JP6013644B1 - 電解水生成装置、電極ユニット、および電解水生成方法 - Google Patents
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Abstract
実施形態によれば、電解水生成装置は、水を収容する生成容器12と、生成容器内に配置される電極ユニット16と、を備えている。電極ユニットは、電解質液を収容する電解質液室22と、電極54が設けられているとともに生成容器内に連通する生成室44と、電解質液室と生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜50bと、電解質液室から、生成容器内の水の水面および前記生成室よりも高い位置まで延出した導入路26であって、電解質液が充填され前記生成容器内の水面よりも高い位置に前記電解質液の液面を形成する導入路26と、を備えている。
Description
ここで述べる実施形態は、電解水生成装置、電極ユニット、および電解水生成方法に関する。
水を電解して得られる様々な機能を有したものには、次亜塩素酸水、アルカリイオン水、水素水などがあり、電解水と呼ばれている。電解水の生成方法としては、例えば、塩素を含む電解液を電解することにより陽極で塩素ガスを生成し、この塩素ガスと水を反応させて次亜塩素酸水と塩酸水を生成する方法が知られている。次亜塩素酸水の利用法としては、殺菌消毒、除臭などが知られている。
このような次亜塩素酸水を生成する電解水生成装置としては、1隔膜2室型の電解槽や、2隔膜3室型の電解槽に電解質液および水を流水して電解水を生成する流水式の装置が提案されている。また、給排水に係る配管を持たず比較的簡素な構造の電解水生成装置として、水を収容した容器に陽極および陰極を有する電極ユニットを投入し、この容器内の水を電解する静水式(バッチ式)の電解水生成装置が提案されている。
電解水として例えば次亜塩素酸水を生成する電解水生成装置においては、生成される次亜塩素酸の濃度が重要となる。次亜塩素酸は、供給される電流量を上限として生成されるが、通常、この電流は酸素の生成にも使用されてしまうため、生成される次亜塩素酸の量はこの上限値よりも小さい値となってしまう。すなわち、この上限値を100%とした次亜塩素酸の生成効率は、通常、100%よりも小さい値となってしまう。
さらに、上述した静水式(バッチ式)の生成装置においては、次亜塩素酸の生成効率が流水式の生成装置に比べ低いという問題がある。理由は供給される塩素濃度の違いであり、常に新鮮な電解質が供給される流水式に比べ、静水式(バッチ式)は供給される塩素の量が欠乏するため、次亜塩素酸の生成効率が低いという問題がある。
実施形態の課題は、電解水の生成効率が向上した電解水生成装置、電極ユニット、および電解水生成方法を提供することにある。
実施形態によれば、電解水生成装置は、水を収容する生成容器と、前記生成容器内に配置される電極ユニットと、を備えている。前記電極ユニットは、電解質液を収容する電解質液室と前記電解質液室に電解質液を導く電解質液導入路とを有する中間フレームと、電極が設けられているとともに前記生成容器内に連通する生成室と、前記電解質液室と生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を備えている。前記中間フレームは、前記生成容器内の水面および前記生成室よりも高い位置まで上方に延出する上端部を有し、前記電解質液導入路は、前記電解質液室から前記上端部を通って前記中間フレームの上端まで延びている。
以下に、図面を参照しながら、種々の実施形態について説明する。なお、実施形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施形態とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の断面図である。本実施形態において、電解水生成装置10は、例えば、1.2Lの中性次亜塩素酸を生成する静水式あるいはバッチ式の電解水生成装置として構成されている。電解水生成装置10は、水等の液体を収容する生成容器(水槽)12と、生成容器12の上端開口に脱着自在に装着され、この上端開口を閉塞した蓋体14と、蓋体14に支持され生成容器12内に配置される電極ユニット16と、この電極ユニット16の電極に電解電力を供給する給電部18と、を備えている。蓋体14は、生成容器12内に液体を注入あるいは排水するための注排出口15を有している。給電部18は、図示しない直流電源に接続されている。
図1は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の断面図である。本実施形態において、電解水生成装置10は、例えば、1.2Lの中性次亜塩素酸を生成する静水式あるいはバッチ式の電解水生成装置として構成されている。電解水生成装置10は、水等の液体を収容する生成容器(水槽)12と、生成容器12の上端開口に脱着自在に装着され、この上端開口を閉塞した蓋体14と、蓋体14に支持され生成容器12内に配置される電極ユニット16と、この電極ユニット16の電極に電解電力を供給する給電部18と、を備えている。蓋体14は、生成容器12内に液体を注入あるいは排水するための注排出口15を有している。給電部18は、図示しない直流電源に接続されている。
生成容器12は、例えば、ホウケイ酸ガラスや塩化ビニールやポリプレンやポリエチレンなどの耐酸性、耐アルカリ性に優れたガラスや樹脂により形成され、円錐台状に形成されている。生成容器12は、上端縁12aを有し、また、生成容器の周壁には、収容する液体の量を示す複数の目盛り12bが形成されている。これらの目盛り12bは、生成容器12内に収容される水の水面WFが最適な高さとなる目安として設けられている。 蓋体14は、例えば、塩化ビニールやポリプレンやポリエチレンなどの耐酸性、耐アルカリ性に優れた樹脂により形成され、扁平な円形状に形成されている。
図2は、電極ユニットを示す斜視図、図3および図4は、電極ユニットの分解斜視図である。図1ないし図4に示すように、電極ユニット16は、細長い角柱形状の中間筐体(中間フレーム)20および陰極側筐体30、および細長い矩形箱状の撹拌ケース40を有している。中間筐体20の両側に陰極側筐体30および撹拌ケース40が接合されている。
中間筐体20は、その下半部に、電解質液として例えば飽和塩水を収容する矩形状の中間室(電解質液室)22を有している。この中間室22は、中間筐体20の両側面21a、21bに開口している。また、中間筐体20は、上端に形成され電解質液を注入するための注入口24および排気口25と、この注入口24と中間室22を連通する導入路26と、排気口25と中間室22を連通する排気路27と、を有している。すなわち、導入路26は、中間室22から中間筐体20の上端まで延びて、生成容器12内に収容される水の水面WFよりも高い位置まで延出している。導入路26の横断面積は、中間室22の横断面積よりも小さく形成されている。注入口24から導入路26を通して中間室22および導入路26に電解質液を充填することができる。電解質液を注入する際、中間室22内の空気は排気路27および排気口25を通して外部に排気される。
中間室22の一方の開口を塞ぐように矩形状の第1隔膜50aが設けられ、中間室22の他方の開口を塞ぐように矩形状の第2隔膜50bが設けられている。第1隔膜50aに重ねて、矩形板状の陰極(電極)52が設けられている。陰極52の中間室22と対向する領域は、反応有効領域を形成している。陰極52は接続端子52aを有し、この接続端子52aは、陰極52から中間筐体20の上端近傍まで延出している。
第2隔膜50bに重ねて、矩形板状の陽極(電極)54が設けられている。陽極54は、中間室22および第1、第2隔膜50a、50bを挟んで陰極52に対向配置されている。陽極54の中間室22と対向する領域は、反応有効領域を形成している。陽極54は接続端子54aを有し、この接続端子54aは、陽極54から中間筐体20の上端近傍まで延出している。
第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、膜厚が約100〜200μm程度の薄い矩形平板状に形成された透水性を有する多孔質膜を用いている。第1隔膜50aは、中間筐体20の側面21aに対向して配置され、その周縁部は中間筐体20に密着している。同様に、第2隔膜50bは、中間筐体20の他方の側面21bに対向して配置され、その周縁部は中間筐体20に密着している。
第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、透水性を制御することで陽極54および陰極52の周囲に十分な電解質を供給し、陽極54における酸素ガス生成を抑制し、塩素ガスを効率よく生成する構成としている。本実施形態において、第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、それぞれ透水性を有する隔膜である。例えば、第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、それぞれ、透水性の精密ろ過膜(Microfiltration Membrane : MF膜)や限外ろ過膜(Ultrafiltration Membrane : UF膜)等の多孔質膜を用いている。第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、例えば、1MPaの水圧が印加された場合に1cm2(平方センチメートル)当たり0.06〜600mL/分の透水性を有する限外ろ過膜あるいは精密ろ過膜で形成されている。第1隔膜50aおよび第2隔膜50bは、それぞれ、例えば、酸化チタンおよびポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFuoride:PVDF)を含む素材で形成されている。
陰極52および陽極54は、厚さ1mm程度の金属製の平板で略矩形状に形成されている。陰極52および陽極54の中央部(有効反応領域)には液体を通過させるための微細な貫通孔(図示せず)が形成されている。陰極52は、第1隔膜50aに対向して配置され、第1隔膜50aに密着している。陽極54は、第2隔膜50bに対向して配置され、第2隔膜50bに密着している。
図1ないし図4に示すように、陰極側筐体30は、中間筐体20の陰極52側の側面21aに対向して、中間筐体20とほぼ平行に接合されている。陰極側筐体30は、その下半部に形成された凹部により規定された陰極室(第2生成室)32を有している。この陰極室32は、陰極52と対向する面が開口し、陰極52の全領域に接している。陰極室32の他の面は陰極側筐体30の壁部により閉じられている。これにより、陰極52は、陰極室32内に設けられている。また、陰極側筐体30は、上端に形成された注入口34と、この注入口34と陰極室32を連通する流通路35と、を有している。注入口34から流通路35を通して陰極室32内に水を充填することができる。
図1ないし図4に示すように、撹拌ケース40は、矩形箱状に形成され、陽極54を覆うように中間筐体20の側面21bに接合されている。撹拌ケース40は、陽極54に隙間を置いて対向する矩形状の対向壁41aと、対向壁の両側縁に沿って立設されているとともに中間筐体20に接合される一対の側壁41b、41cと、これら対向壁41aおよび側壁41b、41cにより規定され陽極54の反応領域に接する撹拌室(第1生成室、陽極室)44と、を有している。これにより、陽極54は、撹拌室44内に設けられている。また、撹拌ケース40は、撹拌室44内に配置された複数の隔壁(フィン)46を有している。複数の隔壁46は、それぞれほぼ水平に延在し、撹拌ケース40の長手方向(高さ方向)に間隔をおいて設けられている。更に、対向壁41aの内面に鉛直方向に延びる中央リブ45が立設され、この中央リブ45は複数の隔壁46に亘って延在している。撹拌室44は、複数の隔壁46および中央リブ45により、撹拌ケース40の長手方向に並ぶ複数の室に仕切られ、各室は陽極54に接している。複数の室は、それぞれ対向壁41aに形成された複数の連通孔47を通して外部に連通あるいは開放している。更に、撹拌ケース40の下端および上端は開放し、排水口48a、取水口48bをそれぞれ形成している。更に、各側壁41a、41bのほぼ全体が開口し、撹拌室44に連通する取水口49を形成している。これらの取水口48b、49を通して外部(生成容器12内)から撹拌室44に水を取り入れ、連通孔47および排水口48aから生成容器12内へ抜けるようにしている。
上述した電極ユニット16の中間筐体20、陰極側筐体30、および撹拌ケース40は、例えば、塩化ビニールやポリプレンやポリエチレンなどの耐酸性、耐アルカリ性に優れた樹脂によりそれぞれ形成される。
上記のように構成された電極ユニット16は、図1に示すように、蓋体14に支持され、蓋体14から生成容器12内に垂下している。中間筐体20の上端部および陰極側筐体30の上端部は、蓋体14に嵌合され、かつ、蓋体14を貫通して外側に突出している。すなわち、中間筐体20の導入路26および排気路27は、生成容器12の上端縁12aよも高い位置まで延出している。中間筐体20の大部分、陰極側筐体30の大部分、および撹拌ケース40は、蓋体14から下方に延出し、生成容器12内部に配置されている。陰極52の接続端子52aおよび陽極54の接続端子54aは、それぞれ配線60を介して給電部18に接続されている。
撹拌室44は、中間室22や陰極室32と異なり、密閉された構造とはなっていないため、すなわち、生成容器12内に開放した構造となっているため、電極ユニット16の撹拌室44も含めた生成容器12全体が大きな陽極室を成している。従って、電解水生成装置10は、装置全体としては、中間室22、陰極室32および陽極室44(12)を有する2隔膜3室型の構造を有している。
次に、上記のように構成された電解水生成装置10により、塩水を電解して酸性水(次亜塩素酸水および塩酸)とアルカリ性水(水酸化ナトリウム)を生成する動作について説明する。
まず、図1に示したように、注排出口15を通して生成容器12内に水を入れ、生成容器12内に水を収容する。注入された水の一部は、撹拌ケース40の連通孔47および取水口48a、49を通して撹拌室44に浸入し、撹拌室44が水で満たされる。注水の際、目盛り12bを目安として、水面WFの高さが目盛り12bとほぼ一致するように、水の注入量を調整する。本実施形態では、目盛り12bの高さまで水を入れることにより、水面WFは、撹拌室44以上で生成容器12の上端縁12aよりも低い位置に形成される。
まず、図1に示したように、注排出口15を通して生成容器12内に水を入れ、生成容器12内に水を収容する。注入された水の一部は、撹拌ケース40の連通孔47および取水口48a、49を通して撹拌室44に浸入し、撹拌室44が水で満たされる。注水の際、目盛り12bを目安として、水面WFの高さが目盛り12bとほぼ一致するように、水の注入量を調整する。本実施形態では、目盛り12bの高さまで水を入れることにより、水面WFは、撹拌室44以上で生成容器12の上端縁12aよりも低い位置に形成される。
また、注入口34から陰極室32に水を注入し、陰極室32を水で満たす。この際、陰極室32内の水の水面は、陰極52よりも高くかつ、生成容器12内の水の水面WF以下に設定することが望ましい。更に、注入口24から塩水(電解質液)を注入し、中間室22および導入路26の大部分を塩水で満たす。この際、塩水の水面(液面)CFが、導入路26内で、生成容器12の上端縁12aよりも高い位置、すなわち、水面WFよりも高い位置に形成されるように、塩水を所定量、注入する。これにより、生成容器12内の水の水面WFと塩水の水面との差(水頭差)D、例えば、100mmが生じる。従って、この水頭差に対応する水頭圧が、中間室22内の塩水に印加される。
以上の状態で、給電部18から陰極52および陽極54に負電圧および正電圧をそれぞれ供給し、電解反応により、中間室22内の塩水を電解する。中間室22の塩水中において電離しているナトリウムイオンは、陰極52に引き寄せられ、第1隔膜50aを通過して陰極室32へ流入する。陰極室32において、陰極52により水が電気分解されて水素ガスを生成し、この水素ガスとナトリウムイオンとにより水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性水)を生成する。
中間室22内の塩水中に電離している塩素イオンは、陽極54に引き寄せられ、第2隔膜50bを通過して、撹拌室(陽極室、生成室)44へ流入する。撹拌室44では、塩素イオンが陽極54に電子を与えて塩素ガスを生成する。生成した塩素ガスを撹拌室44で水に溶かして、生成容器12に貯められた水から酸性水(次亜塩素酸水および塩酸)を生成する。このようにして生成された酸性水は、撹拌室44から連通孔47を通って生成容器12内の水に供給される。この際、撹拌室44内に設けられた複数の隔壁(フィン)46は、陽極側電解生成物が生成容器12に撹拌するのを補助するとともに、中間室22から第2隔膜50bを介して撹拌室44内に拡散する電解質の濃度を一時的に電極周囲で高める役割を担っている。また、生成容器12内の水は、随時、撹拌室44内に取り込まれ、酸性水となって生成容器12内の水に混合される。これにより、生成容器12内に所望のpHの次亜塩素酸水が生成される。
生成された次亜塩素酸水は、生成容器12の注排出口15から任意の容器、コップ、その他のところへ注ぐことができる。また、陰極室32で生成されたアルカリ性水は、注入口34から排出して、適宜、利用することが可能である。
上述した電解水生成装置10および電解水生成方法においては、生成容器12内の水の水面WFと電解質液(塩水)の液面CFとに水頭差Dを設定し、この水頭差Dにより中間室22内の塩水に水頭圧を印加している。そして、このような水頭圧を印加することにより、次亜塩素酸の生成効率を高めることができる。以下に説明する。
図5は、電解質液の水位と酸性水(陽極水)の水位との差(水頭差)Dと次亜塩素酸の生成効率との関係を示している。図5から分かるように、水頭差Dが大きくなると、次亜塩素酸の生成効率がほぼリニアに上昇する。次亜塩素酸の生成効率は、水頭差Dを100mmとすると、水頭差がゼロの場合に比較して、略10%向上することがわかる。水頭差Dをつけることで水頭圧が発生し、中間室22に貯められている電解質液(塩水)に大きな圧力が作用する。この結果、ナトリウムイオンや塩素イオンが第1隔膜50aおよび第2隔膜50bを介して陰極室32および撹拌室44にしみ出し易い状態となり、供給されるイオンの量が増えるためである。
本実施形態においては、上述したように、電極ユニット16は、中間室22から生成容器12の上端縁12aよりも上方まで延出する導入路26を有し、電解質液を中間室22および導入路26の上端部まで満たし、上端縁12aよりも高い位置に液面CFを形成している。また、生成容器12内の水(陽極水)は、陰極室32および撹拌室44の上部までしか満たされておらず、水面WFは、生成容器12の上端縁12aよりも低い位置に形成されている。これにより、電解質液(塩水)の液面CFは酸性水の水面WFに比べ高くなっており、その差(水頭差)Dは略100mmとなっている。従って、この水頭差(水頭圧)Dの効果により、次亜塩素酸水の生成効率を略10%向上することができる。 以上のことから、本実施形態によれば、電解水の生成効率が向上した電解水生成装置、電極ユニット、および電解水生成方法を提供することができる。
次に、他の実施形態に係る電解水生成装置について説明する。なお、以下に説明する他の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分を中心に詳しく説明する。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る電解水生成装置を示す断面図である。第2の実施形態によれば、電極ユニット16は、1隔膜2室型の電極ユニットとして構成されている。すなわち、電極ユニット16は、陰極室および陰極側筐体を省略し、中間室22と陰極室(第2生成室)を一体化している。中間筐体20は、中間室22の片側、すなわち、陽極54と反対側の側面を閉塞した側壁を有している。中間室22内に陰極52が配置され、第1隔膜50bに対向、隣接している。中間室22には、導入路26を通して電解質液が注入され、この電解質液は、中間室22および導入路26の大部分を満たし、生成容器12内の水の水面WFよりも高い位置、更には、生成容器12の上端縁12aよりも高い位置に液面CFを形成する。
第2の実施形態において、電解水生成装置10の他の構成は、前述した第1の実施形態の電解水生成装置と同一である。
図6は、第2の実施形態に係る電解水生成装置を示す断面図である。第2の実施形態によれば、電極ユニット16は、1隔膜2室型の電極ユニットとして構成されている。すなわち、電極ユニット16は、陰極室および陰極側筐体を省略し、中間室22と陰極室(第2生成室)を一体化している。中間筐体20は、中間室22の片側、すなわち、陽極54と反対側の側面を閉塞した側壁を有している。中間室22内に陰極52が配置され、第1隔膜50bに対向、隣接している。中間室22には、導入路26を通して電解質液が注入され、この電解質液は、中間室22および導入路26の大部分を満たし、生成容器12内の水の水面WFよりも高い位置、更には、生成容器12の上端縁12aよりも高い位置に液面CFを形成する。
第2の実施形態において、電解水生成装置10の他の構成は、前述した第1の実施形態の電解水生成装置と同一である。
上記のように構成された第2の実施形態においても、電解質液の液面CFを陽極水(生成容器内の水)の水面WFよりも高く保持することで、上述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができ、電解水の生成効率が向上した電解水生成装置を提供することができる。また、1隔膜2室型の電解水生成装置は、2隔膜3室型に比較して、電極ユニットの構造を簡素化できる利点がある。
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述した実施形態では、電解質液を塩水、生成水を次亜塩素酸水としたが、これらに限定されることなく、本実施形態に係る電解水生成装置は、種々の電解質液および種々の生成水を適用することができる。生成容器は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の容器、水槽、その他、水を貯められるものであれば適用することができる。
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述した実施形態では、電解質液を塩水、生成水を次亜塩素酸水としたが、これらに限定されることなく、本実施形態に係る電解水生成装置は、種々の電解質液および種々の生成水を適用することができる。生成容器は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の容器、水槽、その他、水を貯められるものであれば適用することができる。
陰極および陽極は、矩形状に限定されることなく、他の種々の形状を選択可能である。上述した実施形態では、部材間をシールするシール材を用いていないが、部材間にシール材を形成する構成としても良い。この場合、シール性がより改善されるため、生成される電解水の純度を高く維持できる効果が期待できる。
上述した実施形態では、隔膜は、透水性を有する多孔質膜を用いたが、これに限らず、イオン選択性のあるイオン交換膜としてもよい。上述した実施形態では、隔膜を透過させたいのは陽極側では塩素イオン、陰極側ではナトリウムイオンであり、いずれもイオンであることから、イオン交換膜を用いることによりイオンを透過できる。ただし、イオン交換膜を用いる場合には、陽極側には陰イオン交換膜を、陰極側には陽イオン交換膜を用いる。
Claims (12)
- 水を収容する生成容器と、
前記生成容器内に配置される電極ユニットと、を備え、
前記電極ユニットは、電解質液を収容する電解質液室と前記電解質液室に電解質液を導く電解質液導入路とを有する中間フレームと、電極が設けられているとともに前記生成容器内に連通する生成室と、前記電解質液室と生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を備え、
前記中間フレームは、前記生成容器内の水面および前記生成室よりも高い位置まで上方に延出する上端部を有し、前記電解質液導入路は、前記電解質液室から前記上端部を通って前記中間フレームの上端まで延びている電解水生成装置。 - 前記電極ユニットは、電極が設けられ水が充填される第2生成室と、前記電解質液室と第2生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を更に備えている請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記隔膜は、1MPaの圧力で1分あたり1cm2あたりに0.06〜600mlの透水性を有する多孔質膜で形成されている請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記生成容器は、上端縁を有し、前記中間フレームの前記上端部は、前記生成容器の上端縁を越えて上方へ突出し、前記電解室液導入路は、電解質液が充填され前記生成容器内の水面よりも高い位置に前記電解質液の液面を形成する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 前記電解質液導入路の断面積は、前記電解質液室の断面積よりも小さい請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 前記生成容器は、前記電極ユニットの生成室よりも高く前記電解質液の水面よりも低い位置を示す目盛りを有している請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
- 水を収容する生成容器と、
前記生成容器内に配置される電極ユニットと、を備え、
前記電極ユニットは、電解質液を収容する電解質液室と、電極が設けられているとともに前記生成容器内に連通する生成室と、前記電解質液室と生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、前記電解質液室から前記生成容器内の水面および前記生成室よりも高い位置まで延出した電解質液導入路であって、電解質液が充填され前記生成容器内の水面よりも高い位置に前記電解質液の液面を形成する電解質液導入路と、前記電解質液室および前記電解質液導入路を有する中間フレームと、を具備し、
前記生成容器は、上端縁を有し、前記中間フレームは、前記生成容器の上端縁を越えて上方へ突出した上端部を有し、前記電解質液導入路は、前記上端部まで延びて、前記中間フレームの上端に開口している電解水生成装置。 - 電解質液を収容する電解質液室と前記電解質液室に電解質液を導く電解質液導入路とを有する中間フレームと、
電極が設けられているとともに外部に連通する生成室と、
前記電解質液室と前記生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を備え、
前記中間フレームは、前記生成室よりも高い位置まで上方に延出する上端部を有し、前記電解質液導入路は、前記電解質液室から前記上端部を通って前記中間フレームの上端まで延びている電極ユニット。 - 電極が設けられ水が充填される第2生成室と、前記電解質液室と第2生成室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を更に備えている請求項8に記載の電極ユニット。
- 前記隔膜は、1MPaの圧力で1分あたり1cm2あたりに0.06〜600mlの透水性を有する多孔質膜で形成されている請求項8又は9に記載の電極ユニット。
- 水を収容する生成容器と、前記生成容器内に配置される電極ユニットであって、電極が設けられているとともに前記生成容器内に連通する電解水生成室と、電解質液室とこの電解質液室から前記電解水生成室よりも高い位置まで上方に延びる導入路とを有する中間フレームと、これら電解水生成室と電解質液室との間を仕切る透水性を有する隔膜と、を具備する電極ユニットと、を備えた電解水生成装置により電解水を生成する電解水生成方法であって、
前記電極ユニットが配置された前記生成容器内に水を収容し、前記電極ユニットの電解水生成室を水で満たすとともに前記生成容器内に所定高さの水面を形成し、
前記電解質液室に前記導入路を通して電解質液を注入し、前記電解質液室および前記導入路を前記電解質液で満たし、前記生成容器内の水面よりも高い位置に前記電解質液の液面を形成し、
前記電極に通電して前記電解質液を電解し、前記電解水生成室内で電解水を生成する電解水生成方法。 - 前記水面と液面との高さの差により、前記電解質液室内の電解質液に水頭圧を印加する請求項11に記載の電解水生成方法。
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