JP3146475B2 - 射出成形方法およびこの方法に用いる射出成形用金型装置 - Google Patents

射出成形方法およびこの方法に用いる射出成形用金型装置

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JP3146475B2
JP3146475B2 JP20705296A JP20705296A JP3146475B2 JP 3146475 B2 JP3146475 B2 JP 3146475B2 JP 20705296 A JP20705296 A JP 20705296A JP 20705296 A JP20705296 A JP 20705296A JP 3146475 B2 JP3146475 B2 JP 3146475B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧射出成形(型
内計量圧縮成形)と呼ばれる射出成形方法およびこの方
法に用いる射出成形用金型装置に係わり、特に、ゲート
を開閉する方法および機構に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平5-154876号公報に記載さ
れているように、自動車のバッテリーケースは合成樹脂
の成形品である。このバッテリーケースは、深い箱もの
であり、かつ、内部に薄くて大きい仕切り板を有してい
る。
【0003】このようなバッテリーケースの成形に際し
て、金型内における製品形状のキャビティへの樹脂の注
入口であるゲートは、バッテリーケースの底面部に相当
する位置に設定されるが、前述のようにバッテリーケー
スが仕切り壁を有する深い箱ものであるために、樹脂が
バッテリーケースの側壁部や仕切り壁の先端縁部まで十
分に充填されず、充填不良を生じたり、形状転写性の不
良を生じやすい。
【0004】ところで、最近採用されるようになってき
たいわゆる高圧射出成形では、まず弱い型締力により固
定型と可動型とを型閉した状態でキャビティ内に樹脂を
充填した後、型締力を強めて固定型と可動型とを最終的
に型閉し、この最終的な型閉の間に、キャビティからゲ
ートを通してシリンダー装置などの成形材料供給装置側
に樹脂を戻した後、ゲートを閉じてその後はキャビティ
内の樹脂を圧縮させるようにしている。これにより、型
内で計量が行われるようになっている。そこで、前記バ
ッテリーケースなどのような箱ものの成形に高圧射出成
形を応用することが考えられ、これにより、充填不良の
問題を解消できると期待される。
【0005】ところが、従来の高圧射出成形では、例え
ば固定型の基体に、この固定型および可動型の型開閉方
向へ可動に移動板を支持するとともに、この移動板を固
定型に対して可動型の方へ付勢した金型装置を用い、移
動板と可動型との間に、固定型のスプルーに連通するラ
ンナーを形成する一方、固定型と可動型との間にキャビ
ティを形成し、固定型に設けられた凸部を可動型に設け
られた凹部に嵌合させることにより、ランナーからキャ
ビティへのゲートを閉じるようにしている。すなわち、
ゲートがサイドゲートになっているが、サイドゲート
は、前記バッテリーケースのような深い箱ものの成形に
は適さない。
【0006】また、高圧射出成形用金型装置において、
ゲートをダイレクトゲートとしたものも提案されている
が、従来は、可動型に設けられた凸部をゲートに嵌合さ
せてこのゲートを閉じるようにしていたため、製品形状
が大きく制約を受ける問題があった。もちろん、バッテ
リーケースの成形には適用できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、バッテ
リーケースなどのような箱ものの成形では、充填不良が
生じやすい問題があった。そこで、箱ものの成形に高圧
射出成形を適用することが考えられるが、従来の高圧射
出成形は、ゲートがサイドゲートになっていたため、あ
るいは、ダイレクトゲートを可動型の凸部により閉じる
構造になっていたため、特に箱ものの成形には適さない
問題があった。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、製品形状に制約されることなくゲートの
位置を製品中央部に設定でき、充填不良を防止でき、箱
ものの成形にも適した射出成形方法およびこの方法に用
いる射出成形用金型装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
目的を達成するために、互いに開閉する固定型および可
動型間に形成されたキャビティに、成形材料供給装置か
ら材料通路およびキャビティへのゲートを通して成形材
料を充填する充填工程と、この充填工程の完了後最終的
に前記固定型および可動型を互いに閉じる最終型締工程
とを備え、この最終型締工程の間に、前記キャビティか
らゲートを通して材料通路側へ成形材料を戻した後、前
記ゲートを閉じてその後はキャビティ内の成形材料を圧
縮する射出成形方法において、前記固定型が、前記キャ
ビティの一部を形成する基体と、この基体に固定型およ
び可動型の開閉方向へ摺動自在に組み付けられ前記可動
型に対し閉じて前記キャビティの他の一部を形成する移
動体とを備え、これら基体と移動体との間の前記開閉方
向に沿う側面間に材料通路を形成した金型装置を用い
る。そして、前記移動体と可動型とが閉じ、かつ、前記
基体と移動体とが開いていてこれら基体および移動体間
の材料通路の先端部がゲートとして前記キャビティに通
じた状態で前記充填行程を行い、その後の前記最終型閉
工程に際して、前記基体と移動体とが閉じるのに伴い、
前記基体により、この基体および移動体間の材料通路を
前記キャビティから遮断するとともに、このキャビティ
内の成形材料を圧縮するものである。
【0010】このように最終型締工程において、キャビ
ティ内の成形材料がゲートを通って材料通路側へ戻るこ
とにより、型内計量が行われ、ゲートが閉じた後は、キ
ャビティ内の成形材料が圧縮される。この圧縮により、
キャビティ内の成形材料の固化に伴う収縮も補償される
とともに、キャビティ内の端縁部まで成形材料が確実に
充填される。ゲートは、このゲートを有する材料通路の
ある固定型自体に設けられた基体により閉じられるた
め、製品形状に制約を与えることはなく、ゲートの位置
を製品中央部に設定することも可能である。そして、固
定型と可動型との開閉に連動して、固定型に設けられた
基体によりゲートを開閉することは、固定型の基体およ
び移動体における固定型および可動型の開閉方向に沿う
側面間に材料通路を形成することにより可能になったも
のである。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明の射出
成形方法に用いる射出成形用金型装置であって、互いに
開閉し相互間にキャビティを形成する固定型および可動
型を備え、前記固定型は、基体と、この基体に固定型お
よび可動型の開閉方向へ摺動自在に組み付けられ前記可
動型に対し閉じて前記キャビティの一部を形成する移動
体と、この移動体を前記基体に対して前記可動型の方へ
付勢する付勢手段とを有する。そして、前記基体に、前
記移動体に形成された貫通孔部を摺動自在に貫通し前記
キャビティにおける前記開閉方向と交わる方向性を有す
る面を形成する凸部を設け、前記貫通孔部および凸部の
前記開閉方向に沿う側面間に材料通路を形成し、この材
料通路における前記キャビティ側の先端部を前記基体お
よび移動体が閉じたときには前記凸部により前記キャビ
ティから遮断されるゲートとしたものである。
【0012】そして、充填工程において、より弱い型締
力により固定型および可動型を型閉した状態では、固定
型の移動体と可動型とが閉じる一方、付勢手段の付与す
る力により、固定型の基体と移動体とは若干開いた状態
にある。この状態では、基体の凸部および移動体の貫通
孔の側面間に形成された材料通路の先端部がゲートとし
てキャビティに通じており、成形材料供給装置から供給
される成形材料が前記材料通路およびゲートを通ってキ
ャビティ内に充填される。その後の最終型締工程で型締
力が強められると、付勢手段の付与する力に抗して基体
と移動体とが閉じていくが、それに伴い、まずキャビテ
ィ内の成形材料はまだ開いているゲートから材料通路側
へ戻る。そして、基体と移動体とがある程度閉じると、
基体によりゲートがキャビティから遮断され、その後
は、基体によりキャビティ内の成形材料が圧縮される。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の一実施例について、
図面を参照しながら説明する。成形される製品は、深い
箱ものであるバッテリーケース1であり、このバッテリ
ーケース1は、内部に複数の仕切り板2を有している。
まず、このバッテリーケース1を成形する射出成形用金
型装置の構成を説明する。6は固定型、7は可動型で、
これら固定型6および可動型7は、図示上下方向(型開
閉方向)へ移動して互いに開閉し、型閉時に相互間にバ
ッテリーケース1の形状をしたキャビティ8を形成する
ものである。そして、バッテリーケース1の深さ方向が
型開閉方向に一致させてあり、かつ、バッテリーケース
1の底側が固定側に設定されている。
【0014】前記固定型6は、移動体としての固定側型
板11と、この固定側型板11の背面側(可動型7と反対
側)に設けられた移動体としてのランナーストリッパー
板12と、このランナーストリッパー板12の背面側に設け
られた基体としての固定側取り付け板13とを備えてい
る。固定側型板11は、前記可動型7に突き当たって閉
じ、キャビティ3におけるバッテリーケース1の外側面
および外底面の中央部に相当する部分を形成するもので
ある。また、固定側型板11は、図示していない射出成形
機の固定側プラテンに取り付けられるものである。そし
て、この固定側型板11には、可動型7へ向かって突出す
る凸部をなす一対のキャビティ入子14が固定されてい
る。これらキャビティ入子14は、固定側型板11およびラ
ンナーストリッパー板12に形成された貫通孔部15,16を
摺動自在に貫通し、型開閉方向とほぼ直交する先端面に
より、キャビティ3におけるバッテリーケース1の外底
面の両側部に相当する部分を形成するものである。キャ
ビティ入子14の側面と固定側型板11の貫通孔部15の側面
とは、型開閉方向と平行になっており、相互に接するも
のである。
【0015】本金型装置は、3枚型の構成になってお
り、固定型6および可動型7のみならず、固定側型板11
とランナーストリッパー板12と固定側取り付け板13も、
型開閉方向において互いに移動して開閉する。固定側型
板11と固定側取り付け板13とは、図示していないリンク
あるいは引っ張りチェーンなどの連動機構により、固定
型6および可動型7の開閉に連動して開閉する。また、
ランナーストリッパー板12は、固定側取り付け板13に対
して所定範囲移動可能に支持されているとともに、付勢
手段としてのスプリング17により、固定側取り付け板13
に対して可動型7の方へ付勢されている。
【0016】また、固定側取り付け板13には、射出成形
機の成形材料供給装置である加熱シリンダー装置のノズ
ル21に接続されるスプルーブッシュ22が固定されてい
る。このスプルーブッシュ22の内部は、材料通路である
スプルー23になっている。なお、ランナーストリッパー
板12には、スプルーブッシュ22の先端部が摺動自在に嵌
合する貫通孔部24が形成されている。また、閉じたラン
ナーストリッパー板12と固定側型板11との間には、前記
スプルー23に通じる材料通路である前段ランナー25が形
成され、さらに、固定側型板11の貫通孔部15および両キ
ャビティ入子14の型開閉方向に沿う側面間には、貫通孔
部15の側面に形成された凹溝26により、前段ランナー25
に通じる材料通路である後段ランナー27がそれぞれ形成
される。そして、これら後段ランナー27のキャビティ8
側の先端部は、このキャビティ8に通じるゲート28をな
す。前記凹溝26は、ケース1を形成する面にまでは達し
ておらず、これにより、ランナーストリッパー板12と固
定側取り付け板13とが閉じたときには、キャビティ入子
14の側面によりゲート28が閉じられるようになってい
る。なお、ランナーストリッパー板12ないし固定側取り
付け板13には、前段ランナー27に対してランナーロック
ピン29が設けられている。
【0017】前記可動型7は、可動側型板31と、この可
動側型板31における固定型6と反対側の面に固定された
可動側取り付け板32とを備えている。この可動側取り付
け板32は、図示していない射出成形機の可動側プラテン
に取り付けられるものである。そして、これら可動側取
り付け板32および可動側型板31には、キャビティ8にお
けるケース1の内面に相当する部分を形成するコア入子
33が固定型6の方へ突出させて固定されている。また、
可動側型板31の固定型6側には、キャビティ8における
ケース1の開口側周縁部に相当する部分を形成するスト
リッパー板34が設けられている。このストリッパー板34
は、可動側型板31に対して型開閉方向に所定範囲移動可
能に支持されており、可動側型板31に対して開閉するも
のである。
【0018】つぎに、前記金型装置を用いた射出成形方
法について説明する。射出成形機の型締装置は、まず比
較的弱い一定の型締力で固定型6と可動型7とを型閉す
る。このとき、図1に示すように、可動型7と固定型6
の固定側型板11とが突き当たって閉じるとともに、この
固定側型板11とランナーストリッパー板12も突き当たっ
て閉じる。一方、ランナーストリッパー板12と固定側取
り付け板13とは所定の開き量A1をもって開いている。す
なわち、型締力とスプリング17の力とが釣り合ってい
る。この状態では、ゲート28は開放された状態にあり、
後段ランナー27とキャビティ8とがゲート28を介して互
いに通じている。この状態で、射出成形機の加熱シリン
ダー装置のノズルからスプルー23へ成形材料である溶融
した熱可塑性樹脂を射出する。この樹脂は、スプルー23
からランナー25,26およびゲート28を通ってキャビティ
8内に充填される(充填工程)。
【0019】なお、この充填工程に際しては、樹脂の圧
力により可動型7とともに固定側型板11およびランナー
ストリッパー板12が後退して、ランナーストリッパー板
12と固定側取り付け板13との開き量が大きくなるように
してもよい。これにより、射出成形機から射出される樹
脂の量の誤差が吸収され、スプリング17の力および型締
力との均衡により、キャビティ8内の樹脂の圧力がほぼ
一定に保たれる。一方、製品の厚さなどの条件から、固
定側型板11と可動型7との間が開いたり、可動型7の後
退が続いてキャビティ8内全体に樹脂が充填されないな
どの問題が生じるならば、型締力を金型装置内の樹脂の
圧力に抗せる程度の大きなものとすることにより、充填
工程に際して、可動型7が後退せず、ランナーストリッ
パー板12と固定側取り付け板13との開き量A1が一定に保
たれるようにしてもよい。
【0020】前記充填工程の完了後、型締装置が型締力
を強め、固定型6と可動型7とが最終的に閉じる(最終
型締工程)。この最終型締工程時には、スプリング17の
力に抗して、ランナーストリッパー板12と固定側取り付
け板13とが閉じていき、キャビティ8の容積が小さくな
っていく。それに伴い、キャビティ8内の余分な樹脂
は、まだ開いているゲート28からランナー27内へ戻り、
金型装置内の樹脂は、加熱シリンダー装置内に戻る。そ
して、図2に鎖線で示すように、ランナーストリッパー
板12と固定側取り付け板13との開き量が所定量A2になる
と、キャビティ入子14の側面によりゲート28が閉じら
れ、後段ランナー27とキャビティ8とが互いに遮断され
る。この時点で、キャビティ8内には一定量の樹脂が残
り、型内計量が行われたことになる(計量工程)。その
後は、ランナーストリッパー板12と固定側取り付け板13
とが閉じるのに伴い、キャビティ入子14によりキャビテ
ィ8内の樹脂が圧縮される(圧縮工程)。最終的な型閉
状態を図2に実線で示してある。この圧縮工程により、
製品であるケース1の密度が高められる他、樹脂の冷却
による固化に伴う収縮が補償される。したがって、この
補償のために、加熱シリンダー装置側で保圧工程を行う
必要はない。
【0021】そして、キャビティ8内の樹脂が十分に冷
却して固化した後、図3に示すように、型締装置により
固定型6と可動型7とが型開される。このとき、まずラ
ンナーストリッパー板12と固定側取り付け板13とが開
き、スプルー23内で固化した樹脂41がスプルー23から抜
ける。ついで、固定側型板11と可動型7のストリッパー
板34とが開くともに、固定側型板11とランナーストリッ
パー板34とが開く。それに伴い、ランナー25,27内で固
化した樹脂42は、ランナーロックピン29によりランナー
ストリッパー板34に止まり、固定側型板11から抜け、そ
の後、自然落下または取り出し装置により取り出され
る。また、キャビティ8内の樹脂すなわち成形されたケ
ース1は、形状による離型抵抗の相違のために、可動型
7側に止まり、固定側型板11から抜ける。ついで、可動
側型板31に対してストリッパー板34が開くことにより、
コア入子33からケース1が抜け、このケース1が取り出
される。その後、再び型閉が行われ、以上の工程が繰り
返される。
【0022】以上のように、前記実施例の構成によれ
ば、充填工程後の最終型締工程に際し、ランナーストリ
ッパー板12と固定側取り付け板13との開き量が所定量A2
になってゲート28が閉じるまでキャビティ8内の樹脂を
還流させることにより型内計量を行うので、キャビティ
8内に充填される樹脂の量を正確に制御できる。また、
ランナーストリッパー板12と固定側取り付け板13との開
き量が大きいほどゲート28が大きくなるので、充填工程
に際しての前記開き量を適当に大きく設定してゲート28
を大きくすることにより、このゲート28からキャビティ
8に円滑に樹脂を充填できる。これとともに、計量工程
後の圧縮工程でキャビティ8内の樹脂を圧縮することに
より、バッテリーケース1のような深い箱ものであって
も、あるいは、薄肉の製品であっても、キャビティ8内
の端縁部まで樹脂が確実に充填され、充填不良を確実に
防止できて、形状転写性を向上できる。こうして、品質
の安定した高精度の製品を成形できる。
【0023】また、前述のように、金型装置側で行われ
る圧縮工程により、射出成形機側では保圧工程を行う必
要がなくなるので、成形サイクルを大幅に短縮でき、生
産性が向上する。
【0024】さらに、ゲート28は、固定型6に形成し、
この固定型6自体に設けられたキャビティ入子14により
閉じるようにしたので、ゲート28によって製品形状が制
約を受けることはなく、ゲート28の位置を製品中央部に
設定することも可能であり、バッテリーケース1のよう
な箱ものを高圧射出成形することが可能になる。また、
固定型6と可動型7との開閉に連動して、キャビティ入
子14によりゲート28を開閉することは、固定側型板11の
貫通孔部15およびキャビティ入子14の型開閉方向に沿う
側面間にゲート28を有するランナー27を形成することに
より可能になったものである。さらに、このように貫通
孔部15およびキャビティ入子14の側面間にランナー27を
形成することは、固定側型板11と固定側取り付け板12と
が開閉可能で、さらにこれらに対して開閉するランナー
ストリッパー板12のある3枚型の構成を採用して、ラン
ナー26,27内で固化した樹脂を取り出せるようにしたこ
とにより可能になったものである。
【0025】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、バッテリーケース1の成形を例に採っ
て説明したが、本発明は、リブ付きのコネクターケース
の成形などにも好適であり、また、箱もの以外の成形に
も利用できる。また、前記実施例では、固定型6側のキ
ャビティ入子14のみによりキャビティ8内の樹脂を圧縮
するようにしたが、コア入子による圧縮を併用してもよ
い。さらに、前記実施例では、熱可塑性樹脂の射出成形
を例に採って説明したが、本発明は、熱可塑性樹脂をバ
インダーとして用いるセラミックスの射出成形や射出成
形粉末冶金法、あるいは、熱硬化性樹脂の射出成形な
ど、各種成形材料の射出成形に適用可能である。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明の射出成形方法によれ
ば、充填工程の後に最終型締工程を行い、この最終型締
工程の間に、型内計量を行った後、キャビティ内の成形
材料を圧縮する射出成形方法において、固定型を構成す
る基体および移動体における固定型および可動型の開閉
方向に沿う側面間に材料通路を形成した金型装置を用
い、移動体と可動型とが閉じ、かつ、基体と移動体とが
開いていて前記材料通路の先端部がゲートとしてキャビ
ティに通じた状態で充填行程を行い、その後の最終型閉
工程に際して、基体と移動体とが閉じるのに伴い、基体
により、前記材料通路をキャビティから遮断するととも
に、このキャビティ内の成形材料を圧縮するので、製品
形状に制約されることなくゲートの位置を製品中央部に
も設定できるとともに、充填不良を防止でき、箱ものの
成形にも好適である。
【0027】請求項2の発明の射出成形用金型装置によ
れば、固定型は、基体と、この基体に固定型および可動
型の開閉方向へ摺動自在に組み付けられ可動型に対し閉
じる移動体と、この移動体を可動型の方へ付勢する付勢
手段とを有し、基体に、移動体に形成された貫通孔部を
摺動自在に貫通しキャビティにおける前記開閉方向と交
わる方向性を有する面を形成する凸部を設け、これら貫
通孔部および凸部の前記開閉方向に沿う側面間に材料通
路を形成し、この材料通路の先端部を基体および移動体
が閉じたときには凸部によりキャビティから遮断される
ゲートとしたので、請求項1の発明の射出成形方法を実
施して、その効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の射出成形用金型装置の一実施例を示す
断面図であり、充填工程時を示している。
【図2】同上最終型締工程時を示す断面図である。
【図3】同上型開時を示す断面図である。
【図4】同上図1のIV−IV断面図である。
【符号の説明】
6 固定型 7 可動型 8 キャビティ 11 固定側型板(移動体) 12 ランナーストリッパー板(移動体) 13 固定側取り付け板(基体) 14 キャビティ入子(凸部) 15 貫通孔部 16 貫通孔部 17 スプリング(付勢手段) 23 スプルー(材料通路) 25 前段ランナー(材料通路) 27 後段ランナー(材料通路) 28 ゲート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−238014(JP,A) 特開 平8−132492(JP,A) 特開 平5−185483(JP,A) 特開 平5−318535(JP,A) 特開 平6−106580(JP,A) 特開 平6−328489(JP,A) 特開 平6−344397(JP,A) 特開 平8−142145(JP,A) 特開 平5−154876(JP,A) 特開 昭63−111024(JP,A) 実開 昭53−133875(JP,U) 実開 昭60−85911(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに開閉する固定型および可動型間に
    形成されたキャビティに、成形材料供給装置から材料通
    路およびキャビティへのゲートを通して成形材料を充填
    する充填工程と、この充填工程の完了後最終的に前記固
    定型および可動型を互いに閉じる最終型締工程とを備
    え、この最終型締工程の間に、前記キャビティからゲー
    トを通して材料通路側へ成形材料を戻した後、前記ゲー
    トを閉じてその後はキャビティ内の成形材料を圧縮する
    射出成形方法において、 前記固定型が、前記キャビティの一部を形成する基体
    と、この基体に固定型および可動型の開閉方向へ摺動自
    在に組み付けられ前記可動型に対し閉じて前記キャビテ
    ィの他の一部を形成する移動体とを備え、これら基体と
    移動体との間の前記開閉方向に沿う側面間に材料通路を
    形成した金型装置を用い、前記移動体と可動型とが閉
    じ、かつ、前記基体と移動体とが開いていてこれら基体
    および移動体間の材料通路の先端部がゲートとして前記
    キャビティに通じた状態で前記充填行程を行い、その後
    の前記最終型閉工程に際して、前記基体と移動体とが閉
    じるのに伴い、前記基体により、この基体および移動体
    間の材料通路を前記キャビティから遮断するとともに、
    このキャビティ内の成形材料を圧縮することを特徴とす
    る射出成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形方法に用いる射
    出成形用金型装置であって、互いに開閉し相互間にキャ
    ビティを形成する固定型および可動型を備え、前記固定
    型は、基体と、この基体に固定型および可動型の開閉方
    向へ摺動自在に組み付けられ前記可動型に対し閉じて前
    記キャビティの一部を形成する移動体と、この移動体を
    前記基体に対して前記可動型の方へ付勢する付勢手段と
    を有し、前記基体に、前記移動体に形成された貫通孔部
    を摺動自在に貫通し前記キャビティにおける前記開閉方
    向と交わる方向性を有する面を形成する凸部を設け、前
    記貫通孔部および凸部の前記開閉方向に沿う側面間に材
    料通路を形成し、この材料通路における前記キャビティ
    側の先端部を前記基体および移動体が閉じたときには前
    記凸部により前記キャビティから遮断されるゲートとし
    たことを特徴とする射出成形用金型装置。
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