JP3343461B2 - 走行車両の操舵制御装置 - Google Patents

走行車両の操舵制御装置

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JP3343461B2
JP3343461B2 JP09258895A JP9258895A JP3343461B2 JP 3343461 B2 JP3343461 B2 JP 3343461B2 JP 09258895 A JP09258895 A JP 09258895A JP 9258895 A JP9258895 A JP 9258895A JP 3343461 B2 JP3343461 B2 JP 3343461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、果樹園等における薬剤
散布機(スピードスプレヤ)、工場内で物品を運搬する
無人運搬車両等の走行車両を誘導経路から外れないよう
に操舵制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特開平4−1811号公報や
特開平6−214649号公報等に開示されているよう
に、走行車両に搭載した超音波センサや磁気センサ等の
方向感知センサの検出値と、操舵装置の操舵角度を検出
する角度検出手段の検出値とにより、誘導経路から走行
車両が外れないように操舵制御する制御装置として、マ
イクロコンピュータ等の電子制御系の操舵制御装置を使
用することが知られている。
【0003】この場合、方向感知センサの検出値を抽出
するタイミング(サンプリング周期)を、前記マイクロ
コンピュータに備えたタイマ(クロック)を利用して、
一定時間間隔毎に実行することが、ハード(部品)を簡
素化する上でも、検出値の入力処理の容易性からも好ま
しいので採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記一
定時間間隔毎に検出値をサンプリングしていると、走行
車両が高速で走行していれば、長い距離間隔毎にサンプ
リングすることになり、次のサンプリング時迄に長い距
離を走るから、操舵制御に少しの誤差があっても、走行
車両が誘導経路から外れ易いという問題があった。特
に、走行車両の走行の向きを変える回行部では誘導経路
から外れるおそれが大きいのであった。
【0005】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
べくなされたものであり、安全に走行させることができ
る操舵制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の走行車両の操舵制御装置
は、走行車両に搭載して誘導経路を検出する磁気センサ
等の感知センサの検出値と、操舵装置における操舵角度
を検出する角度検出手段の検出値とにより、前記誘導経
路から外れないように操舵制御する走行車両の操舵制御
装置において、走行車両に、タイマと速度に応じた検出
パルス数を出力するように構成された車速センサとを備
え、前記検出パルス数の時間的変動率が一定以上、もし
くは検出パルス数が一定時間にわたって検出できないと
きには、車速センサの異常と判断して警報し、且つ前記
車速センサが異常と判断されたときには、タイマの計時
により一定時間間隔毎に前記感知センサからの検出値を
抽出するように制御し、車速センサが異常でないと判断
されたときには、前記感知センサの検出値を車速センサ
の検出値に応じて一定走行距離毎に抽出するように制御
するものである。
【0007】
【0008】
【実施例】次に、本発明を無人自動走行型の薬剤散布機
(スピードスプレヤ)に適用した実施例について説明す
る。スピードスプレヤの走行車両1の前部側にハンドル
3を備えた運転操作部2を有し、走行車両1には薬液タ
ンク4とその後部に噴霧部5とを備えている。
【0009】噴霧部5は、走行車両1の下面を除く外周
面に適宜間隔で半径外向きに臨ませた多数の噴霧ノズル
6と、その半径外向きに風を送る送風機7が装着され、
前記噴霧ノズル6は走行車両1の左右及び上面との3区
画若しくは左右2区画ごとに噴霧の作業を実行するよう
に散布制御できるものである。符号8,8は左右前輪、
符号9,9は左右後輪であり、これらの4輪はエンジン
10からの動力が走行変速機構11を介して各々伝達さ
れて駆動できるいわゆる4輪駆動型であり、エンジン1
0からの動力をPTO出力変速伝達機構12を介して送
風機7を回転させ、また噴霧ノズル6に対する動噴ポン
プ13を駆動させる。
【0010】ハンドル3付き操舵装置14は、図3に示
すような機械的または油圧系統を含むパワーステアリン
グ機構15であり、このパワーステアリング機構15は
図4に示す油圧回路16における複動式の油圧シリンダ
17にて作動し、油圧シリンダ17が伸長するとき、平
面視W字状のベルクランク18を介して後輪9,9を左
向きに変更すると共に、連結ロッド19及び平面視V字
状のベルクランク20を介して前輪8,8を右向きに変
更する(油圧シリンダ17が縮小するときには前輪は左
向き後輪は右向きに変更される)というように、前後4
輪ともに向きを変えて左右に回動変更できるいわゆる4
輪操舵型である。
【0011】その油圧回路16を図4に示し、符号28
は、自動操舵用の油圧シリンダ17に対する電磁ソレノ
イド式の制御弁であり、符号29は走行クラッチ作動の
ためのアクチュエータとしての油圧シリンダ30を制御
する電磁ソレノイド式の制御弁、符号23は手動操舵操
作の場合に使用する制御弁である。制御弁29、28
は、油圧ポンプ22からの作動油送りの場合に前記手動
操舵用の制御弁23よりも上流から分岐した油圧管31
に接続し、しかも、走行クラッチ作動用の制御弁29
は、自動操舵用の制御弁28よりも上流側になるよう直
列状に連結する。
【0012】従って、走行クラッチを作動させるべく、
制御弁29を中立位置以外の位置に作動させるときに
は、その油圧シリンダ30が優先的に作動し、操舵用の
油圧シリンダ17の作動は二次的となる。なお、手動操
舵のときには、油圧ポンプ22から送られてきた油が制
御弁23を介して油圧モータ21に送られ、この油圧モ
ータ21からの油送り量をハンドル3の回動角度に比例
するように作動させ、この油を前記ステアリング機構1
5に取付く複動式の油圧シリンダ17に送る。自動操舵
制御のときには油圧ポンプ22から制御弁29の中立位
置及び電磁ソレノイド式制御弁28を介して油圧シリン
ダ17に作動油を送る。
【0013】符号25は前輪8の操舵角度を検出できる
ポテンショメータ等の操舵角度センサであり、この場
合、左右車輪の向き角度の平均値を求めて検出しても良
い。なお、前輪と後輪とを別々の油圧シリンダ式パワー
ステアリング機構を介して連結して、前輪と後輪とを個
別的に操舵制御するようにしても良い。走行車両1の下
面には、その前部に左右一対の磁気センサ26a,26
bを設ける。この誘導経路に沿うように感知する磁気セ
ンサ26a,26bは、導体をコイル状に巻いたピック
アップコイルであっても良いし、ホール素子、ホールI
C、磁気抵抗素子、磁気トランジスタであっても良く、
交流電流発生装置にて誘導ケーブル27に印加された適
宜周波数の交流電流により、当該誘導ケーブル27の周
囲に発生する交流磁界の強度を検出することができるも
のである。誘導ケーブル27は果樹園の作業経路である
誘導経路に沿って形成した溝内に敷設するか、または地
中に埋設する。
【0014】また、誘導経路に沿うように感知するセン
サの他の実施例としては、誘導経路に沿って設けた標識
や木立を超音波センサ、赤外線センサ等のセンサにより
感知するようなものであっても良い。以上の構成は、薬
剤散布機に限らず、その他の作業用の自動走行車両に適
用できることはいうまでもない。
【0015】図5は噴霧部5の実施例を示し、薬液タン
ク4からの液状薬剤は、タンクドレイン弁32、フィル
タ33を介して動力噴霧ポンプ13に入り、主弁34、
パイプ35を介して薬液分配器36から左右及び中央
(上)の切換弁37,38,39を介して各方向の噴霧
ノズル6に噴出させるものであり、各切換弁37,3
8,39には切換操作用モータ37a,38a,39a
が設けられ、走行車両の走行方向と被散布物(樹木)と
の位置関係により、所定の向きにのみ薬液を噴霧するこ
とを選択することができる。なお、符号40は調圧弁、
符号41は補正噴霧用吐出パイプ42に接続した停止弁
であり、パイプ42の先端にホース(図示せず)を繋
ぎ、薬液が掛からなかった樹木に手作業で噴霧する。
【0016】運転操作部2における操作パネルに設けた
キースイッチ(図示せず)に、始動時にキーを差し込ん
で、所定角度回動すると、後述の制御装置100が立ち
上がり(起動して)、実行準備状態(待機状態)とな
る。次いで、さらに所定角度回動すると、スイッチ45
がスタータ位置を検出すると共にセルモータが起動して
エンジン作動させることができる。また、前記操作部に
は、自動モード設定スイッチ46、自動モードに設定さ
れたとき点灯する自動モードランプ47、各種パイロッ
トランプ群48、作業者が座席に座っていときの状態を
検出するセーフティスイッチ49等が配置されている。
【0017】図6は、走行車両の制御をマイクロコンピ
ュータのソフトにより実行する場合の制御装置100の
機能ブロック図を示し、第1コントローラ101及び第
2コントローラ102を備え、この2つのコントローラ
101,102はコネクタを介して接離可能なシリアル
通信線103で入出力ポート118,119間を接続
し、制御信号等を相互に相手側に転送できる構成であ
る。
【0018】第1コントローラ101のデジタルインタ
ーフェイスである入出力ポート(I/Oポート)133
には、次に述べる入力部120と出力部122とを接続
する(図7参照)。入力部120としては、前記誘導ケ
ーブル27からの磁気を検出する磁気センサ26a,2
6bと、操舵用の油圧シリンダ17のピストンロッドの
ストローク位置を検出するためのストロークセンサ71
と、走行車両1の前バンパーの前面に取付けて障害物が
接触したとき走行停止させるためのタッチセンサ72
と、自動モード設定スイッチ46と、エンジン10の回
転数センサ73と、走行変速機構11における主変速レ
バーの位置を検出するスイッチ74と、車速センサ75
と、前記キースイッチのスタータ位置検出スイッチ45
と、セーフティスイッチ49と、駐車ブレーキが作動し
たことを感知する駐車ブレーキスイッチ76と、送信機
77から送信された遠隔操作のための各種信号を受信す
る受信機78の受信モニタや各チャネルの出力信号端子
等があり、前記受信機78と自動モード設定スイッチ4
6の信号は第2コントローラ102にも直接的に入力さ
れる。
【0019】第1コントローラ101の出力部122と
しては、操舵用の制御弁28の電磁ソレノイド28R,
28Lと、自動モード状態を表示するための自動モード
ランプ47と、受信機78の受信状態を示す受信モニタ
ランプ79と、各種出力部の作動ON状態を表示するパ
イロットランプ48と、走行クラッチをON・OFFす
るための走行クラッチ電磁弁80と、危険なときエンジ
ンを緊急的に停止させるエンジン停止ソレノイド81と
がある。
【0020】遠隔操作時には、送信機77から受信機7
8で受信した主電波に応じて、第1コントローラ101
からコントローラ監視ユニット70に一定デューティ比
のパルス信号が送られている間は、前記エンジン停止ソ
レノイド81がON状態を保持してエンジンが駆動し続
ける。送信機77または受信機78の故障等で、第1コ
ントローラ101からのパルス信号の出力が止むと、エ
ンジン停止ソレノイド81がOFFとなって、安全のた
めエンジン停止する。
【0021】第2コントローラ102のデジタルインタ
ーフェイスである入出力ポート(I/Oポート)には、
次に述べる入力部と出力部とを接続する。入力部として
は、前記受信機78と自動モード設定スイッチ46の
他、薬液タンク内の薬液の有無又は量の大小(満杯か、
空か等)を検出する薬液量センサ82と、走行車両1の
前部に装着して超音波にて障害物を感知する左右一対の
障害物感知センサ83a,83bと、送風機7への動力
伝達を継断するフアンクラッチ操作スイッチ84と、前
記噴霧ノズル6の作動区画(左側、上側、右側)を切り
換える操作スイッチ85a,85b,85c等とがあ
る。また、出力部としては、前記動力噴霧ポンプ13の
ON・OFF作動させる作動リレー86と、前記噴霧ノ
ズル6の作動区画(左側、上側、右側)ごとに薬液を供
給する切換弁37,38,39の切換操作用モータ37
a,38a,39aと、送風機7への動力伝達を継断す
るフアンクラッチ操作用の電動シリンダ87等がある。
【0022】なお、第1コントローラ101は、図7に
示すように、それぞれ、制御を実行し演算処理するため
の中央処理装置(CPU)110と、制御プログラムを
予め記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)112
と、各種データを記憶させた読み書き可能メモリ(RA
M)114と、コントローラを識別するための識別コー
ドや、オプションの制御用入力部及び出力部のためのデ
ータを書き込む(記憶させる)ための不揮発性RAM
(例えばEEPROM)116と、前記デジタルI/O
ポート113と、コントローラ等の診断のためのチェッ
カ装置104とシリアル通信するためのインターフェイ
ス(I/Oポート)118と、後述するタイマ124等
とを相互にバス接続する。
【0023】第2コントローラ102も第1コントロー
ラ101とほぼ同じ構成であるので、図示省略する。次
に、図8(a)及び(b)を参照しながら、前記ピック
アップコイル等の左右一対の磁気センサ26a,26b
の検出値によって、走行車両1の左右中心が誘導ケーブ
ル27に対して左右の横ずれとその横ずれ量(偏位量)
を求める作業について説明すると、誘導ケーブル27に
交流電流を流すと、図8(a)の円弧状の破線で示すよ
うに交流磁界が誘導ケーブル27を中心とした同心円状
に発生する。交流磁界の強さは誘導ケーブル27の断面
中心からの距離から遠ざかるにつれて弱くなる。
【0024】そして、走行車両1の前部等に設けた左右
一対の磁気センサ26a,26bにてそれぞれ検出した
交流磁界の強さe1,e2の絶対値の差|e|=(|e1|−
|e2|) を演算して、誘導ケーブル27に対する走行車
両1の左右中心が左右に横ずれしたときの横ずれ量m
と、その横ずれ方向が求められる。なお、左右一対の磁
気センサ26a,26bからの検出信号は図示しないA
/D変換器でデジタル信号に変換した後、RAM114
におけるバッファ領域に格納(記憶)された後、CPU
11にて所定の演算が実行され、その換算結果に基づい
て、前記偏位量が少なくなる方向に操舵制御するのであ
る。
【0025】前記左右一対の磁気センサ26a,26b
による検出のタイミング(サンプリング周期)は、後述
するように、車速センサ75が正常に作動しているとき
には、走行車両1の一定走行距離毎に行われ、車速セン
サ75が異常を来したときには、一定時間間隔毎に行わ
れように切り換え制御するものである。次に、図9のフ
ローチャートを参照しながら、前記切り換え制御につい
て説明すると、スタートに続いて、初期化によりタイマ
124をリセットする(S1)。次に、タイムカウント
を開始し(S2)、その後、車速センサ75からの検出
値(後述するパルス信号P1の数)と、左右一対の磁気
センサ26a,26bの検出値と、操舵角度に比例する
操舵ストロークセンサ71(または操舵角度センサ2
5)の検出値と、それらの検出した時刻または時間間隔
Toを読込み(S3)、それらの値を前記RAM114
におけるバッファ領域に記憶させる。
【0026】前記車速センサ75は、走行軸または車軸
の回転数を検出することのできるロータリエンコーダか
らなり、走行軸等と一体的に回転するスリット円盤とそ
のスリットによるON・OFFのパルス信号P1を感知
するフォトインタラプタにより構成するか、走行軸等と
一体的に回転するギヤの歯面に近接させた磁気センサ
(近接センサ)によりON・OFFのパルス信号感知す
るように構成したものを利用する。従って、一定時間内
の前記ON・OFFのパルス信号P1の数を計数するこ
とにより、走行車両1の車速を求めることができる。
【0027】そして、前記一定時間To内にパルス信号
P1が検出されたか否かを判別し(S4)、次に、前記
一定時間To内のパルス信号P1の変化率(ΔP1/T
o)が所定の値より大きいか否かを判別する(S5)。
前記一定時間To内に車速センサ75からの検出値が出
ないとき(S4:no)や、パルス信号P1の変化率が所
定の値以上のとき(S5:yes )には、当該車速センサ
75が故障しているものと判断し、車速センサ異常をオ
ペレータに知らせるための警報ランプ(前記パイロット
ランプ48のうちの一つ、または送信機77に備えたラ
ンプ)を点灯させる一方(S6)、磁気センサ26a,
26bの検出値を前記一定時間間隔Toごとにサンプリ
ング(抽出)し、その変化率(Δe/To)を前記一定
時間間隔Toごとに算出して(S7)、これに基づいて
操舵制御を実行するのである(S8)。
【0028】反対に、前記一定時間To内に車速センサ
75からの検出値が出ているとき(S4:yes )や、パ
ルス信号P1の変化率が所定の値より少ないとき(S
5:no)には、当該車速センサ75が故障していないも
のと判断し、警報ランプは消灯し(S9)、磁気センサ
26a,26bの検出値を、前記車速センサ75からの
パルス信号の数に基づいて算出された一定走行距離Lo
ごとにサンプリング(抽出)し、その変化率(Δe/L
o)を前記一定走行距離Loごとに算出して(S1
0)、これに基づいて操舵制御を実行するのである(S
8)。
【0029】このように、車速センサ75が故障してい
ないときには、一定の走行距離毎に磁気センサの検出値
をサンプリング(抽出)することで、走行車両が高速で
走行するときにも一定距離毎に誘導ケーブル27に対す
る横ずれを感知でき、操舵のずれを迅速かつ正確に修正
して、誘導経路に沿うような安全な操舵制御を実行する
ことができる。
【0030】なお、走行車両1に搭乗せず外で送信機7
7を操作するオペレータが、前記警報ランプの消灯或い
は点灯を見て、もしくは警報ブザーの鳴動の有無を知っ
て、一定走行距離毎のサンプリングか一定時間間隔ごと
のサンプリングかのいずれかにスイッチにて切り換える
ようにしても良い。本実施例では、薬液散布機を無人で
走行させる場合について説明したが、走行車両にオペレ
ータが搭乗するものにおいても適用できることはいうま
でもない。また、前述のように、磁気センサにかえて、
超音波センサまたは赤外線センサにより誘導経路を感知
するものにも前記と同様にして適用できるものである。
【0031】
【発明の作用・効果】以上に説明したように、請求項1
に記載の操舵制御装置は、走行車両に搭載して誘導経路
を検出する磁気センサ等の感知センサの検出値と、操舵
装置における操舵角度を検出する角度検出手段の検出値
とにより、前記誘導経路から外れないように操舵制御す
る走行車両の操舵制御装置において、走行車両に、タイ
マと速度に応じた検出パルス数を出力するように構成さ
れた車速センサとを備え、前記検出パルス数の時間的変
動率が一定以上、もしくは検出パルス数が一定時間にわ
たって検出できないときには、車速センサの異常と判断
して警報し、且つ前記車速センサが異常と判断されたと
きには、タイマの計時により一定時間間隔毎に前記感知
センサからの検出値を抽出するように制御し、車速セン
サが異常でないと判断されたときには、前記感知センサ
の検出値を車速センサの検出値に応じて一定走行距離毎
に抽出するように制御するものである。
【0032】この構成によれば、車速センサの検出パル
ス数が一定時間にわたって出力されないとか、検出パル
ス数の時間的変動率が一定以上であれば、当該車速セン
サは故障しているのだから、警報ランプを点灯させ、も
しくは警報ブザーを鳴動させてオペレータに知らせて、
操舵制御が正確に行われ難いことを報知することができ
と共に、一定時間隔毎に感知制御の検出値をサンプリ
ングするように切り換えれば、直ちに走行車両が誘導経
路から外れることは防止できるので、前記車速センサが
異常であっても、脱線事故の発生を回避でき、走行車両
を低速に切り換える等して操舵制御を続行することがで
きるという効果奏する。他方、車速センサが正常である
場合には、車速センサの検出パルス数を計数し、演算に
より求めた一定走行距離毎に、感知センサの検出値を抽
出(サンプリング)して、この結果を操舵制御に利用す
ることで、走行車両が高速で走行している時でも、誘導
経路から走行車両が外れるというおそれが少なくなり、
安全を走行操舵を実行できるという効果を奏する。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】薬剤散布機の側面図である。
【図2】薬剤散布機の平面図である。
【図3】操舵装置の概略平面図である。
【図4】操舵装置等の制御油圧回路図である。
【図5】噴霧部の機構ブロック図である。
【図6】制御装置の機能ブロック図である。
【図7】コントローラの機能ブロック図である。
【図8】(a)は磁気センサと誘導ケーブルの位置関係
を示す図、(b)は磁気センサの検出値と横ずれの関係
を示す図である。
【図9】切り換え制御のフローチャート図である。
【符号の説明】
1 走行車両 3 ハンドル 6 噴霧ノズル 7 送風機 10 エンジン 13 動噴ポンプ 14 操舵装置 16 油圧回路 17,30 油圧シリンダ 22 油圧ポンプ 23,29 制御弁 26a,26b 磁気センサ 27 誘導ケーブル 100 制御装置 101 第1コントローラ 102 第2コントローラ 103 シリアル通信線 104 チェッカ装置 124 タイマ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/00 - 1/12 A01B 69/00 A01M 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車両に搭載して誘導経路を検出する
    磁気センサ等の感知センサの検出値と、操舵装置におけ
    る操舵角度を検出する角度検出手段の検出値とにより、
    前記誘導経路から外れないように操舵制御する走行車両
    の操舵制御装置において、走行車両に、タイマと速度に
    応じた検出パルス数を出力するように構成された車速セ
    ンサとを備え、前記検出パルス数の時間的変動率が一定
    以上、もしくは検出パルス数が一定時間にわたって検出
    できないときには、車速センサの異常と判断して警報
    し、且つ前記車速センサが異常と判断されたときには、
    タイマの計時により一定時間間隔毎に前記感知センサか
    らの検出値を抽出するように制御し、車速センサが異常
    でないと判断されたときには、前記感知センサの検出値
    を車速センサの検出値に応じて一定走行距離毎に抽出す
    ることを特徴とする走行車両の操舵制御装置。
JP09258895A 1995-04-18 1995-04-18 走行車両の操舵制御装置 Expired - Fee Related JP3343461B2 (ja)

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