JP4047050B2 - 低温焼成磁器組成物及び低温焼成磁器並びにそれを用いた配線基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温焼成磁器組成物及び低温焼成磁器並びにそれを用いた配線基板に関する。更に詳しく言えば、配線基板材料としてAg及びCu等の低融点材料からなる導体との同時焼成が可能な低温焼成磁器組成物及びそれを焼成してなる低温焼成磁器に関し、特に、低誘電率で高周波特性に優れ、且つ最適焼成条件の幅が広い低温焼成磁器組成物及びそれを焼成してなる低温焼成磁器に関する。更に、この低温焼成磁器を絶縁層として用いた配線基板であり、処理速度の大きい回路及び高周波回路に適するものに関する。本発明の配線基板は、高周波MPU用パッケージ、光通信用パッケージ、等の高周波用途に広く利用される。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信の高速化に伴い、配線基板は、周波数がGHz帯以上の高周波領域で使用されることが多くなっている。このため、配線基板は、電気信号の伝達損失を低減させるために、その導体層には、導体抵抗の低いAgやCu等の金属を用いて、導体損失を低減することが望ましい。このため、低融点の金属であるAgやCu等と同時焼成が可能で且つ高周波の誘電特性に優れた低温焼成材料が比較検討されている。
そこで、高周波特性に優れた低温焼成材料として焼成過程で高周波特性の優れた結晶が析出する結晶化ガラスが知られている。
このような結晶化ガラスとして、例えば、(1)スピネル型結晶の結晶化ガラス(例えば、特開平9−175853号公報)、(2)ディオプサイトの結晶化ガラス(例えば、特開平10−120436号公報)(3)アルミナ、アノーサイトの結晶化ガラス(例えば、特開平2000−134332号公報)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような結晶化ガラスは、焼成条件によって結晶化度が変動しやすいため、高周波特性が焼成条件の変動に左右されて、バラツキやすくなる問題がある。このため、最適な焼成温度等の条件の範囲が狭い。
また、結晶化ガラスは、焼成過程で一旦軟化し、その後、結晶化に伴い流動性を失う。このため、焼成過程で反りが発生しやすく、その反りを焼成条件を変化させることによって修正することが難しい。これに対し、結晶化しないガラスを用いた場合、このような問題は起こりにくい。しかし、結晶化しないガラスは、1MHz程度の低周波領域では問題ないが、高周波領域において、急激に誘電損失が上昇することが多く、高周波領域で使用するものには好ましくない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、焼成条件の幅が広く、且つ焼成後の低温焼成磁器が低誘電率、低誘電損失の各特性を合わせ有するものとなる低温焼成磁器組成物及び低温焼成磁器を提供することを目的とする。更に、脱脂を効率よく行うことができ、これにより、この低温焼成磁器を安定して得ることができる低温焼成磁器組成物及び低温焼成磁器並びにそれを用いた配線基板を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
Si、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素を含み、1050℃以下の温度における焼成では非晶質であり、且つ屈伏点が700〜850℃であるガラスで構成されるガラス粉末と、SiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びにアルカリ金属元素を含み、アルカリ土類金属元素を含まない無機フィラーとを含有する低温焼成磁器組成物であって、該ガラスに含まれるSiO2換算におけるSi、B2O3換算におけるB、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)におけるアルカリ金属元素、Al 2 O 3 換算におけるAl、EO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、該ガラスに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下、Al 2 O 3 換算における該Alが3〜10モル%、EO換算における該アルカリ土類金属元素が3〜10モル%、並びにSiO 2 換算における該Si及びB 2 O 3 換算における該Bの合計量が80〜95モル%であり、且つ、該無機フィラーに含まれるSiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びにA2O換算におけるアルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、該無機フィラーに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であり、該ガラス粉末と該無機フィラーとの合計量を100体積%とした場合に、該ガラス粉末は55〜70体積%であり、該無機フィラーは30〜45体積%であって、該アルカリ土類金属元素としてCaを含むことを特徴とする。
【0005】
他の本発明の低温焼成磁器組成物は、Si、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素を含み、1050℃以下の温度における焼成では非晶質であり、且つ屈伏点が700〜850℃であるガラスで構成されるガラス粉末と、SiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種を含み、アルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素を含まない無機フィラーとを含有する低温焼成磁器組成物であって、該ガラスに含まれるSiO2換算におけるSi、B2O3換算におけるB、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)におけるアルカリ金属元素、Al 2 O 3 換算におけるAl、EO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、該ガラスに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下、Al 2 O 3 換算における該Alが3〜10モル%、EO換算における該アルカリ土類金属元素が3〜10モル%、並びにSiO 2 換算における該Si及びB 2 O 3 換算における該Bの合計量が80〜95モル%であり、該ガラス粉末と該無機フィラーとの合計量を100体積%とした場合に、該ガラス粉末は55〜70体積%であり、該無機フィラーは30〜45体積%であって、該アルカリ土類金属元素としてCaを含むことを特徴とする
【0006】
また、上記ガラスは、上記アルカリ土類金属元素として更にMgを含むものとすることができる。
【0007】
本発明の低温焼成磁器は、低温焼成磁器組成物を850〜1050℃で焼成して得られ、上記ガラスに含まれるSiO2換算における上記Si、B2O3換算における上記B、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)における上記アルカリ金属元素、Al2O3換算における上記Al、及びEO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)における上記アルカリ土類金属元素、並びに、上記無機フィラーに含まれる上記SiO2、上記Al2O3及び上記3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びに上記アルカリ金属元素を含む場合にはA2O換算における該アルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、A2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であることを特徴とする。
本発明の配線基板は、低温焼成磁器からなる絶縁層と、該絶縁層の表面及び/又は内部に設けられた導体層とを備え、該導体層は、Ag、Au及びCuのうちから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
[1]低温焼成磁器組成物
本発明の低温焼成磁器組成物(焼成前のもの、以下、単に組成物ともいう。)は、ガラス粉末と無機フィラーとを含有するものである。また、上記ガラス粉末の平均粒径は0.5〜5μm、より好ましくは1〜3μmであることが好ましい。
上記「ガラス粉末」は、1050℃以下における焼成では非晶質であり、屈伏点が700〜850℃であって、且つSi、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素等を含むガラスで構成されている。
上記「非晶質」とは、X線回折において、ピークが確認されないものをいう。即ち、上記「ガラス」が非晶質であるか否かは、このガラス粉末を1050℃で2時間焼成した後、X線回折測定を行い、X線回折におけるピークが存在しないことによって確認することができる。
また、上記「Si」及び上記「B」を含有するとは、このガラスがホウケイ酸ガラスにより構成されているという意味である。従って、これらは主として、Si及びBの酸化物として含有されている。
また、このガラスに含まれるアルカリ金属元素として、Li、Na、K等が挙げられる。更に、このアルカリ金属元素は、通常、その酸化物として含有されている。また、このアルカリ金属元素は1種類のみが含まれていても良いし、2種類以上含まれていても良い。
【0009】
更に、上記ガラスに含まれるアルカリ金属元素の含有量は、このSiO2換算におけるSi(以下、酸化物換算におけるSiという。)及びB2O3換算におけるB(以下、酸化物換算におけるBという。)、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。以下、同じ。)におけるアルカリ金属元素(以下、酸化物換算におけるアルカリ金属元素という。)、Al 2 O 3 換算におけるAl(以下、酸化物換算におけるAlという。)及びEO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。以下、同じ。)におけるアルカリ土類金属元素(以下、酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素という。)、の合計量を100モル%とした場合、A2O換算で0.5モル%以下、好ましくは0.3モル%以下、より好ましくは0.2モル%以下である。酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%を超えると、焼成後の低温焼成磁器の誘電損失が大きくなってしまうからである。
本発明の「酸化物換算におけるSi、B、アルカリ金属元素(A)、Al及びアルカリ土類金属元素(E)の合計量が100モル%」とは、Si、B、アルカリ金属元素(A)、Al及びアルカリ土類金属元素(E)を、SiO2、B2O3 、A2O、Al 2 O 3 及びEOそれぞれの酸化物に換算した場合の合計量が100モル%であることをいうものであって、上記酸化物に含まれるSi、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素のモル%をいうものではない。具体例を挙げると、ガラスにB2O3が10モル%含まれると仮定した場合、「B2O3換算におけるB」のモル%とは、10モル%であって、「B2O3に含まれるB」のモル%(すなわち、20モル%)ではない。
【0010】
このガラスは、屈伏点が700〜850℃であり、720〜800℃であるものが好ましい。屈伏点が700℃未満の場合、焼成するときにバインダから発生するカーボンを除去することが困難であり、また、850℃を超えると、焼結温度が高くなってしまい、Au、Ag、Cu等の金属との同時焼成が困難になる。
【0012】
酸化物換算におけるSi及びBの合計量は、ガラスに含まれる酸化物換算におけるSi、酸化物換算におけるB、酸化物換算におけるアルカリ金属元素、酸化物換算におけるAl、及び酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、80〜95モル%であり、好ましくは82〜93モル%、より好ましくは85〜90モル%であることが好ましい。80モル%未満の場合、誘電損失が大きくなってしまい、また、95モル%を超えるとSiO2系の結晶(例えば、クリストバライト等)が析出してしまう。
【0013】
また、酸化物換算におけるAlの含有量は、このガラスに含まれる酸化物換算におけるSi、酸化物換算におけるB、酸化物換算におけるアルカリ金属元素、酸化物換算におけるAl、及び酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、3〜10モル%である。3モル%未満の場合、焼成したときにSiO2系の結晶が析出しやすくなり、また、10モル%を超えると、焼成したときにAl2O3系結晶や長石が析出しやすくなる。
【0014】
アルカリ土類金属元素としてCa、Mg、Sr、Ba等が挙げられるが、特にCaが好ましい。Mgは、焼成したときにエンスタタイト、コージェライト等のMg系結晶が析出しやすく、また、Sr、Baは焼成後の低温焼成磁器の誘電率が高くなってしまうため、好ましくない。
更に、このガラスに含まれる酸化物換算におけるSi、酸化物換算におけるB、酸化物換算におけるアルカリ金属元素、酸化物換算におけるAl、及び酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の含有量は3〜10モル%である。3モル%未満の場合、ガラスの溶融が困難であり、また、10モル%を越えると、焼成したときに結晶が析出しやすくなる。
【0015】
上記「無機フィラー」は、SiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2(ムライト)のうちの少なくとも1種を含むものである。
この無機フィラーはアルカリ金属元素が含まれているものでも良いが、アルカリ金属元素が含まれていないものが好ましい。アルカリ金属元素を含むものの場合、焼成後の低温焼成磁器の誘電損失の増大を招きやすくなるからである。ここで、上記「アルカリ金属元素を含まない」とは、化学分析法(ICP発光法)において、その検出量が測定限界よりも小さいという意味である。また、アルカリ金属元素を含む場合、この含有量は、この無機フィラーに含まれるSiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種並びに酸化物換算におけるアルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、酸化物換算で0.5モル%以下であり、好ましくは0.3モル%以下、より好ましくは0.2モル%以下である。0.5モル%を超えると、焼成後の低温焼成磁器の誘電損失が大きくなってしまう。
【0016】
更に、この無機フィラーには、アルカリ土類金属元素が含まれていない。アルカリ土類金属元素を含むものの場合、焼成後の低温焼成磁器の誘電損失の低下を招きやすくなるからである。上記「アルカリ土類金属元素を含まない」とは、化学分析法(ICP発光法)において、その検出量が測定限界よりも小さいという意味である。
【0017】
この無機フィラーの形態は粉末、繊維等が挙げられるが、粉末であることが好ましい。また、無機フィラーとして粉末を使用する場合、平均粒径が0.5〜5μm、より好ましくは1〜3μmであることが好ましい。
この無機フィラーとして、例えば、アルミナ粉末、ムライト粉末、石英粉末、シリカガラス粉末等が挙げられ、特に、アルミナ粉末が好ましい。低温焼成磁器の強度を向上させることができるからである。尚、これらは、低温焼成磁器に要求される誘電率、強度及び熱膨張率に応じて1種類のみ使用しても良いし2種類以上併用しても良い。また、これらを2種類以上併用する場合、アルミナ粉末が混合されたものが好ましい。焼成後の低温焼成磁器の強度を向上させることができるからである。
【0018】
ガラス粉末及び無機フィラーの含有割合は、このガラス粉末とこの無機フィラーとの合計量を100体積%とした場合、ガラス粉末が55〜70体積%、無機フィラーが30〜45体積%であり、ガラス粉末が55体積%以上65体積%未満、無機フィラーが35体積%より多く45体積%以下であることが好ましい。ガラス粉末が55体積%未満の場合、焼成したときに緻密な焼結体が得られにくく、また、70体積%を超えると脱バインダ性が低下する。尚、上記「体積%」は、真の体積における体積比を示し、ガラス粉末と無機フィラーのそれぞれの真の体積は、それぞれの粉末の質量をそれぞれの粉末の粒子密度で割ることで求められる。粉末の粒子密度は、公知の方法(たとえば JIS R 1620[ファインセラミック粉末の粒子密度測定方法]のピクノメータ法等)で測定することができる。
【0019】
本発明の低温焼成磁器組成物は、通常、このガラス粉末及び無機フィラーに更に少なくとも溶剤とバインダとを配合するにより得られる。
このバインダは、一般的にバインダとして使用されるものであれば特に限定されないが、アクリル樹脂等のアクリル樹脂系バインダ、ブチラール樹脂等が挙げられ、特にアクリル樹脂を使用することが好ましい。尚、このバインダは、1種類のみ用いても良いし2種類以上併用しても良い。
また、このバインダの配合量は、ガラス粉末と無機フィラーとの合計量を100質量部とした場合、1〜30質量部、好ましくは3〜25質量部とすることができる。
【0020】
更に、この溶剤は、一般的に低温焼成磁器組成物に使用される溶剤であれば特に限定されないが、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、イソプロピルアルコール等を使用することができ、これらのうち、トルエン、メチルエチルケトン等が好ましい。これらは1種類のみを用いても良いし2種類以上併用しても良い。
また、この溶剤の配合量は、ガラス粉末と無機フィラーとの合計量を100質量部とした場合、10〜150質量部、好ましくは20〜120質量部とすることができる。
【0021】
また、本発明の低温焼成磁器組成物は、必要に応じて可塑剤が更に配合されたものでも良い。グリーンシートの加工性を向上させるためである。
この可塑剤として、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸2エチルヘキシル、アジピン酸2エチルヘキシル等を使用することができ、これらのうちフタル酸ジブチルが好ましい。これらは1種類のみ用いても良いし2種類以上併用しても良い。また、この可塑剤の配合量は、ガラス粉末と無機フィラーとの合計量を100質量部とした場合、3〜20質量部、好ましくは5〜15質量部とすることができる。
【0022】
[2]低温焼成磁器
本発明の低温焼成磁器は、上記低温焼成磁器組成物を焼成することにより得られるものである。
また、本発明の低温焼成磁器組成物から低温焼成磁器を得るとき、通常、焼成を行う前に低温焼成磁器組成物の成形を行う。
この成形は、ドクターブレード法によるシート成形(複数のシートの積層を含む。)、スクリーン印刷法による膜成形、プレス成形等に代表される公知の成形方法等により行うことができる。
また、上記「焼成」を行う条件は、850〜1050℃、好ましくは、900〜1000℃において0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間であることが好ましい。焼成温度が850℃未満の場合、十分に焼結され難く、一方、1050℃を超えると、同時焼成するメタライズ(Cu)の異常粒成長が発生するため、好ましくない。また、焼成時間が0.5時間未満の場合、十分に焼結され難く、10時間を超えると同時焼成するメタライズ(Cu)の異常粒成長が発生するため、好ましくない。
【0023】
また、本発明の低温焼成磁器には、Li、Na、K等のアルカリ金属元素が含有されていても良いがその含有量は少ない方が好ましい。
また、酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量は、この低温焼成磁器中のガラスに含まれる酸化物換算におけるSi、酸化物換算におけるB、酸化物換算におけるアルカリ金属元素、酸化物換算におけるAl、酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素、並びに無機フィラー中のSiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、アルカリ金属元素を含む場合には酸化物換算におけるこのアルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、0.5モル%以下であり、好ましくは0.3モル%以下、より好ましくは0.2モル%であることが好ましい。0.5モル%を超えると誘電損失が低下する。
【0024】
[3]配線基板
本発明の配線基板は、本発明の低温焼成磁器からなる絶縁層と、この絶縁層の表面及び内部の少なくとも一方に設けられた導体層とを備えるものである。
また、この導体層は、Ag、Au及びCuのうちの少なくとも1種からなるものである。
この配線基板は、例えば、以下の方法により作製することができる。
即ち、この絶縁層の表面に導体層が形成された配線基板の場合、ガラス粉末、無機フィラー、バインダ、及び溶剤を上述した所定の量比で混合する。このとき、必要に応じて上述した可塑剤等を配合することもできる。その後、この混合物を上述した方法で成形を行って低温焼成磁器組成物のグリーンシートを形成する。次いで、スクリーン印刷等の方法により、Au、Ag、Cuのうちの少なくとも1種からなる導体層パターンをこのグリーンシートの表面に形成する。
【0025】
その後、表面に導体層が形成された上記グリーンシートを、上記焼成条件にて焼成を行う。かくして、本発明の配線基板が得られる。
また、絶縁層の内部に導体層が形成された配線基板の場合、表面に導体層が形成された上記グリーンシートに、この導体層を覆うように他のグリーンシートを積層し、上記焼成条件にて焼成を行うことによって、絶縁層内部に導体層が形成された配線基板が得られる。
【0026】
本発明の低温焼成磁器は、JIS R 1627におけるTE011モード及び共振周波数8〜12GHzにより測定した場合、比誘電率が、5.8以下、好ましくは5.7以下であり、且つ、誘電損失が、0.0015以下、好ましくは0.0013以下、より好ましくは0.0011以下であることが好ましい。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明する。
[1]実施例1
(1)実施例1で使用するガラス粉末の評価
下記表1に示されるガラスAで構成されるガラス粉末(粒径2.5μm)とバインダ(アクリル樹脂)及び溶剤(アセトン)とを混合し、次いで、造粒してガラスAの造粒粉を得た。このとき、このバインダの量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、4質量%である。また、溶剤の量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、100質量%である。その後、この造粒粉を一軸成形した後150MPaでCIPを行った。次いで、この成形体をセラミックセッタ上で950℃の温度にて、大気中で2時間焼成してガラスAの焼成体を得た。同様にして、ガラスBの及びガラスC(ともに粒径2.5μm)の粉末の焼成体をそれぞれ得た。尚、表1において、*が付されているガラスは、アルカリ金属の含有量が上記所定の量から外れたものである。また、表1において、「組成(mol%)」の欄は、表1に挙げられている酸化物に換算した場合におけるSi、B、Al、Na、K、Ca、Mgの量の合計を100モル%とした場合に、その酸化物換算におけるそれぞれの元素の含有割合、及びNa及びKの合計の含有量である。これらそれぞれのガラスの組成の違いは、原料や、溶融坩堝の条件の違いによるものである。また、これらのガラスの組成は、化学分析法(IPC発光法)により同定した。
そして、このガラスA、B及びCの焼成体のX線回折の測定を行った。これらの結果のうちのガラスBの未焼成体及び焼成体のX線回折の結果を図1に示す。尚、図1において、チャート(1)が焼成前のものであり、チャート(2)が焼成後のものである。図1によれば、ガラスBの焼成体はその未焼成体と同様の結果を有していることがわかる。また、ガラスBの焼成体及びその未焼成体両方とも、結晶が存在すると考えられるピークが存在しない。これにより、ガラスBの焼成体は非晶質であることが判る。尚、ガラスA及びCも同様の結果を示した。これにより、このガラスA、B及びCの焼成体は非晶質であることが確認された。
【0028】
【表1】
【0029】
(2)低温焼成磁器組成物及び低温焼成磁器の作製及び評価
表1の組成からなるガラスにより構成されるガラス粉末と、表2の組成からなる無機フィラー(粒径3μm)とを表3に示される混合比で混合した。尚、表2及び表3において、*が付されているガラス又は無機フィラーは、アルカリ金属元素の含有量が上記所定の量から外れたものである。また、**が付されている無機フィラーは、アルカリ土類金属元素を含有しているものである。更に、「組成(mol%)」の欄は、表2に挙げられている化合物の量の合計を100モル%とした場合における含有割合、及びNa及びKの合計の含有量である。これらそれぞれの無機フィラーの組成の違いは、原料や、坩堝の条件の違いによるものである。また、これらの無機フィラーの組成は、化学分析法(ICP発光法)により同定した。
【0030】
その後、この混合粉末にバインダ(アクリル樹脂バインダ)及び溶剤(アセトン)を混合し、次いで、造粒して低温焼成磁器組成物の造粒粉を得た。このとき、このバインダの量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、4質量%である。また、溶剤の量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、100質量%である。その後、この造粒粉を一軸成形した後150MPaでCIPを行った。次いで、この成形体をセラミックセッタ上で950℃の温度にて、大気中で2時間焼成して低温焼成磁器を得た。次いで、この低温焼成磁器を直径15〜16mm×厚さ7.5〜8mmの大きさに加工した。その後、この低温焼成磁器の比誘電率及び誘電損失をTE011モード及び共振周波数8〜12GHzの条件でJIS R 1627の方法により測定し、その結果を表3に示した。
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
(3)実施例1の効果
表3に示されるように、ガラス中の酸化物換算におけるSi、B、Al、Na、K、Ca及びMgの合計量を100モル%とした場合、酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%を超えるガラスを使用した場合(実験例1−3)、比誘電率は5.7と優れた値を示したが、誘電損失は0.0016と大きな値を示した。また、酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下のガラスを使用しても、無機フィラー中のSiO2、Al2O3、Na2O及びK2Oの合計量を100モル%とした場合、酸化物換算におけるアルカリ金属元素が0.5モル%を超えるアルミナを主成分とする無機フィラーを使用した場合(実験例1−5)、比誘電率は5.7と優れた値を示したが、誘電損失は0.0017と大きな値を示した。従って、アルカリ金属元素が0.5モル%を超えるガラス、又はアルカリ金属元素が0.5モル%を超える無機フィラーを使用した低温焼成磁器は、高周波領域における誘電特性が劣ることが判る。
【0034】
また、酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であっても、表2に示される全ての成分の合計量を100モル%とした場合、酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の含有量が1モル%を大きく超える場合(実験例1−8)、比誘電率が6.1と大きくなってしまい、更に誘電損失が0.0052とかなり大きくなってしまう。更に、酸化物換算におけるアルカリ土類金属元素の含有量が1モル%をわずかに超える場合(実験例1−6)、比誘電率が5.7と優れた値を示すが、誘電損失が0.0016と大きな値を示した。これにより、アルカリ土類金属元素が1モル%を超えると高周波領域における誘電特性が劣ることが判る。
【0035】
これに対し、ガラスに含まれる酸化物換算におけるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であり、且つ無機フィラーに含まれるアルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以であり、無機フィラーに含まれるアルカリ土類金属元素の含有量が1モル%以下の場合(実験例1−1、2、4、7)、誘電率が5.7以下であり、更に誘電損失が0.0014以下である。従って、高周波領域における誘電特性が優れていることが判る。
以上により、本実施例の低温焼成磁器は、材料として非晶質なガラスを用いたにもかかわらず高周波領域における誘電特性が優れたものであることが判る。
【0036】
[2]実施例2
▲1▼配線基板の作製及び評価
上記表1におけるガラスBのガラス粉末(粒径2.5μm)と、上記表2におけるアルミナBの無機フィラーとを下記表4の混合比で混合して混合粉末を得た。尚、このときにおける「体積%」は、真の体積における割合を示している。また、この真の体積は、それぞれの粉末の質量を粒子密度で割ることで算出したものであり、更に、ガラス粉末と無機フィラーそれぞれの粒子密度は、JIS R1620[ファインセラミック粉末の粒子密度測定方法]に記載のピクノメータ法により測定したものである。
その後、この混合粉末にバインダ(アクリル樹脂バインダ)、可塑剤(フタル酸ジブチル)及び溶剤(トルエン及びメチルエチルケトン)を混合して、スラリー状の低温焼成磁器組成物を得た。このとき、このバインダの量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、20質量%である。また、可塑剤の量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、10質量%である。また、溶剤の量は、混合粉末の質量を100質量%とした場合、トルエンが25質量%、メチルエチルケトンが25質量%である。次いで、このスラリー状の組成物から、ドクターブレード法により厚さ250μmのグリーンシートを形成した。その後、このグリーンシート表面にCuペーストをスクリーン印刷し、導体層となる未焼成パターンを形成した。次いで、この未焼成パターンを覆うように同様のグリーンシートを積層した。次いで、得られた未焼成積層体を湿潤窒素雰囲気下で850℃で脱脂した後、窒素雰囲気下で1000℃で2時間焼成し、配線基板を得た。
そして、得られた配線基板の反りと絶縁層の表面状態を目視により観察し、結果をこの表4に示した。また、絶縁層の断面をSEMにより組織観察を行いその結果を表4に示した。
【0037】
【表4】
【0038】
(3)実施例2の効果
表4に示されるようにガラス粉末の混合量が70体積%を超える場合(実験例2−1)、配線基板に反りが発生し、また、絶縁層表面及び断面に気泡が発生することが確認された。ガラス成分が多いためバインダが十分に除去されないからであると考えられる。この組成物は配線基板の材料として使用するのに好ましくないものである。
また、ガラス粉末の混合量が55体積%未満(即ち、無機フィラーの混合量が45体積%を超える)場合、配線基板は無機フィラーが多すぎるため焼結されていなかった。この組成物も配線基板の材料として使用するのに好ましくないものである。
【0039】
これに対し、ガラス粉末の混合量が55〜70体積%の場合(実験例2−2〜4)、反りの発生も確認されず、表面及び断面の状態も良好であった。
特に、ガラス粉末の混合量が60〜64体積%の場合(実験例2−3、4)焼成したときにおけるバインダの残留物であるカーボンも検出されず特に良好であった。
これにより、ガラスの混合量が55〜70の組成物は配線基板の材料として極めて優れたものである。
【0040】
尚、本発明においては、上記の具体的な実施例に記載されたものに限らず、目的及び用途に応じて、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、高周波領域の誘電特性に実質的に影響を及ぼさない範囲で他の成分、或いは、不可避不純物等が含まれていてもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明及び他の本発明の低温焼成磁器組成物は、ガラス粉末が非晶質であるガラスにより構成されているので、焼成温度、圧力等の焼成条件の幅が広い。また、焼成後における低温焼成磁器の比誘電率が小さく、高周波領域における誘電損失が小さい。これにより、高周波領域における誘電特性が優れた低温焼成磁器を得ることができる。また、このガラス粉末と無機フィラーを所定の割合で含有することにより、脱脂を効率よく行うことができる低温焼成磁器組成物を得ることができる。更に、焼成条件の幅が広いため焼成スケジュールが複雑なCuを導体層として使用することができる。また、本発明の配線基板は、反りがほとんどなく、更に、絶縁層における高周波特性が優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガラスBの未焼成体及び焼成体のX線回折の結果を示すグラフである。
Claims (5)
- Si、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素を含み、1050℃以下の温度における焼成では非晶質であり、且つ屈伏点が700〜850℃であるガラスで構成されるガラス粉末と、SiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びにアルカリ金属元素を含み、アルカリ土類金属元素を含まない無機フィラーとを含有する低温焼成磁器組成物であって、
該ガラスに含まれるSiO2換算におけるSi、B2O3換算におけるB、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)におけるアルカリ金属元素、Al 2 O 3 換算におけるAl、EO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、該ガラスに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下、Al 2 O 3 換算における該Alが3〜10モル%、EO換算における該アルカリ土類金属元素が3〜10モル%、並びにSiO 2 換算における該Si及びB 2 O 3 換算における該Bの合計量が80〜95モル%であり、且つ、該無機フィラーに含まれるSiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びにA2O換算におけるアルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、該無機フィラーに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であり、該ガラス粉末と該無機フィラーとの合計量を100体積%とした場合に、該ガラス粉末は55〜70体積%であり、該無機フィラーは30〜45体積%であって、該ガラスは該アルカリ土類金属元素としてCaを含むことを特徴とする低温焼成磁器組成物。 - Si、B、アルカリ金属元素、Al及びアルカリ土類金属元素を含み、1050℃以下の温度における焼成では非晶質であり、且つ屈伏点が700〜850℃であるガラスで構成されるガラス粉末と、SiO2、Al2O3及び3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種を含み、アルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素を含まない無機フィラーとを含有する低温焼成磁器組成物であって、
該ガラスに含まれるSiO2換算におけるSi、B2O3換算におけるB、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)におけるアルカリ金属元素、Al 2 O 3 換算におけるAl、EO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)におけるアルカリ土類金属元素の合計量を100モル%とした場合、該ガラスに含まれるA2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下、Al 2 O 3 換算における該Alが3〜10モル%、EO換算における該アルカリ土類金属元素が3〜10モル%、並びにSiO 2 換算における該Si及びB 2 O 3 換算における該Bの合計量が80〜95モル%であり、該ガラス粉末と該無機フィラーとの合計量を100体積%とした場合に、該ガラス粉末は55〜70体積%であり、該無機フィラーは30〜45体積%であって、該ガラスは該アルカリ土類金属元素としてCaを含むことを特徴とする低温焼成磁器組成物。 - 上記ガラスは、上記アルカリ土類金属元素として更にMgを含む請求項1又は2に記載の低温焼成磁器組成物。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載された低温焼成磁器組成物を850〜1050℃で焼成して得られ、上記ガラスに含まれるSiO2換算における上記Si、B2O3換算における上記B、A2O換算(ただし、Aはアルカリ金属元素を示す。)における上記アルカリ金属元素、Al2O3換算における上記Al、及びEO換算(ただし、Eはアルカリ土類金属元素を示す。)における上記アルカリ土類金属元素、並びに、上記無機フィラーに含まれる上記SiO2、上記Al2O3及び上記3Al2O3・2SiO2のうちの少なくとも1種、並びに上記アルカリ金属元素を含む場合にはA2O換算における該アルカリ金属元素の合計量を100モル%とした場合、A2O換算における該アルカリ金属元素の含有量が0.5モル%以下であることを特徴とする低温焼成磁器。
- 請求項4に記載の低温焼成磁器からなる絶縁層と、該絶縁層の表面及び/又は内部に設けられた導体層とを備え、該導体層は、Ag、Au及びCuのうちから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする配線基板。
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