JP2003291178A - 成形用金型装置 - Google Patents

成形用金型装置

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JP2003291178A
JP2003291178A JP2002097678A JP2002097678A JP2003291178A JP 2003291178 A JP2003291178 A JP 2003291178A JP 2002097678 A JP2002097678 A JP 2002097678A JP 2002097678 A JP2002097678 A JP 2002097678A JP 2003291178 A JP2003291178 A JP 2003291178A
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plate
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JP2002097678A
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Toshihiro Kayahara
敏裕 茅原
Kazuo Tano
和夫 田野
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の厚みを均一に形成することができる
成形用金型装置を提供する。 【解決手段】 固定型1は固定側取り付け板7にキャビ
ティブロック17を設ける。可動型2は可動側取り付け板
44にコアブロック46を設ける。型閉時にキャビティブロ
ック17とコアブロック46との間に薄板状の製品キャビテ
ィ3を形成する。製品キャビティ3の周辺側3Bに対応
する前記固定側取り付け板7と前記キャビティブロック
17との間に間隙Lを形成する。製品キャビティ3に樹脂
が流入して製品キャビティ3における軸心側3Aの間隔
が広がって、周辺側3Bにおける製品キャビティ3の間
隔と異なるようになっても、樹脂圧によりキャビティブ
ロック17が隙間L側に後退する。これにより該箇所の製
品キャビティ3の間隔を広げることにより、製品キャビ
ティ3における軸心側3Aの間隔と周辺側3Bの間隔と
を同じに形成して成形品の厚みを等しくすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク等の薄
板状のものを成形する成形用金型装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】光ディスクなどの射出
成形に用いられる成形用金型装置は、トグル式射出成形
機の型締装置に取り付けられて成形を行うものである。
前記トグル式射出成形機の型締装置は、図4に示すよう
にベースフレーム101上に固定され、固定型102を取り付
ける固定盤103と、ベースフレーム101の一端寄りに進退
可能に取り付けられたリングハウジング104と、固定盤1
03とリンクハウジング104の四隅を貫通するタイバ105
と、固定盤103に対向して移動可能にタイバ105に係合さ
れ、可動型106を取り付ける可動盤107と、可動盤107と
リンクハウジング104との間に伸縮自在に取り付けられ
たリンクを組み合わせたトグル機構108と、可動盤107の
下部に取り付けられベースフレーム101上を回転移動す
る前、後部ローラ109を取り付けた支持部材110とにより
構成されている。
【0003】そして固定型102と該固定型102に対向して
設けた可動型106とを型閉して、これら固定型102および
可動型106の間に製品キャビティを形成し、射出成形機
のノズル111から射出した成形材料である溶融した熱可
塑性樹脂を製品キャビティ内に充填し、この製品キャビ
ティ内の樹脂が固化した後、固定型102および可動型106
を型開して成形された光ディスク等を取り出すようにし
ている。
【0004】ところで、このように成形用金型装置をト
グル式射出成形機の型締装置に取り付け、型閉した後に
薄板状の製品キャビティ内へノズル111から成形材料を
射出した際、本来は周辺部と同一の間隔に保たれている
製品キャビティの軸心側の間隔が射出樹脂圧力により広
がり、図5に示すように成形品における軸心側の厚み
(ほぼ579μm)と周辺側の厚み(ほぼ572μm)
が異なってしまうという虞があった。特に成形用金型装
置をトグル式射出成形機の型締装置に取り付けた場合に
は、トグル機構は、可動盤107の外側を押し、また固定
盤103は成形機の射出ノズル111の逃げのため、中央に大
きな孔112があいている関係上、製品キャビティの周辺
部における射出樹脂圧力によるたわみの影響は、製品キ
ャビティ軸心側より小さく済むことが判明している。こ
のように成形品に厚みのばらつきが生じると、光ディス
クにおいてはレーザの焦点距離が定まらないなどの不都
合が発生することとなる。
【0005】そこで、本発明は、成形品の厚みを均一に
形成することができる成形用金型装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
型と可動型とを備え、前記固定型は固定側取り付け板に
固定側型板本体を設けるとともに、型閉時に前記固定型
と可動型との間に薄板状の製品キャビティを形成する成
形用金型装置において、前記製品キャビティの周辺側に
対応する前記固定側取り付け板と前記固定側型板本体と
の間に間隙を形成したことを特徴とする成形用金型装置
である。
【0007】この請求項1の構成によれば、射出時樹脂
圧により製品キャビティの軸心側が広がっても、前記樹
脂圧により前記固定側型板本体も隙間によって後退して
成形することができる。
【0008】請求項2の発明は、前記固定側取り付け板
の前記固定側型板本体との対向面において、前記製品キ
ャビティの周辺側に対応する側の前記対向面を、前記製
品キャビティの軸心側の前記対向面より後退させて前記
間隙を形成したことを特徴とする請求項1記載の成形用
金型装置である。
【0009】この請求項2の構成によれば、射出時樹脂
圧により製品キャビティの軸心側が広がっても、前記固
定側取り付け板の前記固定側型板本体との対向面の周辺
側が予め後退して形成された隙間によって、固定側型板
本体が後退して製品キャビティの周辺側の間隔が広が
る。
【0010】請求項3の発明は、固定型と可動型とを備
え、前記可動型は可動側取り付け板に可動側型板本体を
設けるとともに、型閉時に前記固定型と可動型との間に
薄板状の製品キャビティを形成する成形用金型装置にお
いて、前記製品キャビティの周辺側に対応する前記可動
側取り付け板と前記可動側型板本体との間に間隙を形成
したことを特徴とする成形用金型装置である。
【0011】この請求項3の構成によれば、射出時樹脂
圧により製品キャビティの軸心側が広がっても、前記樹
脂圧により前記可動側型板本体も隙間によって後退して
成形することができる。
【0012】請求項4の発明は、前記可動側取り付け板
の前記可動側型板本体との対向面において、前記製品キ
ャビティの周辺側に対応する前記対向面側を、前記製品
キャビティの軸心側の前記対抗面より後退させて前記間
隙を形成したことを特徴とする請求項3記載の成形用金
型装置である。
【0013】この請求項4の構成によれば、射出時樹脂
圧により製品キャビティの軸心側が広がっても、前記可
動側取り付け板の前記可動側型板本体との対向面の周辺
側が予め後退して形成された隙間によって、可動側型板
本体が後退して製品キャビティの周辺側の間隔が広が
る。
【0014】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態を添付図を
参照して説明する。図1〜図2の第1実施例に示すよう
に成形用金型装置は、トグル式射出成形機の型締装置に
取り付けられて成形を行うものであって、1は固定型、
2は可動型で、型体であるこれら固定型1および可動型
2は、互いに移動して開閉し、型閉時に製品キャビティ
3を相互間に形成するものである。この製品キャビティ
3により光ディスクなど厚みが0.6mm以下のような
薄い円盤状成形品などを成形する。
【0015】前記固定型1は、固定側型板6と、この固
定側型板6における可動型2と反対側の面に固定された
固定側取り付け板7とを備えている。この固定側取り付
け板7は、トグル式射出成形機の型締装置の固定盤(固
定側プラテン)103に取り付けられるものである。そし
て、固定側取り付け板7の中央部には、射出成形機のノ
ズルが接続されるスプルーブッシュ8がボルト9により
固定されている。このスプルーブッシュ8は、内部が材
料通路であるスプルー10になっているが、固定側取り付
け板7を貫通し、固定側型板6側へ突出している。さら
に、前記スプルーブッシュ8における可動型2と反対側
の面にはローケートリング11がボルト12により固定され
ている。
【0016】前記固定側型板6は、前記固定側取り付け
板7に固定手段たるボルト16,16Aにより着脱可能に固
定された固定側型板本体としてのキャビティブロック17
と、このキャビティブロック17の外周側に位置して固定
側取り付け板7にボルト18により固定された位置決めリ
ング19とからなっている。前記ボルト16は前記製品キャ
ビティ3の軸心Z近傍の軸心側3Aの外側である周辺側
3Bに配置されており、固定側取り付け板7に形成した
貫通孔7Aを貫通してその先端をキャビティブロック17
に螺着して、前記周辺側3Bにおいて固定側取り付け板
7とキャビティブロック17を固着しており、さらに、そ
の基端頭部16Bは貫通孔7Aの端に形成した径大な凹部
7Bに挿入して係止している。前記ボルト16Aは前記製
品キャビティ3の軸心側3Aに配置されており、固定側
取り付け板7に形成した貫通孔7Cを貫通してその先端
をキャビティブロック17に螺着して、前記軸心側3Aに
おいて固定側取り付け板7とキャビティブロック17を固
着している。
【0017】そして、前記固定側取り付け板7と前記キ
ャビティブロック17との間に間隙Lを形成する。この間
隙Lは前記軸心側3Aに対応する部位においては形成さ
れず、前記周辺側3Bが最大となるように次第に大きく
なるように形成されるものである。そしてこの周辺側3
Bの最大隙間Lは7〜20μmとする。これは図5の場
合では寸法差が7μmであるが、樹脂充填時の圧力のた
わみは軸心側が周辺側より大きい関係で、全面に発生す
るので、成形品の寸法差以上の設定が必要である。最大
隙間Lの上限は樹脂圧力、成形機型締力によって変化す
るが、おおむね成形品寸法差の3〜4倍が目安となる。
固定側取り付け板7のキャビティブロック17との対向面
7Pにおいて、その軸心側3Aより周片側3Bが後退す
るように形成して前記間隙Lを形成している。すなわ
ち、固定側取り付け板7においてその平坦な背面7Qを
基準とする対向面7Pまでの厚みA,Bにおいて、軸心
側3Aの厚みAを周辺側3Bの厚みBより大きく予め形
成している(A>B)。
【0018】また、前記位置決めリング19は、可動型2
側の部分の内周面に、可動型2側へ向かって径が大きく
なるテーパー面21を有している。さらに、前記キャビテ
ィブロック17における可動型2側の部分の外周部には段
差部22が形成されているが、この段差部22には円環状の
アジャスタリング23が嵌合されてボルト24により固定さ
れている。一方、前記キャビティブロック17の中央部に
形成された貫通孔25内にはほぼ円筒状の内周スタンパー
押え26が嵌合されて固定されている。前記キャビティブ
ロック17には、光ディスクに記憶情報を転写させるスタ
ンパー27が着脱可能に装着されるようになっているが、
内周スタンパー押え26はスタンパー27の内周部を押える
ものである。また、前記スプルーブッシュ8は、筒状の
内周スタンパー押え26内に嵌合している。そして、スプ
ルーブッシュ8における可動型2側の先端面には凹部28
が形成されている。
【0019】また、前記キャビティブロック17内には、
製品キャビティ3を囲んで冷却水などの温度調節用流体
を通すための温度調節通路31が形成されている。また、
この温度調節通路31に連通する温度調節通路32が前記固
定側取り付け板7内に形成されている。さらに、温度調
節通路31,32を囲んでキャビティブロック17と固定側取
り付け板7との間には、温度調節用流体の漏洩を防止す
るためのOリング33が装着されている。
【0020】前記可動型2は、可動側型板41と、この可
動側型板41における固定型1と反対側の面に固定された
可動側型板41側の可動側取り付け板としての可動側受け
板42と、この可動側受け板42における固定型1と反対側
の面にボルト43により固定された可動側取り付け板44と
を備えている。この可動側取り付け板44は、トグル式射
出成形機の型締装置の可動盤(可動側プラテン)107に
取り付けられるものである。前記可動側型板41は、前記
可動側受け板42にボルト45により固定された可動側型板
本体としてのコアブロック46と、このコアブロック46の
外周側に位置して可動側受け板42にボルト47により固定
された位置決めリング48とからなっている。また、前記
位置決めリング48は、型閉時に前記固定型1側の位置決
めリング19のテーパー面21が当接するテーパー面50を有
している。
【0021】また、前記コアブロック46における固定型
1側の部分の外周部には段差部51が形成されているが、
この段差部51には、円環状の外周リング52が前記型開閉
方向へ所定範囲摺動自在に嵌合されている。なお、53
は、外周リング52を抜け止めするボルトである。また、
外周リング52は、スプリング55により固定型1側へ付勢
されている。そして、外周リング52は、型閉時に前記固
定型1側のアジャスタリング23に突き当たるものであ
る。また、外周リング52の内周部には、スタンパー27に
近接対向して光ディスクの外周面を形成するキャビティ
形成部56が形成されている。なお、外周リング52がアジ
ャスタリング23に突き当たった状態で、キャビティ形成
部56とキャビティブロック17との間には隙間が生じるよ
うになっている。さらに、外周リング52の内周面とコア
ブロック46の段差部51との間にも隙間が生じるようにな
っている。これらの隙間は製品キャビティ3内に樹脂を
充填する際にガスベントとして作用する。
【0022】また、前記コアブロック46の中央部におけ
る固定型1側の面に形成された凹部61内には、ほぼ円環
状のエア吹き出し入子62が嵌合されてボルト63により固
定されている。このエア吹き出し入子62と凹部61の内周
面との間の隙間には、コアブロック46や可動側受け板42
内に形成された空気通路64が連通している。
【0023】また、前記エア吹き出し入子62内にはほぼ
円筒状の突き出しスリーブ66が前記型開閉方向へ所定範
囲摺動自在に嵌合されている。この突き出しスリーブ66
は、前記コアブロック46を貫通し一端側が可動側受け板
42内に位置しているが、この可動側受け板42との間には
スライドベアリング67が介在させてある。さらに、突き
出しスリーブ66は、スプリング68により固定型1と反対
側へ付勢されている。なお、69は、突き出しスリーブ66
の摺動範囲を規制するために可動側受け板42内に固定さ
れた規制板である。
【0024】また、前記突き出しスリーブ66内にはほぼ
円筒状のゲートカットスリーブ71が前記型開閉方向へ所
定範囲摺動自在に嵌合されている。このゲートカットス
リーブ71は、突き出しスリーブ66および前記規制板69を
貫通しているが、ゲートカットスリーブ71と突き出しス
リーブ66との間にはスライドベアリング72が介在させて
ある。そして、ゲートカットスリーブ71の一端部に形成
されたフランジ部73が前記規制板69よりも可動側取り付
け板44側に位置している。さらに、ゲートカットスリー
ブ71は、スプリング74により固定型1と反対側へ付勢さ
れている。
【0025】また、前記可動側取り付け板44には、突き
出し板76が前記型開閉方向へ所定範囲摺動自在に支持さ
れている。この突き出し板76は、スプリング77により固
定型1と反対側へ付勢されている。そして、突き出し板
76に固定された突き出しピン78が前記ゲートカットスリ
ーブ71内に摺動自在に嵌合されている。また、突き出し
板76に固定された連動ピン79が前記ゲートカットスリー
ブ71のフランジ部73および規制板69を貫通して前記突き
出しスリーブ66に突き当たるようになっている。さら
に、前記ゲートカットスリーブ71のフランジ部73に一体
に突設された受け部80が前記突き出し板76を摺動自在に
貫通している。
【0026】さらに、前記コアブロック46内には、冷却
水などの温度調節用流体を通すための温度調節通路81が
形成されている。また、この温度調節通路81に連通する
温度調節通路82が前記可動側受け板42内に形成されてい
る。さらに、温度調節通路81,82を囲んでコアブロック
46と可動側受け板42との間には、温度調節用流体の漏洩
を防止するためのOリング83が装着されている。
【0027】そして、前記固定型1側のスプルーブッシ
ュ8の先端面外周部と可動型2側のゲートカットスリー
ブ71の先端面外周部との間に、固定型1側のスプルー10
を製品キャビティ3に連通させるゲート86が形成される
ようになっている。また、ゲートカットスリーブ71がス
プルーブッシュ8の凹部28に嵌合することにより、ゲー
ト86においてスプルー10内の成形材料である樹脂と製品
キャビティ3内の樹脂すなわち光ディスクとが切断さ
れ、この光ディスクの中央部の開口孔が形成されるよう
になっている。したがって、固定型1においては、キャ
ビティブロック17に加えて内周スタンパー押え26および
スプルーブッシュ8の先端面外周部によって、光ディス
クが形成される。また、可動型2においては、コアブロ
ック46および外周リング52に加えてエア吹き出し入子62
および突き出しスリーブ66によって光ディスクが形成さ
れる。
【0028】つぎに、光ディスクの成形について説明す
る。この成形時には、まず固定型1と可動型2とを型閉
して、これら固定型1および可動型2間に製品キャビテ
ィ3を形成する。なお、このように型閉した状態で、可
動型2の外周リング52が固定型1のアジャスタリング23
に突き当たり、また、固定型1および可動型2の位置決
めリング19,48のテーパー面21,50が相互にテーパー嵌
合する。そして、射出成形機のノズルからスプルー10へ
熱可塑性の成形材料である溶融した熱可塑性樹脂を射出
する。この樹脂は、スプルー10からゲート86を通って製
品キャビティ3内に流入する。この際、射出された樹脂
圧により製品キャビティ3の軸心側3Aの製品キャビテ
ィ3の間隔は広がる。さらに樹脂が製品キャビティ3内
に流入して製品キャビティ3の周辺側3Bに充填される
と、該周辺側3Bが押圧され、この結果キャビティブロ
ック17における周辺側3Bが該キャビティブロック17の
弾性力に抗し後退して対向面7Pに接するので、周辺部
3B側の製品キャビティ3の間隔は広がる。このため製
品キャビティ3に樹脂が流入した際、その樹脂圧により
製品キャビティ3の軸心側3Aが広がった状態で成形さ
れ、同時に樹脂圧によって対向面7Pが後退した状態で
周辺側3Bが成形されて、厚みが軸心側3Aでも周辺側
3Bでも等しい成形品を成形することができる。
【0029】そして、その後、射出成形機側に設けられ
た図示していない押圧ロッドによってゲートカットスリ
ーブ71の受け部80が固定型1の方へ押されることによ
り、ゲートカットスリーブ71が固定型1側へ移動し、こ
の固定型1のスプルーブッシュ8の凹部28に嵌合する。
これにより、ゲート86においてスプルー10内の樹脂と製
品キャビティ3内の樹脂すなわち光ディスクとが切断さ
れる。
【0030】そして、製品キャビティ3内の樹脂が冷却
して固化した後、固定型1と可動型2とが型開される。
この型開に伴い、成形された光ディスクおよびスプルー
10内で固化した樹脂はまず固定型1から離れる。つい
で、射出成形機側に設けられた図示していない押圧ロッ
ドによって突き出し板7が固定型1の方へ押されること
により、突き出し板76とともに突き出しピン78が固定型
1側へ移動し、スプルー10内で固化した樹脂を突き出し
て可動型2から離型させる。また、突き出し板76に固定
された連動ピン79によって押されることにより突き出し
スリーブ66が固定型1側へ移動し、光ディスクの内周部
を突き出して可動型2から離型させる。そして、離型し
た光ディスクは、図示していない取り出しロボットによ
り取り出される。その後、再び型閉が行われて以上の成
形サイクルが繰り返される。
【0031】以上のように、前記実施例においては固定
型1と可動型2とを備え、前記固定型1は固定側取り付
け板7にキャビティブロック17を設け、前記可動型2は
可動側取り付け板44にコアブロック46を設けるととも
に、型閉時に前記キャビティブロック17と前記コアブロ
ック46との間に薄板状の製品キャビティ3を形成する成
形用金型装置において、前記製品キャビティ3の周辺側
3Bに対応する前記固定側取り付け板7と前記キャビテ
ィブロック17との間に間隙Lを形成したことにより、製
品キャビティ3に樹脂が流入して製品キャビティ3にお
ける軸心側3Aの間隔が広がって、周辺側3Bにおける
製品キャビティ3の間隔と異なるようになっても、樹脂
圧によりキャビティブロック17が隙間L側に後退し、該
箇所の製品キャビティ3の間隔を広げることにより、製
品キャビティ3における軸心側3Aの間隔と周辺側3B
の間隔とを同じに形成して成形品の厚みを等しくするこ
とができる。
【0032】さらに、前記固定側取り付け板7の前記キ
ャビティブロック17との対向面7Pにおいて、前記製品
キャビティ17の周辺側3Bに対応する側の前記対向面7
Pを、前記製品キャビティ3の軸心側3Aの前記対向面
7Pより後退させて前記間隙Lを形成したことにより、
すなわち、固定側取り付け板7においてその平坦な背面
7Qを基準とする対向面7Pまでの厚みA,Bにおい
て、軸心側3Aの厚みAより周辺側3Bの厚みBを大き
く予め形成しているので、固定側取り付け板7を製作す
る際に調整を簡単に行うことができる。これにより対向
面7Pに所定のテーパー、すなわち樹脂流入時の製品キ
ャビティ3の軸心側3Aの変位と同等に製品キャビティ
3における周辺側3Bが変位するようにテーパーを形成
すればよく、簡単に製作することができる。
【0033】さらに、トグル式射出成形機の型締装置の
固定盤に固定型1を取り付け、可動盤に可動型2を取り
付けた成形用金型装置であっても、製品キャビティ3に
おける軸心側3Aが厚く成形されるというトグル式射出
成形機に取り付けた成形用金型装置の成形時の弊害をな
くすことができる。
【0034】図3は第2実施例を示しており、前記第1
実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明
を省略する。薄い成形品を成形する成形用金型装置にお
いて、製品キャビティ3の周辺側3Bに対応する可動側
受け板42とコアブロック46との間に間隙L´を形成した
ものである。そして、前記可動側受け板42の前記コアブ
ロック46との対向面42Pにおいて、前記製品キャビティ
17の周辺側3Bに対応する側の前記対向面42Pを、前記
製品キャビティ3の軸心側3Aの前記42Pより後退させ
て前記間隙L´を形成したことにより、すなわち、可動
側受け板42においてその平坦な背面42Qを基準とする対
向面42Pまでの厚みA´,B´において、軸心側3Aの
厚みA´を周辺側3Bの厚みB´より大きく予め形成し
ている(A´>B´)。
【0035】したがって、製品キャビティ3に樹脂が流
入して製品キャビティ3における軸心側3Aの間隔が広
がって、周辺側3Bにおける製品キャビティ3の間隔と
異なるようになっても、樹脂圧によりコアブロック46が
隙間L´側に後退し、該箇所の製品キャビティ3の間隔
を広げることにより、製品キャビティ3における軸心側
3Aの間隔と周辺側3Bの間隔とを同じに形成して成形
品の厚みを等しくすることができる。また、可動側受け
板42を製作する際に対向面42Pに所定のテーパー、すな
わち樹脂流入時の製品キャビティ3の軸心側3Aの変位
と同等に製品キャビティ3における周辺側3Bが変位す
るようにテーパーを形成すればよく、簡単に製作するこ
とができる。
【0036】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形
実施が可能である。例えば請求項1においては、可動型
は可動側取り付け板に可動側型板本体を一体に設けたも
のでもよく、また請求項3においては、固定型は固定側
取り付け板に固定側型板本体を一体に設けたものでもよ
い。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明は、固定型と可動型とを
備え、前記固定型は固定側取り付け板に固定側型板本体
を設けるとともに、型閉時に前記固定型と可動型との間
に薄板状の製品キャビティを形成する成形用金型装置に
おいて、前記製品キャビティの周辺側に対応する前記固
定側取り付け板と前記固定側型板本体との間に間隙を形
成したことを特徴とする成形用金型装置であり、樹脂圧
により前記固定側型板本体は隙間によって後退して製品
キャビティの周辺側の間隔が広がって、正確に成形する
ことができる。
【0038】請求項2の発明は、前記固定側取り付け板
の前記固定側型板本体との対向面において、前記製品キ
ャビティの周辺側に対応する側の前記対向面を、前記製
品キャビティの軸心側の前記対向面より後退させて前記
間隙を形成したことを特徴とする請求項1記載の成形用
金型装置であり、予め後退して形成された隙間によっ
て、固定側型板本体が後退して製品キャビティの周辺側
の間隔が広がって、正確に成形することができる。
【0039】請求項3の発明は、固定型と可動型とを備
え、前記可動型は可動側取り付け板に可動側型板本体を
設けるとともに、型閉時に前記固定型と可動型との間に
薄板状の製品キャビティを形成する成形用金型装置にお
いて、前記製品キャビティの周辺側に対応する前記可動
側取り付け板と前記可動側型板本体との間に間隙を形成
したことを特徴とする成形用金型装置であり、樹脂圧に
より前記可動側型板本体は隙間によって後退して製品キ
ャビティの周辺側の間隔が広がって、正確に成形するこ
とができる。
【0040】請求項4の発明は、前記可動側取り付け板
の前記可動側型板本体との対向面において、前記製品キ
ャビティの周辺側に対応する前記対向面側を、前記製品
キャビティの軸心側の前記対抗面より後退させて前記間
隙を形成したことを特徴とする請求項3記載の成形用金
型装置であり、予め後退して形成された隙間によって、
可動側型板本体が後退して製品キャビティの周辺側の間
隔が広がって、正確に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す拡大断面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す全体断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図4】トグル式射出成形機の型締装置を示す一部切り
欠き正面図である。
【図5】成形品の厚みを示すグラフである。
【符号の説明】
1 固定型 2 可動型 3 製品キャビティ 3A 軸心側 3B 周辺側 7 固定側取り付け板 17 キャビティブロック(固定側型板本体) 42 可動側受け板42(可動側取り付け板) 46 コアブロック(可動側型板本体) L L´ 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AG19 AH38 AH79 CA11 CB01 CK42 5D121 AA02 DD05 DD18

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型とを備え、前記固定型は
    固定側取り付け板に固定側型板本体を設けるとともに、
    型閉時に前記固定型と可動型との間に薄板状の製品キャ
    ビティを形成する成形用金型装置において、前記製品キ
    ャビティの周辺側に対応する前記固定側取り付け板と前
    記固定側型板本体との間に間隙を形成したことを特徴と
    する成形用金型装置。
  2. 【請求項2】 前記固定側取り付け板の前記固定側型板
    本体との対向面において、前記製品キャビティの周辺側
    に対応する側の前記対向面を、前記製品キャビティの軸
    心側の前記対向面より後退させて前記間隙を形成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の成形用金型装置。
  3. 【請求項3】 固定型と可動型とを備え、前記可動型は
    可動側取り付け板に可動側型板本体を設けるとともに、
    型閉時に前記固定型と可動型との間に薄板状の製品キャ
    ビティを形成する成形用金型装置において、前記製品キ
    ャビティの周辺側に対応する前記可動側取り付け板と前
    記可動側型板本体との間に間隙を形成したことを特徴と
    する成形用金型装置。
  4. 【請求項4】 前記可動側取り付け板の前記可動側型板
    本体との対向面において、前記製品キャビティの周辺側
    に対応する前記対向面側を、前記製品キャビティの軸心
    側の前記対抗面より後退させて前記間隙を形成したこと
    を特徴とする請求項3記載の成形用金型装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005205915A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Komag Inc インプリント・エンボッシング位置合せシステム
US9120348B1 (en) 2009-11-06 2015-09-01 WD Media, LLC Press system with embossing foil free to expand for nano-imprinting of recording media
US9330685B1 (en) 2009-11-06 2016-05-03 WD Media, LLC Press system for nano-imprinting of recording media with a two step pressing method
US9339978B1 (en) 2009-11-06 2016-05-17 WD Media, LLC Press system with interleaved embossing foil holders for nano-imprinting of recording media

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