JP3354665B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3354665B2
JP3354665B2 JP28473693A JP28473693A JP3354665B2 JP 3354665 B2 JP3354665 B2 JP 3354665B2 JP 28473693 A JP28473693 A JP 28473693A JP 28473693 A JP28473693 A JP 28473693A JP 3354665 B2 JP3354665 B2 JP 3354665B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰極線管を用いた画像表
示装置に関し、特に偏向ヨークを発生源としてディスプ
レイ装置から放射されている高周波の交番電界を抑制す
る機構を有する画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極線管を用いた画像表示装置はパーソ
ナルコンピュータ等の普及に伴い、使用される頻度が増
大している。前記画像表示装置は偏向ヨークが発生する
水平および垂直偏向磁界により電子ビームを偏向し、蛍
光面上にラスタを表示している。多くの場合、偏向ヨー
クの水平偏向コイルに高電圧のパルス電圧を印加して、
鋸歯状の水平偏向電流を発生させている。このため、偏
向ヨークからは前記パルス電圧に起因する高周波の交番
電界(以下、不要輻射電界とも表記する)が周囲に放出
されることになる。
【0003】ところで、画像表示装置からは前記の交番
電界以外にも交番磁界が放射されており、不要輻射電
界、不要輻射磁界を抑制する規格(例えば、スウェーデ
ンにおけるMPRー2、1990;TCOガイドライン
1991)が制定されており、周波数帯域が2kHzか
ら400kHzの不要輻射電界に関してはMPR−2は
2.5V/m(陰極線管の管面より50cm)、TCO
は1.0V/m(同30cm)以下となっている。上記
の不要輻射電界は陰極線管の前面を除いた部分では、金
属板等による静電シールドにより簡単に抑制できる。し
かし、陰極線管の前面の部分は画像を表示するために透
明なガラスを用いており、前記ガラスの表面に導電性の
透明電極を形成し、該透明電極を接地して交番電界をシ
ールドすることにより前記電界を低減している。
【0004】また、不要輻射電界を抑制する第2の技術
として、特開平5−94783号公報に記載されている
ように、陰極線管のファンネル部、ネック部を黒鉛等の
導電性膜で被覆することにより偏向ヨークから放出され
る交番電界をシールドすることにより画像表示装置から
不要輻射電界を抑制するものがあった。さらに、第3の
技術としてSID 1992 DIGEST pp.13
7〜140に記載されているように陰極線管の偏向ヨー
クに印加されているパルス電圧により生ずる交番電界を
前記パルス電圧と逆極性のパルス電圧から生ずる交番電
界により打ち消す方法が提案されており、特開平4ー3
15741号公報には陰極線管の偏向ヨークに印加され
ているパルス電圧と逆極性のパルス電圧を前記陰極線管
の全面の周辺部近傍に配置した電極に印加し、不要輻射
電界を抑制するものがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のうち、導電性透明電極によるシールド効果を高
めるためには、抵抗率が低い透明電極を形成する必要が
あるので陰極線管の製造原価が増大する問題があった。
第2の技術は偏向ヨークと導電性膜間の静電結合によ
り、偏向電流が振動する所謂リンギングを生ずる問題が
あった。また、第3の技術は陰極線管装置の内部から放
射される交番電界を陰極線管の前面の周囲に設けた電極
から生ずる電界によりキャンセルするものである。この
ため、交番電界の発生源とキャンセル電極の物理的な位
置が異なるため、不要輻射電界の抑制効果が少ないとい
う問題があった。本発明の目的は陰極線管を用いた画像
表示装置の前面から放出されている不要輻射電界を効果
的に抑制した画像表示装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、陰極線管のファンネル部の外装導電膜を形
成してない部分に導電体(以下、キャンセル電極と表記
する)を配置する。前記キャンセル電極には水平偏向コ
イルに印加しているパルス電圧と逆極性パルス電圧を印
加し、ファンネルのガラス材を介して静電結合により陰
極線管内部の導電膜に前記逆パルス電圧を誘起させる。
【0007】
【作用】上記構成によれば、偏向ヨークの水平偏向コイ
ルに印加されるパルス電圧に起因して生じた交番電界を
キャンセル電極に印加する逆パルス電圧によって生ずる
交番電界により互いに打ち消し合い、陰極線管の前面に
放出される不要輻射電界の強度を効果的に抑制する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の第1の実施例の画像表示装置の主
要部を側面から示した図、図2は陰極線管を後方から示
した図、図3は陰極線管装置の動作を説明する模式面、
図4は逆パルス電圧を発生する回路構成を説明する図、
図5は前記逆パルス電圧波形の時間軸に対する変化を示
す図であり、各図において同じものには同一の符号を付
してある。
【0009】図1、図2において、陰極線管1は内面に
蛍光体(図示せず)を塗布したフェースプレート3、高
電圧を印加するアノードボタン9を埋め込んだファンネ
ル2および電子銃(図示せず)を封止したネック管7か
ら構成されており、カラー陰極線管の場合にはフェース
プレート3とファンネル2はフリットガラス(図示せ
ず)を用いて接続されている。ファンネル2の外部表面
の一部には陰極線管に静電容量を付加するために導電体
である黒鉛を塗布した外装黒鉛5を設け、該外装黒鉛5
を接地して動作させる。更に、前記ネック管7の外部に
は電子ビームを水平及び垂直方向に偏向してラスターを
得るための偏向ヨーク6を具備している。
【0010】フェースプレート3の側面部には陰極線管
の真空容器が爆縮した場合の安全性を高める防爆バンド
4が巻き付けてあり、該防爆バンドの4隅には陰極線管
を画像表示装置(図示せず)に取付け、固定するための
金具が設けてある。前記の接地された外装黒鉛5と偏向
ヨーク6の間のファンネル部には本発明の主要部をなす
キャンセル電極8を配置する。該キャンセル電極8は例
えば、導電性コーティング膜をファンネル2のガラス面
の表面に形成したもので、高圧‐偏向回路20の端子T
3からの図5に示した逆パルス電圧e2が印加されてい
る。
【0011】図4に示した高圧‐偏向回路20はフライ
バックトランス(FBT)21と水平偏向回路(図示せ
ず)等から成る。FBT21は水平偏向出力端子である
T1及び+B電源に接続されたT2に接続された1次コ
イル23と、ダイオードに直列に接続され、直流の高電
圧を端子T4に得る2次コイル22及び誘導コイル24
を具備したものである。端子T4に生ずる高電圧(H.
V.)は電子銃から放出された電子ビームを加速して蛍
光体を発光させるもので、端子T4とアノードボタン9
を電気的に接続して十数kVから30kV程度の直流電
圧を陰極線管に印加する。偏向ヨーク6の水平偏向コイ
ルは端子T1、T2に接続されており、T1には図5に
示した水平周期で繰り返す数百Vから1000V程度の
パルス電圧e1が印加されている。前記パルス電圧e1
により水平偏向コイルには水平周期で繰り返す鋸歯状の
水平偏向電流を発生させ、電子ビームを左右に偏向す
る。FBT21に設けた誘導コイル24の一端は接地さ
れ、他端には端子T2に於けるパルス電圧e1と同相か
つ逆極性のパルス電圧e2を端子T3に生じている。
【0012】陰極線管装置1が動作している時には、図
1中に実線矢印100と破線矢印102で示した交番電
界がフェースプレート3のガラス面を介して前方に放射
されている。交番電界100は偏向ヨーク6に印加した
パルス電圧e1に起因するもので101に示したような
波形の電界であり、一方、交番電界102はキャンセル
電極8に印加したパルス電圧e2に起因するもので10
3に示したような波形の電界である。次に、前記交番電
界がフェースプレート3から放射されるメカニズムと不
要輻射電界を抑制する動作原理を図3により詳しく説明
する。
【0013】図3において、ファンネル2の内面には例
えば、導電性の黒鉛を塗布した内部導電膜13が形成さ
れており、端子T4からの高電圧(H.V.)がアノード
ボタン9を介して印加されている。一方、フェースプレ
ート3の内面には電子ビーム照射により発光する蛍光体
を塗布して蛍光膜11を形成し、該蛍光膜11と前記内
装導電膜13とが同電位となるようにアルミニウム(図
示せず)を蒸着したメタルバック膜12(図には一部の
み示す)により電気的な接続をしている。なお、図には
示していないが、カラー陰極線管の場合には蛍光膜のご
く近傍に色蛍光体を選別するためのシャドウマスクなど
の色選別電極が内装導電膜13と同電位となるように具
備される。
【0014】なお、端子T4から印加されている高電圧
のリップル電圧成分を低減するためにファンネル2の外
装黒鉛5は接地され、ファンネルガラスを介して内装導
電膜13との間に数千ピコファラッド程度の静電容量C
5を形成し、陰極線管1に印加する直流高電圧のリップ
ル特性を改善している。一方、偏向ヨーク6の水平偏向
コイルと内装導電膜13間の静電結合(図3には該分布
容量を等価的な静電容量C6と表した)により、端子T
2から印加されたパルス電圧e1と相似なパルス電圧e
11を生じる。該パルス電圧e11が内装導電膜13に
誘起されることに起因し、図1に示した波形101のよ
うな交番電界100が陰極線管の前面に放射される。
【0015】同様な原理により、外装黒鉛5と非導通な
状態で形成したキャンセル電極8と内装導電膜間13間
の静電結合(図3には該分布容量を等価的な静電容量C
8と表した)により、端子T3から印加された逆パルス
電圧e2と相似なパルス電圧e22を生じる。該パルス
電圧e22が内装導電膜13に誘起されることに起因
し、図1に示した波形103のような交番電界102が
陰極線管の前面に放射される。前記2種類の交番電界1
00、102は逆極性で、相似形かつ時間軸に対する電
界変化の様子が同じであるから互いに打ち消し合うこと
が可能である。
【0016】従って、陰極線管1のフェースプレート3
から前面に放出される2種類の交番電界は互いに打ち消
し合い、不要輻射電界の強度を抑制できる。その結果、
管外で計測される合成交番電界は例えば、図3の矢印1
04、波形105に示したように、強度が小さくなった
交番電界となり、人体への影響が問題とならないレベル
に改善できる。
【0017】上述したように交番電界100をキャンセ
ルする交番電界102を発生する逆パルス電圧e2は、
図4に示したFBT21の誘導コイル24に生じた逆パ
ルス電圧を位相調整器25、振幅調整器26によりパル
ス電圧の大きさと位相(時間軸に対する電圧位置の調
整)を調整し、交番電界100を効果的に打ち消す電圧
波形とすることが望ましい。位相調整器25は例えば、
遅延線を用いるもの、抵抗、コンデンサ等の受動素子を
組み合わせたもの若しくは回路を用いたもの等、要はパ
ルス電圧e1に同期した逆パルス電圧e2を得ればよ
い。振幅調整器26は例えば、インピーダンス分割によ
るものが簡単であり、抵抗分割あるいはコンデンサ分割
による構成が好適であった。一方、キャンセル電極8の
浮遊容量値や誘導コイル24のインダクタンス値により
逆パルス電圧e2の波形が振動し、所謂リンギングを生
ずることがある。そのような場合、リンギング抑制器2
7は該逆パルス電圧波形の振動を抑制するものであり、
誘導コイル24に抵抗(例えば、数百Ωから数kΩ)を
直列に接続、もしくは誘導コイル24に抵抗とコンデン
サを並列に接続すること等により電圧波形の振動を低減
し、交番電界100を効果的に抑制できる。
【0018】図6はキャンセル電極8に印加した逆パル
ス電圧値Vpのと不要輻射電界強度の測定値を示したも
のである。2kHzから400kHzの周波数帯域の交
番電界を陰極線管1のフェースプレート3から30cm
の距離で測定したものであり、逆パルス電圧Vpを最適
な電圧値Vp(opt)となるように振幅調整すること
により、不要輻射電界強度を4.3V/mから0.8V/
mに改善できることを実験により確認した。この値はス
ウェーデンの不要輻射電界に関するTCOガイドライン
値(1V/m)を満足できるものであり、人体への不要
輻射電界の影響を大幅に低減することが可能となる。
【0019】なお、逆パルス電圧e2はフライバックト
ランスから得るものだけではなく、水平偏向回路より得
ることができる。また、図7に示したように偏向ヨーク
6に補助コイル62を設け、該コイルに水平偏向コイル
61が発生する水平偏向磁界が鎖交するよう配置するこ
とにより、端子T2に印加するパルス電圧e1と同期し
た逆パルス電圧を発生させることができ、交番電界10
0を効果的にキャンセルできることを実験で確認してい
る。
【0020】図8から図12には本発明の逆パルス電圧
を印加するキャンセル電極の別の実施例を示している。
各図は陰極線管装置1をネック側から示した図であり、
図1に示した第1の実施例と同じものには同一の符号を
付した。図8においてキャンセル電極80は被覆電線を
螺旋状に巻き、ファンネル2に設けた外装黒鉛5と偏向
ヨーク6の間に装着したものであり、電線の一端T3に
逆パルス電圧を印加することにより偏向ヨーク6から生
ずる交番電界を効果的に抑制できることを実験により確
認している。図9においてキャンセル電極81は被覆電
線を鋸歯状に、ファンネル2に設けた外装黒鉛5と偏向
ヨーク6の間に装着したものであり、電線の一端T3に
逆パルス電圧を印加することにより偏向ヨーク6から生
ずる交番電界を効果的に抑制できることを実験により確
認している。
【0021】図10においてキャンセル電極82は被覆
電線をUの字状に繰り返して、ファンネル2に設けた外
装黒鉛5と偏向ヨーク6の間に装着したものである。な
お、本実施例ではファンネル2のアノードボタン9があ
る部分にはキャンセル電極を配置しないことにより、ア
ノード部とキャンセル電極間の縁面距離を長くし、耐電
圧性能を高めることが可能となった。なお、キャンセル
電極82の面積が少なくなったので第1の実施例に比べ
交番電界のキャンセル効果の減少が懸念されたが、実験
の結果では10%程度の低下であり、実用上、問題なく
使用できることを確認している。
【0022】ところで、図9、図10に示した実施例、
若しくは複数のキャンセル電極から構成して、陰極線管
1に偏向ヨ−ク6を取り付けた後にキャンセル電極82
を装着できるような構造とすることにより、キャンセル
電極の取付け作業を簡単にできると共に、不要輻射電界
を抑制する対策が施されていない画像表示装置にキャン
セル電極を比較的簡単に追加することができるので、既
に使用している画像表示装置の不要輻射電界も容易に低
減できる。
【0023】図11はキャンセル電極83を外装黒鉛5
と防爆バンド4間のファンネル部に配置したものであ
る。キャンセル電極83は前記実施例と同様に被覆電
線、導電性コーティング材あるいは金属箔テープ等を貼
り付けたものを用い、端子T3に逆パルス電圧を印加す
ることにより偏向ヨーク6から生ずる交番電界を効果的
に抑制できることを実験により確認している。
【0024】図12は外装黒鉛5の一部を除去し、ファ
ンネルガラス地に導電コーティング材、金属箔等により
キャンセル電極84を形成したものであり、端子T3に
逆パルス電圧を印加することにより偏向ヨーク6から生
ずる交番電界を効果的に抑制できることを実験により確
認している。前記実施例において、該キャンセル電極を
適宜絶縁テープ、絶縁性コーティング材などにより絶縁
し感電を防止することができる。また、上記の絶縁を施
すことにより不要輻射電界の抑制効果に全く影響のない
ことを実験により確認している。
【0025】図13、図14はキャンセル電極のさらに
別の実施例を示すものである。この実施例で用いるキャ
ンセル電極は例えば、樹脂材料を成型してファンネル2
の外形形状にほぼ一致させた成型品86を用いたもので
ある。該キャンセル電極86の一部には偏向ヨーク6を
取付け、調整作業後、前記偏向ヨーク6を固定するため
に開口部に挿入するクサビの取付け部位に切り欠き91
を設けてある。また、該樹脂成型品86の内面には導電
性コーティング材92が塗布してあり、該コーティング
材と電気的な接続がなされたピン90がキャンセル電極
86に取付けてある。前記ピン90はコネクタ93によ
り端子T3に電気的につながっており、逆パルス電圧e
2が導電性コーティング92に印加され、偏向ヨーク6
に起因する交番電界を効果的に抑制できることを実験に
より確認している。なお、本実施例ではキャンセル電極
は樹脂成型品の内側にコーテイングしてあるので感電防
止のための対策やアノードとの耐電圧状の問題もなく、
実用性が高いものである。
【0026】図15、図16はキャンセル電極部の別の
実施例を示すものである。これらの実施例はキャンセル
電極部の絶縁性能を向上するためのものである。図15
はファンネル2の一部にガラスの凸部30を設けたガラ
ス容器を使用するものである。該ガラス凸部によりアノ
ードボタン9部とキャンセル電極87間の縁面距離を長
くでき、絶縁性能を改善できる。図16は鍔31を一体
成型した樹脂性のホルダ32使用することによりキャン
セル電極88とアノードボタン9間の縁面距離を長く
し、絶縁性能を改善するものである。
【0027】図17はキャンセル電極部の他の実施例を
示すものである。この実施例は例えば、金属箔を絶縁性
フィルムで包んだキャンセル電極89をファンネル2に
設けた外装黒鉛5と重なる部分89aを設けて配置した
ものである。前記の重なり部分の面積89aの大小によ
り逆パルス電圧の振幅調整機能を持たせたものであり、
容易に逆パルス電圧の振幅を最適な値に設定できること
を実験により確認している。
【0028】上記の実施例において、不要輻射電界を抑
制するために必要な逆パルス電圧値はキャンセル電極と
陰極線管1の内装導電膜13との間の静電容量値によっ
て異なり、前記静電容量が50(pF)以上であれば偏
向ヨーク6に印加しているパルス電圧より小さな値の逆
パルス電圧で抑制できることが分かった。更に、該静電
容量値が100(pF)以上であれば、不要輻射電界を
抑制するための逆パルス電圧の絶対値を200(V)以
下でき、耐電圧性能を向上させる特別な処理を施さなく
ても使用できることを確認している。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
偏向ヨークに印加したパルス電圧に起因して陰極線管の
フェースプレートから外部に放出されている不要輻射電
界を、陰極線管の外装黒鉛膜のないファンネル部に具備
したキャンセル電極に逆パルス電圧を印加し管内に誘起
した交番電界により互いに打ち消し合うことによって、
十分低い値に抑制できる効果がある。加えるに、陰極線
管内において不要輻射電界を打ち消し抑制するので、陰
極線管のフェースプレート表面に形成する透明導電膜と
して不要輻射電界のシールド作用の大きな低抵抗品を使
用する必要がなく、安価な高抵抗品を使用できるので、
価格の安い画像表示装置を実現できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による陰極線管を用いた画像
表示装置の構成を示す図である。
【図2】図1を陰極線管のネック側から示した図であ
る。
【図3】本発明の実施例の動作を説明する図である。
【図4】図1における高圧ー偏向回路の構成を示す図で
ある。
【図5】偏向ヨークの水平偏向コイルに印加するパルス
電圧波形及びキャンセル電極に印加する逆パルス電圧波
形を示す図である。
【図6】本実施例の不要輻射電界を抑制する効果を示し
た図である。
【図7】逆パルス電圧を発生する別の構成を示す図であ
る。
【図8】本発明の別の実施例による構成を示す図であ
る。
【図9】本発明のさらに別の実施例による構成を示す図
である。
【図10】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図12】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図13】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図14】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図15】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図16】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【図17】本発明のさらに別の実施例による構成を示す
図である。
【符号の説明】
1 陰極線管装置 2 ファンネル 3 フェースプレート 4 防爆バンド 5 外装黒鉛 6 偏向ヨーク 61 水平偏向コイル 62 補助コイル 7 ネック 8〜89 キャンセル電極 9 アノードボタン 10 透明導電膜 11 蛍光膜 12 メタルバック膜 13 内装導電膜 20 高圧−偏向回路 21 フライバックトランス 22、23、24 巻き線 25 位相調整器 26 振幅調整器 27 リンギング抑制器 30 ファンネルガラスの凸部 31 ホルダの鍔 32 ホルダ 90 接続ピン 91 切り欠き 92 導電膜 93 コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 宣隆 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 映像メディア研究 所内 (72)発明者 川上 克幸 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所 映像メディア研究 所内 (72)発明者 吉岡 洋 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日 立製作所 電子デバイス事業部内 (56)参考文献 特開 平4−315741(JP,A) 特開 平5−244540(JP,A) 特開 平5−207404(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/96 H01J 29/88 H01J 29/76

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも陰極線管と偏向ヨークとを有
    する画像表示装置において、 前記陰極線管のファンネルの一部分に密着して設けられ
    る導電体を備えてなり、 該導電体は、 前記偏向ヨークに印加されるパルス電圧と
    逆極性のパルス電圧を印加することにより前記陰極線管
    の内部に設けられた導電膜に生ずる交番電圧をキャンセ
    ルすることを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも陰極線管と偏向ヨークを有す
    る画像表示装置において、 前記陰極線管のファンネルの一部分に密着して設けられ
    る導電体と、該導電体に前記偏向ヨークに印加されるパ
    ルス電圧と逆極性のパルス電圧を印加する手段を備え、
    該陰極線管のファンネルの内部に形成した導電膜に該逆
    極性パルス電圧を静電結合により誘起することを特徴と
    する画像表示装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも陰極線管と偏向ヨークを有す
    る画像表示装置において、 前記陰極線管のファンネルの一部分に密着して設けられ
    る導電体を備えてなり該導電体は、前記偏向ヨークに印加されるパルス電圧と
    逆極性のパルス電圧を印加することにより前記陰極線管
    の内部に設けられた導電膜に生ずる交番電圧をキャンセ
    ルし、 該逆極性パルス電圧を印加する導電体は陰極線管に静電
    容量を付加するために接地された外装導電膜と偏向ヨー
    クの開口部との間の領域又は該外装導電膜が形成されて
    いないガラス容器の部分に配設されることを特徴とする
    画像表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の画像表示装置において、 前記逆パルス電圧を供給する導電体の一部がファンネル
    の外部に形成した外装導電膜と重なることを特徴とする
    画像表示装置。
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