JPH066669B2 - ジルコニウム含有オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

ジルコニウム含有オルガノポリシロキサン組成物

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JPH066669B2
JPH066669B2 JP17270087A JP17270087A JPH066669B2 JP H066669 B2 JPH066669 B2 JP H066669B2 JP 17270087 A JP17270087 A JP 17270087A JP 17270087 A JP17270087 A JP 17270087A JP H066669 B2 JPH066669 B2 JP H066669B2
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zirconium
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resistance
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欣司 山田
徳元 周
正樹 永田
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジルコニウム含有オルガノポリシロキサン組
成物に関し、さらに詳細には化粧膜、保護膜、電気絶縁
膜などを提供するために好適なジルコニウム含有オルガ
ノポリシロキサン組成物に関する。
〔従来の技術〕
近年、耐有機薬品性、耐熱性、耐水性、耐海水性、耐酸
性、耐アルカリ性、耐蝕性、耐摩耗性、耐候性、耐湿
性、密着性、保存安定性などに優れ、硬度の高い塗膜を
形成させることのできるコーティング用組成物が求めら
れている。
このような要求の一部を満たすコーティング用組成物と
して、2官能性シラン化合物と3官能性シラン化合物と
の部分加水分解縮合物を主成分としたシリコーンワニス
が市販されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの組成物の硬化膜は、架橋密度が
不充分なため、耐候性が不充分であり、長時間光に暴露
すると、表面光沢が低下するという問題点があり、また
硬化膜の耐有機薬品性も不充分であるという欠点があ
る。
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、耐熱性、耐水性、耐海水性、耐酸性、耐アルカリ
性、耐摩耗性、耐湿性、密着性、保存安定性、特に耐有
機薬品性、耐候性などに優れ、しかも硬度の高い塗膜を
形成させることのできるコーティング用として有用な組
成物を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、 (a)一般式RSi(OR(式中、Rは炭素数
1〜8の有機基、Rは炭素数1〜5のアルキル基また
は炭素数1〜4のアシル基を示す)で表されるオルガノ
シランの縮合物をオルガノシラン換算で100重量部に
対し、 (b)一般式R SiO(4-a)/2(式中、Rは炭素数1
〜8の有機基を有し、aは1.1〜1.8である)で表
される構造単位を有し、かつケイ素原子に結合した−O
X基(ここで、Xは水素原子または炭素数1〜5のアル
キル基を示す)を1個以上有するオルガノポリシロキサ
ン10〜500重量部、ならびに (c)一般式Zr(ORおよび/またはZr(OR
・ROH(式中、Rは炭素数2〜5のアルキ
ル基を示す)で表されるジルコニウム化合物の加水分解
物および/または部分的縮合物をジルコニウム化合物換
算で0.05〜20重量部 を混合してなることを特徴とするジルコニウム含有オル
ガノポリシロキサン組成物を提供するものである。
次に、本発明の組成物を構成要件別に詳述する。
(a)オルガノシランの縮合物 (a)オルガノシランの縮合物は、(a)′一般式RSi
(ORで表されるオルガノシランを加水分解およ
び重縮合して得られるものであり、本発明で得られる組
成物中においては形成される塗膜の構造を支持する主成
分である。
かかるオルガノシラン中のRは、炭素数1〜8の有機
基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−ク
ロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロロプ
ロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリ
ルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェ
ニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ
−アミノプロピル基などが挙げられる。
また、オルガノシラン中のRは、炭素数1〜5のアル
キル基または炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、アセ
チル基などが挙げられる。
これらのオルガノシランの具体例としては、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピ
ルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、
3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリル
オキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルト
リメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエ
チルトリエトキシシランなどを挙げることができるが、
好ましくはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシランなどである。
これらのオルガノシランは、1種単独で使用すること
も、または2種以上を併用することもできる。
また、(a)′一般式RSi(ORで表されるオ
ルガノシランのうち、80モル%以上が、CHSi
(ORである場合が好ましい。
かかるオルガノシランの縮合物のポリスチレン換算重量
平均分子量は、好ましくは600〜5000、特に好ま
しくは800〜2000であり、600未満では得られ
る組成物の安定性が悪化することがあり、一方5000
を超えると(b)オルガノポリシロキサンとの相溶性が悪
くなることがあり、また硬化反応が充分に生起しない場
合がある。
(b)オルガノポリシロキサン (b)オルガノポリシロキサンは、(b)′一般式R Si
(4-a)/2て表される構造単位を有し、かつケイ素原子
に結合した−OX基を1個以上有し、本発明の組成物に
おいては形成される塗膜の構造を支持する主成分であ
る。
かかる(b)′一般式のRは、炭素数1〜8の有機基で
あり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−クロロプ
ロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロロプロピル
基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキ
シプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニル
基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−ア
ミノプロピル基などが挙げられる。これらの有機基のう
ち、メチル基およびフェニル基が好ましい。
また、(b)′一般式のaは、1.1〜1.8、好ましく
は1.2〜1.6の範囲であり、1.1未満では組成物
のコーティング塗膜にクラックが発生する場合があり、
一方1.8を超えると塗膜が硬化しにくい場合がある。
さらに、かかる(b)オルガノポリシロキサンには、ケイ
素原子に結合した−OX基を1個以上、好ましくは3〜
30個有するものである。
ここで、−OX基のXは、水素原子または炭素数1〜5
のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基などが挙げられる。
前記(b)オルガノポリシロキサンに、ケイ素原子に結合
した前記−OX基が存在しないと硬化反応が充分に進行
しない場合がある。
このような(b)オルガノポリシロキサンの具体例として
は、東芝シリコーン(株)製、シリコーンワニスTSR
116、TSR108、TSR117、TSR144、
TSR145、YR3187、TSR147、TSR1
60、TSR165、TSR127B;トーレシリコー
ン(株)製、シリコーンワニスSH804、SH80
5、SH806A、SH808、SH840、SR21
07、SR2108、SR2400などが挙げられる。
これらの(b)オルガノポリシロキサンは、1種単独で使
用することも、また2種以上を併用することもできる。
また、(b)成分の組成物中における配合割合は、(a)成分
100重量部に対して、10〜500重量部、好ましく
は20〜200重量部であり、10重量部未満では組成
物のコーティング塗膜にクラックが発生し、一方500
重量部を超えると塗膜の耐有機薬品性および耐候性が悪
化する。
(c)ジルコニウム化合物の加水分解物および/または部
分的縮合物 本発明に使用されるジルコニウム化合物は、水の存在に
より加水分解し加水分解物となり、また該加水分解物が
重縮合して部分的縮合物を生じ、加熱により高分子量化
して硬化するものであり、このようにして得られる(c)
成分は、(a)オルガノシランの縮合物と(b)オルガノポリ
シロキサンとの間の架橋部を形成し、(a)成分と(b)成分
との共重合体を形成する作用をなすものと考えられる。
このジルコニウム化合物中のRは、炭素数2〜5のア
ルキル基、具体的にはエチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基などである。
これらのジルコニウム化合物の具体例としては、ジルコ
ニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−n−プ
ロポキシド、ジルコニウムテトラ−i−プロポキシド、
ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテ
トラ−sec−ブトキシド、ジルコニウムテトラ−t−
ブトキシドなどを挙げることができる。
これらのジルコニウム化合物のうち、特にジルコニウム
テトラ−n−ブトキシドが好ましい。
前記(c)成分は、前記ジルコニウム化合物と、(d)一般式
COCHCOR(式中、Rは炭素数1〜5の
アルキル基、Rは炭素数1〜5のアルキル基または炭
素数1〜4のアルコキシ基を示す)で表されるβ−ジケ
トン類またはβ−ケトエステル類(以下、単に「β−ジ
ケトン類またはβ−ケトエステル類」という)との混合
物、後記する(e)水によって加水分解および重縮合する
ことによって得られるものが好ましい。
かかる(d)β−ジケトン類またはβ−ケトエステル類
は、前記ジルコニウム化合物と配位化合物を形成し、該
ジルコニウム化合物の加水分解を抑制する作用をなすも
のと考えられる。
このβ−ジケトン類またはβ−ケトエステル類中のR
は、炭素数1〜5のアルキル基、例えばメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基などであり、R
はRと同様の炭素数1〜5のアルキル基のほか、炭素
数1〜4のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキ
シ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などであ
る。
このβ−ジケトン類またはβ−ケトエステル類の具体例
としては、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセ
ト酢酸エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸
−i−プロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸
−sec−ブチル、アセト酢酸−t−ブチル、2,4−
ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン−ジオン、3,5
−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタン−ジオン、2,
4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘキサン−ジオンな
どを挙げることができる。
これらのうち、特にアセト酢酸エチルおよびアセチルア
セトンが好ましい。
これらの(d)β−ジケトン類またはβ−ケトエステル類
は、1種単独でまたは2種以上を混合して使用すること
もできる。
かかる(d)成分は、前記ジルコニウム化合物1モルに対
して好ましくは0.8〜2.5モル、特に好ましくは1
〜1.5モルの割合で使用され、0.8モル未満ではジ
ルコニウム化合物の加水分解が速すぎて得られる組成物
の保存安定性が悪化する傾向があり、一方2.5モルを
超えるとジルコニウム化合物の加水分解速度が遅くなる
ため造膜性が悪く、さらに耐アルカリ性が悪化する傾向
がある。
また、前記(e)水は、ジルコニウム化合物の加水分解に
用いる。
かかる(e)水は、一般水道水、蒸留水、イオン交換水な
どを用いることができる。特に、本発明の組成物を高純
度にする場合には、蒸留水またはイオン交換水が好まし
く、電気伝導度が2μS/cm以下のイオン交換水が特に
好ましい。
なお、この(e)水は、ジルコニウム化合物の急激な加水
分解を防ぐために、後記親水性有機溶媒に溶解し、水を
30重量%以下含む溶液としてジルコニウム化合物と混
合することが好ましい。
この(e)成分は、前記ジルコニウム化合物1モルに対し
て好ましくは0.8〜3モル、特に好ましくは1〜2モ
ルの割合で使用される。
なお、本発明における(c)成分を調製するに際しては、
好ましくは前記ジルコニウム化合物、(d)β−ジケトン
類またはβ−ケトエステル類、および親水性有機溶媒を
混合し、好ましくは常温で15分以上経過後、(e)水を
親水性有機溶媒で30重量%以下に希釈し、前記混合液
に添加することが望ましい。ジルコニウム化合物と(d)
β−ジケトン類またはβ−ケトエステル類とを混合後、
(e)水を親水性有機溶媒に溶解して前記混合液に添加す
るまでの時間が15分未満であると、ジルコニウム化合
物と(d)成分との反応(配位化合物形成反応)が不充分
なため沈澱が生じる場合があり、造膜性が悪化すること
がある。
以上のようにして得られる(c)ジルコニウム化合物の加
水分解物および/または部分的縮合物のポリスチレン換
算の重量平均分子量は、好ましくは1000〜1000
0であり、特に好ましくは2000〜7000である。
また、(c)成分の組成物中における割合は、(a)成分10
0重量部に対して、0.05〜20重量部、好ましくは
0.2〜10重量部であり、0.05重量部未満では本
発明の効果を発揮することができず、一方20重量部を
超えると組成物のコーティング塗膜にクラックが発生す
る場合があり好ましくない。
また、この(c)成分の保存安定性を良くするために、前
記(a)′オルガノシランを添加することも可能である。
また、本発明の組成物には、前記(a)〜(c)成分を均一に
混合させ、かつ(a)〜(c)成分の濃度を調整し、本発明の
組成物の固形分を調整すると同時に、種々の塗装方法に
適用でき、かつ組成物の分散安定性および保存安定性を
さらに向上させるために、通常、有機溶媒を配合する。
その使用量は、組成物の全固形分濃度が、好ましくは5
〜70重量%、特に好ましくは15〜50重量%となる
量であり、5重量%未満では固形分濃度が薄すぎて得ら
れる組成物をコーティングに供することにより形成され
る塗膜の耐熱性、耐水性、耐薬品性、耐候性などの諸特
性が発現されない場合があり、また形成される塗膜にピ
ンホールが発生する場合があり、一方70重量%を超え
ると固形分濃度が高すぎて組成物の保存安定性が悪化し
たり、組成物をコーティングに供しても均一な塗膜の形
成が困難となるなどの弊害が生起する場合がある。
この有機溶媒としては、前記親水性有機溶媒のほかに、
親油性有機溶媒を挙げることができる。
親水性有機溶媒としては、アルコール類または沸点が1
20℃以下の低沸点親水性有機溶剤を挙げることができ
る。
アルコール類としては、例えば1価アルコールまたは2
価アルコールを挙げることができ、このうち1価アルコ
ールとしては炭素数1〜8の飽和脂肪族アルコールが好
ましい。
これらのアルコール類の具体例としては、メタノール、
エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアル
コール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレングリ
コールモノエチルエーテルなどを挙げることができる。
また、沸点が120℃以下の低沸点親水性有機溶剤とし
ては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒ
ドロフランなどを挙げることができる。
これらの親水性有機溶媒のうち、好ましくはi−プロピ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、ジエチレングリ
コール、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテルな
どのアルコール類であり、特に好ましくはi−プロピル
アルコールおよび酢酸エチレングリコールモノエチルエ
ーテルである。
また、親油性有機溶媒としては、脂肪族炭化水素類、芳
香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ケトン類、エ
ステル類、エーテル類、ケトンエーテル類、ケトンエス
テル類、エステルエーテル類などを挙げることができ、
これらの有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどが挙げられる。
これらの有機溶媒は、1種単独で使用することも、また
2種以上を併用することもできる。
なお、本発明の組成物には、得られる塗膜の透明性を保
持しながら、硬度を高めるために、コロイド状シリカを
配合することもできる。
かかるコロイド状シリカとは、例えば高純度の無水ケイ
酸を前記親水性有機溶媒に分散した分散液であり、通
常、平均粒径が5〜30mμ、好ましくは10〜20m
μ、固形分濃度が10〜40重量%程度のものである。
このような、コロイド状シリカとしては、例えば日産化
学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロ
パノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカル
などが市販されている。
また、本発明の組成物をより速く硬化させるにあたって
は、硬化条件により硬化促進剤を使用してもよく、比較
的低い温度で硬化させるためには、硬化促進剤を併用す
る方が効果的である。
かかる硬化促進剤としては、ナフテン酸、オクチル酸、
亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ金属
塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
促進剤;アルキルチタン酸、リン酸、p−トルエンスル
ホン酸、フタル酸などの酸性化合物;エチレンジアミ
ン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリ
ジン、ピペラジン、メタフェニレンジアミン、エタノー
ルアミン、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤と
して用いられる各種変性アミン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
ニリノプロピルトリメトキシシランなどのアミン化合
物;また (CSn(OCOC1123、 (CSn(OCOCH=CHCOOCH
、 (CSn(OCOCH=CHCOOC
、 (C17Sn(OCOC1123、 (C17Sn(OCOCH=CHCOOC
、 (C17Sn(OCOCH=CHCOOC
、 (C17Sn(OCOCH=CHCOOC
17、 Sn(OCOCC17、 (CSn(SCHCOO)、 (CSn(SCHCOOC17、 (C17Sn(SCHCOO)、 (C17Sn(SCHCHCOO)、 (C17Sn(SCHCOOCH2CH2OCOC
S)、 (C8H17)2Sn(SCH2COOCH2CH2CH2CH2OCOCH2S)、 (C17Sn(SCHCOOC
17、 (C17Sn(SCHCOOC1225
などの有機スズ化合物; (CSnO、(C17SnO、 (C)SnO、(C17)SnO などの有機スズオキサイドとエチルシリケート、エチル
シリレート40、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエ
チル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反
応生成物からなる有機スズ化合物などが使用される。
これらの硬化促進剤の組成物中における割合は、本発明
の組成物の固形分100重量部に対して、通常、0.1
〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部用いられ
る。
なお、本発明の組成物には、各種界面活性剤、前記以外
のシランカップリング剤、チタンカップリング剤、染料
などの添加剤を添加することもできる。
本発明の組成物を調整するに際しては、前記成分を一度
に混合してもよいし、あるいは逐次混合してもよいが、
好ましくは(a)〜(c)の各成分を有機溶媒の溶液として添
加し、常温で2時間以上攪拌することが好ましい。ま
た、(b)〜(d)成分の混合物中に、前記(a)′オルガノシ
ランを加え、さらに(a)′成分1モルに対して1.2〜
3モルの水を加えて、混合物中で(a)オルガノシランの
縮合物を生成させることも可能である。
また、前記(a)〜(c)成分を混合後、60〜80℃で1〜
10時間、加熱および攪拌して熟成させてもよい。
本発明の組成物は、対象物である基材の表面に刷毛、ス
プレー、ディッピングなどの塗装手段により、1回塗り
で暑さ1〜20μm程度、2〜3回の塗装で厚さ2〜4
0μm程度の塗膜を形成することができ、80〜300
℃程度の温度で10〜60分間程度加熱し、乾燥するこ
とにより硬い塗膜を形成することが可能である。
本発明の組成物がコーティングされる基材としては、例
えばステンレス、アルミニウム、セラミックス、セメン
ト、紙、ガラス、プラスチックなどが挙げられる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明する
が、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量
基準である。
また、実施例中における各種の測定は、下記のとおりで
ある。
ポリスチレン換算重量平均分子量は、下記条件によるゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法に
より測定した。
すなわち、試料は、テトラヒドロフランを溶媒として使
用し、オルガノシラン縮合物1gを100ccのテトラヒ
ドロフランに溶解して調製とした。
また、標準ポリスチレンは、米国プレッシャーケミカル
社製の標準ポリスチレンを使用した。
装置;米国ウオーターズ社製、高温高速ゲル浸透クロマ
トグラム(モデル150−C ALC/GPC) カラム;昭和電工(株)製、SHODEX A−8M、
長さ50cm 測定温度;40℃ 流速;1cc/分 保存安定性は、ポリエチレン製ビン中で硬化促進剤を添
加せずに常温で1ケ月間密栓保存し、目視によりゲル化
の有無を判定した。ゲル化を生じていないものについて
は、JIS K5400による粘度測定を行い、変化率
が10%以内のものを変化なしとした。
耐アルカリ性は、濃度10%水酸化ナトリウム水溶液を
塗膜上に1ml滴下し、蓋付きシャーレ中で1日静置後、
水洗し、塗膜の状態を観察した。
耐有機薬品性は、シャーレにトルエンを浸し、この中に
コーティングした基板を常温で60日間浸漬したのち、
塗膜の状態を観察した。
耐候性は、JIS K5400により、ウエザーメータ
ーで5000時間照射試験を実施し、塗膜の状態を観察
した。
硬度は、JIS K5400による鉛筆硬度に拠った。
参考例1(オルガノシラン縮合物A−1の調製) 還流冷却器、攪拌機を備えた反応器に、メチルトリメト
キシシラン100部、水25分を加え、60℃に加熱し
て2時間反応させ、オルガノシラン縮合物(A−1)を
得た。
このオルガノシラン縮合物(A−1)のポリスチレン換
算重量平均分子量は1100であった。
参考例2(オルガノシラン縮合物A−2の調製) 参考例1と同様の反応器に、メチルトリメトキシシラン
90部、フェニルトリメトキシシラン10部と水23部
を加え、60℃で4時間反応させてオルガノシランの縮
合物A−2を得た。
このオルガノシラン縮合物(A−2)のポリスチレン換
算重量平均分子量は、1300であった。
参考例3(オルガノシラン縮合物A−3の調製) 参考例1と同様の反応器に、メチルトリメトキシシラン
100部、メタノールシリカゾル(日産化学工業(株)
製)80部と水22部を加え、60℃で3時間反応させ
てオルガノシランの縮合物A−3を得た。
このオルガノシラン縮合物(A−3)のポリスチレン換
算重量平均分子量は、2400であった。
参考例4(ジルコニウム化合物の部分加水分解物C−1
の調製) 攪拌機を備えた反応器に、ジルコニウムテトラブトキシ
ド100部、アセト酢酸エチル35部を加え、室温で3
0分間攪拌した。
これに、水5%を含有するi−プロパノール溶液95部
を加え、さらに30分間攪拌してジルコニウム化合物の
部分加水分解物(C−1)を得た。
参考例5(ジルコニウム化合物の加水分解物C−2の調
製) 参考例4と同様の反応器に、ジルコニウムテトラブトキ
シド100部、アセチルアセトン28部を加え、室温で
30分間攪拌した。
これに、水5%を含有するi−プロパノール溶液100
部を加え、さらに30分間攪拌してジルコニウム化合物
の加水分解物(C−2)を得た。
実施例1〜6、比較例1〜5 参考例1で得られたオルガシランの縮合物A−1を10
0部と、参考例4で得られたジルコニウム化合物の加水
分解物C−1を5部とを混合し、1時間攪拌した。これ
にオルガノポリシロキサン(東芝シリコーン(株)製、
TSR145)80部を加え、室温で2時間攪拌し、組
成物イを得た(実施例1)。
また、参考例1〜5で得られたA−1〜A−3、C−1
〜C−2を配合し、実施例1と同様にして組成物ロ〜ヘ
(実施例2〜6)、ト〜ル(比較例1〜5)を調製し
た。
次に、これらの組成物イ〜ヘおよびト〜ルを、それぞれ
脱脂処理したアルミニウム板(JIS H4000、A
2024P、以下「アルミ板」と略記する)にスプレー
塗布し、150℃で20分間加熱乾燥した。このように
して得られた試験片を用い、各種のテストを行った結果
を第1表に示す。
また、JISスレート板〔JIS A5403(F)〕
に、無機質系コーティング剤(日板研究所(株)製、グ
ラスカ1100)を乾燥膜厚40μm塗布し、120℃
で20分間加熱処理し、試験片(無機質板)を作製し
た。この試験片上に、前記組成物イ〜ヘおよびト〜ル
を、それぞれスプレー塗布し、120℃で30分間加熱
乾燥した。
このようにして得られた試験片を用い、同様に各種のテ
ストを行った結果を第1表に示す。
実施例7 参考例1と同様の容器に、メチルトリメトキシシラン1
00部、オルガノポリシロキサン(東芝シリコーン
(株)製、TSR145)80部、ジルコニウム化合物
の加水分解物C−1を5部加え、室温下で30分間攪拌
したのち、自然冷却し、組成物ヲを得た。この組成物を
用い、実施例1と同様にしてアルミ板および無機質板に
スプレー塗布し、各種のテストを行った結果を第1表に
あわせて示す。
〔発明の効果〕 本発明のジルコニウム含有オルガノポリシロキサン組成
物は、保存安定性に優れ、また得られる塗膜は、密着
性、耐熱性、耐水性、耐蝕性、耐摩耗性、耐燃性、耐湿
性、耐透水性、耐酸性、耐アルカリ性、特に耐有機薬品
性、耐候性などに優れ、かつ透明で硬度の高い塗膜を形
成させることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式RSi(OR(式中、
    は炭素数1〜8の有機基、Rは炭素数1〜5のア
    ルキル基または炭素数1〜4のアシル基を示す)で表さ
    れるオルガノシランの縮合物をオルガノシラン換算で1
    00重量部に対し、 (b)一般式R SiO(4-a)/2(式中、Rは炭素数1
    〜8の有機基を有し、aは1.1〜1.8である)で表
    される構造単位を有し、かつケイ素原子に結合した−O
    X基(ここで、Xは水素原子または炭素数1〜5のアル
    キル基を示す)を1個以上有するオルガノポリシロキサ
    ン10〜500重量部、ならびに (c)一般式Zr(ORおよび/またはZr(OR
    ・ROH(式中、Rは炭素数2〜5のアルキ
    ル基を示す)で表されるジルコニウム化合物の加水分解
    物および/または部分的縮合物をジルコニウム化合物換
    算で0.05〜20重量部 を混合してなることを特徴とするジルコニウム含有オル
    ガノポリシロキサン組成物。
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