JP3335431B2 - 好感触シートの製造方法 - Google Patents

好感触シートの製造方法

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JP3335431B2 JP18811293A JP18811293A JP3335431B2 JP 3335431 B2 JP3335431 B2 JP 3335431B2 JP 18811293 A JP18811293 A JP 18811293A JP 18811293 A JP18811293 A JP 18811293A JP 3335431 B2 JP3335431 B2 JP 3335431B2
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顕隆 三宅
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の内装材; オフ
ィスオートメーション機器、家電製品等のハウジング;
サニタリー; 日用品; 建築内装品などの人が触れる可能
性のある部位の被覆に用いられるシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人が触れる部位に良好な接触感を
持たせるためには、その表面がシボ付けされたポリ塩化
ビニル層を持つシートが、被覆用シートとして用いられ
てきた。しかしながら、ポリ塩化ビニルよりなるシート
は、柔軟性にかけるという欠点があった。
【0003】上記欠点を解決する手段としては、例え
ば、特開平1−14023号公報に、ポリオレフィン系
樹脂と部分架橋エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴ
ムとのブレンド体からなり、その表面がエンボス加工さ
れた熱可塑性エラストマー層、およびポリエチレンまた
はポリプロピレンの発泡体層が積層されてなる被覆用シ
ートが提案されている。
【0004】しかしながら、上記のシートは、表面層に
オレフィン系エラストマーを用いているため耐傷付き性
が劣るという欠点があった。また、エンボスで機械的に
凹凸を与えてシート表面にシボ付けするのは、その大き
さに限界があり、十分なスエード感や艶消し感を与える
ことが難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、耐傷付き性に優れ、かつ、
延伸加工後も良好なスエード感を持つシートを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の1の好感触シー
トの製造方法は、熱可塑性ウレタンエラストマー100
重量部及び熱可塑性ウレタンエラストマーと相溶しない
水溶性樹脂10〜40重量部よりなる混合物を、溶融・
混練して、シート化し、得られたシートを水と接触し
て、シート表面の水溶性樹脂を溶出し、シート表面に、
JIS B0601の10点平均粗さが2〜100μm
で、かつ、平均山間隔が2〜100μmの凹凸を形成す
るものである。
【0007】上記好感触シートの製造方法に用いられる
熱可塑性ウレタンエラストマーとは、常温でゴム弾性を
示し、高温では可塑化されて各種の成形加工が可能なも
のであり、一般に分子中にエントロピイ弾性を有するゴ
ム成分(ソフトセグメント)が、ポリエーテル、ポリエ
ステル、またはポリカーボネートで構成され、塑性変形
を防止するための分子拘束成分(ハードセグメント)が
ウレタン結合で構成されたものである。該熱可塑性ウレ
タンエラストマーは、その成形が可能な範囲において
は、分子内に部分架橋を有するものであってもよい。
【0008】熱可塑性ウレタンエラストマーは、ガラス
転移点が高すぎると低温衝撃性が低下し、逆に低すぎる
と耐傷付き性が低下するため−50〜20℃の範囲のも
のが好ましい。また、その分子量は、低すぎるとシート
の剛性が低下し、逆に高すぎるとシートの柔軟性が損な
われるため、重量平均分子量で20,000〜3,00
0,000の範囲のものが好ましい。また、その硬さ
は、積層される他の層の硬さや厚みによっても異なる
が、一般にJIS A硬度で50〜98のものが好まし
い。
【0009】上記熱可塑性ウレタンエラストマーとして
は、例えば、日本ミラクトラン社製:商品名ミラクトラ
ンE375、旭硝子社製:商品名PN3429、大日本
インキ化学社製:商品名T7890等が挙げられる。
【0010】また、水溶性樹脂は、後述する水溶性樹脂
の溶出による凹凸を形成するために、熱可塑性ウレタン
エラストマーと相溶しないものが採用される。
【0011】上記水溶性樹脂は、分子中にCONH
2 基、COOH基、OH基等を過剰に含有したものであ
り、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポ
リメタクリル酸、ポリイタコン酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルメチルエーテル等が挙げられる。
【0012】水溶性樹脂の添加量は、少なすぎると水溶
性樹脂の溶出によるシート表面の凹凸が生じにくくな
り、多すぎるとシート強度が低下するため、熱可塑性ウ
レタンエラストマー100重量部に対して10〜40重
量部である。
【0013】上記熱可塑性ウレタンエラストマーと水溶
性樹脂を加熱し、溶融・混練して、シート化する方法
は、従来公知の方法が採用されてよく、例えば、押出機
で溶融・混練したのち、Tダイで押出しシート化する方
法、溶融混練物を冷間ロールに通してシート化する方法
等が挙げられる。
【0014】得られたシートは、シート化する際の冷却
により熱可塑性ウレタンエラストマー及び水溶性樹脂が
固化するが、両者は相溶性がないため熱可塑性ウレタン
エラストマー相を海、水溶性樹脂相を島として海島構造
となる。
【0015】次いで、得られたシートを、水と接触させ
シート表面の水溶性樹脂を溶出して、シート表面に凹凸
を形成する。溶出方法は、特に限定されるものではな
く、例えば、温水浸漬、水噴霧等が採用されてよい。
【0016】また、処理温度、処理時間も使用される水
溶性樹脂の種類に応じて適宜決定されればよく、特に限
定されるものではない。例えば、ポリビニルアルコール
を使用した場合、50〜90℃で、10〜60分浸漬処
理すればよい。
【0017】溶出時期も、特に限定されるものではな
く、延伸加工前に行われても、延伸加工後に行われても
よい。
【0018】また、シート表面をブラスト処理して、水
溶性樹脂粉末の溶出をより容易にしてもよい。
【0019】シートの厚さは、特に限定されるものでは
なく、上記シートを単独で使用する場合は、一般に50
〜1000μmであり、後述する第2、第3の層を積層
する場合は、5〜100μmが好ましい。
【0020】本発明の2の好感触シートの製造方法は、
請求項1記載の混合物100重量部に、更に、平均粒径
1〜50μmの弾性微粒子20〜200重量部を添加
し、弾性微粒子の溶融温度以下で、溶融・混練して、以
下本発明の1と同様にして好感触シートを製造するもの
である。
【0021】弾性微粒子とは、押圧した後、圧力を開放
すれば、その形状が弾性回復を示すものであり、その形
状は特に限定されるものではなく、例えば、中空のもの
であってもよい。
【0022】なお、弾性微粒子は、熱可塑性ウレタンエ
ラストマーより溶融温度の高いものであり、かつ、押出
しなどの成形に際し、可塑化や分解を生じないものが好
ましく、一般には架橋された樹脂が用いられる。例え
ば、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアクリレート、
アクリル−ウレタン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体などが挙げられ、これらは単独で用いられてもよ
く、2種以上併用されてもよい。
【0023】弾性微粒子は、その粒径が小さすぎると延
伸後のシートのスエード感が低下し、逆に大きすぎると
シートを延伸加工する際に、シート表面に亀裂が生じや
すくなるため、平均粒径で1〜50μmである。
【0024】また、その添加量は、少なすぎると延伸後
に、十分な凹凸が得られず、スエード感が低下し、逆に
多すぎるとシートを延伸加工する際に、その表面に亀裂
が生じやすくなるため、熱可塑性ウレタンエラストマー
と水溶性樹脂の合計量100重量部に対して20〜20
0重量部であり、好ましくは50〜150重量部であ
る。
【0025】本発明の1及び2の好感触シートは、必要
に応じて、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマーより
なる基材層が、第2の層として積層されてよい。
【0026】上記熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ
ーとは、常温でゴム弾性を示し、高温では可塑化されて
各種の成形加工が可能なものであり、一般に、分子中に
エントロピイ弾性を有するゴム成分(ソフトセグメン
ト)が、ポリエチレン、エチレンと少量のジエンとの共
重合体、または、これらの部分架橋した物で構成され、
塑性変形を防止するための分子拘束成分(ハードセグメ
ント)がポリプロピレンで構成されたものである。熱可
塑性ポリオレフィン系エラストマーの硬さは、使用用途
によっても異なるが、一般にJIS A硬度で、50〜
98のものが好ましい。
【0027】上記熱可塑性ポリオレフィン系エラストマ
ーとしては、例えば、三井石油化学社製:商品名ミラス
トマ8030N、ミラストマ5030N等が挙げられ
る。
【0028】基材層には、延伸成形性を改良するため
に、ポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが
添加されてもよいが、添加量が多すぎるとゴム弾性が低
下するため、熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー1
00重量部に対して70重量部以下が好ましく、より好
ましくは25重量部以下である。
【0029】基材層の厚さは、特に限定されるものでは
なく、一般に、200〜3000μmである。
【0030】本発明の1及び2の好感触シートと基材層
とは、例えば、共押出法により積層成形時に,熱融着で
一体成形されたものであってもよく、接着層を介して一
体成形されたものであってもよい。共押出法とは、複数
の押出機により複数層を一体積層する方法で、例えば、
マルチマニホールド法、フィードブロック法、マルチス
ロットルダイ法等が挙げられる。なお、共押出時の樹脂
温度は、使用されるエラストマー等により異なるが、一
般に上記シートが170〜230℃、基材層が190〜
230℃である。
【0031】上記接着層を構成する材料としては、基材
層を構成する熱可塑性ポリオレフィン系エラストマーに
相溶するポリマーが好適に用いられる。すなわち、主鎖
または側鎖に水酸基、アミド基、エポキシ基、カルボン
酸基、カルボン酸エステル基等の官能基を有する化合物
を含むポリマーが好ましく、例えば、酸変成されたスチ
レン−ブタジエン−スチレン共重合体、酸変成されたス
チレン−エチレン−ブチレン共重合体、酸変成されたポ
リプロピレン、酸変成されたポリエチレン等が挙げられ
る。
【0032】接着層の厚さは、特に限定されるものでは
ないが、一般に5〜50μmである。
【0033】また、上記接着層を設ける代わりに基材層
に、接着性付与剤が添加されてもよい。接着性付与剤と
しては、例えば、主鎖または側鎖に水酸基、アミド基、
エポキシ基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基から
なる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するオ
レフィン系ポリマーまたはオリゴマーが挙げられ、特に
カルボン酸基を持つものが好ましい。このカルボン酸基
の量としてはポリマーの酸価が10〜60mg KOH
/gの範囲が好ましい。
【0034】接着性付与剤の重量平均分子量は、大きく
なりすぎると接着性が低下し、小さすぎると接着保持力
が低下するため、一般には2,000〜500,000
が好ましい。また、軟化点は、低すぎると積層体の耐熱
性が悪くなり、逆に高すぎると接着性付与効果が低下す
るため、100〜220℃が好ましい。
【0035】接着性付与剤の添加量は少なすぎると、密
着性が向上せず、多すぎると第2の層の物性を損なうた
め熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー100重量部
に対して1〜30重量部が好ましく、より好ましくは3
〜15重量部の範囲である。
【0036】また、上記積層体には、クッション性を持
たせるため、更に、合成樹脂よりなる発泡体層が第3の
層として積層されてよい。発泡体としては、例えば、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹
脂;ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体
等のポリスチレン系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリ塩
化ビニル系樹脂;各種熱可塑性エラストマーなどの発泡
体が挙げられる。
【0037】発泡体の発泡倍率は特に限定されるもので
はないが、柔軟な感触を付与するためには5〜50倍が
好ましく、より好ましくは10〜30倍である。発泡体
層の厚みも、特に限定されるものでなく、一般に1〜3
mmである。
【0038】発泡体層は、加圧ロールを用い熱融着でラ
ミネートされてもよいし、接着層を介してラミネートさ
れてもよいが、本発明の1または2のシートと基材層を
共押出しした後の保有熱を利用してのラミネートが好ま
しい。保有熱による基材層の温度は、積層される発泡体
層の種類により適宜決定されればよいが、一般に50〜
180℃である。
【0039】本発明の1及び2の好感触シートには、必
要に応じて種々の機能を付与するために、導電性材料、
フォトクロミック化合物、結露防止剤、防錆剤、防菌・
防カビ剤、着色剤、艶消剤などの添加剤が加えられても
よい。また、本発明の1及び2の好感触シートの表面に
は、必要に応じて、エンボスロールを用いてシボ加工を
施したり、印刷などの模様が施されてよい。
【作用】本発明の1及び2の好感触シートは上述の通り
であり、シート表面の水溶性樹脂の溶出により微細な凹
凸が形成され、延伸成形後も微細な凹凸を持つものであ
り、その表面粗さは、添加される水溶性樹脂の添加量、
及び弾性微粒子の粒径・添加量によっても異なるが、上
記記載の範囲でJIS B0601の10点平均粗さで
2〜100μm、平均山間隔で2〜100μmとなり、
良好なスェード感が付与できる。
【実施例】本発明を実施例をもってさらに詳しく説明す
る。図1は、本発明の1及び2の好感触シートの真空延
伸成形に用いたコップ状真空成形型の断面図、図2は、
図1の真空成形型により成形された成形体の断面図であ
る。
【0040】実施例に用いたシート及び各層の組成物を
以下に記す。
【0041】シート 熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(日本ミラクトラン
社製:商品名ミラクトランE375、JIS A硬度7
5)100重量部、ポリビニルアルコール粉末(信越化
学社製:商品名C17S)25重量部を170℃で混練
したもの。
【0042】シート 熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(日本ミラクトラン
社製:商品名ミラクトランE375、JIS A硬度7
5)100重量部、ポリビニルアルコール粉末(信越化
学社製:商品名C17S)20重量部及び弾性微粒子
(積水化成品社製、ウレタンビーズ:商品名UB20−
ブラック、平均粒径20μm、分解温度230℃;分解
温度以下で溶融せず)70重量部を185℃で混練した
もの。
【0043】シート 熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭ガラス社製:商
品名PN3429、JIS A硬度85)100重量
部、ポリビニルアルコール粉末(信越化学社製:商品名
C17S)15重量部及び弾性微粒子(積水化成品社
製、ウレタンビーズ:商品名UB20−ブラック、平均
粒径20μm、分解温度230℃;分解温度以下で溶融
せず)70重量部を185℃で混練したもの。
【0044】シート 熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(日本ミラクトラン
社製:商品名ミラクトランE375、JIS A硬度7
5)。
【0045】接着層 酸変性されたポリオレフィン(三井石油化学社製:商品
名アドマーQF551)。
【0046】接着層 酸変性されたスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン
共重合体(旭化成社製:商品名タフテックM194
3)。
【0047】基材層 熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(三井石油化学
社製:商品名ミラストマー8030N)50重量部,熱
可塑性ポリオレフィン系エラストマー(三井石油化学社
製:商品名ミラストマー5030N)30重量部,直鎖
状低密度ポリエチレン(三井石油化学社製:商品名UZ
2021L)10重量部,ポリプロピレン(三井石油化
学社製:商品名F650)10重量部を220℃にて混
練したもの。
【0048】基材層 熱可塑性ポリオレフィン系エラストマー(三井石油化学
社製:商品名ミラストマー5030N)80重量部,直
鎖状低密度ポリエチレン(三井石油化学社製:商品名U
Z2021L)10重量部,ポリプロピレン(三井石油
化学社製:商品名F650)10重量部を220℃にて
混練したもの。
【0049】発泡体層 発泡ポリプロピレンシート(積水化学社製、発泡倍率2
5倍)。
【0050】実施例1 上記シートに示した組成物を、口径40mmの押出機
に供給し、170℃で混練・押出し、厚さ500μmの
シートを得た。
【0051】得られたシートを80℃の温水中に30分
浸漬し、シート表面よりポリビニルアルコールを溶出し
た。溶出後のシート表面につき、JIS B0601に
基づいて、10点平均粗さと平均山間隔を測定した結果
を表1に示した。
【0052】また、テーバー式スクラッチテスタ(東洋
精機社製)を用い、シート表面に傷が付いたときの荷重
を耐傷付き性の値として表1に示した。
【0053】また、表面層のスエード感については、1
0人の人間による官能試験で下記評点で評価し、合計点
をハイタッチ感として表1に示した。 非常に感触がよい 5点 少し感触がよい 3点 普通 0点 少し感触が悪い −3点 非常に感触が悪い −5点
【0054】次いで、溶出後のシートを140℃に保
ち、図1に示したコップ状真空成形型1(内径=100
mm,深さ=30mm,コーナーR=5mm)に供給
し、吸引孔2より減圧し、2倍に延伸成形を行った。
【0055】得られた成形体3につき、その表面を上述
同様に10点平均粗さと平均山間隔、耐傷付き性及びハ
イタッチ感を求め、表1に併記した。
【0056】実施例2 シートに示した組成物、接着層に示した組成物及び
基材層に示した組成物を、共押出装置に供給し、各層
が表1に示した所定厚さとなるように共押出しを行い、
積層シートを得た。
【0057】押出装置はマルチマニホールドダイと、3
台の押出機を有する3層の共押出装置であり、シート
の組成物よりなる層、接着層、基材層の押出しにはそれ
ぞれ口径40mm、30mm、50mmの押出機を使用
した。また、各層の樹脂温度は、170℃、210℃、
220℃とし、ダイの温度は190℃とし、積層シート
を得た。
【0058】次いで、共押出し直後に、積層シートに発
泡体層を積層し、引取ロールを通してラミネートした。
なお、ラミネート時の基材層表面温度は160℃、発泡
体層表面温度は50℃であった。
【0059】得られたシートは、実施例1と同様に、温
水浸漬を行い、ポリビニルアルコールを溶出した。
【0060】溶出後のシートを実施例1と同様にして、
10点平均粗さと平均山間隔、耐傷付き性及びハイタッ
チ感を求め、表1に示した。
【0061】次いで、溶出後のシートを、発泡体層を成
形型に接触させて、実施例1と同様に真空延伸成形を行
った。成形時のシートの温度はシートの組成物よりな
る層を140℃とし、他の層を150℃に保って行い、
2倍に延伸成形した。
【0062】得られた成形体につき、その表面を実施例
1と同様に10点平均粗さと平均山間隔、耐傷付き性及
びハイタッチ感を求め、表1に併記した。
【0063】実施例3 実施例1のシートの組成物に代えて、シートに示し
た組成物を用いて、混練温度を185℃とした以外は、
実施例1と同様にして、真空延伸成形前後の10点平均
粗さと平均山間隔、耐傷付き性及びハイタッチ感を求
め、表1に記した。
【0064】実施例4 実施例2の各組成物に代えて、シートの組成物、接着
層の組成物及び基材層の組成物を用いて、シート
の組成物の混練温度を185℃とした以外は、実施例2
と同様にして、表1に示した所定厚みに共押出し、以下
実施例2と同様に真空延伸成形前後の10点平均粗さと
平均山間隔、耐傷付き性及びハイタッチ感を求め、表1
に記した。
【0065】実施例5 実施例1のシートの組成物に代えて、シートに示し
た組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、真空
延伸成形前後の10点平均粗さと平均山間隔、耐傷付き
性及びハイタッチ感を求め、表1に記した。
【0066】比較例1 基材層に示した組成物を、口径40mmの押出機に供
給し、220℃で混練・押出し、厚さ300μmのシー
トを得た。
【0067】押出し直後に、実施例2と同様にして、発
泡体層をラミネートし、以下実施例2と同様に真空延伸
成形前後の10点平均粗さと平均山間隔、耐傷付き性及
びハイタッチ感を求め、表1に記した。
【0068】比較例2 シートに示した熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂
を、口径40mmの押出機に供給し、170℃で混練・
押出し、厚さ500μmのシートを得た。以下実施例1
と同様にして、真空延伸成形前後の10点平均粗さと平
均山間隔、耐傷付き性及びハイタッチ感を求め、表1に
記した。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】本発明の1の好感触シートは、上述の通
りであり、シート表面に水溶性樹脂の溶出による微細な
凹凸が形成されるので、延伸成形前後においても、優れ
たハイタッチ感を有し、また、耐傷付き性も優れてい
る。本発明の2の好感触シートは、さらに、弾性微粒子
体を含んでおり、延伸成形により弾性微粒子による凹凸
が加わるため、より良好なハイタッチ感が得られる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で本発明の好感触シートを成形する際に
用いた真空成形型の断面図。
【図2】図1の型により真空延伸成形された成形体の断
面図。
【符号の説明】
1 コップ状真空成形型 2 吸引孔 3 成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/00 - 5/24 C08J 7/00 - 7/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ウレタンエラストマー100重
    量部及び熱可塑性ウレタンエラストマーと相溶しない水
    溶性樹脂10〜40重量部よりなる混合物を、溶融・混
    練して、シート化し、得られたシートを水と接触して、
    シート表面の水溶性樹脂を溶出し、シート表面に、JI
    S B0601の10点平均粗さが2〜100μmで、
    かつ、平均山間隔が2〜100μmの凹凸を形成するこ
    とを特徴とする好感触シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の混合物100重量部に、
    更に、平均粒径1〜50μmの弾性微粒子20〜200
    重量部を添加し、弾性微粒子の溶融温度以下で溶融・混
    練して、シート化し、得られたシートを水と接触して、
    シート表面の水溶性樹脂を溶出し、シート表面に凹凸を
    形成することを特徴とする好感触シートの製造方法。
JP18811293A 1993-07-29 1993-07-29 好感触シートの製造方法 Expired - Fee Related JP3335431B2 (ja)

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