JP2003062570A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2003062570A
JP2003062570A JP2001255684A JP2001255684A JP2003062570A JP 2003062570 A JP2003062570 A JP 2003062570A JP 2001255684 A JP2001255684 A JP 2001255684A JP 2001255684 A JP2001255684 A JP 2001255684A JP 2003062570 A JP2003062570 A JP 2003062570A
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water
drainage
cathode
chamber
electrolysis
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JP2001255684A
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English (en)
Inventor
Koji Oka
浩二 岡
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Takemi Oketa
岳見 桶田
Shigeru Shirai
白井  滋
Kazushige Nakamura
一繁 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気分解を行った後、陰極水と陽極水を排水
する際に悪臭や刺激臭が発生したり、また、その排水に
よって金属やステンレス製品が腐食することがあった。 【解決手段】 少なくとも一対の電極17、19を有し
電気分解によって電解水を生成する電解槽15と、前記
電解槽15を陽極室18と陰極室20に仕切る隔膜16
と、前記陽極室18で生成された陽極水と前記陰極室2
0で生成された陰極水を予め定めた割合で排水する排水
手段28を備え、排水手段によって混合された混合水の
pHが3から12.5の範囲となるように構成してあり、
排水時にこれら陰極水と陽極水とを混合してから排水す
ると、酸性ガスによる悪臭や刺激臭の発生や、周囲が腐
食するのを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被電解水を電気分
解して電解水を生成する電解水生成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来この種の電解水生成装置としては、
例えば、特開平8−299955号公報に記載されるよ
うなものがあった。図8は前記公報に記載された従来の
電解水生成装置を示すものである。図8において電解水
生成装置は、電気分解を行う電解槽1と、前記電解槽1
に原水を供給する原水供給管2と、原水に電解質を添加
する電解質添加装置3と、電解槽1で生成されて吐出さ
れた酸性水およびアルカリ水を受ける流し槽4とから概
略構成されている。
【0003】電解槽1は、原水を貯留する電解槽1内
に、陽極5および陰極6とからなる電極と、両電極5、
6間に配置されて電解槽1内を陽極5側の室(陽極室
7)と陰極6側の室(陰極室8)とに区画するイオン透
過分離膜9とが設けられている。陽極5および陰極6に
は、電源装置10が接続されており、両電極5、6間に
直流電圧を印加することにより、電解槽1の原水が電気
分解され、陽極室7に酸性水が、陰極室8にアルカリ水
がそれぞれ生成される。そして、陽極室7、陰極室8に
はそれぞれ生成水を取り出すための酸性水吐出管11お
よびアルカリ水吐出管12が接続されている。
【0004】ここで、流し槽4は酸性水吐出管11の下
方に配され、また、アルカリ水吐出管12の吐出口13
は、流し槽4に挿入されていて、流し槽4の底部付近に
は排水管14が接続されている。配水管14は、吐出口
13よりも下方で流し槽4の底部から所定の高さの部位
に挿入されている。
【0005】このように、アルカリ水の吐出口13を直
接、流し槽4に挿入しているので、酸性水とアルカリ水
との誤用を防止できる上、生成されたアルカリ水と酸性
水とを混合して排水することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の電解水生成装置では、排水されたアルカリ水と酸性水
の混合水がどの程度のpHとなっているのかは考慮されて
いなかった。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、陽極水と陰極水を混合して排水し、しかもその混合
水のpH値が調整できるもので、酸性水を排水する際に刺
激臭が装置から漏れ出たり、また排水を捨てる際にシン
クなどが腐食したりしないようにした電解水生成装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、電気分解によって生成された陽極水と陰極
水を予め定めた割合で混合、排水し、その混合水のpHが
3〜12.5の範囲となるようにしたものである。
【0009】上記発明によれば、陰極水と陽極水をpH3
〜12.5の範囲になるように混合して排水させるた
め、装置外部に刺激臭を漏らさず、また排水を捨てる際
にシンクなどを腐食させないようにもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、少なく
とも一対の電極を有し電気分解によって電解水を生成す
る電解槽と、電解槽を陽極室と陰極室に仕切る隔膜と、
陽極室で生成された陽極水と陰極室で生成された陰極水
を混合して排水する排水手段を備え、排水手段から排水
される混合水のpHが3から12.5の範囲となるように
する構成としたので、酸性ガスが発生して悪臭や刺激臭
に悩まされたり、排水によって金属やステンレス製品が
腐食するのを防止することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、少なくとも一対
の電極を有し電気分解によって電解水を生成する電解槽
と、電解槽を陽極室と陰極室に仕切る隔膜と、陽極室で
生成された陽極水と陰極室で生成された陰極水を混合し
て排水する排水手段と、排水手段から排水される混合水
のpHが3から12.5の範囲となるように制御する制御
手段を備えているので、酸性ガスが発生して悪臭や刺激
臭に悩まされたり、排水によって金属やステンレス製品
が腐食するのを防止することができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、特に請求項1ま
たは2に記載の混合水を貯留する排水槽を設けたので、
排水動作を行う際に装置が水周り近辺になくても簡便に
排水動作が実施できる。
【0013】請求項4に記載の発明は、特に請求項1〜
3に記載の混合水のpHを、電気分解実施時間、逆電実施
時間、両電極に流す電流値、電解槽に供給する電解質の
量、陽極水量、陰極水量のうち少なくとも一つを制御す
ることで調整する構成としたので、非常に簡単な方法で
混合水のpHの調整が実施できる。
【0014】請求項5に記載の発明は、特に請求項3ま
たは4に記載の排水槽に、排水槽内の混合水の有無また
は水量を検知する貯留水検知手段を備え、貯留水検知手
段の検知結果に応じて電気分解動作あるいは排水動作を
制御可能な構成としたので、排水槽から排水をあふれさ
せたり、既に排水槽に十分の排水が溜まっている状態で
新たな電気分解を実施したりしない。
【0015】請求項6に記載の発明は、特に請求項1〜
5に記載の電解水生成装置が、電解槽への水の供給は電
気分解実施中には行わず、電気分解終了後電解槽内の水
が排出された後に行う構成としたので、短時間の電気分
解でpH値の高い陰極水を得ることができしかも陽極水か
ら悪臭や刺激臭が発生するのを防止しながら排水するこ
とができる。
【0016】請求項7に記載の発明は、特に請求項3〜
6に記載の排水槽が電解水生成装置本体より着脱可能と
するので、装置が水周り近辺になくても排水槽に溜まっ
た不要な排水を排水槽に入れたまま運んで捨てることが
でき、簡便である。
【0017】請求項8に記載の発明は、特に請求項7に
記載の排水槽は排水手段作動中には本体より取り外すこ
とができない構成としたので、排水槽を本体より取り外
すことで、排水中の水を外に漏らしてしまうことがな
い。
【0018】請求項9に記載の発明は、特に請求項3〜
8に記載の排水槽に蓋を設けたので、排水を捨てるため
に装置本体より取り外した排水槽を運ぶ際に、中の貯留
水をこぼさないで済む。また、陽極水中の酸性ガスが排
水槽で発生しても、排水槽外に悪臭や刺激臭を発生させ
なくてすむことができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜7を参
照しながら説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける電解水生成装置の構成図である。図1において、電
解槽15の内部は隔膜16によって陽極17を有する陽
極室18と陰極19を有する陰極室20に隔てられ、陽
極17と陰極19(これらをそれぞれ電極と呼ぶ)は隔
膜16を挟んで対向する形で設けられている。電極1
7、19には印可電圧の極性が切り換え可能な電源装置
21によって直流電圧が印加される。
【0021】また、本装置には電解槽15に水道等の原
水を供給する原水供給管22と、電解質を供給する電解
質添加装置23と、陰極室20から陰極水を洗浄水用容
器24に抽出する陰極水送水手段25と、陽極水と陰極
水の一部を排水槽26へ送水するための排水手段28が
設けられている。更に、排水槽26には、蓋29と、排
水槽26内の混合水の有無を検知する貯留水検知手段3
0が備えられていて、排水槽26は、電解水生成装置本
体から脱着が可能な構成としてある。そして本装置の制
御手段31は上記貯留水検知手段30からの信号を受け
るとともに、前記電源装置21、電解質添加装置23、
陰極水送水手段25中のポンプ25a、それに、自動排
水させるような場合には、図2に示す排水手段28等を
以下の動作・作用説明で述べるように制御する。
【0022】なお、電解質としてここでは食塩が挙げら
れるが、食塩の他に珪酸塩、炭酸塩、重炭酸塩などの水
溶性電解質を用いることができる。
【0023】上記構成において次に動作、作用について
説明する。
【0024】電気分解前に、原水供給管22から陽極室
18、陰極室20のそれぞれに所定量の原水を入れる。
そしてメインスイッチ(図示せず)を投入すると、予め
用意された食塩が電解質添加装置23から陽極室18内
に所定量供給され、陽極室18は所定濃度の食塩希釈水
となる。
【0025】次いで、電源装置21が動作して一対の電
極17と19の間に電流が所定時間流され、電気分解さ
れる。電気分解時に陽極室18では(化式1)に示した
反応が生じて酸性水が生成される。
【0026】(化式1) 2Cl-→Cl2↑+2e- Cl2+H2O→HCl+HClO 2H2O→O2↑+4H++4e- 一方、陰極室20では(化式2)に示した反応が生じて
水酸基OH-を中和するためNa+が隔膜16を通過して
移動し、アルカリ水が生成される。
【0027】(化式2) 2H2O+2e-→H2↑+2OH- Na+e-→Na 2Na+2H2O→2NaOH+H2↑ ここで、食塩溶液は陽極室18にのみ供給されるので短
時間に還元力の強いアルカリ水が得られる。すなわち、
陽極17と陰極19間に電圧が印加されると被電解水に
含まれるイオンは電気吸引力により陽極17、陰極19
と逆極性のイオンが隔膜16を通過して移動することと
なる。したがって陽極室18に導入された食塩に含まれ
るNaイオンは隔膜16を経て陰極室20へと即座に移
動する。この電気吸引力以外にも例えば拡散理論にした
がえば、Naイオンが拡散によってイオン濃度を均一に
するように作用する。この結果、陽極17、陰極19間
に流れる電流が増加し、短時間に還元力の強いアルカリ
水が得られる。この還元力の強いアルカリ水は油脂の鹸
化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解作用を有
し、家具や住宅建材、車、電気製品などの表面の洗浄水
として利用できる。
【0028】加えて、陽極室18のみに食塩溶液が供給
されることで陰極室20には塩素イオンCl-濃度の低
いアルカリ水が生成される。Cl-は洗浄力を阻害する
因子となるため、これによって洗浄力の高いアルカリ水
が生成できる。しかも本装置の制御手段31は電解槽1
5への水の供給は電気分解実施中には行わず、電気分解
終了後電解槽内の水が排出された後に行う、いわゆるバ
ッチ式とするので、比較的短時間の電気分解でpH値の高
い陰極水を得ることができる。
【0029】陰極室20に生成されたアルカリ水の一部
は、所定時間電気分解された後、直ちに陰極水送水手段
25中のポンプ25aが一定時間駆動して洗浄水用容器
24に抽出される。これにより隔膜16を介しての酸性
水とアルカリ水の浸透混入が防止でき、pH値の劣化が防
止でき、所定のpHのアルカリ水が確実に抽出可能とな
る。なお、陰極水送水手段25が陰極水の一部を抽出す
る方法としては、抽出口を陰極室の底部から所定の高さ
に設け、そこからポンプ25aで取水する方法等が挙げ
られる。
【0030】残った陰極水の一部と陽極水は、互いに混
合する前に陽極側の低いpHを高くするため電極の極性を
逆にして、つまり陽極17側を−極、陰極19側を+極
として所定時間電流を流す、いわゆる逆電を実施する。
これにより陽極水のpHを高くできるだけでなく、正電気
分解によって陰極19の表面に析出したスケール成分が
酸化還元される。すなわち、原水には各種のイオンが含
まれており、特にカルシウムイオンやマグネシウムイオ
ンなどの陽イオンは陰極室20側の水酸基と反応して水
酸化カルシウムや水酸化マグネシウムとなり、溶解限界
を越えると陰極19や隔膜16の表面に析出し、電解電
流の妨害因子となるが、逆電を所定時間行うことでスケ
ール成分が分解され、電極の長寿命化が実現できる。
【0031】所定時間逆電を実施した後、pHの変化した
陰極水の一部と陽極水は手動による排水手段28の操作
によって混合される。これによって、塩素ガスの発生が
抑えられるので排水時の悪臭や刺激臭の発生は抑制さ
れ、また、排水を捨てる際に近辺の金属や、シンクなど
のステンレス製品を腐食させたり、変質させたりするの
を防止することができる。
【0032】ここで、排水手段28の形態としては、図
3のように陽極室18および陰極室20のそれぞれの下
方に開閉弁32と排水槽26を設けて、開閉弁32の開
閉に応じて陽極水と陰極水を排水させる他、図4のよう
に三方弁33を用いて排水させる等の方法があり、いず
れも使用者が手動で操作するが、使用者が排水スイッチ
(図示せず)を操作することにより制御手段31で自動
的に開閉させたりすることもできる。自動で排水動作を
制御する場合には、例えば開閉弁32を電磁弁とし制御
手段31からの電気信号に応じて弁を開閉させたり、三
方弁33の回転軸をモータと連動させ、モータへの入力
に応じて三方弁33を回動させるなどの方法がある。一
方、手動で排水動作を行う場合も、例えば制御手段31
からの信号を受け、使用者にランプ(図示せず)を点灯
させるなどして排水の可否をしらせた上で、使用者がボ
タンを押すことで機構的に開閉弁32を開く方法や、図
5に示すようなレバー34を三方弁33と同軸に設け、
このレバー34を手動で回動させるのを利用して三方弁
33を回転させ、弁を開閉させる方法などがある。これ
らの方法によれば、簡単な構成で弁の開閉が可能とな
る。
【0033】陽極水と陰極水とを混合する方法として
は、図4に示す三方弁33を図6のように構成し、三方
弁の開放に応じて混合したり、あるいは図3に示す二つ
の開閉弁32を同時に開いて陽極水と陰極水を同時に排
水槽26に排水して排水槽26で混合する等の方法があ
る。
【0034】なお(化式1)、(化式2)より、電気分
解によって陽極室18では塩素ガスCl2↑、酸素ガス
2↑が生成され、陰極室20では水素ガスH2↑が生成
されるが、陽極室18から発生する塩素ガスは、その発
生濃度によって悪臭や刺激臭となることがある。このた
め電解槽15の上部開放部には、電気分解中この塩素ガ
スが装置外部に漏れないように蓋やシールが設けられた
り、塩素ガスを吸着させる吸着材が設けられる等の対策
が施される。
【0035】一般に食塩を添加した電気分解によりpH1
1.5〜12.5のレベルの陰極水を生成した場合、陽
極水のpHは2前後の強酸性水が生成される。この状態で
電気分解された陽極水の有効塩素は図6に示すようにpH
によって塩素ガスと次亜塩素酸の存在割合が変わり、pH
が低いほど塩素ガスとして存在する割合が増加するた
め、pHが下がると有害な塩素ガスを外気に放散してしま
う。したがって、この塩素ガスの放散を抑えるには少な
くともpH3以上で好ましくはpH4以上にする必要があ
る。
【0036】そこで本実施例では陽極水と陰極水を排水
手段28あるいは排水槽26で混合することで、少なく
とも混合水のpHが3以上になるように混合割合を設定す
るものである。例えば陽極水と陰極水の容積比率を1:
5で生成した電解水を、pH2の陽極水1に対してpH12
の陰極水を混ぜてpHが3を超える陰極水の割合を求めた
結果1:2となった。そして混合水のpHが5を超えるの
は1:2.5の割合であった。そこで陽極水1に対して
陰極水2.5の割合を設定している。混合水はpHの高い
方が塩素ガスの発生が抑制され、腐食の問題も発生しに
くい。しかし、この値を高くしようとすると陰極水の混
合割合を更に増やす必要があり、洗浄水としての使用量
が少なくなる。そして、pH8以上にしようとすると陰極
水がなくなってしまう。したがって前記陽陰極室容積比
で電解水を生成した場合、混合水のpHは高くても8とな
る。
【0037】なお、陽極室18に生成される陽極水は殺
菌水等に利用可能で、生成された陰極水を利用せず、陽
極水のみを取水した場合、混合水の割合はほとんどが陰
極水となりこの場合、混合水のpHは8以上となることが
ある。ここで(表1)に、本実施例の電解水生成装置で
生成した電解水の各安全性項目の確認試験を公的試験機
関にて行った結果を示す。
【0038】
【表1】
【0039】この安全性評価試験は、ウサギ・ラット・
マウスを使った試験で、○印は変化が認められなかった
ことを示し、△印は軽微な刺激が認められたことを示
す。なお、−印の欄は試験を実施していない。この安全
性評価試験結果によると、pH12.5の電解水は試験に
よる変化が認められなかった。眼粘膜刺激性試験に関し
ては、pH12.8の電解水をウサギの眼に点眼し、角膜
・虹彩および結膜の変化を確認するという試験方法で軽
微な変化ありという判定結果の報告を受けた。
【0040】上記の洗浄力評価試験および安全性評価試
験の結果から、pH12.5を越える電解水は安全である
とは言い難い。この結果から、pH12.5を越える陰極
水が生成され混合水のほとんどがこの陰極水であった場
合、この混合水も安全とは言い難い。以上より混合水の
pHは3から12.5の範囲とする必要がある。
【0041】この実現ためには、正電時間、逆電時間、
陽極室容積、陰極室容積、供給する電解質の濃度、取水
する陽極水の量に依存する。特に逆電時間、陽陰極水量
によって、混合した排水のpHを容易に変化させることが
可能なので、これによって所望のpH値に設定できる。
【0042】したがって、本発明では前記排水手段28
を制御手段31で制御するだけでなく、上記正電時間、
逆電時間、電解質の濃度、陽極水量、陰極水量のいずれ
かあるいはその全てを制御手段31で制御することによ
っても所望のpH値にする事ができるのであり、これらず
れかの手法を採用すればよいものである。
【0043】排水槽26は、排水槽26内の混合水の有
無または水量を検知する貯水検知手段30を有し、この
検知結果に応じて制御手段31が電気分解動作あるいは
排水動作を制御することができ、誤って既に排水槽26
内に十分の排水が貯留されているにもかかわらずさらに
排水を実施しようとした場合や、あるいは電気分解を実
施しようとする場合に、これを中止させることができ
る。なお、貯留水検知手段30の具体例としては、フロ
ートセンサを用いて排水槽26内の混合水の水位を検知
したり、排水槽26の設置個所に重量を測定するセンサ
を備え、この値で判断するなどの方法がある。
【0044】また、排水槽26は電解水生成装置本体か
ら取り外せる構成なので、混合および、排水した水を捨
てるのが容易になる。
【0045】これは排水槽26にリミットスイッチを設
け、開閉弁31がこれと連動して動作する構成等、排水
槽26が所定の位置にない場合には開閉弁31を開閉で
きないようにすれば、弁の開閉が手動であっても電動等
の自動であっても使用者は混合した排水を溢すことなく
安心して排水動作が行える。加えて、排水槽26は排水
手段動作中には本体より取り外すことができない構成な
ので、排水槽26を本体より取り外すことで、排水中の
水を外に漏らしてしまうことがない。排水槽26を排水
作業中に取り外すことのできない具体的構成例として
は、例えば、排水手段28の動きと連動してストッパー
が働いて、排水槽26を装置本体から取り外したり、動
かなくしたりする方法などがある。
【0046】さらに排水槽26には、蓋29が設けられ
ているので、排水を捨てるために装置本体より取り外し
た排水槽26を運ぶ際に、中の貯留水をこぼさないで済
む。また、陽極水中の酸性ガスが排水槽26で発生して
も、排水槽26外に悪臭や刺激臭を抑制することができ
る。蓋の具体的な構成としては、平たい板に排水が通過
するための穴を設けたものを、排水槽26に設けた突起
で支えるものなどが挙げられる。
【0047】なお上記実施例では排水手段28と排水槽
26とは別物で説明したが、排水槽26も排水手段とな
るものである。
【0048】また、洗浄水用容器24はこれに噴霧機構
(図示せず)を設けて被洗浄面に直接スプレー噴霧して
使用するようにすることもできる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜8に記載の発
明によれば、陰極水の一部を利用しつつ、不要な陰極水
と陽極水を排水させる際に、混合された極混合水のpHの
範囲が3から12.5となるので、酸性ガスが発生して
悪臭や刺激臭に悩まされたり、排水時に金属やステンレ
ス製品が腐食するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電解水生成装置の構
成図
【図2】本発明の実施例1における電解水生成装置の他
の構成図
【図3】本発明の実施例1における電解水生成装置の更
に他の構成図
【図4】本発明の実施例1における電解水生成装置の更
に他の構成図
【図5】本発明の実施例1における三方弁を操作するレ
バーの構成図
【図6】本発明の実施例1における三方弁の具体的構成
概略図
【図7】本発明の実施例1におけるpHに対する塩素ガス
と次亜塩素酸の存在割合を示すグラフ
【図8】従来の電解水生成装置の構成図
【符号の説明】
15 電解槽 17 陽極 18 陽極室 19 陰極 20 陰極室 26 排水槽 28 排水手段 29 蓋 30 貯留水検知手段 31 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 白井 滋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中村 一繁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB07 DB08 EA02 EB01 EB05 EB12 EB17 EB19 EB37 EB39 ED12 ED13 GA04 GC02 GC06 GC12 GC15 GC16 GC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の電極を有し電気分解に
    よって電解水を生成する電解槽と、前記電解槽を陽極室
    と陰極室に仕切る隔膜と、前記陽極室で生成された陽極
    水と前記陰極室で生成された陰極水を混合して排水する
    排水手段を備え、前記排水手段から排水される混合水の
    pHが3から12.5の範囲となるようにする構成とした
    電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一対の電極を有し電気分解に
    よって電解水を生成する電解槽と、前記電解槽を陽極室
    と陰極室に仕切る隔膜と、前記陽極室で生成された陽極
    水と前記陰極室で生成された陰極水を混合して排水する
    排水手段と、前記排水手段から排水される混合水のpHが
    3から12.5の範囲となるように制御する制御手段を
    備えた電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 混合水を貯留する排水槽を設けた請求項
    1または2に記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 混合水のpHは、電気分解実施時間、逆電
    実施時間、両電極に流す電流値、電解槽に供給する電解
    質の量、陽極水量、陰極水量のうち少なくとも一つを制
    御することで調整する構成とした請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 排水槽は、排水槽内の混合水の有無また
    は水量を検知する貯留水検知手段を有し、前記貯留水検
    知手段の検知結果に応じて電気分解動作あるいは排水動
    作を制御可能な構成とした請求項3または4に記載の電
    解水生成装置。
  6. 【請求項6】 電解槽への水の供給は電気分解実施中に
    は行わず、電気分解終了後電解槽内の水が排出された後
    に行う構成とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 排水槽は電解水生成装置本体より着脱可
    能とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の電解水生
    成装置。
  8. 【請求項8】 排水槽は排水手段動作中には本体より取
    り外すことができない構成とした請求項7に記載の電解
    水生成装置。
  9. 【請求項9】 排水槽に蓋を設けた請求項3〜8のいず
    れか1項に記載の電解水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009247947A (ja) * 2008-04-02 2009-10-29 Igaden:Kk 高濃度濃縮水製造装置
CN108344772A (zh) * 2017-12-29 2018-07-31 宁波欧琳厨具有限公司 一种净化水槽电解片检测的方法及系统

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