JP2002219459A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JP2002219459A
JP2002219459A JP2001019526A JP2001019526A JP2002219459A JP 2002219459 A JP2002219459 A JP 2002219459A JP 2001019526 A JP2001019526 A JP 2001019526A JP 2001019526 A JP2001019526 A JP 2001019526A JP 2002219459 A JP2002219459 A JP 2002219459A
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electrolyte
water
electrolytic
electrolysis
electrolyzed water
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JP2001019526A
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English (en)
Inventor
Kazushige Nakamura
一繁 中村
Keijiro Kunimoto
啓次郎 國本
Takemi Oketa
岳見 桶田
Koji Oka
浩二 岡
Shigeru Shirai
白井  滋
Tomohide Matsumoto
朋秀 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 還元力の強いアルカリ水を効率よく生成でき
る電解水生成装置を提供する。 【解決手段】 給水口19と、隔膜12を介して陽極室
13aと陰極13室13bを形成し、少なくとも1組の
電極14,15と、陽極水出口18aと陰極水出口18
bを有する電解槽11と、電解槽11に電解質を供給す
る電解質供給手段である電解質供給口30と、電極下部
に電解質を滞留させる電解溝16とで構成することで、
電解溝16に高濃度の電解質水溶液を滞留させ、その電
解質水溶液を電極と隔膜12の間に誘導して電解に使用
するため、電解効率を向上させ、消費電力を減少させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被電解水を滞留状
態で電気分解して電解水を生成する電解水生成装置に関
し、特に還元力の強いアルカリ水を容易に生成できる電
解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解水生成装置には、水道等の給水設備
に接続され、流水状態で電解を行い、酸性水やアルカリ
水を生成する流水式と、給水設備に接続しない簡易、低
コスト構造で水を滞留状態で電解するバッチ方式があ
る。流水方式では即座に電解水が取水できるメリットが
あるが、酸化力の強い酸性水や還元力の強いアルカリ水
を得ようとした場合、電極の大型化が必要となり大電力
が必要となるとともに複雑な構成が必要となり、装置全
体のコストアップとなる。一方、バッチ方式では滞留状
態で電解するため長時間にわたる電解が可能であり、簡
易な構成で上記酸性水やアルカリ水が得られやすい。
【0003】従来のバッチ方式の電解装置としては、特
開平8−289958号公報に記載されているようなも
のがあった。この電解装置は図5に示すように、隔膜1
によって陽極室2と陰極室3を形成するとともに陽極室
2には陽極4を、また陰極室3には陰極5が隔膜1を介
して対向配置されている。6は開閉自在な蓋であり、電
解時の生成ガスを外部に排出する穴7が設けられてい
る。8は制御回路であり、陽極4と陰極5に通電され
る。生成された電解水はそれぞれ酸性水出口9およびア
ルカリ水出口10より取水される構成となっている。
【0004】この構成において、電解に際しては蓋6を
開放して電解質としての手作業によって所定濃度に調整
した食塩水を電解槽に充填し、制御回路8によって陽極
4と陰極5間に電圧が印可され、電気量(電流と時間の
積)に応じて所望のpHとなるように水が電気分解されて
陽極室2には酸性水が、陰極室3にはアルカリ水が生成
され、それぞれ酸性水出口9およびアルカリ水出口10
より取水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のバッチ式電解装置では、以下に述べるような課題があ
った。
【0006】(1)電解前に手作業によって所定濃度の
食塩水を作成するため、別途撹拌容器や食塩の計量手段
が必要であり、面倒であるとともに食塩濃度が変動し、
所望のpH値の電解生成水が得られない。
【0007】(2)また、食塩をよく攪拌せずに電解室
に供給した場合、電解質の底部に高濃度の食塩水が滞留
し、電極と隔膜の間には低濃度の食塩水しか供給されな
いため、電解効率が落ちるとともに、大電力を必要とす
る。
【0008】(3)高い電解効率を得るために電解槽内
の食塩濃度を高くするには大量の食塩を必要とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、給水口と、隔膜を介して陽極室と陰極室を
形成し、少なくとも1組の電極と、陽極水出口と陰極水
出口を有する電解槽と、前記電解槽に電解質を供給する
電解質供給手段と、前記電極下部に電解質を滞留させる
電解溝とを設けたものである。
【0010】上記発明によれば、電解室に供給された食
塩水が十分に攪拌されていなくても、電解溝に高濃度の
食塩水が滞留し、電気分解によるガスの発生によって生
じる上方向の対流により電解溝に滞留した高濃度の食塩
水が電極と隔膜の間に供給されるため、高い電解効率を
得ることができる。また、電極間の導電率が上がるため
低電力で電解を行うことができる。そして、電解溝に滞
留した高濃度の食塩水を優先して電解に使用するため、
電解室内を高濃度の食塩水で満たす必要が無いので、少
量の食塩で高い電解効率を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる電解水
生成装置は、給水口と、隔膜を介して陽極室と陰極室を
形成し、少なくとも1組の電極と、陽極水出口と陰極水
出口を有する電解槽と、前記電解槽に電解質を供給する
電解質供給手段と、前記電極下部に電解質を滞留させる
電解溝とで構成したものである。
【0012】そして、電解溝に滞留した高濃度の電解質
水溶液が電極と隔膜の間に供給されるため、少ない電解
質で高い電解効率を得ることができ、低電力で電解を行
うことができる。
【0013】本発明の請求項2にかかる電解水生成装置
は、電解質供給手段が陽極室にのみ電解質を供給するも
のである。
【0014】そして、陽極室のみに電解質溶液が供給さ
れるので短時間に還元力の強いアルカリ水が得られる。
すなわち、陽/陰極間に電圧が印可されると被電解水に
含まれるイオンは電気吸引力により電極と逆極性のイオ
ンが隔膜を通過して移動することとなる。したがって陽
極室に導入された電解質イオンは隔膜を経て陰極室へと
即座に移動する。この電気吸引力以外にも例えば拡散理
論にしたがえば、電解質イオンが拡散によってイオン濃
度を均一にするように作用する。この結果、陽/陰極間
に流れる電流が増加し、短時間に還元力の強いアルカリ
水が得られる。この還元力の強いアルカリ水は油脂の鹸
化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解作用を有
し、家具や住宅建材表面などの洗浄水として利用でき
る。なお、陰極室は原水なので陽極室へのイオンの移動
量は極めて少ない。
【0015】本発明の請求項3にかかる電解水生成装置
は、電解溝が陽極室のみに設けられたものである。
【0016】そして、電解質が陽極室にのみ供給される
ため、陰極室に対流補助手段を設けずとも同様な高い電
解効率を得ることができるので、コストを低減し、生産
を容易にすることができる。
【0017】本発明の請求項4にかかる電解水生成装置
は、電極の下端が電解溝に入り込むものである。
【0018】そして、電気分解で水の対流を発生させた
とき、電解溝に滞留する高濃度の電解質水溶液を優先的
にそして直接的に電極と隔膜の間へ流すことができるの
で、電極と隔膜の間の食塩濃度が高くなり、電解効率が
向上するとともに、導電率が上がるため消費電力を押さ
えることができる。
【0019】本発明の請求項5にかかる電解水生成装置
は、電極の下端が、電解溝の底部に接触していないもの
である。
【0020】そして、電極の下端が電解溝の底部と接触
していないので、電極の外方向からの水の流入が可能と
なる。この状態で電気分解を行うと、発生した水素およ
び酸素ガスの上方向への移動に伴い、電極と隔膜の間に
は上方向の流れが生じ、電解溝に滞留している高濃度の
電解質水溶液を電極と隔膜の間に効果的に移動させるこ
とができる。従って、電極と隔膜の間の食塩濃度が高く
なり、電解効率が向上するとともに、導電率が上がるた
め消費電力を押さえることができる。
【0021】本発明の請求項6にかかる電解水生成装置
は、電解槽の底部を斜面にすることで、電解溝に電解質
を誘導するものである。
【0022】そして、電解槽底部に滞留した高濃度の電
解質水溶液を電解溝に誘導することができるため、効果
的に高濃度の電解質水溶液を電極と隔膜の間へ誘導する
ことができる。
【0023】本発明の請求項7にかかる電解水生成装置
は、電解質供給手段が、水よりも比重が重い電解質水溶
液を供給するものである。
【0024】そして、電解槽に供給された電解質水溶液
は、自重により濃度分布が発生し、高濃度の電解質水溶
液が電解溝に滞留し、その電解質水溶液を電極と隔膜の
間に誘導して電解に使用するため、高い電解効率を得る
ことができる。
【0025】本発明の請求項8にかかる電解水生成装置
は、電解質供給手段が、飽和水溶液を供給するものであ
る。
【0026】そして、電解槽に供給された飽和水溶液は
自重により電解溝に高濃度の電解質水溶液が滞留し、そ
の電解質水溶液を電極と隔膜の間に誘導して電解に使用
するため、高い電解効率を得ることができる。また、飽
和水溶液を供給するため、少量の水溶液を供給するだけ
で電気分解を行うことができる。
【0027】本発明の請求項9にかかる電解水生成装置
は、電解質供給手段が、電解質を溶解せずに直接供給す
るものである。
【0028】そして、電解槽に供給された電解質は自重
により電解溝に沈殿し、給水口より給水された水により
溶解され、高濃度の電解質水溶液が電解溝に滞留し、そ
の電解質水溶液を電極と隔膜の間に誘導して電解に使用
するため、高い電解効率を得ることができる。また、電
解質をそのまま供給するため、電解質を溶解して供給す
る手段を必要としない。
【0029】本発明の請求項10にかかる電解水生成装
置は、電解質供給手段が、電解溝に下方向から電解質を
供給するものである。
【0030】そして、電解質を電解溝に直接供給するこ
とが可能となるので、電解質が水によって薄まることな
く高濃度の電解質水溶液を電解溝に滞留し、その電解質
水溶液を電極と隔膜の間に誘導して電解に使用するた
め、高い電解効率を得ることができる。
【0031】本発明の請求項11にかかる電解水生成装
置は、電解質供給手段が、電解溝に横方向から電解質を
供給するものである。
【0032】そして、電解質を水平方向に電解槽に供給
することができるので、電解質供給の際に電解質が電解
層から外に漏れ出すことが無くなる。そこで、効果的に
高濃度の電解質水溶液を電解溝に滞留させることができ
るので、その電解質水溶液を電極と隔膜の間に誘導して
電解に使用するため、高い電解効率を得ることができ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0034】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける電解水生成装置の構成図を示す。同図において、1
1は電解槽であり、隔膜12によって陽極室13aと陰
極室13bが形成されている。各々の極室には陽極14
および陰極15が隔膜12を介して対向配置されてい
る。陽極14の下には電解溝16が設けられている。陽
極14の下端は、電解溝16に入り込んでおり、かつ電
解溝16の底面に接しないように設けられている。陽極
室13aの底部には電解溝16に向けて傾斜17が設け
られている。電解槽の下方には陽極水出口18aと陰極
水出口18bが設けられており、上方には給水口19を
有する着脱自在の蓋20が設けられている。蓋20には
原水に含まれる異物を濾過するフィルタ部材21が設け
られており、ここでは原水のスケール成分となる陽イオ
ンを除去して軟水化するイオン交換樹脂が設けられてい
る。また電解時に陽極室から生成される塩素ガスや酸素
ガス、陰極室から生成される水素ガスを外部に排気する
通孔22が設けられている。
【0035】23は着脱自在のキャップ23および電解
質床25を有する電解質タンクであり、ここでは電解質
として食塩が充填されている。なお電解質としては、食
塩のほかに珪酸塩、炭酸塩、重炭酸塩などの水溶性電解
質を用いることができる。電解質タンク23には陽極室
13aの上部に設けられた給水口26からパルスポンプ
で構成される給液手段27によって電解槽11に入れら
れた原水が導入路28を経て電解質タンク23の上方に
送られる。なお、給水口26は陽極室13aのできるだ
け上のほうに設けることが望ましい。
【0036】導入された水は食塩と混合して過飽和食塩
水となり、電解質床25および給液路29を通じて電解
槽11の下方向に設けられた電解質供給口30(電解質
供給手段から飽和食塩水が陽極室13aに供給される。
そして、陽極室13aに供給された飽和食塩水は陽極室
13aの底部の電解溝16に滞留する。ここで、食塩の
ように水よりも比重が重い電解質を用いることにより効
果的に電解質滞留部17に高濃度の食塩水を滞留させる
ことが出きる。
【0037】なお、食塩タンク23や給液手段27を用
いずに、使用者が直接陽極室13aに飽和食塩水を供給
してもよい。また、本実施例では飽和食塩水を陽極室1
3aに供給しているが、攪拌した食塩水や、食塩をその
まま陽極室13aに供給する構成にしてもよい。なお、
飽和食塩水を供給したときと同様に、食塩タンク23や
給液手段27を用いずに、使用者が直接陽極室13aに
食塩水や食塩を供給してもよい。
【0038】ここで、給液路29の電解質供給口30近
傍には陽極室13aの原水の侵入を阻止する方向に逆止
弁31が設けられており、また電解質供給口30は陽極
室13aの下部に設けられている。
【0039】陰極水出口18bの下流にはギヤードポン
プなどの比較的大流量を制御する吐出手段32が設けら
れており、駆動されることで吐出路33を通じて陰極水
が吐出口34から電解水容器35に取水される。また陽
極水出口18aの下流には排水路36を通じて陽極水を
排出する排水弁37が設けられている。
【0040】38は後述する操作パネル39と制御回路
40から成る制御手段であり、電解水容器35の存在を
検知する容器検知手段41の信号が制御回路40に入力
され、容器検知手段41によって容器が吐出口34の対
向位置に存在する時のみ電解動作を行うように構成され
ている。また42はパルスポンプからなる給液手段27
の駆動パルスをカウントするパルスカウンタであり、累
積パルス数をカウントすることで食塩の消費量が擬似的
に検出され、所定パルス数に達した時点で食塩補給の報
知を行うように構成されている。
【0041】操作パネル39は図2に示すように電源ス
イッチ43と電解スイッチ44を有するとともに容器検
知手段41によって電解水容器が存在することを報知す
る容器セット報知手段45とパルスカウンタ42の累積
パルスが所定値に達した時点で食塩補給を報知する食塩
補給報知手段46を有しており、電解スイッチ44を投
入することで制御回路40が動作して給液手段27、陽
/陰極14、15および吐出手段32が駆動されるよう
に構成されている。
【0042】上記構成において次に動作、作用について
説明する。電解前に給水口19から電解槽11の所定水
位まで原水を入れる。この際、原水は陽イオン交換樹脂
からなるフィルタ部材21を通過することとなり、原水
に含まれる比較的大きな異物が濾過されるとともに、カ
ルシウム、マグネシウムイオンなどの陽イオンが除去さ
れて軟水化される。バッチ方式では水道に直結せず、食
塩水生成時点で異物が混入する可能性があり、電解によ
ってその異物が隔膜に付着して隔膜を劣化させる場合が
あるが、フィルタ部材21で濾過することにより異物混
入が防止されて隔膜の長寿命化が図れる。
【0043】また、水道水の硬度(導電率)には大きな
ばらつきがあり、例えば硬水では水酸化カルシウムなど
のスケール成分を多く含み、陰極へのスケール析出にば
らつきが発生するとともに、所定時間電解した場合、硬
度によってpH値にばらつきが生じるが、給水時に陽イオ
ン交換樹脂を通過することで、軟水化されるので硬度差
によるpH値のばらつきが解消されるとともに、陰極15
へのスケール析出を低減できる。また、電解溝16に滞
留した異物やスケールが高濃度の食塩水と共に陽極13
aと隔膜12の間に誘導され隔膜に付着するために隔膜
の寿命を著しく短くし、さらに、電解溝16に付着した
異物やスケールは洗浄しにくい上に、電解溝16に滞留
する高濃度の食塩水が陽極13aと隔膜12の間に流れ
るのを妨害するが、これらの欠点はフィルタ部材21や
イオン交換樹脂によって異物やスケールを除去すること
によって回避することができる。
【0044】次に、図2に示した操作パネル39の電源
スイッチ43を投入し、電解スイッチ44を投入するこ
とで電解動作が開始される。なお、この時電解水容器3
5が所定位置にセットされていれば操作パネル39の容
器セット報知手段45が点灯し、電解動作が開始され
る。電解水容器35が吐出口34に対向する位置に載置
されていない場合は容器検知手段41によって検出さ
れ、電解動作に移行しない。これにより誤って容器外に
電解水を吐出することがなくなる。
【0045】電解動作について図3に示したタイムチャ
ートに基づいて説明する。電解スイッチ44が投入され
ると、まず給塩手段27が所定時間tpだけ駆動され、
陽極室13aの原水が導入路28を経て電解質タンク2
3に送られる。電解質タンク23は水密状態に構成され
ており、原水が導入されることにより過飽和状態の食塩
水が電解質床25、給液路29、逆止弁31を経て電解
質供給口30から陽極室13a内に所定量供給される。
ここで、給水口26は陽極室13aの上のほうに設ける
ことによって、高濃度の食塩水を再び食塩タンクに戻す
ことが無いため、効率的に食塩を供給することができ
る。また、電解質供給口30を電解槽の下方向に設ける
ことにより、電解質を電解質滞留部17に直接供給する
ことが可能となるので、電解質が水によって薄まること
なく高濃度の電解質水溶液を電解質滞留部17に滞留さ
せることができる。
【0046】そして、陽極室13a内に供給された飽和
食塩水は、電解溝16に滞留する。なお、食塩タンク2
3や給液手段27を用いずに、使用者が直接陽極室13
aに飽和食塩水を供給した場合も飽和食塩水は自重によ
って電解溝16に滞留する。これは、食塩水が水よりも
比重が重い電解質水溶液だからである。
【0047】また、本実施例では飽和食塩水を陽極室1
3aに供給しているが、攪拌した食塩水や、食塩をその
まま陽極室13aに供給する構成にしてもよい。なお、
攪拌した食塩水を供給する場合、陽極室13a内に濃度
分布ができ、高濃度の食塩水が電解溝16に滞留するま
で放置することが望ましい。また、食塩をそのまま供給
する場合、陽極13aと隔膜12の間の陽極13aと隔
膜12の間に付着しないように供給することが望まし
い。これは、陽極13aと隔膜12の間に食塩が付着す
ると、そこだけ電流密度が高くなり、電極の寿命を縮め
るからである。なお、食塩タンク23や給液手段27を
用いずに、使用者が直接陽極室13aに食塩水や食塩を
供給した場合も同様である。
【0048】次いで制御回路40が動作して陽極14と
陰極15間に逆極性、つまり陽極14側を−極、陰極1
5側を+極として電流が所定時間tr印可される。これ
により前回の電解によって陰極15の表面に析出したス
ケール成分が酸化還元されて洗浄される。すなわち、原
水には各種のイオンが含まれており、特にカルシウムイ
オンやマグネシウムイオンなどの陽イオンは陰極室13
b側の水酸基と反応して水酸化カルシウムや水酸化マグ
ネシウムとなり、溶解限界を越えると陰極15や隔膜1
2の表面に析出し、電解電流の妨害因子となるが、電解
前に逆電洗浄を所定時間tr行うことで良好に洗浄され
てスケール成分が分解され、電極の長寿命化が実現でき
る。
【0049】その後通常極性で所定時間teだけ電気分
解される。電解時の陽極室13aでは(化1)に示した
反応が生じて酸性水が生成される。
【0050】
【化1】
【0051】一方、陰極室13bでは(化2)に示した
反応が生じて水酸基OH-を中和するためNa+が隔膜1
2を通過して移動し、アルカリ水が生成される。
【0052】
【化2】
【0053】このとき生じた塩素、酸素、水素ガスが陽
極13aと隔膜12の間で上方に対流することによって
電解溝16に滞留した高濃度の食塩水が陽極13aと隔
膜12の間に誘導される。なお、食塩をそのまま供給し
た場合、この対流によって溶け残った食塩も溶解し、高
濃度の食塩水が陽極13aと隔膜12の間に誘導され
る。また、ガイド17aの下端は電解溝16に入り込ん
でおり、かつ陽極室13aの底部に接しないように設け
られているため、電解溝16に滞留している高濃度の電
解質水溶液が優先的かつ薄まることなく陽極13aと隔
膜12の間に誘導されるので、電解効率を向上すること
ができる。
【0054】ここで、陽極室13aのみに食塩溶液が供
給されるので短時間に還元力の強いアルカリ水が得られ
る。すなわち、陽極14と陰極15間に電圧が印可され
ると被電解水に含まれるイオンは電気吸引力により陽/
陰極16、17と逆極性のイオンが隔膜12を通過して
移動することとなる。したがって陽極室13aに導入さ
れた食塩に含まれるNaイオンは隔膜12を経て陰極室
13bへと即座に移動する。この電気吸引力以外にも例
えば拡散理論にしたがえば、Naイオンが拡散によって
イオン濃度を均一にするように作用する。この結果、陽
/陰極16、17間に流れる電流が増加し、短時間に還
元力の強いアルカリ水が得られる。実験によれば500
ccの水を1Aで5分間電解することでpH12.1のアル
カリ水が得られた。この還元力の強いアルカリ水は油脂
の鹸化や乳化作用および蛋白質に対する加水分解作用を
有し、家具や住宅建材、電気製品などの表面の洗浄水と
して利用できる。
【0055】また陽極室13aのみに食塩溶液が供給さ
れることで陰極室13bには塩素イオンCl-濃度の低
いアルカリ水が生成される。Cl-は洗浄力を阻害する
因子となるため、陽極室13aのみに食塩溶液が供給す
ることで洗浄力の高いアルカリ水を生成できる。
【0056】陽極室13aに生成される塩素ガスCl2
↑、酸素ガスO2↑および陰極室13bに生成される水
素ガスH2↑は通孔22、フィルタ部材21を通過して
外部に排出される。
【0057】陰極室13bに生成されたアルカリ水は、
所定時間te電解された後、直ちに吐水手段32が駆動
されて吐出路33を通じて吐出口34から電解水容器3
5に注入される。これにより電解隔膜を介しての酸性水
とアルカリ水の浸透混入が防止でき、pH値の劣化が防止
できるとともに、容器が存在しない場合での誤吐出を防
止できる。なお、電解水容器35には噴霧機構(図示せ
ず)を設けて被洗浄面に直接スプレー噴霧して使用する
こともできる。
【0058】陽極室13aに生成された酸性水は排水弁
37を開成することで排水路36を通過して排出され
る。なお同時生成される酸性水は殺菌作用を有してお
り、殺菌水として利用することができる。また所定の比
率でアルカリ水と混合して中性もしくは弱酸性殺菌水と
して利用することもできる。
【0059】また、パルスカウンタ42はパルスポンプ
から構成される給液手段27の駆動信号であるパルス数
をカウントする。このパルス数によって食塩の消費量が
決まり、所定パルス数すなわち電解質タンク23内の食
塩残量が少なくなった時点で操作パネル39の食塩補給
報知手段46が点灯もしくは点滅し、食塩の補給が使用
者に報知される。
【0060】本実施例では、給液路29に逆止弁31を
設けたので陽極室13aへの給水時に電解質タンク23
側への原水の逆流が防止され、電解質溶液の原水逆流に
よる希釈が防止される。この結果、常に所望の濃度の電
解質溶液が精度良く電解質供給口30から電解槽へ供給
されることとなり、安定したpH値が得られる。
【0061】また陽極室13a側の水を電解質タンク2
3に供給する構成としたので、陰極15や陰極室13b
内に生成されるスケール片による給液手段27の目詰ま
りを防止できる。すなわち電解を行うことで原水に含ま
れるカルシウムやマグネシウムイオンが水酸基と反応し
て水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムなどのスケー
ルとなって陰極15や陰極室13b壁面に付着し、電解
槽11に原水を入れる際の剥離作用によって微少なスケ
ール片となって原水に混入される場合がある。したがっ
て陰極室13b側の水を電解質タンク23に供給する構
成とした場合、微少流量を制御する給液手段27にスケ
ール片が堆積して目詰まりが発生し、電解質溶液が供給
されなくなる場合があるが、陽極室13a側の水を電解
質タンク23に供給することで上記不具合が防止され、
給液手段27の長寿命化が図れる。
【0062】(実施例2)図4は本発明の実施例1にお
ける電解水生成装置の構成図を示す。なお、実施例1の
電解水生成装置と同一構造のものは同一符号を付与し、
説明を省略する。同図において、実施例1と異なる点
は、電解質供給口30が陽極室13aの側面に構成され
ている点である。なお、電解室供給口30は陽極室13
aのできるだけ下のほうに設けることが望ましい。これ
は、陽極室13aに供給される電解質を薄めることなく
直接電解溝16に滞留させるためである。
【0063】そして、電解質を水平方向に電解槽11に
供給することができるので、電解質供給の際に電解質が
電解槽11から外に漏れ出すことが無くなる。そこで、
効果的に高濃度の電解質水溶液を電解溝16に滞留させ
ることができるので、高濃度の電解質水溶液を陽極13
aと隔膜12の間に誘導することができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、請求項1から11に記載
の発明によれば、電解溝に高濃度の電解質水溶液を滞留
させ、その電解質水溶液を電極と隔膜の間に誘導して電
解に使用するため、電解効率を向上させ、消費電力を減
少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電解水生成装置の構
成図
【図2】同操作パネルの構成図
【図3】同給液手段、電解電流、吐出手段の動作を示す
タイムチャート
【図4】本発明の実施例2における電解水生成装置の構
成図
【図5】従来の電解水生成装置の構成図
【符号の説明】
11 電解槽 12 隔膜 13a 陽極室 13b 陰極室 14 陽極 15 陰極 16 電解溝 17 傾斜 18a 陽極水出口 18b 陰極水出口 19 給水口 30 電解質供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桶田 岳見 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岡 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 白井 滋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松本 朋秀 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D061 DA03 DB01 DB07 DB08 DB10 EA02 EB01 EB05 EB12 EB16 EB19 EB38 EB39 ED13 FA08 GB07 GC16

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水口と、隔膜を介して陽極室と陰極室
    を形成し、少なくとも1組の電極と、陽極水出口と陰極
    水出口を有する電解槽と、前記電解槽に電解質を供給す
    る電解質供給手段と、前記電極下部に電解質を滞留させ
    る電解溝とを設けた電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 電解質供給手段は陽極室にのみ電解質を
    供給する請求項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 電解溝が陽極室のみに設けられた請求項
    2記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 電極の下端は、電解溝に入り込む請求項
    1ないし3のいずれか1項記載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 電極の下端は、電解溝の底部に接触して
    いない請求項4記載の電解水生成装置。
  6. 【請求項6】 電解槽底部を傾斜させた請求項1ないし
    5のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 電解質供給手段は、比重が水よりも重い
    電解質水溶液を供給する請求項1ないし6のいずれか1
    項に記載の電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 電解質供給手段は、飽和電解質水溶液を
    供給する請求項1ないし6いずれか1項に記載の電解水
    生成装置。
  9. 【請求項9】 電解質供給手段は、電解質を溶解せずに
    直接供給する請求項1ないし6いずれか1項に記載の電
    解水生成装置。
  10. 【請求項10】 電解質供給手段は、下方向から電解溝
    に電解質を供給する請求項1ないし9いずれか1項に記
    載の電解水生成装置。
  11. 【請求項11】 電解質供給手段は、横方向から電解溝
    に電解質を供給する請求項1ないし9いずれか1項に記
    載の電解水生成装置。
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