JP3342123B2 - 継式釣竿とその製造方法 - Google Patents

継式釣竿とその製造方法

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JP3342123B2
JP3342123B2 JP23420293A JP23420293A JP3342123B2 JP 3342123 B2 JP3342123 B2 JP 3342123B2 JP 23420293 A JP23420293 A JP 23420293A JP 23420293 A JP23420293 A JP 23420293A JP 3342123 B2 JP3342123 B2 JP 3342123B2
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敏和 臼田
裕之 小野
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ダイワ精工株式会社
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K87/00Fishing rods
    • A01K87/02Connecting devices for parts of the rods

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化プリプレグによ
って成形される継式釣竿とその製造方法に関し、継合時
間を短縮することを求められるボトムロッド等の競技用
の継式釣竿にも利用可能である。
【0002】
【従来の技術】複数の竿管を継ぎ合わせて使用する継式
釣竿において、挿入側継合筒部を受入側継合筒部に素早
く挿入することができるようにするために、先端が丸く
なった部品である雄型のフェルールや受入側の雌型のフ
ェルールを竿管の先(後)に取り付けられた釣竿が英国
特許第1130106号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、竿管とは
別の部品を竿管に取り付けて継ぎ合わせると挿入側の竿
管継合筒部が一層細くなり、継合部の強度が低下し、特
に部品の装着境界部において破損し易い他、各継合部の
重量が増加して重い釣竿となる。また、継合部がかさば
った構造のデザインになる。
【0004】依って本発明は、各竿管の継合時の操作が
迅速に行え、軽量であってかつ高強度でスマートな継式
釣竿とその製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、高強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグを巻
回して形成した複数の竿管を一組とする継式釣竿であっ
て、継ぎ合わせする前後の竿管の内の挿入側竿管に形成
し、先端方向に僅かに傾斜したテーパ状継合筒部の先端
部に、前記挿入側竿管の本体部分内面よりも該挿入側竿
管の遥かに中心軸芯寄りの位置まで漸次縮径し、前記継
合筒部の縮減率よりも相当に大きな縮減率の継合案内部
を一体形成したことを特徴とする継式釣竿を提供する。
【0006】また、高強度繊維に合成樹脂を含浸させた
プリプレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする
継式釣竿の製造方法であって、竿管の本体層用プリプレ
グと該本体層の一端の挿入側の継合筒部を補強するため
のプリプレグとの内、前記継合筒部の先端位置に該継合
筒部より漸次縮径された継合案内部を形成するプリプレ
グの先部に長手方向スリットを予め形成し、前記継合案
内部を形成する漸次縮径した縮径部を先部に設けた芯金
に、前記スリットが該縮径部に位置するよう前記各プリ
プレグを巻回し、以下、常法の加熱硬化処理等を行うこ
とを特徴とする継式釣竿の製造方法を提供する。
【0007】更に、高強度繊維に合成樹脂を含浸させた
プリプレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする
継式釣竿の製造方法であって、竿管の本体層を形成する
本体部と、該本体部の一端に該本体部より漸次縮径した
縮径部を設けた芯金を用意して、該芯金の前記縮径部に
細幅テープ状プリプレグを巻回し、該巻回したテープ状
プリプレグの少なくとも一部を前記本体部に巻回した本
体層用プリプレグと重ね合わせ、以下常法の加熱硬化処
理等を行うことを特徴とする継式釣竿の製造方法を提供
する。
【0008】また、高強度繊維に合成樹脂を含浸させた
プリプレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする
継式釣竿の製造方法であって、竿管の本体層を形成する
本体部と、該本体部の一端に該本体部より縮径した小径
部を設けた芯金を用意し、該芯金の本体部には本体層用
の前記プリプレグを巻回し、前記小径部には前記本体部
との段差を埋める程度の厚さの面取用補充層を前記本体
部に巻回したプリプレグの延長部内側か外側に形成し、
該面取用補充層と前記プリプレグを一体化させた後、該
一体化部の端部を面取り加工することを特徴とする継式
釣竿の製造方法を提供する。
【0009】
【作用】上記最初の継式釣竿では、挿入側竿管の本体部
分内面よりも挿入側竿管の遥かに中心軸芯寄りの位置
で漸次縮径した継合案内部を、先端方向に僅かに傾斜し
たテーパ状継合筒部の先端に一体に形成しているため、
継合操作が迅速に行え、軽量であってかつ高強度でスマ
ートな継式釣竿となる。
【0010】次の製造方法では、プリプレグに形成して
いるスリット部分を芯金の縮径部に沿わせた場合に、各
スリット間のプリプレグが互いに重なり合うことがで
き、従って、皺がよらないで継合案内部を一体に有する
竿管が成形可能となる。更に次の製造方法では、プリプ
レグが細幅テープ状であるため漸次縮径した縮径部に巻
回しても皺がよらず、少なくとも一部を本体層用のプリ
プレグと重ね合わせることによって縮径部を一体に有す
る竿管が成形できる。
【0011】最後の製造方法では、プリプレグに限らな
いが、こうした面取補充層用の補充材を芯金の本体部に
巻回したプリプレグの延長部の内側か外側に小径部と本
体部との段差を埋める程度の厚さの面取用補充層を形成
して本体層プリプレグと一体化させれば、この一体化部
は芯金の小径部の外径次第で所望厚さに形成できる。従
って、面取り加工によって挿入側竿管の本体部分内面よ
りも中心軸芯寄りまで大きく漸次縮径した継合案内部が
極めて容易に形成できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る継式釣竿
の構成要素である1番竿管S1,2番竿管S2,3番竿
管S3,4番竿管S4,5番竿管S5,6番竿管S6を
並べて図示したものである。このうち穂先である1番竿
管S1と2番竿管S2とは振出式に構成されているが、
他は並み継ぎ方式であって、後の竿管を前の竿管に挿入
するという通常とは逆の継ぎ方式に構成されている。
【0013】これは、この釣竿が所謂ボトムロッドと呼
ばれる競技用の釣竿として構成されているからである
が、本発明はこのボトムロッドに限らず、通常の並み継
ぎ方式のように、前の竿管を後ろの竿管に挿入する場合
にも適用され得る。
【0014】3番竿管S3,4番竿管S4,5番竿管S
5はそれぞれ、前端部に挿入側継合筒部I3,I4,I
5を有し、更にその先にそれぞれ前方に縮径した継合案
内部G3,G4,G5を形成している。一方、各竿管の
後端部にはそれぞれ、受入側継合筒部R3,R4,R5
を形成している。なお、2番竿管S2の後端部には上記
3番竿管S3の挿入側継合筒部I3を受け入れる受入側
継合筒部R2が形成されており、元竿である6番竿管S
6はその前端部に挿入側継合筒部I6を有し、更にその
先に継合案内部G6を形成している。
【0015】なお、6番竿管S6の後端部には尻栓Tが
着脱可能に取り付けられており、各竿管S1,S2,S
3,S4,S5をここから収納できる。また、各継合案
内部は各挿入側継合筒部に連続して充分に漸減する外形
を有しておればよく、テーパ状の形状の他に、半球状等
の曲面形状であってもよい。
【0016】図2は4番の竿管S4に5番の竿管S5を
継ぎ合わせる状態を拡大断面で示している。即ち、5番
竿管S5の先端部には挿入側継合筒部I5が設けられ、
更にその先に円錐台状の継合案内部G5が形成されてい
る。この継合案内部G5は、該継合案内部G5と継合筒
部I5とを除いた竿管S5の本体部分を構成する本体層
10の内面の延長仮想ラインよりも遥かに該竿管S5の
中心軸芯寄りにその縮径先端が来るように縮径形成され
ており、競技のように急いだ場合にも前側の竿管S4に
極めて容易に挿入可能となる。またこの図2のみでは判
別し難いが、挿入側継合筒部I5は前方に向って僅かに
テーパ状に形成されおり、後述の受入側継合筒部R4に
挿入した際に強く継合できるように構成されている。図
1ではこのテーパを判り易く描いている。
【0017】この5番竿管S5は、繊維強化プリプレグ
によって形成された本体層10を主体とし、上記挿入側
継合筒部I5の位置においては他の繊維強化プリプレグ
によって内側に内側補強層14が一体に、外側には外側
補強層12が一体に設けられている。こうして挿入側継
合筒部I5の強度を保持している。この挿入側継合筒部
I5の先の継合案内部G5の断面構造も同様に3層構造
を成している。この3層の積層構造の製造方法は後述す
る。
【0018】一方、4番竿管S4は、本体層20の後部
外周には繊維が円周方向に引揃えられた繊維強化プリプ
レグによって補強層22を一体に巻回形成している。ま
た、内周には薄い織布のプリプレグによって細幅の裂け
防止層16を一体に巻回形成している。前者の補強層2
2によって補強された受入側継合筒部R4を形成し、上
記5番竿管S5の挿入側継合筒部I5を該受入側継合筒
部R4に挿入継合をした際の、該受入側継合筒部R4の
内径が拡開されることを防止している。また、もし竿管
S4の後端部に裂けが発生した場合でも、後者の裂け防
止層16の織布の存在のために裂けが進行することを防
止できる。更に、本体層20の内周の縁部は面取20A
が形成されて、5番竿管S5を挿入し易くしている。
【0019】次に図3を参照しながら5番竿管S5を製
造する方法を例として、継式釣竿の製造方法を説明す
る。まず本体層10を形成する本体部32を有してその
先に漸次縮径した縮径部としての円錐台部34を形成
し、更にその先に小径の円柱部36を設けた芯金30を
準備する。この芯金30に対して図のような長手方向の
位置関係で、内側補強層14用の織布からなる繊維強化
プリプレグ14Pを巻回し、一方、本体部32の他端部
にガラス繊維等の織布に合成樹脂を含浸させた薄いプリ
プレグの細幅シート16Pを巻回する。
【0020】更にその上に、円周方向に引き揃えた引揃
えシート10Aと、長手方向に引き揃えた引揃えシート
10Bとを組合せた本体層10用繊維強化プリプレグ1
0Pを巻回する。これらの引揃えシート10A,10B
の厚さはそれぞれ10〜80ミクロン程度であり、全体
としての繊維強化プリプレグ10Pは100〜200ミ
クロン程度である。
【0021】その後、外側補強層12用の織布からなる
繊維強化プリプレグ12Pを図のような長手方向位置関
係に巻回する。また、本体層10の後部上側位置に対し
ては、円周方向に引き揃えた繊維強化プリプレグ22P
を上記繊維強化プリプレグ10Pの上に巻回する。ま
た、以上各繊維強化プリプレグの巻回数は任意に選択で
きる。
【0022】更に、図3では本体層10の形成用繊維強
化プリプレグ10Pは、その内層側には周方向に引き揃
えられた引揃えシート10Aを配設し、外側には長手方
向に引揃えられた引揃えシート10Bを配設している
が、この繊維強化プリプレグ10Pを芯金30に巻回し
た上に、更にこの繊維強化プリプレグ10Pを裏返した
状態の繊維強化プリプレグを巻回してもよい。即ち、こ
の後者の繊維強化プリプレグは内側が長手方向に引揃え
られた引揃えシートであり、外側が円周方向に引揃えら
れた引揃えシートとなっている。従って、形成された本
体層10の最内層と最外層とが共に円周方向に繊維が引
揃えられた状態となり、それらの間の層の繊維は竿管の
長手方向に引揃えられた状態となる。
【0023】上記繊維強化プリプレグ14P,10P,
12Pは、図示の如く芯金30の円錐台部34と小径の
円柱部36に対応した位置の長手方向にスリットSを設
けている。芯金30の円錐台部34が本体部32から漸
次縮径しているが、スリットSの存在のお陰で繊維強化
プリプレグの各シートを巻回した場合に、各スリット間
のプリプレグを重ねることができ、皺がよらないで済
む。また一般に、内側の繊維強化プリプレグ14Pのス
リットSは他のスリットよりも長目に形成すると巻回作
業が容易である。
【0024】このようにして芯金30に繊維強化プリプ
レグの各シートを巻回した後は、緊締テープによって締
付ける。この場合、円錐台部34のテーピングは、まず
小径の円柱部36の上から行い、その安定したテーピン
グの連続過程で円錐台部34にテーピングを行い、最後
に本体部32に至ればよい。上記芯金30の小径の円柱
部36は、このテーピング等を考慮して円錐台部34の
安定成形のために形成している。また、後述の切断代に
も使用する。
【0025】テーピング終了後は、常法によって加熱硬
化させ、テープを剥し、芯金30を脱芯させ、図3に破
線で示す位置LCで成形竿管を切断し、更に仕上げ研磨
等を行う。
【0026】上記実施例では、挿入側継合案内部G5に
は補強層12,14の間に本体層10の繊維強化プリプ
レグ10Pも積層されているが、これらの各層を成す繊
維強化プリプレグの内のいずれか1層のみ、或いは、2
層のみの組合せによって形成してもよい。但し、外側の
補強層12が存在する場合は、挿入時に邪魔になる段差
を外側に形成しないために該外側補強層12が挿入側継
合案内部G5の外周面を形成することが好ましい。この
場合、挿入側継合案内部G5を形成しない層用の繊維強
化プリプレグは図3に示す2点鎖線LEの位置を端とす
ればよい。
【0027】他の竿管S4,S3は竿管S5と同様に成
形でき、竿管S6は竿管S5とは後部が異なるが、挿入
側先端部は同様にして形成する。また、竿管S2は先端
部が竿管S5と異なるが、後部は同様にして形成され
る。
【0028】図4は、漸次縮径する継合案内部G5等を
形成する他の方法として、図3に示す補強用の繊維強化
プリプレグ12P,14Pと同様な織布のプリプレグか
ら成る細幅のテープT1を使用する実施例を示してい
る。即ち、竿管S5等に内側補強層14を形成する場合
には、上述した緊締テープの場合と同様に、まず芯金3
0の小径の円柱部36から巻回し、次に円錐台部34を
巻回し、最後に本体部32に移行する。
【0029】その上に図3の場合と同様に本体層用繊維
強化プリプレグ10Pを巻回し、最後に、外側補強層1
2用に上記と同様な要領で細幅のテープを小径の円柱部
上から巻回する。こうして上記細幅のテープT1等と本
体層用繊維強化プリプレグとが一部重なって挿入側継合
筒部I5が補強形成される。この場合、本体層用繊維強
化プリプレグは図3と同様に継合案内部G5を形成する
長さを有し、この位置にスリットSを形成した物であっ
てもよいが、図3の位置LEを端部としたスリット部の
無いものでもよい。スリット部の無い後者の場合は継合
案内部G5は内外の細幅テープによって形成される。こ
の他、例えば内側補強層14が無くて外側補強層12が
有り、該外側補強層12を形成する細幅のテープのみに
よって継合案内部G5を形成すること等もできる。
【0030】次に図5を参照しながら、継式釣竿を製造
する更に他の実施例を説明する。まず、本体部32と該
本体部に対して大きく縮径した小径の円柱部36とを有
し、これらの間を円錐台部34によって接続した芯金3
0を用意する(図5の(a)を参照)。次に、小径の円
柱部36と円錐台部34には、ほぼ本体部32の外径と
同じ外径を有するように、面取用補充層42’を形成す
る。この面取用補充層42’は竿管の本体層10を形成
するプリプレグと同じプリプレグやその他のプリプレグ
の他、硬質の合成樹脂等で形成してもよい。また、この
面取用補充層42’の厚さ、即ち本体部32と小径の円
柱部36との段差は、後述の本体層10の厚さの3倍以
上に形成するのが好ましい。
【0031】こうして面取用補充層42’を形成後、本
体部32の外周から面取用補充層42’の外周に亘って
本体層形成用のプリプレグを巻回してプリプレグ層1
0’を形成する。その後、このプリプレグ層10’の上
であって前部分に後述の加工代となる加工代プリプレグ
層40’を形成する(図5の(b))。こうして形成さ
れた竿管素材に緊締テープ等を巻回して加熱し、各層1
0’,42’,40’を一体化させて,冷却後に緊締テ
ープと芯金30を取り除く。
【0032】その後その一体化部の一般に不揃いな先端
部をラインLFに沿ってカットし、カットされた竿管素
材をセンタレス加工によって上記加工代プリプレグ層4
0’部分を研削して所定の外径を所望の精度で得て挿入
側継合筒部Iを形成する。この挿入側継合筒部Iの先端
角部を面取り加工し、図5の(c)に示すように面取部
CTを形成する。この面取部CTは本体層10の内面よ
りも軸芯方向にまで大きく面取りされている。即ち、そ
の面取りが一体化部を構成する面取用補充層42にまで
至った継合案内部Gを形成している。従って、継合案内
部Gは充分に漸次縮径されており、該継合案内部Gに隣
接した挿入側継合筒部Iを受入側継合筒部に挿入する際
に極めて容易に挿入ができる。この面取部CTの形状は
図のように円弧状であっても、また直線状であってもよ
い。
【0033】継合案内部Gの形成に上記面取り加工方法
を採用すれば、極めて容易に挿入可能な継式釣竿が容易
かつ安価に形成できる。図5では芯金30は円錐台部3
4を有しているが、この図5で説明する製造方法の場合
には円錐台部34が無くて、本体部32と小径の円柱部
36とが急な段差によって接合されていてもよい。
【0034】次に図6を参照して図5の(a)と同じ芯
金30を用い、図5の場合と一部異なる手順で継式釣竿
を形成する方法につき説明する。図6の(b)に示すよ
うに芯金30にプリプレグを巻回して竿管の本体層10
の元となる本体層プリプレグ層10’をまず形成する。
この場合、図3において示したのと同様に、プリプレグ
の先端部にスリットを形成しておくと円錐台部34の上
で皺が寄らずに容易に巻回できる。
【0035】次に、小径の円柱部36の上に巻回された
プリプレグ層10’の上に面取用補充層44’を形成す
る。この面取用補充層の材料は既述の面取用補充層4
2’の場合と同じである。また面取用補充層44’の厚
さは、ほぼ本体部32と小径の円柱部36との段差と同
じ程度であるが、本体部32の上に形成したプリプレグ
層10’の前部分に加工代分の厚さの層を一緒に形成す
る。
【0036】この状態で緊締テープを巻回して加熱形成
してプリプレグ層10’と面取用補充層44’とを一体
化させて緊締テープと芯金30を取外した後、ラインL
Fに沿って切断し、この竿管素材をセンタレス加工によ
って上記加工代層の部分を研削して所定の外径を所望の
精度で得て挿入側継合筒部Iを形成する。この挿入側継
合筒部Iの先端角部を面取り加工し、図6の(c)に示
すように面取部CTを形成する。この面取部CTは面取
用補充層44から本体層10の近くまで面取りがなされ
て継合案内部Gを形成している。従って、継合案内部G
は充分に漸次縮径されており、該継合案内部Gに隣接し
た挿入側継合筒部Iを受入側継合筒部に挿入する際に極
めて容易に挿入ができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、挿入側継合筒部の前端部を充分に漸次縮径させ
た継合案内部を形成しているため、受入側継合筒部に挿
入する際に極めて容易に挿入ができ、競技用等として非
常に短時間でしかも前後の竿管の中心軸線が相当に不一
致の場合でも容易に挿入継合が可能となり、操作性のよ
い継式釣竿が提供可能となる。このため、受入側竿管の
端面が挿入側竿管との衝突によってささくれるというこ
とも激減する。また、上記継合案内部は竿管の挿入側継
合筒部に連続して一体に形成されているため、軽量かつ
高強度であってスマートな継式釣竿が提供できる。
【0038】この釣竿の製造において、継合案内部を形
成する繊維強化プリプレグにスリットを形成するか、細
幅テープで形成するか、面取り加工によって形成するの
で、皺がよらずに高精度な竿管を有する継式釣竿が提供
できる。特に面取り加工による製造方法では、継合案内
部を容易かつ安価に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る継式釣竿の分解時の側面図
である。
【図2】図2は図1の竿管S4とS5の継合過程の拡大
断面図である。
【図3】図3は図1の竿管の製造方法の説明図である。
【図4】図4は図1の竿管の他の製造方法の説明図であ
る。
【図5】図5は図1の竿管の更に他の製造方法を示す説
明図である。
【図6】図6は図5の製造方法の変形例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10 本体層 10P 本体層用繊維強化プリプレグ 12 外側補強層 12P 外側補強層用繊維強化プリプレグ 14 内側補強層 14P 内側補強層用繊維強化プリプレグ 20 本体層 22 補強層 22P 補強層用繊維強化プリプレグ 30 芯金 32 本体部 34 円錐台部(縮径部) 36 小径の円柱部(小径部) 42,44 面取用補充層 CT 面取部 G3〜G6,G 継合案内部 I3〜I6,I 挿入側継合筒部 R2〜R5 受入側継合筒部 S スリット S1〜S6 竿管 T1 細幅テープ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 87/00 - 87/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリ
    プレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする継式
    釣竿であって、 継ぎ合わせする前後の竿管の内の挿入側竿管に形成し、
    先端方向に僅かに傾斜したテーパ状継合筒部の先端部
    に、前記挿入側竿管の本体部分内面よりも該挿入側竿管
    遥かに中心軸芯寄りの位置まで漸次縮径し、前記継合
    筒部の縮減率よりも相当に大きな縮減率の継合案内部を
    一体形成したことを特徴とする継式釣竿。
  2. 【請求項2】 高強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリ
    プレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする継式
    釣竿の製造方法であって、 竿管の本体層用プリプレグと該本体層の一端の挿入側の
    継合筒部を補強するためのプリプレグとの内、前記継合
    筒部の先端位置に該継合筒部より漸次縮径された継合案
    内部を形成するプリプレグの先部に長手方向スリットを
    予め形成し、 前記継合案内部を形成する漸次縮径した縮径部を先部に
    設けた芯金に、前記スリットが該縮径部に位置するよう
    前記各プリプレグを巻回し、 以下、常法の加熱硬化処理等を行うことを特徴とする継
    式釣竿の製造方法。
  3. 【請求項3】 高強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリ
    プレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする継式
    釣竿の製造方法であって、 竿管の本体層を形成する本体部と、該本体部の一端に該
    本体部より漸次縮径した縮径部を設けた芯金を用意し、 該芯金の前記縮径部に細幅テープ状プリプレグを巻回
    し、該巻回したテープ状プリプレグの少なくとも一部を
    前記本体部に巻回した本体層用プリプレグと重ね合わ
    せ、 以下、常法の加熱硬化処理等を行うことを特徴とする継
    式釣竿の製造方法。
  4. 【請求項4】 高強度繊維に合成樹脂を含浸させたプリ
    プレグを巻回して形成した複数の竿管を一組とする継式
    釣竿の製造方法であって、 竿管の本体層を形成する本体部と、該本体部の一端に該
    本体部より縮径した小径部を設けた芯金を用意し、 該芯金の本体部には本体層用の前記プリプレグを巻回
    し、前記小径部には前記本体部との段差を埋める程度の
    厚さの面取用補充層を前記本体部に巻回したプリプレグ
    の延長部の内側か外側に形成し、 該面取用補充層と前記プリプレグとを一体化させた後、
    該一体化部の端部を面取り加工することを特徴とする継
    式釣竿の製造方法。
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