JP2002316160A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2002316160A
JP2002316160A JP2001123813A JP2001123813A JP2002316160A JP 2002316160 A JP2002316160 A JP 2002316160A JP 2001123813 A JP2001123813 A JP 2001123813A JP 2001123813 A JP2001123813 A JP 2001123813A JP 2002316160 A JP2002316160 A JP 2002316160A
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water
chamber
anode chamber
cathode
anode
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JP2001123813A
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English (en)
Inventor
Kazushige Nakamura
一繁 中村
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Takemi Oketa
岳見 桶田
Koji Oka
浩二 岡
Shigeru Shirai
白井  滋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の電解質を必要とせずに、短時間で効率
よく陽イオン濃度の高い強アルカリ水を得ること。 【解決手段】 隔膜12を介して陽極室13と陰極室1
4を形成し、少なくとも1組の電極15、16を配設
し、陽極室13と陰極室14の水を電解する電解槽11
において、陽極室13内の圧力を陰極室14内の圧力と
同等あるいは高くすることによって、陽イオンの移動を
促進させることができるので、大量の電解質を用いなく
ても短時間で効率よく陽イオン濃度の高い強アルカリ水
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解水を生成する
電解水生成装置に関し、特に還元力の強いアルカリ水を
容易に生成できる電解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解水生成装置には、水道等の給水設備
に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ
水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低
コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式があ
る。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットが
あるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水
を得ようとした場合、電極の大型化が必要となり大電力
が必要となるとともに複雑な構成が必要となり、装置全
体のコストアップとなる。一方、バッチ方式では滞留状
態で電解するため長時間にわたる電解が可能であり、簡
易な構成で上記酸性水やアルカリ水が得られやすい。
【0003】従来のバッチ方式の電解水生成装置として
は、特開平8−319958号公報に記載されているよ
うなものがあった。この電解装置は図4に示すように、
隔膜1によって陽極室2と陰極室3を形成するとともに
陽極室2には陽極4を、また陰極室3には陰極5が隔膜
1を介して対向配置されている。6は開閉自在な蓋であ
り、電解時の生成ガスを外部に排出する穴7が設けられ
ている。8は制御回路であり、陽極4と陰極5に通電さ
れる。生成された電解水はそれぞれ酸性水出口9および
アルカリ水出口10より取水される構成となっている。
【0004】この構成において、電解に際しては蓋6を
開放して電解質としての手作業によって所定濃度に調整
した食塩水を電解槽に充填し、制御回路8によって陽極
4と陰極5間に電圧が印可され、電気量(電流と時間の
積)に応じて所望のpHとなるように水が電解されて陽極
室2には酸性水が、陰極室3にはアルカリ水が生成さ
れ、それぞれ酸性水出口9およびアルカリ水出口10よ
り取水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の電解水生成装置では、ある程度電解が行われ、陽極側
と陰極側のイオンの濃度差が少なくなるとイオンが移動
しにくくなるので、pHの高い強アルカリ水やpHの低い強
酸性水を得るためには大量の電力と時間そして大量の電
解質を必要とするという課題を有していた。
【0006】本発明ではイオンの移動を促進することに
よって大量の電解質を必要とせず短時間に効率よく強ア
ルカリ水や強酸性水を得る電解水生成装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の電解水生成装置は、陽極室内の圧力
を陰極室内に圧力と同等あるいは高くするものである。
【0008】これによって、陽イオンの移動が促進され
るため、陽極側と陰極側の陽イオンの濃度差が少なくな
っても、容易に陽イオンが移動するので、大量の電解質
を必要とせず、効率的に陽イオン濃度の高い強アルカリ
水や陽イオン濃度の低い強酸性水を得ることができる。
【0009】同様に、陰極室内の圧力を陽極室内に圧力
と同等あるいは高くすることによって、陰イオンの移動
が促進されるため、効率的に陰イオン濃度の高い強酸性
水や陰イオン濃度の低い強アルカリ水を得ることができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、隔膜を
介して陽極室と陰極室を形成し、少なくとも1組の電極
を配設し、陽極室と陰極室の水を電解する電解槽におい
て、陽極室内の圧力を陰極室内の圧力と同等あるいは高
くすることで、陽極室から陰極室への陽イオンの移動を
促進させることができるので、陰極室には陽イオン濃度
の高い強アルカリ水が、陽極室には陽イオン濃度の低い
強酸性水ができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、隔膜が陽イオン
交換膜であることで、陽イオンのみを移動させることが
できるので、陽極室と陰極室の圧力差によって陰イオン
が陽極室から陰極室に移動することを防ぐことができる
ためより効果的に強アルカリ水と強酸性水を得ることが
できる。
【0012】請求項3に記載の発明は、隔膜を介して陽
極室と陰極室を形成し、少なくとも1組の電極を配設
し、陽極室と陰極室の水を電解する電解槽において、陰
極室内の圧力を陽極室内の圧力と同等あるいは高くする
ことで、陰極室から陽極室への陰イオンの移動を促進さ
せることができるので、陽極室には陰イオン濃度の高い
強酸性水が、陰極室には陰イオン濃度の低い強アルカリ
水ができる。
【0013】請求項4に記載の発明は、隔膜が陰イオン
交換膜であることで、陰イオンのみを移動させることが
できるので、陽極室と陰極室の圧力差によって陽イオン
が陰極室から陽極室に移動することを防ぐことができる
ためより効果的に強アルカリ水と強酸性水を得ることが
できる。
【0014】請求項5に記載の発明は、電解中に陽極室
内と陰極室内とに圧力差を有することで、イオンの移動
により圧力差が無くなったり逆転したりすることが無い
ため、効果的にイオンの移動を行うことができる。
【0015】請求項6に記載の発明は、電解終了後、陽
極室内と陰極室内との圧力差を解除することで、電解終
了後に圧力差によって隔膜から電解水が染み出し強酸性
水と強アルカリ水が混ざることを防ぐことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0017】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例における電解水生成装置の構成図を示すものである。
図1において、11は電解槽であり、隔膜12によって
陽極室13と陰極室14が形成されており、それぞれの
水位にはhだけ差がついている。また、陽極15および
陰極16が隔膜12を介して対向配置されている。な
お、隔膜としては陽イオン交換膜を用いている。電解槽
の下方には陽極水出口17と陰極水出口18が設けられ
ており、上方には給水口19を有する着脱自在の蓋20
が設けられている。蓋20には原水に含まれる異物を濾
過するフィルタ部材21が設けられており、ここでは原
水のスケール成分となる陽イオンを除去して軟水化する
イオン交換樹脂が設けられている。また、蓋20には、
給水口19より供給された水を電解槽11に注水するた
めの注水口22が陽極室13の上部に設けられている。
また注水口22は、電解時に陽極室から生成される塩素
ガスや酸素ガス、陰極室から生成される水素ガスを外部
に排気する役割も担っている。陰極室14には、所定量
以上に供給された水を排水するための排水口23が設け
られており、所定量以上の水は排水路24より排出され
る。
【0018】25は着脱自在のキャップ26および電解
質床27を有する食塩タンクであり、ここでは電解質と
して食塩(塩化ナトリウム)が充填されている。食塩タ
ンク25には陽極室13の上部に設けられた給水口28
からパルスポンより構成される給液手段29によって電
解槽11に入れられた原水が導入路30を経て食塩タン
ク25の上方に送られる。導入された水は食塩と混合し
て過飽和食塩水となり、電解質床27および給塩路31
を通じて食塩供給口32から食塩溶液が陽極室13に供
給される構成となっている。
【0019】ここで、給塩路31の食塩供給口32近傍
には陽極室13の原水の侵入を阻止する方向に逆止弁3
3が設けられている。陰極水出口18の下流にはギヤー
ドポンプなどの比較的大流量を制御する吐出手段34が
設けられており、駆動されることで吐出路35を通じて
電解水が吐出口36から電解水容器37に取水される。
また陽極水出口17の下流には排水弁38が設けられて
おり、排水弁38を開くことにより排水保留部39、排
水路24を通じて陽極水を排出する。
【0020】40は後述する操作パネル41と制御回路
42から成る制御手段であり、電解水容器37の存在を
検知する容器検知手段43の信号が制御回路42に入力
され、容器検知手段43によって電解水容器37が吐出
口36の対向位置に存在する時のみ取水動作を行うよう
に構成されている。また44はパルスポンプからなる給
液手段29の駆動パルスをカウントするパルスカウンタ
であり、累積パルス数をカウントすることで食塩の消費
量が擬似的に検出され、所定パルス数に達した時点で食
塩補給の報知を行うように構成されている。
【0021】操作パネル41は図2に示すように電源ス
イッチ45と電解スイッチ46および取水スイッチ47
を有するとともに容器検知手段43によって電解水容器
が存在することを報知する容器セット報知手段48とパ
ルスカウンタ44の累積パルスが所定値に達した時点で
食塩補給を報知する食塩補給報知手段49を有してお
り、電解スイッチ46を投入することで制御回路42が
動作して給液手段29、陽/陰極15、16が駆動され
るように構成されている。そして、取水スイッチ47を
投入することで、吐出手段34が駆動されるように構成
されている。
【0022】以上のように構成された電解水生成装置に
ついて、以下その動作、作用を説明する。
【0023】電解前に給水口19から電解槽11の所定
水位まで原水を入れる。この際、原水は陽イオン交換樹
脂からなるフィルタ部材21を通過することとなり、原
水に含まれる比較的大きな異物が濾過されるとともに、
カルシウム、マグネシウムイオンなどの陽イオンが除去
されて軟水化される。バッチ方式では水道に直結せず、
食塩水生成時点で異物が混入する可能性があり、電解に
よってその異物が隔膜に付着して隔膜を劣化させる場合
があるが、フィルタ部材21で濾過することにより異物
混入が防止されて隔膜の長寿命化が図れる。
【0024】また、水道水の硬度(導電率)には大きな
ばらつきがあり、例えば硬水では水酸化カルシウムなど
のスケール成分を多く含み、陰極へのスケール析出にば
らつきが発生するとともに、所定時間電解した場合、硬
度によってpH値にばらつきが生じるが、給水時に陽イオ
ン交換樹脂を通過することで、軟水化されるので硬度差
によるpH値のばらつきが解消されるとともに、陰極16
へのスケール析出を低減できる。
【0025】そして、フィルタ部材21を通過した水
は、まず陽極室13の上部に設けられた注水口22を通
り陽極室13に注ぎ込まれる。そして、陽極室13から
あふれ出た水が陰極室14に流れ込むことにより電解槽
11に水が供給される。もし使用者が所定量以上の水を
電解槽11に供給した場合、余分な水は排水口25から
排出される。このことにより、使用者は水位差を付ける
ことを意識することなく、容易に陽極室13と陰極室1
4の水位にhだけ差をつけることができる。
【0026】次に、図2に示した操作パネル41の電源
スイッチ45を投入し、電解スイッチ46を投入するこ
とで電解動作が開始される。
【0027】洗浄水生成時の電解動作について図3に示
したタイムチャートに基づいて説明する。電解スイッチ
46を投入すると、まず給液手段29が所定時間tpだ
け駆動され、陽極室13の原水が導入路30を経て食塩
タンク25に送られる。食塩タンク25は水密状態に構
成されており、原水が導入されることにより飽和状態の
食塩水が電解質床27、給塩路31、逆止弁33を経て
食塩供給口32から陽極室13内に所定量供給され、所
定濃度の食塩希釈水となる。次いで制御回路42が動作
して陽極15と陰極16間に逆極性、つまり陽極15側
を−極、陰極16側を+極として電流が所定時間tr印
可される。これにより前回の電解によって陰極16の表
面に析出したスケール成分が酸化還元されて洗浄され
る。すなわち、原水には各種のイオンが含まれており、
特にカルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イ
オンは陰極室14側の水酸基と反応して水酸化カルシウ
ムや水酸化マグネシウムとなり、溶解限界を越えると陰
極16や隔膜12の表面に析出し、電解電流の妨害因子
となるが、電解前に逆電洗浄を所定時間tr行うことで
良好に洗浄されてスケール成分が分解され、電極の長寿
命化が実現できる。
【0028】その後通常極性ので所定時間teだけ電解
される。電解時の陽極室13では(化1)に示した反応
が生じて酸性水が生成される。
【0029】(化1) 2Cl-→Cl2↑+2e- Cl2+H2O→HCl+HClO 2H2O→O2↑+4H++4e- 一方、陰極室14では化式2に示した反応が生じて水酸
基OH-を中和するためナトリウムイオンが隔膜12を
通過して移動し、アルカリ水が生成される。
【0030】(化2) 2H2O+2e-→H2↑+2OH- Na++e-→Na 2Na+2H2O→2NaOH+H2↑ ここで、陽極室13のみに食塩溶液が供給されるので短
時間に還元力の強いアルカリ水が得られる。すなわち、
陽極15と陰極16間に電圧が印可されると被電解水に
含まれるイオンは電気吸引力により陽/陰極15、16
と逆極性のイオンが隔膜12を通過して移動することと
なる。したがって陽極室13に導入された食塩に含まれ
るナトリウムイオンは隔膜12を経て陰極室14へと即
座に移動する。この電気吸引力以外にも例えば拡散理論
にしたがえば、ナトリウムイオンが拡散によってイオン
濃度を均一にするように作用する。
【0031】しかし、陰極室14内の圧力が陽極室13
内の圧力よりも高い場合、ナトリウムイオンの移動が妨
げられ、陰極室14に生成されるアルカリ水のナトリウ
ムイオン濃度が減り、その結果pHが低くなってしまう。
2Aの電流を10分間流し、400ccのアルカリ水を
得る場合、陰極室14の水位を陽極室13の水位よりも
40mm高くすると、アルカリ水のナトリウムイオン濃度
は510ppmであり、pHは12.0であった。
【0032】そこで、本実施例のように陽極室13内の
圧力が陰極室14内の圧力より高くなるように水位差を
つけると、陽極室13から陰極室14へのナトリウムイ
オンの移動が促進されるため、ナトリウムイオン濃度が
高く、pHの高いアルカリ水を得ることができる。前述の
例の場合、水位差hを40mmに設定すると、アルカリ水
のナトリウムイオン濃度は30%増の670ppmであ
り、pHは12.2であった。これは、電解効率で1.6
倍の値である。
【0033】また、時間と共に陽極室13と陰極室14
のナトリウムイオン濃度差が少なくなり、さらにナトリ
ウムイオンは移動の際に少量の水分子を伴って移動する
ため、陽極室13の水位が下がり陰極室14の水位が上
がっていく。そのため、ナトリウムイオンの移動が困難
になってしまう。そこで、あらかじめ電解中は陽極室1
3と陰極室14の水位が等しくなったり、水位差が逆転
しないような水位差(h)を設定することが望ましい。
【0034】この結果、短時間に還元力の強いアルカリ
水が得られる。この還元力の強いアルカリ水は油脂の鹸
化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解作用を有
し、家具や住宅建材、電気製品などの表面の洗浄水とし
て利用できる。
【0035】また陽極室13のみに食塩溶液が供給され
ることで陰極室14には塩素イオン濃度の低いアルカリ
水が生成される。塩素イオンは洗浄力を阻害する因子と
なるため、陽極室13のみに食塩溶液が供給することで
洗浄力の高いアルカリ水を生成できる。
【0036】さらに、本実施例では隔膜として陽イオン
交換膜を用いることにより、陽極室13の水位が陰極室
14の水位よりも高くても塩素イオンが陽極室13から
陰極室14に移動することを防いでいる。しかし、陽極
室13と陰極室14の水位差(h)が大きすぎると圧力
差によって塩素イオンが陽極室13から陰極室14へ染
み出してしまう。そこで、水位差(h)は大きくても8
0mm以下であることが望ましい。これは、水位差(h)
が80mm以上であると、水位差が無いあるいは陽極室1
3の水位が陰極室14の水位よりも高い場合に比べて3
倍以上もの塩素イオンがアルカリ水中に含まれてしまう
からである。
【0037】陽極室13に生成される塩素ガスCl
2↑、酸素ガスO2↑および陰極室14に生成される水素
ガスH2↑は注水口22、フィルタ部材21を通過して
外部に排出される。
【0038】そして、所定時間te電解を行った後、排
水弁38が制御手段40によって一定時間作動し、排水
保留部39に所定量だけ酸性水を流入させる。このこと
により、電解終了後に水位差が解除されるため、隔膜を
介しての酸性水とアルカリ水の浸透混入が防止できる。
そして、使用者が取水スイッチ47を押すと、吐水手段
34が駆動し、吐出路35を通過して吐出口36から電
解水容器37に注入される。なお、この時電解水容器3
7が吐出口36に対向する位置に載置されていない場合
は容器検知手段43によって検出され、取水動作に移行
しない。これにより誤って容器外に電解水を吐出するこ
とがなくなる。なお、取水スイッチを設けず、制御手段
40により、電解終了後直ちに吐水手段34を駆動し、
アルカリ水を取り出す方式にしてもよい。この場合も電
解隔膜を介しての酸性水とアルカリ水の浸透混入が防止
でき、pH値の劣化が防止できる。また、電解水容器37
には噴霧機構(図示せず)を設けて被洗浄面に直接スプ
レー噴霧して使用することもできる。
【0039】本実施例では、陽極室13で生成される酸
性水は排水弁38を開くことにより排水路24より排出
される。しかし、陽極室13の陽イオンが陰極室14に
移動するため、この酸性水は塩素イオンリッチでpHの低
い強酸性水であるので、殺菌水として利用してもよい。
【0040】また、パルスカウンタ44はパルスポンプ
から構成される給液手段29の駆動信号であるパルス数
をカウントする。このパルス数によって食塩の消費量が
決まり、所定パルス数すなわち食塩タンク25内の食塩
残量が少なくなった時点で操作パネル41の食塩補給報
知手段49が点灯もしくは点滅し、食塩の補給が使用者
に報知される。
【0041】また、給塩路31に逆止弁33を設けたの
で陽極室13への給水時に食塩タンク25側への原水の
逆流が防止され、電解質溶液の原水逆流による希釈が防
止される。この結果、常に所望の濃度の電解質溶液が精
度良く食塩供給口32から電解槽へ供給されることとな
り、安定したpH値が得られる。
【0042】さらに、陽極室13側の水を食塩タンク2
5に供給する構成としているので、陰極16や陰極室1
4内に生成されるスケール片による給液手段29の目詰
まりを防止できる。すなわち電解を行うことで原水に含
まれるカルシウムやマグネシウムイオンが水酸基と反応
して水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムなどのスケ
ールとなって陰極16や陰極室14壁面に付着し、電解
槽11に原水を入れる際の剥離作用によって微少なスケ
ール片となって原水に混入される場合がある。したがっ
て陰極室14側の水を食塩タンク25に供給する構成と
した場合、微少流量を制御する給液手段29にスケール
片が堆積して目詰まりが発生し、電解質溶液が供給され
なくなる場合があるが、陽極室13側の水を食塩タンク
25に供給することで上記不具合が防止され、給液手段
29の長寿命化が図れる。
【0043】なお、本実施例では陽極室13の水位を陰
極室14の水位よりもhだけ高くし、ナトリウムイオン
の移動を促進させて強アルカリ水と強酸性水を得る構成
にしたが、陰極室14の水位を陽極室13の水位よりも
高くすることで、塩素イオンの移動を促進させて強酸性
水と強アルカリ水を得る構成にしてもよい。なお、この
場合は隔膜として陰イオン交換膜を用いることで、より
効果的に塩素イオンを移動させることができる。また、
陰極室14に供給される水道水中の塩素イオンも陽極室
13に移動するため、塩素イオン濃度の低い強アルカリ
水を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1から6に記載の
発明によれば、陽極室内の圧力を陰極室内に圧力と同等
あるいは高くすることで、陽イオンの移動が促進される
ので、大量の電解質を用いずに、効率的に陽イオン濃度
の高い強アルカリ水や陽イオン濃度の低い強酸性水を得
ることができる。
【0045】同様に、陰極室内の圧力を陽極室内に圧力
と同等あるいは高くすることによって、陰イオンの移動
が促進されるため、効率的に陰イオン濃度の高い強酸性
水や陰イオン濃度の低い強アルカリ水を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電解水生成装置の構
成図
【図2】同電解水生成装置の操作パネルの構成図
【図3】同電解水生成装置の給液手段、電解電流、吐出
手段の動作を示すタイムチャート
【図4】従来の電解水生成装置の構成図
【符号の説明】
11 電解槽 12 隔膜 13 陽極室 14 陰極室 15 陽極 16 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 白井 滋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB08 EA03 EA04 EB13 EB19 ED13 FA08 FA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔膜を介して陽極室と陰極室を形成し、
    少なくとも1組の電極を配設し、前記陽極室と前記陰極
    室の水を電解する電解槽を備え、前記陽極室内の圧力を
    前記陰極室内の圧力と同等あるいは高くする電解水生成
    装置。
  2. 【請求項2】 隔膜が陽イオン交換膜である請求項1記
    載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 隔膜を介して陽極室と陰極室を形成し、
    少なくとも1組の電極を配設し、前記陽極室と前記陰極
    室の水を電解する電解槽を備え、前記陰極室内の圧力を
    前記陽極室内の圧力と同等あるいは高くする電解水生成
    装置。
  4. 【請求項4】 隔膜が陰イオン交換膜である請求項3記
    載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 電解中に陽極室内と陰極室内とに圧力差
    を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電解
    水生成装置。
  6. 【請求項6】 電解終了後陽極室内と陰極室内との圧力
    差を解除する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    電解水生成装置。
JP2001123813A 2001-04-23 2001-04-23 電解水生成装置 Pending JP2002316160A (ja)

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