JP3345823B2 - 残光性蛍光体 - Google Patents

残光性蛍光体

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JP3345823B2
JP3345823B2 JP07295095A JP7295095A JP3345823B2 JP 3345823 B2 JP3345823 B2 JP 3345823B2 JP 07295095 A JP07295095 A JP 07295095A JP 7295095 A JP7295095 A JP 7295095A JP 3345823 B2 JP3345823 B2 JP 3345823B2
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嘉典 村崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蓄光蛍光体に利用できる
残光性蛍光体に関し、特に、粒子形状が良い、分散性の
高い、粒度分布のシャープなユーロピウム付活されたア
ルミン酸塩を主体とする残光性蛍光体及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光体の中には、太陽光や人工照明の光
を照射すると、暗所で比較的長い時間残光をもつものが
あり、この現象を何回も繰り返すことができることから
蓄光蛍光体と呼ばれる。近年、社会生活が高度化し複雑
さが増すとともに、防災に関する関心が一層高まり、特
に、暗所で光る蓄光蛍光体の防災分野での利用が広がり
つつある。また、最近は蓄光蛍光体を、プラスチックに
混入して、プレート、シートなどに加工することによ
り、多方面に用途が広がりつつある。
【0003】従来より、蓄光蛍光体としてZnS:Cu
蛍光体が使用されてきたが、必ずしも十分満足されてい
なかった。それはこの蛍光体が次のような本質的な欠点
を有しているためである。一つは、そのりん光輝度(残
光の輝度)が数十時間にわたって確認できるほど高くな
いこと。もう一つは、紫外線により光分解し蛍光体結晶
表面にコロイド状亜鉛金属を析出し外観が黒色に変色
し、りん光輝度が著しく低下する問題がある点である。
このような劣化は高温高湿の条件下で特に起こりやす
く、通常この欠点を改善するのにZnS:Cu蛍光体の
表面には耐光処理を施してあるが完全に防止することは
難しい。その為、ZnS:Cu蛍光体は屋外など直射日
光にさらされるような場所に用いることを避けなければ
ならない。
【0004】これに対し、Eu等で付活されSrAl2
4を母体とする蛍光体が蛍光体同学会で報告され注目
された(第248回蛍光体同学会講演予稿1993年11月26
日)。その組成は完全には明らかにされてないが、この
蛍光体の母体は米国特許2392814号、米国特許3
294699号、及び米国特許4216408号に開示
される蛍光ランプ用蛍光体であり、これを改良すること
により上記したZnS:Cu蛍光体の本質的に持つ欠点
をカバーしたとしている。2価のEuは間接遷移により
ブロードなスペクトルの発光を示し、調製条件及び母体
結晶の構造に影響され、例えば母体結晶がアルミネー
ト、ガレート、ボレート或いはアルミニウムガレートで
あるかにより、紫外域から黄色までの広い範囲で発光す
ることは一般的に知られている。
【0005】本発明者等は先に、Srアルミネート蛍光
体に硼酸を含有させることにより、焼成工程での反応性
が向上し、その結果りん光輝度がさらに改善できること
を見い出し特許出願した。(特願平6−147912
号)また、アルカリ土類金属及び亜鉛の硼アルミン酸塩
蛍光体について米国特許を取得した。(米国特許537
6303号、平成6年6月10日出願)ところが、この
アルミネートの蛍光体は元来耐熱性、耐水性が悪く、し
かも硼酸の添加により耐熱性はさらに悪くなる問題があ
った。これに対し、この種の蛍光体に特定量の硼素とリ
ン酸化合物を同時に含有させることで、耐熱性、耐水性
に優れた残光性蛍光体を得ることを見いだし特許出願し
た。(特願平6−234606号)
【0006】フラックスに硼酸を使用すると、粒子成長
が促進されることでりん光輝度は大幅に改善できる。ま
た、フラックスとしての効果と同時に、硼素が蛍光体組
成に含有され、アルミネート構造のアルミニウムを硼素
で置換し、アルミネートの結晶性を向上する。そのこと
で、発光中心と捕獲中心を安定化が行われ、残光時間、
りん光輝度の改善に有効に働く。その反面、比較的低温
で共有混合物を形成するために、アルミネート系の残光
性蛍光体の異常成長を引き起こす。その結果、焼成品が
溶融し、粗大粒子を生成し、結晶成長のコントロールが
困難となる。
【0007】一般に、蛍光体は目的に応じた種々の方法
で塗布され、蛍光面を形成するが、粗大粒子の存在はこ
の塗布作業を困難にし、また、得られる蛍光面の品質を
悪化させる。従って、この粗大粒子を除去する必要があ
る。一つの方法としては、溶融物及び粗大粒子を分級等
により取り除く方法が考えられるが、収率低下につなが
り経済的でない。そこで、蛍光体の粗大粒子をボールミ
ル等で粉砕する方法がある。しかし、この粉砕により同
時に多数の微小粒子が生成する。残光性蛍光体は、一般
的に粒径が大きいほどりん光輝度が高くなる傾向があ
り、このような微小粒子の生成はりん光輝度を大きく低
下させてしまう。これに対し、焼成温度を低くすること
で溶融状態が緩和され、粉砕しやすくなり、微小粒子の
生成量は減少するが、逆に結晶成長が十分でなく、りん
光輝度が低くなってしまうという。このように、この硼
酸系のフラックスでは粒子形状が良く分散性の高い、粒
度分布のシャープな残光性蛍光体を得ることは困難であ
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は上述した問題点を解決することにあり、すなわち、粒
子形状の良い、分散性の高い、粒度分布のシャープな粒
子性能の高い残光性蛍光体を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した課題
を解決する目的で鋭意検討した結果、残光性蛍光体を焼
成する時に加えるフラックス成分としてハロゲン元素が
有効であり、また特定量のハロゲン元素が蛍光体母体組
成中に含有されることにより、粒子性能が改善されるこ
とを見いだした。通常のアルミネート系蛍光体におい
て、ハロゲン元素の含有は蛍光体の発光性能を低下させ
る傾向にあり、仮にこれをフラックスとして用いるとし
ても、通常、最終の蛍光体組成から除去するための手段
が講じられる。本発明者は、この種のアルミネート蛍光
体は特定の範囲のハロゲン元素が含有されることで、粒
子性能の向上のみならず、以外にも発光性能の改善につ
ながることを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0010】すなわち、本発明の残光性蛍光体は、2価
のユーロピウムで付活されたアルミン酸塩を主体とした
蛍光体において、その化学組成式が次の一般式で (M1-p-q,Eupq)O・n(Al1-mm23・k
25・αX 表現できることを特徴とする。 (ただし、 0.0001≦p≦0.5 0.0001≦q≦0.5 0.5≦n≦3.0 0.0001≦m≦0.5 0≦k≦0.2 0.0001≦α≦0.5の範囲にあり、 0.01≦α/n≦0.4 MはMg,Ca,Sr,Ba,及びZnからなる群より
選ばれた少なくとも1種であり、QはDy,Mn,T
m,Lu,Nb,Yb,Zr,Er,Pr,Ho及びN
dからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、Xは
F、Cl、Br、Iからなるハロゲン元素より選ばれた
少なくとも1種である。)
【0011】本発明の残光性蛍光体は、その構成元素の
アルカリ土類金属、アルミニウム、希土類元素は、Sr
O、Al23、Eu23のような金属酸化物、或いはS
rCO3のような高温で焼成することで容易に酸化物に
なるような化合物を選択する。このような化合物として
炭酸塩の他には硝酸塩、シュウ酸塩、水酸化物などがあ
る。発光特性が原料の純度に依存することから、これら
原料純度は99.9%以上が必要であり、99.99%
以上であることが好ましい。
【0012】フラックスとして添加するハロゲン化合物
としては、フッ化アンモニウム(NH4F)、塩化アン
モニウム(NH4Cl)、臭化アンモニウム(NH4
r)、沃化アンモニウム(NH4I)等のハロゲン元素
のアンモニウム塩、アルカリ土類元素のハロゲン化物、
及びハロゲン化アルミニウム等を単独あるいは混合して
使用する。添加したハロゲン元素は殆ど全て蛍光体組成
に含有される。従って、蛍光体に含有させたいと願う量
を原料に混合し焼成することで含有量をコントロールす
ることができる。含有すべき量αは蛍光体組成に依存
し、特に、本発明の残光性蛍光体の組成式中の硼アルミ
ン酸のモル数nの値に依存し、nの値が0.5以上、
1.5以下の範囲において発光はアルカリ土類金属がS
rの場合緑色、Caの場合青色を示す。この場合αの範
囲は0.003以上、0.2以下が好ましく、0.05
以下、0.12以上がより好ましい。また、nの値が
1.5以上、3.0以下の範囲において発光は青緑色を
示し、αの範囲は0.004以上、0.25以下が好ま
しく、0.08以下、0.15以上がより好ましい。さ
らに、α/nの値が0.001以上、0.4以下、特に
0.07付近が最も好ましい。
【0013】硼素化合物として硼酸あるいはアルカリ土
類元素の硼酸塩が使用でき、特に、硼酸が好ましい。添
加した硼素は殆ど全て蛍光体組成に含有される。硼素の
添加は、アルミニウムを置換する硼素量mが0.000
1以上、0.5以下の範囲に設定すべきであり、より好
ましいのは0.005以上、0.25以下の範囲で、最
も好ましいのは0.05付近である。
【0014】リン酸化合物として、リン酸、無水リン
酸、リン酸アンモニウム、アルカリ土類元素のリン酸塩
等が好ましく使用できる。添加したリン酸は殆ど全て蛍
光体組成に含有される。リン酸化合物の添加は、蛍光体
組成式中リン酸濃度kは0.001以上、0.2以下の
範囲に設定すべきであり、0.01以上、0.1以下の
範囲がさらに好ましく、0.03以上、0.05以下の
範囲が最も好ましい。粒子性能改善の目的に対し、リン
酸化合物は上記範囲が好ましいが、リン酸を添加せずと
もハロゲン元素の効果はある。
【0015】これら構成成分及びフラックスを混合した
原料を、大気中で1200℃以上1600℃以下の温度
で数時間1次焼成した後、弱還元雰囲気中で1200以
上1600℃以下の温度で2次焼成し、得られた焼成品
を粉砕、篩することで本発明の残光性蛍光体が得られ
る。目的の残光性蛍光体組成を得る為の原料の混合比率
は、理論比率と一致する。
【0016】本発明の残光性蛍光体に導入する付活剤、
共付活剤は蛍光色、りん光輝度に大きく影響し、実用の
為にはその濃度範囲が重要である。そこで、付活剤、共
付活剤はそれぞれ次に示すような範囲に設定する。
【0017】本発明の残光性蛍光体に導入する付活剤の
Euの濃度pの好ましい範囲は0.001以上、0.0
6以下の範囲である。
【0018】共付活剤はMn、Dy、Tm、Lu、N
b、Yb、Zr、Er、Pr、Ho、及びNdの内の少
なくとも1種の元素を使用することができるが、好まし
くは2種類の元素が使用できる。この2種類の元素は第
一と第二の共付活剤に分けて考えることができ、第一の
共付活剤としては、Dy、Nd、Pr、Ho、及びEr
が主として使用できる。蛍光体組成式中の2価金属Mが
特にSrの場合、Dy、Pr、Tm、Ho、及びErに
りん光輝度向上に効果的であり、この場合発光色は緑か
ら青緑域にある。2価金属Mが特にCaの場合、Nd、
及びTmがりん光輝度向上に効果的であり、この場合発
光色は青から青紫域にある。
【0019】第一の共付活剤としてDyを選択した場
合、発光性能に及ぼすDy濃度qの最適範囲は0.00
05以上、0.03以下の範囲である。
【0020】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のMn濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは0.
0005以上、0.02以下の範囲である。
【0021】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のTm濃度qの好ましい範囲は0.
0003以上、0.02以下で、更に好ましいのは0.
0004以上、0.01以下の範囲である。
【0022】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のLu濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは0.
0004以上、0.04以下の範囲である。
【0023】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のNb濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.08以下で、更に好ましいのは0.
0003以上、0.04以下の範囲である。
【0024】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のYb濃度qの好ましい範囲は0.
0002以上、0.04以下で、更に好ましいのは0.
0003以上、0.01以下の範囲である。
【0025】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のZr濃度qの好ましい範囲は0.
002以上、0.70以下である。
【0026】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第二の共付活剤のEr濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.03以下である。更に好ましいのは
0.0005以上、0.02以下の範囲である。
【0027】第一の共付活剤としてDyを選択する場
合、第2の共付活剤のPr濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.04以下である。更に好ましいのは
0.0005以上、0.03以下の範囲である。
【0028】第一の共付活剤としてNdを選択する場
合、濃度qの最適範囲は0.0005以上、0.03以
下の範囲である。この場合、第二の共付活剤を同時に使
用しなくても良い。
【0029】第一の共付活剤としてNdを導入する場
合、第2の共付活剤のTm濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは0.
0005以上、0.02以下の範囲である。
【0030】第一の共付活剤としてNdを導入する場
合、第2の共付活剤のPr濃度qの好ましい範囲は0.
0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは0.
0005以上、0.02以下の範囲である。
【0031】第一の共付活剤としてNdを以下導入する
場合、第2の共付活剤のHo濃度qの好ましい範囲は
0.0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは
0.0005以上、0.02以下の範囲である。
【0032】第一の共付活剤としてNdを以下導入する
場合、第2の共付活剤のDy濃度qの好ましい範囲は
0.0001以上、0.06以下で、更に好ましいのは
0.0005以上、0.02以下の範囲である。
【0033】
【作用】特定量の硼素とリン酸化合物を同時に含有させ
ることで、加えた硼酸の大半がアルミナと混晶を作り蛍
光体組成に組み込まれるが、過剰の硼酸をリン酸化合物
及び2価金属と混晶を作り蛍光体粒子間の溶融反応を防
ぐ働きがある。また、この混晶は水に不溶性で残光性蛍
光体の粒子表面を被覆するために耐水性の効果を持つと
推定している。蓄光蛍光体をプラスチック、セラミック
に混入させて使用する場合、これらを溶融させるため、
蓄光蛍光体は300〜700℃程度の温度にさらされ
る。それで、このような高温下で成形される工程がある
場合でも、発光性能が低下しない蓄光蛍光体を提供する
ことができる。
【0034】本発明の残光性蛍光体において、硼素を含
有させる方法として、硼素を含んだ化合物をフラックス
として加えて焼成する方法が有効で、例えば硼酸を使用
すると、フラックスとしての効果と同時に、硼素が蛍光
体組成に含有され、アルミネート構造のアルミニウムを
硼素で置換し、硼アルミン酸として結晶性を改善し、発
光中心と捕獲中心を安定化させることで残光時間、りん
光輝度の高輝度化に有効に働いていると推定できる。ま
た、硼素をフラックスとして導入することで粒子成長が
促進され、このことでりん光輝度は大幅に改善できる。
しかし、その反面、比較的低温で共有混合物を形成する
ために、蛍光体の異常成長を引き起こす。
【0035】これに対し、フラックスとしてハロゲン元
素を添加して焼成することにより、残光性蛍光体の異常
な粒子成長を抑制し、結晶成長をコントロール可能とな
る。これは、ハロゲン化合物が蛍光体の構成元素である
アルミニウム、アルカリ土類金属、希土類金属等と反応
し、特に蛍光体粒子表面に多く存在しつつ焼成反応され
ることで、蛍光体粒子が均質に焼成されるようになり、
その結果、粒子形状及び分散性が向上する。さらに、粒
子形状及び分散性が著しく改善された結果、後に続く粉
砕工程が簡略化でき、微小粒子の生成が抑制され、結果
として、りん光輝度及び耐熱性、耐水性等の劣化特性が
向上する。
【0036】残光性蛍光体のハロゲンの含有量と粒度分
布に及ぼす影響をみるために、実施例として(Sr0.955Eu
0.03Dy0.015)O・0.91(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5・0.1F残
光性蛍光体と、比較例として(Sr0.955Eu0.03Dy0.015)O・
0.91(Al0.95B0.05)2O3・0.03P 2O5を試作し、蛍光体粉末
の粒度分布をELZONE80XYで測定した。図1に残光性蛍光
体の粒度分布図を表す。実施例のヒストグラムと比較例
のそれとを比べると、実施例の方が粒度分布が低粒径域
にあり、粗大粒子が少なく、粒度分布がシャープである
ことが分かる。
【0037】また、ハロゲンの含有量と、りん光輝度、
耐熱性、耐水性に及ぼす影響をみるため、(Sr0.955Eu
0.03Dy0.015)O・0.91(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5・αX緑
色発光残光性蛍光体、及び(Ca0.955Eu0.015Nd0.003)O・
0.97(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5・αX青色発光残光性蛍
光体を試作し、励起停止20分後りん光輝度、耐熱性、
及び耐水性に及ぼす影響を調べた。ここで、耐熱性試験
は、石英ルツボに残光性蛍光体を10g入れ、マッフル
炉中600℃で30分間酸化焼成を行い、焼成品のりん
光輝度を測定し、焼成前の残光性蛍光体のりん光輝度に
対する百分率を算出し維持率として求める。耐水性試験
は、250mlのプラスチック容器に残光性蛍光体を1
0g、純水を200g入れ、ローラーで30rpmの速
度で72時間回転させる。次に固液分離し乾燥し、残光
性蛍光体のりん光輝度を測定し、水に接触させる前のり
ん光輝度対する百分率を算出し維持率として求める。り
ん光輝度の測定についは実施例で詳述する。
【0038】これらの測定結果をもとに、緑色発光残光
性蛍光体について、それぞれりん光輝度、耐熱性、耐水
性を図2〜4に、青色発光残光性蛍光体について図5〜
7にハロゲン化合物含有量αとの関係を示す。図2から
分かるようにα≦0.3の広い範囲で励起停止20分後
りん光輝度の向上に効果があり、α=0.1付近が最も
高くなる。図3に示す耐熱試験結果より、広い範囲でハ
ロゲン元素含有の効果があることが分かった。0.00
01≦αで効果があり、特に、0.01≦αが好まし
く、0.07≦α≦0.12の範囲が最も好ましい。リ
ン酸化合物及びハロゲン化合物を含まない残光性蛍光体
の耐水性は何れも0であり、これは結晶が破壊されてし
まい、全く光らなくなってしまうことによる。図4に示
すように、耐水性に及ぼすハロゲン化合物の効果は広い
範囲に渡り、0.001≦α≦0.5の範囲で維持率が
50%を越え、0.06≦α≦0.1の範囲が最も好ま
しい。また、図5〜7の青色発光残光性蛍光体について
も、緑色発光残光性蛍光体とほぼ同様の傾向がみられ
る。
【0039】これらを総合して判断すると、ハロゲン化
合物濃度αは0.001≦α≦0.5の範囲が好まし
く、0.06≦α≦0.1の範囲が最も好ましい。ま
た、F、Cl、Br、Iの中ではFが全てにおいて一番
効果的である。
【0040】
【実施例】
[実施例1]蛍光体原料として、SrCO3を140.
98g(0.955mol)、Al23を88.14g
(0.865mol)、Eu23を5.28g(0.0
15mol)、Dy23を2.80g(0.0075m
ol)、H3BO3を5.63g(0.091mol)、
(NH42HPO4を7.92g(0.060mol)
及びNH4Fを3.70g(0.10mol)をセラミ
ックポットに入れ、混合媒体として、アルミナボールを
入れ、蓋を閉めローラーで2時間混合し蛍光体焼成前混
合原料(以下原料生粉という)を得る。次に、原料生粉
をボート形ルツボに入れ、管状炉で大気雰囲気下130
0℃で2時間焼成し、さらに少量の窒素と酸素の混合気
体をフローしながらさらに数時間焼成し、蛍光体焼成品
を得る。次に焼成品を粉砕し、200メッシュの篩を通
し、本発明の(Sr0.955Eu0.03Dy0. 015)O・0.91(Al0.95B
0.05)2O3・0.03P2O5・0.1F蛍光体を得る。
【0041】得られた蛍光体は可視から紫外域の広い範
囲において励起発光し、ブラックライト、殺菌灯によっ
ても励起され発光し、よって、蛍光水銀灯、低圧水銀蒸
気放電灯にも応用できるが、ここでは、蓄光蛍光体の用
途に応じた試験をJIS K 5120に従い行う。
【0042】蛍光体試料1gにアクリル樹脂ワニスを
0.5g加え、試料をすりつぶさないように注意して十
分練り合わせ、アルミニウム板に試料が100mg/cm2
上の厚さになるように塗り、乾燥したものを試験片とし
た。この試験片は、蛍光色、りん光輝度、及び耐光性の
測定に用いる。
【0043】蛍光色の測定については、253.7nm
の紫外線を試料に当て、蛍光を分光光度計によりスペク
トル分布を求め、CIE表色系の色度を算出した。蛍光
色度はx=0.248,y=0.551で、視感度の高
い緑色系を呈し、蓄光蛍光体として優れた基本特性を有
することが明らかである。
【0044】りん光輝度の測定については、JIS Z 9100
(蓄光安全標識板のりん光輝度の測定方法)を参考に行
った。試験片を暗所に3時間以上外光を遮断した状態で
保管した後、試験片に常用光源D65の光を200ルクス
の照度で4分間照射し、照射を止めてから20分後のり
ん光輝度を(Sr0.952Eu0.03Dy0.015Tm0.003)O・(Al0.95B
0.05)2O3蛍光体のりん光輝度を100%とした相対値と
して測定した。本発明の残光性蛍光体(Sr0.955Eu0.03Dy
0.015)O・0.91(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5・0.1Fのりん光
輝度は139.5%であった。
【0045】耐光性の試験については、JIS K 5671中の
発光塗料の耐光性の試験方法を参考に次のように行っ
た。先ず、劣化源として300Wの高圧水銀灯の光を試
験片に20cm離し100時間照射した後、暗所に1時間
以上外光を遮断した状態で保管し、その後常用光源D65
の光を200ルクスの照度で4分間照射し、照射を止め
てから5分後のりん光輝度を測定する。次に高圧水銀灯
による照射してない基準品の5分後のりん光輝度に対す
る相対値として維持率を求め、この結果より耐光性を評
価した。この値が大きい方が耐光性が良いことになる。
従来のZnS:Cu蛍光体のりん光輝度が23%で,高
圧水銀灯の照射により著しく低下しているのに対して、
本発明の残光性蛍光体のりん光輝度は97%とほとんど
劣化せず極めて耐光性に優れている。
【0046】蛍光体の粒子形状、分散性が良く、粒度分
布がシャープであることを示す一つの指標として、Da
/Dmの値を算出した。ここで、Daとは平均粒径で、
フィッシャー・サブ・シーブ・サイザーを用いた空気透
過法により比表面積を測定し、一次粒子の粒径の平均値
を求めたものであり、Dmは中央粒径で、電気抵抗式の
ELZONE80XYにより測定した個数分布から体積分布に変換
し、2次粒子も含めた積算分布の50%値を求めたもの
である。一般に、Da/Dmの値が大きい程、蛍光体の
粒子形状が球形に近く、高分散性であるといえる。本蛍
光体のDa/Dmの値は0.459であった。
【0047】[比較例1]NH4Fを添加しない以外実
施例1と同様にして、比較例の残光性蛍光体(Sr0. 955Eu
0.03Dy0.015)O・0.91(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5を試作
する。励起停止20分後のりん光輝度は98%、耐熱性
試験の維持率は76.6%、耐水性については維持率は
49.1%で、Da/Dmの値は0.287であった。
【0048】2価金属MがSrである場合の他の実施例
2〜13、リン酸化合物を含まない比較例2〜5につい
ても同様に試作し、同様に測定し、実施例1、比較例1
を含めて結果を表1及び表2にまとめる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】[実施例14]蛍光体原料として、CaC
3を95.59g(0.955mol)、Al2 3
94.01g(0.922mol)、Eu23を2.6
4g(0.0075mol)、Nd23を5.05g
(0.015mol)、H3BO3を6.00g(0.0
97mol)、(NH42HPO4を7.92g(0.
060mol)、及びNH4Fを3.7g(0.1mo
l)をセラミックポットに入れ、混合媒体として、アル
ミナボールを入れ、蓋を閉めローラーで2時間混合し蛍
光体焼成前混合原料(以下原料生粉という)を得る。次
に、原料生粉をボート形ルツボに入れ、管状炉で大気雰
囲気で1300℃で2時間焼成し、さらに少量のN2
2の混合気体による還元雰囲気下で数時間焼成し、蛍
光体焼成品を得る。次に焼成品を粉砕し、200メッシ
ュの篩を通し、本発明の(Ca0.955Eu0.015Nd0.03)O・0.97
(Al0.95B0.05)2O3・0.03P2O5・0.1F蛍光体を得る。
【0052】2価金属MがCaである場合の他の実施例
15〜21、ハロゲン化合物を含まない比較例15〜1
7についても同様に試作し、同様に測定し、実施例1
4、比較例14を含めて結果を表3、表4にまとめる。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】これらより、本発明の残光性蛍光体は2価
金属MがSrの緑色系の場合も、MがCaの青色系の場
合も、従来品に比べ粒子形状が良く、分散性が高く、粗
大粒子が少ないという良好な粒子性能を備え、Da/D
mは0.35以上であり、しかも、発光性能であるりん
光輝度、耐熱性、及び耐水性において優れている。
【0056】[実施例22]蛍光体原料として、SrC
3を572.8g(3.88mol)、Al23を7
13.72g(7.0mol)、Eu23を7.04g
(0.02mol)、Dy23を14.92g(0.0
4mol)、H3BO3を12.4g(0.2mol)、
(NH42HPO4を7.92g(0.06mol)、
及びNH4Fを3.7g(0.1mol)をセラミック
ポットに入れ、混合媒体として、アルミナボールを入
れ、蓋を閉めローラーで2時間混合し原料生粉を得る。
次に、原料生粉をボート形ルツボに入れ、管状炉で大気
雰囲気で1300℃で3時間焼成し、さらに少量のN2
+H2の混合気体による還元雰囲気下で数時間焼成し、
蛍光体焼成品を得る。次に焼成品を粉砕し、200メッ
シュの篩を通し、本発明の(Sr0 .970Eu0.01Dy0.02)4・Al
14O25・0.1B2O3・0.03P2O5・0.1F蛍光体を得た。
【0057】同様な方法で、実施例23〜29、ハロゲ
ン元素を含まない比較例22〜26についても試作し、
同様に測定し、実施例22、比較例22を含めて結果を
表5、表6にまとめる。
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】これらより、本発明の残光性蛍光体は従来
品に比べ粒子形状が良く、分散性が高く、粗大粒子が少
ないという良好な粒子性能を備え、Da/Dmは0.3
5以上であり、しかも、発光性能であるりん光輝度、耐
熱性、及び耐水性において優れている。
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0061】本発明の残光性蛍光体は、蛍光体粒子が均
質に焼成されるようになり、粒子形状が良く、分散性が
高く、粒度分布がシャープである。それで、この残光性
蛍光体の塗布面の品質を向上することができる。特に、
この高分散性は、ペイント化、インク化、染料化等種々
の方法で応用することが可能となる。
【0062】さらに、粒子形状及び分散性が著しく改善
された結果、後に続く粉砕工程が簡略化でき、微小粒子
の生成が抑制され、予期せぬ効果として、りん光輝度、
耐熱性、耐水性等の劣化特性が向上する。
【0063】プラスチック、セラミックへの混入の場
合、残光性蛍光体は300〜700℃程度の温度にさら
されるが、本発明品は耐熱性に優れていることから、こ
のような作業を可能にする。
【0064】また、本発明品は耐水性が優れている為
に、水分との接触を起こしやすい屋外での使用を可能に
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例と比較例の残光性蛍光体の体積
基準粒度分布の比較を示すグラフ図。
【図2】本発明の緑色発光残光性蛍光体のハロゲン元素
含有量と励起停止20分後りん光輝度の関係を示す特性
図である。
【図3】本発明の緑色発光残光性蛍光体の耐熱試験にお
けるハロゲン元素含有量と維持率の関係を示す特性図で
ある。
【図4】本発明の緑色発光残光性蛍光体の耐水試験にお
けるハロゲン元素含有量と維持率の関係を示す特性図で
ある。
【図5】本発明の青色発光残光性蛍光体のハロゲン元素
含有量と励起停止20分後りん光輝度の関係を示す特性
図である。
【図6】本発明の青色発光残光性蛍光体の耐熱試験にお
けるハロゲン元素含有量と維持率の関係を示す特性図で
ある。
【図7】本発明の青色発光残光性蛍光体の耐水試験にお
けるハロゲン元素含有量と維持率の関係を示す特性図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/64 C09K 11/71 C09K 11/86

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2価のユーロピウムで付活されたアルミ
    ン酸塩を主体とした蛍光体において、その化学組成式が
    次の一般式で (M1−p−q,Eu)O・n(Al
    1−m・kP・αX 表現できることを特徴とする蛍光体。 (ただし、 0.0001≦p≦0.5 0.0001≦q≦0.5 0.5≦n≦3.0 0.0001≦m≦0.5 0<k≦0.2 0.0001≦α≦0.5の範囲にあり、 0.001≦α/n≦0.4 MはMg,Ca,Sr,Ba,及びZnからなる群より
    選ばれた少なくとも1種であり、 QはDy,Tm,Lu,Nb,Yb,Zr,Er,P
    r,Ho及びNdからなる群より選ばれた少なくとも1
    種であり、 XはF、Cl、Br、Iからなるハロゲン元素より選ば
    れた少なくとも1種である。)
  2. 【請求項2】 Da/Dmの値が0.35以上である請
    求項1に記載の残光性蛍光体。(ただし、ここでDaは
    残光性蛍光体の一次粒子の平均粒径であり、Dmは二次
    粒子の体積基準粒度分布の中央値である。)
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