のプラスチックレンズ、（
ロ）はプラスチックレンズ四、ａとほぼ同一形状の球面
ガラスレンズであり、その屈折率は光学樹脂の屈折率と
ほぼ同一に調節したものである。また第２図及び第８図
は夫々この発明の他の実施例およびさらに他の実施例を
示すもノテあり〜夫々凸レンズ及びメニスカスレンズに
関するものである。

この実施例は以上のように構成されるもので、プラスチ
ックレンズ（ロ）、ａ３とはｔ！同一の屈折率を有する
球面形状のガラスレンズ（ロ）を、表面形状は非球面形
状で、ガラスレンズＱｌ）に沿っており厚さは各種光学
的収差を補正しうる厚さの差を許容して実質的に均一の
厚さであるプラスチックレンズａ、ＱＳで覆ったもので
あり、成形時のプラスチックレンズ部の気泡の巻き込み
が無くかつ成形歪が少なくなると同時に各種光学的収差
補正用レンズを不要とする。また使用時の温度変化によ
る形状変化も小さい。また、この実施例においてガラス
レンズとプラスチックレンズの屈折率をほぼ同一にした
ことにより、ガラスレンズとプラスチックレンズとの界
面での反射を防いでいる。この場合、反射防止膜が不要
となる。

第４図（ａ）　、　（ｂ）はこの発明の別の発明の一体
型ハイブリッドレンズの製造装置の一実施例を示す夫々
金型を閉した時の断面図、第２金型を外した時の平面図
である。

図においてα４は非球面に旋削されたキャビテイ面で、
（至）はプラスチックレンズを構成する光学樹脂が注入
される空間で、第１金型（２）と第２金型（２）及びガ
ラスレンズ（ロ）で形成されており、上記ガラスレンズ
ｑηの回りに光学的収差を補正しうる幅の差を許容して
実質的に均一の幅の空間である。αｅ。

Ｑ７）は夫々ゲート部、ランチ部である。（財）は位置
決め用ピンで、ガラスレンズ（ロ）を押し込むと弾性体
又はバネ（２）の作用でガラスレンズ（ロ）の外周部に
設けられた８点以上の穴０１に嵌まり、かつ第１金型（
ハ）の位置決め溝四の面にてピンの最前進位置は決めら
れる。またピン（至）は突起を有し、第２金型四はその
突起に嵌合する凹部を有しており、ピン（ト）の突起の
第１面（２）と第２面（２）及び第２金型の凹部は金型
を閉じた時にピン（ト）を固定しガラスレンズの位置決
めをする働きをすると共に第１面（２）は成形後の一体
型ハイブリッドレンズの取り出しを容易にするものであ
る。例えば、８個以上の第１面（２）に内接するピン又
はリングを第１面に）に押し込むことによりピン（至）
は容易に抜くことが出来る。

なお、この作用はガラスレンズ（ロ）取り付は時にも適
用出来る。又、第１面（２）、第２面（２）共に傾斜し
ており、第２金型凹部もそれと対応した形状となってい
る為、金型をスムーズに閉じることが出来る。第４図（
Ｃ）はガラスレンズ（ロ）を保持するピンに）の他の実
施例を示しており、この場合レンズを押し込みだけでピ
ン（ト）は後退するものである。

〔発明の効果〕

この発明は以上説明したとおり、球面形状を有するガラ
スレンズとそれを覆うプラスチックレンズから成り、プ
ラスチックレンズの表面形状は非球面形状でガラスレン
ズ表面形状に沿っており、プラスチックレンズの厚さは
光学的収差を補正し得る厚さの差を許容して実質的に均
一の厚さとしたので、成形時の気泡の巻き込みが無く、
成形歪が少なく、また使用時の温度変化による形状変化
及び光学特性変化が少なく、かつ各種光学的収差補正用
レンズを必要としない高精度な一体型・・イブリッドレ
ンズが得られるという効果がある。

また、この発明においてガラスレンズの屈折率とプラス
チックレンズの屈折率をほぼ同一にするならば、ガラス
レンズとプラスチックレンズとの界面での反射を防ぐこ
とができるという効果が得られる。

また、この発明の別の発明において、上記効果を有する
一体型Ｉ・イブリッドレンズを生産する為の第１．第２
の金型の形成する空間は、ガラスレンズを保持した時に
上記ガラスレンズの回りに光学的収差を補正しうる幅の
差を許容して実質的に均一の幅の空間を有し、上記ガラ
スレンズは外周部の８点以上をピンで保持され、上記ピ
ンは１゛上記ガラスレンズに対して進退し弾性体で上記
ガラスレンズを保持し、上記ピンには進退方向の前面と
後面にそれぞれ傾斜のある山形の突起を有し、上記第２
金型には上記山形に対応した凹部を有しピンの山形に第
２金型の凹部を嵌めた時に金型内のレンズの位置決めが
出来、成形された７％イブリッドレンズの取り出しは、
第２金型を外してピンの突起を利用しピンを後退させて
行なう構成にしたので、ガラスレンズの取り付け、成形
後の一体型ハイブリッドレンズの取り出しの容易な一体
型ハイブリッドレンズの製造装置を提供するという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例を示す断面図、第２図は
この発明の他の実施例を示す断面図、第８図はこの発明
のさらに他の実施例を示す断面図である。第４図（ａ）
　＝　（ｂ）はこの発明の別の発明の一実施例を示し、
（ａ）は金型を閉じた時の断面図、（ｂ）は第２金型を
外した時の平面図である。第４図（Ｃ）は、この発明の
別の発明に係るピンとガラスレンズの関係を示す断面図
である。第５図は従来のガラスレンズをインサート−し
たプラスチックレンズの断面図、第６図は同じ〈従来の
ガラスレンズをインサートしたプラスチックレンズで（
ａ）は平面図、（ｂ）は（ａ）の心−■ｂ線断面図であ
る。 （ロ）・・・ガラスレンズ、（６）、Ｑ３・・・プラス
チックレンズ、（ト）・・・光学樹脂注入空間、（至）
・・・ピン、（２）、（至）・・・ピンの山形突起の形
成する面、四・・・弾性体、（財）・・・第１金型、（
２）・・・第２金型。 なお図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）球面形状を有するガラスレンズとそれを覆うプラ
   スチックレンズから成り、プラスチックレンズの表面形
   状は非球面形状でガラスレンズ表面形状に沿つており、
   プラスチックレンズの厚さは光学的収差を補正し得る厚
   さの差を許容して実質的に均一の厚さであることを特徴
   とする一体型ハイブリッドレンズ。
2. （２）ガラスレンズの屈折率とプラスチックレンズの屈
   折率は同一であることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の一体型ハイブリッドレンズ。
3. （３）第１金型と第２金型の形成する空間にガラスレン
   ズを保持して残空間に光学樹脂を注入硬化させてハイブ
   リッドレンズを形成するものにおいて、第１金型と第２
   金型の形成する空間は、上記ガラスレンズを保持した時
   に、上記ガラスレンズの回りに光学的収差を補正しうる
   幅の差を許容して実質的に均一の幅の空間を有し、上記
   ガラスレンズは、外周部の３点以上をピンで保持され、
   上記ピンは、上記ガラスレンズに対して進退し弾性体で
   上記ガラスレンズを保持し、上記ピンには進退方向の前
   面と後面にそれぞれ傾斜のある山形の突起を有し、上記
   第２金型には上記山形に対応した凹部を有しピンの山形
   に第２金型の凹部を嵌めた時に金型内のレンズの位置決
   めが出来、成形されたハイブリッドレンズの取り出しは
   、第２金型を外してピンの突起を利用してピンを後退さ
   せて行なう構成にしたハイブリッドレンズの製造装置。