JP2805942B2 - コーティング用材料 - Google Patents

コーティング用材料

Info

Publication number
JP2805942B2
JP2805942B2 JP160290A JP160290A JP2805942B2 JP 2805942 B2 JP2805942 B2 JP 2805942B2 JP 160290 A JP160290 A JP 160290A JP 160290 A JP160290 A JP 160290A JP 2805942 B2 JP2805942 B2 JP 2805942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
weight
propoxysilane
coating film
epoxy resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP160290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03207774A (ja
Inventor
智信 清水
欣司 山田
秀行 花岡
Original Assignee
ジェイエスアール株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジェイエスアール株式会社 filed Critical ジェイエスアール株式会社
Priority to JP160290A priority Critical patent/JP2805942B2/ja
Publication of JPH03207774A publication Critical patent/JPH03207774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2805942B2 publication Critical patent/JP2805942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コーティング用材料に関し、さらに詳細に
は耐熱性、耐アルカリ性、硬度に優れ、かつ柔軟な塗膜
を形成するために好適なコーティング用材料に関する。
〔従来の技術〕
オルガノポリシロキサンは、ガラス、セラミックス、
アルミニウム、プラスチックなどの表面を被覆し、耐熱
性、耐候性などを向上させる材料として広く用いられて
いる。
しかしながら、このオルガノポリシロキサンは、塗膜
の硬化にシラノール基の縮合反応を用いているため、ア
ルカリによって加水分解され易く、耐アルカリ性に劣
る。また、得られる塗膜は、柔軟性がなく厚膜化が困難
である。
この欠点を改良する目的で、オルガノポリシロキサン
と種々の有機ポリマーとの複合組成物が提案されている
が(特公昭57−42664号公報、特公昭59−42687号公報、
特公昭63−25611号公報、特開昭53−149251号公報、特
開昭55−90553号公報など)、これらで得られる複合組
成物は、混合するオルガノポリシロキサンと有機ポリマ
ーとの相溶性が大きく異なる組み合わせの場合、均一透
明な塗膜が得られないだけでなく、オルガノポリシロキ
サン塗膜の持つ耐候性などの特徴が損なわれる場合があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたも
ので、エポキシ樹脂とオルガノポリシロキサンとを複合
化することにより、オルガノポリシロキサンの持つ優れ
た耐熱性、硬度、耐候性などを損なうことなく、耐アル
カリ性および柔軟性に優れたコーティング用材料を提供
することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、(A)1分子中に少なくとも2個以上のエ
ポキシ基を有するエポキシ樹脂と一般式RX1SiR2 a(O
R33-a(式中、Xは活性水素を有する有機基、R1は炭
素数1〜6の2価の炭化水素基、R2〜R3は炭素数1〜7
の1価の炭化水素基、aは0〜2の整数を示す)で表さ
れる有機ケイ素化合物の反応生成物(以下「(A)反応
生成物」という)10〜90重量%と、 (B)一般式R4Si(OR5(式中、R4は炭素数1〜8
の1価の有機基、R5は炭素数1〜7の1価の炭化水素を
示す)で表されるオルガノトリアルコキシシラン(以下
「オルガノトリアルコキシシラン」という)を加水分解
縮合させて得られるオルガノポリシロキサン(以下
「(B)オルガノポリシロキサン」という)10〜90重量
%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕とを反応さ
せて得られる化合物(以下「(A)化合物」という)を
含有するコーティング用材料を提供するものである。
次に、本発明の材料を構成要件別に詳述する。
(A)反応生成物 本発明に使用される(A)反応生成物は、エポキシ樹
脂と有機ケイ素化合物とを溶媒中で反応させて得られる
ものであり、本発明の材料を用いた塗膜に柔軟性、耐ア
ルカリ性および可撓性を付与する目的で使用される。
上記エポキシ樹脂は特に制限はなく、1分子中に少な
くとも2個のエポキシ基を有していればよい。また、エ
ポキシ当量は、100〜4,000が好ましく、100〜2,000がさ
らに好ましい。
なお、エポキシ樹脂のエポキシ当量が100未満では、
有機ケイ素化合物との反応性が遅く、一方4,000を超え
ると、(B)オルガノポリシロキサンとの相溶性が低下
する傾向がある。
また、エポキシ樹脂は、その使用にあたっては必ずし
も1種類のみの使用に限定されるものではなく、均一に
混合可能な範囲内で2種類以上を使用してもよい。
このエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルエーテ
ル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹
脂などの市販の樹脂が挙げられる。
なお、エポキシ樹脂としては、塗膜の耐候性を重視し
た用途の場合には、アルキルエーテル型エポキシ樹脂、
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂などの飽和炭化水
素骨格を有するエポキシ樹脂の使用が好ましい。また、
塗膜の耐熱性を重視する場合には、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂などの分子骨
格にフェニル基を有するエポキシ樹脂の使用が好まし
い。
一方、有機ケイ素化合物においては、前記一般式中の
Xは、エポキシ基と反応しうる活性水素を有する有機基
であり、例えばアミノ基(−NH2)、メルカプト基(−S
H)、カルボキシル基(−COOH)などが挙げられ、その
中でもアミノ基が好ましい。
また、一般式中のR1は、炭素数1〜6の2価の炭化水
素基であり、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、i−ブチレン基などのアルキレン基、シクロペン
テン基、シクロヘキセン基などの環状アルキレン基およ
びフェニレン基が挙げられる。
また、この一般式中のR2〜R3は、炭素数1〜7の1価
の炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−ピロピル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、i−ペンチル基、sec−ペンチル基、neo−ペンチル
基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、sec−ヘキシル
基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基などの環状アルキル基、フェニ
ル基、トルイル基などのアリール基が挙げられる。
また、この一般式中のaは、0〜2の整数であって、
aが0の場合、有機ケイ素化合物は、一般式XR1Si(O
R3で表される化合物である。
このaが0の場合の有機ケイ素化合物のうち、Xがア
ミノ基である化合物の具体例としては、アミノエチルト
リメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、
アミノエチルトリn−プロポキシシラン、アミノエチル
トリn−ブトキシシラン、アミノエチルトリフェノキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリn−プロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
フェノキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシ
ラン、p−アミノフェニルトリエトキシシラン、p−ア
ミノフェニルトリn−プロポキシシラン、p−アミノフ
ェニルトリi−プロポキシシラン、p−アミノフェニル
トリn−ブトキシシラン、p−アミノフェニルトリフェ
ノキシシランなどが挙げられ、好ましくはγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリn
−プロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリn−ブト
キシシラン、γアミノプロピルトリフェノキシシランな
どが挙げられる。
また、前記一般式中、aが1の場合、有機ケイ素化合
物は、一般式XR1SiR2(OR3で表される。
このaが1の場合の有機ケイ素化合物のうち、Xがア
ミノ基である化合物の具体例としては、アミノエチルメ
チルジメトキシシラン、アミノエチルメチルジエトキシ
シラン、アミノエチルメチルジn−プロポキシシラン、
アミノエチルメチルジn−ブトキシシラン、アミノエチ
ルメチルジフェノキシシラン、アミノエチルエチルジメ
トキシシラン、アミノエチルエチルジエトキシシラン、
アミノエチルエチルジn−プロポキシシラン、アミノエ
チルエチルジn−ブトキシシラン、アミノエチルエチル
ジフェノキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジn−プロポキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジn−ブトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−ア
ミノプロピルフェニルジメトキシシラン、γ−アミノピ
ロピルフェニルジエトキシシラン、γ−アミノプロピル
フェニルジn−プロポキシシラン、γ−アミノプロピル
フェニルジn−ブトキシシラン、γ−アミノプロピルフ
ェニルジフェノキシシラン、p−アミノフェニルメチル
ジメトキシシラン、p−アミノフェニルメチルジエトキ
シシラン、p−アミノフェニルメチルジn−プロポキシ
シラン、p−アミノフェニルメチルジi−プロポキシシ
ラン、p−アミノフェニルメチルジn−ブトキシシラ
ン、p−アミノフェニルメチルジフェノキシシランなど
が挙げられ、好ましくは好ましくはγ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルフェニル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルフェニルジエト
キシシランなどが挙げられる。
さらに、前記一般式中、aが2の場合、有機ケイ素化
合物は、一般式XR2SiR2 2(OR3)で表される。
このaが2の場合の有機ケイ素化合物のうち、Xがア
ミノ基である化合物の具体例としては、アミノエチルジ
メチルメトキシシラン、アミノエチルジメチルエトキシ
シラン、アミノエチルジメチルn−プロポキシシラン、
アミノエチルジメチルn−ブトキシシラン、アミノエチ
ルジメチルフェノキシシラン、アミノエチルジエチルメ
トキシシラン、アミノエチルジエチルエトキシシラン、
アミノエチルジエチルn−プロポキシシラン、アミノエ
チルジエチルn−ブトキシシラン、アミノエチルジエチ
ルフェノキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメト
キシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルジメチルn−プロポキシシラ
ン、γ−アミノプロピルジメチルn−ブトキシシラン、
γ−アミノプロピルジメチルフェノキシシラン、p−ア
ミノフェニルジメチルメトキシシラン、p−アミノフェ
ニルジメチルエトキシシラン、p−アミノフェニルジメ
チルn−プロポキシシラン、p−アミノフェニルジメチ
ルi−プロポキシシラン、p−アミノフェニルジメチル
n−ブトキシシラン、p−アミノフェニルジメチルフェ
ノキシシランなどが挙げられ、好ましくはγ−アミノプ
ロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジ
メチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルn
−プロポキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルn−
ブトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルフェノキ
シシランなどが挙げられる。
本発明に用いられる(A)反応生成物は、前記エポキ
シ樹脂と有機ケイ素化合物とを、通常、エポキシ樹脂10
0重量部に対し、有機ケイ素化合物を10〜300重量部、好
ましくは30〜200重量部の割合で混合し、反応温度50〜1
50℃、好ましくは60〜130℃の範囲で、2〜10時間、好
ましくは3〜6時間、反応することによって得られる。
ここで、エポキシ樹脂100重量部に対し、有機ケイ素
化合物が10重量部未満の場合、得られる(A)反応生成
物と(B)オルガノポリシロキサンとの縮合反応による
複合化が充分には進行しない場合があり、一方300重量
部を超えると、未反応の有機ケイ素化合物が残存するた
め、(A)反応生成物と(B)オルガノポリシロキサン
との反応時に該有機ケイ素化合物が触媒として作用し、
(A)化合物の分子量および粘度が増加し塗料として用
いた場合のレベリング性、柔軟性および密着性が低下す
る傾向がみられる。
また、前記反応温度が50℃未満、あるいは反応時間が
2時間未満の場合、反応が充分に進行せず、(A)化合
物の分子量および粘度が著しく低下するため、塗料とし
て用いた場合の柔軟性および耐クラック性が充分でな
い。
さらに、反応温度が150℃を超えるか、あるいは反応
時間が10時間を超える場合、(A)化合物により得られ
る塗膜の硬度が劣る。
この(A)反応生成物のポリスチレン換算の重量平均
分子量は、1,000〜20,000が好ましく、1,000未満では充
分な柔軟化効果に劣り、一方20,000を超える場合、
(A)化合物による塗膜の硬度が低下する傾向がみられ
る。
(B)オルガノポリシロキサン (B)オリガノポキシロキサンは、一般式R4Si(O
R5で表されるオルガノトリアルコキシシランの縮合
物である。
この前記一般式で表されるオルガノトリアルコキシシ
ラン中のR4は、炭素数1〜8の1価の有機基であり、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル
基、そのほかγ−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3
−トリフロロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル
基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−メルカプト
プロピル基、フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルエチル基などが挙げられる。
また、オルガノトリアルコキシシラン中のR5は、炭素
数1〜7の1価の炭化水素基であり、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−ペンチル基、
n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、sec−ヘキシル基な
どのアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基などの環状アルキル基、フェニル
基、トルイル基などのアリール基が挙げられる。
このオルガノトリアルコキシシランの具体例として
は、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、n−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピル
トリメトキシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキ
シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロ
ピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン、メチルトリi−プロポキシシラン、エ
チルトリi−プロポキシシラン、n−プロピルトリi−
プロポキシシラン、i−プロピルトリi−プロポキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリi−プロポキシシラン、
ビニルトリi−プロポキシシラン、フェニルトリi−プ
ロポキシシラン、メチルトリn−ペントキシシラン、エ
トキシトリn−ペントキシシラン、n−プロピルトリn
−ペントキシシラン、、i−プロピルトリn−ペントキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリn−ペントキシシラ
ン、ビニルトリn−ペントキシシラン、フェニルトリn
−ペントキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エ
チルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリフェノキ
シシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリフェノキシシラン、ビニルトリフェノ
キシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、3,3,3−
トリフロロトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキ
シシラン、3,3,3−トリフロロトリエトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロ
ヘキシルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロトリ
i−プロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
i−プロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リi−プロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
i−プロポキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシル
トリi−プロポキシシラン、3,3,3−トリフロロトリn
−ペントキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリn
−ペントキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
n−ペントキシシラン、γ−メルカプトピロピルトリn
−ペントキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルト
リフェノキシシラン、3,3,3−トリフロロトリフェノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリフェノキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリフェノキシシラン、3,
4−エポキシシクロヘキシルトリフェノキシシランなど
が挙げられ、好ましくはメチルトリメトキシシラン、エ
トキシトリメトキシシラン、i−プロピルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、i−プロピルトリエトキシシランなどが挙げ
られる。
また、(B)オルガノポリシロキサン縮合時における
オルガノトリアルコキシシランは、必ずしも1種類のみ
である必要はなく、2種類以上あるいはジオルガノジア
ルコキシシランまたはオルガノトリアルコキシシランの
ような2官能性または3官能性アルコキシシランを一
部、例えば70重量%以下併用してもよい。
本発明の材料に用いられる(B)オルガノポリシロキ
サンは、前記オルガノトリアルコキシシラン100重量部
に対して、例えば水を5〜30重量部、好ましくは10〜25
重量部の割合で混合し、反応温度50〜120℃、好ましく
は55〜100℃の範囲で、2〜10時間、好ましくは4〜8
時間、縮合反応することによって得られる。
(B)オルガノポリシロキサンのポリスチレン換算の
重量平均分子量は、通常、500〜100,000、好ましくは80
0〜50,000であり、500未満では得られる塗膜の硬度は向
上するが、クラックが発生し易く、一方100,000を超え
ると塗膜の密着性および硬度が低下する傾向がある。
本発明の(A)化合物中における(A)反応生成物お
よび(B)オルガノポリシロキサンの組成割合は、
(A)成分10〜90重量%、好ましくは20〜70重量%、
(B)成分10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%〔た
だし、(A)+(B)=100重量%〕の範囲である。
ここで、(A)反応生成物が10重量%未満では、塗膜
の柔軟性が損なわれ、一方90重量%を超えると、塗膜の
硬度、耐熱性および耐候性が損なわれる。
また、(B)オルガノポリシロキサンが10重量%未満
では、塗膜の硬度、耐熱性および耐候性が損なわれ、一
方90重量%を超えると塗膜の柔軟性が損なわれる。
(A)化合物は、前記(A)および(B)成分を混合
し、通常、反応温30〜120℃、好ましくは40〜100℃、反
応時間2〜10時間、好ましくは4〜8時間反応させるこ
とによって得られる。
ここで、反応温度が30℃未満あるいは反応時間が2時
間未満では、反応が進行しにくく、反応温度が120℃を
超えるかあるいは反応時間が10時間を超えると反応して
得られる材料の分子が大きくなりすぎる場合がある。
なお、(A)化合物のポリスチレン換算の重量平均分
子量は、通常、500〜500,000、好ましくは1,000〜100,0
00であり、500未満では塗膜の柔軟性が低下する場合が
あり、一方500,000を超えると塗膜の密着性および硬化
性が低下する場合があり、また塗装時のレベリング性お
よび作業性が低下する傾向がある。
本発明の材料には、以上の(A)および(B)成分の
ほかに、以下に示す成分を含有させることが可能であ
る。
(C)溶剤 (C)溶剤は、通常、(A)化合物の希釈剤、および
(A)反応生成物および(B)オルガノポリシロキサン
の反応溶剤として使用され、必要とあれば2種類以上を
混合して使用しても差し支えない。
この(C)溶剤としては、例えばアルコール類、芳香
族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類など
の有機溶剤のほか、水なども用いることができる。
上記アルコール類の具体例としては、メタノール、エ
タノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコー
ル、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ブチルセロソルブ、エチレンセロソル
ブ、メチルセロソルブなどを挙げることができる。
また、芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類の具体例と
しては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル
グリコールモノエチルエーテルなどを、ケトン類の具体
例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどを、エステル類の具体例としては、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレ
ンなどを挙げることができる。
これらの(C)溶剤のうち、好ましくは水、メタノー
ル、エタノール、i−プロピルアルコール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、アセトン、トルエン、キシレンなど
である。
これらの(C)溶剤は、1種単独で使用することも、
また2種以上を混合して使用することもできる。
(D)硬化促進剤 本発明の材料をより速く硬化させるにあたっては、硬
化促進剤を使用してもよい。比較的低い温度で硬化され
るためには、硬化促進剤を使用する方が効果的である。
この(D)の硬化促進剤としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ性化合物;アルキル
チタン酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸
など酸性化合物;エチレンジアミン、ヘキサンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、ピペラジン、
メタフェニレンジアミン、エタノールアミン、トリエチ
ルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種
変性アミンなどのアミン化合物;γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
ニリノプロピルトリメトキシシランなどのアミン系シラ
ンカップリング剤;β−ジケトン系錯体であるAl(II
I)トリアセチルアセトン錯体、Ti(IV)ヒドロキシト
リアセチルアセトン錯体、Zr(IV)ヒドロキシトリアセ
チルアセトン錯体、Zr(II)ジアセチルアセトン錯体な
どの金属キレート化合物; (C4H92Sn(OCOC11H23、 (C8H17)SnOなどの有機スズオキサイドとエチルシリケ
ート、マレイン酸ジメチルなどのエステル化合物との反
応生成物などの有機スズ化合物が使用される。
これらの(D)硬化促進剤の材料中における割合は、
(A)化合物100重量部あたり、通常、0.1〜10重量部、
好ましくは0.5〜5重量部である。
なお、本発明の材料には、各種界面活性剤、前記以外
のシランカップリング剤、またナフテン酸、オクチル
酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸ナトリウムなど
のアルカリ金属塩および染料を添加することもできる。
本発明のコーティング用材料は、前記(A)化合物を
必須の成分として含有するがその全固形分濃度は、好ま
しくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜40重量%であ
り、10重量%未満では固形分濃度が薄すぎて得られる材
料をコーティングに供することにより形成される塗膜の
諸性能が発現されない場合があり、また形成される塗膜
にピンホールが発生する場合があり、一方50重量%を超
えると固形分濃度が高すぎて材料の保存安定性が悪化し
たり、材料をコーティングに供しても均一な塗膜の形成
が困難となるなどの弊害が生起する場合がある。
本発明の材料は、対象物である基材の表面に刷毛、ス
プレー、ディッピングなどの塗装手段により、1回塗り
で厚さ5〜50μm程度、2〜3回の塗膜で厚さ10〜150
μm程度の塗膜を形成することができ、室温〜300℃程
度の温度で10分〜12時間程度加熱し、乾燥することによ
り硬い塗膜を形成することが可能である。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明す
るが、以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重
量基準である。
また、実施例中における各種の測定は、下記のとおり
である。
ポリスチレン換算の重量平均分子量は、下記条件にお
いて、テトラヒドロフランを溶媒として使用し、(A)
成分、(B)成分あるいは(A)化合物1gを10ccのテト
ラヒドロフランに溶解して試料とした。また、標準ポリ
スチレンは、東ソー(株)製の標準ポリスチレンを使用
した。
装置;(株)島津製作所製、高速液体クロマトグラフ
(モデルLC/3A) カラム;昭和電工(株)製、SHODEX A−80M、長さ5
0cm 測定温度;40℃ 流速;1cc/分 密着性は、JIS K5400による碁盤目テスト後、テープ
剥離試験を3回実施し、その平均に拠った。分母は、碁
盤目の数、分子はテスト後の未剥離の数を表す。
硬度は、JIS K5400による鉛筆硬度に拠った。
耐アルカリ性は、濃度1〜40%水酸化ナトリウム水溶
液を塗膜上に1cc添加し、蓋付きシャーレ中で6時間静
置したのち、水洗し、塗膜の状態を観察した。
耐候性は、JIS K5400により、ウエザーメーターで1,
000時間照射試験を実施し、塗膜の状態を観察した。
柔軟性は、塗膜を60℃の温水に浸漬し、クラック発生
までの日数を測定した。
実施例1〜6および比較例1〜3 還流冷却器および撹拌機を備えた反応器に、エポキシ
樹脂50部、有機ケイ素化合物50部、メチルセロソルブ20
0部を加え、120℃に加熱して4時間反応させることによ
り、(A)反応生成物を得た。
これとは別に、同じく還流冷却器および撹拌機を備え
た反応器に、オルガノトリアルコキシシラン100部と水2
0部を加え、60℃に加熱して4時間反応させることによ
り、(B)オルガノポリシロキサンを得た。
得られた(A)成分30部〔(A)反応生成物溶液とし
て90部〕、(B)成分70部(固形分として70部)および
(D)硬化促進剤としてZr(IV)ヒドロキシトリアセチ
ルアセトン錯体2部を、還流冷却器および撹拌機を備え
た反応器に加え、60℃に加熱して4時間反応させること
により、(A)化合物溶液を得た。
次いで、得られた(A)化合物溶液イ〜リを、それぞ
れ脱脂処理したアルミニウム製版(JISH4000、A1050P)
上にスプレー塗装し、150℃で15分間加熱して硬化塗膜
を形成させた。
これらの硬化塗膜について、硬度、耐アルカリ性、耐
候性、密着性および柔軟性を試験した。
結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のコーティング用材料より得られる塗膜は、硬
化性に優れ、ガラス、セラミックス、ステンレス、アル
ミニウム、鉄、セメント、プラスチックなどに対する使
用が可能であり、例えば80〜250℃で10〜120分間の加熱
により硬化させることができ、また用途によっては、1
〜7日間の常温乾燥のみでも硬化させることができる。
また、得られる塗膜は、従来のオルガノポリシロキサ
ン系塗膜の持つ優れた耐熱性および耐候性を損なうこと
なく、欠点であった耐アルカリ性および柔軟性を改良す
ることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−217059(JP,A) 特開 昭63−156867(JP,A) 特開 昭62−68829(JP,A) 特開 昭62−212481(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 163/00 - 163/10 C09D 183/06 C08G 59/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に少なくとも2個以上のエ
    ポキシ基を有するエポキシ樹脂と一般式 XR1SiR2 a(OR33-a(式中、Xは活性水素を有する有機
    基、R1は炭素数1〜6の2価の炭化水素基、R2〜R3は炭
    素数1〜7の1価の炭化水素基、aは0〜2の整数を示
    す)で表される有機ケイ素化合物の反応生成物10〜90重
    量%と、 (B)一般式R4Si(OR5(式中、R4は炭素数1〜8
    の1価の有機基、R5は炭素数1〜7の1価の炭化水素を
    示す)で表されるオルガノトリアルコキシシランを加水
    分解縮合させて得られるオルガノポリシロキサン10〜90
    重量%〔ただし、(A)+(B)=100重量%〕 とを反応させて得られる化合物を含有するコーティング
    用材料。
JP160290A 1990-01-10 1990-01-10 コーティング用材料 Expired - Lifetime JP2805942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP160290A JP2805942B2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 コーティング用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP160290A JP2805942B2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 コーティング用材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03207774A JPH03207774A (ja) 1991-09-11
JP2805942B2 true JP2805942B2 (ja) 1998-09-30

Family

ID=11506052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP160290A Expired - Lifetime JP2805942B2 (ja) 1990-01-10 1990-01-10 コーティング用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2805942B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5804616A (en) * 1993-05-19 1998-09-08 Ameron International Corporation Epoxy-polysiloxane polymer composition
JP3774386B2 (ja) * 2001-08-06 2006-05-10 大日本塗料株式会社 塗料組成物
GB2431402B (en) * 2004-08-09 2009-05-13 Nippon Steel Chemical Co Epoxy resin composition and epoxy-polysiloxane coating composition
JP4803342B2 (ja) 2004-10-19 2011-10-26 信越化学工業株式会社 耐擦傷性表面被膜形成用シリコーンコーティング組成物及びそれを用いた被覆物品
JP5037025B2 (ja) * 2006-03-20 2012-09-26 新日鐵化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及びエポキシ−ポリシロキサン塗料組成物
US8889801B2 (en) 2009-10-28 2014-11-18 Momentive Performance Materials, Inc. Surface protective coating and methods of use thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03207774A (ja) 1991-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2003225538B2 (en) Elastomer-modified epoxy siloxane compositions
US7193026B2 (en) Organosilicon compound-curing composition and silicone-base coating composition
JPS63308077A (ja) コーティング用組成物
JP2805942B2 (ja) コーティング用材料
JPS63156867A (ja) コ−テイング材組成物
JP3279015B2 (ja) コーティング用組成物
JPH011769A (ja) コ−ティング用組成物
JPH029633B2 (ja)
JP2003049113A (ja) 塗料組成物
JP3774386B2 (ja) 塗料組成物
JP3242442B2 (ja) コーティング用組成物
JP2005298561A (ja) 水性オルガノポリシロキサン溶液の製造方法及びコーティング組成物
JPH0786182B2 (ja) コーティング樹脂組成物
JP2612692B2 (ja) コーテイング用組成物
JPS6221022B2 (ja)
CA1187239A (en) Coating composition and primer
JPH03115479A (ja) コーティング用組成物
JP3194722B2 (ja) 水性オルガノポリシロキサン溶液の製造方法
JPS5852365A (ja) コ−チング剤組成物
KR100776278B1 (ko) 비금속 표면 코팅 조성물
JP3128197B2 (ja) コーティング組成物
JPH066669B2 (ja) ジルコニウム含有オルガノポリシロキサン組成物
JPH093402A (ja) コーティング用組成物
CN112352026B (zh) 耐候性且耐久性涂料组合物
JPS62277475A (ja) コ−テイング材組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080724

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080724

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090724

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090724

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090724

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100724

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100724