JP3356017B2 - 光送受信モジュ−ル - Google Patents

光送受信モジュ−ル

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JP3356017B2
JP3356017B2 JP22587797A JP22587797A JP3356017B2 JP 3356017 B2 JP3356017 B2 JP 3356017B2 JP 22587797 A JP22587797 A JP 22587797A JP 22587797 A JP22587797 A JP 22587797A JP 3356017 B2 JP3356017 B2 JP 3356017B2
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美樹 工原
孝 岩崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光双方向通信に用
いられる光送受信モジュールの改良に関する。特に光伝
送路、受光素子、レンズ、発光素子を有し送信と受信と
が排他的になされるようにしたピンポン伝送型の光送受
信モジュールに関する。つまり信号伝送は双方向である
が、送信と受信が同時にはなされず、相補的に行われる
ような伝送形式を対象とする。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの伝送損失が低下し、また半
導体レーザ(以下LDと略す)や半導体受光素子(以下
PDと略す)の特性が向上したことによって、光、特に
波長1.3μmや1.55μmの長波長帯の光を用いた
信号(電話、ファクシミリ、テレビ画像信号など)の通
信が盛んになりつつある。これを一般に光通信という。
中でも最近は1本の光ファイバによって双方向に信号を
同時にやり取りするシステムが検討されている。この方
式の利点はファイバが1本で済むことである。
【0003】図1はこのような方式のうち一波長(λ)
による双方向通信の原理図である。これは局側、加入者
側に光分波器2、4が必要である。局側では、電話やフ
ァクシミリ(FAX)の信号をデジタル信号あるいはア
ナログ信号とし増幅した後、半導体レーザLD1を駆動
し、波長λの光の強弱の信号として、光ファイバ1に送
り込む。光信号は光分波器2によって光ファイバ3に入
り、この中を伝搬し、加入者へと分配される。光ファイ
バ3は加入者である各家庭、オフィス、工場などに張り
巡らされている。このように局側から、加入者側に信号
が送られる方向を下り系と呼ぶ。
【0004】加入者側では光分波器4によって下り信号
を光ファイバ5に取り出し受光素子PD2によって受信
する。PD2は受信した光信号を電気信号に変え、増幅
し、信号処理を施し、電話の音声や、FAX信号として
再生する。
【0005】一方、加入者側は、電話やファクシミリの
画像信号を局側に向けて送信する。波長λの光を出す半
導体レーザLD2を電話信号や画像信号によって変調
し、光ファイバ6、光分波器4、光ファイバ3を通じて
局側へ光信号として伝送する。このように加入者側から
局側へ信号を送る方向を上り系と呼ぶ。局側は、この光
信号を光分波器2によって光ファイバ7に取り出し、P
D1によって受信する。これを電気信号に変えて交換機
や信号処理回路に送り込む。ここで一波長では、上り、
下りの信号伝送を同時にできない。そこで上り下りの信
号を異なる時刻に交互に伝送する。これをピンポン伝送
という。
【0006】このように、1本の光ファイバを使って、
ひとつの波長の光を用いて、双方向通信を行うには、局
側、加入者側のどちらにも光路を分離する機能素子が必
要である。図1では光分波器2、4がその役割を果た
す。光分波器は、波長λの光を1本の光ファイバにまと
めて導入することができる。反対に1本の光ファイバを
伝搬する波長λの光を異なる2本の光ファイバに分配す
ることもできる。1本の光ファイバを使う双方向通信に
は、光分波器が不可欠である。
【0007】光分波器として、いくつかの種類のものが
提案されている。2本の光ファイバを用いたもの、光導
波路を用いたもの、多層膜ミラーを用いたものなどがあ
る。図2に示すものは、光ファイバまたは光導波路型の
ものである。2本の光の導波部分を接近させてエバネッ
セント結合させ、エネルギーの交換を可能にする。結合
部の距離Dと長さLを適当に選ぶことによって、光の分
波・合波機能を賦与することができる。図2では光ファ
イバ8に入れた光が、光ファイバ11にP3となって出
てくる。但し約半分の光はファイバ12の方へ移り利用
されない光となる。逆にファイバ11から光P4を入れ
ると、これが約半分の光量になりファイバ8と9から出
て行く。
【0008】このような光分波器は局側の光分波器に
も、加入者側の光分波器にも同様に利用することができ
る。図3の光分波器は、二等辺三角柱ガラスブロックの
対角面に誘電体多層膜を蒸着し、もう一つ同等のガラス
ブロックを張り付けて正四角柱にしたものである。誘電
体多層膜が干渉フィルタになり、張り合わせ面に対して
45度の角度をなす光が入射すると、約半分の光が反射
し、残りの光は透過するようになっている。このような
光分波機能は誘電体膜の厚み、屈折率を適当に選ぶ事に
よって実現される。その他にもいくつかの光分波器が提
案されている。
【0009】このように光をある強度比(例えば1:
1)に異なる経路に分けてしまう素子は、光分波器、分
波・合波器と呼ばれる。光ファイバやガラスブロックを
用いたものは既に市販されている。以上の素子の機能に
ついて強調すべき事は何れにおいても半分の光量が無駄
に失われるという事である。これは一波長であること及
び光の可逆性よりやむを得ない事である。
【0010】図4は従来例に係る加入者側の光送受信モ
ジュールの構成例を示す概略図である。局側につながる
光ファイバ16の終端は光コネクタ17によって屋外の
光ファイバ18に接続される。これを光ファイバ型の光
分波器21によって上り光と下り光とに分離する。既に
述べたように二つの光ファイバの近接部20の近接距離
長さによって1:1に光を分ける機能を与える事ができ
る。光ファイバ18に半導体レーザ(LD)の上りの光
を入れ、光ファイバ19の側より下りの光を取り出し、
フォトダイオード(PD)で受信するようにしている。
【0011】光ファイバ18は光コネクタ22によって
LDモジュール25に接続される。LDモジュールは加
入者側からのデジタル信号を電気光変換して局に向けて
送信するためのものである。光ファイバ19は光コネク
タ23によってPDモジュール27に接続される。これ
は局側からの光信号を電気信号に変換し、加入者側で受
信するためのものである。その他ビームスプリッタと呼
ばれる光分波器を用いた例もある。例えばEP4632
14−B1などに記載される。
【0012】図5は従来例に係る半導体発光素子モジュ
ール28の断面図である。半導体レーザチップ29とこ
れの出力をモニタする為のフォトダイオード30を備え
る。半導体レーザ29はサブマウントを介してヘッダ3
2のポール31に取り付けられる。ヘッダ32の上面に
は、フォトダイオード30が固定される。ヘッダ32の
底部にはリードピン33が複数本設けられる。通し穴3
5を有する円筒形のキャップ34が半導体レーザ29、
フォトダイオード30を囲むように、ヘッダ32に溶接
される。ワイヤによってリードピンとチップ29、30
の電極が外部回路と接続されるようになっている。
【0013】ヘッダの上にはさらに円筒形のレンズホル
ダー36がある。レンズホルダー36は中央の穴に集光
レンズ37を有する。レンズホルダー36の上にはさら
に円錐形のハウジング38が溶接される。ハウジング3
8にはフェルール39とフェルールによって先端が固定
された光ファイバ40が取り付けられる。半導体レーザ
29、レンズ、光ファイバなどを調芯して、レンズホル
ダー36、ハウジング38をそれぞれ固着する。レンズ
は集光性を高めてレーザと光ファイバの結合率を高め
る。モニタ用フォトダイオードによって半導体レーザの
後方から出る光をモニタして、フィードバック回路によ
って駆動電流を制御する。これによって温度変動があっ
ても半導体レーザの出力を一定に保つことができる。
【0014】本発明は、半導体レーザの構造だけでな
く、フォトダイオードの構造にも関する。それ故、従来
例に係る受光素子モジュールについても説明する。図6
は従来例に係る受光素子モジュールの断面図である。P
Dチップ41が円盤状のヘッダ42の上に固着されてい
る。ヘッダ42は複数のリードピン43を有する。レン
ズホルダー46が集光レンズ47を保持している。ハウ
ジング48がレンズホルダー46の上部に溶接してあ
る。ハウジング48には光ファイバ50の先端を固定し
たフェルール49が差し込まれている。
【0015】光ファイバ50の先端は斜めに切断してあ
る。光ファイバ50から出た光はレンズによって集光さ
れて受光素子41に入射する。受光素子(PD)として
は、1.3μm光や1.55μm光を受光するには、I
nPを基板として、InGaAsを受光層としたPDが
良く用いられる。先にも述べたように、本発明は受光素
子の構造に関係するところも多いので従来の受光素子の
構造についてさらに詳しく述べる。
【0016】図7は従来例に係る半導体受光素子チップ
の断面図である。n−InP基板52の上に、n−In
Pバッファ層53、n−InGaAs受光層54、n−
InP窓層55がエピタキシャル成長している。n−I
nP窓層55、InGaAs受光層54の中央部は亜鉛
拡散領域56になっている。このp−型領域の上にリン
グ状のp電極57が作製されている。またn−InP基
板52の上にn電極61が形成される。p電極57によ
って囲まれる領域には反射防止膜58が被覆してある。
またp電極57の外側はパッシベ−ション膜59によっ
て保護されている。反射防止膜58のあるInP窓層の
側より信号光が入射し、InGaAs光吸収層で吸収さ
れ電気信号に変換される。
【0017】図8はこのような受光素子の感度特性を示
すグラフである。横軸は波長(μm)であって、縦軸は
感度(A/W)である。感度グラフは立ち上がり部P、
平坦部Q、立ち下がり部Rを含む。高い感度を示す波長
範囲はこの例では、1.0μm〜1.6μmに渡ってい
る。高感度範囲は光吸収層の材料で決まる。この場合
は、InGaAs受光層54の材料特性によって決ま
る。このように広い感度特性を持つフォトダイオードが
従来の受光素子モジュールに使われてきた。光ファイバ
から出た光はほぼ円形に広がる。このため円形の受光面
を持つ受光素子が使われる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の光分波器、半導
体発光素子、受光素子を組み合わせた光送受信モジュー
ルは図4で示したように3つの主要部品からなってい
る。3つの部品を持つので、大型になるし、価格も高く
なる。また分波器や、光ファイバの結合部分などで光の
損失が出るので長距離通信には使い難いという難点があ
った。そのために一般家庭への光送受信モジュールの普
及が困難であるという問題があった。
【0019】光分波器を用いない双方向通信用モジュー
ルはいくつか提案されている。 特公平7−58806号:これはマルチモード光ファ
イバ+面発光LED+受光素子というふうにLED、P
Dの順に並べている。PDの上に直接にLEDを接着し
ている。 特開昭57−172783号:これもマルチモード光
ファイバに近い方から面発光LED、PDと並べてい
る。PDの一部に小さいLEDを作製したものである。
パッケージに収容している。
【0020】いずれもマルチモード光ファイバであり口
径が広い。出てくる光の直径は大きく100μm程度も
ある。これがN.A.(開口数)にしたがって広がるか
ら断面積の広いビームとなる。の場合小さいレーザを
PDの中央部に設けても、殆どの光はレーザ以外の部分
を通り受光素子にまで到達する。ビームが広く(直径が
200μm〜300μm)、レーザチップは小さいので
影以外の場所に多くの光が到達し、これが広い受光面を
もつ受光素子に入射するという思想である。ではレー
ザによって受信光が吸収されないようにしている。マル
チモード光ファイバで広い多モード光を伝搬させている
から、これは本発明が目的としている光通信には用いる
事ができない。
【0021】光通信に用いられる光ファイバはコア径が
10μmのシングルモードファイバである。マルチモー
ドファイバは多くの情報を歪ませることなく遠くまで伝
送できないから不適である。コア径が小さいので結合が
難しく、レーザはファイバのコア端面間近に位置合わせ
して固定しなければならない。レーザチップは数百μm
の厚みと、数百μmの幅を持つから、シングルモードフ
ァイバの前に置くと殆どの光を遮ってしまう。その後ろ
にフォトダイオードを置いてもフォトダイオードには光
が到達しない。、のような構造はシングルモードフ
ァイバを使う加入者系光通信には使えない。
【0022】シングルモードファイバに結合でき部品点
数がより少なく、小型で低価額な光送受信モジュールを
提供することが本発明の第1の目的である。光の損失の
少ない光送受信モジュールを提供することが本発明の第
2の目的である。光加入者系の実用化に大きく寄与する
ことのできる光送受信モジュールを提供することが本発
明の第3の目的である。調芯箇所が少なくて組立コスト
を節減できる光送受信モジュールを提供する事が本発明
の第4の目的である。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の光送受信モジュ
ールは、一本の光伝送路によって送受信を行う光送受信
モジュールにおいて、光伝送路に近い側から見て、レン
ズ付き受光素子と発光素子があり、光伝送路から出射さ
れた受信光をレンズ付き受光素子が受光し出射光の一部
を吸収して電気信号に変換し、発光素子から出た送信用
の光は受光素子に入り受光素子によって一部が吸収さ
れ、残りが作り作り付レンズによって集光されて光伝送
路に入射させるようにしたものである。作り付レンズを
除いては本発明者の先願である特願平8−104405
号「光送受信モジュール」と共通するところが多い。
【0024】レンズ付きで信号光が一部透過するような
特別な受光素子と発光素子を一直線状に並べたのが本発
明の光送受信モジュールである。分岐が存在しない。受
信光と送信光が分岐によって空間的に分離されない。受
信光と送信光は同じ直線上を伝搬する。分岐が不要で送
受信光を分離しない。本発明はまず受光素子(フォトダ
イオード)に著しい特徴がある。一部透過一部吸収性の
フォトダイオードを使うのである。一部透過型であるか
らその直後に直列に発光素子を設ける事ができる。さら
に受光素子にはモノリシック(作り付)レンズを形成し
ておいてレンズによって発光素子の光を集光して光伝送
路(光ファイバ、光導波路)に入れる。受光素子が部分
透過性でレンズ付き、受光素子、発光素子を直列接続し
た、という事が本発明の特徴である。受光素子は一部吸
収、一部透過という極めて特異な性質を持つ。吸収:透
過の比率が幾らであっても良い。これは目的や発光素
子、受光素子の能力に応じて自在に決めれば良い事であ
る。しかし簡単のため以後、吸収と透過が半分ずつとし
て本発明の実施例を説明する。
【0025】フォトダイオードは前面入射型(図7のよ
うなもの)と背面入射型(基板側から入射する)があ
る。従来のフォトダイオードはいずれにしても反対側は
電極によって遮蔽され光は漏れないようになっている。
光は全て受光素子によって吸収されるということができ
る。本発明で用いる受光素子はそうではなくて、透過
型、それも半透過型の受光素子を利用する。半透過型の
受光素子(フォトダイオード)そのものが新規である。
本発明はそれにとどまらず、そのような受光素子の直後
に発光素子を設けて光送受信モジュールとする。受光素
子と発光素子を直線配置した極めて斬新なものである。
加えてフォトダイオードには集光用レンズを設け発光素
子の光を収束させて光伝送路に入射する。受光素子自ら
のためでなく発光素子の為のレンズを受光素子に作り付
けにしている。
【0026】
【発明の実施の形態】なぜ従来の光送受信モジュールが
大きく、高価になるのか?本発明者はその原因について
様々に考えた。従来の光送受信モジュールは光分波器を
使っている。光分波器はどうして必要なのか?一本の光
ファイバで双方向通信を実現するためには光を行きと帰
りに分けなければならない。そのために従来の光送受信
モジュールでは光分波器が必須であった。
【0027】ところで図1、図2の光ファイバカップラ
においても、図3の多層膜ミラーでも、必ず光強度は半
分若しくは設計した分岐比になる。レーザから光ファイ
バに入る光の量の比と、光ファイバから出て受光素子に
入る量の比は相補的である。つまりレーザの結合効率T
を上げるとフォトダイオードの受光効率Rが下がる。分
岐を使うのでその幾何学的な制約から最良の場合でもT
+R=1である。無損失であってもこのようなサムルー
ルがある。例えばT=0.5、R=0.5である。これ
は一波長を使う系である限り不可避の難点である。
【0028】ここでは簡単のために1:1の分岐になる
場合について話を進める。さらに何ゆえに光ファイバ光
分波器、ミラー光分波器を使うのかというと、発光素子
と受光素子の光路をはっきりと区別したいからである。
図1〜図3の光分波器を使えば確かに光路は明確に二分
される。流れの方向が異なる光なのであるから光路を二
分するのは当然のように思える。
【0029】常識には誤りがある。先入観にとらわれて
はならない。本当にわざわざ分岐を使ってまで光路を二
分する必要があるのであろうか?同時的に送受信するな
らそれも必要であるかも知れない。しかしここではピン
ポン伝送に限定する。ピンポン伝送であれば送受信の時
刻が相違する。送信時にはレーザが光り、受信時にはフ
ォトダイオードだけが動作すれば良い。
【0030】本発明者は光路を分岐することはピンポン
伝送の場合必須ではないという事に気づいた。1本の光
路の上にフォトダイオードとレーザダイオードを直列に
置いても、フォトダイオードがいくらかの光を透過する
ものであればレーザの光は光ファイバに到達するはずで
ある。このような着想に基づいて本発明がなされた。つ
まり本発明は、光伝送路、半透過性受光素子、発光素子
を直列に一本の光路上に設置したものである。従来のモ
ジュールと違うところは、非分岐直線型、受光素子半透
過型というところにある。
【0031】図9は本発明の原理図を示す。光ファイバ
62、フォトダイオード64、レーザダイオード70が
同一光路上に直列に配置されている。フォトダイオード
64は表面66に受光層65を有し裏面67に作り付レ
ンズ74を持つ。これは受光素子の基板側をエッチング
によって半球状に形成してレンズとしたものである。受
光層(吸収層)が薄くて入射光が半分抜けていくような
半透過型フォトダイオードである。その後方にレーザダ
イオード70が置かれている。光ファイバの光路の上に
フォトダイオードの受光層65、半導体レーザ70の発
光層71が並んでいる。半導体レーザ70からの送信光
は作付けレンズによって集光され効率よく光ファイバの
コアに入射する。半導体レーザや発光ダイオードの光は
発散するのでレンズがないとシングルモード光ファイバ
には入らない。本発明では、受光素子に作り付レンズを
設けているので別部材のレンズが不要になる。これはも
ちろん概念図であり実際には更に具体的な工夫がなされ
る。光ファイバの端面69を斜めカットし、さらにチッ
プはパッケージに収容される。
【0032】まず受信光について説明する。光ファイバ
62の中を伝搬してきた局側からの光は光ファイバ62
の端面から出て、そのN.A.(開口数)によって決ま
る角度に広がった光63になる。これが直前にあるフォ
トダイオード64の受光層65に入る。ここで約半分の
光が吸収される。吸収された光は電気信号に変わる。残
りの約半分の光は透過する。透過した受信光68は半導
体レーザ70に入るが、ピンポン伝送であり受信時刻と
送信時刻が異なるので問題はない。光ファイバから光が
出ているときは半導体レーザは発光していないのであ
る。
【0033】次に送信光であるが、これは半導体レーザ
70の発光層71から出る。フォトダイオード64の裏
面67から入り受光層65で約半分吸収される。これは
損失である。残りの約半分のパワーの光は表面66から
空間に出る。透過できたレーザ光73は作り付レンズ7
4によって収束し光ファイバ62の中に入射する。この
ように受信光の約半分が受信され、送信光の約半分が光
ファイバの中へ入ることができる。いずれも約半分は損
失となる。
【0034】本発明の基本的な思想は、光は直進すると
いう基本的な物理現象を素直に利用している。さらにフ
ォトダイオードとは全ての光を吸収し、できるだけ10
0%に近い感度を得るものが良いという従来の発想に覆
し、本発明は入射光の半分だけを吸収し光電気変換し、
残りの半分は透過させ一体化レンズを持つという全く新
規なフォトダイオードを使っている。従来の双方向モジ
ュールは受光素子発光素子の光路を別異にしなければな
らないという牢固な先入観に捕らわれていたので無理に
光路を曲げ光分波器を使っていた。分岐がないので本発
明は光分波器は要らない。作り付レンズがあるので別部
材のレンズが不要である。
【0035】本発明はこのように半透過型フォトダイオ
ード+レーザを光ファイバの軸線上に並べるので、次の
様な効果がある。一つは光カップラ(光分波器)が不要
だということである。もう一つは全ての部品を一つのパ
ッケージに収容できるからモジュールを小型化できると
いう効果がある。レンズが受光素子に一体化され調芯の
手数が不要である。さらに部品点数が少ないので安価な
モジュールになる。光通信を広く普及させるには安価で
あることが最も重要であるが本発明はそのような要請に
合致する。
【0036】ここで作り付レンズ(モノリシックレン
ズ)の作製方法について説明する。レンズを受光素子に
作り付けにするというものは既にいくつか提案されてい
る。しかしいずれもコスト削減のため受光素子へ集光さ
せるための独立の球レンズを省き受光素子に作り付けに
したものに過ぎない。これらは例外なく、作り付レンズ
で集光し受光素子の受光感度を高めるものであった。当
然に焦点距離は極めて短く曲率が大きい(曲率半径が小
さい)ものであった。高低の差が著しく強く湾曲した曲
面が要求された。
【0037】本発明で受光素子に作り付けにするレンズ
はそんなものではない。このレンズは後方に離隔して存
在するレーザからの送信光を収束して前方にあるファイ
バに結合するようにしたものである。レンズによる光フ
ァイバ端面の像は、受光素子の受光層ではなくてレーザ
端面にできる。より曲率が小さく曲率半径が大きい。高
低の差は小さい。受光素子はレーザ光を半分透過するよ
うに設計されているから、受光素子はレーザに対してレ
ンズとして機能しているのである。本発明と基本的なコ
ンセプトが違うのであるが、受光素子作り付レンズの従
来例について初めに述べる。
【0038】 M.MAKIUCHI, O.WADA, T.KUMAI, H.HAMA
GUCHI, O.AOKI, Y.OIKAWA,"SMALL-JUNCTION-AREA GaInA
s/InP pin PHOTODIODE WITH MONOLITHIC MICROLENS", E
LECTRONICS LETTERS, vol.24,No.2, p109(1988)
【0039】これはInGaAsを受光層とするInP
系フォトダイオードのInP基板底面に球面の一部をな
すレンズを作製したものである。チップの寸法は200
μm×200μmである。球面レンズの曲率半径は55
μmである。レンズ開口は50μmである。曲面の中心
角は大きくて2tan-1(25/55)=50゜にもな
る。片凸レンズの焦点距離はR/(n−1)であるの
で、この場合20〜40μmの程度で極めて短い。
【0040】フォトレジストを基板底面に(一様厚みで
なく)レンズ状に塗布して底面をエッチングする。フォ
トレジストのない部分は一様にエッチングされてゆく。
このエッチングはフォトレジストをもエッチングする能
力がある。フォトレジストが凸レンズ状であるからフォ
トレジストの周辺近くはより深く、中央部はより浅くエ
ッチングされる。結果として凸レンズ状の隆起が生成さ
れる。このレンズは光を収束させて受光層に集中させる
ものである。集光された光は全てフォトダイオードの受
光層で吸収される。
【0041】受光素子チップに作り付レンズを設けると
いう点では同じであるが、本発明とこれらの従来例とは
フォトダイオードの機能、レンズ集光の目的が異なる。
両者を劃然と区別する必要がある。
【0042】図17は従来例にかかる作り付球面レンズ
を持つ受光素子に光ファイバからの光線が入射する場合
の光線束を表す。光ファイバの端点Gからビームが出
る。ビームは円錐形に広がりながら進む。軸線をGTと
する。球面レンズbと受光面(受光層)Qが示されてい
る。受光面Qはファイバと反対側にある。受光面の上に
全面を覆うp電極がある。レンズをファイバ側にしなく
てはいけないので背面入射型のフォトダイオードとなっ
ている。光ファイバに近い方が基板でありリング状のn
電極が形成される。基板に形成したレンズの曲面はNL
bJHである。GH,GNが光ファイバの開口角(si
-1(n2 /n1 ))一杯の広がりに該当する。開口角
はクラッド、コアの屈折率n2 、n1 によって決まる。
ここではθ=5.7゜である。開口角の半分の角度2.
9゜の広がりを持つビームをGJ、GLによって示す。
【0043】この素子は基板側に球面の一部を持つレン
ズを作り付けている(基板をエッチングして)からGN
〜GH内の全ての光線が集光され受光面に入り全部吸収
される。レンズによって全部の光が入るので受光感度が
増進される。この例でレンズの曲率半径は100μmで
ある。受光素子と光ファイバの距離は500μmであ
る。このように受光素子の受光層に集光させるためのレ
ンズを受光素子に作り付けたものは既に提案されてい
る。図17の従来例が、図9、図11などの本発明とは
目的、機能を別異にしていることが明瞭に看取できよ
う。
【0044】次に作り付レンズをどのようにして受光素
子に作るのかを述べる。図18(a)のようにInP基
80板の裏面にレジスト82を半球状に形成する。そし
てアルゴンイオンビ−ム83を照射してInP基板80
とレジスト82をイオンエッチングする。初めレジスト
82によって覆われた部分86はそのまま残る。覆われ
ない裏面部分81が一様にエッチングされてゆく。
【0045】しかしエッチングはレジスト82をも削っ
て行くので図18(b)のようになる。薄くレジストで
覆われた部分も次第にレジストによる保護を失い次第に
露呈してくる。レジスト厚みが勾配をもつので、この部
分は傾斜面87となる。レジスト82が全て削られた
時、図18(c)のように半球状の隆起ができる。これ
が作り付レンズ74である。これが図14、図16のレ
ンズ74に当たる。
【0046】
【実施例】
[実施例(図9:作り付レンズがLDを向いてい
る)]図9の実施例は、光ファイバ62の軸線上に、レ
ンズ付きフォトダイオード(PD)64、半導体レーザ
(LD)70を直列に並べている。フォトダイオード6
4は基板の上に薄い活性層(吸収層)やその他のエピタ
キシャル成長層を設けたものであるが、活性層が薄いの
で約半分の光が吸収されるだけで残りはそのまま透過す
る。活性層がInGaAs(λg=1.67μm)の場
合は活性層厚みを0.7μmとすると丁度半分の光が吸
収され半分が透過する。α=1μm-1だからである。活
性層がInGaAsP(λg=1.4μm)の場合は、
活性層厚みを1μmとすると半分透過、半分吸収という
ことになる。α=0.7μm-1だからである。大体0.
5=exp(−0.7)であるから、0.7/αが吸
収:透過=1:1の活性層厚みを与える。
【0047】レーザの光は大きく広がるのにシングルモ
ードファイバ62の口径は10μmしかないので、その
ままではレーザ光がファイバに入らない。そこで受光素
子に作り付けたレンズ74によってレーザの像がファイ
バ端面に結ぶようにする。受光素子のモノリシックレン
ズ74によってレーザと光ファイバの結合効率を上げる
ことができる。受光素子自体に入射する光量を増加させ
るのでなく、発光素子の光が光ファイバに入りやすいよ
うに受光素子にレンズを作り付にする。そのようなもの
は類例を見ない。
【0048】図11によって作り付レンズ74の収束作
用を示す。これは半導体レーザの光を収束させて光ファ
イバ端面に入れるものである。半導体レーザ・光ファイ
バの結合効率を高めるものである。受光素子へ入る受信
光を収束させるのが目的でない。つまりレーザから見れ
ば受光素子は単にレンズに過ぎない。レーザは300μ
m×300μm×100μmであるとする。シングルモ
ード光ファイバから出射される光は5.7゜の広がり角
で広がる。一方レーザから出た光は15゜の広がり角
(半分で)をもつ。レンズはレーザの15゜の広がりビ
ームを屈折させ集光しファイバへ5.7゜で入射させる
という条件を課して曲率半径を計算した。1.3μm光
に対するInPの屈折率は3.5である。
【0049】同じ例で、受光素子の厚みは100μm、
受光層の直径(受光径)は80μmである。作り付レン
ズの例えば曲率半径は100μmである。受光素子と光
ファイバの距離は140μm、レンズ部とレーザの間隔
は50μmとした。この構成で、感度0.45A/W、
光ファイバへの結合パワー1mW(電流30mA)を得
た。
【0050】これは単に一例である。図11の(b)に
よってパラメータの関係をさらに明瞭にしよう。光ファ
イバ端面中心F、受光素子平坦面中心G、受光素子レン
ズ中心H,レーザ端面中心Kは同一光軸線FK上に並ん
でいる。レンズの曲面は光軸上の点Jに中心を持ち曲率
半径がRであるとする。受光素子(レンズ)の厚みをL
とする。レンズ屈折率をnとする。レーザ端面Kとレン
ズ中心Hの距離をAとする。平坦面中心Gと光ファイバ
中心Fの距離をBとする。単純な薄肉レンズの場合は、
-1+B-1=f-1を満たす焦点距離fが決まる。しかし
このように厚肉レンズの場合はそれほど単純でない。単
純でないが、距離A、Bについて、近軸光の場合は一義
的な関係があるはずである。ここで行うのは厚肉片平片
凸レンズの公式を求めようというものである。
【0051】[作り付レンズの公式] レーザKから光
軸と角度Ψをなすように出た光がレンズ面の点Tでレン
ズに入ったとしよう。HT=sとする。∠TJH=θと
する。つまり軸線よりθの角度をなすT点に入射してい
る。T点はHよりsだけ離れている。ここで半径JTと
角度βをなすように屈折して受光素子中を進行し、平坦
面のW点に至ったとする。WG=tとする。Wから光フ
ァイバ中心Fに向かいFに無事入射できたとする。光フ
ァイバへの入射角はφとする。Ψ、φ、θなどは十分に
小さい値であるとして線形近似する。もちろん線形近似
しなくても計算はできるが複雑になる。ここでは説明の
便宜のために線形にするのである。これらパラメータの
間に次の6つの方程式が成り立つ。
【0052】s=AΨ=θR (1) nβ=Ψ+θ (2) s=t+L(θ−β)(3) t=φB (4) φ=n(θ−β) (5)
【0053】(1)は二つの式を含む。これはHTの長
さsがKから見るとAΨであるし、JからみるとRθで
ある事をのべている。(2)はT点でのスネルの法則で
ある。屈折の基線JTに関して、入射角度はθ+Ψにな
るし、屈折角がβであるからこのようになる。sin関
数は線形化してある。(3)はレンズLでの光線の曲が
りによる入射点Tのズレs、出射点Wのズレtの違いを
表現している。
【0054】レンズの中でのビーム下向き傾きは(θ−
β)であるからそれに長さLを掛けた分だけズレが減る
(s→t)のである。これが厚肉レンズである所以であ
る。(4)は光ファイバからWを見込む角度がφで距離
がBなのであるからこの積BφがWのズレtを与える。
(5)はW点でのスネルの法則である。スネルの法則以
外に4つの距離に関する条件が課される。
【0055】角度表現をφでまとめるとθ−β=φ/
n、θ=φ{n−1−(R/A)}-1であるから、
(1)、(3)、(4)に代入して、
【0056】 Rφ{n−1−(R/A)}-1=φB+φL/n (6)
【0057】を得る。φを除いて分母を払い、
【0058】 {B+(L/n)}{n−1−(R/A)}=R (7)
【0059】これが本発明のレンズの公式である。Lや
Rはレンズの配置で決まっているから、レンズとレーザ
の距離Aを決めると、その像が結ばれる点までの平坦面
からの距離Bがわかり、Bに光ファイバをおけばレーザ
光が光ファイバに入射する。すこしく複雑な形をしてい
る。L→0の極限で、f=R/(n−1)とおいた先述
の薄肉レンズの公式になる。
【0060】(7)式は、レンズの曲率半径Rや厚みL
が決まった時に、レンズ(受光素子)とレーザ間A、レ
ンズと光ファイバ間Bをどうすれば良いかということに
ついての指針となる。
【0061】ところがこれはレンズが既に与えられた時
にレーザと光ファイバをどこに置くべきかということを
教えてくれるだけである。レンズをどのように設計すべ
きかという事については黙して語らない。レンズを最適
設計するにはどうすれば良いのか?これはレーザの特性
や、光ファイバの開口角による。
【0062】つまりレーザが発する光の広がり角と、光
ファイバの光の広がり角、これを勘案して最適のレンズ
を決める事ができるのである。例えばあるシングルモー
ド光ファイバの場合光の広がり角の半分は5.7゜であ
る。またあるレーザでは出射光の広がり角の半分は15
゜である。もちろんレーザ光はガウシアンのように裾を
ひくのであるが大体の広がりが30゜(半分で15゜)
だという事である。
【0063】そしてレーザ光をどれだけ光ファイバに導
入するのか?ということでレンズの設計の指針が決ま
る。たとえば欲張ってレーザから出た15゜に含まれる
全ての光を光ファイバに入れようとすると、レーザから
15゜の角度で出たものが光ファイバに5.7゜で入射
するための条件を与えれば良い。
【0064】これによって、レーザ・レンズ距離A、曲
率半径R、レンズ・光ファイバ距離Bについてのもう一
つの式を得る。先ほど、レンズの公式(A、Bの関係を
決める)を求めたので、これと連立すれば、Aの関数と
してのRを求める事ができる。この関係は一義的である
からレンズの設計を実行する事ができるのである。
【0065】[レンズの設計]先ほどの計算では、φ、
θ、β、Ψなどは変数であった。今度はレーザビームの
広がり角Ψ(例えば15゜)と、光ファイバの広がり角
φ(例えば5.7゜)を固定し、Ψで出たレーザ光がφ
の角度で光ファイバに入るものとして、前記の式を再び
検討する。今度はRがパラメータであるとみなすのであ
る。(3)式がレンズの基本的な拘束条件を与えてい
る。(1)、(4)、(5)を(3)に代入して、
【0066】AΨ=φB+Lφ/n (8)
【0067】を得る。ここでφ、Ψ、L、nは既知の数
である。(8)はAとBの関係を決める。R抜きで両者
の関係が決まるのはおかしいようであるが、そうでな
い。裏ではRは一定の数に決まっているのである。そう
いう意味で(8)は中間的な式であるが、これにはそれ
なりの便利さがある。
【0068】これはBを決めればAが決まり、Aが決ま
ればBが決まるというものであるからである。具体的に
試してみよう。光ファイバの広がり角φ=5.7゜=
0.1(ラジアン)、Ψ=15゜=0.26(ラジア
ン)で、n=3.5であるから、例えば受光素子厚みを
L=100μmとすると、簡単に
【0069】2.6A=B+28.6 (9)
【0070】となるのである。例えばレーザ・レンズ間
Aを50μmとすると、受光素子・光ファイバ間BはB
=101μmとなる(ケース)。もう少し広くしてA
=64μmとすると、B=138μmとなる(ケース
)。さらに広くしてA=90μmとすると、B=20
5μmになる(ケース)。
【0071】こうしてAとBが決まるので、これをレン
ズの公式(7)に入れると、曲面の曲率半径Rを計算で
きる。これによってレンズの設計ができたという事にな
る。それは(8)を(7)に代入する事によって簡単に
分かる。
【0072】
【数10】
【0073】となる。先ほどのパラメータを仮定する
と、φ=0.1、Ψ=0.26、n=3.5であるか
ら、
【0074】R=1.80A (11)
【0075】となる。先述のケース〜は、 A=50μm、B=101μm、R=90μm A=64μm、B=138μm、R=115μm A=90μm、B=205μm、R=162μm である。
【0076】(7)、(8)、(10)式は一般性を持
つ。φやΨが幾らであっても成り立つ。Lが任意性をも
つが、これは受光素子の厚みであるから受光素子の作り
易さなどの条件から決まる。Lが決まると、もはや自由
変数はひとつしかない。Aをひとつ決めると、B、Rが
自動的に決まってしまう。こうしてレンズの最適設計が
できる。
【0077】上の例は、レーザの広がり角Ψ、光ファイ
バの広がり角φを与えて、レーザの殆ど全ての光が光フ
ァイバに(ここでは受光層での50%吸収は問題外とし
て)入るべきであるとして、レンズの設計をしている。
しかしレーザの全部の光が光ファイバに入らなくて良い
なら、Ψの値がより小さくなるので、Aをより広くでき
る。すると、Rも大きくできるし、Bは反対により小さ
くできるのである。レーザとは限らず発光ダイオードで
あっても同様に扱う事が出きる。その場合はΨがより広
くなるので、Bがより長くAは短くなろう。またシング
ルモード光ファイバであるからφが小さいのであるが、
これがマルチモードであるとφをより広くできるので、
Bをより短く、Aを長くできる。パッケージの寸法など
を勘案してAを決め、RとBを決めるようにする。
【0078】[実施例(図10:作り付レンズを光フ
ァイバ側に)]図10に示す第2の実施例も、光ファイ
バ62の軸線上に、レンズ付きフォトダイオード(P
D)64、半導体レーザ(LD)70を直列に並べてい
る。レンズ74が光ファイバの方を向き、受光層65が
レーザ70の方を向いている。これも半導体レーザの送
信光の半分程度が受光素子によって吸収される。受信光
の約半分しか受光素子によって感受されない。そのよう
な事情は実施例と同様である。これはレンズ74が光
ファイバ側にあるから受信光は基板を通って受光層に至
る。しかし基板はInPであってバンドギャップが広
く、受信光を吸収しない。
【0079】[実施例(図12:モニタ用フォトダイ
オードを追加)]このレーザは前方光72だけでなく後
ろ方向にも一部の光77を放出できるようなレーザであ
る。レーザ70の後ろの端面76のさらに後方に、モニ
タ用のフォトダイオード85を設置する。受光面84に
レーザの後方光77が入るので、レーザ光の強度を監視
することができる。むしろ従来のレーザモジュールは、
レーザとモニタPDとが一つのパッケージに納めてある
のが一般的である。であるからそのような既存の装置に
レンズ付き半透過型のPDを追加することによって本発
明の光送受信モジュールを簡単に作製することができ
る。
【0080】[実施例(図13:レーザに戻り光が入
らないように面を傾ける)]光ファイバ62の端面69
を斜めに切断し、レーザ光73が端面69によって反射
されると斜め光78となりレーザに戻らないようにして
ある。さらに中間のレンズ付きフォトダイオードPD6
4も傾けて、背面レンズ74での反射光79が斜めの光
路を進み、レーザ70に入らないようにしている。戻り
光を防ぎレーザの動作不安定化を防止する。光ファイバ
の斜め切断角は4度〜8度の程度である。反射光の傾斜
はその2倍になるからレーザには戻らない。
【0081】[実施例(図14:レンズ付き半透過型
フォトダイオードの構造:プレーナ型)]本発明の顕著
な特徴の一つはその特異なフォトダイオードにある。通
常のフォトダイオードと異なり光を通す。しかも約半分
の光を吸収して検出し、約半分の光を透過する。PDの
両面ともに電極によって閉じていない。いずれかの面に
一体型のレンズを持つ。吸収層(受光層)が薄い。従来
の受光素子は受光層が4μm〜6μmもあるが、本発明
の受光層は0.7μm程度(InGaAsの場合)〜1
μm(InGaAsPの場合)である。受光層は光の約
半分を透過するように決める。
【0082】図14によってフォトダイオードの一例の
断面を示す。これは1.0μm〜1.6μmに感度のあ
るInGaAsフォトダイオードの例である。図7の従
来例のものと違うのは約50%の光が透過できるように
工夫されていることである。InP基板90の上に、I
nPバッファ層91、InGaAs受光層92、InP
窓層93がその順にエピタキシャル成長している。In
GaAs受光層92は従来の受光層より薄い。
【0083】上面中央部から円形にp型領域94が亜鉛
拡散によって形成される。InGaAs受光層92のう
ちp型領域になった部分とその直下のn型InGaAs
層が図9〜図13の受光層65に該当する。p型領域9
4の上面にはリング状のp電極95が設けられる。リン
グ電極95の内側は光が入射するべき領域であり反射防
止膜96が形成される。誘電体多層膜であって信号光λ
を殆ど反射しないで全てがInP窓層に入るようにして
いる。リング電極95の外側はパッシベ−ション膜97
がある。パッシベ−ション膜は窓層93とPN接合の端
を覆っている。
【0084】InP基板90の底面には凸レンズ74が
形成される。裏面全面ではなく、外郭部のみに接続され
るリング状のn電極98が設けられる。リングn電極9
8によって囲まれる領域は反射防止膜99によって覆わ
れている。p電極、n電極いずれも中心部が開口した電
極である。上部から入った入射光のほぼ50%が下側の
開口から出て行く。
【0085】そのようになる条件はふたつある。一つは
n電極のリング形状ということ、もう一つはInGaA
s層の薄層化(薄い受光層)ということである。前者に
ついては図面を見れば明らかに分かる。薄層化について
は図面だけでは分かりにくいしこれが本発明の重要な特
徴でもあるので、以下に詳しく説明する。
【0086】固体に光が入射し内部を通過し反対側の面
に出て行く場合を考える。透過光は、入射光から、固体
表面の反射、裏面の反射、固体内部での吸収を差し引い
た残りである。表面裏面の反射は反射防止膜を付けるこ
とによって問題にならない程度まで下げることができ
る。この例でも反射防止膜96、99によって表裏面反
射は極めて小さくなっている。主要な損失は固体内部の
吸収損失である。そのような場合、光の透過率Tは、固
体の光吸収係数をα、厚みをdとして、
【0087】T=exp(−Σαd) (12)
【0088】によって表される。Σは光が通過する固体
ごとに積αdを計算し、これらの和を求めるということ
を意味する。大体exp(−0.7)=0.5であるか
ら、αdが0.7になる厚みd(=0.7/α)の層は
光を半分吸収し半分透過する。窓層、基板、バッファ層
はInPによってできている。InPはInGaAsよ
りもバンドギャップが広い。バンドギャップより小さい
エネルギーの光は固体をそのまま透過できる。信号光は
1.0μm〜1.6μmであるから、InPでは殆ど吸
収されない。InGaAs受光層(n型+p型)でのみ
吸収される。したがって、InGaAs受光層のみを考
えに入れるだけで足りる。ここでは簡単にInGaAs
と書いているが実際にはInとGaの組成比は決まって
いる。InP基板と格子整合しなければならないからで
ある。
【0089】光通信によく用いられる1.3μm光に対
し、InGaAs受光層の吸収係数はα=104 cm-1
=1μm-1である。従来は全部の光を吸収し検出効率を
上げることだけを目途にしていたから、4〜6μmの厚
すぎるInGaAs受光層が用いられていた。本発明は
有限の(半分程度)の吸収にしたいので、厚みdを慎重
に選ばなければならない。図15は上記のαの値に対
し、厚みdと透過率Tの関係を示す計算結果である。横
軸がInGaAs受光層厚みd(μm)、縦軸が透過率
T(%)である。0.5μmで約60%、0.7μmで
約50%、0.9μmで約40%となる。1μmでは3
6%に下がる。
【0090】もしも50%透過、50%吸収としたいの
であれば、InGaAs厚みをd=0.7μmとすれば
良い。この値は驚異的に薄い。従来は全部の光を吸収す
ることを念頭にして設計されていたので左様に厚い(4
〜6μm)のである。本発明は従来例のフォトダイオー
ドの約、1/8程度の極々薄い受光層を使う。このよう
な薄い受光層を持つフォトダイオード自体優れて新規の
ものである。
【0091】図14のプレーナ型フォトダイオードの製
造方法を述べる。出発基板は硫黄Sドープn型InP基
板である。厚みは300μm、キャリヤ濃度はn=5×
1018cm-3である。基板の上に2.5μm厚みの高純
度InPバッファ層を成長させた。
【0092】バッファ層の上に高純度InGaAs受光
層(吸収層)を厚みが0.7μmになるように成長させ
た。InGaAsのキャリヤ濃度はn=1×1015cm
-3である。吸収層の上に1.5μmの厚みのInP窓層
を成長させた。キャリヤ濃度はn=2〜3×1015cm
-3である。これらのエピタキシャル成長は、塩化物を用
いたクロライド気相成長法(C−VPE)を用いた。こ
れに限らず有機金属を用いたMO−CVD法を用いても
良い。
【0093】次に窓層の上に、SiNxをマスクとし
て、亜鉛Znの選択拡散をおこなう。チップの中央部に
当たる部分にp型領域94ができる。これは窓層93と
InGaAs受光層92の一部に及ぶ。p型領域の周縁
部にリング状のp電極95を形成する。これはAuZn
合金のp電極である。次にInP基板裏面にフォトリソ
グラフィとエッチングによって作り付レンズ74を作製
する。さらにn型InP基板の裏面にリング状のn電極
98を設ける。これはAuGeNi合金の電極である。
【0094】表面のp電極によって囲まれた部分と、裏
面のn電極によって囲まれた部分は光が透過する部分で
ある。反射を防ぐ必要がある。SiONのλ/4(λ=
1.3μm)の反射防止膜をリング電極内部に形成す
る。このようにして作製したフォトダイオードの1.3
μmに対する透過率Tは設計通り約50%になった。
【0095】[実施例(図16:半透過型フォトダイ
オードの構造:メサ型)]図14はプレーナ型のフォト
ダイオードであるが、本発明はもちろんメサ型のフォト
ダイオードにも適用できる。図16はメサ型フォトダイ
オードの実施例を示す。n型InP基板100の上に、
n型InPバッファ層101、n型InGaAs受光層
102、p+ 型InP窓層103がエピタキシャル成長
している。p+ 型窓層103の上面にはリング上のp電
極104が設けられる。中央部は光が通る入口となるか
ら反射防止膜105が形成される。n型InP基板10
0の裏面には凸レンズ74が形成される。レンズを囲む
ように基板裏面周辺部にリングn電極109が設けられ
る。中央のレンズ部は反射防止膜110によって覆われ
る。
【0096】メサ型の場合、上部が狭くなっており、台
地に似ているからメサという。この場合は亜鉛拡散をせ
ず、InGaAs層の上に直接にp+ 型のInP窓層を
エピタキシャル成長させる。エピタキシャル層の周囲を
エッチングによって除いてメサ形状とする。露出した側
傾斜面をSiNxのパッシベ−ション膜106によって
覆う。p+ InP窓層のキャリヤ濃度はp=1〜5×1
18cm-3である。InGaAs受光層(吸収層)の厚
みは0.7μmである。これも1.3μmに対して約5
0%の透過率になった。
【0097】[実施例(図19:パッケージにPD、
LD、PDを収容した素子)]円盤形状金属製のヘッダ
111は下面に突き出た4本のリードピン112、11
3、114、115を有する。ヘッダ111の上面中央
よりやや偏奇してポール119がある。ポール119の
上頂面にはサブマウント120に載せたレンズ付き半透
過性PDチップ64が水平に固定される。ポール中間部
の側面には、サブマウント122に取り付けられたLD
チップ70が固定される。
【0098】LDの軸線の直下であってヘッダの上面中
央に、モニタPD85がサブマウント123を介して取
り付けられる。このPDは下向きに出てくるレーザ光の
強度をモニタする。傾斜して(12度)いるのは反射光
がレーザに戻り動作不安定を招くことがないようにする
ためである。これら3つの素子は1直線上に直列に並ん
でいる。3つの素子を密封するためにガラス窓126を
有するキャップ124がヘッダ111の上面に固定され
る。
【0099】PD64を取り付けるためのサブマウント
120の例を図19の(b)、(c)、(d)に示す。
(b)のサブマウントは切り欠き128を有し、表裏全
面にメタライズ130してある。フォトダイオードチッ
プの底面n電極がメタライズ130に半田づけされる。
上面のp電極はワイヤによってピン114に接続され
る。(c)のサブマウントは一部にメタライズ129が
あり、これにn電極が半田付けされる。これはさらにピ
ン115にワイヤによって接続される。(d)のサブマ
ウントは切り欠き128がなく、その代わりに通し孔1
32を穿孔しここに光を通すようになっている。作り付
レンズはこれらの切り欠きや通し穴にはまりこむような
配置で実装する。
【0100】半導体レーザとしては、InGaAsPの
1.3μmレーザチップを用いた。LDチップサイズは
300μm×300μm×100μm(厚み)である。
これをAlNサブマウントに固定する。フォトダイオー
ドは前述のようなInGaAsのPDである。PDチッ
プサイズは450μm×450μm×300μm(厚
さ)である。受光部は円形で直径は約200μmであ
る。
【0101】レーザチップ70をAlNのサブマウント
122にAuSnによって半田付けした。半透過性(5
0%透過)フォトダイオードチップ64をAl23
ブマウント120に、モニタフォトダイオード85をA
23 サブマウント123にAuSnによって半田付
けした。これらのサブマウントを、SnPb半田によっ
て、モニタPD、LD、50%PDの順にヘッダに半田
付けした。
【0102】サブマウント120は前述のように(b)
〜(d)のような物が利用できる。各チップのn電極、
p電極はそれぞれ半田によって直接にグランドに接続さ
れるか、或いはワイヤによってピンに接続される。もし
も3つの素子ともにグランドを共有することにすれば、
4本のリードピンによって全て配線することができる。
【0103】次に、ガラス窓付きキャップ124をヘッ
ダ111に固定する。ガラス窓は集光作用がないからキ
ャップについては調芯する必要がない。ヘッダ111の
中心とキャップ124の中心が大体合致する位置でキャ
ップをヘッダに溶接固定する。キャップがレンズ付きの
ものでなくガラス窓付きのものでよいのは、受光素子に
作り付レンズがあるからである。球レンズ付きでないキ
ャップは安価である。また調芯しなくて良いので取り付
けも簡単である。
【0104】こうしてできた3つの素子がパッケージに
入った物を送受信デバイスと呼ぶ。これだけでもデバイ
スとして利用できる。しかしさらにこれを光ファイバと
の結合をも含めたピグテイル型モジュールにしたり、レ
セプタクル型モジュールにしたりすることができる。
【0105】[実施例(図20:ピグテイルタイプの
モジュールの例)]図20は本発明の光送受信モジュー
ルを、ピグテイルタイプにしたものの断面図である。前
述のヘッダ111の上へさらにフェルールホルダー13
3を固定している。シングルモードファイバ62の先端
をフェルール136に挿入固定し、先端137を8度に
斜めカットしてある。このフェルール136をステンレ
ス製の円筒形フェルールホルダー133の中心軸孔に差
し込む。弾性あるベンドリミッタ134がホルダー13
3に取り付けてある。光ファイバの根元での過度の曲が
りを防ぐ。
【0106】光ファイバから出た光が進行する光軸上に
レンズ付きPD64とレーザ70が置かれている。レー
ザによって1.3μm光を発振させ、光ファイバの他端
で光量をモニタしながら、ヘッダ111に対しホルダー
133を水平方向に動かし最適位置を求める。A部をY
AGレーザ溶接してホルダー133をヘッダ上のその位
置に固定する。さらにフェルールホルダー133に対し
てフェルール136を軸方向に動かして最適位置を求め
る。B部をYAGレーザ溶接しフェルールをホルダーに
対して固定する。このように二重の調芯を行ってから、
ホルダー133、フェルール136を固定した。
【0107】このモジュールに1.31μm光を入射さ
せてフォトダイオード64の感度を測定した。印加電圧
が5Vの時に0.43A/Wという感度値を得た。通常
の受信モジュールでは0.85A/Wという感度値が標
準的に得られる。つまり通常のPDの約半分の感度値で
あったということである。設計通りの結果が得られたと
いうことである。
【0108】さらにLD70に30mAの駆動電流を流
し、光ファイバとの結合パワー(光ファイバの他端に出
てくるパワー)を測定した。その結果は0.29mWで
あった。この実施例では球レンズによってレーザ光を集
光している。球レンズを使ったレーザモジュールでの結
合パワーの標準的な値は0.6mWである。レーザ光に
関しても通常のモジュールに比べて半分のパワーを取り
出すことができる。これも設計通りである。
【0109】以上は静的な性質である。パルス信号光に
対する動作についても調べた。光通信で良く使われる1
55Mbpsの光信号を用いた。155Mbpsのパル
ス信号を受信することと、155Mbpsでレーザを駆
動し光信号を伝送することを交互に繰り返した。PDモ
ジュールとLDモジュールを光ファイバカップラによっ
て結合し、LDとPDを交互に動作させる従来法の送受
信系と比較して遜色はなかった。問題となることも無か
った。
【0110】[実施例(図21:レセプタクルタイプ
のモジュールの例)]光ファイバを着脱自在としたい場
合は、レセプタクル型とする。図21に示す。ヘッダに
モニタPD、LD、レンズ付きPD、ガラス窓付きキャ
ップを取り付けたものに、さらに円筒形のLD固定フラ
ンジ140を固着する。LD固定フランジ140の先端
に端面が斜めに研磨されたダミーファイバ142が取り
付けられる。LD固定フランジの先端には、雌型コネク
タ143の端面が溶接される。
【0111】ハウジングの中心には軸方向の孔が穿孔さ
れる。その孔にスリーブ148が差し込まれている。ハ
ウジング外周にはオネジ部147が切ってある。雄型コ
ネクタ150のハウジングにはフェルール155が挿通
してある。フェルールにはシングルモード光ファイバの
先端が固定してある。この先端は斜めに切っていない。
やや丸みを付けているが軸周りに回転対称である。キイ
156によって円周方向の相対位置を決める。
【0112】フェルール155をスリーブ148に挿入
し、メネジ部153をオネジ部147にねじこむことに
よって、両コネクタを結合することができる。ファイバ
の先端は先述のダミーファイバの後端面に接触する。光
ファイバとレーザ、PDがダミーファイバを介して結合
する。ダミーを使うのは反射光がレーザに戻らないよう
にするためである。光ファイバ154自体を斜めに切る
と、光ファイバ軸線と光軸が食い違い光ファイバが所定
の方向からずれると、光ファイバとレーザが結合しなく
なるからである。
【0113】[実施例(10)(図22:モニタPDを省略
したモジュールの例)]ピンポン伝送であるから、レー
ザが発光しているときは受信光は存在せず、受信フォト
ダイオードは遊んでいることになる。そこで受信フォト
ダイオードをレーザのモニタに使うことができる。受信
時は本来の受信光の検出に、送信時はレーザのモニタに
利用するのである。一つのPDに、受信とモニタの二役
をさせることにより、モニタ用のフォトダイオードを省
略することができる。図22にそのような実施例を示
す。モジュールのコストを削減するのに有効である。
【0114】[実施例(11)(図23:増幅器を内蔵する
モジュールの例)]受信用フォトダイオードの近くに増
幅器を設け光電流を増幅する。図21に示す。フォトダ
イオードで生じた光電流をピンを通して外部に取り出す
のではなくて、近接位置に設けた増幅器160によって
増幅してから外部に出す。増幅器160はSiのアンプ
チップを例えば利用できる。これをフォトダイオード6
4と同じサブマウント120に載せて置く。PDの電極
と増幅器の電極をAu線によって接続する。光電流をす
ぐに増幅するからノイズの少ない出力信号を得ることが
できる。図23の(a)はモニタPDがある場合を示
す。図23の(b)はモニタPDを省いた構造を示して
いる。
【0115】[増幅器と組み合わせた電気回路] 図2
4に電気回路図を表す。図24(a)はモニタPDのあ
る場合の回路例を示す。受信PDのカソードはVPDピン
につながる。VPDには例えば5Vの逆バイアスを掛け
る。アノードは増幅器160に入力する。増幅器は電源
端子VCCとグランド端子によって駆動される。電源電圧
CCは3.3V、5.5Vなどである。増幅した出力は
OUT端子に出てくる。レーザ70はアノードがケース
に接地してある。
【0116】カソードは負電圧に引かれてLDに駆動電
流が流れるようになっている。モニタPDもカソードは
ケースに接続され、他方のモニタOUTによって光電流
が検出される。単純な回路である。図24(b)はモニ
タPDを省略した場合の回路例を示す。受信PDの光電
流が増幅器160によって増幅される。それは同じであ
るが、さらにカソード側にモニタOUT端子がつながれ
る。さらに負荷抵抗RPDを介して逆バイアス電圧がVPD
から印加される。
【0117】このようにモニタ用の抵抗を使ってOUT
の電圧降下からレーザ出力を求める方法の他に、増幅器
の出力をモニタ出力と受信光出力に切り分け、受信光、
レーザ光強度の信号のいずれをも増幅器から取る方法も
ある。
【0118】[実施例(12):箱型パッケージに実装した
もの]ピグテイル型、レセプタクル型のモジュールにつ
いて説明した。そのようなピンと軸線が平行な長手タイ
プの他に、本発明は横型パッケージに収納する事もでき
る。図25には箱型パッケージに送受信モジュールを収
容したものを示す。図25(a)はファイバ62、PD
64、LD70のみの平面図である。シングルモードフ
ァイバ62の軸線上にレンズ付き半透過型PD64と、
レーザ70がある。このPDはInGaAsPが活性層
であるからα=0.7μm-1で、吸収と透過を50%ず
つとするには厚みを1μmとする。PDの受光層65が
光ファイバに近接した方に、レンズがレーザ側にある。
これはもちろん反対にしても良い。図25(b)はパッ
ケージに収容している状態を示す。
【0119】パッケージは箱型のセラミックである。下
ハウジング171、上ハウジング172の組み合わせに
なる。箱型ハウジングは4つのピンを持つ。PDアノー
ドピン173、PDカソードピン174、LDカソード
ピン175、LDアノードピン176などである。ハウ
ジングにはメタライズ177、178、179などが印
刷されている。PDのカソードやアノードはこれらのメ
タライズとメッキによってピンに接続される。
【0120】LD70もメタライズの上に固定される。
LDのアノードはワイヤ180でピン176に接続され
る。素子の寸法は既に述べた例と同じである。ファイバ
・受光素子間距離は140μm、受光素子の厚みは10
0μm、磁束密度のレンズの曲率半径は100μm、受
光素子レンズ頂点とレーザの距離は50μm、レーザ長
さは300μmである。パッケージの全長は2ミリ以下
である。全体が非常にコンパクトになり、部品点数も少
なく低コストで量産性の高いモジュールとなる。
【0121】以上に述べた実施例1〜12はあくまで本
発明の限られた実施例に過ぎない。その他に尚いくつか
のバリエーションが有り得る。その幾つかを述べる。
【0122】(1)受光層がInGaAsP(λg=
1.4μm)の受光素子を使うときは、α=7000c
-1=0.7μm-1であるから、受光層厚みを1.0μ
mとした時、吸収:透過=1:1となる。これは1.3
μmを感受し、1.55μmを感じない受光素子にな
る。
【0123】(2)光の波長は1.3μmを例としたが
これに限らない。1.55μm光でも良い。また0.8
μm帯にも利用できる。その場合はGaAs系の半導体
レーザと低価格のSiフォトダイオードを使うことがで
きる。Siはバンドギャップが広いので基板部分は0.
8μmを透過する。受光層の部分で光が吸収されるが5
0%透過となるように厚みを薄くする。
【0124】(3)光ファイバはマルチモードファイバ
であっても良い。マルチモードであるとφがより大きい
ので、Bをより狭くし、Aとバランスを取り易くなる。
【0125】(4)光結合の相手は、光ファイバに限ら
ない。光導波路であっても良い。光導波路によって複雑
な処理をされて出てきた光を、本発明の光送受信モジュ
ールに結合させることも可能である。
【0126】(5)フォトダイオードの透過率は50%
として説明してきたがそれに限らない。そのシステムに
おいて、レーザ光の強い方が良いのか、フォトダイオー
ドの感度を優先するべきか?によって透過率を数%から
90数%までの幅で選択することができる。 このように本発明は幅広い応用を含む実用性の高い発明
である。
【0127】
【発明の効果】今までおそらく誰も考えつかなかったで
あろう半透過型のレンズ付きフォトダイオードを前に、
レーザをその後ろに配置することにより、本発明は光送
受信モジュールから高価でかさばる光カップラとレンズ
を省くことに成功した。フェルールも1本で足りる。さ
らにパッケージも一つ省き一つだけで良いことになる。
光カップラ、フェルール、パッケージ、レンズはいずれ
も高価な部品であるだけにこれらを省くことによるコス
ト低減効果は顕著である。
【0128】これによって、光による双方向通信、特に
光加入者系に不可欠の光送受信モジュールを低価格で量
産することを可能にする。図23は本発明と従来例との
構造の違いを如実に物語る。図26(A)は従来例のモ
ジュールの構成である。光ファイバによるカップラ(光
分波器)21と、独立のLDモジュール25、独立のP
Dモジュール27、3つの光コネクタ17、22、23
が必要である。それに対し、本発明は図26(B)に示
すが、光分波器は要らないし、光コネクタは一つ、フェ
ルールも一つ、モジュールは一つ、パッケージも一つで
済む。しかもレンズが要らない。レンズ調芯も不要とな
る。著しい改善である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一つの波長λの光を送受信に利用する双方向光
通信を説明する概略図。
【図2】光ファイバまたは光導波路を用いた2:1の光
分波器であって、一方の1入力からP1の光を入れる
と、他方の1本に出力光P3として出力され、同じ光フ
ァイバに送信光P4を入れると初めの光ファイバの一方
にP2として伝搬されることを概略構成図。
【図3】ガラスブロックを使った光分波器の構成図。
【図4】従来例に係る、光加入者系通信において、加入
者側の光送受信モジュールの構成例図。
【図5】従来例に係る半導体発光素子モジュールの縦断
面図。
【図6】従来例に係る半導体受光素子モジュールの縦断
面図。
【図7】従来例に係るフォトダイオードチップの中央縦
断面図。
【図8】従来例に係るフォトダイオードチップの波長感
度特性グラフ。
【図9】PDの受光層が光ファイバに向くように、光フ
ァイバ、レンズ付き半透過型フォトダイオード(P
D)、半導体レーザを一直線上に並べてなる本発明の第
1実施例に係る光送受信モジュールの概略構成図。
【図10】PDの受光層がレーザを向くように、光ファ
イバ、レンズ付き半透過型フォトダイオード(PD)、
半導体レーザを一直線上に並べてなる本発明の第2実施
例に係る光送受信モジュールの概略構成図。
【図11】光ファイバ、レンズ付き半透過型フォトダイ
オード、半導体レーザを一直線上に並べてなる本発明の
第1実施例の各部品の寸法の一例を示す光送受信モジュ
ールの概略構成図。(a)は寸法例を示す平面図。
(b)は寸法パラメータの定義を示す線図である。
【図12】光ファイバ、レンズ付き半透過型フォトダイ
オード、半導体レーザ、モニタPDを一直線上に並べて
なる本発明の第3実施例に係る光送受信モジュールの概
略構成図。
【図13】光ファイバ、レンズ付き半透過型フォトダイ
オード、半導体レーザを一直線上に並べてなり、光ファ
イバの端面を斜めに切り、フォトダイオードを傾けるこ
とにより反射光がレーザに戻らないようにした本発明の
第4実施例に係る光送受信モジュールの概略構成図。
【図14】本発明において用いるレンズ付きプレーナ型
半透過型フォトダイオードの中央縦断面図(A)と上面
図(B)。上下にリング電極があり、InP基板の底面
にレンズが形成されている。
【図15】本発明の実施例において用いる、1.0μm
〜1.6μmの波長で使用できるInGaAsフォトダ
イオードにおいて、InGaAs(λg=1.6μm)
受光層の厚みd(μm)と、透過率T(%)の関係に関
する計算結果を示すグラフ。
【図16】本発明において用いるレンズ付きメサ型半透
過型フォトダイオードの中央縦断面図(A)と上面図
(B)。上下にリング電極があり、InP基板の底面に
レンズが形成されている。
【図17】受光素子の受光層へ光を収束させるためのレ
ンズを受光素子基板に作り付けにした従来例のレンズ付
き受光素子の光線の収束を示す概略光線図。
【図18】受光素子基板に作り付レンズを作る方法を説
明する工程図。(a)は半球状にレジストを塗布形成し
た段階を示す。(b)は基板をイオンエッチングしてい
る途中を示す図。(c)はエッチングが終了しレンズ状
の隆起が残った状態を示す図。
【図19】窓ガラス、50%透過レンズ付きPD、レー
ザ(LD)、モニタPDを直線状に並べ一つのパッケー
ジに収容した本発明のモジュールの縦断面図(a)、サ
ブマウントの平面図(b)、別のサブマウントの平面図
(c)、他のサブマウントの平面図(d)。
【図20】ガラス窓、レンズ付き50%透過フォトダイ
オード、レーザ、モニタPDを一つのパッケージに一直
線状に収容しその先にフェルールホルダーを取り付け、
パッケージと光ファイバとを一体化した本発明のピグテ
イル型光送受信モジュールの縦断面図。
【図21】ガラス窓、レンズ付き50%透過PD、レー
ザ、モニタPDを一つのパッケージに直線状に収容しそ
の先に着脱可能なコネクタを設けて光ファイバを自在に
着脱できるようにした本発明のレセプタクル型光送受信
モジュールの縦断面図。
【図22】ガラス窓、レンズ付き50%透過フォトダイ
オード、レーザを一つのパッケージに収容したモジュー
ルの縦断面図(a)、サブマウントの平面図(b),別
のサブマウントの平面図(c),他のサブマウントの平
面図(d)。図19のものからモニタフォトダイオード
を除去したもの。
【図23】フォトダイオードの光電流を増幅する増幅器
を内蔵する光送受信モジュールの縦断面図。(a)はモ
ニタPDを備えた例であり、(b)はモニタPDのない
例である。
【図24】図21のモジュールの電気回路例図。(a)
モニタ受光素子を持つ例、(b)がモニタ受光素子を持
たない例。
【図25】箱型パッケージに本発明の光送受信モジュー
ルを収容した実施例を示す。(a)は光ファイバ、受光
素子、レーザだけの平面図。(b)は光ファイバ、受光
素子、レーザを箱型パッケージに収容した状態の縦断面
図。
【図26】従来例と本考案のモジュールの構成の繁簡の
比較図。(A)が従来例の構成図、分岐がありLDとP
Dが分離している。レンズは2個必要である。(B)が
本発明の構成図。LDとPDが同一直線上にある。独立
のレンズは不要である。
【符号の説明】
1 光ファイバ 2 光分波器 3 光ファイバ 4 光分波器 5 光ファイバ 8 光ファイバ 9 光ファイバ 10 近接部 13 ガラスブロック 14 ガラスブロック 15 多層膜ミラー 16 光ファイバ 17 光コネクタ 18 光ファイバ 21 光ファイバ光分波器 22 光コネクタ 23 光コネクタ 25 半導体レーザモジュール 27 受光素子モジュール 28 半導体レーザモジュール 29 半導体レーザチップ 30 フォトダイオードチップ 31 ポール 32 ヘッダ 33 リードピン 34 キャップ 35 通し穴 36 レンズホルダー 37 レンズ 38 ハウジング 39 フェルール 40 光ファイバ 41 受光素子チップ 42 ヘッダ 43 リードピン 44 キャップ 45 開口(窓) 46 レンズホルダー 47 レンズ 48 ハウジング 49 フェルール 50 光ファイバ 51 光ファイバの端面 52 n−InP基板 53 n−InPバッファ層 54 n−InGaAs受光層 55 n−InP窓層 56 亜鉛拡散領域(p型領域) 57 p電極 58 反射防止膜 59 パッシベーション膜 60 入射光 61 n電極 62 光ファイバ 63 光ファイバからの受信光 64 レンズ付き半透過型フォトダイオード 65 受光層 66 フォトダイオードの前面 67 フォトダイオードの裏面 68 透過受信光 69 光ファイバの端面 70 半導体レーザ 71 半導体レーザ発光層 72 レーザ光 73 透過レーザ光 74 作り付けレンズ 75 集光レンズ 76 レーザの後端面 77 レーザからの後方光 78 斜め反射光 79 斜め反射光 80 InP基板 81 レジストで覆われない裏面 82 レジスト 83 イオンビ−ム 84 受光層 85 モニタPD 86 レジストで覆われた裏面 87 エッチングによって形成された曲面 90 n型InP基板 91 n型InPバッファ層 92 n型InGaAs受光層 93 n型InP窓層 94 p型領域 95 p電極 96 反射防止膜 97 パッシベ−ション膜 98 n電極 99 反射防止膜 100 n型InP基板 101 n型InPバッファ層 102 n型InGaAs受光層 103 p+ 型InP窓層 104 p電極 105 反射防止膜 106 パッシベ−ション膜 109 n電極 110 反射防止膜 111 ヘッダ 112 ピン 119 ポール 120 PD用サブマウント 122 レーザ用サブマウント 123 モニタフォトダイオードサブマウント 124 キャップ 126 ガラス窓 133 フェルールホルダー 134 ベンドリミッタ 136 フェルール
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−18510(JP,A) 特開 平8−201648(JP,A) 特開 平8−327858(JP,A) 特開 平9−139512(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/42 H01L 31/0232

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの波長λの光を送受信に用い時間を
    分割して送信と受信を交互に行うようにした光送受信モ
    ジュールであって、外部から信号光を伝送し或いは外部
    へ信号光を伝送する光ファイバ或いは光導波路からなる
    伝送媒体と、伝送媒体の軸線上に設置され表裏面に電極
    を有し作り付けレンズを持ち薄い受光層を持ち入射した
    波長λの光の一部を吸収し残りを透過する受光素子と、
    受光素子の後方において前記伝送媒体の軸線上に設置さ
    れ波長λの光を発生させる発光素子とよりなり、受光素
    子の屈折率をn、受光素子の厚みをL、受光素子・発光
    素子の間隔をA、光ファイバ・受光素子の間隔をB、発
    光素子ビーム広がり角を2Ψ、光ファイバビーム広がり
    角を2φとして、光ファイバ端を基準として、AΨ=φ
    B+Lφ/nで決まる位置に受光素子が位置決めされ、
    発光素子の送信光は受光素子へ入り一部が吸収され残り
    の光が受光素子を通り抜け作り付けレンズによって集光
    され伝送媒体に入射するようにしたことを特徴とする光
    送受信モジュール。
  2. 【請求項2】 発光素子の後方にモニタ用受光素子を配
    置したことを特徴とする請求項1に記載の光送受信モジ
    ュール。
  3. 【請求項3】 レンズ付き受光素子がInGaAs受光
    層をもち、InGaAs(λg=1.67μm)の受光
    層の厚みが約0.7μmである事を特徴とする請求項1
    又は2に記載の光送受信モジュール。
  4. 【請求項4】 レンズ付き受光素子がInGaAsP受
    光層をもち、InGaAsP(λg=1.4μm)の受
    光層の厚みが約1.0μmである事を特徴とする請求項
    1又は2に記載の光送受信モジュール。
  5. 【請求項5】 光ファイバと、受光素子、発光素子との
    結合系が光ファイバをこれらの光学素子に対して固定す
    る集光レンズを持たないピグテイル型によることを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載の光送受信モジュー
    ル。
  6. 【請求項6】 光ファイバと、受光素子、発光素子との
    結合系が光ファイバをこれらの素子に対して着脱できる
    集光レンズを持たないレセプタクル型によることを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載の光送受信モジュー
    ル。
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