JP3343902B2 - 成形用金型装置 - Google Patents
成形用金型装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂の射出成形な
どに用いられる成形用金型装置に係わり、特に、成形機
のノズルが接触するノズルタッチ部の構造に関する。
どに用いられる成形用金型装置に係わり、特に、成形機
のノズルが接触するノズルタッチ部の構造に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】最近、いわゆる高圧射
出成形(型内計量圧縮成形)が採用されるようになって
きた。この高圧射出成形では、まず弱い型締力により固
定型と可動型とを型閉した状態で、固定型と可動型との
間に形成された製品形状のキャビティ内に樹脂を充填し
た後、型締力を強めて固定型と可動型とを最終的に型閉
し、この最終的な型閉の間に、キャビティからゲートを
通して成形機の樹脂供給装置側に樹脂を戻した後、ゲー
トを閉じてその後はキャビティ内の樹脂を圧縮させるよ
うにしている。これにより、型内で計量が行われるよう
になっている。
出成形(型内計量圧縮成形)が採用されるようになって
きた。この高圧射出成形では、まず弱い型締力により固
定型と可動型とを型閉した状態で、固定型と可動型との
間に形成された製品形状のキャビティ内に樹脂を充填し
た後、型締力を強めて固定型と可動型とを最終的に型閉
し、この最終的な型閉の間に、キャビティからゲートを
通して成形機の樹脂供給装置側に樹脂を戻した後、ゲー
トを閉じてその後はキャビティ内の樹脂を圧縮させるよ
うにしている。これにより、型内で計量が行われるよう
になっている。
【0003】ここで、従来のこの種の高圧射出成形用金
型装置の一例を図3に基づいて説明する。1は固定型、
2は可動型で、これら固定型1および可動型2は、互い
に図示上下方向(型開閉方向)に移動して開閉し、型閉
時に相互間に複数の製品形状のキャビティ3を形成する
ものである。前記固定型1は、成形機の固定側プラテン
(図示していない)に取り付けられる固定側取り付け板
6と、この固定側取り付け板6の図示下側すなわち可動
型2側に固定された固定側受け板7とを有している。ま
た、この固定側受け板7の図示下側には移動板8が型開
閉方向へ所定範囲移動自在に支持されており、この移動
板8は、スプリング9により固定側受け板7に対して可
動型2の方へ付勢されている。なお、図中、PL1 は、移
動板8と可動型2との分割面である第1のパーティング
ラインを示しており、PL2 は、固定側受け板7と移動板
8との分割面である第2のパーティングラインを示して
いる。
型装置の一例を図3に基づいて説明する。1は固定型、
2は可動型で、これら固定型1および可動型2は、互い
に図示上下方向(型開閉方向)に移動して開閉し、型閉
時に相互間に複数の製品形状のキャビティ3を形成する
ものである。前記固定型1は、成形機の固定側プラテン
(図示していない)に取り付けられる固定側取り付け板
6と、この固定側取り付け板6の図示下側すなわち可動
型2側に固定された固定側受け板7とを有している。ま
た、この固定側受け板7の図示下側には移動板8が型開
閉方向へ所定範囲移動自在に支持されており、この移動
板8は、スプリング9により固定側受け板7に対して可
動型2の方へ付勢されている。なお、図中、PL1 は、移
動板8と可動型2との分割面である第1のパーティング
ラインを示しており、PL2 は、固定側受け板7と移動板
8との分割面である第2のパーティングラインを示して
いる。
【0004】また、固定側取り付け板6には、ローケー
トリング11がボルト12により固定されているとともに、
内部がスプルー13をなすスプルーブッシュ14が組み付け
られている。このスプルーブッシュ14は、その一端部に
形成された鍔部15が固定側受け板7とローケートリング
11とにより挟まれて固定されている。そして、スプルー
ブッシュ14は、固定側受け板7を貫通し、さらに、移動
板8に形成された貫通孔16内に摺動自在に嵌合されてい
る。また、スプルーブッシュ14は、成形機のノズル17が
着脱自在に接続されるものである。このノズル17は、樹
脂供給装置である加熱シリンダー18の先端部に設けられ
たものである。また、前記固定側受け板7には、キャビ
ティ3を形成する筒状のキャビティピン19が固定されて
いる。このキャビティピン19は、移動板8を摺動自在に
貫通している。
トリング11がボルト12により固定されているとともに、
内部がスプルー13をなすスプルーブッシュ14が組み付け
られている。このスプルーブッシュ14は、その一端部に
形成された鍔部15が固定側受け板7とローケートリング
11とにより挟まれて固定されている。そして、スプルー
ブッシュ14は、固定側受け板7を貫通し、さらに、移動
板8に形成された貫通孔16内に摺動自在に嵌合されてい
る。また、スプルーブッシュ14は、成形機のノズル17が
着脱自在に接続されるものである。このノズル17は、樹
脂供給装置である加熱シリンダー18の先端部に設けられ
たものである。また、前記固定側受け板7には、キャビ
ティ3を形成する筒状のキャビティピン19が固定されて
いる。このキャビティピン19は、移動板8を摺動自在に
貫通している。
【0005】一方、前記可動型2は、前記移動板8に対
して開閉しキャビティ3を形成する可動側型板21を有し
ている。そして、閉じた可動側型板21と移動板8との間
には、前記スプルー13に連通するランナー22と、このラ
ンナー22をキャビティ3に連通させるゲート23とが形成
されるようになっている。また、可動側型板21には、キ
ャビティ3の外周面を形成する凹部24が形成されてい
る。この凹部24は、前記キャビティピン19が挿脱自在に
嵌合されるものである。さらに、可動側型板21にはコア
入子26が埋め込まれて固定されている。そして、このコ
ア入子26には、キャビティ3の内周面を形成するピン部
27が突出形成されている。このピン部27は、キャビティ
ピン19内に挿脱自在に嵌合する。なお、28は、スプルー
13およびランナー22内で固化した樹脂を突き出すランナ
ー突き出しピン、29は、キャビティ3内で固化した樹脂
すなわち成形された製品を突き出すための製品突き出し
ピンである。
して開閉しキャビティ3を形成する可動側型板21を有し
ている。そして、閉じた可動側型板21と移動板8との間
には、前記スプルー13に連通するランナー22と、このラ
ンナー22をキャビティ3に連通させるゲート23とが形成
されるようになっている。また、可動側型板21には、キ
ャビティ3の外周面を形成する凹部24が形成されてい
る。この凹部24は、前記キャビティピン19が挿脱自在に
嵌合されるものである。さらに、可動側型板21にはコア
入子26が埋め込まれて固定されている。そして、このコ
ア入子26には、キャビティ3の内周面を形成するピン部
27が突出形成されている。このピン部27は、キャビティ
ピン19内に挿脱自在に嵌合する。なお、28は、スプルー
13およびランナー22内で固化した樹脂を突き出すランナ
ー突き出しピン、29は、キャビティ3内で固化した樹脂
すなわち成形された製品を突き出すための製品突き出し
ピンである。
【0006】そして、成形時には、成形機の図示してい
ない型締装置によりまず固定型1と可動型2とが弱い型
締力で型閉される。この状態では、移動板8と可動側型
板21とは互いに突き当たって閉じるが、スプリング9の
力により、移動板8と固定側受け板7との間には若干の
隙間が生じる。また、キャビティピン19は固定側受け板
7内に没入した状態にあり、ゲート23が開放されて、キ
ャビティ3に連通した状態にある。この状態で、ノズル
17からスプルー13へ溶融した熱可塑性樹脂が吐出され
る。この樹脂は、スプルー13からランナー22およびゲー
ト23を通ってキャビティ3内に充填される。その際、キ
ャビティ3内の樹脂の圧力により、移動板8と固定側受
け板7との間の開き量が適宜大きくなる。これにより、
キャビティ3内の樹脂の圧力が調整される。
ない型締装置によりまず固定型1と可動型2とが弱い型
締力で型閉される。この状態では、移動板8と可動側型
板21とは互いに突き当たって閉じるが、スプリング9の
力により、移動板8と固定側受け板7との間には若干の
隙間が生じる。また、キャビティピン19は固定側受け板
7内に没入した状態にあり、ゲート23が開放されて、キ
ャビティ3に連通した状態にある。この状態で、ノズル
17からスプルー13へ溶融した熱可塑性樹脂が吐出され
る。この樹脂は、スプルー13からランナー22およびゲー
ト23を通ってキャビティ3内に充填される。その際、キ
ャビティ3内の樹脂の圧力により、移動板8と固定側受
け板7との間の開き量が適宜大きくなる。これにより、
キャビティ3内の樹脂の圧力が調整される。
【0007】ついで、型締力が強められて、固定型1と
可動型2とが最終的に型閉される。その際、移動板8と
固定側受け板7との間の開き量が小さくなっていき、キ
ャビティ3の容積が小さくなっていく。それに伴い、キ
ャビティ3内の余分な樹脂がまだ開いているゲート23を
通って、ランナー22へ戻り、金型内の樹脂は加熱シリン
ダー18側へ戻る。そして、移動板8と固定側受け板7と
の間の開き量が所定値まで小さくなると、キャビティピ
ン19が可動側型板21の凹部24に嵌合し始め、ゲート23が
閉じられる。このようにゲート23が閉じた時点で、キャ
ビティ3内には一定量の樹脂が残る。その後、キャビテ
ィ3内の樹脂は圧縮される。なお、図面には、最終的に
移動板8と固定側受け板7とが突き当たって閉じた状態
を示してある。
可動型2とが最終的に型閉される。その際、移動板8と
固定側受け板7との間の開き量が小さくなっていき、キ
ャビティ3の容積が小さくなっていく。それに伴い、キ
ャビティ3内の余分な樹脂がまだ開いているゲート23を
通って、ランナー22へ戻り、金型内の樹脂は加熱シリン
ダー18側へ戻る。そして、移動板8と固定側受け板7と
の間の開き量が所定値まで小さくなると、キャビティピ
ン19が可動側型板21の凹部24に嵌合し始め、ゲート23が
閉じられる。このようにゲート23が閉じた時点で、キャ
ビティ3内には一定量の樹脂が残る。その後、キャビテ
ィ3内の樹脂は圧縮される。なお、図面には、最終的に
移動板8と固定側受け板7とが突き当たって閉じた状態
を示してある。
【0008】さらに、キャビティ3内の樹脂が十分に冷
却して固化した後、固定型1と可動型2とが型開され、
成形された製品とスプルー13およびランナー22内で固化
した樹脂とが取り出される。
却して固化した後、固定型1と可動型2とが型開され、
成形された製品とスプルー13およびランナー22内で固化
した樹脂とが取り出される。
【0009】ところで、成形機のノズル17は、スプルー
ブッシュ14に例えば2〜3t程度の力で接触する。その
ため、ノズル17の中心軸とスプルーブッシュ14の中心軸
とに若干でもずれがあると、スプルーブッシュ14に捩じ
るような力が加わる。ところが、前記従来の金型装置で
は、スプルーブッシュ14が一体の部品からなっていたた
め、スプルーブッシュ14とこのスプルーブッシュ14が摺
動自在に嵌合している移動板8の貫通孔16の周面との間
に、前記捩じるような力がそのまま伝わり、スプルーブ
ッシュ14と移動板8との間にかじりが生じる問題があっ
た。このようなかじりが生じると、スプルーブッシュ14
あるいは移動板8の摩耗や破損および作動不良の問題を
生じる。
ブッシュ14に例えば2〜3t程度の力で接触する。その
ため、ノズル17の中心軸とスプルーブッシュ14の中心軸
とに若干でもずれがあると、スプルーブッシュ14に捩じ
るような力が加わる。ところが、前記従来の金型装置で
は、スプルーブッシュ14が一体の部品からなっていたた
め、スプルーブッシュ14とこのスプルーブッシュ14が摺
動自在に嵌合している移動板8の貫通孔16の周面との間
に、前記捩じるような力がそのまま伝わり、スプルーブ
ッシュ14と移動板8との間にかじりが生じる問題があっ
た。このようなかじりが生じると、スプルーブッシュ14
あるいは移動板8の摩耗や破損および作動不良の問題を
生じる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、スプルーブッシュが移動板などの移動体
を摺動自在に貫通している成形用金型装置において、ス
プルーブッシュと移動体との間でかじりが生じることを
防止することを目的とする。
とするもので、スプルーブッシュが移動板などの移動体
を摺動自在に貫通している成形用金型装置において、ス
プルーブッシュと移動体との間でかじりが生じることを
防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
目的を達成するために、互いに開閉し型閉時に相互間に
キャビティを形成する複数の型体を備え、これらの型体
のうちの1つの型体は、成形機のプラテンに取り付けら
れローケートリングを固定した基体と、この基体に対し
て開閉する移動体とを有するとともに、前記基体に取り
付けられ前記移動体を摺動自在に貫通したスプルーブッ
シュを有し、このスプルーブッシュに成形機のノズルを
着脱自在に接続して、このノズルから吐出された成形材
料を前記スプルーブッシュ内に形成されたスプルーから
前記キャビティへ供給する成形用金型装置において、前
記スプルーブッシュを、前記基体に取り付けられ前記移
動体を摺動自在に貫通したブッシュ本体と、前記基体に
取り付けられ前記ノズルが接触するノズルシートとに分
割し、前記ノズルシートは、前記ローケートリングおよ
び前記基体の通孔内に位置し、前記ノズルシートの外周
に形成された径大部が前記ローケートリングと基体とに
より挟まれて取り付けられ、前記ノズルシートの外周面
と前記ローケートリングの通孔の周面との間および前記
ノズルシートの外周面と基体の通孔の周面との間には全
周に渡って隙間がそれぞれ形成され、さらに前記ブッシ
ュ本体における前記ノズルシート側の端部には鍔部が形
成され、前記鍔部が前記ノズルシートに形成された凹部
内に位置し、前記鍔部の外周面と前記凹部の周面との間
には全周に渡って隙間が形成されて、前記ノズルシート
を前記ブッシュ本体に対し前記移動体に対するブッシュ
本体の摺動方向に対して放射方向に可動にしたものであ
る。
目的を達成するために、互いに開閉し型閉時に相互間に
キャビティを形成する複数の型体を備え、これらの型体
のうちの1つの型体は、成形機のプラテンに取り付けら
れローケートリングを固定した基体と、この基体に対し
て開閉する移動体とを有するとともに、前記基体に取り
付けられ前記移動体を摺動自在に貫通したスプルーブッ
シュを有し、このスプルーブッシュに成形機のノズルを
着脱自在に接続して、このノズルから吐出された成形材
料を前記スプルーブッシュ内に形成されたスプルーから
前記キャビティへ供給する成形用金型装置において、前
記スプルーブッシュを、前記基体に取り付けられ前記移
動体を摺動自在に貫通したブッシュ本体と、前記基体に
取り付けられ前記ノズルが接触するノズルシートとに分
割し、前記ノズルシートは、前記ローケートリングおよ
び前記基体の通孔内に位置し、前記ノズルシートの外周
に形成された径大部が前記ローケートリングと基体とに
より挟まれて取り付けられ、前記ノズルシートの外周面
と前記ローケートリングの通孔の周面との間および前記
ノズルシートの外周面と基体の通孔の周面との間には全
周に渡って隙間がそれぞれ形成され、さらに前記ブッシ
ュ本体における前記ノズルシート側の端部には鍔部が形
成され、前記鍔部が前記ノズルシートに形成された凹部
内に位置し、前記鍔部の外周面と前記凹部の周面との間
には全周に渡って隙間が形成されて、前記ノズルシート
を前記ブッシュ本体に対し前記移動体に対するブッシュ
本体の摺動方向に対して放射方向に可動にしたものであ
る。
【0012】そして、成形時には、型体を型閉し、スプ
ルーブッシュに接続された成形機のノズルからスプルー
へ成形材料を供給し、この成形材料をキャビティに充填
する。前記ノズルは、スプルーブッシュのノズルシート
に接触するが、このとき、ブッシュ本体に対してノズル
シートが移動体に対するブッシュ本体の摺動方向に対し
て放射方向に変位することにより、ノズルおよびブッシ
ュ本体の中心軸にずれがあったとしても、このブッシュ
本体に捩じれるような力が働くことはない。したがっ
て、移動体とブッシュ本体とが相互に摺動する際に、こ
れら両者の間にかじりが生じることはない。また、ブッ
シュ本体の摺動方向において基体とノズルシートとの間
に挟み込んで保持してあるので、ブッシュ本体に対して
ノズルシートが前記摺動方向に対して放射方向に変位す
ることは許容される。
ルーブッシュに接続された成形機のノズルからスプルー
へ成形材料を供給し、この成形材料をキャビティに充填
する。前記ノズルは、スプルーブッシュのノズルシート
に接触するが、このとき、ブッシュ本体に対してノズル
シートが移動体に対するブッシュ本体の摺動方向に対し
て放射方向に変位することにより、ノズルおよびブッシ
ュ本体の中心軸にずれがあったとしても、このブッシュ
本体に捩じれるような力が働くことはない。したがっ
て、移動体とブッシュ本体とが相互に摺動する際に、こ
れら両者の間にかじりが生じることはない。また、ブッ
シュ本体の摺動方向において基体とノズルシートとの間
に挟み込んで保持してあるので、ブッシュ本体に対して
ノズルシートが前記摺動方向に対して放射方向に変位す
ることは許容される。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の成形用金型装置の一
実施例について、図1および図2を参照しながら説明す
る。なお、本実施例の成形用金型装置は、高圧射出成形
に用いられるものである。31は型体としての固定型、32
は型体としての可動型で、これら固定型31および可動型
32は、互いに図示上下方向(型開閉方向)に移動して開
閉し、型閉時に相互間に複数の製品形状のキャビティ33
を形成するものである。前記固定型31は、成形機の固定
側プラテン(図示していない)に取り付けられる基体と
しての固定側取り付け板34と、この固定側取り付け板34
の図示下側すなわち可動型32側に固定された基体として
の固定側受け板35とを有している。また、この固定側受
け板35の図示下側には移動体としての移動板36が型開閉
方向へ所定範囲移動自在に支持されており、この移動板
36は、スプリング37により固定側取り付け板34および固
定側受け板35に対して可動型32の方へ付勢されている。
なお、図中、PL1 は、移動板36と可動型32との分割面で
ある第1のパーティングラインを示しており、PL2 は、
固定側受け板35と移動板36との分割面である第2のパー
ティングラインを示している。
実施例について、図1および図2を参照しながら説明す
る。なお、本実施例の成形用金型装置は、高圧射出成形
に用いられるものである。31は型体としての固定型、32
は型体としての可動型で、これら固定型31および可動型
32は、互いに図示上下方向(型開閉方向)に移動して開
閉し、型閉時に相互間に複数の製品形状のキャビティ33
を形成するものである。前記固定型31は、成形機の固定
側プラテン(図示していない)に取り付けられる基体と
しての固定側取り付け板34と、この固定側取り付け板34
の図示下側すなわち可動型32側に固定された基体として
の固定側受け板35とを有している。また、この固定側受
け板35の図示下側には移動体としての移動板36が型開閉
方向へ所定範囲移動自在に支持されており、この移動板
36は、スプリング37により固定側取り付け板34および固
定側受け板35に対して可動型32の方へ付勢されている。
なお、図中、PL1 は、移動板36と可動型32との分割面で
ある第1のパーティングラインを示しており、PL2 は、
固定側受け板35と移動板36との分割面である第2のパー
ティングラインを示している。
【0014】また、前記固定側取り付け板34には、その
図示上側の面にローケートリング40がボルト41により固
定されているとともに、このローケートリング40の内側
の通孔39に臨む通孔42が型開閉方向へ貫通させて形成さ
れている。また、この通孔42と同軸的に位置する通孔4
3,44が固定側受け板35および移動板36にそれぞれ形成
されている。固定側取り付け板34の通孔42は、ローケー
トリング40の通孔39および固定側受け板35の通孔43より
も径が大きくなっている。そして、ローケートリング4
0、固定側取り付け板34、固定側受け板35および移動板3
6の通孔39,42,43,44内にスプルーブッシュ47が組み
込まれており、このスプルーブッシュ47の内部がスプル
ー48になっている。なお、スプルーブッシュ47の軸方向
は型開閉方向と一致している。
図示上側の面にローケートリング40がボルト41により固
定されているとともに、このローケートリング40の内側
の通孔39に臨む通孔42が型開閉方向へ貫通させて形成さ
れている。また、この通孔42と同軸的に位置する通孔4
3,44が固定側受け板35および移動板36にそれぞれ形成
されている。固定側取り付け板34の通孔42は、ローケー
トリング40の通孔39および固定側受け板35の通孔43より
も径が大きくなっている。そして、ローケートリング4
0、固定側取り付け板34、固定側受け板35および移動板3
6の通孔39,42,43,44内にスプルーブッシュ47が組み
込まれており、このスプルーブッシュ47の内部がスプル
ー48になっている。なお、スプルーブッシュ47の軸方向
は型開閉方向と一致している。
【0015】このスプルーブッシュ47は、ほぼ円筒状の
ブッシュ本体51とほぼ円筒状のノズルシート52とに分割
して構成してある。このノズルシート52は、ローケート
リング40および固定側取り付け板34の通孔39,42内に位
置しており、ノズルシート52の外周に形成された径大部
53がローケートリング40と固定側受け板35とにより挟ま
れて取り付けられている。そして、ノズルシート52の外
周面とローケートリング40の通孔39の周面との間および
ノズルシート52の外周面と固定側取り付け板34の通孔42
の周面との間にはそれぞれ全周に渡って隙間55,56が形
成されている。これにより、ノズルシート52は、ローケ
ートリング40、固定側取り付け板34および固定側受け板
35に対し、スプルーブッシュ47の中心軸に対して任意の
放射方向へ可動になっている。
ブッシュ本体51とほぼ円筒状のノズルシート52とに分割
して構成してある。このノズルシート52は、ローケート
リング40および固定側取り付け板34の通孔39,42内に位
置しており、ノズルシート52の外周に形成された径大部
53がローケートリング40と固定側受け板35とにより挟ま
れて取り付けられている。そして、ノズルシート52の外
周面とローケートリング40の通孔39の周面との間および
ノズルシート52の外周面と固定側取り付け板34の通孔42
の周面との間にはそれぞれ全周に渡って隙間55,56が形
成されている。これにより、ノズルシート52は、ローケ
ートリング40、固定側取り付け板34および固定側受け板
35に対し、スプルーブッシュ47の中心軸に対して任意の
放射方向へ可動になっている。
【0016】また、ブッシュ本体51におけるノズルシー
ト52側の端部には鍔部57が形成されており、この鍔部57
がノズルシート52に形成された凹部58内に位置してい
る。そして、型開閉方向において、鍔部57が固定側受け
板35とノズルシート52の凹部58の底面との間に挟まれて
いることにより、固定側受け板35に対してブッシュ本体
51が保持されている。一方、鍔部57の外周面と凹部58の
周面との間には全周に渡って隙間59が形成されている。
これにより、ノズルシート52は、ブッシュ本体51に対
し、スプルーブッシュ47の中心軸に対して任意の放射方
向へ可動になっている。なお、ノズルシート52の外周面
とローケートリング40の通孔39の周面との間の隙間55お
よびノズルシート52の外周面と固定側取り付け板34の通
孔42の周面との間の隙間56は、鍔部57の外周面と凹部58
の周面との間の隙間59より若干大きくなっている。そし
て、ブッシュ本体51は、固定側受け板35の通孔43を貫通
し、さらに、移動板36の通孔44内に型開閉方向に摺動自
在に嵌合されている。
ト52側の端部には鍔部57が形成されており、この鍔部57
がノズルシート52に形成された凹部58内に位置してい
る。そして、型開閉方向において、鍔部57が固定側受け
板35とノズルシート52の凹部58の底面との間に挟まれて
いることにより、固定側受け板35に対してブッシュ本体
51が保持されている。一方、鍔部57の外周面と凹部58の
周面との間には全周に渡って隙間59が形成されている。
これにより、ノズルシート52は、ブッシュ本体51に対
し、スプルーブッシュ47の中心軸に対して任意の放射方
向へ可動になっている。なお、ノズルシート52の外周面
とローケートリング40の通孔39の周面との間の隙間55お
よびノズルシート52の外周面と固定側取り付け板34の通
孔42の周面との間の隙間56は、鍔部57の外周面と凹部58
の周面との間の隙間59より若干大きくなっている。そし
て、ブッシュ本体51は、固定側受け板35の通孔43を貫通
し、さらに、移動板36の通孔44内に型開閉方向に摺動自
在に嵌合されている。
【0017】また、前記固定側受け板35には、キャビテ
ィ33を形成する筒状のキャビティピン61が固定されてい
る。このキャビティピン61は、移動板36に形成された通
孔62を型開閉方向へ摺動自在に貫通している。
ィ33を形成する筒状のキャビティピン61が固定されてい
る。このキャビティピン61は、移動板36に形成された通
孔62を型開閉方向へ摺動自在に貫通している。
【0018】一方、前記可動型32は、前記移動板36に対
して開閉しキャビティ33を形成する可動側型板66を有し
ている。そして、閉じた可動側型板66と移動板36との間
には、前記スプルー48に連通するランナー67と、このラ
ンナー67をキャビティ33に連通させるゲート68とが形成
されるようになっている。また、可動側型板66には、キ
ャビティ33の外周面を形成する凹部69が形成されてい
る。この凹部69は、前記キャビティピン61が挿脱自在に
嵌合されるものである。さらに、可動側型板66にはコア
入子71が埋め込まれて固定されている。そして、このコ
ア入子71には、キャビティ33の内周面を形成するピン部
72が突出形成されている。このピン部72は、キャビティ
ピン61内に挿脱自在に嵌合する。なお、76はランナー突
き出しピン、77は製品突き出しピンである。
して開閉しキャビティ33を形成する可動側型板66を有し
ている。そして、閉じた可動側型板66と移動板36との間
には、前記スプルー48に連通するランナー67と、このラ
ンナー67をキャビティ33に連通させるゲート68とが形成
されるようになっている。また、可動側型板66には、キ
ャビティ33の外周面を形成する凹部69が形成されてい
る。この凹部69は、前記キャビティピン61が挿脱自在に
嵌合されるものである。さらに、可動側型板66にはコア
入子71が埋め込まれて固定されている。そして、このコ
ア入子71には、キャビティ33の内周面を形成するピン部
72が突出形成されている。このピン部72は、キャビティ
ピン61内に挿脱自在に嵌合する。なお、76はランナー突
き出しピン、77は製品突き出しピンである。
【0019】81は成形機のノズルで、このノズル81は、
成形材料である熱可塑性樹脂を可塑化して供給する加熱
シリンダー82の先端部に設けられたものである。そし
て、ノズル81は、前記ローケートリング40内に挿通さ
れ、前記スプルーブッシュ47に着脱自在に接続されるも
のである。この接続において、ノズル81は、ノズルシー
ト52に接触するが、ノズルシート52におけるノズル81の
接触面は球面状の凹面83になっており、この凹面83に接
触するノズル81の先端面は、凹面83とほぼ同一径の球面
状の凸面84になっている。
成形材料である熱可塑性樹脂を可塑化して供給する加熱
シリンダー82の先端部に設けられたものである。そし
て、ノズル81は、前記ローケートリング40内に挿通さ
れ、前記スプルーブッシュ47に着脱自在に接続されるも
のである。この接続において、ノズル81は、ノズルシー
ト52に接触するが、ノズルシート52におけるノズル81の
接触面は球面状の凹面83になっており、この凹面83に接
触するノズル81の先端面は、凹面83とほぼ同一径の球面
状の凸面84になっている。
【0020】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。成形に際しては、成形機の図示していない型
締装置によりまず固定型31と可動型32とが弱い型締力で
型閉される。この状態では、図1に示すように、移動板
36と可動側型板66とは互いに突き当たって閉じるが、ス
プリング37の力により、移動板36と固定側受け板35との
間には若干の隙間が生じる。また、キャビティピン61は
固定側受け板35内に没入した状態にあり、ゲート68が開
放されて、キャビティ33に連通した状態にある。この状
態で、スプルーブッシュ47に接続されたノズル81からス
プルー48へ溶融した熱可塑性樹脂が吐出される。この樹
脂は、スプルー48からランナー67およびゲート68を通っ
てキャビティ33内に充填される(充填工程)。その際、
キャビティ33内の樹脂の圧力により、移動板36と固定側
受け板35との間の開き量が適宜大きくなる。この開き量
は、型締力とスプリング37の力とキャビティ33内の樹脂
の圧力との均衡により決まり、これにより、キャビティ
33内の樹脂の圧力がほぼ所定値になるように調整される
(調圧工程)。
説明する。成形に際しては、成形機の図示していない型
締装置によりまず固定型31と可動型32とが弱い型締力で
型閉される。この状態では、図1に示すように、移動板
36と可動側型板66とは互いに突き当たって閉じるが、ス
プリング37の力により、移動板36と固定側受け板35との
間には若干の隙間が生じる。また、キャビティピン61は
固定側受け板35内に没入した状態にあり、ゲート68が開
放されて、キャビティ33に連通した状態にある。この状
態で、スプルーブッシュ47に接続されたノズル81からス
プルー48へ溶融した熱可塑性樹脂が吐出される。この樹
脂は、スプルー48からランナー67およびゲート68を通っ
てキャビティ33内に充填される(充填工程)。その際、
キャビティ33内の樹脂の圧力により、移動板36と固定側
受け板35との間の開き量が適宜大きくなる。この開き量
は、型締力とスプリング37の力とキャビティ33内の樹脂
の圧力との均衡により決まり、これにより、キャビティ
33内の樹脂の圧力がほぼ所定値になるように調整される
(調圧工程)。
【0021】ついで、型締力が強められて、固定型31と
可動型32とが最終的に型閉される。その際、移動板36と
固定側受け板35との間の開き量が小さくなっていき、キ
ャビティ33の容積が小さくなっていく。それに伴い、キ
ャビティ33内の余分な樹脂がまだ開いているゲート68を
通って、ランナー67へ戻り、金型内の樹脂は成形機の加
熱シリンダー82側へ戻る。そして、移動板36と固定側受
け板35との間の開き量が所定値まで小さくなると、キャ
ビティピン61が可動側型板66の凹部69に嵌合し始め、ゲ
ート68が閉じられる。このようにゲート68が閉じた時点
で、キャビティ33内には一定量の樹脂が残る(計量行
程)。その後、キャビティ33内の樹脂は圧縮される(圧
縮工程)。なお、図2には、最終的に移動板36と固定側
受け板35とが突き当たって閉じた状態を示してある。
可動型32とが最終的に型閉される。その際、移動板36と
固定側受け板35との間の開き量が小さくなっていき、キ
ャビティ33の容積が小さくなっていく。それに伴い、キ
ャビティ33内の余分な樹脂がまだ開いているゲート68を
通って、ランナー67へ戻り、金型内の樹脂は成形機の加
熱シリンダー82側へ戻る。そして、移動板36と固定側受
け板35との間の開き量が所定値まで小さくなると、キャ
ビティピン61が可動側型板66の凹部69に嵌合し始め、ゲ
ート68が閉じられる。このようにゲート68が閉じた時点
で、キャビティ33内には一定量の樹脂が残る(計量行
程)。その後、キャビティ33内の樹脂は圧縮される(圧
縮工程)。なお、図2には、最終的に移動板36と固定側
受け板35とが突き当たって閉じた状態を示してある。
【0022】さらに、キャビティ33内の樹脂すなわち成
形された製品Pが十分に冷却して固化した後、固定型31
と可動型32とが型開される。その際、製品Pとスプルー
48およびランナー67内で固化した樹脂Rとは、まず固定
型31から離れる。ついで、製品突き出しピン77が製品P
を突き出して可動型32から離型させるとともに、ランナ
ー突き出しピン76がスプルー48およびランナー67内で固
化した樹脂Rを突き出して可動型32から離型させる。そ
の後、再び型閉が行われて、以上の工程が繰り返され
る。
形された製品Pが十分に冷却して固化した後、固定型31
と可動型32とが型開される。その際、製品Pとスプルー
48およびランナー67内で固化した樹脂Rとは、まず固定
型31から離れる。ついで、製品突き出しピン77が製品P
を突き出して可動型32から離型させるとともに、ランナ
ー突き出しピン76がスプルー48およびランナー67内で固
化した樹脂Rを突き出して可動型32から離型させる。そ
の後、再び型閉が行われて、以上の工程が繰り返され
る。
【0023】以上のように、高圧射出成形においては、
調圧工程および計量工程により、キャビティ33内の樹脂
の圧力および量が一定に調整され、これにより、高精度
の製品Pを安定して得られる。また、圧縮工程による樹
脂の圧縮も、精度向上、密度の増大などの効果をもたら
す。
調圧工程および計量工程により、キャビティ33内の樹脂
の圧力および量が一定に調整され、これにより、高精度
の製品Pを安定して得られる。また、圧縮工程による樹
脂の圧縮も、精度向上、密度の増大などの効果をもたら
す。
【0024】ところで、成形に際して、成形機のノズル
81は、型開閉方向に移動してスプルーブッシュ47のノズ
ルシート52に接触する。その際、ノズル81からノズルシ
ート52に加わる力は、例えば2〜3tである。ここで、
もしノズル81の中心軸とスプルーブッシュ47の中心軸と
に若干のずれがあったとすると、ブッシュ本体51に対し
てノズルシート52が型開閉方向に対して放射方向に変位
する。この変位は、ブッシュ本体51の鍔部57の外周面と
ノズルシート52の凹部58の周面との間の隙間59の分だけ
可能である。このように、ノズルシート52のみが変位し
てノズル81と芯合わせされ、ブッシュ本体51は変位しな
いので、ノズル81の接続によりブッシュ本体51に捩じれ
るような力が働くことはない。したがって、移動板36と
ブッシュ本体51とが相互に摺動する際に、これら両者の
間にかじりが生じることがなくなる。これにより、ブッ
シュ本体51の外周面および移動板36の通孔44の周面に生
じる摩耗や破損が抑制されるとともに、移動板36の作動
不良も防止される。
81は、型開閉方向に移動してスプルーブッシュ47のノズ
ルシート52に接触する。その際、ノズル81からノズルシ
ート52に加わる力は、例えば2〜3tである。ここで、
もしノズル81の中心軸とスプルーブッシュ47の中心軸と
に若干のずれがあったとすると、ブッシュ本体51に対し
てノズルシート52が型開閉方向に対して放射方向に変位
する。この変位は、ブッシュ本体51の鍔部57の外周面と
ノズルシート52の凹部58の周面との間の隙間59の分だけ
可能である。このように、ノズルシート52のみが変位し
てノズル81と芯合わせされ、ブッシュ本体51は変位しな
いので、ノズル81の接続によりブッシュ本体51に捩じれ
るような力が働くことはない。したがって、移動板36と
ブッシュ本体51とが相互に摺動する際に、これら両者の
間にかじりが生じることがなくなる。これにより、ブッ
シュ本体51の外周面および移動板36の通孔44の周面に生
じる摩耗や破損が抑制されるとともに、移動板36の作動
不良も防止される。
【0025】また、ブッシュ本体51は、その一端部に形
成した鍔部57を型開閉方向においてノズルシート52と固
定側受け板35との間に挟み込んで保持したので、ブッシ
ュ本体51に対しノズルシート52が型開閉方向に対して放
射方向に変位することを許容しながら、ブッシュ本体51
の保持は確実なものとできる。
成した鍔部57を型開閉方向においてノズルシート52と固
定側受け板35との間に挟み込んで保持したので、ブッシ
ュ本体51に対しノズルシート52が型開閉方向に対して放
射方向に変位することを許容しながら、ブッシュ本体51
の保持は確実なものとできる。
【0026】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、高圧射出成形用の成形用金型装置を例
に採って説明したが、本発明は、高圧射出成形用以外の
成形用金型装置にも適用できる。要は、スプルーブッシ
ュが他の何らかの金型構成部材に対して摺動自在になっ
ている成形用金型装置について、本発明は有効である。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、高圧射出成形用の成形用金型装置を例
に採って説明したが、本発明は、高圧射出成形用以外の
成形用金型装置にも適用できる。要は、スプルーブッシ
ュが他の何らかの金型構成部材に対して摺動自在になっ
ている成形用金型装置について、本発明は有効である。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、互いに開閉し
型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備
え、これらの型体のうちの1つの型体は、成形機のプラ
テンに取り付けられローケートリングを固定した基体
と、この基体に対して開閉する移動体とを有するととも
に、前記基体に取り付けられ前記移動体を摺動自在に貫
通したスプルーブッシュを有し、このスプルーブッシュ
に成形機のノズルを着脱自在に接続して、このノズルか
ら吐出された成形材料を前記スプルーブッシュ内に形成
されたスプルーから前記キャビティへ供給する成形用金
型装置において、前記スプルーブッシュを、前記基体に
取り付けられ前記移動体を摺動自在に貫通したブッシュ
本体と、前記基体に取り付けられ前記ノズルが接触する
ノズルシートとに分割し、前記ノズルシートは、前記ロ
ーケートリングおよび前記基体の通孔内に位置し、前記
ノズルシートの外周に形成された径大部が前記ローケー
トリングと基体とにより挟まれて取り付けられ、前記ノ
ズルシートの外周面と前記ローケートリングの通孔の周
面との間および前記ノズルシートの外周面と基体の通孔
の周面との間には全周に渡って隙間がそれぞれ形成さ
れ、さらに前記ブッシュ本体における前記ノズルシート
側の端部には鍔部が形成され、前記鍔部が前記ノズルシ
ートに形成された凹部内に位置し、前記鍔部の外周面と
前記凹部の周面との間には全周に渡って隙間が形成され
て、前記ノズルシートを前記ブッシュ本体に対し前記移
動体に対するブッシュ本体の摺動方向に対して放射方向
に可動にしたので、ノズルおよびブッシュ本体の中心軸
にずれがあったとしても、このブッシュ本体に捩じれる
ような力が働くことを防止でき、移動体とブッシュ本体
とが相互に移動する際に、これら両者の間にかじりが生
じることを防止でき、したがって、スプルーブッシュあ
るいは移動板の摩耗や破損および作動不良を防止でき
る。また前述のようなブッシュ本体に対するノズルシー
トを変位を許容しながら、ブッシュ本体の保持は確実な
ものとできる。
型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備
え、これらの型体のうちの1つの型体は、成形機のプラ
テンに取り付けられローケートリングを固定した基体
と、この基体に対して開閉する移動体とを有するととも
に、前記基体に取り付けられ前記移動体を摺動自在に貫
通したスプルーブッシュを有し、このスプルーブッシュ
に成形機のノズルを着脱自在に接続して、このノズルか
ら吐出された成形材料を前記スプルーブッシュ内に形成
されたスプルーから前記キャビティへ供給する成形用金
型装置において、前記スプルーブッシュを、前記基体に
取り付けられ前記移動体を摺動自在に貫通したブッシュ
本体と、前記基体に取り付けられ前記ノズルが接触する
ノズルシートとに分割し、前記ノズルシートは、前記ロ
ーケートリングおよび前記基体の通孔内に位置し、前記
ノズルシートの外周に形成された径大部が前記ローケー
トリングと基体とにより挟まれて取り付けられ、前記ノ
ズルシートの外周面と前記ローケートリングの通孔の周
面との間および前記ノズルシートの外周面と基体の通孔
の周面との間には全周に渡って隙間がそれぞれ形成さ
れ、さらに前記ブッシュ本体における前記ノズルシート
側の端部には鍔部が形成され、前記鍔部が前記ノズルシ
ートに形成された凹部内に位置し、前記鍔部の外周面と
前記凹部の周面との間には全周に渡って隙間が形成され
て、前記ノズルシートを前記ブッシュ本体に対し前記移
動体に対するブッシュ本体の摺動方向に対して放射方向
に可動にしたので、ノズルおよびブッシュ本体の中心軸
にずれがあったとしても、このブッシュ本体に捩じれる
ような力が働くことを防止でき、移動体とブッシュ本体
とが相互に移動する際に、これら両者の間にかじりが生
じることを防止でき、したがって、スプルーブッシュあ
るいは移動板の摩耗や破損および作動不良を防止でき
る。また前述のようなブッシュ本体に対するノズルシー
トを変位を許容しながら、ブッシュ本体の保持は確実な
ものとできる。
【図1】本発明の成形用金型装置の一実施例を示す断面
図で、充填工程時を示している。
図で、充填工程時を示している。
【図2】同上断面図で、圧縮工程時を示している。
【図3】従来の成形用金型装置の一例を示す断面図であ
る。
る。
31 固定型(型体) 32 可動型(型体) 33 キャビティ 34 固定側取り付け板(基体) 35 固定側受け板(基体) 36 移動板(移動体)40 ローケートリング 47 スプルーブッシュ 48 スプルー 51 ブッシュ本体 52 ノズルシート55 56 59 隙間 57 鍔部58 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−39058(JP,A) 特開 平2−231120(JP,A) 実開 昭63−124113(JP,U) 実開 平4−30917(JP,U) 実開 平1−175807(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/38 B29C 33/00 - 33/76
Claims (1)
- 【請求項1】 互いに開閉し型閉時に相互間にキャビテ
ィを形成する複数の型体を備え、これらの型体のうちの
1つの型体は、成形機のプラテンに取り付けられローケ
ートリングを固定した基体と、この基体に対して開閉す
る移動体とを有するとともに、前記基体に取り付けられ
前記移動体を摺動自在に貫通したスプルーブッシュを有
し、このスプルーブッシュに成形機のノズルを着脱自在
に接続して、このノズルから吐出された成形材料を前記
スプルーブッシュ内に形成されたスプルーから前記キャ
ビティへ供給する成形用金型装置において、前記スプル
ーブッシュを、前記基体に取り付けられ前記移動体を摺
動自在に貫通したブッシュ本体と、前記基体に取り付け
られ前記ノズルが接触するノズルシートとに分割し、前
記ノズルシートは、前記ローケートリングおよび前記基
体の通孔内に位置し、前記ノズルシートの外周に形成さ
れた径大部が前記ローケートリングと基体とにより挟ま
れて取り付けられ、前記ノズルシートの外周面と前記ロ
ーケートリングの通孔の周面との間および前記ノズルシ
ートの外周面と基体の通孔の周面との間には全周に渡っ
て隙間がそれぞれ形成され、さらに前記ブッシュ本体に
おける前記ノズルシート側の端部には鍔部が形成され、
前記鍔部が前記ノズルシートに形成された凹部内に位置
し、前記鍔部の外周面と前記凹部の周面との間には全周
に渡って隙間が形成されて、前記ノズルシートを前記ブ
ッシュ本体に対し前記移動体に対するブッシュ本体の摺
動方向に対して放射方向に可動にしたことを特徴とする
成形用金型装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03756497A JP3343902B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 成形用金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03756497A JP3343902B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 成形用金型装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10235690A JPH10235690A (ja) | 1998-09-08 |
JP3343902B2 true JP3343902B2 (ja) | 2002-11-11 |
Family
ID=12501030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03756497A Expired - Fee Related JP3343902B2 (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 成形用金型装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3343902B2 (ja) |
-
1997
- 1997-02-21 JP JP03756497A patent/JP3343902B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH10235690A (ja) | 1998-09-08 |
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