JP3356169B2 - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP3356169B2
JP3356169B2 JP2001110951A JP2001110951A JP3356169B2 JP 3356169 B2 JP3356169 B2 JP 3356169B2 JP 2001110951 A JP2001110951 A JP 2001110951A JP 2001110951 A JP2001110951 A JP 2001110951A JP 3356169 B2 JP3356169 B2 JP 3356169B2
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electrolyte
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被電解水を電解し
て生成する高アルカリの電解水、およびその電解水生成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解水生成装置には、水道等の給水設備
に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ
水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低
コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式があ
る。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットが
あるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水
を得ようとした場合、電極の大型化が必要となり大電力
が必要となるとともに複雑な構成が必要となり、装置全
体のコストアップとなる。一方、バッチ方式では滞留状
態で電解するため長時間にわたる電解が可能であり、簡
易な構成で上記酸性水やアルカリ水が得られやすい。
【0003】従来の電解水生成装置としては、流水式に
おいても効率良く電解水を生成できる例として特開平1
1−123381号公報に記載されているようなものが
あった。この電解水生成装置は図4に示すように、電解
槽1に、カソード室2と中間室3とアノード室4の3つ
の室を設け、そのカソード室2と中間室3およびアノー
ド室4と中間室3は隔膜7、隔膜8によって隔てられ、
カソード室2にはカソード電極5、アノード室4にはア
ノード電極6が設置され、各電極5,6は直流電源装置
に接続してある。なお、12はカソード室2で生成した
電解イオン水の貯槽で、循環ポンプ13により電解槽1
のカソード室2へ循環供給する構成となっている。そし
て貯槽12内の電解イオン水が目的のpHと酸化還元電位
に達したら、バルブ14を開いて電解イオン水を採水す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、アノード室4および中間室3に電解質を含
む水溶液を連続的に供給し続けなければならず、実際に
実用化しようとすると図5に示した特開平11−179
359号公報に記載されているように、装置全体として
は大型で複雑な構成となり、家庭やオフィスなどに設置
して、手軽に使用するイメージとはほど遠いものであっ
た。
【0005】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、家庭やオフィスなどに簡単に設置して使用でき、洗
浄力の優れた安全な電解水、およびその電解水生成装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の電解水生成装置は、陽極と陰極との間にイ
オン透過性の隔膜が配置され、この隔膜によって陽極室
と陰極室とが形成された電解槽と、電解質タンクと、前
記電解質タンクの電解質溶液を所定量、前記陽極室に電
解ごとに供給する給液手段と、前記陽極室及び前記陰極
室に被電解水を入れるとともに前記給液手段を所定時間
だけ駆動して、被電解水を前記電解質タンクに送ること
により、前記電解質タンク内の電解質溶液を前記陽極室
内に所定量供給し、次いで電解を開始し、前記陰極室に
生成される電解水がpH11.5〜12.5のアルカリ水
にな状態で前記陽極と陰極との間への通電を停止する
制御手段を備えた構成としたものである。
【0007】上記発明によれば、被電解水を電解したと
き、陽極室に入れた電解質がイオン化しイオン透過性の
隔膜を介して陰極室に移行し、前記陰極室にpH11.5
〜12.5のアルカリ性の電解水が生成され制御手段が
前記陽極と陰極との間への通電を停止する。このように
して生成されたpH11.5〜12.5の電解水は、洗浄
力に優れ安全な電解水である。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、陽極と
陰極との間にイオン透過性の隔膜が配置され、この隔膜
によって陽極室と陰極室とが形成された電解槽と、電解
質タンクと、前記電解質タンクの電解質溶液を所定量、
前記陽極室に電解ごとに供給する給液手段と、前記陽極
室及び前記陰極室に被電解水を入れるとともに前記給液
手段を所定時間だけ駆動して、被電解水を前記電解質タ
ンクに送ることにより、前記電解質タンク内の電解質溶
液を前記陽極室内に所定量供給し、次いで電解を開始
、前記陰極室に生成される電解水がpH11.5〜1
2.5のアルカリ水にな状態で前記陽極と陰極との間
への通電を停止する制御手段を備えた構成により、被電
解水を電解したとき、陽極室に入れた電解質がイオン化
しイオン透過性の隔膜を介して陰極室に移行し、前記陰
極室にpH11.5〜12.5のアルカリ性の電解水が生
成され制御手段が前記陽極と陰極との間への通電を停止
し、洗浄力に優れ安全なpH11.5〜12.5の電解水
を生成することができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の制御手段が、少なくとも陽極と陰極との間への通電開
始から通電停止までの通電時間で電解水がpH11.5〜
12.5のアルカリ水になったと判定制御することによ
り、特にpHセンサを備える必要がないため、構成が簡単
安価でpHセンサの特性変化に影響されたり、pHセンサの
メンテナンス等わずらわしいこともなく、長期にわたっ
て安定して使用できる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質を、ナトリウムまたはカリウムを含有する電解
質とすることより、ナトリウムイオンまたはカリウムイ
オンの拡散によってイオン濃度を均一にするように作用
し、陽極,陰極間に電流が流れやすくなり、短時間に効
率的に還元力の強いアルカリ水が得られる。実験によれ
ば500ccの水を1Aで15分間電解することでpH12
のアルカリ水が得られた。この還元力の強いアルカリ水
は油脂の鹸化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解
作用を有し、家具や住宅建材、電気製品などの表面の汚
れを落とす洗浄力が高く、手など皮膚についても安全な
洗浄水として利用できる。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質を食塩としたことにより、一般の人が入手しや
すく家庭でもオフィスでも使用しやすくできる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質をアミノ酸塩としたことにより、液体中に存在
する塩素イオンを極端に少なくすることができると同時
に、人体にとって安全性の高い物質を用いているので、
安全性を維持できるとともに、電気分解の際に陽極側で
発生する塩素ガスの量が少ないので、電気分解の際に陽
極側で発生する塩素ガスの抑制が可能となる。これと同
時に、隔膜を有し、陽極室に電解質を添加するので、陰
極側で生成された電解水が陽極側で生成された電解水と
混合されないので、陰極側への有機物の混入を抑制する
ことで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残らなくな
るので、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感を軽減
することができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質をグルタミン酸塩としたことにより、液体中に
存在する塩素イオンが極端に少なくなり、陽極側で生成
される生成物も安全性が高いので、安全性を維持できる
と同時に電気分解で、電気分解の際に陽極側で発生する
塩素ガスの量が少ないので、効率的な塩素ガス除去が可
能となる。同時に、隔膜を有し、陽極室に電解質を添加
するので、陰極側で生成された電解水が陽極側で生成さ
れた電解水と混合されないので、陰極側への有機物の混
入を抑制することで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶
が残らなくなるので、二度拭きの手間を省き、使用中の
不快感を軽減することができる。またグルタミン酸塩は
調味料としてグルタミン酸ソーダが市販されており、一
般の人が入手しやすく家庭でもオフィスでも使用しやす
くできる。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質をビタミン塩としたことにより、液体中に存在
する塩素イオンが極端に少なくなり、人体に有益な物質
であるので、陽極側で生成した電解液が皮膚に付着して
も安全かつ皮膚の状態を良好にできると同時に、陽極側
では発生する塩素ガスの量が少ないので、効率的な塩素
ガス除去が可能となる。これと同時に、隔膜を有し、陽
極室に電解質を添加するので、陰極側で生成された電解
水が陽極側で生成された電解水と混合されないので、陰
極側への有機物の混入を抑制することで、腐敗を抑制
と、使用した後に結晶が残らなくなるので、二度拭きの
手間を省き、使用中の不快感を軽減することができる。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質をアスコルビン酸塩としたことにより、液体中
に存在する塩素イオンが極端に少なくなり電気分解の際
に陽極側では発生する塩素ガスの量が少くなると同時
に、もともと液体中に塩素イオンが入っており、塩素ガ
スが発生しても塩素ガスを除去可能なので、雰囲気中の
塩素ガス濃度を低いレベルで維持できるので、快適に電
気分解を行うことができる。これと同時に、隔膜を有
し、陽極室に電解質を添加するので、陰極側で生成され
た電解水が陽極側で生成された電解水と混合されないの
で、陰極側への有機物の混入を抑制することで、腐敗を
抑制と、使用した後に結晶が残らなくなるので、二度拭
きの手間を省き、使用中の不快感を軽減することができ
る。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項1に記載
の電解質を有機酸塩としたことにより、液体中に存在す
る塩素イオンが極端に少なくなりで、電気分解の際に陽
極側では発生する塩素ガスの量が少ないので、効率的な
塩素ガス除去が可能となるので、電気分解を行っている
雰囲気中の塩素ガス濃度を低いレベルで維持できるの
で、快適に電気分解を行うことができる。さらに、有機
酸はカルボン酸を有する弱電解質なので、食塩を電解質
に用いた場合に比べてpHが低くならない。これと同時
に、隔膜を有し、陽極室に電解質を添加するので、陰極
側で生成された電解水が陽極側で生成された電解水と混
合されないので、陰極側への有機物の混入を抑制するこ
とで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残らなくなる
ので、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感を軽減す
ることができる。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項1に記
載の電解質を核酸塩としたことにより、液体中に存在す
る塩素イオンが極端に少なくなりで、電気分解の際に陽
極側では発生する塩素ガスの量が少ないので、効率的な
塩素ガス除去が可能となるので、電気分解を行っている
雰囲気中の塩素ガス濃度を低いレベルで維持できるの
で、快適に電気分解を行うことができる。そして、この
電解質を含む液が微生物により分解されても、生成され
る物質はほとんどがアミノ酸なので、安全性が高い。こ
れと同時に、隔膜を有し、陽極室に電解質を添加するの
で、陰極側で生成された電解水が陽極側で生成された電
解水と混合されないので、陰極側への有機物の混入を抑
制することで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残ら
なくなるので、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感
を軽減することができる。
【0018】請求項11に記載の発明は、請求項1〜1
0のいずれか1項に記載の制御手段は、陰極室に生成さ
れる電解水がpH11.5〜12.5のアルカリ水にな
状態で陽極と陰極との間への通電を停止するとともに前
記電解水を電解槽から自動的に取り出す取出し手段を有
する構成としたことにより、pH11.5〜12.5の電
解水ができ上がったことが使用者にわかりやすい。さら
に、pH11.5〜12.5の電解水ができ上がって直ち
に取出すことができるため、例えばできてしばらくその
まま電解槽の中に放置され、隔膜を介しての酸性水とア
ルカリ水の浸透混入が防止でき、pH値の劣化が防止でき
る。すなわち隔膜を通して不要なイオン移行等によって
電解水が変質したり、せっかくの高い洗浄力が劣化した
りすることを防止することができる。したがって、pH1
1.5〜12.5の高い洗浄力を維持したまま電解水を
使用することができる。
【0019】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の制御手段は、陰極室に生成される電解水がpH1
1.5〜12.5のアルカリ性水にな状態で陽極と陰
極との間への通電を停止し、取出し手段で前記電解水を
電解槽から電解水容器に自動的に取り出した後、前記陰
極室に残したアルカリ水と前記陽極室の酸性水のpHを、
前記陽極と陰極に逆電位を印加することにより中性に近
づける逆電手段を有する構成としたことにより、酸性水
からの塩素ガス等の有害ガス発生を抑制でき、有害ガス
の外部への放散を防止することができる。さらに、pH1
1.5〜12.5のアルカリ性水が故に陰極にスケール
が生成付着しやすくなるが、そのスケール付着を軽減抑
制することができる。
【0020】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の取出し手段は、陰極室に生成されたpH11.5〜
12.5の電解水を陰極室の陰極の上端より上部の水位
位置まで取出す構成としたことにより、陽極および陰極
に逆電位を印加する際に電極の対向面積を有効に使える
だけでなく、電極面に発生するガスの上昇に伴なう水流
が形成されるので電解の効率を上げることができる。さ
らに陽極および陰極へ通電したとき、陽極および陰極の
一部が空中に露出して部分的に電流密度が高くなって電
極寿命を損なうことを防止できる。
【0021】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の陰極室は、陰極上端の略上方位置から上部の水平
断面積を陰極上端部の水平断面積より大きくなるように
構成したことにより、陰極室の陰極の上端より上部の水
位位置までpH11.5〜12.5の電解水を取出すと
き、いつも同じ水位位置まで取出しやすくすることがで
きる。
【0022】請求項15に記載の発明は、請求項1〜1
4のいずれか1項に記載の陽極室で生成された酸性水
を、陰極室で生成したアルカリ水と混合中和して排水す
るための混合中和手段を有したことにより、水道水質基
準のpHレベルになるように混合中和することができ、安
心して排水することができる。
【0023】請求項16に記載の発明は、請求項1〜1
5のいずれか1項に記載の陰極室は、陽極室より大きい
内容積としたことにより、洗浄水として使用するpH1
1.5〜12.5の電解水を多く採取することができ
る。また、陰極室のアルカリ水の残水と陽極室の酸性水
とを混合中和して排水する場合に、排水容量を少なくす
ることができる。
【0024】請求項17に記載の発明は、請求項15に
記載の制御手段が、陽極室の酸性水の容量より陰極室に
残すアルカリ水の容量の方が多くなる構成としたことに
より、陰極室のアルカリ水の残水と陽極室の酸性水とを
混合中和して排水する場合に、水道水質基準であるpH
5.8以上になるように混合中和することができ、安心
して排水することができる。
【0025】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0026】図1は本発明の実施例における電解水生成
装置の構成図を示す。図2は本発明の実施例における制
御動作のタイムチャートを示す。
【0027】この実施例は電解水としてアルカリ水を採
取し、洗浄水として用いた場合を示す。同図において、
20は上端の電解槽蓋20Aにより密閉可能な電解槽で
あり、隔膜21によって陽極室22と陰極室23が形成
されており、各々陽極24および陰極25が隔膜21を
介して対向置されている。電解槽の下方には陽極水出
口26と陰極水出口27が設けられ、陰極室23の中水
位部23Aには電解した陰極水を取り出す取出口27B
が設けられている。
【0028】電解槽20の上方には陽極室22から発生
する有害ガスである塩素ガスを溶解処理する液体保持手
段28が備えられており、この液体保持手段28は微細
空隙を有する保液体29に液体を浸透させて保持させて
いる。ここでの液体とは、電解槽20に供給する被電解
水である水道水や地下水であり以降、原水と記す。
【0029】電解槽20から発生するガスは保液体29
を通過して排気口30から排気する。
【0030】この間に酸素や水素ガスなど原水に溶解し
にくいガスは排気口30から排出され、塩素ガスは保液
体29に含まれる原水に接触し溶解する。保液体29の
上面に原水を溜める凹状の溜まり部31と、底部には保
液体29の底が原水に浸ることができる液溜まり部32
を設けている。
【0031】保液体29は、耐塩素ガス素材であるポリ
エチレンを連続発泡の多孔体に成型したスポンジで構成
している。
【0032】33は着脱自在のキャップ34および電解
質床35を有する電解質タンクであり、ここでは電解質
として食塩が充填されている。電解質タンク33には陽
極室22に設けられた給水口36からパルスポンプにて
なる給液手段37によって電解槽20に入れられた原水
が導入路38を経て電解質タンク33の上方に送られ
る。導入された原水は食塩と混合して飽和食塩水とな
り、電解質床35および給液路39を通じて電解質供給
口40から電解質溶液が陽極室22供給される構成とな
っている。
【0033】ここで、給液路39の電解質供給口40近
傍には陽極室22の原水の侵入を阻止する方向に逆止弁
41が設けられており、また電解質供給口40は電解質
タンク33の液面よりも上方位置に設けられている。
【0034】陰極水取出口27Bの下流には取り出し手
段42が設けられており、駆動することで吐出路43を
通じて陰極水が吐出口44から電解水容器45に取水さ
れる。また陰極水出口27Aと陽極水出口26の下流に
は排水路46を通じて陽極水と陰極水の混合された水を
排出する排水弁47が設けられている。
【0035】48は操作パネル49と制御回路50と逆
電手段51と直流電源52から成る制御手段であり、陰
極室23で生成された電解水がpH11.5〜12.5の
アルカリ水にな状態で陽極24と陰極25との間への
通電を停止するよう構成されている。また、電解水容器
45の存在を検知する容器検知手段53の信号が制御回
路50に入力され、容器検知手段53によって容器が吐
出口44の対向位置に存在する時のみ電解動作を行うよ
うに構成されている。また、制御手段48は、電解槽2
0に所定量の原水(被電解水)を入れ、所定電解質濃度
になるようにパルスポンプ37で飽和食塩水を陽極室2
2に供給した後、所定電流を陽極24と陰極25との間
に流すように所定時間通電することによって、陰極室2
3で生成される電解水をpH11.5〜12.5のアルカ
リ水にすべく、前記所定時間通電後に自動的にその通電
を停止する構成である。また、制御手段48は、pH1
1.5〜12.5のアルカリ水が生成される前記所定通
電時間後に自動的に陽極24と陰極25への通電を停止
した後、自動的に取り出し手段42であるポンプを運転
し、pH11.5〜12.5のアルカリ水を陰極室23か
ら電解水容器45に自動搬送して停止し、表示ランプや
チャイムなどの生成報知手段(図示せず)で報知する構
成である。
【0036】上記構成において次に動作、作用について
説明する。
【0037】電解前に電解槽20の電解槽蓋20Aを開
け、所定水位まで原水を入れる。この時、保液体29に
原水を注ぐことにり、保液体29に原水が浸透しながら
電解槽20内に流れ込む。そして、所定水位に達し原水
の供給を止めても、保液体29は上面の溜り部31に溜
まった原水が徐々に保液体29の内部に浸透してゆく。
また、保液体29から染み出してくる原水は、液溜り部
32に溜り、保液体29を原水に浸す状態になるため、
保液体29は常に原水を保持できる。
【0038】次に、電解槽蓋20Aを閉めて、操作パネ
ル49の電源スイッチ(図示せず)を投入し、電解スイ
ッチを投入することで電解動作が開始される。なお、こ
の時電解水容器45が所定位置にセットされていれば操
作パネル49の容器セット報知手段(図示せず)が点灯
し、電解動作が開始される。電解水容器45が吐出口4
4に対向する位置に載置されていない場合は容器検知手
段5によって検出され、電解動作に移行しない。これ
により誤って容器外に電解水を吐出することがなくな
る。
【0039】電解動作について図2に基づいて説明す
る。電解スイッチが投入されると、まずパルスポンプ3
7が所定時間tpだけ駆動され、陽極室22の原水が導
入路38を経て電解質タンク33に送られる。電解質タ
ンク33は水密状態に構成されており、原水が導入され
ることにより飽和状態の食塩水が電解質床35、給液路
39、逆止弁41を経て電解質供給口40から陽極室2
2内に所定量供給され、所定濃度の食塩希釈水となる。
【0040】次いで制御回路50が動作して陽極24と
陰極25間に電圧が印加されて電気分解が始まる。この
時直流電源52は定電流を供給し一定の電解水を生成で
きるようにしている。また逆電手段51は通常の極性で
電解運転されるように陽極24にはプラス極、陰極25
にはマイナス極になるよう設定されている。
【0041】そしてこの極性ので所定時間teだけ電気
分解される。電解時の陽極室22では化式1に示した反
応が生じて酸性水が生成される。
【0042】 (化式1) 2Cl-→Cl2↑+2e- Cl2+H2O→HCl+HClO 2H2O→O2↑+4H++4e- 一方、陰極室23では化式2に示した反応が生じて水酸
基OH-を中和するためNa+が隔膜21を通過して移動
し、アルカリ水が生成される。
【0043】 (化式2) 2H2O+2e-→H2↑+2OH- Na++e-→Na 2Na+2H2O→2NaOH+H2↑ ここで、陽極室22のみに食塩溶液が供給されるので短
時間にpH11.5〜12.5の還元力の強いアルカリ水
が得られる。すなわち、陽極24と陰極25間に電圧が
印可されると被電解水に含まれるイオンは電気吸引力に
より陽/陰極24、25と逆極性のイオンが隔膜21を
通過して移動することとなる。したがって陽極室22に
導入された食塩に含まれるNaイオンは隔膜21を経て
陰極室2へと即座に移動する。この電気吸引力以外に
も例えば拡散理論にしたがえば、Naイオンが拡散によ
ってイオン濃度を均一にするように作用する。この結
果、陽/陰極24、25間に流れる電流が増加し、短時
間に還元力の強いアルカリ水が得られる。実験によれば
500ccの水を1アンペアで15分間電解することでpH
12のアルカリ水が得られた。この還元力の強いアルカ
リ水は油脂の鹸化や乳化作用および蛋白質に対する加水
分解作用を有し、家具や住宅建材、電気製品などの表面
の洗浄水として利用できる。
【0044】また陽極室22のみに食塩溶液が供給され
ることで陰極室23には塩素イオンCl-濃度の低いア
ルカリ水が生成される。Cl-は洗浄力を阻害する因子
となるため、陽極室22のみに食塩溶液が供給すること
で洗浄力の高いアルカリ水を生成できる。
【0045】陰極室23に生成されたアルカリ水は、所
定時間te電解された後、直ちに吐水手段42が予め設
定された時間to駆動されて、陰極水取出口27Bを経
て吐出路43を通じて吐出口44から電解水容器45に
注入される。そして中水位部23Aから上部のアルカリ
水が取り出される。これにより電解隔膜を介しての酸性
水とアルカリ水の浸透混入が防止でき、pH値の劣化が防
止できるとともに、容器が存在しない場合での誤吐出を
防止できる。なお、電解水容器45には噴霧機構(図示
せず)を設けて被洗浄面に直接スプレー噴霧して使用す
ることもできる。
【0046】次いで制御回路50が逆電手段51を動作
させて陽極24と陰極25間に逆極性、つまり陽極24
側をマイナス極、陰極25側をプラス極とする逆電位を
印加して電解する。この逆電流で所定時間tr印可され
る。
【0047】この時陰極室23の中水位部23Aまでの
残水と陽極室22の陽極水とで逆極性の電気分解が行わ
れ、陽極水のpHが上がり、陰極水のpHが下がる。すなわ
ち両者ともに中性に近づくことになる。
【0048】これにより前回の電解によって陰極25の
表面に析出したスケール成分が酸化還元されて洗浄され
る。すなわち、原水には各種のイオンが含まれており、
特にカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イ
オンは陰極室23の水酸基と反応して水酸化カルシウム
や水酸化マグネシウムとなり、溶解限界を越えると陰極
25や隔膜21の表面に析出し、電解電流の妨害因子と
なるが、電解前に逆電洗浄を所定時間行うことで良好に
洗浄されてスケール成分が分解され、電極の長寿命化が
実現できる。
【0049】上記のように本実施例の電解水生成装置
は、陽極24と陰極25との間にイオン透過性の隔膜2
1が配置され、この隔膜21によって陽極室22と陰極
室23とが形成された電解槽20と、電解質タンク33
と、前記電解質タンク33の電 解質溶液を所定量、前記
陽極室22に電解ごとに供給する給液手段37と、前記
陽極室22及び前記陰極室23に被電解水を入れるとと
もに前記給液手段37を所定時間だけ駆動して、被電解
水を前記電解質タンク33に送ることにより、前記電解
質タンク33内の電解質溶液を前記陽極室22内に所定
量供給し、次いで電解を開始し、前記陰極室23に生成
される電解水がpH11.5〜12.5のアルカリ水にな
状態で前記陽極24と陰極25との間への通電を停止
する制御手段48を備えた構成なので、被電解水を電解
したとき、陽極室22に入れた電解質33Aがイオン化
しイオン透過性の隔膜21を介して陰極室23に移行
し、前記陰極室23にpH11.5〜12.5のアルカリ
性の電解水が生成され制御手段48が前記陽極24と陰
極25との間への通電を停止する。このようにして生成
されたpH11.5〜12.5の電解水は、洗浄力に優れ
安全な電解水である。
【0050】なお図3に、本実施例の電解水生成装置で
生成した電解水の洗浄力評価試験を行った結果を示す。
この洗浄力評価試験によると電解水のpHが11.5以上
の場合において洗浄力ありと実感できる結果で、pH1
1.2では不満足な結果となった。ちなみにこの洗浄力
評価試験方法は、市販のタイルに油分を含む標準汚れを
付着したテストピースに、電解水を所定量噴霧し、所定
時間後にふき取り紙の上に所定荷重を載せてスライドさ
せてふき取った後、新品のタイルとふき取り後のタイル
との差を色差計で所定ポイント測定して、定量評価する
方法で洗浄率として定量化するようにしたものである。
【0051】また(表1)に、本実施例の電解水生成装
置で生成した電解水の各安全性項目の確認試験を公的試
験機関にて行った結果を示す。
【0052】
【表1】 この安全性評価試験は、ウサギ・ラット・マウスを使っ
た試験で、○印は変化が認められなかったことを示し、
△印は軽微な刺激が認められたことを示す。なお、−印
の欄は試験を実施していない。この安全性評価試験結果
によると、pH12.5の電解水は試験による変化が認め
られなかった。眼粘膜刺激性試験に関しては、pH12.
8の電解水をウサギの眼に点眼し、角膜・虹彩および結
膜の変化を確認するという試験方法で軽微な変化ありと
いう判定結果の報告を受けた。
【0053】上記の洗浄力評価試験および安全性評価試
験の結果から、pH11.5〜12.5のアルカリ性の電
解水については、洗浄力が優れ安全であるという結果を
確認できたが、pH11.5未満の電解水は洗浄力に優れ
ているとは言い難く、pH12.5を越えるの電解水は安
全であるとは言い難い。
【0054】また、陽極24と陰極25との間にイオン
透過性の隔膜21が配置され、この隔膜21によって陽
極室22と陰極室23とが形成された電解槽20と、
解質タンク33と、前記電解質タンク33の電解質溶液
を所定量、前記陽極室22に電解ごとに供給する給液手
段37と、前記陽極室22及び前記陰極室23に被電解
水を入れるとともに前記給液手段37を所定時間だけ駆
動して、被電解水を前記電解質タンク33に送ることに
より、前記電解質タンク33内の電解質溶液を前記陽極
室22内に所定量供給し、次いで電解を開始し、前記陰
極室23に生成される電解水がpH11.5〜12.5の
アルカリ水にな状態で前記陽極24と陰極25との間
への通電を停止する制御手段48を備えた構成により、
被電解水を電解したとき、陽極室22に入れた電解質3
3Aがイオン化しイオン透過性の隔膜21を介して陰極
室23に移行し、前記陰極室23にpH11.5〜12.
5のアルカリ性の電解水が生成され制御手段48が前記
陽極24と陰極25との間への通電を停止し、洗浄力に
優れ安全なpH11.5〜12.5の電解水を生成するこ
とができる。
【0055】ちなみに本実施例の電解水生成装置では、
500ccの水を1アンペアで15分間電解することでpH
12のアルカリ水が得られることから、制御手段48は
陽極24と陰極25との間への通電を開始してから15
分後に、自動的に陽極24と陰極25との間への通電を
停止するようにしている。
【0056】またこのように、制御手段48は、少なく
とも陽極24と陰極25との間への通電開始から通電停
止までの通電時間で電解水がpH11.5〜12.5のア
ルカリ水になったと判定制御することにより、特にpHセ
ンサを備える必要がないため、構成が簡単安価でpHセン
サの特性変化に影響されたり、pHセンサのメンテナンス
等わずらわしいこともなく、長期にわたって安定して使
用できる。
【0057】また電解質33Aを、ナトリウムまたはカ
リウムを含有する電解質とすることより、ナトリウムイ
オンまたはカリウムイオンの拡散によってイオン濃度を
均一にするように作用し、陽極24,陰極25間に電流
が流れやすくなり、短時間に効率的に還元力の強いアル
カリ水が得られる。実験によれば500ccの水を1アン
ペアで15分間電解することでpH12のアルカリ水が得
られた。この還元力の強いアルカリ水は油脂の鹸化や乳
化作用および蛋白質に対する加水分解作用を有し、家具
や住宅建材、電気製品などの表面の汚れを落とす洗浄力
が高く、手など皮膚についても安全な洗浄水として利用
できる。特に電解質33Aを食塩とすることにより、一
般の人が入手しやすく家庭でもオフィスでも使用しやす
くできる。
【0058】また、電解質33Aにアミノ酸塩を用いた
場合、液体中に存在する塩素イオンを極端に少なくする
ことができると同時に、人体にとって安全性の高い物質
を用いているので、安全性を維持できるとともに、電気
分解の際に陽極24側で発生する塩素ガスの量が少ない
ので、電気分解の際に陽極24側で発生する塩素ガスの
抑制が可能となる。これと同時に、隔膜21を有し、陽
極室22に電解質33Aを添加するので、陰極25側で
生成された電解水が陽極24側で生成された電解水と混
合されないので、陰極25側への有機物の混入を抑制す
ることで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残らなく
なるので、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感を軽
減することができる。
【0059】また、電解質33Aにグルタミン酸塩を用
いた場合、液体中に存在する塩素イオンが極端に少なく
なり、陽極24側で生成される生成物も安全性が高いの
で、安全性を維持できると同時に電気分解で、電気分解
の際に陽極側で発生する塩素ガスの量が少ないので、効
率的な塩素ガス除去が可能となる。同時に、隔膜21を
有し、陽極室22に電解質33Aを添加するので、陰極
25側で生成された電解水が陽極24側で生成された電
解水と混合されないので、陰極25側への有機物の混入
を抑制することで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が
残らなくなるので、二度拭きの手間を省き、使用中の不
快感を軽減することができる。またグルタミン酸塩は調
味料としてグルタミン酸ソーダが市販されており、一般
の人が入手しやすく家庭でもオフィスでも使用しやすく
できる。
【0060】また、電解質33Aにビタミン塩を用いた
場合、液体中に存在する塩素イオンが極端に少なくな
り、人体に有益な物質であるので、陽極24側で生成し
た電解液が皮膚に付着しても安全かつ皮膚の状態を良好
にできると同時に、陽極24側では発生する塩素ガスの
量が少ないので、効率的な塩素ガス除去が可能となる。
これと同時に、隔膜21を有し、陽極室22に電解質3
3Aを添加するので、陰極25側で生成された電解水が
陽極24側で生成された電解水と混合されないので、陰
極25側への有機物の混入を抑制することで、腐敗を抑
制と、使用した後に結晶が残らなくなるので、二度拭き
の手間を省き、使用中の不快感を軽減することができ
る。
【0061】また、電解質33Aにアスコルビン酸塩を
用いた場合、液体中に存在する塩素イオンが極端に少な
くなり電気分解の際に陽極24側では発生する塩素ガス
の量が少くなると同時に、もともと液体中に塩素イオン
が入っており、塩素ガスが発生しても塩素ガスを除去可
能なので、雰囲気中の塩素ガス濃度を低いレベルで維持
できるので、快適に電気分解を行うことができる。これ
と同時に、隔膜21を有し、陽極室22に電解質33A
を添加するので、陰極25側で生成された電解水が陽極
24側で生成された電解水と混合されないので、陰極2
5側への有機物の混入を抑制することで、腐敗を抑制
と、使用した後に結晶が残らなくなるので、二度拭きの
手間を省き、使用中の不快感を軽減することができる。
【0062】また、電解質33Aに有機酸塩を用いれ
ば、液体中に存在する塩素イオンが極端に少なくなり
で、電気分解の際に陽極24側では発生する塩素ガスの
量が少ないので、効率的な塩素ガス除去が可能となるの
で、電気分解を行っている雰囲気中の塩素ガス濃度を低
いレベルで維持できるので、快適に電気分解を行うこと
ができる。さらに、有機酸はカルボン酸を有する弱電解
質なので、食塩を電解質に用いた場合に比べてpHが低く
ならない。これと同時に、隔膜21を有し、陽極室22
に電解質33Aを添加するので、陰極25側で生成され
た電解水が陽極24側で生成された電解水と混合されな
いので、陰極25側への有機物の混入を抑制すること
で、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残らなくなるの
で、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感を軽減する
ことができる。
【0063】また、電解質33Aに核酸塩を用いれば、
液体中に存在する塩素イオンが極端に少なくなりで、電
気分解の際に陽極24側では発生する塩素ガスの量が少
ないので、効率的な塩素ガス除去が可能となるので、電
気分解を行っている雰囲気中の塩素ガス濃度を低いレベ
ルで維持できるので、快適に電気分解を行うことができ
る。そして、この電解質33Aを含む液が微生物により
分解されても、生成される物質はほとんどがアミノ酸な
ので、安全性が高い。これと同時に、隔膜21を有し、
陽極室22に電解質33Aを添加するので、陰極25側
で生成された電解水が陽極側で生成された電解水と混合
されないので、陰極25側への有機物の混入を抑制する
ことで、腐敗を抑制と、使用した後に結晶が残らなくな
るので、二度拭きの手間を省き、使用中の不快感を軽減
することができる。
【0064】また制御手段48は、陰極室23に生成さ
れる電解水がpH11.5〜12.5のアルカリ水にな
状態で陽極24と陰極25との間への通電を停止すると
ともに前記電解水を電解槽20から自動的に取り出す取
出し手段42を有する構成としたことにより、pH11.
5〜12.5の電解水ができ上がったことが使用者にわ
かりやすい。さらに、pH11.5〜12.5の電解水が
でき上がって直ちに取出すことができるため、例えばで
きてしばらくそのまま電解槽20の中に放置され、隔膜
21を介しての酸性水とアルカリ水の浸透混入が防止で
き、pH値の劣化が防止できる。すなわち隔膜21を通し
て不要なイオン移行等によって電解水が変質したり、せ
っかくの高い洗浄力が劣化したりすることを防止するこ
とができる。したがって、pH11.5〜12.5の高い
洗浄力を維持したまま電解水を使用することができる。
【0065】ちなみに本実施例の電解水生成装置では、
500ccの水を1アンペアで15分間電解することでpH
12のアルカリ水が得られることから、制御手段48は
陽極24と陰極25との間への通電を開始してから15
分後に、自動的に陽極24と陰極25との間への通電を
停止した後、取出し手段であるポンプ42を駆動して陰
極室23の中水位部23Aから上のアルカリ水を取出口
27Bおよびと吐出路43を通じて電解水容器45に自
動的に搬送するようにしてある。
【0066】また制御手段48は、陰極室23に生成さ
れる電解水がpH11.5〜12.5のアルカリ性水にな
状態で陽極24と陰極25との間への通電を停止し取
出し手段42で前記電解水を電解槽20から電解水容器
45に自動的に取り出した後、前記陰極室23に残した
アルカリ水と前記陽極室22の酸性水のpHを、前記陽極
24と陰極25に逆電位を印加することにより中性に近
づける逆電手段51を有する構成としたことにより、酸
性水からの塩素ガス等の有害ガス発生を抑制でき、有害
ガスの外部への放散を防止することができる。さらに、
pH11.5〜12.5のアルカリ性水が故に陰極25に
スケールが生成付着しやすくなるが、そのスケール付着
を軽減抑制することができる。
【0067】また取出し手段42は、陰極室23に生成
されたpH11.5〜12.5の電解水を陰極室23の陰
極25の上端より上部の水位位置すなわち陰極室23の
中水位部23Aまで取出す構成としたことにより、陽極
24および陰極25に逆電位を印加する際に電極の対向
面積を有効に使えるだけでなく、電極面に発生するガス
の上昇に伴なう水流が形成されるので電解の効率を上げ
ることができる。さらに陽極24および陰極25へ通電
したとき、陽極24および陰極25の一部が空中に露出
して部分的に電流密度が高くなって電極寿命を損なうこ
とを防止できる。
【0068】また陰極室23は、陰極25上端の略上方
位置すなわち陰極室23の中水位部23Aから上部の水
平断面積を、陰極25上端部の水平断面積より大きくな
るように構成したことにより、陰極室23の陰極25の
上端より上部の水位位置すなわち陰極室23の中水位部
23AまでpH11.5〜12.5の電解水を取出すと
き、いつも同じ水位位置まで取出しやすくすることがで
きる。上記構成によれば図1の電解水生成装置で、陰極
室23で生成されたpH11.5〜12.5の電解水を取
出すとき、制御手段48が取出し手段42のポンプを駆
動する時間が多少長すぎた場合においても、陰極室23
の中水位部23Aから下方の電解水は搬送されず、必ず
中水位部23Aの一定した位置まで取出され、残量を一
定にすることができる。
【0069】また陽極室22で生成された酸性水を、陰
極室23で生成したアルカリ水と混合中和して排水する
ための混合中和手段である排水弁47を有したことによ
り、水道水質基準のpHレベル範囲内になるように混合中
和することができ、安心して排水することができる。
【0070】また、陰極室23は、陽極室22より大き
い内容積としたことにより、洗浄水また、陰極室23の
内容積が陽極室22の内容積より大きいということは、
裏返せば陽極室22は内容積が小さいことであり、陰極
室23のアルカリ残水すなわち陰極室23の中水位部2
3Aより下方のアルカリ水と陽極室22の酸性水とを混
合中和して排水する場合に、排水の容量を少なくするこ
とができる。
【0071】また制御手段48は、陽極室22の酸性水
の容量より陰極室23に残すアルカリ水の容量の方が多
くなる構成としたことにより、陰極室23のアルカリ水
の残水と陽極室22の酸性水とを混合中和して排水する
場合に、水道水質基準であるpH5.8以上になるように
混合中和することができ、安心して排水することができ
る。なお図1では作図の都合で、陰極室23の中水位部
23Aより下方のアルカリ水の容量より陽極室22の酸
性水の方が多いように描いてあるが、実際の陽極室22
は図1の半分以下の容積である。
【0072】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜17の電解水
生成装置によれば、簡単で小型な構成で家庭やオフィス
などに簡単に設置して使用でき、洗浄力の優れた安全な
電解水、およびその電解水生成装置を提供するできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における電解水生成装置の構成
【図2】同実施例における制御動作のタイムチャート
【図3】同実施例における電解水のpHと洗浄力の関係図
【図4】従来の電解水生成装置の構成図
【図5】従来の電解水生成装置の概観図
【符号の説明】
20 電解槽 21 隔膜 22 陽極室 23 陰極室 23A 中水位部 24 陽極 25 陰極 33 電解室タンク 33A 電解質(食塩) 37 給液手段(パルスポンプ) 40 電解質供給口 42 取出し手段(ポンプ) 45 電解水容器 47 混合中和手段(排水弁) 48 制御手段 51 逆電手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 中村 一繁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開2001−70941(JP,A) 特開2000−166524(JP,A) 特開 平9−220572(JP,A) 特開 昭61−261488(JP,A) 特開 平9−202984(JP,A) 特開 昭59−59288(JP,A) 特開 平6−246269(JP,A) 特開 平11−197676(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 C02F 1/68 JICSTファイル(JOIS)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極と陰極との間にイオン透過性の隔膜
    が配置され、この隔膜によって陽極室と陰極室とが形成
    された電解槽と、電解質タンクと、前記電解質タンクの
    電解質溶液を所定量、前記陽極室に電解ごとに供給する
    給液手段と、前記陽極室及び前記陰極室に被電解水を入
    れるとともに前記給液手段を所定時間だけ駆動して、被
    電解水を前記電解質タンクに送ることにより、前記電解
    質タンク内の電解質溶液を前記陽極室内に所定量供給
    し、次いで電解を開始し、前記陰極室に生成される電解
    水がpH11.5〜12.5のアルカリ水にな状態で前
    記陽極と陰極との間への通電を停止する制御手段を備え
    た電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 制御手段は、少なくとも陽極と陰極との
    間への通電開始から通電停止までの通電時間で電解水が
    pH11.5〜12.5のアルカリ水になったと判定制御
    する請求項1に記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 電解質は、ナトリウムまたはカリウムを
    含有する電解質とした請求項1に記載の電解水生成装
    置。
  4. 【請求項4】 電解質は、食塩とした請求項1に記載の
    電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 電解質は、アミノ酸塩とした請求項1に
    記載の電解水生成装置。
  6. 【請求項6】 電解質は、グルタミン酸塩とした請求項
    1に記載の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 電解質は、ビタミン塩とした請求項1に
    記載の電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 電解質は、アスコルビン酸塩とした請求
    項1に記載の電解水生成装置。
  9. 【請求項9】 電解質は、有機酸塩とした請求項1に記
    載の電解水生成装置。
  10. 【請求項10】 電解質は、核酸塩とした請求項1に記
    載の電解水生成装置。
  11. 【請求項11】 制御手段は、陰極室に生成される電解
    水がpH11.5〜12.5のアルカリ水にな状態で陽
    極と陰極との間への通電を停止するとともに前記電解水
    を電解槽から自動的に取り出す取出し手段を有する構成
    とした請求項1〜10のいずれか1項に記載の電解水生
    成装置。
  12. 【請求項12】 制御手段は、陰極室に生成される電解
    水がpH11.5〜12.5のアルカリ性水にな状態で
    陽極と陰極との間への通電を停止し、取出し手段で前記
    電解水を電解槽から電解水容器に自動的に取り出した
    後、前記陰極室に残したアルカリ水と前記陽極室の酸性
    水のpHを、前記陽極と陰極に逆電位を印加することによ
    り中性に近づける逆電手段を有する構成とした請求項1
    1項に記載の電解水生成装置。
  13. 【請求項13】 取出し手段は、陰極室に生成されたpH
    11.5〜12.5の電解水を陰極室の陰極の上端より
    上部の水位位置まで取出す構成とした請求項12に記載
    の電解水生成装置。
  14. 【請求項14】 陰極室は、陰極上端の略上方位置から
    上部の水平断面積を陰極上端部の水平断面積より大きく
    なるように構成した請求項13に記載の電解水生成装
    置。
  15. 【請求項15】 陽極室で生成された酸性水を、陰極室
    で生成したアルカリ水と混合中和して排水するための混
    合中和手段を有した請求項1〜14のいずれか1項に記
    載の電解水生成装置。
  16. 【請求項16】 陰極室は、陽極室より大きい内容積と
    した請求項1〜15のいずれか1項に記載の電解水生成
    装置。
  17. 【請求項17】 制御手段は、陽極室の酸性水の容量よ
    り陰極室に残すアルカリ水の容量の方が多くなる構成と
    した請求項15に記載の電解水生成装置。
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