JP2006262743A - 釣竿 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリプレグの巻回初期端部や巻回終端部において、応力集中や繊維の蛇行、繊維折れや層間のずれに伴う強度低下を抑制し、安定した層の形成により信頼性のある繊維強化樹脂製の竿管を有する釣竿を提供する。
【解決手段】本発明の釣竿は、最内層となるプリプレグ21の巻き始め部分P1と最外層となるプリプレグの巻き終わり部分P2は、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられると共に、層の厚みが巻き始めと巻き終わりの端部に向かって暫減されており、中間層には、強化繊維が軸長方向と異なる方向に引き揃えられたプリプレグ22が介在している積層構造を有する竿管を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、釣竿に関する。
通常、釣竿は、複数の竿管を、振出し式、或いは並継式に継合することで構成されており、上記した竿管を形成するに際しては、強化繊維に合成樹脂を含浸せしめた、いわゆるプリプレグシート(以下、プリプレグと称する)を用いることが知られている。このような竿管は、芯金に対してプリプレグを所定回数巻回した後、加熱することで合成樹脂を硬化させ、その後、脱芯することで管状に作成される。
上記したプリプレグは、例えば、強化繊維を竿管の軸長方向に沿って引き揃えたものを用いると曲げ強度が強くなり、竿管の周方向に沿って引き揃えたものを用いるとつぶれ強度が強くなることから、釣竿の用途、節の位置等によって、これらのプリプレグを適宜組み合わせて巻回することが行なわれている。
ところで、竿管を作成するに際しては、上記したプリプレグを芯金に当て付けてローリングし、所定の回数(プライ数)巻き付けた後、その最外周からテープを巻き付けて安定させ、熱硬化処理を行なっている。この場合、ローリング作業を行なうに際して、その巻き始め位置は、プリプレグの肉厚により、芯金表面との間に段差が生じてしまい、そのまま巻回作業を行なうと、巻き始め位置の上側の巻回層は、徐々に増長し、真円に対して盛り上がり部分が生じてしまう。そして、このような盛り上がり部分では、応力集中や繊維蛇行、及びこれに伴って部分的に強化繊維が折れる等の不具合が生じ易く、竿管として強度が安定しないという問題が生じる。
そこで、例えば、特許文献1に開示されているように、プリプレグの端部(巻回初期位置)を傾斜構造にすることで、上記したようなプリプレグの巻回初期位置において段差が生じることを防止し、層を重ねるに連れて段差部分が増長しないようにした構成が知られている。
特開2002−233598号
上記したように、釣竿は、複数の竿管を継合した構成であり、節の位置によっては、その要求特性も異なる。例えば、径が太い比較的手元側の竿管は、軸長方向の曲げ強度よりもつぶれ強度が重要であり、つぶれ強度の向上を図るために、強化繊維が周方向に沿って引き揃えられたプリプレグを効果的に巻回する必要がある。また、例えば、径が細い比較的穂先側の竿管は、つぶれ強度よりも軸長方向の曲げ強度が重要であり、曲げ強度の向上を図るため、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられたプリプレグを効果的に巻回する必要がある。
上記した公知技術に開示されている管状体は、単に、巻き始め部分を傾斜構造にして、段差が発生することを抑制するに留まっており、実際に釣竿として適用した場合に、節の位置に応じた要求特性が充分に満足されるとは言い難い。すなわち、巻回初期位置や終端位置において、繊維の蛇行や折れを効果的に防止して強度低下を抑制すると共に、安定した層を形成するには、プリプレグの配置、構成及び巻回数、釣竿の節の位置等に応じて、更に改良する余地があると考えられる。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、プリプレグの巻回初期端部や巻回終端部において、応力集中や繊維の蛇行、繊維折れや層間のずれに伴う強度低下を抑制し、安定した層の形成により信頼性のある繊維強化樹脂製の竿管を有する釣竿を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る釣竿は、強化繊維に樹脂を含浸させてなるプリプレグを巻回して複数の層から構成される竿管を備えており、前記竿管は、最内層となるプリプレグの巻き始め部分と最外層となるプリプレグの巻き終わり部分は、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられると共に、層の厚みが巻き始めと巻き終わりの端部に向かって暫減されており、中間層には、強化繊維が軸長方向と異なる方向に引き揃えられたプリプレグが介在している積層構造を有することを特徴とする。
上記した構成の竿管を有する釣竿では、竿管の最内層となるプリプレグの巻き始め部分が巻き始め端部に向かって暫減していることから、2層目の始め部分が、その端部位置に乗り上げ易くなり、段差が無くなって、中間層における強化繊維が蛇行したり、折れたりすることが抑制されるようになる。この場合、最内層の端部位置は、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられたプリプレグが用いられているため、巻回初期に、芯金に対してアイロン付けしたり、或いはローリング、テーピングによる圧力が加わった際に、周方向に繊維がなだれ込み易くなって巻回初期位置の層は端部に向かって暫減されるようになる。すなわち、プリプレグの端部に、予め傾斜領域を形成しておく必要がなくなる。また、最外層となるプリプレグの巻き終わり部分についても、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられていることから、外圧(ローリング圧、テーピング圧)が加わった際に、周方向に繊維がなだれ込み易くなって巻回終端部位置の層は端部に向かって暫減されるようになり、段差が生じて強化繊維が蛇行したり折れたりすることが抑制される。そして、中間層には、軸長方向と異なる方向に強化繊維が引き揃えられたプリプレグが介在することで、層間でのずれが発生し難くなり、軸長方向の強化繊維の繊維蛇行や繊維折れが防止される。
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る釣竿は、強化繊維に樹脂を含浸させてなるプリプレグを巻回して複数の層から構成される竿管を備えており、前記竿管は、強化繊維を軸長方向に沿って引き揃え、複数層以上巻回される第1本体プリプレグと、前記第1本体プリプレグに対し、両端部を残して貼付され、かつ強化繊維が軸長方向と異なる方向に引き揃えられた第2本体プリプレグとを有することを特徴とする。
上記したような第1本体プリプレグに第2本体プリプレグを貼付したプリプレグ(本体プリプレグ)によれば、芯金に巻回する際、最内層の端部の強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられているため、アイロン付けしたり、ローリングすることで、強化繊維が周方向になだれ込み易くなって、巻回端部位置の層は端部に向かって暫減されるようになる。このため、2層目以降が乗り上がり易くなって、その部分で段差が生じて強化繊維が蛇行したり折れたりすることが抑制されると共に、その部分で層が重なっても、段差が増長することがなくなる。また、最外層となるプリプレグの巻き終わり部分についても、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられていることから、外圧(ローリング圧、テーピング圧)が加わった際に、周方向に繊維がなだれ込み易くなって巻回端部位置の層は端部に向かって暫減されるようになり、段差が生じて強化繊維が蛇行したり折れたりすることが抑制される。さらに、本体プリプレグは、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられている第1本体プリプレグの巻回量が多いことから、曲げ強度の向上が図れると共に中間層では、第2本体プリプレグが介在された状態となっているため、つぶれ強度が向上すると共に、層間でのずれが発生し難くなり、作業性が良く、強度的に信頼性のある竿管を備えた釣竿が得られるようになる。
本発明によれば、プリプレグの巻回初期端部や巻回終端部において、応力集中や繊維の蛇行、繊維折れや層間のずれに伴う強度低下を抑制し、安定した層の形成により信頼性のある繊維強化樹脂製の竿管を有する釣竿が得られるようになる。
以下、本発明に係る釣竿の実施形態について添付図面に沿って具体的に説明する。
図1は、釣竿(振出し式のへら竿)の全体構成を示す図である。
本実施形態の釣竿1は、穂先竿管2、穂持ち竿管3(2番節)、中竿管4(3番節)、中竿管5(4番節)、及び握部6aを取着した元竿管6を順次、継合することで構成されている。各竿管は、上述した従来技術のように、強化繊維(例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維)にエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等のマトリックス樹脂を含浸して形成された、いわゆるプリプレグを巻回することで形成されている。
図2は、図1の釣竿において、穂持ち竿管3の形成方法、及び竿管を構成するプリプレグの配置例を示す図である。
穂持ち竿管3は、先から元側まで通して巻回されるプリプレグ20(このようなプリプレグを本体プリプレグと称する)によって構成されている。この場合、本体プリプレグ20は、先端位置で3プライ、後端位置で3プライ巻回されるように裁断された第1本体プリプレグ21と、この第1本体プリプレグ21の両端部を所定の範囲だけ残すように裁断されて裏打ち(貼付)される第2本体プリプレグ22とを備えている。
前記第1本体プリプレグ21は、強化繊維を軸長方向に沿って(軸長方向であるのが好ましく、多少傾斜した状態であっても良い)引き揃えたプリプレグによって構成されており、第2プリプレグ22は、強化繊維が軸長方向と異なる方向(本実施形態では軸長方向に対して90°)に引き揃えたプリプレグによって構成されている。また、第2本体プリプレグ22は、先端位置で約2プライ、後端位置で約2プライ巻回されるように裁断されており、第1本体プリプレグ21の各両端部である巻き始め部分と巻き終わり部分(0.4プライ程度)が単独して巻回されるように貼付されている。具体的には、先端部におけるAの幅は4mm、後端部におけるBの幅は7mmの幅設定として第2本体プリプレグ22を貼付している。また、本体プリプレグ20の軸長方向長さは、1000mm程度に設定されている。
上記したように構成される本体プリプレグ20は、第1本体プリプレグ21の先端縁(巻回初期位置P1)が軸長方向に沿って芯金Mに対して当て付けられ、アイロン付けされる。そして、ローリングしながら第1本体プリプレグ21及び第2本体プリプレグ22を芯金Mに巻回して行き、最終的に第1本体プリプレグの後端縁(巻き終り位置P2)が巻回し終わった段階で固定用のテープ(図示せず)を巻回してプリプレグを安定させる。
なお、上記した本体プリプレグ20を巻回するに際しては、先端部の割れを防止するために、補強用プリプレグ25,26が巻回される。この場合、内側に巻回される補強用プリプレグ25は、強化繊維を周方向に引き揃えて構成されており、外側に巻回される補強用プリプレグ26は、強化繊維をバイアス方向に引き揃えて構成されている。これらの補強用プリプレグ25,26は、本体プリプレグ20とは別体とし、本体プリプレグ20を巻回する前(補強用プリプレグ25)に巻回したり、本体プリプレグ20を巻回した後(補強用プリプレグ26)に巻回される。或いは、本体プリプレグ20に貼付しておき、本体プリプレグと共に一体的に巻回しても良い。
そして、上記したように本体プリプレグ20、及び補強用プリプレグ25,26が巻回されてテーピングされた芯金Mは、加熱工程によって合成樹脂が熱硬化され、その後、テープの剥離工程、脱芯工程を経て、図3に示すような穂持ち竿管3が形成される。
図4は、図3に示す穂持ち竿管3の中間部における断面図であり、図5は、本体プリプレグの巻き始め位置と巻き終わり位置の部分を拡大した断面図である。
上記したように、本体プリプレグ20の巻回初期位置P1は、強化繊維を軸長方向に沿って引き揃えた第1本体プリプレグ21のみであって、この部分には、何等、別のプリプレグが重ねられていないので、巻回作業を行なう上で、最初にアイロン付けした際、或いはローリングした際に、その圧力によって強化繊維が図中矢印で示す周方向になだれ込み易くなり(つぶれ易くなり)、端部に移行するに従って、暫時、肉厚が減じるような構成になる。すなわち、端部領域では、強化繊維を軸長方向に引き揃えた第1本体プリプレグ21以外のプリプレグを重ねないようにすることで、容易に、端部に向けて薄肉厚化することが可能になる(軸長方向以外に強化繊維が引き揃えられていると、押圧力で肉厚を減少させることは困難である)。
その結果、巻回初期位置P1では、ローリングした際に次の層が乗り上がり易くなり、段差が無くなって繊維蛇行や繊維折れが発生し難くなる。特に、本実施形態のように、裏打ちされた第2本体プリプレグ22によって、次の層が周方向繊維層となるように構成したような場合、巻回初期位置において、暫時、薄肉厚化される部分が存在しないと、繊維折れ、目開き、繊維の重なりが発生し易くなり、竿管の破損や折れの原因となってしまうが、巻回初期位置P1では、上記のように段差が生じないことから、そのような問題が発生し難くなる。
また、巻回初期位置P1から上層に重なって行く領域では、段差による凸部が増長されることが無いので、本実施形態のように、最外層の対応領域が巻回終端位置P2の領域になっていても、終端端縁では段差ができ難くなり、その結果、内側の層の表面部に対する当たりが緩和され、当接部に繊維蛇行や繊維折れが生じることが無くなって、亀裂や破損等を生じ難くすることが可能となる。
また、本体プリプレグ20の巻き終り位置P2についても、強化繊維を軸長方向に沿って引き揃えた第1本体プリプレグ21のみが配設されており、この部分には、何等、別のプリプレグが重ねられてはいないので、ローリングした際、或いはテーピングした際、その圧力によって強化繊維が図中矢印で示す周方向になだれ込み易くなり(つぶれ易くなり)、端部に移行するに従って、暫時、肉厚が減じた状態になる。従って、この部分では、剥離が生じ難くなり、破損等し難くなる。
さらに、本実施形態では、巻回初期位置P1と巻き終り位置P2が径方向において略一致するように構成されている(本体プリプレグ20は整数の巻回数)ことから、竿管全体として均一な肉厚となり、曲がりや方向性(強度のバラツキ)が発生し難くなる。この場合、巻回初期位置P1と巻き終り位置P2は、多少オーバーラップしていたり、周方向に多少離間していても良く、両者をオーバーラップさせるのであれば、オーバーラップ部は、両者の肉厚の合計が、軸長方向繊維層の一層の厚さと略等しくなる範囲とすることが好ましい。
なお、本実施形態では、裏打ちとなる第2本体プリプレグ22は、第1本体プリプレグ21に対して、巻回初期側、及び巻回終端側で、共に0.4プライ程度ずらしているが、このような裏打ちは、軸長方向繊維層の層間に設けられていれば良く、少なくとも、巻回初期位置と巻回終端位置に存在しなければ良い。具体的には、肉厚のつぶれ易さ、傾斜角度等を考慮すると、軸長方向繊維層は、0.25プライ以上とることが好ましい。また、第2本体プリプレグ22は、第1本体プリプレグ21に対して、表側に貼付された構成であっても良い。
上記のように、本体プリプレグ20は、軸長方向に沿って強化繊維を引き揃えた第1本体プリプレグ21に、軸長方向以外の方向に強化繊維を引き揃えた第2本体プリプレグ22が貼付された構成となっており、巻回された状態で軸長方向繊維層の間に軸長方向以外の方向に強化繊維を引き揃えた層(非軸長方向繊維層)が介在されるようになる。このような層が介在されることで、軸長方向繊維層間でのずれが発生し難くなると共に、つぶれや座屈を防止することができ、更には、軸長方向繊維の繊維蛇行や繊維折れを防止することが可能となる。更にまた、ローリング時における第1本体プリプレグ21の開きが抑制されて作業性が良くなり、強度的に信頼性のある竿管とすることができる。
この場合、第1本体プリプレグ21は、3層以上あることが好ましい。すなわち、通常では、層数が多くなるに連れて内部に発生する段差による繊維蛇行が増長され易く、強度低下につながり易かったため、層数を多くしても、曲がり強度の向上を充分に図ることができなかったが、上記したように、層数が増えても強度低下が生じないことから、軸長方向繊維層を増やすことで、より曲がり強度の強い竿管が得られるようになる。
従って、上記したような竿管は、本実施形態の穂持ち竿管3のように、竿管の先端内径Dが2mm〜10mm程度の部分に適用することが好ましい。すなわち、このような先端内径の竿管では、周面の曲率が大きいために、少しでも段差部があると繊維の折れや蛇行等が生じ易く竿管が折れたり破損等し易いが、上記したような構成とすることで、そのような問題を抑制することができる。また、通常、先端内径Dが2mm〜10mm程度の部分の竿管は、比較的大きくたわむため、曲げ強度が大きい特性のものが好ましいが、上記した構成では、第1本体プリプレグ21が層全体に亘って巻回されているため、そのような要求特性を満たすことが可能となる。
また、上記した軸長方向繊維層の間に介在される非軸長方向繊維層(第2本体プリプレグ22)は、強化繊維の引き揃え方向が、軸長方向に対して90°±45°の範囲にしておくことが好ましい。このような範囲にすることで、効果的に層間のずれを発生し難くすることができると共に、竿管としてのつぶれ強度の向上を図ることが可能となる。なお、第2本体プリプレグ22は、強化繊維が軸長方向に引き揃えられていない構成であれば良く、上記した構成以外にも、例えば織布状、或いは不織布状に構成しても良い。
また、上記した構成では、軽量化が図れるように、本体プリプレグ20の樹脂含浸量を少なくすることが好ましい。通常、巻回初期位置に段差があると、加熱時に樹脂が充分回り込めず、内圧や外圧による繊維蛇行や繊維折れが発生し易いが、上記したような構成によれば、段差部が生じないことから、樹脂含浸量を減らしても、樹脂の欠乏部分がなく、効果的に軽量化を図ることが可能となる。具体的に上記した構成によれば、第1本体プリプレグ21の樹脂含浸量は、10wt%〜30wt%の範囲に設定することが好ましく、このような範囲内に設定しておくことで、軽量化が図れると共に、繊維の蛇行や折れを防止することが可能となる。
なお、本実施形態では、裏打ちとなる第2本体プリプレグ22の肉厚が、第1本体プリプレグ21の肉厚の半分以下となるように設定されている。具体的には、第2本体プリプレグ22の肉厚は0.026mmで、第1本体プリプレグ21の肉厚0.057mmに対して半分以下となるように設定されている。このように、裏打ちとなる第2本体プリプレグ22の肉厚を薄くすることで、裏打ちの端部P3やP4での段差部を小さくすることが可能となる。
このように、第2本体プリプレグ22は、肉厚が薄いことから、比較的、樹脂含浸量を多くしておくことが可能となり(薄肉厚のため、樹脂含浸量を第1本体プリプレグ21より多くしても、それ程、軽量化に影響を及ぼすことは無い)、このように樹脂含浸量を増やすことで、第1本体プリプレグ21の端部や、第2本体プリプレグ22の端部が樹脂で埋まり易くなり、亀裂等の発生を防止することが可能となる。具体的には、第2本体プリプレグ22の樹脂含浸量は、40wt%〜70wt%の範囲に設定しておくことが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施の形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である、例えば、上記した実施形態におけるプリプレグの構成(例えば、強化繊維の引き揃え方向、合成樹脂の含浸量、肉厚等)については、適宜変形して用いることが可能である。また、上記したように構成される竿管は、少なくとも釣竿の一部に配設されていれば良く、その配設位置については、竿種などに応じて適宜設定すれば良い。また、竿管は、上記したように構成される第1本体プリプレグ21及び第2本体プリプレグ22を有する本体プリプレグ20以外の構成のプリプレグを含んでいても良い。
本発明に係る釣竿(振出し式のへら竿)の全体構成を示す図。 図1の釣竿において、穂持ち竿管の形成方法、及び竿管を構成するプリプレグの配置例を示す図。 穂持ち竿管の構成を示す斜視図。 図3に示す穂持ち竿管3中間部における断面図。 本体プリプレグの巻き始め位置と巻き終わり位置の部分を拡大した断面図。
符号の説明
1 釣竿
2 穂先竿管
3 穂持ち竿管
20 本体プリプレグ
21 第1本体プリプレグ
22 第2本体プリプレグ

Claims (7)

  1. 強化繊維に樹脂を含浸させてなるプリプレグを巻回して複数の層から構成される竿管を備えた釣竿であって、前記竿管は、
    最内層となるプリプレグの巻き始め部分と最外層となるプリプレグの巻き終わり部分は、強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられると共に、層の厚みが巻き始めと巻き終わりの端部に向かって暫減されており、中間層には、強化繊維が軸長方向と異なる方向に引き揃えられたプリプレグが介在している積層構造を有することを特徴とする釣竿。
  2. 前記強化繊維が軸長方向に沿って引き揃えられたプリプレグは、樹脂含浸量が10〜30wt%であることを特徴とする請求項1に記載の釣竿。
  3. 前記強化繊維の方向が軸長方向と異なる方向であるプリプレグは、強化繊維が軸長方向に対して90°±45°の範囲に引き揃えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の釣竿。
  4. 前記竿管は、先端の内径が2mm〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の釣竿。
  5. 前記強化繊維が軸長方向に沿ったプリプレグは、3層以上あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の釣竿。
  6. 強化繊維に樹脂を含浸させてなるプリプレグを巻回して複数の層から構成される竿管を備えた釣竿であって、前記竿管は、
    強化繊維を軸長方向に沿って引き揃え、複数層以上巻回される第1本体プリプレグと、
    前記第1本体プリプレグに対し、両端部を残して貼付され、かつ強化繊維が軸長方向と異なる方向に引き揃えられた第2本体プリプレグとを有することを特徴とする釣竿。
  7. 前記第1本体プリプレグは、巻回初期位置と巻回終端位置が、径方向に略一致するように巻回されていることを特徴とする請求項6に記載の釣竿。
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