JP3359801B2 - 多条植え用の田植機 - Google Patents

多条植え用の田植機

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JP3359801B2 JP31984595A JP31984595A JP3359801B2 JP 3359801 B2 JP3359801 B2 JP 3359801B2 JP 31984595 A JP31984595 A JP 31984595A JP 31984595 A JP31984595 A JP 31984595A JP 3359801 B2 JP3359801 B2 JP 3359801B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一つの操作レバー
による調節軸の回動操作に伴って位置調節される被調節
体を備えた多条植え用の苗植付装置を走行機体に連結し
た多条植え用の田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような多条植え用の田植機におけ
る被調節体としては、調節軸の一例であるフロート支点
パイプの回動操作に伴って植付伝動ケースに対する高さ
位置が調節される整地フロートや、調節軸の一例である
苗取量調節軸の回動操作に伴って植付伝動ケースに対す
る高さ位置が調節される苗載台がある。ちなみに、植付
伝動ケースに対する整地フロートの高さ位置を調節する
ことによって、植付伝動ケースの後部に軸支された植付
機構の対地高さが変更され、圃場に対する苗植え付け深
さが変更されるようになっている。また、植付伝動ケー
スに対する苗載台の高さ位置を調節することによって、
植付機構に対する苗載台の高さが変更され、植付機構に
よる苗取り量が変更されるようになっている。
【0003】近年、八条植え用や十条植え用などの苗植
付装置を備えた多条植え用の田植機においては、苗植付
装置が走行機体の左右横方向から大きく張り出すように
なることから、苗植付装置を、左苗植付装置部と右苗植
付装置部との二分割構造に構成するとともに、苗植付装
置の機体横方向への張出量が大きくなる作業姿勢と、苗
植付装置の機体横方向への張出量が小さくなる格納姿勢
とに姿勢切り換え可能に構成したものが本出願人によっ
て提案されている〔例えば、特願平6‐94650号な
ど参照〕。この構成によると、苗植付装置を格納姿勢に
切り換えることによって、田植機を路上走行させる場合
においては、苗植付装置の機体横方向からの張り出しが
抑制されるようになることから苗植付装置と他物との衝
突の虞を軽減でき、また、田植機を移動させる際にトラ
ックなどの運搬車を利用する場合においては、苗植付装
置の荷台幅からの張り出しが防止されるようになること
から苗植付装置と他物との衝突の虞を解消できるように
なる。
【0004】ところで、従来、上述のように苗植付装置
を作業姿勢と格納姿勢とに姿勢切り換え可能に構成した
多条植え用の田植機においては、調節軸が、左苗植付装
置部に属する左調節軸部と右苗植付装置部に属する右調
節軸部との二分割構造に構成されるとともに、それら左
右の調節軸部のうちの一方に、任意の操作位置に固定可
能な操作レバーが連結される構成となっており、苗植付
装置の作業姿勢においては、左右の調節軸部が連結さ
れ、操作レバーの揺動操作に伴って左右の調節軸部が一
体的に回動操作されるとともに、操作レバーの任意の操
作位置での固定操作に伴って左右の調節軸部が一体的に
回動停止されるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、苗植付装置の格納姿勢への姿勢切り
換えに伴って調節軸が左右の調節軸部に一旦分離される
と、それら左右の調節軸部のうちの一方は、任意の操作
位置に固定可能な操作レバーが連結されていることか
ら、操作レバーによって回動が阻止された状態となり、
その調節軸部の属する苗植付装置部の被調節体は、操作
レバーによって設定された調節位置に保持されるのであ
るが、他方の調節軸部は、調節軸の分離に伴って操作レ
バーから切り離されるようになることから、操作レバー
による回動阻止が解除された状態となり、その調節軸部
の属する苗植付装置部に備えられた被調節体は、その調
節軸部の自由回動によって操作レバーにより設定された
調節位置から位置ズレするようになる。そのため、苗植
付装置を格納姿勢から作業姿勢に切り換える際には、分
離された左右の調節軸部の連結時に、調節位置に位置す
る被調節体と調節位置から位置ズレした被調節体との位
置合わせを行う必要が生じるとともに、その位置合わせ
によって、それらの被調節体の調節レベルが一致したか
否かの判断も難しいことから、格納姿勢から作業姿勢へ
の苗植付装置の姿勢切り換え作業が煩わしいものとなっ
ていた。また、それらの被調節体の調節レベルが位置合
わせによって一致したか否かの判断が難しいことから、
苗植付装置の作業姿勢への切り換え時においては、それ
らの被調節体が位置ズレした状態で左右の調節軸部を連
結する虞もあり、そのような場合には、苗植付装置によ
る苗植え付け精度が悪くなる不都合が生じるようになっ
ていた。例えば、被調節体が整地フロートである場合に
は、苗植付装置における左右の苗植付装置部によって苗
植え付け深さが異なる不都合が生じ、被調節体が苗載台
である場合には、苗植付装置における左右の苗植付装置
部によって苗植え付け量が異なる不都合が生じるのであ
る。
【0006】本発明の目的は、苗植付装置を、田植機を
路上走行させる場合やトラックなどの運搬車を利用して
搬送する場合において有利になる姿勢切り換え可能な二
分割構造に構成しながらも、格納姿勢から作業姿勢への
苗植付装置の姿勢切り換え作業を容易に行えるようにす
るとともに、左右の被調節体が位置ズレした状態で左右
の調節軸部を連結する虞を解消することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔課題〕請求項1にかかる発明の特徴構成は、前記苗植
付装置を、左苗植付装置部と右苗植付装置部との二分割
構造に構成するとともに、前記調節軸を、前記左苗植付
装置部に属する左調節軸部と前記右苗植付装置部に属す
る右調節軸部との二分割構造に構成し、かつ、前記苗植
付装置を、前記左右の苗植付装置部における内横側部同
士を接合するとともに前記左右の調節軸部を一体回動自
在に連結する作業姿勢と、前記左右の苗植付装置部にお
ける背面部同士を対向させるとともに前記左右の調節軸
部を分離する格納姿勢とに姿勢切り換え可能に構成し、
前記左右の調節軸部のうち、一方に任意の操作位置に固
定可能に前記操作レバーを連結するとともに、他方にこ
の調節軸部を所定位置に復帰させる付勢手段を備えてあ
る点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0008】〔作用〕苗植付装置の格納姿勢への姿勢切
り換えに伴って調節軸が左右の調節軸部に一旦分離され
たとしても、それら左右の調節軸部のうちの一方は、任
意の操作位置に固定可能な操作レバーが連結されている
ことから、操作レバーによって回動が阻止された状態と
なる。つまり、この調節軸部の属する苗植付装置部の被
調節体は、操作レバーによって設定された調節位置に保
持されるようになる。また、他方の調節軸部は、調節軸
の分離に伴って操作レバーから切り離されるが、付勢手
段によって所定位置に付勢される。従って、他方の調節
軸部は常に所定位置に戻されているので、一方の調節軸
部との間で位置ズレがあったとしても、操作レバーを常
にその所定位置に対応した位置まで戻してやれば、両調
節軸部の位置ズレは解消され位置ズレした状態で左右の
調節軸部を連結する虞は少ない。
【0009】〔効果〕格納姿勢から作業姿勢への苗植付
装置の姿勢切り換え作業を容易に行うことができるとと
もに、左右の被調節体が位置ズレした状態で左右の調節
軸部を連結する虞を解消できるようになることから、苗
植付装置を、田植機を路上走行させる場合やトラックな
どの運搬車を利用して搬送する場合において有利になる
姿勢切り換え可能な二分割構造に構成しながらも、左右
調節軸部の組付けにかかる操作負担を軽減できるように
なった。
【0010】〔課題〕請求項2にかかる発明の特徴構成
は、請求項1における発明において、前記操作レバー
が、前記調節軸を回動作動させる植付深さ調節レバーで
あり、前記被調節体が、前記調節軸の回動作動によって
前記苗植付装置の本体フレームに対して上下動して前記
苗植付装置の対地高さを設定する接地体である点にあ
り、その作用効果は次の通りである。
【0011】〔作用〕苗植付装置を姿勢切り換え可能し
たものにおいても、苗植付装置を作業姿勢に戻す場合に
位置ズレなく両調節軸部を連結することができ、位置ズ
レした状態で両調節軸部を連結することはない。したが
って、位置ズレした状態に見られるように、左右苗植付
装置部で植付深さが異なるといったことがなくなる。
【0012】〔効果〕請求項1にかかる効果に加えて、
植付深さ調節も確実に行え、浮き苗等の現象を未然回避
できる。
【0013】〔課題〕請求項3にかかる発明の特徴構成
は、請求項1における発明において、前記操作レバー
が、前記調節軸を回動作動させる苗取り量調節レバーで
あり、前記被調節体が、前記調節軸の回動作動によって
苗植付爪の作動軌跡に対して出退移動して前記植付爪の
苗取り量を調節する苗載台である点にあり、その作用効
果は次の通りである。
【0014】〔作用〕苗植付装置を姿勢切り換え可能し
たものにおいても、苗植付装置を作業姿勢に戻す場合に
位置ズレなく両調節軸部を連結することができ、位置ズ
レした状態で両調節軸部を連結することはない。したが
って、位置ズレした状態に見られるように、左右苗植付
装置部での苗植付爪による苗取り量の違いを回避でき
る。
【0015】〔効果〕請求項1にかかる効果に加えて、
植付苗量を適切なものにでき、苗の成育等に与える影響
を少なくできる。
【0016】〔課題〕請求項4にかかる発明の特徴構成
は、請求項1、2又は3における発明において、前記付
勢手段による前記所定位置が、前記操作レバーの調節範
囲における中央位置に設定してある点にあり、その作用
効果は次の通りである。
【0017】〔作用〕前記した他方の調節軸部の所定位
置が、調節範囲の中央位置に設定してあるので、一方の
調節軸部が調節範囲の中央位置より一方に偏った位置に
あっても、両調節軸部の位置ズレ量は少なく、その一方
の調節軸部を調節範囲の中央位置に対応した位置に戻す
量、或いは、一方の調節軸部が調節範囲の中央位置近く
に位置することが多くかつその場合には戻す必要性を少
なくできる。
【0018】〔効果〕請求項1にかかる効果と同一であ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1には、乗用型田植機の全体側
面が示されており、この乗用型田植機は、乗用型の走行
機体1と、走行機体1の後部にリンク機構2を介して油
圧式のリフトシリンダ3の駆動により昇降自在に連結さ
れた八条植え用の苗植付装置4とによって多条植え用の
一例である八条植え用に構成されている。苗植付装置4
は、四条ずつの左苗植付装置部4Aと右苗植付装置部4
Bとの二分割構造に構成されており、苗植付装置4の分
割を行わない作業姿勢(図2参照)と、機体横方向への
張出量を減少させる格納姿勢(図3参照)とに姿勢切り
換え可能に構成されている。
【0020】苗植付装置4の構成について詳述すると、
図1〜図4に示すように、この苗植付装置4は、前記リ
ンク機構2の後端に連結された固定フレーム5、この固
定フレーム5の両端部夫々に左右揺動自在に枢支連結さ
れた揺動フレーム6、左右夫々の揺動フレーム6の揺動
端に支持ブラケット7を介して左右揺動自在に枢支連結
されたフィードケース8、左右夫々のフィードケース8
から左右に向けて延設された角パイプ状の支持フレーム
9、左右夫々の支持フレーム9の両端から後方に向けて
延設されたフレーム兼用の植付伝動ケース10、夫々の
植付伝動ケース10の後部に軸支された左右一対のロー
タリ苗植付爪式の植付機構11、作業姿勢においては植
付伝動ケース10に対して一定のストロークで一体往復
横移動するとともに高さ位置調節自在に構成された被調
節体の一例である左右四条ずつの苗載台12、および、
植付機構11による苗植え付け箇所に対して整地作用を
施すとともに植付伝動ケース10に対する高さ位置調節
自在に構成された被調節体の一例である整地フロート1
3、などによって構成されている。
【0021】図2〜図6に示すように、夫々の植付伝動
ケース10の前下部には、夫々の植付伝動ケース10に
渡るように横架された調節軸の一例であるフロート支点
パイプ14が、その軸芯P1周りに回動自在に枢支され
ている。このフロート支点パイプ14は、苗植付装置4
の格納姿勢においては、左苗植付装置部4Aに属する左
調節軸部の一例である左フロート支点パイプ部14A
と、右苗植付装置部4Bに属する右調節軸部の一例であ
る右フロート支点パイプ部14Bとに二分割される二分
割構造に構成されている。また、苗植付装置4の作業姿
勢においては、左右のフロート支点パイプ部14A,1
4Bの各分割端に備えられた連結部材14a,14bに
よって一体回動可能に連結されるようになっている。フ
ロート支点パイプ14には、フロート支点パイプ14と
その軸芯P1周りに一体回動する複数の揺動アーム15
が後方に向けて延設されている。夫々の揺動アーム15
の遊端には、整地フロート13の後部が横軸芯P2周り
に上下揺動自在に軸支されている。ちなみに、左右中央
に配設された整地フロート13は、右フロート支点パイ
プ部14Bの左端側に配設された揺動アーム15に軸支
され、右苗植付装置部4Bに属するようになっている。
右フロート支点パイプ部14Bには、この右フロート支
点パイプ部14Bと一体回動自在な操作アーム16が走
行機体1に向けて延設されている。一方、右側の苗載台
12を支持するフレーム杆17には、揺動式の操作レバ
ー18と、この操作レバー18との係合により操作レバ
ー18を任意の操作位置に固定する係止具19とが設け
られている。操作レバー18と操作アーム16は、操作
ロッドなどからなる連係機構(図示せず)によって連係
されている。つまり、操作レバー18と右フロート支点
パイプ部14Bとが連動連結されており、左右のフロー
ト支点パイプ部14A,14Bが連結される苗植付装置
4の作業姿勢においては、操作レバー18を任意の操作
位置へ揺動操作することによって、左右のフロート支点
パイプ部14A,14Bを軸芯P1周りで一体的に回動
操作できるとともに、その回動操作に伴う各揺動アーム
15の一体的な上下揺動により、植付伝動ケース10に
対する各整地フロート13の相対高さを所望高さに一体
的に位置調節でき、操作レバー18を係止具19に係合
して任意の操作位置に固定保持することによって、各整
地フロート13を植付伝動ケース10に対する所望高さ
に一体設定できるようになっている。すなわち、操作レ
バー18の操作によって、植付伝動ケース10の後部に
軸支された植付機構11の対地高さを変更でき、圃場に
対する苗植え付け深さの設定変更を行えるようになって
いる。
【0022】図6に示すように、左フロート支点パイプ
部14Aには、苗植付装置4の格納姿勢への姿勢切り換
えに伴って、左フロート支点パイプ部14Aを所定位置
に設定する付勢手段20が備えられている。この付勢手
段20は、フロート支点パイプ14より後向きに延出さ
れそのパイプ14と一体回転可能に取り付けられた係止
アーム21と、植付伝動ケース10に取り付け固定され
たブラケット22とに亘って架設された引張バネであ
り、係止アーム21を上向きに引き上げ、揺動アーム1
5の下向き回動を抑制するように構成してある。これに
よって、整地フロート13の下降ひいては左フロート支
点パイプ部14Aの回動を抑制して、この左フロート支
点パイプ部14Aをこの左フロート支点パイプ部14A
の回動範囲のセンター位置に位置保持するようにしてあ
る。これによって、苗植付装置4の格納姿勢において、
左フロート支点パイプ部14Aと右フロート支点パイプ
部14Bとが回動方向に位置ズレする量を少なくでき
る。したがって、格納姿勢より作業姿勢に戻した場合に
も、左フロート支点パイプ部14Aが所定位置(回動範
囲の中央位置)に常に位置するので、左右フロート支点
パイプ部14A,14Bとの接続を容易に行い得る。
尚、図8及び図9に示すように、連結部材14bは、パ
イプ材を円弧状に曲加工したものであり、いっぽう、そ
れを受け入れる連結部材14aの連結部は、前記パイプ
材を係入させる上下板材で構成され、上下板材は、夫
々、パイプ材を受入れ易いように軸芯方向のみならず左
右方向にもラッパ状を呈している。
【0023】図4〜図7に示すように、左右夫々の苗植
付装置部4A,4Bにおける夫々の植付伝動ケース10
の前上部には、左右の植付伝動ケース10に渡って横架
された調節軸の一例である円筒形の鋼管材からなる苗取
量調節軸25が、その軸芯P3周りに回動自在に枢支さ
れている。この苗取量調節軸25は、苗植付装置4の格
納姿勢においては、左苗植付装置部4Aに属する左調節
軸部の一例である左苗取量調節軸部25Aと、右苗植付
装置部4Bに属する右調節軸部の一例である右苗取量調
節軸部25Bとに二分割される二分割構造に構成されて
いる。また、苗植付装置4の作業姿勢においては、左右
の苗取量調節軸部25A,25Bの各分割端に備えられ
た連結部材25a,25bによって一体回動可能に連結
されるようになっている。苗取量調節軸25には、苗取
量調節軸25とその軸芯P3周りに一体回動することに
より、苗載台12を苗載面に沿う方向に移動させて植付
伝動ケース10に対する苗載台12の相対高さを変更す
る複数の駆動アーム部材26が、その揺動支点(軸芯P
3)から苗載台12にわたる状態に延設されている。左
苗取量調節軸部25Aには、この左苗取量調節軸部25
Aと一体回動自在な操作アーム27が走行機体1に向け
て延設されている。一方、左側の苗載台12を支持する
フレーム杆17には、揺動式の操作レバー28と、この
操作レバー28との係合により操作レバー28を任意の
位置で係止保持する係止具29とが設けられている。操
作レバー28と操作アーム27とは、操作ロッドなどか
らなる連係機構によって連係されている。つまり、操作
レバー28と左苗取量調節軸部25Aとが連動連結され
ており、左右の苗取量調節軸部25A,25Bが連結さ
れる苗植付装置4の作業姿勢においては、操作レバー2
8を任意の操作位置へ揺動操作することによって、左右
の苗取量調節軸部25A,25Bを軸芯P3周りで一体
的に回動操作できるとともに、その回動操作に伴う各駆
動アーム部材26の一体的な上下揺動により、植付伝動
ケース10に対する左右の苗載台12の相対高さを所望
高さに一体的に位置調節でき、操作レバー28を係止具
29に係合して任意の操作位置に固定保持することによ
って、左右の苗載台12を植付伝動ケース10に対する
所望高さに一体設定できるようになっている。すなわ
ち、操作レバー28の操作によって、植付機構11によ
る苗載台12からの苗取り量を調節できるようになって
いる。
【0024】右苗取量調節軸部25Bには、苗植付装置
4の格納姿勢への姿勢切り換えに伴って、右苗取量調節
軸部25Bの自由回動を抑制する付勢手段30が備えら
れている。付勢手段30は、駆動アーム部材26と一体
回動する係止アーム23を右苗取量調節軸部25Bに取
り付け、この係止アーム23とフロート支点パイプ14
に外嵌したブラケット24との間に架設された引張バネ
であり、係止アーム23を引き下げ付勢して駆動アーム
部材26を上向きに駆動付勢して、苗載台12を上向き
に付勢して、苗載台12の上下移動調節範囲、つまり、
苗取り量調節範囲の中央位置(所定位置)に復帰させる
ように構成してある。これによって、格納姿勢より作業
姿勢に戻した場合にも、右苗取量調節軸部25Bが所定
位置(回動範囲のセンター位置)に常に位置するので、
左右苗取量調節軸部25A,25Bとの接続を容易に行
い得る。連結部材25aは連結部材14bと同様の形状
であり、連結部材25bは連結部材14aと同様の形状
である。
【0025】以上の構成によって、格納姿勢から作業姿
勢への苗植付装置4の姿勢切り換え時における左フロー
ト支点パイプ部14Aと右フロート支点パイプ部14
B、および、左苗取量調節軸部25Aと右苗取量調節軸
部25Bとの連結を円滑に行えるようになることから、
苗植付装置4の格納姿勢から作業姿勢への切り換えを容
易に行うことができるのである。また、左フロート支点
パイプ部14Aと右フロート支点パイプ部14B、およ
び、左苗取量調節軸部25Aと右苗取量調節軸部25B
とを回動方向に位置ズレした状態で連結することもない
ことから、植付伝動ケース10に対する各整地フロート
13、あるいは、左右の苗載台12の高さ位置が不揃い
になって、苗植付装置4による苗植え付け精度に悪影響
を及ぼすといった不都合を解消できるのである。
【0026】植付関係の操作構造について説明する。図
1及び図14に示すように、運転操縦部に操縦ハンドル
31とその操縦ハンドル31の前方に操縦パネル32を
設け、操縦ハンドル31のハンドルポストに植付昇降レ
バー33を設けてある。この植付昇降レバー33は、運
転席34の側方に設けた植付クラッチレバー40を自動
位置にした状態で、中立位置より上方に操作されると、
苗植付装置4を強制的に上昇作動させることができ、中
立位置より下方に操作されると、苗植付装置4を強制的
に下降作動させることができ、この下降状態で再度下降
操作されると植付クラッチ45が入り状態となる。一
方、中立位置より上下方向とは直交する方向に操作する
と、左右の植付用マーカー41,41の出作動を許容す
る。つまり、マーカー41,41は地面に作用する状態
にバネ付勢されながらアクチュエータとしてのソレノイ
ド42,42によって、格納状態に維持されている。し
たがって、直交する一方に操作することによって、一方
のマーカー41を作用状態に切り換えることができ、反
対方向に操作すると他方のマーカー41を作用状態に切
り換えることができる。操縦パネル32にマーカー41
が作用状態にあることを示す左右マーカー指示ランプ4
3,43を設けるとともに、植付昇降レバー33の先端
に植付クラッチ45が入り状態に切り換わったことを示
す植付クラッチ入表示ランプ44を設けてある。左右マ
ーカー指示ランプ43,43と植付クラッチ入表示ラン
プ44とは、苗植付装置4の上昇状態では作動せず、下
降状態で作動するようにする。つまり、左右マーカー指
示ランプ43,43は、苗植付装置4の下降状態で点灯
するだけでは気が付き難いので点滅作動し、運転者にマ
ーカー41の作用状態への切換操作忘れを防止するよう
に注意を促すとともに、一方のマーカー41が作用状態
に切り換わると、対応するマーカー指示ランプ43が点
灯するようにして、視覚で確認できるようにする。植付
クラッチ45の入り状態を確認するには、植付機構11
の駆動系に回転検出センサを設け、下降状態で植付クラ
ッチ45の入り操作が行われないと、ランプ43を点灯
するようにする。上記した場合において、ランプを点灯
するかわりに警報を発するようにしてもよい。
【0027】苗植付装置4の作業姿勢から格納姿勢への
姿勢切換について説明する。図10に示すように、作業
姿勢より苗載台12を構成する左右の苗載台部12A,
12Bを一旦左端に移動させる。この状態より図11に
示すように、右側苗載台部12Bを右端に移動させて両
苗載台部12A,12Bを離間させる。その状態で図1
2及び図13に示すように、両苗載台部12A,12B
を回転させて格納姿勢に切り換える。上記作動において
両苗載台部12A,12Bを離間又は連結する際の右側
苗載台部12Bの移動を自動的に行えるようにする。つ
まり、図15に示すように、摺動レール46上を横移動
する苗載台部12Bの背面にラック47を取り付けると
ともに、そのラック47に咬合するピニオンギヤ48を
固定側に軸支し、このピニオンギヤ48を駆動する駆動
モータ49を固定フレーム51に取り付け固定してあ
る。この駆動モータ49とピニオンギヤとの連結部には
クラッチ50が設けてあり、手元操作レバー(図示せ
ず)で切換操作可能に連係機構52によって連動されて
いる。固定フレーム51には、クラッチヨーク50Aが
駆動モータ49とピニオンギヤ48とを連結する状態に
あることを検出するモータスイッチ53を設け、モータ
スイッチ53がクラッチヨーク50Aの連結状態を感知
したならば、駆動モータ49を駆動して、ラックピニオ
ンギヤを介して右苗載台部12Bを駆動するようにして
ある。苗載台12を横送り駆動する際には、クラッチ5
0が切り状態であり、ラック47の作動を受けてピニオ
ンギヤ48が遊転する。
【0028】〔別実施例〕以下、本発明の別実施例を列
記する。 上記の実施例においては、多条植え用の苗植付装置
4として八条植え用のものを例示したが、それ以外に、
例えば、十条植え用や十二条植え用のものなどであって
もよい。 付勢手段20,30としては、コイルバネ以外の板
バネで代表される各種バネ、他のゴムや柔軟性の高い樹
脂等の弾性体を利用したものでもよい。 付勢手段20,30で他の調節軸部を戻す所定位置
としては、調節範囲の中央位置に限定されず、調節範囲
の上端位置等に設定してもよい。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の作業姿勢を示す平面図
【図3】苗植付装置の格納姿勢を示す平面図
【図4】苗植付装置の格納姿勢を示す背面図
【図5】調節軸の連結部を示す苗植付装置中央部の平面
【図6】植付深さ調節用の左調節軸に作用する付勢手段
の構造を示す側面図
【図7】苗取り量調節用の右調節軸に作用する付勢手段
の構造を示す側面図
【図8】調節軸の配設箇所を示す苗植付装置中央部の縦
断側面図
【図9】調節軸の連結構造を示す縦断背面図
【図10】左右苗植付装置部を左側に寄せた状態を示す
概略平面図
【図11】図10の状態から右苗植付装置部を右側に寄
せた状態を示す概略平面図
【図12】左右苗植付装置部を旋回させる状態を示す概
略平面図
【図13】左右苗植付装置部を格納姿勢に設定した状態
を示す概略平面図
【図14】制御構成図
【図15】左右苗植付装置部を図11に示すように離間
させる場合に使用する駆動装置を示す縦断側面図
【符号の説明】
1 走行機体 4 苗植付装置 4A 左苗植付装置部 4B 右苗植付装置部 12 被調節体 13 被調節体 14 調節軸 14A 左調節軸部 14B 右調節軸部 18 操作レバー 20 付勢手段 25 調節軸 25A 左調節軸部 25B 右調節軸部 28 操作レバー 30 付勢手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−298729(JP,A) 実開 昭61−120320(JP,U) 実開 昭61−83824(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの操作レバー(18),(28)に
    よる調節軸(14),(25)の回動操作に伴って位置
    調節される被調節体(12),(13)を備えた多条植
    え用の苗植付装置(4)を走行機体(1)に連結した多
    条植え用の田植機であって、 前記苗植付装置(4)を、左苗植付装置部(4A)と右
    苗植付装置部(4B)との二分割構造に構成するととも
    に、前記調節軸(14),(25)を、前記左苗植付装
    置部(4A)に属する左調節軸部(14A),(25
    A)と前記右苗植付装置部(4B)に属する右調節軸部
    (14B),(25B)との二分割構造に構成し、か
    つ、前記苗植付装置(4)を、前記左右の苗植付装置部
    (4A),(4B)における内横側部同士を接合すると
    ともに前記左右の調節軸部(14A),(14B),
    (25A),(25B)を一体回動自在に連結する作業
    姿勢と、前記左右の苗植付装置部(4A),(4B)に
    おける背面部同士を対向させるとともに前記左右の調節
    軸部(14A),(14B),(25A),(25B)
    を分離する格納姿勢とに姿勢切り換え可能に構成し、 前記左右の調節軸部(14A),(14B),(25
    A),(25B)のうち、一方に任意の操作位置に固定
    可能に前記操作レバー(18),(28)を連結すると
    ともに、他方にこの調節軸部(14A),(14B),
    (25A),(25B)を所定位置に復帰させる付勢手
    段(20),(30)を備えてある多条植え用の田植
    機。
  2. 【請求項2】 前記操作レバー(18)が、前記調節軸
    (14)を回動作動させる植付深さ調節レバーであり、
    前記被調節体(13)が、前記調節軸(14)の回動作
    動によって前記苗植付装置(4)の本体フレームに対し
    て上下動して前記苗植付装置(4)の対地高さを設定す
    る接地体である請求項1記載の多条植え用の田植機。
  3. 【請求項3】 前記操作レバー(28)が、前記調節軸
    (25)を回動作動させる苗取り量調節レバーであり、
    前記被調節体(12)が、前記調節軸(14)の回動作
    動によって苗植付爪の作動軌跡に対して出退移動して前
    記苗植付爪の苗取り量を調節する苗載せ台である請求項
    1記載の多条植え用の田植機。
  4. 【請求項4】 前記付勢手段(20),(30)による
    前記所定位置が、前記操作レバー(18),(28)の
    調節範囲における中央位置に設定してある請求項1、
    2、又は3記載の多条植え用の田植機。
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