JP3338224B2 - 車両搭載メータ装置 - Google Patents

車両搭載メータ装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばメータハウジ
ング内にメータ駆動回路以外のキーレスユニットとその
受信アンテナとを内蔵した車両搭載メータ装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両外部からのリモートコントロ
ールによって当該車両のエンジンの始動若しくはドアの
鍵の開閉を制御するキーレスユニットが使用されるに至
っている。図10は従来の車両搭載メータ装置とキーレ
スユニットとの関係を示すブロック図であり、図におい
て、40は少なくともスピードメータ、オド・トリップ
表示器を駆動制御のためのメータ制御回路が実装される
メータ用基板と、当該メータ用基板を収納するハウジン
グとを有した従来の車両搭載メータ装置である。50は
車両外部から図示しない携帯用送信機のボタン操作によ
って送信される電波信号をアンテナ54を介して受信
し、当該車両のエンジンの始動若しくはドアの錠の開閉
を制御するキーレスユニットである。かかるキーレスユ
ニット50は、運転者の携帯する所定の送信機(キーの
把持部に設置されている)から送信されたID(アイデ
ンティフィケーション、同一確認)コードを含む送信デ
ータを受信する受信回路と、受信した受信データ中のI
Dコードを解読し、当該IDコードが所定のIDコード
メモリ(図示せず)に予め登録されている基準のIDコ
ードに一致するか否かを判定するコード解読回路と、そ
のコード解読回路による解読結果に応じて車両のエンジ
ンの始動若しくはドアの錠の開閉を制御する各種制御回
路等を備えたものである。そして、このキーレスユニッ
ト50は、上記車両搭載メータ装置40と別体に車両搭
載メータ装置40下部や車両のドア、ダッシュサイド、
トランクルーム等に設置されると共に、車両搭載メータ
装置40と電気的に接続されることによって車速信号等
の所定の信号やバッテリー電源を共通に利用している。
【0003】また、上記アンテナ54は車両搭載メータ
装置40と別体となっており、図示しないリアガラスア
ンテナよりシールド線でキーレスユニット50まで結線
し、当該キーレスユニット50とシールドコネクタで接
合されている。
【0004】次に動作について説明する。車両外部から
図示しない送信機によって送信される電波信号がアンテ
ナ54を介してキーレスユニット50の受信回路で受信
されると、受信した受信データ中のIDコードが図示し
ないコード解読回路により解読され、当該IDコードが
所定のIDコードメモリに予め登録されている基準のI
Dコードに一致するか否かが図示しないコード解読回路
により判定される。そして、そのコード解読回路による
解読結果に応じて図示しない各種制御回路等により、車
両のエンジンの始動若しくはドアの錠の開閉制御が行わ
れる。なお、車両搭載メータ装置は、スピード、トリッ
プ等の表示やエンジン回転板、若しくはドアの錠の開閉
状態を表示する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の車両搭載メータ
装置は以上のように構成されているので、受信アンテナ
をリアガラスアンテナと結線してキーレスユニットと別
体に設ける場合にあっては、アンテナが車体による電波
遮蔽の影響を受けることなく良好な受信感度を確保でき
る反面、アンテナとキーレスユニットを接続するハーネ
ス等にシールド線やシールドコネクタ等の高価な部材を
必要とし、コストアップを招く等の問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、キーレスユニット等の電子制御
装置の少なくともアンテナを車両搭載メータ装置に内蔵
することによって、アンテナの配置位置を良好たらしめ
ると共に、電子部品、回路基板、各種コネクタ部材等の
使用量を低減し、以てシステム全体の簡素化とローコス
ト化を図ると共に、良好な受信感度を確保できるような
車両搭載メータ装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る車両搭載
メータ装置は、キーレスユニット等の電子制御装置の少
なくともアンテナをメータ用基板又はハウジング内に設
けた。
【0008】
【作用】この発明における車両搭載メータ装置は、キー
レスユニット等の電子制御装置のアンテナをメータ用基
板又はハウジングに内蔵することによって、アンテナの
配置位置を良好たらしめると共に、電子部品、回路基
板、各種コネクタ部材等の使用量を低減し、以てシステ
ム全体の簡素化とローコスト化を図ることができると共
に、良好な受信感度を確保する。
【0009】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図に基づいて説
明する。なお、この実施例におけるキーレスユニットの
構成については、従来のものとほぼ同様であるので、詳
細な説明を省略する。図1はこの発明の一実施例による
車両搭載メータ装置の全体を示す分解斜視図、図2はこ
の車両搭載メータ装置を設けた車両の斜視図、図3はこ
の発明の一実施例による車両搭載メータ装置の概略を示
すブロック図である。図において、1は前面部及び背面
部が開口された樹脂製ロアーハウジング(ハウジング)
で、このロアーハウジング1の前部には回路基板に取り
付けられ、かつオド・トリップ表示器2に並設されるス
ピードメータ用交差コイル(スピードメータ)3、タコ
メータ用交差コイル(タコメータ)4、燃料残量ゲージ
交差コイル5及び水温ゲージ交差コイル6が配置可能と
なっている。また、7,8,9,10はこれら各交差コ
イル3,4,5,6の前方周辺に配置されて、目盛板1
1,12,13,14を後方から透過照明するためのラ
イトガイド、11,12,13,14は各ライトガイド
7,8,9,10の前方であって上記各交差コイル3,
4,5,6の中心軸周辺に配置される目盛板、15,1
6,17,18はその回転軸の先端部に取り付けられる
指針である。
【0010】21は、上記各交差コイル3,4,5,
6、各ライトガイド7,8,9,10及び目盛板11,
12,13,14等を取り付けた上記ロアーハウジング
1に装着される樹脂製アッパーハウジング(ハウジン
グ)、22はアッパーハウジング21の表面を覆う透明
のフロントカバーである。また、上記ロアーハウジング
1の背面側には、上記各交差コイル3,4,5,6や図
示しないメータ制御回路等の配線が設けられるメータ用
基板23がネジ等によって取り付けられている。このメ
ータ用基板23にはランプ取付け用孔が複数設けられて
おり、その孔に背面からインジケータ用、ワーニング用
及び照明用の複数のランプ24がバヨネット装着により
取り付けられて、ライトガイド7,8,9,10の端部
に形成された入射部からランプ光を入射し、目盛板1
1,12,13,14側に光を均一に出射可能にしてい
る。25はメータ用基板23及びランプ24の背面を覆
うようにロアーハウジング1に固定される樹脂製蓋体
(ハウジング)である。
【0011】26はキーレスユニット30と電気的に接
続され、携帯用キー一体型送信機Aによって送信される
電波信号を受信する針金状に形成されたループアンテナ
であり、メータ用基板23上の周縁に沿ってループ状に
形成されている。なお、アンテナ26のループ経路の長
さは使用する搬送波の周波数に応じて決定されることは
いうまでもないことである。また、銅線等の線材で形成
されたアンテナ26を使用するものとして説明したが、
メータ用基板23をフレキシブルなプリント基板とし、
そのプリント基板上にアンテナを銅箔パターンとして適
宜ループ状に形成することももちろん可能である。な
お、この実施例においては、キーレスユニット30を例
にとって説明したが、リモコン式エンジン始動装置等が
あって、これらをメータ用基板23上に一体に設けるよ
うにしてもよく、また別体として、すなわち別基板とし
てロアーハウジング1のいずれかの箇所に内蔵すること
も可能である。
【0012】次に、この発明の動作例を説明する。図2
に示すように、窓ガラスに近く金属製車体による電磁遮
閉の影響の少ない所に配置されたアンテナ26に向けて
車両B外部のいずれの任意の方向から携帯用送信機Aが
操作されると、送信される電波信号がアンテナ26を介
してキーレスユニット30の受信回路で受信される。受
信した受信データ中のIDコードが図示しないコード解
読回路により解読され、かつコード解読回路により当該
IDコードがIDコードメモリに予め登録されている受
信機固有のIDコードに一致するか否かが判定される。
そして、そのコード解読回路による解読結果に応じて図
示しない各種制御回路等により、例えばリモコン式エン
ジン始動装置にあっては車両のエンジンの始動が開始さ
れ、またキーレスユニットにあってはドアの錠の開閉制
御が行われる。この場合において、アンテナ26が、車
両のフロントガラス下端部の近くに位置している車両搭
載メータ装置のメータ用基板23上に設けられているた
め、車両外部からの電波を受けやすいために、車体によ
る電波遮蔽の影響を受けることなく良好な受信感度を確
保できる。なお、本実施例に係る車両搭載メータ装置
が、スピード、トリップ等の諸表示やエンジンの始動若
しくはドアの錠の開閉状態を表示することは従来技術と
同様である。
【0013】以上に説明したように、本実施例は、キー
レスユニット30及びアンテナ26をメータ用基板23
上に設けてシステム全体を統合化したものを示すもの
で、電子部品、回路基板、各種コネクタ部材等の使用量
を低減し、以てシステム全体の簡素化とローコスト化を
図ることができると共に、良好な受信感度を確保できる
という効果がある。
【0014】実施例2.図3は、この発明の一実施例に
よるアンテナをメータ用基板23に設けた状態を示す平
面図であり、図において、26はメータ用基板23上に
の辺縁に沿って逆U字状に形成された線状のアンテナで
あり、実施例1の場合と異なる形状に実装されたもので
ある。その他の構成、動作例及び効果は実施例1の場合
と同様であるので説明を省略する。
【0015】実施例3.図4は、この発明の一実施例に
よるアンテナをメータ用基板23に設けた状態を示す平
面図であり、図において、26はメータ用基板23上に
直線状に形成された銅線をU字状、L字上に配列し、か
つその銅線どうしをハンダ付けして直列接続したもので
ある。その他の構成、動作及び効果は実施例1の場合と
同様であるので説明を省略する。
【0016】実施例4.図5はこの発明の一実施例によ
るアンテナをメータ用基板23に設けた状態を示す平面
図であり、図において、26はメータ用基板23上に設
けられた一対のコイル状のアンテナである。その他の構
成、動作例及び効果は実施例1の場合と同様であるので
説明を省略する。
【0017】実施例5.図6はこの発明の一実施例によ
るアンテナ26をロアーハウジング1の周縁部に形成さ
れた凹部32に配置した状態を示す縦断面図、図7は図
6における凹部32をその長手方向側面から見た側面図
であり、図において、32はロアーハウジング1のメー
タ用基板23側に面し、メータ用基板23上に設けられ
たアンテナ26に対応する位置に形成され、当該アンテ
ナ26を挿入係止可能に形成された溝状の凹部、34は
アンテナ26をメータ用基板23上に固定するための半
田である。本実施例によれば、かかる凹部32によりア
ンテナ26を挿入係止できるので、メータ用基板23と
ロアーハウジング1の固定面にアンテナ26の高さ(ア
ンテナ26の直径に相当する)に相当するデッドスペー
スができず、全体をコンパクトに形成できる。その他の
構成、動作例及び効果は、実施例1の場合と同様である
ので説明を省略する。
【0018】実施例6.図8はこの発明の一実施例によ
るアンテナ26を複数巻きにしてロアーハウジング1の
凹部36に設けた状態を示す垂直断面図、図9は図8に
おける凹部36をその長手方向側面から見た側面図であ
り、図において、36はロアーハウジング1の外周縁で
あってメータ用基板23側に形成され、線状のアンテナ
26を複数回巻装可能に形成された凹部である。本実施
例によれば、係る凹部36によりアンテナ26を複数回
巻装できるので、アンテナ26のループ経路の長さを任
意かつ容易に確保でき、しかもメータ用基板23とロア
ーハウジング1の固定面にアンテナ26の高さに相当す
るデッドスペースができず、全体をコンパクトに形成で
きる。その他の構成、動作例及び効果は、実施例1の場
合と同様であるので説明を省略する。また、アンテナを
メータハウジングにインサート成形した場合も、実施例
1と同様の作用効果が得られる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、キー
レスユニットのアンテナをメータ用基板又はハウジング
内に設けるように構成したので、電子部品、回路基板、
各種コネクタ部材等の使用量を低減し、以てシステム全
体の簡素化とローコスト化を図ることができると共に、
良好な受信感度を確保できるような車両搭載メータ装置
を得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による車両搭載メータ装置
の全体を示す分解斜視図である。
【図2】この発明の車両搭載メータ装置を設けた車両の
斜視図である。
【図3】この発明の一実施例による車両搭載メータ装置
の概略を示すブロック図である。
【図4】この発明の一実施例によるアンテナをメータ用
基板に設けた状態を示す平面図である。
【図5】この発明の一実施例によるアンテナをメータ用
基板に設けた状態を示す平面図である。
【図6】この発明の一実施例によるアンテナをロアーハ
ウジングの凹部に設けた状態を示す垂直断面図である。
【図7】図6における凹部をその長手方向側面から見た
側面図である。
【図8】この発明の一実施例によるアンテナをロアーハ
ウジングの凹部に設けた状態を示す垂直断面図である。
【図9】図8における凹部をその長手方向側面から見た
側面図である。
【図10】従来の車両搭載メータ装置とキーレスユニッ
トとの関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ロアーハウジング(ハウジング) 2 トリップ表示器 3 スピードメータ用交差コイル(スピードメータ) 4 タコメータ用交差コイル(タコメータ) 21 アッパーハウジング(ハウジング) 23 メータ用基板 25 蓋体(ハウジング) 26 アンテナ 30 キーレスユニット 32 凹部 36 凹部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01Q 1/24 H01Q 1/24 Z 1/32 1/32 Z (72)発明者 山本 靖彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 天野 展宏 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−102604(JP,A) 特開 平4−78299(JP,A) 特開 平1−310150(JP,A) 実開 平6−67863(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 37/04 B60R 25/00 606 B60R 25/10 616 F02N 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともスピードメータ、トリップ表
    示器及びこれらの駆動制御のためのメータ制御部が実装
    されるメータ用基板と、前記メータ用基板を収納するハ
    ウジングとを有した車両搭載メータ装置において、車両
    外部から送信機によって送信される電波信号をアンテナ
    を介して受信し、当該車両のエンジンの始動制御若しく
    はドアの錠の開閉制御を行う電子制御装置の該アンテナ
    を少なくとも前記メータ用基板又は前記ハウジングに設
    けたことを特徴とする車両搭載メータ装置。
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