JP3361779B2 - コーティング組成物 - Google Patents

コーティング組成物

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JP3361779B2
JP3361779B2 JP22306399A JP22306399A JP3361779B2 JP 3361779 B2 JP3361779 B2 JP 3361779B2 JP 22306399 A JP22306399 A JP 22306399A JP 22306399 A JP22306399 A JP 22306399A JP 3361779 B2 JP3361779 B2 JP 3361779B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コーティング組成
物に関する。さらに詳しくは、本発明は、緩衝化潜在性
酸触媒を硬化剤として用い、特に耐水性、耐沸騰水性な
どの化学的耐久性に優れるオルガノポリシロキサン塗膜
を形成し得るコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、耐候性、耐水性、耐薬品性な
どの化学的耐久性や硬度などの機械的性質に優れたバル
ク材料、塗膜及び独立膜が求められており、オルガノア
ルコキシシランからシリコーンオリゴマーを調製する研
究開発が盛んに行われている。また、得られたシリコー
ンオリゴマー溶液に、硬化剤を添加して塗膜を形成する
方法の研究開発も盛んに行われている。例えば、特開昭
63−117074号公報には、金属、セラミックス、
ガラスなどの表面に硬度が高く、物性の良好な塗膜を形
成する保存安定性の優れたコーティング組成物として、
オルガノトリアルコキシシランの縮合物、コロイド状シ
リカ、水及び親水性有機溶媒、さらに必要に応じて、硬
化剤としてアミン系シランカップリング剤を含有するコ
ーティング組成物が提案され、特開昭63−13797
2号公報には、オルガノトリアルコキシシランの縮合
物、コロイド状シリカ、水、親水性有機溶媒及び硬化剤
として窒素原子を2〜3個含む複素環化合物、アルミニ
ウムアルコキシド又はアルミニウムのβ−ジケトン類キ
レート化合物を含有するコーティング組成物が提案され
ている。しかし、これらのコーティング組成物から得ら
れた塗膜は、ポリシロキサン骨格に歪みの大きい結合が
残りやすいために、耐沸騰水性が低いという問題があっ
た。また、特開平6−199528号公報には、加水分
解可能な有機金属化合物を、ホウ素イオンの存在下でハ
ロゲンイオンを触媒とし、pH4.5〜5.0に調整しなが
ら加水分解、脱水縮合させたのち、基材に塗布してガラ
ス膜を形成する技術が開示されている。しかし、この方
法で得られたガラス膜も、耐沸騰水性が低いという問題
があった。また、フェニルシルセスキオキサン([C6
5SiO3/2]n)では、水酸化カリウム触媒を用いて、2
50℃で安定なラダーポリマーを合成する方法が知られ
ている(J.F.Brown,Jr.ら、J.Am.C
hem.Soc.、1960年、第82巻、6194
頁)。しかし、この方法はフェニルシルセスキオキサン
に限られ、また、塗膜の常温硬化及び界面との接着に必
要なシラノール基が少ないという問題があった。従来よ
り、強酸触媒によってオルガノアルコキシシランを加水
分解し得ることが知られている。しかし、メチルトリア
ルコキシシランを酸触媒存在下で加水分解、縮重合さ
せ、メチルシルセスキオキサン([CH3SiO3/2]n
を合成する場合には、8量体の沈澱を生じやすく、コー
ティング剤に適した安定なオリゴマー溶液を製造するこ
とは困難であった(Z.Zhangら、J.Non−C
ryst.Solids、1995年、第189巻、2
12頁)。従って、アルコキシシランを加水分解、縮重
合することにより得られるシリコーンオリゴマーを、塗
膜形成の際に、結合に歪みのない安定なポリシロキサン
骨格に再配列が可能で、硬化も促進し得るコーティング
組成物の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルコキシ
シランを加水分解、縮重合させ、得られたシリコーンオ
リゴマー溶液から、特に耐水性、耐沸騰水性などの化学
的耐久性に優れたオルガノポリシロキサン塗膜を形成し
得るコーティング組成物を提供することを目的としてな
されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、アルコキシシラ
ンを加水分解、縮重合させて製造したシリコーンオリゴ
マー溶液に、塗膜形成時に緩衝化潜在性酸触媒として作
用する硬化触媒を配合することにより、耐水性、耐沸騰
水性、耐酸性などに優れたオルガノポリシロキサン塗膜
が得られることを見いだし、この知見に基づいて本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、 (1)(A)成分として、平均構造単位R1 nSiO
x/2(OH)y(OR2)z(ただし、式中、R1は炭素数1〜
3のアルキル基、ビニル基又はフェニル基であり、全て
同一でも異なっていてもよく、R2は炭素数1〜3のア
ルキル基であり、全て同一でも異なっていてもよく、
0.8≦n≦1.7であり、2<x<3.2であり、y>
0、z>0であり、かつy+z=4−n−xである。)
を有するシリコーンオリゴマーを含有する溶液、及び、
(B)成分として、シリコーンオリゴマーを含有する溶
液に添加した後に酸を発生する緩衝化潜在性酸触媒であ
って、該緩衝化潜在性酸触媒がM1(Che)p(OR5)
q(ただし、式中、M1は3価以上の金属であり、Che
はキレート化剤であり、R5は炭素数1〜4のアルキル
基であり、p≧0、q≧0、p+q≧3である。)又は
その部分加水分解物に、(イ)水溶液中における酸解離
定数の逆数の対数値(pKa)が3以下の酸HrA(ただ
し、rは共役塩基であるAの電荷数の絶対値である。)
を0.001≦A/M1≦2のモル比で配合して得た緩衝
化潜在性酸触媒、(ロ)M1−A結合を有する化合物
(ただし、M1は3価以上の金属であり、Aは水溶液中
における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が3以下
の酸の共役塩基である。)を配合して得た緩衝化潜在性
酸触媒又は(ハ)SiX1 l6 4-l(ただし、X1はC
l、Br、I、CH3COO、SCNのいずれかであ
り、R6は水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、
lは1、2、3又は4である。)、カルボン酸エステ
ル、硝酸エステル、硫酸ジアルキル、δ−ラクトン、酸
無水物、酸塩化物、スルホニル化合物の内の少なくとも
1種を配合して得た緩衝化潜在性酸触媒を添加してなる
ことを特徴とするコーティング組成物、 (2)(A)成分のシリコーンオリゴマーが、金属キレ
ート化合物を触媒として、アルコキシシランを加水分
解、縮重合することにより製造されたものである第1項
記載のコーティング組成物、 (3)金属キレート化合物の配位子が、β−ジケトン類
及び大環状ポリエーテルの内の少なくとも1種である第
2項記載のコーティング組成物、 (4)(A)成分のシリコーンオリゴマーが、平均構造
単位R3 aSiOb/2(OH)c(OR4)d(ただし、式中、R
3は炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基又はフェニル
基であり、全て同一でも異なっていてもよく、R4は炭
素数1〜3のアルキル基であり、全て同一でも異なって
いてもよく、0≦a<3であり、0<b<4であり、c
>0、d≧0であり、かつc+d=4−a−bであ
る。)を有し、親水性有機溶媒に可溶なケイ素化合物を
含有する溶液を自己触媒としてアルコキシシランに添加
し、アルコキシシランを加水分解、縮重合させることに
より製造されたものである第1項記載のコーティング組
成物、 (5)M1が、Al3+、Ga3+、In3+、La3+、Fe
3+、Y3+、Eu3+、Ti4+、Zr4+のいずれかである第
1項記載のコーティング組成物、 (6)Aが、SO4 2-、HSO4 -、NO3 -、Cl-、Br
-、I-、SCN-、CH3-m2 mCOO-(ただし、X2
F、Cl、Br、CNのいずれかであり、mは1、2又
は3である。)、CH3COCOO-の内の少なくとも1
種である第1項記載のコーティング組成物、及び (7)キレート化剤が、β−ジケトン類である第1項記
載のコーティング組成物、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のコーティング組成物は、
(A)成分として、平均構造単位R1 nSiOx/ 2(OH)
y(OR2)zを有するシリコーンオリゴマーを含有する溶
液及び(B)成分として、緩衝化潜在性酸触媒を配合して
なるものである。ただし、式中、R1は炭素数1〜3の
アルキル基、ビニル基又はフェニル基であり、全て同一
でも異なっていてもよく、R2は炭素数1〜3のアルキ
ル基であり、全て同一でも異なっていてもよく、0.8
≦n≦1.7、より好ましくは1≦n≦1.3であり、2
<x<3.2、より好ましくは2<x<3であり、y>
0、z>0であり、かつy+z=4−n−xである。な
お、平均構造単位とは、シリコーンオリゴマー中のSi
1原子について平均した構造単位である。本発明組成物
に用いる(A)成分である平均構造単位R1 nSiOx/2(O
H)y(OR2)zを有するシリコーンオリゴマーを含有する
溶液において、nが0.8未満であると、塗膜の乾燥段
階で応力が緩和し難く、塗膜にクラックが生ずるおそれ
がある。nが1.7を超えると、三次元網目構造を形成
し難くなり、塗膜の機械的性質が低下するおそれがあ
る。xが2以下であると、線状ポリマーが形成され難
く、揮発成分が多くなるおそれがある。xが3.2以上
であると、塗膜の乾燥段階で応力が緩和し難く、塗膜に
クラックが生ずるおそれがある。基材上に塗膜を形成す
る際は、塗工前に硬化剤を添加するが、シリコーンオリ
ゴマーのヒドロキシル基OHは、硬化剤の作用によって
架橋する架橋点となるために、ヒドロキシル基が存在す
ること、すなわちy>0であることが必須である。ま
た、アルコキシル基OR2は、硬化剤添加前の溶液の保
存安定性を向上させるために、アルコキシル基が存在す
ること、すなわちz>0であることが必須である。
【0006】(A)成分の製造に用いるアルコキシシラン
に特に制限はなく、例えば、テトラメトキシシラン(T
MOS)、テトラエトキシシラン(TEOS)などのテ
トラアルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン(M
TMS)、メチルトリエトキシシラン(MTES)、エ
チルトリメトキシシラン(ETMS)、フェニルトリエ
トキシシラン(PhTES)、ビニルトリエトキシシラ
ン(VTES)、n−プロピルトリメトキシシラン(n
−PrTMS)、イソプロピルトリメトキシシラン(is
o−PrTMS)などのトリアルコキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン(DMDE)、ジフェニルジメトキ
シシラン(DPhDM)、メチルエチルジメトキシシラ
ン(MEDM)などのジアルコキシシラン、トリメチル
メトキシシラン(TMMS)などのモノアルコキシシラ
ンなどを挙げることができる。本発明組成物に用いる
(A)成分の製造においては、水とアルコキシシランをH
2O/Siのモル比が1.4〜4.0となるように混合し
て、加水分解、縮重合反応を行うことが好ましく、H2
O/Siのモル比が1.5〜2.5となるように混合して
加水分解、縮重合反応を行うことがより好ましい。H2
O/Siのモル比が1.4未満であると、シリコーンオ
リゴマー溶液の製造において未反応のアルコキシル基が
多く残り、オリゴマーの高分子化率が低くなり、塗膜の
機械的性質に悪影響を及ぼすおそれがある。H2O/S
iのモル比が4.0を超えると、シリコーンオリゴマー
溶液の安定性が低下するおそれがある。また、スプレー
時に結露しやすく、成膜時に均一な塗膜を形成すること
が困難となるおそれもある。H 2O/Siのモル比を1.
4〜4.0とすることにより、アルコキシル基の一部が
残存して、(A)成分であるシリコーンオリゴマーを含有
する溶液の安定性を向上させる効果をもたらす。
【0007】本発明組成物においては、(A)成分の製造
に際して、加水分解の触媒として、金属キレート化合物
又は酸を用いることができる。金属キレート化合物は、
アルコキシシランの加水分解に触媒効果を果たすのみな
らず、原料に多量のメチルトリアルコキシシランを用い
る場合には、結晶の析出をも抑制する。また、金属キレ
ート化合物は、加水分解触媒としての作用のほかに、シ
ラノールの脱プロトン化を促進し、縮重合反応をより線
状に進行させる作用も有するので、得られるシリコーン
オリゴマー溶液はゲル化時間が長く、液の長期保存安定
性に優れ、塗膜形成に有利にはたらく。酸触媒を用いる
場合には、金属キレート化合物を併用することが好まし
い。使用する金属キレート化合物に特に制限はないが、
1,3−ジオキソプロピレン鎖を有するβ−ジケントン
類又は大環状ポリエーテルを配位子とする金属キレート
化合物を好適に使用することができる。また、金属イオ
ンの種類に特に制限はないが、配位子との錯体生成定数
の大きい金属を好適に使用することができる。このよう
な金属キレート化合物としては、例えば、トリス(アセ
チルアセトナト)アルミニウム(III)、トリス(エチルア
セトアセタト)アルミニウム(III)、トリス(ジエチルマ
ロナト)アルミニウム(III)、ビス(アセチルアセトナト)
銅(II)、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム
(IV)、トリス(アセチルアセトナト)クロム(III)、トリ
ス(アセチルアセトナト)コバルト(III)、酸化チタン(I
I)アセチルアセトネート[(CH3COCHCOCH3)2
TiO]などのβ−ジケトン類金属キレート、希土類金
属のβ−ジケトン類金属キレート、18−クラウン−6
−カリウムキレート化合物塩、12−クラウン−4−リ
チウムキレート化合物塩、15−クラウン−5−ナトリ
ウムキレート化合物塩などの大環状ポリエーテル化合物
金属キレートなどを挙げることができる。金属キレート
化合物触媒の添加量に特に制限はなく、触媒効果に応じ
て選定することができるが、通常はアルコキシシランに
対して0.001〜5モル%であることが好ましく、0.
005〜1モル%であることがより好ましい。金属キレ
ート化合物触媒の添加量がアルコキシシランに対して
0.001モル%未満であると、加水分解の触媒効果が
十分に発現しないおそれがある。金属キレート化合物触
媒の添加量がアルコキシシランに対して5モル%を超え
ると、塗膜形成時に金属キレート化合物が析出し、塗膜
の性質に悪影響を及ぼすおそれがある。なお、自己触媒
を用いる場合には、金属キレート化合物の添加量は、自
己触媒由来のものも含む。
【0008】本発明組成物においては、(A)成分のシリ
コーンオリゴマーは、平均構造単位R3 aSiOb/2(O
H)c(OR4)dを有し、親水性有機溶媒に可溶なケイ素化
合物を含有する溶液を自己触媒とし、アルコキシシラン
を加水分解、縮重合反応させることによって製造するこ
ともできる。ただし、式中、R3は炭素数1〜3のアル
キル基、ビニル基又はフェニル基であり、全て同一でも
異なっていてもよく、R 4は炭素数1〜3のアルキル基
であり、全て同一でも異なっていてもよく、0≦a<
3、より好ましくは0.8≦a≦2であり、0<b<
4、より好ましくは1<b<3であり、c>0、d≧0
であり、かつc+d=4−a−bである。また、平均構
造単位とは、ケイ素化合物中のSi1原子について平均
した構造単位である。aが3以上であると、上記ケイ素
化合物が揮発しやすくなるとともに、縮合して失活する
おそれがある。c>0であってヒドロキシル基が存在す
ることにより、アルコキシシランがシラノールのプロト
ンによりプロトン化され、水との加水分解反応が進み、
さらに縮重合反応が進む。得られたシリコーンオリゴマ
ー溶液中のシリコーンオリゴマーも、上記の平均構造単
位R3 aSiOb/2(OH)c(OR4)dを有するケイ素化合物
となり得るので、このような触媒を自己触媒と定義す
る。自己触媒の添加量は、アルコキシシランに対し、
0.1〜50重量%であることが好ましく、1〜40重
量%であることがより好ましい。自己触媒の添加量がア
ルコキシシランに対して0.1重量%未満であると、プ
ロトンの授受が少なく、加水分解反応の効率が低下する
おそれがある。自己触媒の添加量がアルコキシシランに
対して50重量%を超えると、反応で得られるシリコー
ンオリゴマー溶液には、自己触媒に由来するシリコーン
オリゴマーの量が多くなるために、シリコーンオリゴマ
ーの生産効率が低下するおそれがある。また、得られた
シリコーンオリゴマー溶液の品質が不安定となるおそれ
がある。
【0009】自己触媒溶液をアルコキシシランから調製
する場合には、酸及び金属キレート化合物の内の少なく
とも1種を触媒として添加することが好ましい。酸とし
ては、通常のゾル−ゲル反応で用いられる硝酸、塩酸な
どの無機酸や、酢酸などの有機酸などを用いることがで
きる。本発明のシリコーンオリゴマー溶液を製造する際
に、自己触媒の添加量が多い場合には、ここで酸触媒を
使用すると液の保存安定性が低下するおそれがあるため
に、金属キレート化合物触媒を用いることが好ましい。
このようにして得られた自己触媒溶液を触媒として、さ
らにアルコキシシランを加水分解、縮重合反応させるこ
とにより、新たな自己触媒溶液を調製することができ
る。この場合、金属キレート化合物を触媒として併用す
ることがより好ましい。自己触媒溶液を調製する際に使
用するアルコキシシランに特に制限はなく、例えば、テ
トラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラ
ン(TEOS)などのテトラアルコキシシラン、メチル
トリメトキシシラン(MTMS)、メチルトリエトキシ
シラン(MTES)、エチルトリメトキシシラン(ET
MS)、フェニルトリエトキシシラン(PhTES)、
ビニルトリエトキシシラン(VTES)、n−プロピル
トリメトキシシラン(n−PrTMS)、イソプロピル
トリメトキシシラン(iso−PrTMS)などのトリア
ルコキシシラン、ジメチルジエトキシシラン(DMD
E)、ジフェニルジメトキシシラン(DPhDM)、メ
チルエチルジメトキシシラン(MEDM)などのジアル
コキシシラン、トリメチルメトキシシラン(TMMS)
などのモノアルコキシシランなどを挙げることができ
る。
【0010】自己触媒溶液を調製する際に使用する金属
キレート化合物触媒に特に制限はないが、β−ジケトン
類又は大環状ポリエーテルを配位子とする金属キレート
化合物を好適に使用することができる。また、金属イオ
ンの種類に特に制限はないが、配位子との錯体生成定数
の大きい金属を好適に使用することができる。このよう
な金属キレート化合物としては、例えば、トリス(アセ
チルアセトナト)アルミニウム(III)、トリス(エチルア
セトアセタト)アルミニウム(III)、トリス(ジエチルマ
ロナト)アルミニウム(III)、ビス(アセチルアセトナト)
銅(II)、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム
(IV)、トリス(アセチルアセトナト)クロム(III)、トリ
ス(アセチルアセトナト)コバルト(III)、酸化チタン(I
I)アセチルアセトネート[(CH3COCHCOCH3)2
TiO]などのβ−ジケトン類金属キレート、希土類金
属のβ−ジケトン類金属キレート、18−クラウン−6
−カリウムキレート化合物塩、12−クラウン−4−リ
チウムキレート化合物塩、15−クラウン−5−ナトリ
ウムキレート化合物塩などの大環状ポリエーテル化合物
金属キレートなどを挙げることができる。自己触媒溶液
を調製する際の金属キレート化合物触媒の添加量に特に
制限はなく、触媒効果に応じて選定することができる
が、通常はアルコキシシランに対して0.001モル%
以上であることが好ましく、0.005モル%以上であ
ることがより好ましい。金属キレート化合物触媒の添加
量がアルコキシシランに対して0.001モル%未満で
あると、加水分解の触媒効果が十分に発現しないおそれ
がある。金属キレート化合物触媒の添加量のアルコキシ
シランに対する上限値は特になく、金属キレート化合物
が均一に溶解する範囲内であればよい。本発明組成物に
おいて、(A)成分であるシリコーンオリゴマーを含有す
る溶液の溶媒は、ほとんどがアルコキシシランの加水分
解により生成したアルコールである。他の溶媒を添加す
ることなく、加水分解により生成したアルコールを溶媒
として利用することにより、安定でかつ固形分濃度の高
いシリコーンオリゴマー溶液を調製することが可能とな
る。本発明組成物において、シリコーンオリゴマーの分
子量に特に制限はなく、アルコキシシランの加水分解、
縮重合反応により生成したシリコーンオリゴマーが、同
時に生成したアルコールに溶解して均一な溶液を形成す
る限り、分子量の大きいシリコーンオリゴマーも使用す
ることができる。
【0011】本発明組成物において、(B)成分として用
いる緩衝化潜在性酸触媒は、(A)成分であるシリコーン
オリゴマー溶液に配合した後に酸を発生する触媒であ
る。すなわち、シリコーンオリゴマー溶液中又は形成さ
れた塗膜中で、水、アルコール又はシラノールと反応す
るにつれ、系を徐々に酸性に変化させる、又は、系の酸
性度を徐々に高める触媒である。この触媒が、シロキサ
ンの縮重合を促進しながら歪みの大きいシロキサン結合
を再配列させ、より安定なシロキサン骨格を形成する。
【化1】 これによって、安定なシロキサン骨格が強化され、耐水
性、耐沸騰水性、耐酸性などの化学的耐久性に優れた塗
膜が得られる。本発明組成物に用いる緩衝化潜在性酸触
媒に特に制限はなく、例えば、M1(Che)p(OR5)
q(ただし、式中、M1は3価以上の金属であり、Che
はキレート化剤であり、R5は炭素数1〜4のアルキル
基であり、p≧0、q≧0、p+q≧3である。)又は
その部分加水分解物と、水溶液中における酸解離定数の
逆数の対数値(pKa)が3以下の酸HrA(ただし、r
は共役塩基であるAの電価数の絶対値である。)を配合
してなる緩衝化潜在性酸触媒、M1−A結合を有する化
合物(ただし、M1は3価以上の金属であり、Aは水溶
液中における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が3
以下の酸の共役塩基である。)を含む緩衝化潜在性酸触
媒、SiX1 l6 4-l(ただし、X1はCl、Br、I、
CH3COO、SCNのいずれかであり、R6は水素又は
炭素数1〜4のアルキル基であり、lは1、2、3又は
4である。)、カルボン酸エステル、硝酸エステル、硫
酸ジアルキル、δ−ラクトン、酸無水物、酸塩化物及び
スルホニル化合物の内の少なくとも1種を含む緩衝化潜
在性酸触媒、上記のM1−A結合を有する化合物と上記
のM1(Che)p(OR5)q又はその部分加水分解物を含む
緩衝化潜在性酸触媒、上記のSiX1 l6 4-l、カルボン
酸エステル、硝酸エステル、硫酸ジアルキル、δ−ラク
トン、酸無水物、酸塩化物及びスルホニル化合物の内の
少なくとも1種と上記のM1(Che)p(OR5)q又はその
部分加水分解物を含む緩衝化潜在性酸触媒などを挙げる
ことができる。
【0012】緩衝化潜在性酸触媒に用いるM1(Che)p
(OR5)q又はその部分加水分解物において、M1で表さ
れる3価以上の金属イオンに特に制限はないが、硬化し
つつある塗膜中においてもシロキサン結合を再配列させ
るために、緩衝化性の高い金属イオンであることが好ま
しく、例えば、Al3+、Ga3+、In3+、La3+、Fe
3+、Y3+、Eu3+、Ti4+、Zr4+などを挙げることが
できる。これらの中で、Al3+、Ti4+及びZr4+を特
に好適に用いることができる。また、部分加水分解物と
しては、単にアルコキシル基OR5の一部がヒドロキシ
ル基OHに変換された部分加水分解物のみならず、縮合
して多核錯体となった部分加水分解物も用いることがで
きる。多核錯体中のM1は、全て同一でも異なっていて
もよい。反応性の官能基であるアルコキシル基OR5
しては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポ
キシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブ
トキシ基、tert−ブトキシ基などを挙げることができ
る。M1(Che)p(OR5)qにおいて、アルコキシル基O
5は必ずしも存在しなくてもよいが、q>0であって
アルコキシル基OR5が存在する場合は、加水分解によ
りシリコーンオリゴマーの脱水縮合が促進される。q≧
2であることがより好ましく、反応性のアルコキシル基
OR5の数を2以上とすることにより、緩衝化潜在性酸
触媒が、シリコーンオリゴマー溶液中又は形成された塗
膜中で、系を徐々に酸性に変化させる、又は、系の酸性
度を徐々に高める効果を示すほかに、自身が架橋剤とな
る効果が発現する。Cheで表されるキレート化剤は、
必ずしも存在しなくてもよいが、p>0であってキレー
ト化剤が存在することにより、緩衝化潜在性酸触媒の安
定性が高められ、その取り扱いが容易になる。p≧1で
あることがより好ましい。キレート化剤に特に制限はな
いが、β−ジケトン類を好適に用いることができる。β
−ジケトン類としては、例えば、アセチルアセトン、ア
セト酢酸エチル、マロン酸ジエチルなどを挙げることが
できる。
【0013】緩衝化潜在性酸触媒に用いる酸HrA(た
だし、rは共役塩基であるAの電価数の絶対値であ
る。)は、水溶液中における酸解離定数の逆数の対数値
(pKa)が3以下の強酸であって、M1(Che)p(OR
5)q又はその部分加水分解物と反応して、M1とA及び/
又はCheとプロトンが何らかの相互作用を有する状態
になると考えられる。M1(Che)p(OR5)q又はその部
分加水分解物と酸HrAを配合してなる緩衝化潜在性酸
触媒と、(A)成分であるシリコーンオリゴマーを含有す
る溶液を混合したとき、(A)成分中の水又はシラノール
によって、これらの相互作用が失われて緩衝化潜在性酸
触媒の機能が発現すると考えられる。HrAの共役塩基
Aに特に制限はなく、例えば、SO4 2-、HSO4 -、N
3 -、Cl-、Br-、I-、SCN-、CH3-m2 mCO
-(ただし、X2はF、Cl、Br、CNのいずれかで
あり、mは1、2又は3である。)、CH3COCOO-
などを挙げることができる。pKaが3を超える酸の共
役塩基では、発生する酸の強度が不十分になり、塗膜の
耐沸騰水性が低下するおそれがある。M1とAのモル比
に特に制限はないが、0.001≦A/M1≦2(モル
比)であることが好ましく、0.01≦A/M1≦1.5
(モル比)であることがより好ましい。発生する酸によ
って、シリコーンオリゴマー溶液中又は形成された塗膜
中の歪みの大きいシロキサン結合が再配列し、より安定
なシロキサン骨格が形成される。A/M1(モル比)が
0.001未満であると、発生する酸の量が不十分にな
り、耐沸騰水性が低下するおそれがある。A/M1(モ
ル比)が2を超えると、溶液の酸性が高くなり、塗膜の
性質やコーティング基板に対し悪影響を与えるおそれが
ある。M1(Che)p(OR5)q又はその部分加水分解物と
酸HrAを配合してなる緩衝化潜在性酸触媒は、市販の
アルコキシド原料と酸をキレート化剤の存在下又は不存
在下で反応させることより調製することができる。この
とき、必要に応じて、微量の水を添加することができ
る。また、塩酸、臭化水素酸成分などとしては、塩化水
素ガス、臭化水素ガスなどを用いることもできる。本発
明組成物において、緩衝化潜在性酸触媒として用いるM
1−A結合を有する化合物は、上述と同様のM1及びAを
含む化合物であって、常温で固体の化合物は、有機溶媒
に溶解して用いることができる。このような化合物とし
ては、例えば、塩化チタン、臭化チタン、塩化アルミニ
ウム、臭化アルミニウム、硝酸アルミニウム、Al(C
3COCHCOCH3)Cl2、塩化鉄、硝酸インジウム
などを挙げることができる。M1−A結合を有する化合
物も、(A)成分であるシリコーンオリゴマーを含有する
溶液と混合したときに、M1とAの結合が水、シラノー
ルなどの求核攻撃によって失われることにより、緩衝化
潜在性酸触媒の機能が発現すると考えられる。
【0014】本発明組成物において、緩衝化潜在性酸触
媒として用いるSiX1 l6 4-l(ただし、X1はCl、
Br、I、CH3COO、SCNのいずれかであり、R6
は水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、lは1、
2、3又は4である。)で表されるケイ素化合物として
は、例えば、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四ヨウ化ケ
イ素、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリヨー
ドシラン、四酢酸ケイ素、クロロトリメチルシラン、ト
リクロロメチルシラン、ブロモトリメチルシラン、ジク
ロロジメチルシランなどを挙げることができる。緩衝化
潜在性酸触媒として用いるカルボン酸エステルとして
は、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、トリクロロ酢酸
エチル、ギ酸エチル、クロロギ酸エチル、ピルビン酸エ
チルなどを挙げることができる。緩衝化潜在性酸触媒と
して用いる硝酸エステルとしては、例えば、硝酸メチ
ル、硝酸エチルなどを挙げることができる。緩衝化潜在
性酸触媒として用いる硫酸ジアルキルとしては、例え
ば、硫酸ジメチル、硫酸ジエチルなどを挙げることがで
きる。緩衝化潜在性酸触媒として用いるδ−ラクトンと
しては、例えば、クマリン、δ−バレロラクトンなどを
挙げることができる。緩衝化潜在性酸触媒として用いる
酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン
酸などを挙げることができる。緩衝化潜在性酸触媒とし
て用いる酸塩化物としては、例えば、塩化アセチル、塩
化クロロアセチルなどを挙げることができる。緩衝化潜
在性酸触媒として用いるスルホニル化合物としては、例
えば、メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニル
クロリドなどを挙げることができる。これらの化合物
も、シリコーンオリゴマー溶液中又は形成された塗膜中
で、水又はアルコールと反応するにつれ、系を徐々に酸
性に変化させ、又は、系の酸性度を徐々に高めることに
より、緩衝化潜在性酸触媒の機能を発現し、歪みの大き
いシロキサン結合を再配列させ、より安定なシロキサン
骨格を形成する。本発明組成物において、緩衝化潜在性
酸触媒として上記のM1−A結合を有する化合物又は上
記のSiX1 l6 4-l、カルボン酸エステル、硝酸エステ
ル、硫酸ジアルキル、δ−ラクトン、酸無水物、酸塩化
物及びスルホニル化合物の内の少なくとも1種を用いる
とき、上記のM1(Che)p(OR5)q又はその部分加水分
解物をさらに添加して緩衝化潜在性酸触媒として用いる
ことができる。上記のM1(Che)p(OR5)q又はその部
分加水分解物をさらに添加することにより、塗膜の指触
乾燥速度を速めることができる。本発明のコーティング
組成物は、(A)成分の固形分換算100重量部に対し
て、(B)成分が(A)成分に添加されたときに発生しうる
酸がHrA換算で0.001〜10重量部であることが好
ましい。(A)成分の固形分換算100重量部に対する発
生しうる酸HrAの量が0.001重量部未満であると、
緩衝化潜在性酸触媒の効果が不十分となり、耐沸騰水性
などの物性が低下するおそれがある。(A)成分の固形分
換算100重量部に対する発生しうる酸HrAの量が1
0重量部を超えると、(A)成分と(B)成分を混合したコ
ーティング組成物から形成される塗膜の性質や、基材に
対して悪影響を与えるおそれがある。
【0015】本発明のコーティング組成物から得られる
塗膜の物性を向上させるために、シリコーンオリゴマー
溶液に、有機溶媒を分散媒とするシリカゾル、酸化アン
チモンゾル、アルミナゾルなどの酸化物ゾルを添加する
ことができる。また、耐候性が高い無機顔料を、シリコ
ーンオリゴマー溶液に分散して使用することもできる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、アル
ミナ、酸化亜鉛、チタンイエロー、コバルトブルー、カ
オリンなどの酸化物などを挙げることができる。さら
に、必要に応じて、ガラス繊維、ウィスカーなどの針状
物質や、カーボンブラックなどの粉末状物質を添加する
こともできる。シリコーンオリゴマー溶液に顔料を多く
添加する場合には、生成したアルコール及び酸化物ゾル
中の分散媒以外に、原料として用いたアルコキシシラン
100重量部に対し、50重量部未満の親水性有機溶媒
を添加することもできる。アルコキシシラン100重量
部に対する親水性有機溶媒の添加量が50重量部以上で
あると、揮発成分が増え、経済性が損なわれるおそれが
ある。親水性有機溶媒の添加量は、原料として用いたア
ルコキシシラン100重量部に対し20重量部以下であ
ることがより好ましい。添加する親水性有機溶媒に特に
制限はないが、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノール、アセトンなどの揮発しやすい
低沸点のアルコールを好適に用いることができる。な
お、本発明のシリコーンオリゴマー溶液の製造におい
て、親水性有機溶媒とは、常温で水と任意の割合で均一
に混合する有機溶媒をいう。本発明のコーティング組成
物から、オルガノポリシロキサン塗膜を形成する際の液
の塗工方法に特に制限はなく、被塗物の形状、塗工の目
的などに応じて、任意の公知の塗工方法を選択すること
ができる。例えば、スプレー法、浸漬法、フロー法、ロ
ール法などの各種の塗工方法を選択することができる。
塗膜の厚さは塗工の目的に応じて適宜選択することがで
きるが、通常は1〜50μmであることが好ましい。金
属、ガラス、セラミックス、コンクリートなどの無機基
材や、アクリル樹脂、ABS樹脂、木材、紙などの有機
基材に塗工してオルガノポリシロキサン塗膜を形成し、
基材の表面を保護するとともに、美観を高めることがで
きる。本発明のコーティング組成物から形成した塗膜の
硬度を高めるために、塗工、乾燥後に、室温〜400
℃、より好ましくは80〜200℃で熱処理することが
できる。熱処理温度が400℃を超えると、有機基の分
解によって塗膜が劣化し、塗膜物性が低下するおそれが
ある。
【0016】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 製造例1(シリコーンオリゴマー溶液の製造) 178重量部のメチルトリエトキシシラン[信越化学工
業(株)、LS−1890]と45重量部のエタノールと
の混合液に、0.1重量部のトリス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウム(III)[(株)同仁化学研究所]を添加し
た。この液を室温で30分間攪拌し、トリス(アセチル
アセトナト)アルミニウム(III)を溶解したのち、32重
量部の蒸留水を攪拌しながら1時間で添加した。1日間
室温で静置し、透明なシリコーンオリゴマー溶液A−1
を得た。このシリコーンオリゴマー溶液の固形分は、約
26重量%である。 製造例2(シリコーンオリゴマー溶液の製造) 178重量部のメチルトリエトキシシラン[信越化学工
業(株)、LS−1890]に自己触媒として50重量部
の溶液A−1を添加し、さらに0.1重量部のトリス(ア
セチルアセトナト)アルミニウム(III)[(株)同仁化学研
究所]を添加した。この液を室温で30分間攪拌し、ト
リス(アセチルアセトナト)アルミニウム(III)を溶解し
たのち、32重量部の蒸留水を攪拌しながら1時間で添
加した。1日間室温で静置し、透明なシリコーンオリゴ
マー溶液A−2を得た。このシリコーンオリゴマー溶液
の固形分は、約31重量%である。 製造例3(シリコーンオリゴマー溶液の製造) 126重量部のメチルトリエトキシシラン[信越化学工
業(株)、LS−1890]と45重量部のフェニルトリ
メトキシシラン[信越化学工業(株)、LS−2750]
の混合溶液に、自己触媒として50重量部の溶液A−2
を添加し、さらに0.1重量部のトリス(アセチルアセト
ナト)アルミニウム(III)[(株)同仁化学研究所]を添加
した。この液を室温で30分間攪拌し、トリス(アセチ
ルアセトナト)アルミニウム(III)を溶解したのち、33
重量部の蒸留水を攪拌しながら1時間で添加した。1日
間室温で静置し、透明なシリコーンオリゴマー溶液A−
3を得た。このシリコーンオリゴマー溶液の固形分は、
約36重量%である。
【0017】製造例4(シリコーンオリゴマー溶液の製
造) 130重量部のメチルトリエトキシシラン[信越化学工
業(株)、LS−1890]と42重量部のジメチルジエ
トキシシラン[信越化学工業(株)、LS−1370]の
混合溶液に、自己触媒として50重量部の溶液A−2を
添加し、さらに0.1重量部のトリス(アセチルアセトナ
ト)アルミニウム(III)[(株)同仁化学研究所]を添加し
た。この液を室温で30分間攪拌し、トリス(アセチル
アセトナト)アルミニウム(III)を溶解したのち、29重
量部の蒸留水を攪拌しながら1時間で添加した。1日間
室温で静置し、透明なシリコーンオリゴマー溶液A−4
を得た。このシリコーンオリゴマー溶液の固形分は、約
35重量%である。 製造例5(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のイソプロパノールに100重量部のチタ
ニウムテトラ−n−ブトキシドを添加したのち、29重
量部のアセチルアセトンを反応させた。この溶液に、7
重量部の濃塩酸を添加し、緩衝化潜在性酸触媒B−1を
得た。 製造例6(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 200重量部のイソプロパノールに50重量部のアルミ
ニウムトリ−n−ブトキシドを添加したのち、20重量
部のアセチルアセトンを反応させた。この溶液に、22
重量部の濃塩酸を添加し、緩衝化潜在性酸触媒B−2を
得た。 製造例7(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のイソプロパノールに100重量部のチタ
ニウムテトラ−n−ブトキシドを添加したのち、29重
量部のアセチルアセトンを反応させた。この溶液に、5
重量部の濃硫酸を添加し、緩衝化潜在性酸触媒B−3を
得た. 製造例8(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のアセトンに100重量部のジルコニウム
テトラ−n−ブトキシドの80重量%n−ブタノール溶
液[アズマックス(株)]を添加したのち、21重量部の
アセチルアセトンを反応させた。この溶液に、2重量部
のトリクロロメチルシラン[信越化学工業(株)、LS
−40]を添加し、緩衝化潜在性酸触媒B−4を得た。
【0018】製造例9(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のアセトンに100重量部のジルコニウム
テトラ−n−ブトキシドの80重量%n−ブタノール溶
液[アズマックス(株)]を添加したのち、21重量部の
アセチルアセトンを反応させた。この溶液に、6重量部
のトリクロロ酢酸エチルを添加し、緩衝化潜在性酸触媒
B−5を得た。 製造例10(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のイソプロパノールに100重量部のチタ
ニウムテトラ−n−ブトキシドを添加したのち、29重
量部のアセチルアセトンを反応させた。この溶液に、3
重量部の四塩化チタンを添加し、緩衝化潜在性酸触媒B
−6を得た。 製造例11(緩衝化潜在性酸触媒の製造) 500重量部のアセトンに100重量部のジルコニウム
テトラ−n−ブトキシドの80重量%n−ブタノール溶
液[アズマックス(株)]を添加したのち、21重量部の
アセチルアセトンを反応させた。この溶液に、3重量部
の塩化アセチルを添加し、緩衝化潜在性酸触媒B−7を
得た。 製造例12(硬化剤の製造) 500重量部のアセトンに100重量部のジルコニウム
テトラ−n−ブトキシドの80重量%n−ブタノール溶
液(アズマックス)を添加したのち、21重量部のアセ
チルアセトンを反応させ硬化剤Cを得た。
【0019】実施例1 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−1に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−1を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、120℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約14μmであり、JIS K 540
0 8.4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は5Hで
あった。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬し
たのち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び
表面白化は観察されなかった。 実施例2 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−1を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、120℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約17μmであり、JIS K 540
0 8.4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は5Hで
あった。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬し
たのち、水道水で急冷したが、塗膜にクラック発生及び
表面白化は観察されなかった。 実施例3 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に20gの
緩衝化潜在性酸触媒B−2を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、100℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約5μmで、JISK 5400 8.
4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は5Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に1時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。
【0020】実施例4 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−3を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、150℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約7μmで、JISK 5400 8.
4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は6Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。 実施例5 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−4を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、130℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約10μmで、JISK 5400
8.4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は5Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。 実施例6 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−5を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、140℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約5μmで、JISK 5400 8.
4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は6Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。
【0021】実施例7 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−6を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、120℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約15μmであり、JIS K 540
0 8.4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は5Hで
あった。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬し
たのち、水道水で急冷したが、塗膜にクラック発生及び
表面白化は観察されなかった。 実施例8 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−3に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−1を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、120℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約16μmで、JISK 5400
8.4.2に準じて鉛筆引っかき値は5Hであった。さら
に、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したのち、水道
水で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面白化は観
察されなかった。 実施例9 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−4に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−1を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、100℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約10μmで、JISK 5400
8.4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は3Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。 実施例10 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−2に10gの
緩衝化潜在性酸触媒B−7を添加し、コーティング組成
物を得た。このコーティング組成物を、スプレー法を用
いてガラス基板(厚さ2mm)に塗工し、室温で2時間乾
燥したのち、140℃で30分間熱処理を行った。得ら
れた塗膜の膜厚は約5μmで、JISK 5400 8.
4.2に準じて測定した鉛筆引っかき値は6Hであっ
た。さらに、このサンプルを沸騰水に2時間浸漬したの
ち、空気中で冷却したが、塗膜にクラック発生及び表面
白化は観察されなかった。 比較例1 100gのシリコーンオリゴマー溶液A−1に10gの
硬化剤Cを添加し、コーティング組成物を得た。このコ
ーティング組成物を、スプレー法でガラス基板(厚さ2
mm)に塗工し、室温で2時間乾燥したのち、120℃で
30分間熱処理を行った。得られた塗膜の膜厚は約8μ
mで、JIS K 5400 8.4.2に準じて測定した
鉛筆引っかき値は4Hであった。さらに、このサンプル
を沸騰水に2時間浸漬し、空気中に引上げたところ、塗
膜に細かいクラックが発生した。
【0022】
【発明の効果】本発明のコーティング組成物は、シリコ
ーンオリゴマー溶液に塗膜形成時に緩衝化潜在性酸触媒
として作用する硬化触媒が配合されているので、歪みの
大きいシロキサン結合を再配列させ、より安定なシロキ
サン骨格を形成することができ、特に耐沸騰水性に優れ
たオルガノポリシロキサン塗膜を形成することが可能と
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 肇 兵庫県西宮市浜松原町2番21号 日本山 村硝子株式会社内 (72)発明者 小西 明男 兵庫県西宮市浜松原町2番21号 日本山 村硝子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−137972(JP,A) 特開 平10−147740(JP,A) 特開 平10−218995(JP,A) 特開 平8−259819(JP,A) 特開 平9−227834(JP,A) 特開 平11−92714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 183/00 - 183/16 C08G 77/00 - 77/62 C08L 83/06 - 83/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)成分として、平均構造単位R1 nSi
    x/2(OH)y(OR2)z(ただし、式中、R1は炭素数1
    〜3のアルキル基、ビニル基又はフェニル基であり、全
    て同一でも異なっていてもよく、R2は炭素数1〜3の
    アルキル基であり、全て同一でも異なっていてもよく、
    0.8≦n≦1.7であり、2<x<3.2であり、y>
    0、z>0であり、かつy+z=4−n−xである。)
    を有するシリコーンオリゴマーを含有する溶液、及び、
    (B)成分として、シリコーンオリゴマーを含有する溶
    液に添加した後に酸を発生する緩衝化潜在性酸触媒であ
    って、該緩衝化潜在性酸触媒が1(Che)p(OR5)
    q(ただし、式中、M1は3価以上の金属であり、Che
    はキレート化剤であり、R5は炭素数1〜4のアルキル
    基であり、p≧0、q≧0、p+q≧3である。)又は
    その部分加水分解物に、(イ)水溶液中における酸解離
    定数の逆数の対数値(pKa)が3以下の酸HrA(ただ
    し、rは共役塩基であるAの電荷数の絶対値である。)
    を0.001≦A/M 1 ≦2のモル比で配合して得た緩衝
    化潜在性酸触媒、(ロ)M 1 −A結合を有する化合物
    (ただし、M 1 は3価以上の金属であり、Aは水溶液中
    における酸解離定数の逆数の対数値(pK a )が3以下
    の酸の共役塩基である。)を配合して得た緩衝化潜在性
    酸触媒又は(ハ)SiX 1 l 6 4-l (ただし、X 1 はC
    l、Br、I、CH 3 COO、SCNのいずれかであ
    り、R 6 は水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、
    lは1、2、3又は4である。)、カルボン酸エステ
    ル、硝酸エステル、硫酸ジアルキル、δ−ラクトン、酸
    無水物、酸塩化物、スルホニル化合物の内の少なくとも
    1種を配合して得た緩衝化潜在性酸触媒を添加してなる
    ことを特徴とするコーティング組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分のシリコーンオリゴマーが、金
    属キレート化合物を触媒として、アルコキシシランを加
    水分解、縮重合することにより製造されたものである請
    求項1記載のコーティング組成物。
  3. 【請求項3】金属キレート化合物の配位子が、β−ジケ
    トン類及び大環状ポリエーテルの内の少なくとも1種で
    ある請求項2記載のコーティング組成物。
  4. 【請求項4】(A)成分のシリコーンオリゴマーが、平
    均構造単位R3 aSiOb/2(OH)c(OR4)d(ただし、式
    中、R3は炭素数1〜3のアルキル基、ビニル基又はフ
    ェニル基であり、全て同一でも異なっていてもよく、R
    4は炭素数1〜3のアルキル基であり、全て同一でも異
    なっていてもよく、0≦a<3であり、0<b<4であ
    り、c>0、d≧0であり、かつc+d=4−a−bで
    ある。)を有し、親水性有機溶媒に可溶なケイ素化合物
    を含有する溶液を自己触媒としてアルコキシシランに添
    加し、アルコキシシランを加水分解、縮重合させること
    により製造されたものである請求項1記載のコーティン
    グ組成物。
  5. 【請求項5】 1 が、Al 3+ 、Ga 3+ 、In 3+ 、L
    3+ 、Fe 3+ 、Y 3+ 、Eu 3+ 、Ti 4+ 、Zr 4+ のいずれ
    かである請求項1記載のコーティング組成物。
  6. 【請求項6】Aが、SO 4 2- 、HSO 4 - 、NO 3 - 、C
    - 、Br - 、I - 、SCN - 、CH 3-m 2 m COO - (ただ
    し、X 2 はF、Cl、Br、CNのいずれかであり、m
    は1、2又は3である。)、CH 3 COCOO - の内の少
    なくとも1種である請求項1記載のコーティング組成
    物。
  7. 【請求項7】キレート化剤が、β−ジケトン類である請
    求項1記載のコーティング組成物
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