JP4075392B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【従来の技術】
電解水生成装置には、水道等の給水設備に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式がある。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットがあるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水を得ようとした場合、電極の大型化が必要となり大電力が必要となるとともに複雑な構成が必要となり、装置全体のコストアップとなる。一方、バッチ方式では滞留状態で電解するため長時間にわたる電解が可能であり、簡易な構成で上記酸性水やアルカリ水が得られやすい。
【0002】
しかし、バッチ式では、滞留状態で電解するため、効率的に電解水を生成できる変わりに塩素ガスの発生量も流水式に比較して多く、使用の際に不快感を感じる場合がある。
【0003】
従来の塩素除去手段を有する電解水生成装置としては、例えば、特開平7−136654号公報に記載されるようなものがあった。図4は前記公報に記載された従来の電解水生成装置を示すものである。図4において電解水生成装置1は内部に電解槽2を備え、電極3を陰極、電極4を陽極とし、これらの電極の間に隔膜5を配置している。電解槽2には陰極で生成したアルカリ水を排水する流路6と酸性水を排出する流路7とが接続されている。電気分解に用いる食塩水はタンク8に貯蔵しており、流路9で電解槽2と接続されている。また、流路9には、タンク8の食塩水を電解水に送り込むポンプ10と、電解槽2に送り込む食塩水と水道水を混合する混合手段11を配置しており、流路12にある弁13とポンプ10の動作を制御装置14で調節することで電解槽2に送り込む食塩の濃度を調節している。
【0004】
電解槽2はタンク15と流路7で接続されており、電解槽2で生成した酸性水16はタンク15内でを貯蔵されている。そして、タンク15内の酸性水を使用する場合には、バルブ17を開くことで、採取可能としている。また、タンク15内に酸性水を貯蔵することによって、酸性水16から塩素ガスが発生し、この上側の気相の塩素ガスが混合されている。そのため、タンク15は塩素ガスを排出するための流路18と送風機19が備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の電解水生成装置では、発生した塩素ガスは希釈されて排気されるものの、電解後の電解水を利用する際あるいは、捨てる際に発生する塩素ガスは外部に排出される構成なので、一般家庭ならびに気密性の高い空間や狭い空間で使用すると、雰囲気中の塩素ガス濃度が高くなって、使用者に不快感を感じさせ、長時間の使用が困難な場合があるという課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するもので、電解水から発生する塩素ガスを効率的に除去するようにした電解水生成装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、陽極と陰極を備えるとともに塩素イオンを含む水を電気分解して電解水を生成する電解槽と、前記電解水を排水する排水手段と、前記排水手段で排水された電解水を貯留する排水タンクとを有し、前記排水タンクに、前記電気分解により発生する塩素ガスを除去する塩素ガス除去手段を配置するものである。この構成によって、発生した塩素ガスを含む電解水が、排水タンクから排出される際に、塩素ガス除去手段を通り、分解、吸着、溶解によって塩素ガスが除去されるので、効率的な塩素除去が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、陽極と陰極を備えるとともに塩素イオンを含む水を電気分解して電解水を生成する電解槽と、前記電解水を排水する排水手段と、前記排水手段で排水された電解水を貯留する排水タンクとを有し、前記排水タンクに、前記電気分解により発生する塩素ガスを除去する塩素ガス除去手段を配置したので、電解水から発生した塩素ガスが、塩素ガス除去手段によって除去されるので利用者に不快感を与えない。
【0009】
請求項2に記載の発明は、特に請求項1に記載の排水タンクに貯留した電解水を排出する排出口を備え、塩素ガス除去手段は前記排出口に配置したので、発生した塩素ガスを含む電解水が、排水タンクから排出口を通して排出される際に、塩素ガス除去手段によって塩素ガスが除去されるので、効率的な塩素除去が可能となる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、特に請求項1または2の記載において、貯留した電解水を排出する排出口を排水タンクに備え、前記排出口に、排水タンク内の電解水が排水タンク外部に漏れなくするためのキャップを設けたので、排出口に塩素ガス除去手段を備え忘れたり、塩素ガス除去材を備え忘れた場合でも、塩素臭が外部に漏れないので利用者や周囲の人に不快感を与えず、誤使用防止となる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、特に請求項1〜3に記載の塩素ガス除去手段は、排水タンク内の電解水と接触しない位置に設置されているので、電解水によって塩素ガス除去材が消 費して寿命を縮めることがないので、経済的である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、特に請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水タンクに、エア溜まり部を設け、前記エア溜まり部上方に塩素ガス除去手段を配置したので、電解水と塩素ガス除去材が接触することはなく、電解水によって塩素ガス除去材が消費して寿命を縮めることがないので、経済的である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、特に請求項1〜5のいずれか1項に記載の塩素ガス除去手段は、塩素ガスを少なくとも吸着又は分解又は溶解するための塩素ガス除去材と、前記塩素ガス除去材を収納する塩素ガス除去材収納容器から成り、前記塩素ガス除去材収納容器は、電解水を通過させる開孔部を備えるとともに排水タンクから脱着可能としているので、使用者が塩素ガス除去材を容易に交換したり、補充したりすることができる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、特に請求項1〜6のいずれか1項に記載の排水タンクは、電解水が流入する流入口を備え、前記流入口より高い位置に、貫通孔を設けたので、電解槽からの電解水を排水する際に、時間をかけることなく短時間で容易に排水ができて便利である。
【0015】
請求項8に記載の発明は、特に請求項1〜7に記載の排水タンクに、内部の水位が外部から確認できる水位確認窓を設けたので、排水タンク内部の水量が確認できて便利である。
【0016】
請求項9に記載の発明は、特に請求項6に記載の塩素ガス除去材はアルカリ金属化合物とするので、塩素ガスと反応しやすく塩素ガスを除去し易い。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜3を参照しながら説明する。
【0018】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例における電解水生成装置の構成図を示す。図1において、19は電解槽であり、隔膜20によって陽極室21と陰極室22が形成され、各々陽極23および陰極24が隔膜20を介して対向して配置されている。電解槽19には電解槽蓋25が設けられていて、電解槽蓋25と電解槽19との間には、電解中および電解後に発生する塩素ガスを除去するためのフィルタ26が備えられている。
【0019】
27は食塩タンク28に蓄えられた食塩29の溶液を電解槽19に供給する食塩供給ポンプである。本実施例では電解質として食塩29を用いるが、電解質としては食塩29のほかに珪酸塩、炭酸塩、重炭酸塩などの水溶性電解質を用いることができる。
【0020】
また30は、アルカリ水を陰極室22から洗浄水用容器31に抽出するアルカリ水供給ポンプ、32は残ったアルカリ水と酸性水を排水するための排水手段、33は排水された電解水34を貯留するための排水タンクで、電解水34が流入する流入口35と、電解水34を排出する排出口36が設けられている。排出口36には電解水34がこぼれないように覆うためのキャップ37と、電解水34から発生する塩素ガスを除去するための塩素ガス除去手段38が備えられている。排水タンク33は装置本体より脱着可能な構成となっている。
【0021】
次に、動作、作用について説明する。
【0022】
電気分解前に電解槽蓋25を開け、電解槽19の所定水位まで原水を供給する。そしてメインスイッチ(図示せず)を投入すると、食塩29の溶液が食塩供給ポンプ27によって陽極室21に自動で所定量供給され、陽極室21の水は所定濃度の食塩希釈水となる。
【0023】
次いで電源装置が動作して一対の電極23と24の間に直流電圧が所定時間印加され、電気分解される。電気分解時に陽極室21では(化式1)に示した反応が生じて酸性水が生成される。
【0024】
(化式1)
2Cl-→Cl2↑+2e-
Cl2+H2O→HCl+HClO
2H2O→O2↑+4H++4e-
一方、陰極室22では(化式2)に示した反応が生じて水酸基OH-を中和するためNa+が隔膜20を通過して移動し、アルカリ水が生成される。
【0025】
(化式2)
2H2O+2e-→H2↑+2OH-
Na++e-→Na
2Na+2H2O→2NaOH+H2↑
ここで、この装置では、陽極室21のみに食塩溶液が供給されるので短時間に還元力の強いアルカリ水が得られる。すなわち、陽極23と陰極24間に電圧が印加されると被電解水に含まれるイオンは電気吸引力により陽/陰極23、24と逆極性のイオンが隔膜20を通過して移動することとなる。したがって陽極室21に導入された食塩29に含まれるNaイオンは隔膜20を経て陰極室21へと即座に移動する。この電気吸引力以外にも例えば拡散理論にしたがえば、Naイオンが拡散によってイオン濃度を均一にするように作用する。この結果、陽/陰極23、24間に流れる電流が増加し、短時間に還元力の強いアルカリ水が得られる。この還元力の強いアルカリ水は油脂の鹸化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解作用を有し、家具や住宅建材、電気製品などの表面の洗浄水として利用できる。
【0026】
また陽極室21のみに食塩29の溶液が供給されることで陰極室22には塩素イオンCl-濃度の低いアルカリ水が生成される。Cl-は洗浄力を阻害する因子となるため、陽極室21のみに食塩29の溶液が供給することで洗浄力の高いアルカリ水を生成できる。
【0027】
そして、陽極室21では塩素ガスCl2↑、酸素ガスO2↑が生成され、陰極室22では水素ガスH2↑が生成される。ここで、陽極室21から発生する塩素ガスは、その発生濃度によって悪臭や刺激臭となり、利用者に不快感を与えるため、電解槽19の上部には、塩素ガスを除去するためのフィルタ26が設けられている。
【0028】
陰極室22で生成されたアルカリ水の一部は、所定時間電気分解された後、直ちにアルカリ水供給ポンプ30が一定時間駆動して、洗浄水用容器31に自動で供給する。これにより隔膜20を介しての酸性水とアルカリ水の浸透混入が防止でき、pH値の劣化が防止できて、所定のpHのアルカリ水が確実に抽出可能となる。なお、アルカリ水供給ポンプ30がアルカリ水の一部を抽出する方法としては、抽出口を陰極室22の底部から所定の高さに設け、そこから取水する方法が挙げられる。
【0029】
その後、生成されたアルカリ水と酸性水の強い腐食性をやわらげるために、残ったアルカリ水や酸性水に対し逆極性、つまり陽極23側を−極、陰極24側を+極として電圧を印加する、いわゆる逆電解が所定時間実施される。なお、この逆電解によって、先に実施した電気分解によって陰極24の表面に析出したスケール成分は酸化還元されてこれを洗浄することもできる。すなわち、原水には各種のイオンが含まれており、特にカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンは陰極室22側の水酸基と反応して水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムとなり、溶解限界を越えると陰極24や隔膜20の表面に析出し、電解電流の妨害因子となるが、逆電解を所定時間行うことでスケール成分が分解され、電極の長寿命化が実現できる。
【0030】
このような逆電解が実施された上で、残ったアルカリ水や酸性水は排水手段32によって互いに混合されながら電解槽19から排水される。混合されながら排水された電解水34は、流入口35より排水タンク33に流入し、排水タンク33内に貯留される。そして、排水タンク33内から電解水34を排出させる際には、排水タンク33を装置本体より取り外し、キャップ37を開け、排水タンク33を傾けながら排出口36より排出させる。この時、電解水34は排出口36に設けられた塩素ガス除去手段38を通りながら排出される。
【0031】
以上のように逆電解を実施したり、アルカリ水と酸性水を互いに混合することでそれぞれが中性に近づけられるため、電解水34からの塩素ガスの発生はある程度抑えられる上、排水タンク33の排水口36に塩素ガス除去手段38が設けられているため、キャップ37を開けた際や、排出口36から電解水34を排出させる際に塩素ガスが発生しても、塩素ガスは塩素ガス除去手段38によって効率良く除去されるので、排出作業時に周囲にある金属や、シンクなどのステンレス製品を腐食させたり、変質させたりするのを防止でき、また、使用者に不快感を与えずに済む。
【0032】
なお排水手段32の具体的構成としては、陽極室21、陰極室22、排水タンク33のそれぞれに連通する三方弁を操作することで、排水作業を行う方法などがある。また、装置本体に備えられた、装置本体から脱着可能な排水タンク33には噴霧機構(図示せず)を設けて被洗浄面に直接スプレー噴霧して使用することもできる。さらに、この電解水34は、次亜塩素酸成分を含んでいるので、布巾の除菌や、茶渋の着いた食器などの漂白に利用することができる。
【0033】
(実施例2)
基本的な構成は実施例1と同様であるため省略するものとし、実施例1と異なる部分のみ説明する。図2、3は本発明の第2の実施例における排水タンク33の構成を示す概略図である。
【0034】
図2において、39は粒状の塩素ガス除去材、40は塩素ガス除去材39を入れる通気性を有した袋、41は袋40に入れられた塩素ガス除去材39を収納する塩素ガス除去材収納容器で、外周部に突起42と、開孔部43とが設けられている。44は塩素ガス除去材収納容器41を覆うためのリング体である。
【0035】
排水タンク33には、タンク内部の水位を確認するための水位確認窓45と、排水タンク33に電解水34が流入する際、タンク内部の空気を排気するための貫通孔46が備えられている。なお、排水タンク33の排出口36とキャップ37にはそれぞれねじ47が設けられていて、両者はねじ47によって螺合、着脱自在にされる。
【0036】
また図3において、48は排水タンク33がキャップ37を装着している場合、電解水34に浸水されないエア溜まり部で、内部に塩素ガス除去手段38を備えている。
【0037】
次に、動作、作用について説明する。
【0038】
塩素ガス除去材39は、袋40に入れられて塩素ガス除去材収納容器41に収納される。塩素ガス除去材収納容器41は、排水タンク33に脱着可能で、排水タンク33の排出口36に装着される。この時、塩素ガス除去材収納容器41には周囲上部に排出口36内径よりわずかに大きな径を形成するように突起42が設けられていて、この突起42が排出口36の内側に、きつくはまるため、塩素ガス除去材収納容器41は排水口36から容易に取り外されず、電解水34の排水作業時に誤って塩素ガス除去材収納容器41が落ちたり、利用者が誤って塩素ガス除去材収納容器41を取り外せないようになっている。このように本実施の形態では塩素ガス除去材収納容器41は、その周囲に、排水タンク33の排出口36と圧入嵌合する突起42を備え、排水タンク33から容易に取り外せない構成にしたので、使用者が塩素ガス除去材収納容器41を不要な際に誤って取り外せないので、煩わしくなくて良い。
【0039】
また、塩素ガス除去材収納容器41には開孔部43が設けられているため、電解水34排出時に通水の妨げになることはない。なお、開孔部43は、塩素ガス除去材収納容器41底部及び、周囲下部に設けられている。周囲部の内、開孔部43が設けられるのは、塩素ガス除去材収納容器41の底部から半分ほどの高さまでで、これは、装置が使用限度使用され、塩素ガス除去材39が消費されて量が減った場合でも、塩素ガスが塩素ガス除去材39を通って排出される程の高さとなる。このように本実施の形態では、開孔部43を、塩素ガス除去材収納容器周囲下部に、1つまたは複数個設けられているので、塩素ガス除去材39が消費されて減った場合でも、塩素ガス除去材と接触することなく塩素ガスが排出されないようにできるので、使用者に不快感を与えない。
【0040】
さらに、塩素ガス除去材収納容器41にはリング体44が設けられていて、排水タンク33にキャップ37を装着し忘れた場合でも、中に納められた袋40や塩素ガス除去材39が外に落ちないようになっている。普段は、塩素ガス除去材収納容器41にリング体44をかぶせた上、排水タンク33にキャップ37が装着される。
【0041】
ここで、キャップ37と排水タンク33には、ねじ47が設けられているので、キャップ37は容易にそして確実に排出口36を開閉することができる。このように本実施の形態では、排水タンク33の排出口36とキャップ37は、螺合により着脱自在とした構成なので、誤ってキャップ37をはずさないようにでき、誤使用防止となる。
【0042】
また、本実施の形態では塩素ガス除去材収納容器41に、塩素ガス除去材39が外れないようリング体44を設けたので、塩素ガス除去材39を収納した後、排水タンク33のキャップ37が無い場合でも、塩素ガス除去材をこぼさないで済む。
【0043】
また、本実施の形態では、塩素ガス除去材39を粒状としたので、表面積が稼げるので塩素ガスを除去し易く効果的である。
【0044】
また、本実施の形態では、塩素ガス除去材39を通気性を有する袋40に納められた構成としているので、粒をこぼしたり無くしたりすることがなく、取り扱いが容易である。
【0045】
排水タンク33に電解水34を排水する場合、利用者は排水手段32を操作して排水作業を実施する。この時、排水タンク33内の電解水34の水位が徐々に上昇し、満水の表示位置までくると、利用者はそこで排水作業を中断し、一度排水タンク33内の電解水34を排出してから、引き続き排水作業を行う。この満水の表示位置は、この排水タンク33の貯留限界となる。なお、塩素ガス除去手段38や塩素ガス除去材39は、この貯留限界よりも高い位置に設置されているので、これらが電解水34に浸かることはなく、塩素ガス除去手段38を誤って破損させたり、塩素ガス除去材39を必要以上に消費させなくて済む。このように本実施の形態では塩素ガス除去手段38の設置位置を、排水タンク33の貯留上限よりも高くしたので、貯水時に電解水34と塩素ガス除去材39が接触することはなく、電解水によって塩素ガス除去材が消費して寿命を縮めることがないので、経 済的である。
【0046】
一方、塩素ガス除去手段38を、排水タンク33内に設けた空気が溜まって抜けないエア溜まり部48に備えることで、同様の効果が得られる。エア溜まり部48は、例えば円筒形をした排水口36の上からをキャップ37を閉めて形成したような閉空間のことをいう。
【0047】
排水タンク33の流入口35よりも高い位置には、空気抜き用の貫通孔45が設けられているので、排水作業時の排気や、排出作業時の吸気がスムーズに行え、便利である。
【0048】
塩素ガス除去材39の具体的材質としては、酸化マグネシウム(マグネシア:MgO)が挙げられる。MgOによる塩素ガス除去を表す化学反応式は(化式3)の通りである。
【0049】
(化式3)
Cl2+MgO→MgCl2+1 / 2O2↑
また、MgOは塩素ガスを除去するだけでなく、(化式4)のように塩酸が持つ腐食性をやわらげることもできる。
【0050】
(化式4)
2HCl+MgO→MgCl2+H2O
ここで、MgO以外に塩素除去が可能なアルカリ金属化合物としては、Mg(OH)22、Na2O、CaOなどが挙げられる。このように本実施の形態では、アルカリ金属化合物を、酸化マグネシウムとするので、塩素ガスと反応後に有害な物質が生成されず、安心である。
【0051】
なお、粒状の塩素ガス除去材39の粒径としては例えば0.5〜3mmのものが利用でき、よって袋40の目開きはこの粒状の塩素ガス除去材39が外に漏れ出ない大きさとなる。その材質としては、酸に比較的強いポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロンなどが利用できる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜9に記載の発明によれば、電気分解を行ってアルカリ水の一部を利用しつつ、残った電解水を排水タンクに排水させ、この電解水を排水タンクから排出する際に塩素ガスが発生して悪臭や刺激臭に悩まされたり、金属やステンレス製品が腐食するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1におけるは電解水生成装置の構成図
【図2】 本発明の実施例2における電解水生成装置の排水タンクの構成図
【図3】 同電解水生成装置における排水タンクの要部断面図
【図4】 従来の電解水生成装置の構成図
【符号の説明】
19 電解槽
23 電極(陽極)
24 電極(陰極)
32 排水手段
33 排水タンク
34 電解水
35 流入口
36 排出口
37 キャップ
38 塩素ガス除去手段
39 塩素ガス除去材
40 袋
41 塩素ガス除去材収納容器
42 突起
43 開孔部
44 リング体
45 水位確認窓
46 貫通孔
47 ねじ
Claims (9)
- 陽極と陰極を備えるとともに塩素イオンを含む水を電気分解して電解水を生成する電解槽と、前記電解水を排水する排水手段と、前記排水手段で排水された電解水を貯留する排水タンクとを有し、前記排水タンクに、前記電気分解により発生する塩素ガスを除去する塩素ガス除去手段を配置した電解水生成装置。
- 貯留した電解水を排出する排出口を排水タンクに備え、塩素ガス除去手段は前記排出口に配置した請求項1に記載の電解水生成装置。
- 貯留した電解水を排出する排出口を排水タンクに備え、前記排出口に、排水タンク内の電解水が排水タンク外部に漏れなくするためのキャップを設けた請求項1または2に記載の電解水生成装置。
- 塩素ガス除去手段は、排水タンク内の電解水と接触しない位置に設置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 排水タンクにエア溜まり部を設け、前記エア溜まり部上方に塩素ガス除去手段を配置した請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 塩素ガス除去手段は、塩素ガスを少なくとも吸着又は分解又は溶解するための塩素ガス除去材と、前記塩素ガス除去材を収納する塩素ガス除去材収納容器から成り、前記塩素ガス除去材収納容器は、電解水を通過させる開孔部を備えるとともに排水タンクから脱着可能とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 排水タンクは電解水が流入する流入口を備え、前記流入口より高い位置に、貫通孔を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 排水タンクに、内部の水位が外部から確認できる水位確認窓を設けた請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 塩素ガス除去材はアルカリ金属化合物とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
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