JPS6013296Y2 - 田植機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車輪の前後、植付装置側のフロートを、植付
部に対する整地に適するように、そして、他方側のフロ
ートを旋回に際しての対地支持に適するように構威し、
フロートを構成する上で簡単にできながら、整地及び旋
回にいずれをも良好に行えるように、走行用駆動車輪の
前後に接地フロートを設けると共に、機体の前後重量バ
ランスを変更する機構を設けて、そのバランス変更によ
って、苗植付装置側の第２フロートと車輪とで機体姿勢
を維持させる植付作業状態と、他方の第１フロートと車
輪とで機体姿勢を維持させる旋回走行状態とに切換自在
に構威し、前記苗植付装置を独立的に人為停止するため
の植付クラッチを設けた田植機に関し、植付作業状態に
おける苗量変化等に起因する前後重量バランスの変動を
自動的に修正し、苗植付装置の植付泥面に対するレベル
を自動的に一定に維持できるようにすると共に、旋回時
において、バランス変更機構を有効利用し、旋回に際し
、第２フロートが泥土を押し流して既植苗を不測に倒し
たり浮苗を生じさせたりするのを回避できるように、か
つ、植付作業状態と旋回走行状態への切換えを操作性良
好に行えるようにする事を目的とする。

次に、本考案実施の態様を例示図に基いて詳述する。

左右一対の走行用駆動車輪１，１を装備すると共に運転
座席２及び操縦部３を配設した走行機体の前後に接地フ
ロート４，５を設け、そして、機体後部に横手方向に往
復移動される苗のせ台６から所定量のブロック苗を取出
して田圃に植付けてゆく苗植付装置７を設け、走行に伴
い、田圃に苗を連続的に植付けてゆくべく田植機を構成
しである。

前記車輪１，１は、機体に上下揺動自在に枢支連結され
た伝動ケース８，８夫々に軸架されており、そして、左
右の伝動ケース８，８と油圧シリンダ９を連動連結し、
シリンダ９の作動により車輪１，１を機体に対して昇降
するべく構成しである。

前記フロート４の後端に、その接地部を機体前後方向で
の重心位置近くに位置させる状態で、機体の植付泥面に
対するレベルを検出するための接地センサー１０を上下
揺動自在に設けると共に、前記センサー１０と前記シリ
ンダ９に対するコントロールバルブＶ１を連動連結して
あり、センサー１０による前記レベル変化検出に基いて
車輪１．１を自動的に駆動昇降し、機体の植付泥面に対
するレベルを設定範囲内に維持するべく構成しである。

前記運転座席２を機体前後方向に移動自在に設けると共
に、座席２と駆動装置の一例としての油圧シリンダ１１
を連動連結し、シリンダ１１の作動により座席２を駆動
移動し、操縦者の体重を利用して機体前後方向での重量
バランスを変更し、後部フロート５と車輪１，１とで機
体の対地姿勢を維持させる植付作業状態と、前部フロー
ト４と車輪１，１とで機体の対地姿勢を維持させ、後部
フロート５を植付泥面から浮上させる旋回走行状態とに
切換えるべく重量バランス変更機構１２を構成しである
。

前記後部フロート５の後方側を昇降自在に支持するアン
グル状の揺動部材１３と、前記油圧シリンダ１１に対す
るコントロールバルブＶ□のスプール１４を、レリーズ
ワイヤ１５、横軸芯１周りで揺動自在に枢支連結したア
ーム１６及びロッド１６ａを介して連動連結すると共に
、前記アーム１６に、後部フロート５を下降接地させる
側に移動するべく付勢する引っ張りスプリング１７を付
設してあり、植付けに伴って苗量が減少するとか、苗補
給に伴って苗量が増大する等、苗量変化等に起因して後
部フロート５の接地圧が変化し、後部フロート５が機体
に対して昇降されるに伴い、スプール１４を摺動腰油圧
シリンダ１１を作動して座席２を前後方向に移動させ、
自動的に後部フロート５の接地圧を設定範囲内に維持し
、苗植付装置７の植付泥面に対するレベルを一定化する
べく制御機構１８を構成しである。

前記アーム１６と、前記苗植付装置７を独立的に駆動状
態と停止状態に切換える植付クラッチ１９に対する操作
レバー２０とをレリーズワイヤ２１を介して連動連結し
てあり、もって、植付クラッチ１９の入り状態において
植付作業状態となり、他方、植付クラッチ１９の切り状
態において旋回走行状態になるように、植付クラッチ１
９の入り切り操作に連係して自動的に前記駆動装置１１
を操作するべく連係操作機構２２を構成しである。

図中２３は、操作レバー２０に対する係止案内溝であり
、植付クラッチ１９を入り状態に維持する第１位置Ｌ１
、夫々植付クラッチ１９の切り状態で、コントロールバ
ルブＶ□を、シリンダ１１に座席２を前方へ移動する側
に圧油を供給する状態に維持する第２位置Ｌ２及び圧油
供給を停止する中立状態に維持する第３位置Ｌ３におい
て固定係止できるように構成しである。

尚、重量バランス変更機構１２を構成するに、上述実施
例のように、座席２の前後移動によりバランスを変更す
るようにすれば、操縦者の体重を利用できる利点を有す
るが、別途、バランスウェイトを機体にその前後方向に
移動自在に設けるとか、あるいは、機体に取付けられた
重量のある各種の田植機構成部材を機体に前後方向に移
動自在に構成して重量バランスを機体前後方向に変更す
るようにしても良い。

又、本考案としては、車輪１の前部に植付装置７及びそ
れに対する前部フロートを設け、他方、車輪１の後部に
旋回時における機体支持用の後部フロートを設けたタイ
プの田植機にも適用でき、車輪１の前後において、植付
装置７の反対側に位置するものを第１フロート４と、そ
して、植付装置７と同じ側に位置するものを第２フロー
ト５と総称する。

前記第１及び第２フロート４，５、殊に、第１フロート
４としては、中空構成のものに限らず、舟型のもので構
威しても良い。

以上要するに、本考案は、官記した田植機において、前
記植付作業状態において前記第２フロート５の接地圧検
出値を設定範囲内に維持すべく前記重量バランス変更機
構１２を自動的に操作する制御機構１８を設け、その制
御機構１８のバランス変更用駆動装置１１を前記植付ク
ラッチ１９と連係操作する機構２２を設けて、自動的に
前記植付クラッチ１９の入り状態において前記植付作業
状態に、かつ、切り状態において前記旋回走行状態にな
るように構威しである事を特徴とする。

つまり、重量バランス変更機構１２を作動して第２フロ
ート５の接地圧を自動的に一定に維持させるから、植付
作業時において、苗植付装置７の植付泥面に対するレベ
ルを一定に維持でき、苗量変化等に起因し、第２フロー
ト５の接地圧が減少して整地不良を招くとか苗植付装置
７が植付泥面から大きく離間して植付不良を招いたりす
るのを回避できて植付作業を良好に行えるに至った。

しかも、植付作業状態と旋回走行状態との切換えに対応
して操作される植付クラッチ１９の入り切り操作に連係
して、駆動装置１１を自動的に操作するようにするから
、上述両状態の切換えのたびに、植付クラッチ１９の入
り切り操作と駆動装置１１に対する操作の両者を行うと
いった煩しさや駆動装置１１に対する操作忘れを無くす
事ができ、植付作業状態と旋回走行状態への切換えを操
作性良好に、かつ確実に行えるに至った。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る田植機の実施の態様を例示し、第１
図は全体側面図、第２図は重量バランス変更機構、制御
機構及び連係操作機構を示す機構図である。 １・・・・・・車輪、２・・・・・・運転座席、４・・
・・・・第１フロート、５・・・・・・第２フロート、
７・・・・・・苗植付装置、１１・・・・・・駆動装置
、１２・・・・・・重量バランス変更機構、１８・・・
・・・制御機構、１９・・・・・・植付クラッチ、２２
・・・・・・連係操作機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 走行用駆動車輪１の前後に接地フロート４゜５を設
   けると共に、機体の前後重量バランスを変更する機構１
   ２を設けて、そのバランス変更によって、苗植付装置７
   側の第２フロート５と車輪１とで機体姿勢を維持させる
   植付作業状態と、他方の第１フロート４と車輪１とで機
   体姿勢を維持させる旋回走行状態とに切換自在に構成腰
   前記苗植付装置７を独立的に人為停止するための植付ク
   ラッチ１９を設けた田植機であって、前記植付作業状態
   において前記第２フロート５の接地圧検出値を設定範囲
   内に維持すべく前記重量バランス変更機構１２を自動的
   に操作する制御機構１８を設け、その制御機構１８のバ
   ランス変更用駆動装置１１を前記植付クラッチ１９と連
   係操作する機構２２を設けて、自動的に前記植付クラッ
   チ１９の入り状態において前記植付作業状態に、かつ、
   切り状態において前記旋回走行状態になるように構威し
   である事を特徴とする田植機。 ■ 前記第１フロート４を前記車輪１の前方に設け、他
   方、前記第２フロート５を前記車輪１の後方に設けであ
   る事を特徴とする実用新案登録請求の範囲第■項に記載
   の田植機。 ■ 前記重量バランス変更機構１２が、機体前後方向に
   移動自在な運転座席２から戊る事を特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第■項又は第■項に記載の田植機。