JP3347792B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

半導体集積回路

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JP3347792B2 JP2590693A JP2590693A JP3347792B2 JP 3347792 B2 JP3347792 B2 JP 3347792B2 JP 2590693 A JP2590693 A JP 2590693A JP 2590693 A JP2590693 A JP 2590693A JP 3347792 B2 JP3347792 B2 JP 3347792B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、位置検出装置(以下
SD(Position Sensitive Device)素子と称する)
を内蔵する半導体集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のPSD素子の構成を示す
断面図である。図において、1はN+型(第1導電形の
高濃度)の基板、2はその上に形成されたP-型(第2
導電形の低濃度)の拡散層であり、上記N+基板1とP-
の拡散層2との接合面に形成されるPN接合においてP
D素子を構成している。3は上記P-の拡散層2に接
続して設けられた電極、3aは該電極3下の電極コンタ
クト用の高濃度領域、8は光が入射する入射エリア、2
0は該入射エリア8と、上記電極3及びコンタクト領域
3aとを絶縁する絶縁膜である。
【0003】次に、動作について説明する。入射エリア
8からP- 拡散層2に入射した光によって、N+ 基板1
とP- の拡散層2との接合面において電流が誘起され、
電極3より電流が流れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のPSD素子は以
上のように構成されているので、P+基板上の - 型低濃
度拡散層上に構成するバイポーラ素子(図示せず)と、
一基板上に構成することができず、同一の回路に使用
する場合にも別基板とすることが必要となり、そのた
め、実装面積を大きくしてしまうなどの問題点があっ
た。
【0005】また、従来のPSD素子はP-拡散層2が
低濃度であるので、該P-拡散層2の深さを深くするこ
とができず、PSD素子を深いところで形成することが
出来なかった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、P+基板上の - 型低濃度拡散層
上に構成するバイポーラ素子と同一基板上にPSD素子
を構成することのできるPSD素子内蔵半導体集積回路
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るPSD素
子内蔵半導体集積回路は、P+基板上に - 型低濃度拡散
上をエピタキシャル成長してなる構成において、該P
+基板と - 型低濃度拡散層上との界面に形成したN+
込み層と、その上に形成した + 型分離拡散層とでPS
D素子を構成したものである。
【0008】また、この発明に係るPSD素子内蔵半導
体集積回路は、上記PSD素子部を小さく分割して配置
形成し、隣接するPSD素子部の間を抵抗値の高いP-
拡散層で接続したものである。
【0009】
【作用】この発明においては、PSD素子を、P+基板
上にエピタキシャル成長させた - 型低濃度拡散層内に
形成するようにしたので、PSD素子をバイポーラ素子
と同一基板上に形成することができる。
【0010】また、本発明においては、上記N+埋込み
層と + 型分離拡散層とでPSD素子を構成することに
より、バイポーラ素子を形成する工程に新たな工程を加
えることなく、PSD素子を構成することができる。
【0011】また、本発明においては、上記N+埋込み
層と + 型分離拡散層とのPN接合を半導体装置表面か
ら深いところに設けることにより、波長の長い赤外領域
での感度が高いPSD素子を得ることができる。
【0012】また、本発明においては、PSD素子を
さく分割して半導体装置内に配置し、さらに該PSD素
子間を高抵抗値のP-領域で接続することにより、全体
としての抵抗値を上げ、電流の分流比のばらつきを小さ
くすることができる。
【0013】
【実施例】実施例1. 図1(a) ,(b) は、本発明の第1の実施例によるPS
素子内蔵半導体集積回路の構成を示す断面図及び平面図
である。図において、4は + 第2導電形の高濃度)
の基板、5はP+基板4上にエピタキシャル成長により
形成された - 型低濃度(第1導電形低濃度)拡散層、
7は上記 + 板4と - 型低濃度拡散層5との界面に形
成された + 第1導電形高濃度)埋込み層、6は上記
- 型低濃度拡散層5中に形成された + 型(第2導電形
高濃度)分離拡散層、3は上記 + 型分離拡散層6に接
続して設けられた電極、8は光が入射する入射エリア、
10はバイポーラ素子部、20は上記入射エリア8と、
上記電極3とを絶縁する絶縁膜である。
【0014】次に、動作について説明する。図1(a) に
おいて、入射エリア8に赤外領域の波長の長い光が入射
されると、 + 型分離拡散層6とN+埋込み層7との接合
界面付近に上記光が当たることによって、該接合面付近
に電流が発生し、該電流が上記電流発生地点から両電極
3までの経路間の抵抗比で分流されて流れる。
【0015】本実施例においては、PSD素子を、P+
基板4上のエピタキシャル成長した - 型低濃度拡散層
5内に形成した構成としているので、P+基板4上のエ
ピタキシャル成長した - 型低濃度拡散層5内に形成さ
れるバイポーラ素子と、上記PSD素子を同一基板上
構成することが可能となる。
【0016】図9(a) ,(b) ,(c) はPN接合面の深さ
とPSD素子の感度の関係を示した模式図であり、図9
(a) は感度測定に使用したPSD素子の構造図、図9
(b) は図9(a) に示すPSD素子の等価回路図、図9
(c) は上記PSD素子における入射波長と感度の関係を
測定した結果を示すグラフである。図に示すように、接
合面が表面から深いところに位置しているPSD素子
は、赤外領域の波長の長い光に対する感度が高い。図4
に示した従来のPSD素子においては、P-拡散層2が
低濃度であるために、P-拡散層2を深く設けることが
できず、そのため、N+型基板1との接合面で構成され
るPSD素子を深いところに設けることができなかった
が、しかるに実施例においては、PSD素子が、深い
+ 型分離拡散層6とN+埋込み層7との接合面において形
成されるため、PSD素子を表面から深い位置に設ける
ことが可能となり、赤外領域の波長の長い光に対する感
度が高いPSD素子を得ることが可能となる。
【0017】また、バイポーラトランジスタを形成する
際には、バイポーラトランジスタ間の分離のために、バ
イポーラトランジスタ間に + 型分離拡散層を設ける必
要があり、さらに、NPNトランジスタや他のバイポー
ラ素子を形成するためにはN + 込み層7を設ける必要
がある。このため、バイポーラ素子の + 型分離拡散層
6を設ける工程、およびN+埋込み層7を設ける拡散工
程と同時に、PSD素子の + 型分離拡散層6と、N+
込み層7を形成することにより、バイポーラ素子を形成
する工程に新たな工程を加えることなく、PSD素子を
形成することができる。
【0018】実施例2. 図2および3は本発明の第2の実施例におけるPSD素
子の構成を示す断面を模式的に表した図であり、図3は
図2の平面図である。図2,3において、4はP+
板、5はこのP+基板4の上にエピタキシャル成長した
- 型低濃度拡散層、7はN+埋込み層、6は + 型分
拡散層、8は入射エリア、9は + 型分離拡散層6より
抵抗値が高いP-拡散膜、20は絶縁膜である。本実施
例のPSD素子は、図2に示すように、上記実施例1の
PSD素子を電極3間で小さく分割した後、図3に示す
ように配列させ、P-拡散膜9で接続したものである。
【0019】図7(a) ,(b) は従来のPSD素子の電気
的構成、および本実施例2のPSD素子の電気的構成を
それぞれ示す断面図である。図において、nは入射エリ
ア8における光の入射した位置、mは入射した光により
電流が発生した位置、hは上記位置nと位置mとの間の
距離、I1 ,I2 ,I4 ,I5 は各電極から出力される
電流、l1 ,l2 ,l4 ,l5 は各電極から位置nまで
の距離、r1 ,r2 は電極から位置mまでの抵抗値、r
6 は位置mから位置nまでの抵抗値、r4 ,r5 は位置
nから各電極までの抵抗値である。
【0020】次に動作について説明する。図2に示すP
D素子において、入射エリア8に入射した光が、 +
型分離拡散層6とN+埋込み層7の接合面付近に当たる
ことによって電流が発生する。入射エリア8のひとつに
入射した光により発生した電流は、その入射エリアの箇
所からみた両方の電極3までの抵抗の値により分流され
る。分流された電流の値により位置を判別する。従来の
PSD素子においては、入射エリアに光が入射した位置
と、電極に流れる電流との間には、 r1 :r2 = √(l12+h2 ):√(l22+h2 ) の関係が成り立つが、電極からの電流比I2 :I1 =r1 :r2 は厳密には入射エリアにおける光の入射した位置nを示
すものではない。本実施例のPSD素子においては、r
4 ,r5 はr6 より十分大きいため、電極からの電流比
と光の入射した位置nとの間には、I5 : I4 =r4 :r5 =l4 :l5 の関係が成り立つ。このため、電極から出力される光の
入射によって発生する電流の比を求めることによって、
光の入射位置を示すl4 :l5 を正確に知ることができ
る。これによって本実施例2においては従来よりも、よ
り正しく位置を検出することができる。
【0021】図8は本実施例2のPSD素子の回路構成
を模式的に表した図である。図において、r1 〜r24は
全て同じ抵抗値Rを有する抵抗、O1 ,O2 は出力端
子、D1〜D12 は分割配置されたPSDである。
【0022】次に本実施例の動作を図8について説明す
る。たとえば、PSD素子D6に光が入射し、電流Io が
発生すると、電流はPSD素子D6からみた出力端子O1
までのインピーダンスZ1 と、PSD素子D6からみた出
力端子O2までのインピーダンスZ2 とで分流されるこ
とになる。インピーダンスZ1 と、インピーダンスZ2
は、数1,数2に示すように求められる。
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
【0025】本実施例における出力端子O1に流れる電
流をI1 、O2に流れる電流I2 とし、その比I1 :I
2 を、インピーダンスZ1 とインピーダンスZ2 から求
めると次のようになる。 I1 +I2 =I0 よって、 I1 ×Z1 =I2 ×Z2 I1 ×0.429×R=I2 ×0.706×R I1 :I2 =0.706:0.429 上記のように、光の入射する箇所によってZ1 とZ2 の
比が変わるため、電流I1 ,I2 の比が変化する。この
比を検出することで、逆に光の入射箇所を判別すること
ができる。
【0026】実施例3.図5(a) ,(b) はこの発明の第
3の実施例を示す平面図及び断面図である。図に示すよ
うに、入射エリア8を一列に配置し、P- 拡散膜9によ
って直列に接続することにより、入射エリアの面積、お
よびPN接合部の面積を大きくして、入射光の範囲が変
化したり、入射光が上下にずれたりしても、より多くの
入射エリアに光を入射させ、発生する電流を増し、位置
検出の誤差を小さくすることができる。
【0027】実施例4.図6(a) ,(b) はこの発明の第
4の実施例を示す平面図及び断面図である。本図に示す
PSD素子は、小さく分割した入射エリア8を、電極3
の間で、複数列に並べて配置し、各列内の入射エリア8
をP- 拡散膜9により直列に接続し、さらに、各列間を
- 拡散膜9により並列に接続したものである。
【0028】本実施例4においては、第3の実施例と比
較して、入射した光の範囲(即ち面積)が小さい場合、
できるだけ入射エリア部分の共通抵抗を小さくすること
により、電極までの間で発生する抵抗比の誤差を減少さ
せることによって、位置を正確に検出することができ
る。
【0029】また、図3と比較して、入射エリア8間を
上下左右方向に接続するP- 拡散膜9がないので、入射
エリア8を数多く設けることができ、入射光の範囲が小
さい場合、電流をより多く発生させることができ、位置
検出の精度を上げることができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、PS
D素子を + 型分離拡散層とN+埋込み層とで構成した
ことによって、バイポーラ素子と同一基板に構成するこ
とができ、PSD素子内蔵半導体集積回路の実装面積を
小さくできる効果がある。
【0031】また、この発明によれば、PSD素子を
導体基板上に小さく分割して配置し、その間をP-層か
らなる抵抗で接続することで、より位置検出精度の高い
PSD素子が得られる効果がある。
【0032】また、この発明によれば、PSD素子を
面から深い位置に設けることにより、赤外領域の波長の
長い光に対する感度が高いPSD素子を得ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例によるPSD素子の
造を示す断面図(図1(a))、及び平面図(図1(b))であ
る。
【図2】この発明の第2の実施例によるPSD素子の
造を示す断面図である。
【図3】この発明の第2の実施例によるPSD素子の
置図である。
【図4】従来のPSD素子の構成を示す断面図である。
【図5】この発明の第3の実施例によるPSD素子の
面図(図5(a))及び断面図(図5(b))である。
【図6】この発明の第4の実施例によるPSD素子の
面図(図6(a))及び断面図(図6(b))である。
【図7】従来のPSD素子の電気的構成を示す断面図
(図7(a))及びこの発明の第2の実施例によるPSD素
子の電気的構成を示す断面図(図7(b))である。
【図8】この発明の第2の実施例によるPSD素子の
路構成を示す模式図である。
【図9】従来のPSD素子におけるPN接合面の深さと
感度の関係を示す模式図である。
【符号の説明】
1 N+基板 2 P-拡散層 3 電極 3a P+拡散層 4 P+基板 5 - 型低濃度拡散層 + 型分離拡散層 7 N+埋込み層 9 P-拡散層 10 バイポーラ素子部 20 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−244774(JP,A) 特開 昭63−56966(JP,A) 特開 昭64−53472(JP,A) 特開 昭63−1904(JP,A) 特開 昭62−39713(JP,A) 特開 平5−190892(JP,A) 特開 平5−93652(JP,A) 特開 平5−302818(JP,A) 特開 昭61−155801(JP,A) 特開 平5−335618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10 - 31/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置検出装置を内蔵する半導体集積回路
    において、 第1導電形高濃度基板上にエピタキシャル成長された第
    2導電形低濃度拡散層が形成され、 上記第1導電形高濃度基板と、上記第2導電形低濃度拡
    散層との間に、第2導電形高濃度埋込み層が形成され、 該第2導電形高濃度埋込み層上の上記第2導電形低濃度
    拡散層中に、第1導電形高濃度分離拡散層が形成され、 上記第2導電形高濃度埋込み層と上記第1導電形高濃度
    分離拡散層とにより、上記位置検出装置が構成されてい
    ることを特徴とする半導体集積回路。
  2. 【請求項2】 上記第2導電形高濃度埋込み層上の上記
    第2導電形低濃度拡散層内にバイポーラトランジスタを
    形成させ、さらに上記第1導電形高濃度分離拡散層によ
    り分離したバイポーラ素子部を上記第1導電形高濃度の
    同一基板上に構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の半導体集積回路。
  3. 【請求項3】 上記位置検出装置は、上記第1導電形高
    濃度基板上に分割して配置形成されるとともに、互いに
    隣接する上記位置検出装置間は、上記第2導電形低濃度
    拡散層の表面領域に形成された第1導電形低濃度拡散層
    により接続されていることを特徴とする請求項1または
    請求項2のいずれかに記載の半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 上記位置検出装置は、碁盤の目状に分割
    して配置形成され、縦横方向において互いに隣接する上
    記位置検出装置どうしは、上記第2導電形低濃度拡散層
    の表面領域に形成された第1導電形低濃度拡散層により
    接続されていることを特徴とする請求項3に記載の半導
    体集積回路。
  5. 【請求項5】 上記位置検出装置は、複数列に分割して
    配置形成され、かつその複数列には分割された複数の上
    記位置検出装置がそれぞれ直列に配置され、それぞれの
    列において複数の上記位置検出装置は上記第2導電形低
    濃度拡散層の表面領域に形成された第1導電形低濃度拡
    散層により接続されていることを特徴とする請求項3に
    記載の半導体集積回路。
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