JP2006121969A - 釣り竿 - Google Patents

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寿久 岡本
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Abstract

【課題】撓みバランスや継合部の強度を維持しつつ釣り竿全体の軽量化を図ることができる釣り竿を提供すること。
【解決手段】小径竿管1の本体プリプレグは、第1プリプレグ2と、継合部Rにおける第1プリプレグ2の先端及び/又は後端に連接して配置された補強層である補強プリプレグ3a,3bとで構成された第1層と、第1層の外側に配置され、第2プリプレグ4で構成された第2層とで構成されている。小径竿管1の外側の継合部Rを含む領域には、複数の層からなる補強層5が配置されている。この補強層5は、小径竿管1を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向を有する複数の補強プリプレグで構成されている。相対的に内側の層は、相対的に外側の層よりも高い繊維方向弾性率を有する補強プリプレグで構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は釣り竿に関し、特に竿管同士の継合部に特徴を有する釣り竿に関する。
従来、釣り竿は、振り出し式、並継ぎ式、インロー継ぎ式など、大径の竿管に対して小径の竿管を継合する構成となっており、各竿管は、通常強化繊維を配向、すなわち引き揃えた状態で合成樹脂を含浸させてなる、いわゆるプリプレグを巻回することで構成されている。そして、各竿管においては、それが用いられる個所に応じて、上記プリプレグに用いられる強化繊維の配向方向(繊維方向)、弾性率、及び樹脂含浸量、並びにプリプレグの巻回数などが設定されている。
通常、上記した各竿管は、振り出し式の場合、穂先側の竿管(小径竿管)の基端部外周と、元竿側の竿管(大径竿管)の先端部内周とが摩擦継合することで継ぎ足されるようになっており、各竿管の継合部には、竿管を構成している本体層以外に補強層が形成された構成となっている。そして、この補強層は、強化繊維を軸長方向又は周方向に引き揃えて構成された補強用プリプレグにより構成されている。
特開2001−238573号公報
上述したような釣り竿は、竿の長さが長くなればなるほど重量も重くなるので、釣り竿の軽量化の要望もある。釣り竿を軽量化する一つの方策としては、許容できる範囲で、すなわち釣り人が携帯できる範囲で仕舞寸法(節長)を伸ばして、竿管の継数を減らして継合部の数を減らすことが挙げられる。また、他の方策としては、継合部の長さを短くして撓みバランスを良くすると共に軽量化することが挙げられる。
しかしながら、節長を伸ばして継合部の数を減らしたり、継合部の長さを短くすると、継合部の強度が低下して、竿管の破損(つぶれ、割れ、裂けなど)が生じてしまう。また、単に竿管の本体層や補強層の肉厚を薄くして軽量化を図ると竿管の強度や撓みバランスが低下してしまう。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、撓みバランスや継合部の強度を維持しつつ釣り竿全体の軽量化を図ることができる釣り竿を提供することを目的とする。
本発明の釣り竿は、大径竿管と小径竿管とを継合する継合部を備えた釣り竿であって、前記継合部は、前記大径竿管及び小径竿管を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向の強化繊維を有する補強プリプレグで構成された複数の第1の補強層を有しており、前記複数の層からなる第1の補強層において相対的に内側の層は、相対的に外側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率よりも高い繊維方向弾性率を有する補強プリプレグで構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、継合部においてせん断変形を抑えることができ、その結果、軽量化を図ったとしても竿管のつぶれ、割れ、裂けを防止することができる。このように継合部において効果的な補強が実現できることにより、撓みバランスや継合部の強度を維持しつつ釣り竿全体の軽量化を図ることができる。
本発明の釣り竿においては、前記相対的に内側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率が35トン/mm2以上であり、前記相対的に内側の層が0.1mmよりも小さい厚さを有することが好ましい。
この構成によれば、竿管に曲げ応力が加わったときの継合部におけるせん断変形をより効果的に抑えることができる。そのため、継合部を薄肉化してもせん断強度を維持することができる。
本発明の釣り竿においては、前記相対的に外側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率が26トン/mm2以下であることが好ましい。
この構成によれば、繊維方向弾性率が相対的に低いと共に硬度も低いので、巻数を多くして外側を研削して補強層を形成する際に、継合部における小径竿管の外径精度を高くすることが可能となる。これにより、継合部での大径竿管との嵌合を良好にすることができる。
本発明の釣り竿においては、周方向に配向する強化繊維を有する補強プリプレグで構成された第2の補強層が、前記継合部における前記大径竿管及び/又は前記小径竿管の端部に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、継合部における竿管端部における竿管のつぶれ、割れ、裂けを効果的に防止することができる。
本発明の釣り竿においては、繊維方向弾性率が35トン/mm2以上である補強プリプレグで構成され、0.1mmよりも小さい厚さを有する第3の補強層が、前記継合部における前記大径竿管の端部に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、小径竿管側、大径竿管側のせん断変形を共に抑えることができ、さらに撓みバランスを向上させることができる。
本発明の釣り竿においては、前記継合部は、前記継合部における前記大径竿管の先端の内径又は前記小径竿管の後端の内径が10mm以上であり、前記大径竿管又は前記小径竿管の長さに対する前記継合部の長さの割合が3%よりも小さいことが好ましい。
この構成によれば、このような内径を有する大径竿管や小径竿管を効果的に補強することができ、継合部の肉厚を薄くすることが可能となる。
本発明の釣り竿は、大径竿管と小径竿管とを継合する継合部を備えた釣り竿であって、前記継合部は、前記大径竿管及び小径竿管を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向の強化繊維を有する補強プリプレグで構成された複数の層からなる第1の補強層を有しており、前記複数の第1の補強層において相対的に内側の層は、相対的に外側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率よりも高い繊維方向弾性率を有する補強プリプレグで構成されているので、撓みバランスや継合部の強度を維持しつつ釣り竿全体の軽量化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る釣り竿の継合部を示す部分断面図である。図2は、図1に示す継合部を有する小径竿管を構成するプリプレグの配置例を示す図である。本実施の形態においては、釣り竿が鮎釣り用の釣り竿である場合について説明する。
図1において、小径竿管1の後端と大径竿管11の先端とが継ぎ合わされて継合部Rを形成している。各竿管は、図2に示すように、引き揃えた強化繊維に合成樹脂を含浸させてなる繊維強化プリプレグ(竿管全体を形成する本体プリプレグ)を芯金Mに巻回して加熱することにより形成する。
小径竿管1は、主に2層の本体プリプレグ(本体層)で構成されている。小径竿管1の本体プリプレグは、第1プリプレグ2と、継合部Rにおける第1プリプレグ2の先端及び/又は後端に連接して配置された補強層(第2の補強層)である補強プリプレグ3a,3bとで構成された第1層と、第1層の外側に配置され、第2プリプレグ4で構成された第2層とで構成されている。同様に、大径竿管11の本体プリプレグは、第1プリプレグ12と、継合部Rにおける第1プリプレグ12の先端及び後端に連接して配置された補強層(第2の補強層)である補強プリプレグ13a,13bとで構成された第1層と、第1層の外側に配置され、第2プリプレグ14で構成された第2層とで構成されている。
第1プリプレグ2,12は、軸長方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ(軸長方向繊維層)2a,12aに、周方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ(周方向繊維層)2b,12bを内側から裏打ちして構成されており、第2プリプレグ4,14は、軸長方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ(軸長方向繊維層)4a,14aに、周方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ(周方向繊維層)4b,14bを外側から裏打ちして構成されている。したがって、小径竿管1の本体層は、図1に示すように、内周側から順に周方向繊維層(内層)2b、軸長方向繊維層(中間層)2a,4a、及び周方向繊維層(外層)4bにより構成され、大径竿管11の本体層は、図1に示すように、内周側から順に周方向繊維層(内層)12b、軸長方向繊維層(中間層)12a,14a、及び周方向繊維層(外層)14bにより構成される。
周方向繊維層として用いられるプリプレグ2b,4b,12b,14bの強化繊維は、24トン/mm2〜50トン/mm2の繊維方向弾性率を有し、25重量%〜50重量%の樹脂含浸量を有することが好ましく、軸長方向繊維層として用いられるプリプレグ2a,4a,12a,14aの強化繊維は、40トン/mm2〜90トン/mm2の繊維方向弾性率を有し、10重量%〜28重量%の樹脂含浸量を有することが好ましい。また、第1層においては補強プリプレグ3a,3b,13a,13bを配置するために、第1プリプレグ2の長さは、第1プリプレグ2の先端及び後端に配置する補強プリプレグ3a,3b,13a,13bの分だけ第2プリプレグ4の長さよりも短くなっている。
小径竿管1の先端及び/又は後端に連接して配置される補強プリプレグ3a,3bは、竿管端部における竿管のつぶれ、割れ、裂けを効果的に防止するために配置するものであり、周方向に強化繊維を引き揃えたプリプレグ(周方向繊維層)である。小径竿管1の先端側に配置する補強プリプレグ3aの強化繊維の繊維方向弾性率は、20トン/mm2〜46トン/mm2であることが好ましい。本実施の形態では、補強プリプレグ3aの強化繊維の繊維方向弾性率は、40トン/mm2である。小径竿管1の後端側に配置する補強プリプレグ3bの強化繊維の繊維方向弾性率は、20トン/mm2〜46トン/mm2であることが好ましい。本実施の形態では、補強プリプレグ3bの強化繊維の繊維方向弾性率は、26トン/mm2である。
小径竿管1の外側の継合部Rを含む領域には、複数の層からなる補強層5(第1の補強層)が配置されている。この補強層5は、小径竿管1を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向を有する複数の補強プリプレグで構成されている。本実施の形態においては、補強層5は2層で構成されている。相対的に内側の層である第1バイアス層5a及び相対的に外側の層である第2バイアス層5bは、軸長方向に対して所定の角度で傾斜した繊維方向を有する補強プリプレグで構成されている。この所定の角度は、せん断弾性率が最大となる±45°が最も好ましいが、巻き付け時の作業性やつぶれ防止効果を考慮して±30°〜±60°の範囲であることが好ましい。
第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率は、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率よりも高く設定されている。第1バイアス層5aの補強プリプレグの強化繊維の繊維方向弾性率は、35トン/mm2以上であることが好ましい。本実施の形態では、第1バイアス層5aの補強プリプレグの強化繊維の繊維方向弾性率は、40トン/mm2である。これにより、竿管に曲げ応力が加わったときの継合部Rにおけるせん断変形をより効果的に抑えることができる。そのため、継合部Rを薄肉化してもせん断強度を維持することができる。
第2バイアス層5bの補強プリプレグの強化繊維の繊維方向弾性率は、26トン/mm2以下であることが好ましい。本実施の形態では、第2バイアス層5bの補強プリプレグの強化繊維の繊維方向弾性率は、26トン/mm2である。これにより、巻数を多くして外側を研削して第2バイアス層5bを形成する際に、継合部Rにおける小径竿管1の外径精度を高くすることが可能となる。
第1バイアス層5aの厚さは、0.1mmよりも小さいことが好ましい。本実施の形態では、第1バイアス層5aの厚さは、0.048mmである。第2バイアス層5bの厚さは、0.05mm〜0.2mmであることが好ましい。本実施の形態では、第2バイアス層5bの厚さは、0.13mmである。第1バイアス層5aは、補強プリプレグを1プライで巻回して形成することが好ましい。第2バイアス層5bは、補強プリプレグを3プライで巻回して、2プライ分を研削して除去することにより形成することが好ましい。このように第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグは、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグよりも繊維方向弾性率が相対的に低いと共に硬度も低いので、巻数を多くして外側を研削して第2バイアス層5bを形成する際に、継合部Rにおける小径竿管1の外径精度を高くすることが可能となる。これにより、継合部Rでの大径竿管11との嵌合を良好にすることができる。なお、研削して除去する補強プリプレグは、あまり多いと材料の無駄になり、少ないと研削後の表面に凹凸が残るので好ましくない。したがって、研削して除去する補強プリプレグは2プライ程度が好ましい。
継合部Rにおいて上述した補強層5を設けることにより、せん断変形を抑えることができ、その結果、軽量化を図ったとしても竿管のつぶれ、割れ、裂けを防止することができる。このように継合部Rにおいて効果的な補強が実現できることにより、撓みバランスや継合部の強度を維持しつつ釣り竿全体の軽量化を図ることができる。
この場合において、繊維方向弾性率が相対的に高い第1バイアス層5aをより内側に配置することにより、竿管に曲げ応力が加わったときの継合部Rでのせん断変形をより効果的に抑えることができる。そのため、継合部Rを薄肉化してもせん断強度を維持することができるので、大径竿管11の先端部分での応力集中による竿管の折れなどの破損を防止することができる。その結果、継合部Rにおける合わせ耳(重ね合わせたプリプレグ)の肉厚を減少させることができるので、釣り竿の軽量化を図ることができる。また、補強層5において相対的に外側に繊維方向弾性率が相対的に低い(相対的に硬度が小さい)第2バイアス層5bを配置するので、外径調整のための研削処理が比較的容易となる。このため、継合部Rにおいて、竿管に曲げ応力が加わったときのせん断変形をより効果的に抑えるとともに、精度良く外径調整を行うことができる。
なお、本実施の形態においては、補強層5は、大径竿管11及び小径竿管1を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向を有する複数の補強プリプレグを繊維方向を同じにして重ね合わせて構成しているが、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグの繊維方向と第2バイアス層5bを構成する繊維方向とを異ならせて重ね合わせて補強層5を構成しても良い。また、第1バイアス層5a及び/又は第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグに、強化繊維を平織りにしたプリプレグを用いても良い。さらに、本実施の形態においては、補強層は第1及び第2バイアス層5a,5bの2層で構成されているが、補強層を3層以上で構成しても良い。
大径竿管11の内側の継合部Rを含む領域には、補強層15(第3の補強層)が配置されている。補強層15により、小径竿管1側、大径竿管11側のせん断変形を共に抑えることができ、さらに撓みバランスを向上させることができる。この補強層15は、大径竿管11を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向を有する補強プリプレグで構成されている。補強層15は、軸長方向に対して所定の角度で傾斜した繊維方向を有する補強プリプレグで構成されている。この所定の角度は、せん断弾性率が最大となる±45°が最も好ましいが、巻き付け時の作業性やつぶれ防止効果を考慮して±30°〜±60°の範囲であることが好ましい。
補強層15を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率は、20トン/mm2〜46トン/mm2であることが好ましい。本実施の形態では、補強層15の補強プリプレグの強化繊維の繊維方向弾性率は、40トン/mm2である。補強層15の厚さは、0.1mmよりも小さいことが好ましい。本実施の形態では、補強層15の厚さは、0.048mmである。
小径竿管1を形成する場合、芯金M上に第2層の先端側に補強層15を構成する補強プリプレグを巻回し、第1層として第1プリプレグ2を巻回し、第1プリプレグ2の先端及び後端に連接して補強プリプレグ3a,3bを巻回し、第1層上に第2層として第2プリプレグ4を巻回し、さらに第2層の後端側(継合部R)の領域に補強層5の第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグを巻回し、第1バイアス層5a上に第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグを巻回して加熱する。なお、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグは1プライで巻回し、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグは3プライで巻回する。その後、芯金Mを取り外し、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグを2プライ分研削する。このようにして小径竿管1を作製する。
大径竿管11を形成する場合も上記と同様にして、芯金M上に、第2層の先端側に補強層15を構成する補強プリプレグを巻回し、第1層として第1プリプレグ12を巻回し、第1プリプレグ12の先端及び後端に連接して補強プリプレグ13a,13bを巻回し、第1層上に第2層として第2プリプレグ14を巻回し、さらに第2層の後端側(継合部R)の領域に補強層5の第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグを巻回し、第1バイアス層5a上に第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグを巻回して加熱する。なお、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグは1プライで巻回し、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグは3プライで巻回する。その後、芯金Mを取り外し、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグを2プライ分研削する。このようにして大径竿管11を作製する。
なお、補強プリプレグ3a,3b,13a,13bは、第1プリプレグ2,12と別に芯金Mに巻回しても良く、第1プリプレグ2,12と一緒に芯金Mに巻回しても良い。また、第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグは、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグを巻回した後に、巻回しても良く、第1バイアス層5aを構成する補強プリプレグと第2バイアス層5bを構成する補強プリプレグとを貼り合わせた状態で巻回しても良い。
次に、図3を用いて本発明の効果について説明する。図3(a)は、従来の釣り竿の一部を示す図である。図3(b)は、本発明に係る釣り竿の一部を示す図である。図3(a)は、第5節(#5:先端から5番目の竿管)から第7節(#7:先端から7番目の竿管)を示し、図3(b)は、第4節(#4:先端から4番目の竿管)から第6節(#6:先端から6番目の竿管)を示している。なお、図3(a)に示す従来の釣り竿と図3(b)に示す本発明に係る釣り竿とは、それぞれの節長が異なる(本発明に係る釣り竿の方が長い)ので、釣り竿先端からの距離が近い従来の釣り竿の第5節の先端と本発明に係る釣り竿の第4節の先端を起点として比較している。
従来の釣り竿21においては、強化繊維を周方向に引き揃えて構成された1枚の補強用プリプレグで構成された補強層を備えた構造を有しており、第5節(#5)及び第6節(#6)の長さがそれぞれ1300mmであり、第5節と第6節との間の継合部22の長さが45mmであり、第6節と第7節(#7)との間の継合部23の長さが50mmである。また、継合部22の外径が14.5mmであり、継合部23の外径が16.7mmである。したがって、従来の釣り竿21において、第5節の節長に対する継合部22の割合は3.46%であり、第6節の節長に対する継合部23の割合は3.85%である。
一方、本発明に係る釣り竿31においては、図1、図2に示す構造を有しており、第4節(#4)の長さが1720mmであり、第5節(#5)の長さが1730mmであり、第4節と第5節との間の継合部32及び第5節と第6節との間の継合部33の長さがそれぞれ45mmである。また、継合部32の外径が14.2mmであり、継合部33の外径が17.4mmである。したがって、本発明に係る釣り竿31において、第4節の節長に対する継合部32の割合は2.62%であり、第5節の節長に対する継合部33の割合は2.60%である。
このような従来の釣り竿21の継合部22,23と本発明に係る釣り竿31の継合部32,33に対して曲げ応力を付加した状態での竿管の破損を調べた。このときの評価は、曲げ応力として荷重を付加した状態で竿管に破損、例えばつぶれ、割れ、裂けがあるかどうかを調べることにより行った。その結果、従来の釣り竿21及び本発明に係る釣り竿31いずれについても破損がなかったことが確認された。
従来の釣り竿21においては第5節の節長に対する継合部22の割合及び第6節の節長に対する継合部23の割合は、いずれも3%を超えており、本発明に係る釣り竿31においては第4節の節長に対する継合部32の割合及び第5節の節長に対する継合部33の割合は、いずれも3%を下回っている。このため、本発明に係る釣り竿の方が各節の先端部に加わる荷重に対する曲げモーメント(荷重×長さ(節長))が大きくなり、継合部32,33の強度が要求される。上記の結果により、本発明の構造を有する継合部32,33は、節長に対する継合部の割合が3%よりも小さくても充分な強度を発揮していることが分かる。
また、本発明に係る継合部Rの構成は、大径竿管11の先端の内径又は小径竿管1の後端の内径が10mm以上である場合に有効である。このような内径(図1におけるD)を有する大径竿管11や小径竿管1はつぶれやせん断破壊を起し易いので、そのような箇所に本発明に係る継合部Rを適用することにより、竿管を効果的に補強することができ、継合部Rの肉厚を薄くすることが可能となる。
このように本発明に係る釣り竿においては、図3に示すように、節数を減らすことができるので、継合部Rの数を少なくすることができ、それによる軽量化を図ることができる。また、本発明に係る継合部Rの構成を適用することにより、大径竿管(後節)11の内径と小径竿管1(先節)の外径との間の差(クリアランス:図1におけるC)を従来の釣り竿に比べて約0.1mm減少できることが分かった。これによる釣り竿の軽量化も図ることができる。
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態で説明した数値や材質については特に制限はなく、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更することが可能である。また、本実施の形態においては、釣り竿が鮎釣り用の釣り竿である場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、大径竿管と小径竿管とを継合する継合部を備えた鮎釣り用以外の釣り竿にも同様に適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る釣り竿の継合部を示す部分断面図である。 図1に示す継合部を有する小径竿管を構成するプリプレグの配置例を示す図である。 (a)は、従来の釣り竿の一部を示す図であり、(b)は、本発明に係る釣り竿の一部を示す図である。
符号の説明
1 小径竿管
2,12 第1プリプレグ
2a,4a,12a,14a 軸長方向繊維層
2b,4b,12b,14b 周方向繊維層
3a,3b,13a,13b 補強プリプレグ
4,14 第2プリプレグ
5,15 補強層
5a 第1バイアス層
5b 第2バイアス層
11 大径竿管
31 釣り竿
32,33,R 継合部
M 芯金

Claims (6)

  1. 大径竿管と小径竿管とを継合する継合部を備えた釣り竿であって、前記継合部は、前記大径竿管及び小径竿管を構成する強化繊維の繊維方向に対して傾斜した繊維方向の強化繊維を有する補強プリプレグで構成された複数の層からなる第1の補強層を有しており、前記複数の第1の補強層において相対的に内側の層は、相対的に外側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率よりも高い繊維方向弾性率を有する補強プリプレグで構成されていることを特徴とする釣り竿。
  2. 前記相対的に内側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率が35トン/mm2以上であり、前記相対的に内側の層が0.1mmよりも小さい厚さを有することを特徴とする請求項1記載の釣り竿。
  3. 前記相対的に外側の層を構成する補強プリプレグの繊維方向弾性率が26トン/mm2以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の釣り竿。
  4. 周方向に配向する強化繊維を有する補強プリプレグで構成された第2の補強層が、前記継合部における前記大径竿管及び/又は前記小径竿管の端部に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の釣り竿。
  5. 繊維方向弾性率が35トン/mm2以上である補強プリプレグで構成され、0.1mmよりも小さい厚さを有する第3の補強層が、前記継合部における前記大径竿管の端部に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の釣り竿。
  6. 前記継合部は、前記継合部における前記大径竿管の先端の内径又は前記小径竿管の後端の内径が10mm以上であり、前記大径竿管又は前記小径竿管の長さに対する前記継合部の長さの割合が3%よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の釣り竿。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018014946A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 グローブライド株式会社 改善された剛性プロファイルを有する穂先竿を備えた釣り竿
JP2021052701A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 グローブライド株式会社 竿体及び竿体を有する釣竿

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