JP3354595B2 - カメラ用情報入力装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カメラ用情報入力装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のカメラに用いられている情報入力
装置は、例えば特開平２−１２７６３２号公報に開示さ
れているように、予め所定のメッセージ、例えば“HAPP
Y BIRTHDAY”や“KYOTO ”などをカメラ内の記憶回路
等に記憶させておき、これをマニュアルスイッチ等で指
定してメッセージ等をフィルムに写し込むものや、特開
平２−２１９０３６号公報に開示されているようにキー
ボード等の入力手段を有しこの入力情報を受けて文字を
データバックから読み出してフィルムにメッセージを写
し込むものなどが一般的であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしなから、前者は
写し込むメッセージの種類が限られてしまい、撮影ごと
に撮影状況に対応するメッセージを写し込むことはでき
ないという問題点を有していた。

【０００４】後者はカメラ本体にキーボート等の入力手
段を設けてあるので、撮影状況に対応するメッセージを
写し込むことはできるが、カメラ本体のスイッチ等が増
え操作も複雑になるうえカメラ本体の重量も増え携帯し
にくくなるという問題点を有していた。

【０００５】本発明の目的は、カメラ本体のスイッチ類
を増加させることになく、撮影状況に対応するメッセー
ジを写し込むことができるカメラ用情報入力装置を提供
することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、撮影モードと
送信モードを選択的に切り換えるモード選択手段と、第
１のレリーズスイッチと、上記モード選択手段により上
記撮影モードが選択されている際に上記第１のレリーズ
スイッチが操作された場合には撮影フィルムに写し込む
情報データとレリーズ信号とを送信し、上記モード選択
手段により上記送信モードが選択されている際に上記第
１のレリーズスイッチが操作された場合には上記情報デ
ータのみを送信する送信手段とを含む送信部と、上記送
信部とは別体に設けられ上記送信手段から送信された上
記情報データおよび上記レリーズ信号を受信する受信手
段と、第２のレリーズスイッチと、上記受信手段で受信
した上記情報データを記憶する記憶手段と、上記記憶手
段に記憶された上記情報データに応じた情報を表示する
表示手段と、上記受信手段による上記レリーズ信号の受
信または上記第２のレリーズスイッチの操作に伴う撮影
時に上記記憶手段に記憶された上記情報データに応じた
情報を撮影フィルムに写し込むデータ写込み手段とを設
けることにより上記の目的を達成している。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を図面に示す一実施例に基づい
て具体的に説明する。

【０００８】図１において、１は送信部で、情報入力部
２、記憶回路３、表示部４、記憶回路５、レリーズスイ
ッチ６、モード切換えスイッチ７、選択スイッチ８、発
光素子９、発光素子駆動回路１０、制御回路１１等から
なる。情報入力部２は情報入力手段を構成し、テンキ
ー、カナキー等からなり、撮影フィルムに写し込む写込
み情報を入力する。記憶回路３は第１の記憶手段を構成
し、ＲＡＭ等からなり、情報入力部２により入力された
写込み情報データ等を複数種類（本例では、メモリブロ
ック１〜５に対応する５種類）記憶する。表示部４は表
示手段を構成し、ＬＣＤ等からなり、情報入力部２によ
り入力されたメッセージ等の写込み情報および記憶回路
３で記憶している写込み情報等を表示する。記憶回路５
はＲＯＭ等からなり、文字フォントパターン等を記憶し
ている。モード選択スイッチ７は撮影モードと送信モー
ドとを切換える。選択スイッチ８は選択手段を構成し、
記憶回路３に記憶している写込み情報の中からフィルム
に写し込む写込み情報を選択する。

【０００９】発光素子９は送信手段を構成し、写込み情
報データを送信する。制御回路１１はＣＰＵ、ＲＯＭ、
ＲＡＭ等からなり、送信部１全体の動作を制御する。１
２は第１および第２の受信手段を構成する受光素子で、
発光素子１０から送信された写込み情報データ等を受信
する。１３は写込み情報データ検出回路で、受光素子１
２で受信された写込み情報データを検出する。１４はレ
リーズスイッチである。１５は記憶回路で、ＲＡＭ等か
らなり、受光素子１２で受信された写込み情報データ等
を記憶する。１６は記憶回路で、ＲＯＭ等からなり、文
字フォントパターン等を記憶している。１７はデータ写
込み手段を構成するＬＥＤアレイで、写込み情報データ
をフィルムに写込む。１８はＬＥＤドライバである。１
９は表示部で、ＬＣＤ等からなり、フィルムに写し込む
情報を表示する。２０はカメラ装置で、一般のカメラの
撮影機構回路等を有しており、フィルム（図示せず。）
に被写体を撮影する。２１は制御回路で、ＣＰＵ、ＲＯ
Ｍ、ＲＡＭ等からなり、撮影、情報写込み動作等の制御
を行なう。なお、受光素子１２、写込み情報データ検出
回路１３、レリーズスイッチ１４、記憶回路１５，１
６、ＬＥＤアレイ１７、ＬＥＤドライバ１８、表示部１
９、カメラ装置２０および制御回路２１はカメラ本体に
配置されているものとする。

【００１０】つぎに、図２を参照して送信部１の動作を
説明する。いま、予め指定されているメモリブロックに
記憶している写込み情報が表示部４に表示されていると
する（ステップ２ａ）。

【００１１】写込み情報を入力する際は、選択スイッチ
８を操作して（ステップ２ｂ）、写込み情報を入力する
メモリブロックを指定する。

【００１２】選択スイッチ８が１回閉成するごとに、制
御回路１１は現在選択しているメモリブロックのつぎの
メモリブロックを指定し（ステップ２ｃ）、指定したメ
モリブロックの記憶領域を記憶回路３から選択する（ス
テップ２ｄ）。

【００１３】例えば、記憶回路３内のメモリブロック３
に記憶している写込み情報が表示部４に表示されている
ときに選択スイッチ８が１回操作されると、制御回路１
１はメモリブロック４を指定し、メモリブロック４の記
憶領域を記憶回路３から選択する。なお、メモリブロッ
ク５に記憶している写込み情報が表示部４に表示されて
いるときに選択スイッチ８が１回操作されると、制御回
路１１はメモリブロック１を指定し、メモリブロック１
の記憶領域を記憶回路３から選択する。

【００１４】ここで、情報入力部２により所望の写込み
情報が入力されると（ステップ２ｅ）、制御回路１１は
上記で選択した記憶回路３の記憶領域に写込み情報を記
憶させる（ステップ２ｆ）。このとき、制御回路１１は
情報入力部２により入力された写込み情報に対応する文
字フォントパターンを記憶回路５から読み出して表示部
４に表示する（ステップ２ａ）ので、誤入力を防ぐこと
ができる。なお、本例ではメモリブロック１には何も入
力できないものとする。

【００１５】上記のように入力された写込み情報の中か
ら所望のものを選択してフィルムに写し込む場合は、上
記と同様に選択スイッチ８を操作して（ステップ２ｂ）
所望の写込み情報が記憶されているメモリブロックを指
定する。

【００１６】選択スイッチ８により所望のメモリブロッ
クが指定されると、制御回路１１は上記と同様に記憶回
路３の所定の記憶領域を選択する（ステップ２ｃ，２
ｄ，２ｅ，２ａ，２ｂ）。

【００１７】つぎに、制御回路１１はレリーズスイッチ
６が操作されたか判別する（ステップ２ｇ）。

【００１８】レリーズスイッチ６が操作されると、制御
回路１１は上記で選択されたメモリブロックに記憶され
ている写込み情報データを読み出し、発光素子駆動回路
１０を動作させて読み出した写込み情報データを発光素
子９から送信する（ステップ２ｈ）。

【００１９】つぎに、制御回路１１はモード選択スイッ
チ７が撮影モードになっているか判別する（ステップ２
ｉ）。

【００２０】モード選択スイッチ７が撮影モードになっ
ている場合は、続いてレリーズ信号を発光素子９から送
信し（ステップ２ｊ）、ステップ２ａの動作に戻る。

【００２１】ステップ２ｉ動作時に撮影モードでなく、
送信モードが設定されていると、ステップ２ａの動作に
戻る。

【００２２】発光素子８から送信された写込み情報デー
タは受光素子１２で受光され、写込み情報データ検出回
路１３で検出されて制御回路２１に入力する。

【００２３】制御回路２１は入力する写込み情報データ
を記憶回路１５に記憶させるとともに、入力した写込み
情報データに対応する文字フォントパターンを記憶回路
１６から読み出して表示部１９に表示する。

【００２４】このように、送信部１から送信された写込
み情報データがカメラ本体の表示部１９に表示されるの
で、正確に写込み情報データが受信されたか確認するこ
とができるとともに、現在どのような写込み情報データ
が記憶されているか確認することができる。

【００２５】なお、フィルムに何も情報を写し込まない
ときは、メモリブロック１を選択すればよい。

【００２６】ここで、レリーズスイッチ１４が操作され
るか送信部１からレリーズ信号が入力すると、制御装置
２１はカメラ装置２０を動作させて被写体の撮影を行な
い、撮影動作終了後に記憶回路１５から写込み情報デー
タを読み出し、読み出した写込み情報データに対応する
文字フォントパターンを記憶回路１６から読み出し、そ
のパターンに従ってＬＥＤドライバ１８を駆動し、ＬＥ
Ｄアレイ１７を発光させて撮影フィルムに情報を写し込
む。

【００２７】なお、記憶回路３としてＥＥＰＲＯＭを用
いてもよく、これにより半永久的に書込み／消去を行な
うことができる。

【００２８】上記の例では送信部１の表示部４に指定さ
れた写込み情報のみを表示させたが、記憶回路３で記憶
している全ての写込み情報を表示させ、その中から所望
の写込み情報を選択スイッチ８により選択するようにし
てもよい。

【００２９】上記では、送信部側で複数の写込み情報デ
ータを記憶して所望の写込み情報データをカメラ本体に
送信する例を示したが、カメラ本体に予め複数の写込み
情報データを記憶しておき、送信部で写込む情報データ
を選択する例をつぎに説明する。

【００３０】図３において、２２は第２の記憶手段を構
成する記憶回路で、ＲＡＭ等からなり、写込み情報デー
タ検出回路で検出された写込み情報データを複数種類
（本例では、メモリブロック１〜５に対応する５種類）
記憶する。２３は表示部で、ＬＣＤ等からなり、記憶回
路２２で記憶している全て（本例では、５種類）の写込
み情報データを順次表示する。なお、図１と同一番号の
ものは同一のものとする。

【００３１】つぎに動作を説明する。いま、予め指定さ
れているメモリブロックで記憶している写込み情報が表
示部２３に表示されているとする。

【００３２】写込み情報を記憶回路２２に入力する際
は、選択スイッチ８を操作して写込み情報を入力するメ
モリブロックを指定する。

【００３３】選択スイッチ８が操作されると、制御回路
１１は発光素子駆動回路１０を動作させて発光素子９か
ら選択信号を送信させる。

【００３４】受光素子１２が上記の選択信号を受光する
と、写込み情報データ検出回路１３は選択信号を検出し
て制御回路２１に選択信号を出力する。

【００３５】制御回路２１は選択信号を受けると、現在
選択しているメモリブロックのつぎのメモリブロックを
指定し、指定したメモリブロックの記憶領域を記憶回路
２２から選択する。

【００３６】ここで、情報入力部２により所望の写込み
情報を入力すると、制御回路１１は発光素子駆動回路１
０を動作させて発光素子９から写込み情報データを送信
させる。

【００３７】受光素子１２が上記の写込み情報データを
受光すると、写込み情報データ検出回路１３は写込み情
報データを検出して制御回路２１に写込み情報データを
出力する。

【００３８】制御回路２１は写込み情報データを受ける
と、上記で選択した記憶回路２２の記憶領域に写込み情
報を記憶させる。このとき、制御回路２１は写込み情報
データに対応する文字フォントパターンを記憶回路１６
から読み出して表示部２３に表示する。

【００３９】上記のように入力された写込み情報の中か
ら所望のものを選択してフィルムに写し込む場合は、上
記と同様に選択スイッチ８を操作して所望の写込み情報
が記憶されているメモリブロックを指定した後で、レリ
ーズスイッチ６，１４を操作することで、上記と同様に
撮影フィルムに所望の写込み情報を写し込むことができ
る。

【００４０】このように、今日の日付や撮影場所、コメ
ント等の写込み情報を簡単な操作で撮影フィルムに写し
込むことができる。

【００４１】なお、上記では表示部２３に指定された写
込み情報のみを表示させたが、記憶回路２２で記憶して
いる全ての写込み情報を表示させ、その中から所望の写
込み情報を選択スイッチ８により選択するようにしても
よい。

【００４２】また、記憶回路２２としてＥＥＰＲＯＭを
用いてもよく、これにより半永久的に書込み／消去を行
なうことができる。

【００４３】上記の例では、写込み情報を光信号でカメ
ラ本体に送信したが、カメラに送信部を直接接続し、電
気信号として送信してもよい。

【００４４】また、予め決められたメッセージ等を複数
カメラ内の記憶回路に記憶させておき、この中から送信
部１で所望の写込み情報を選択して写込みを行なうよう
にしてもよい。

【００４５】

【発明の効果】本発明によれば、カメラ本体のスイッチ
類を増加させることなく撮影状況に対応するメッセージ
を写し込むことができる。また、モード選択手段により
撮影モードが選択されている際に送信部の第１のレリー
ズスイッチが操作された場合には撮影フィルムに写し込
む情報データとレリーズ信号とを送信し、モード選択手
段により送信モードが選択されている際に送信部のレリ
ーズスイッチが操作された場合には情報データのみを送
信し、受信した情報データに応じた情報を表示するの
で、写込み情報の設定からレリーズまでの時間に余裕が
ある場合は、モード選択手段により送信モードを設定す
ることにより、レリーズ前に写込み情報の設定のみを行
って表示により写し込み情報を確認するような時間のか
かる動作が可能となって写し込み情報の誤設定を確認可
能となり、また、写込み情報の設定からレリーズまでの
時間に余裕がない場合は、モード選択手段により撮影モ
ードを設定することにより、写込み情報の設定とレリー
ズ動作を１回のレリーズスイッチ操作で行える短時間の
動作が設定可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示したブロック回路図。

【図２】図１の動作説明のためのフローチャート。

【図３】本発明の他の実施例を示したブロック回路図。

【符号の説明】

１ 送信部 ２ 情報入力手段 ３ 第１の記憶手段 ４ 表示手段 ８ 選択手段 ９ 送信手段 １２ 受信手段 １７ データ写し込み手段 ２２ 第２の記憶手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 晃代 千葉県四街道市鹿渡934−13番地 株式 会社精工舎千葉事業所内 (72)発明者 遠藤 慎一 千葉県四街道市鹿渡934−13番地 株式 会社精工舎千葉事業所内 (56)参考文献 特開 平４−27925（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−87729（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−130425（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−35127（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮影モードと送信モードを選択的に切り
   換えるモード選択手段と、第１のレリーズスイッチと、
   上記モード選択手段により上記撮影モードが選択されて
   いる際に上記第１のレリーズスイッチが操作された場合
   には撮影フィルムに写し込む情報データとレリーズ信号
   とを送信し、上記モード選択手段により上記送信モード
   が選択されている際に上記第１のレリーズスイッチが操
   作された場合には上記情報データのみを送信する送信手
   段とを含む送信部と、 上記送信部とは別体に設けられ、 上記送信手段から送信
   された上記情報データおよび上記レリーズ信号を受信す
   る受信手段と、第２の レリーズスイッチと、上記受信手段で受信した上記情報データを記憶する記憶
   手段と、 上記記憶手段に記憶された上記情報データに応じた情報
   を表示する表示手段と、 上記受 信手段による上記レリーズ信号の受信または上記
   第２のレリーズスイッチの操作に伴う撮影時に上記記憶
   手段に記憶された上記情報データに応じた情報を撮影フ
   ィルムに写し込むデータ写込み手段とを具備したことを
   特徴とするカメラ用情報入力装置。