JP3341782B2 - セラミックス基板およびその製造方法 - Google Patents
セラミックス基板およびその製造方法Info
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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- H05K1/0306—Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass
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- H05K3/00—Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
- H05K3/46—Manufacturing multilayer circuits
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- H05K3/4629—Manufacturing multilayer circuits by laminating two or more circuit boards characterised by the insulating layers or materials laminating inorganic sheets comprising printed circuits, e.g. green ceramic sheets
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Description
の製造方法、より詳細には電子部品を搭載するための多
層配線基板として多く用いられるセラミックス基板及び
その製造方法に関する。
品を搭載する多層配線基板において、小型化、信頼性等
の要求から基板材料としてセラミックスが用いられるこ
とが多くなってきている。アルミナは強度が高い等の利
点を有するため、前記基板材料用のセラミックス中に占
める割合は大きい。しかし、一方前記アルミナは比誘電
率が大きいため伝送信号の遅延発生の原因になり、また
熱膨張係数がシリコンに比べて非常に大きいため、部品
を実装する際の信頼性を確保するのが困難であるという
問題点を有している。さらに、アルミナは焼成温度が約
1550℃と高いため、内層の配線として融点が高く、
電気抵抗率の大きいW又はMoを使用する必要があり、
配線を微細化すると電気抵抗値が大きくなるという問題
点をも有している。
に比誘電率を小さくすると同時に、熱膨張係数をシリコ
ンに近付け、さらにCu、AgやAg−Pd等の低融点
で低抵抗率の金属材料を内層導体として焼成が可能な低
温焼成セラミックス基板の研究開発が進められている。
ス材料と骨材と呼ばれる結晶材料とを混合し、焼成する
ことによって製造される。しかし、ガラス材料と結晶材
料の組合せの数は極めて多い。また両者の組み合わせに
により焼成の際の相乗作用が異なり、得られるセラミッ
クス基板の特性(比誘電率、熱膨張係数、焼成温度、抗
折強度等)が変化するため、最良の組み合せを見つけ、
さらに常に一定の特性を出現する安定した組成や構造を
有するセラミックス基板を製造することは困難であっ
た。
低く、熱膨張係数がシリコンに近いという特性を損なう
ことなく、強度が大きく、信号伝達の高速化や搭載素子
の大型化に対応できる低温焼結セラミックス基板とし
て、特開平2−225338号公報に開示されているよ
うなコージェライト(2MgO・2Al2 O3 ・5Si
O2 )系結晶化ガラスや、特開平2−225339号公
報や特開平2−225340号公報に開示されているよ
うなコージェライト結晶化ガラスとセラミックス骨材と
の複合材料が注目されるようになってきた。
−225338号公報において用いられているコージェ
ライト系結晶化ガラスは、軟化温度が高く、また高温で
の粘度が高いため、基板のち密化が難しく、前記特開平
2−255339号公報や特開平2−255340号公
報に開示された前記コージェライト結晶化ガラスとセラ
ミックス骨材との複合材料については、軟化温度の高い
コージェライトにさらに高温でも軟化しにくいセラミッ
クス骨材が添加されているため、ち密化が難しいという
課題があった。
要な950℃以下の温度やCu等を内層するのに必要な
1000℃以下の温度でコージェライト系結晶化ガラス
が析出するように焼成を行った場合には、得られるセラ
ミックス基板は、気孔率が充分に小さくならず、抗折強
度や耐湿性等が充分でなく、内層導体の酸化やマイグレ
ーションが発生し易く、信頼性に乏しいものになるとい
う課題があった。
させる方法においては、ガラス中から結晶核が生成しや
すいようにガラス成分に核形成剤(骨材)を添加するの
が一般的であったが、この方法を採用した場合、通常は
結晶生成温度で一定時間保持する等の核生成のための熱
処理が必要であり、結果として基板の焼成時間が長くな
り、生産性が悪いという課題があった。
のであって、熱膨張係数がシリコンに近く、比誘電率が
小さく、抗折強度、耐湿性、耐水性等にも優れたセラミ
ック基板、及び焼成温度が1000℃以下、さらには9
00℃前後でも短時間でち密化させることができる、生
産性に優れた前記セラミックス基板の製造方法を提供す
ることを目的としている。
コージェライト及びアルミナからなる骨材とを、 アルミナ:0 〜40wt% コージェライト:0.1 〜20wt% 残部がガラス粉末 となるよう混合した混合物を焼成して得られるガラスと
結晶とからなるセラミックス基板であって、コージェラ
イトの骨材表面、またはコージェライトおよびアルミナ
の骨材表面からコージェライト結晶が析出していること
を特徴とするセラミックス基板である。別の面からは、
本発明は上記混合物を、850 ℃以上1000℃未満の温度範
囲で焼成することを特徴とする、コージェライトの骨材
表面、またはコージェライトおよびアルミナの骨材表面
からコージェライト結晶が析出しているセラミックス基
板の製造方法である。
と結晶とからなるセラミックス基板において、前記ガラ
スはMgO−Al2 O3 −SiO2 −B2 O3 −R2 O
系ガラス(Rはアルカリ金属を示す)であって、前記結
晶は2MgO・2Al2O3 ・5SiO2 結晶を含有
し、2MgO・2Al2 O3 ・5SiO2 の骨材表面、
又は2MgO・2Al2 O3 ・5SiO2 及びAl2 O
3 の骨材表面から2MgO・2Al2 O3 ・5SiO2
結晶(コージェライト)が析出しており、ガラスの軟化
温度が720℃以下になり、850〜1000℃の焼成
温度でも気孔率が減少してち密化し、熱膨張係数がシリ
コンに近く、比誘電率が小さく、耐湿性、耐水性等にも
優れたセラミック基板となる。
造方法によれば、MgO、Al2 O3 、SiO2 、B2
O3 及びR2 O(Rはアルカリ金属を示す)からなるガ
ラス粉末と、2MgO・2Al2 O3 ・5SiO2 結晶
粒、又は2MgO・2Al2O3 ・5SiO2 結晶粒及
びAl2 O3 結晶粒を混合して850℃以上1000℃
未満の温度範囲で焼成し、前記2MgO・2Al2 O3
・5SiO2 の骨材表面、又は前記2MgO・2Al2
O3 ・5SiO2 及び前記Al2 O3 の骨材表面からコ
ージェライトを析出させるので、前記焼成により気孔率
が減少してち密化し、前記した種々の優れた特性を有す
るセラミックス基板が製造される。また、析出するコー
ジェライトの核となり得る結晶粒を予め骨材として添加
してあるので、核生成のため熱処理時間が不用になり、
従来の結晶化ガラス基板材料に比較して生産性を大きく
向上させることができる。さらに、Al2 O3 骨材を添
加した場合には、前記Al2 O3 骨材も析出するコージ
ェライトの核として作用する。
て、原料となる前記ガラス粉末としては、MgOを10
〜30wt%、Al2 O3 を5〜20wt%、SiO2
を40〜55wt%、B2 O3 を10〜20wt%、ア
ルカリ金属(R2 O)を0<R2 O≦5wt%の範囲に
なるように混合したものが好ましい。
と軟化温度が高くなり、ち密化が不十分になり、また10
wt%未満ではコージェライトが析出せず熱膨張係数が大
きくなる傾向が生じる。前記ガラス粉末中のAl2O3 が20
wt%を超えると軟化温度が高くなり、1000℃以下の焼成
温度ではち密化が不充分となって抗析強度が小さくなる
傾向が生じ、また5wt%未満ではコージェライトが析出
しない。前記ガラス粉末中のSiO2が55wt%を超えると軟
化温度が高くなり、1000℃以下の焼成温度ではち密化が
不十分となって抗析強度が小さくなる傾向が生じ、また
40wt%未満では比誘電率と熱膨張係数が大きくなる傾向
が生じる。前記ガラス粉末中のB2O3が20wt%を超えると
ガラスの化学的安定性が低下する傾向が生じ、また10wt
%未満では軟化温度が高くなり、1000℃以下の焼成温度
ではち密化が不十分となって抗析強度が小さくなる傾向
が生じる。前記ガラス粉末中のアルカリ金属はMgO 、Al
2O3 、SiO2及びB2O3と相互に作用し、特にB2O3との相乗
作用により軟化温度を低下させるため、前記ガラス粉末
中に含有させる必要があるが、R 2 O として5wt%を超え
ると耐水性が劣化する傾向が生じる。
たのは、添加したコージェライトを焼成時に結晶核とし
て作用させることにより、ガラスからのコージェライト
の析出速度が著しく早められ、得られる焼結体の熱膨張
係数が短時間の焼成でシリコンの値(3.5×10-6/
℃)に近付き、フリップチップ方式等のチップ実装等に
適した基板材料が得られるためである。
は、ガラスとの相互作用の結果、コージェライトが析出
し易くなると共に、セラミックス基板の強度特性が向上
するためである。
度を19kgf/mm2 以上にするため、骨材としてア
ルミナを0〜40wt%及びコージェライトを0.1〜
20wt%とし、残りをガラスとし、合計で100wt
%とする。
して溶解しない性質のことをいい、耐湿性とは、ガラス
の多孔質部分に染み込んだ液体が内層導体に影響(酸化
やマイグレーション)を与えない性質のことをいう。
基板及びその製造方法の実施例及び比較例を説明する。
ルカリ金属を示す) からなり、その組成比が下記の表1
に示した割合となる平均粒径が0.1 〜10μmのガラス粉
末と、コージェライトからなる平均粒径が0.1 〜10μm
の結晶粒及びAl2O3 からなる平均粒径が0.1 〜10μmの
結晶粒を混合した。ガラス粉末と結晶粒の混合比は、結
晶粒の割合を表1のとおりとし、残りをガラス粉末とし
た。例えば実施例1ではアルミナ骨材を20wt%、コージ
ェライト骨材を5wt%とし、ガラス材料は残りの75wt%
とした。
び溶剤をそれぞれ適量添加し、混練して約10,000
cpsのスラリとした。このスラリを用いてドクターブ
レード法により、約0.2mm厚のシートに成形し、8
0℃で約10分間乾燥させた。その後、このシートを1
0℃/minの速度で昇温させ、850〜980℃で5
〜240分間焼成し、セラミックス基板の焼結体の製造
を完了した。
ェライト結晶が析出していることを焼成前の原料粉末及
び焼結体のX線回折により確認し、また前記セラミック
ス基板の気孔率、比誘電率、熱膨張係数及び抗折強度の
特性を測定した。実施例6における焼成前の原料粉末及
び得られたセラミックス基板のX線回折強度のデータを
図1に示し、上記したセラミックス基板の製造条件及び
得られたセラミックス基板の特性を下記の表1に示して
いる。
し、比誘電率はインピーダンスアナライザにより測定し
た。また熱膨張係数は接触式の線膨張係計により室温か
ら350℃までの平均値を測定し、抗折強度は3点曲げ
試験により測定し、耐水性は煮沸水中に一定期間試験片
を保持して、その重量減少により評価した。また耐湿性
は薄板状のサンプルの片面から水又は水蒸気を接触さ
せ、反対側における湿度の上昇により評価した。
を破断し、その一部をTEM(透過型電子顕微鏡)を用
いて観察した。得られたTEM写真をスケッチしたもの
を図2に示している。
000℃以下でも充分にち密化し、比誘電率が小さく、
熱膨張係数がシリコンに近く、抗折強度、耐水性、耐湿
性に優れたセラミックス基板が得られていることがわか
る。
ックス基板の焼成温度が高いほど、ち密化するので大き
な抗折強度を得ることができる。
たサンプルのX線回折を測定したデータであるが、これ
より原料の焼成を行うことによりコージェライトが析出
していることがわかる。
ルの内部構造を示すTEM写真のスケッチであるが、こ
れよりコージェライト骨材11の表面からコージェライ
ト12が析出していることがわかる。なお、13はアル
ミナ骨格であり、14はガラス層である。このような内
部構造のセラミックス基板を製造することにより、骨材
と生成した結晶とマトリックスであるガラスとの複合化
により抗折強度等の機械的性質をさらに改善することが
できる。
報に開示された内容に基づいて試作した比較例で、銀や
銅などを内層するのに必要な温度範囲である900℃以
下の焼成では気孔率が充分に小さくならず、ち密化しな
いため抗折強度が小さいことがわかる。
ックス基板にあっては、ガラスと結晶とからなるセラミ
ックス基板において、前記ガラスはMgO−Al2 O3
−SiO2 −B2 O3 −R2 O系ガラス(Rはアルカリ
金属を示す)であって、前記結晶は2MgO・2Al2
O3 ・5SiO2 結晶を含有し、2MgO・2Al2 O
3 ・5SiO2 の骨材表面、又は2MgO・2Al2 O
3 ・5SiO2 及びAl2 O3 の骨材表面から2MgO
・2Al2 O3 ・5SiO2 結晶(コージェライト)が
析出しており、ガラスの軟化温度が720℃以下にな
り、850〜1000℃の焼成温度でも気孔率が減少し
てち密化し、熱膨張係数がシリコンに近く、比誘電率が
小さく、耐湿性、耐水性等にも優れたセラミック基板を
提供することができる。
率の銀や銅等を内部回路配線に有するセラミックス基板
を提供することができる。
方法にあっては、MgO、Al2 O3 、SiO2 、B2
O3 及びR2 O(Rはアルカリ金属を示す)からなるガ
ラス粉末と、2MgO・2Al2 O3 ・5SiO2 結晶
粒、又は2MgO・2Al2O3 ・5SiO2 結晶粒及
びAl2 O3 結晶粒を混合して850℃以上1000℃
未満の温度範囲で焼成し、前記2MgO・2Al2 O3
・5SiO2 の骨材表面、又は前記2MgO・2Al2
O3 ・5SiO2 及び前記Al2 O3 の骨材表面からコ
ージェライトを析出させるので、気孔率が減少してち密
化し、熱膨張係数がシリコンに近く、比誘電率が小さ
く、耐湿性、耐水性等にも優れた前記セラミック基板を
製造することができる。
た焼結体のX線回折強度のデータを示したグラフであ
る。
て、その一部をTEMを用いて観察し、得られたTEM
写真をスケッチしたものである。
Claims (2)
- 【請求項1】MgO :10〜30wt% Al2O3 : 5〜20wt% SiO2 :40〜55wt% B2O3 :10〜20wt% R2O :5 wt%以下 (但し、Rはアルカリ金属) の組成からなるガラス粉末と、 コージェライト、またはコージェライト及びアルミナか
らなる骨材とを、 アルミナ:0 〜40wt% コージェライト:0.1 〜20wt% 残部がガラス粉末 となるよう混合した混合物を焼成して得られるガラスと
結晶とからなるセラミックス基板であって、コージェラ
イトの骨材表面、またはコージェライトおよびアルミナ
の骨材表面からコージェライト結晶が析出していること
を特徴とするセラミックス基板。 - 【請求項2】MgO :10〜30wt% Al2O3 : 5〜20wt% SiO2 :40〜55wt% B2O3 :10〜20wt% R2O :5 wt%以下 (但し、Rはアルカリ金属) の組成からなるガラス粉末と、 コージェライト、またはコージェライト及びアルミナか
らなる骨材とを、 アルミナ:0 〜40wt% コージェライト:0.1 〜20wt% 残部がガラス粉末 となるよう混合した混合物を850 ℃以上1000℃未満の温
度範囲で焼成することを特徴とする、コージェライトの
骨材表面、またはコージェライトおよびアルミナの骨材
表面からコージェライト結晶が析出しているセラミック
ス基板の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17551793A JP3341782B2 (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | セラミックス基板およびその製造方法 |
US08/219,549 US5498580A (en) | 1993-03-30 | 1994-03-29 | Ceramic substrate and a method for producing the same |
DE4411127A DE4411127A1 (de) | 1993-03-30 | 1994-03-30 | Keramisches Substrat und Verfahren zu dessen Herstellung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17551793A JP3341782B2 (ja) | 1993-07-15 | 1993-07-15 | セラミックス基板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0733515A JPH0733515A (ja) | 1995-02-03 |
JP3341782B2 true JP3341782B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=15997442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17551793A Expired - Lifetime JP3341782B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-07-15 | セラミックス基板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341782B2 (ja) |
-
1993
- 1993-07-15 JP JP17551793A patent/JP3341782B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0733515A (ja) | 1995-02-03 |
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