JP3357182B2 - 被覆用シートの製造方法 - Google Patents
被覆用シートの製造方法Info
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- JP3357182B2 JP3357182B2 JP13691594A JP13691594A JP3357182B2 JP 3357182 B2 JP3357182 B2 JP 3357182B2 JP 13691594 A JP13691594 A JP 13691594A JP 13691594 A JP13691594 A JP 13691594A JP 3357182 B2 JP3357182 B2 JP 3357182B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の内装や、オフ
ィスオートメーション(OA)機器、家電製品などのハ
ウジングや、文具、サニタリー、日用品、建材内装等の
成形品に於いて、人が触る可能性のある部位に被覆する
ことにより、スェード調のソフトタッチ感と艶消し効果
とを付与できる被覆用シートの製造方法に関する。
ィスオートメーション(OA)機器、家電製品などのハ
ウジングや、文具、サニタリー、日用品、建材内装等の
成形品に於いて、人が触る可能性のある部位に被覆する
ことにより、スェード調のソフトタッチ感と艶消し効果
とを付与できる被覆用シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような被覆用シートは、熱可
塑性樹脂シートに特殊な後加工を施して、良好な接触感
と、耐傷付性を付与したものが使用されているが、最近
では、高級指向の一つとして、スェード調のソフトタッ
チ感と、高度の艶消し効果を有するものが汎用されるよ
うになった。このスェード調の被覆用シートは、落ち着
いたソフトタッチ感が得られるとともに、艶消し効果が
優れている点で、他の種類の被覆用シート、例えば、塩
化ビニル樹脂シートの表面に、凹凸加工やしぼ加工を施
したものに比べて、外観上、高級感が得られるばかりで
なく、実際の接触感も優れたものとなっている。
塑性樹脂シートに特殊な後加工を施して、良好な接触感
と、耐傷付性を付与したものが使用されているが、最近
では、高級指向の一つとして、スェード調のソフトタッ
チ感と、高度の艶消し効果を有するものが汎用されるよ
うになった。このスェード調の被覆用シートは、落ち着
いたソフトタッチ感が得られるとともに、艶消し効果が
優れている点で、他の種類の被覆用シート、例えば、塩
化ビニル樹脂シートの表面に、凹凸加工やしぼ加工を施
したものに比べて、外観上、高級感が得られるばかりで
なく、実際の接触感も優れたものとなっている。
【0003】このスェード調被覆用シートを得る方法と
して、基材層となる熱可塑性樹脂シートの表面に、マッ
ト材を添加したインキを用いて印刷乃至塗膜を形成する
方法、同じく樹脂シートに不織布を積層する方法等が知
られているが、インキを用いる方法の場合は、表面の柔
弾性に劣ると共に艶消し効果が充分でなく、更に塗膜が
形成された表面層が、該塗膜の乾燥時に受ける熱エネル
ギーにより変形乃至損傷すると言う問題があり、また、
不織布を積層する方法の場合は、やはり表面の柔弾性が
不足すると共に、界面の接着性も充分でないという問題
があった。
して、基材層となる熱可塑性樹脂シートの表面に、マッ
ト材を添加したインキを用いて印刷乃至塗膜を形成する
方法、同じく樹脂シートに不織布を積層する方法等が知
られているが、インキを用いる方法の場合は、表面の柔
弾性に劣ると共に艶消し効果が充分でなく、更に塗膜が
形成された表面層が、該塗膜の乾燥時に受ける熱エネル
ギーにより変形乃至損傷すると言う問題があり、また、
不織布を積層する方法の場合は、やはり表面の柔弾性が
不足すると共に、界面の接着性も充分でないという問題
があった。
【0004】そこで、特開平2−41243号公報記載
のように、基材層上に、電離放射線硬化性樹脂のビヒク
ルにビーズ顔料を添加した艶消し塗料を塗布し、紫外線
等の放射線を照射して塗膜を硬化させてなるシートが開
発された。この公報記載の技術は、マット材よりも粒径
の大きいビーズ顔料を含む塗料を使用しているから、高
度の艶消し効果を有しており、ビヒクルは熱硬化性樹脂
ではないから、塗膜の乾燥時に基材フイルムを熱により
損傷する恐れがなく、従って、基材フイルムの選択に制
約がなく、ビビクルに、基材フイルムに対する接着性に
富む樹脂を選択すれば、界面接着性にも優れたものが得
られるという特長を有するものである。
のように、基材層上に、電離放射線硬化性樹脂のビヒク
ルにビーズ顔料を添加した艶消し塗料を塗布し、紫外線
等の放射線を照射して塗膜を硬化させてなるシートが開
発された。この公報記載の技術は、マット材よりも粒径
の大きいビーズ顔料を含む塗料を使用しているから、高
度の艶消し効果を有しており、ビヒクルは熱硬化性樹脂
ではないから、塗膜の乾燥時に基材フイルムを熱により
損傷する恐れがなく、従って、基材フイルムの選択に制
約がなく、ビビクルに、基材フイルムに対する接着性に
富む樹脂を選択すれば、界面接着性にも優れたものが得
られるという特長を有するものである。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗膜
は電離放射線硬化層からなるので、表面の柔弾性がなお
不足しており、充分なソフトタッチ感が得られず、ま
た、成形品に被覆する際、或いは被覆された成形品の使
用時に、塗膜に亀裂が走って外観を損ねる等の品質上の
問題があった。また、塗料を用いて塗装を施す手法であ
るから、塗料の調製に際して、攪拌・混合作業の他に、
粘度や濃度の調整作業等の煩瑣な作業が加わり、更に有
機溶剤を使用した場合は、塗装ブース等の特別な設備を
必要とする等の問題があった。
は電離放射線硬化層からなるので、表面の柔弾性がなお
不足しており、充分なソフトタッチ感が得られず、ま
た、成形品に被覆する際、或いは被覆された成形品の使
用時に、塗膜に亀裂が走って外観を損ねる等の品質上の
問題があった。また、塗料を用いて塗装を施す手法であ
るから、塗料の調製に際して、攪拌・混合作業の他に、
粘度や濃度の調整作業等の煩瑣な作業が加わり、更に有
機溶剤を使用した場合は、塗装ブース等の特別な設備を
必要とする等の問題があった。
【0006】本発明は、上記公報に記載された従来技術
の問題点を解消し、高度の艶消し効果を有すると共に、
充分なソフトタッチ感を有し、且つ柔弾性、耐傷付性、
界面接着性等、被覆用シートに要求される各種品質特性
を具えたものが得られ、しかも製造に際して何らの問題
も含まず、生産性に優れた製造方法を提供することを目
的としてなされたものである。
の問題点を解消し、高度の艶消し効果を有すると共に、
充分なソフトタッチ感を有し、且つ柔弾性、耐傷付性、
界面接着性等、被覆用シートに要求される各種品質特性
を具えたものが得られ、しかも製造に際して何らの問題
も含まず、生産性に優れた製造方法を提供することを目
的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆用シートの
製造方法は「共押出成形装置に、熱可塑性エラストマー
100重量部と弾性微粒子15〜150重量部との混合
物を主成分とする表面層形成材料と、熱可塑性樹脂を主
成分とする基材層形成材料とを供給して、シート状積層
体を成形しつつ、未硬化状態にある表面層側にエアーナ
イフノズルより冷却エアーを吹きつけて強制冷却し、基
材層側に発泡体層を積層することを特徴とするもの」で
あり、このことにより上記目的が達成される。
製造方法は「共押出成形装置に、熱可塑性エラストマー
100重量部と弾性微粒子15〜150重量部との混合
物を主成分とする表面層形成材料と、熱可塑性樹脂を主
成分とする基材層形成材料とを供給して、シート状積層
体を成形しつつ、未硬化状態にある表面層側にエアーナ
イフノズルより冷却エアーを吹きつけて強制冷却し、基
材層側に発泡体層を積層することを特徴とするもの」で
あり、このことにより上記目的が達成される。
【0008】本発明の製造方法において、表面層形成材
料の一つである熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム
弾性を有し、高温では可塑化されて各種の形状に成形加
工することが可能なものであり、系列的に大別すると、
ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、
ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ア
イオノマー系、フッ素ゴム系、1,2ポリブタジエン
系、トランス1,4ポリイソプレン系、合成天然ゴム系
等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。
料の一つである熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム
弾性を有し、高温では可塑化されて各種の形状に成形加
工することが可能なものであり、系列的に大別すると、
ポリウレタン系、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、
ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ア
イオノマー系、フッ素ゴム系、1,2ポリブタジエン
系、トランス1,4ポリイソプレン系、合成天然ゴム系
等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0009】熱可塑性エラストマーは、一般に分子中に
エントロピー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメン
ト)と塑性変形を防止するための分子拘束成分(ハード
セグメント)とを共用していることが多く、成形可能な
範囲においては一部架橋構造を有する場合もあるが、広
範囲の三次元網目構造は有していない。どれを選択する
かは、被覆する成形品の用途、該用途に使用した場合に
必要とされる性能等によって異なるが、一例を挙げる
と、耐スクラッチ性、耐磨耗性をより重視するときは、
ポリウレタン系が好適である。また、熱可塑性エラスト
マーの硬さは、一般的には、JIS−K−6301で規
定するA硬度で、60〜98の範囲のものを選んで使用
するのがよい。
エントロピー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメン
ト)と塑性変形を防止するための分子拘束成分(ハード
セグメント)とを共用していることが多く、成形可能な
範囲においては一部架橋構造を有する場合もあるが、広
範囲の三次元網目構造は有していない。どれを選択する
かは、被覆する成形品の用途、該用途に使用した場合に
必要とされる性能等によって異なるが、一例を挙げる
と、耐スクラッチ性、耐磨耗性をより重視するときは、
ポリウレタン系が好適である。また、熱可塑性エラスト
マーの硬さは、一般的には、JIS−K−6301で規
定するA硬度で、60〜98の範囲のものを選んで使用
するのがよい。
【0010】熱可塑性エラストマーについて更に詳述す
ると、ポリウレタン系では、ハードセグメントとしてポ
リウレタンを持ち、ソフトセグメントとしてポリエーテ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート等を持つブロック
共重合体が挙げられ、ポリスチレン系では、ハードセグ
メントとしてポリスチレンを持ち、ソフトセグメントと
してポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブチ
レン等を持つブロック共重合体が挙げられ、更にこれら
に水素添加したもの、或いは官能基を付与したもの等も
挙げられる。
ると、ポリウレタン系では、ハードセグメントとしてポ
リウレタンを持ち、ソフトセグメントとしてポリエーテ
ル、ポリエステル、ポリカーボネート等を持つブロック
共重合体が挙げられ、ポリスチレン系では、ハードセグ
メントとしてポリスチレンを持ち、ソフトセグメントと
してポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−ブチ
レン等を持つブロック共重合体が挙げられ、更にこれら
に水素添加したもの、或いは官能基を付与したもの等も
挙げられる。
【0011】ポリオレフィン系では、ハードセグメント
としてポリプロピレンを持ち、ソフトセグメントとして
エチレンを持つもの、エチレンと共に少量のジエン成分
を持つもの、これらをブレンドして得られるもの、これ
らに更に有機過酸化物を添加することにより部分架橋し
たもの、不飽和ヒドロキシ単量体或いは不飽和カルボン
酸の誘導体でグラフト変性したもの、ブチルゴムグラフ
トポリエチレン等が挙げられる。
としてポリプロピレンを持ち、ソフトセグメントとして
エチレンを持つもの、エチレンと共に少量のジエン成分
を持つもの、これらをブレンドして得られるもの、これ
らに更に有機過酸化物を添加することにより部分架橋し
たもの、不飽和ヒドロキシ単量体或いは不飽和カルボン
酸の誘導体でグラフト変性したもの、ブチルゴムグラフ
トポリエチレン等が挙げられる。
【0012】ポリエステル系では、ハードセグメントと
してポリエステルを持ち、ソフトセグメントとしてポリ
エーテルを持つ共重合体が挙げられ、ポリ塩化ビニル系
では、ポリ塩化ビニルの重合度を極端に上げる方法(直
鎖高重合度ポリ塩化ビニル、重合度=2000〜250
0程度)、ポリ塩化ビニルの一部に3次元架橋構造を導
入する方法、イオン架橋構造を導入する方法等により得
られるものが挙げられ、ポリアミド系では、ハードセグ
メントとしてポリアミドを持ち、ソフトセグメントとし
てポリエーテルを持つものが挙げられる。
してポリエステルを持ち、ソフトセグメントとしてポリ
エーテルを持つ共重合体が挙げられ、ポリ塩化ビニル系
では、ポリ塩化ビニルの重合度を極端に上げる方法(直
鎖高重合度ポリ塩化ビニル、重合度=2000〜250
0程度)、ポリ塩化ビニルの一部に3次元架橋構造を導
入する方法、イオン架橋構造を導入する方法等により得
られるものが挙げられ、ポリアミド系では、ハードセグ
メントとしてポリアミドを持ち、ソフトセグメントとし
てポリエーテルを持つものが挙げられる。
【0013】本発明の製造方法において、上記熱可塑性
エラストマーに混合する弾性微粒子とは、その形状が変
形するまで加圧した後、外力を解放したときに、弾性回
復すして元の形状に復元する機能を有するものをいい、
例えば、ポリウレタン、アクリル酸エステル−ウレタン
共重合体、ポリスチレン、スチレン−イソプレン共重合
体等からなる弾性微粒子が挙げられ、これらを単独で使
用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エラストマーに混合する弾性微粒子とは、その形状が変
形するまで加圧した後、外力を解放したときに、弾性回
復すして元の形状に復元する機能を有するものをいい、
例えば、ポリウレタン、アクリル酸エステル−ウレタン
共重合体、ポリスチレン、スチレン−イソプレン共重合
体等からなる弾性微粒子が挙げられ、これらを単独で使
用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】これらの弾性微粒子の形状は、球形のもの
に限らず、冷凍粉砕その他の手段で得られた非球状体の
ものも使用可能である。また、弾性微粒子の粒径は表面
層の膜厚にもよるが、1〜50μmの範囲内のものが好
ましく、これより大きすぎると、積層時や被覆時に伸長
したときに表面層に亀裂が生じることがあり、また小さ
すぎると表面層における所期のソフトタッチ感が得られ
ないときがある。
に限らず、冷凍粉砕その他の手段で得られた非球状体の
ものも使用可能である。また、弾性微粒子の粒径は表面
層の膜厚にもよるが、1〜50μmの範囲内のものが好
ましく、これより大きすぎると、積層時や被覆時に伸長
したときに表面層に亀裂が生じることがあり、また小さ
すぎると表面層における所期のソフトタッチ感が得られ
ないときがある。
【0015】表面層形成材料である上記熱可塑性エラス
トマーと弾性微粒子との混合割合は、熱可塑性エラスト
マー100重量部に対して、弾性微粒子を15〜150
重量部とする必要があり、好ましくは30〜120重量
部である。弾性微粒子の割合が150重量部を超える
と、基材層との積層時或いは使用時に、表面層に亀裂が
発生し、15重量部に満たない場合は、表面層における
所期のソフトタッチ感が得られない。
トマーと弾性微粒子との混合割合は、熱可塑性エラスト
マー100重量部に対して、弾性微粒子を15〜150
重量部とする必要があり、好ましくは30〜120重量
部である。弾性微粒子の割合が150重量部を超える
と、基材層との積層時或いは使用時に、表面層に亀裂が
発生し、15重量部に満たない場合は、表面層における
所期のソフトタッチ感が得られない。
【0016】表面層形成材料は、上述の熱可塑性エラス
トマーと弾性微粒子との混合物を主成分とするが、この
ほかに、例えば熱可塑性エラストマーとしてウレタンエ
ラストマーを選択した場合や、少し硬い感触でもよい場
合は、架橋ポリメタクリル酸メチル、シリカ、マイカ等
の無機材料で形成された硬いビーズを、熱可塑性エラス
トマーの中に弾性微粒子と共に混合してもよい。
トマーと弾性微粒子との混合物を主成分とするが、この
ほかに、例えば熱可塑性エラストマーとしてウレタンエ
ラストマーを選択した場合や、少し硬い感触でもよい場
合は、架橋ポリメタクリル酸メチル、シリカ、マイカ等
の無機材料で形成された硬いビーズを、熱可塑性エラス
トマーの中に弾性微粒子と共に混合してもよい。
【0017】上述の表面層形成材料により成形される表
面層には、弾性微粒子が含まれているので、該微粒子に
よる凹凸が形成され、柔弾性と艶消し効果が発現するの
である。該表面層の厚みとしては、他の層の厚みとの関
連もあるが、耐傷付性、感触、成形性等を考慮すると、
通常5〜100μmである。
面層には、弾性微粒子が含まれているので、該微粒子に
よる凹凸が形成され、柔弾性と艶消し効果が発現するの
である。該表面層の厚みとしては、他の層の厚みとの関
連もあるが、耐傷付性、感触、成形性等を考慮すると、
通常5〜100μmである。
【0018】本発明の製造方法において、基材層形成材
料としては、各種熱可塑性エラストマー、ポリスチレ
ン、アクリル系ポリマー、ポリカーボネート、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS(アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、変性
ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、アイオノマーなどが挙げられるが、より柔軟なソフ
トタッチ感を付与するためには、ポリオレフィン系の熱
可塑性エラストマーを採用することが好ましい。基材層
の厚みは、通常、100〜3000μmである。
料としては、各種熱可塑性エラストマー、ポリスチレ
ン、アクリル系ポリマー、ポリカーボネート、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS(アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、変性
ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、アイオノマーなどが挙げられるが、より柔軟なソフ
トタッチ感を付与するためには、ポリオレフィン系の熱
可塑性エラストマーを採用することが好ましい。基材層
の厚みは、通常、100〜3000μmである。
【0019】本発明の製造方法において、上述の表面層
と基材層との間に、接着性樹脂層を介在させてもよく、
該接着性樹脂層を形成する材料としては、表面層および
基材層を形成する樹脂に対して、相溶性のあるポリマー
もしくはオリゴマーが用いられる。このような樹脂分と
しては、例えば、塩素化ポリオレフィン、酸変性され
た、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレ
ン−エチレン−スチレン共重合体、ポリエチレン及びポ
リプロピレン等が挙げられる。
と基材層との間に、接着性樹脂層を介在させてもよく、
該接着性樹脂層を形成する材料としては、表面層および
基材層を形成する樹脂に対して、相溶性のあるポリマー
もしくはオリゴマーが用いられる。このような樹脂分と
しては、例えば、塩素化ポリオレフィン、酸変性され
た、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレ
ン−エチレン−スチレン共重合体、ポリエチレン及びポ
リプロピレン等が挙げられる。
【0020】本発明の製造方法において、表面層/基材
層、或いは表面層/接着性樹脂層/基材層の各層の積層
手段としては共押出法を採用する。共押出法とは、2台
以上の押出機を使用し、各々押し出された樹脂を、一つ
に合流させて多層構造の製品を作る方法を言う。この共
押出法による合流方法には、フィードブロック法、マル
チマニホールド法、マルチスロットルダイ法等があり適
宜の方法を採用すればよい。また、表面層のように2種
以上の混合材料を使用する場合は、2軸押出機を使用し
て混練しつつ押出してもよいし、バンバリミキサー等を
用いて溶融・混練したものをペレット化し、これを共押
出の際の押出機に投入してもよい。この共押出法の採用
により、積層加工の作業性、生産性が向上し、界面接着
性にも優れたものが得られるのである。
層、或いは表面層/接着性樹脂層/基材層の各層の積層
手段としては共押出法を採用する。共押出法とは、2台
以上の押出機を使用し、各々押し出された樹脂を、一つ
に合流させて多層構造の製品を作る方法を言う。この共
押出法による合流方法には、フィードブロック法、マル
チマニホールド法、マルチスロットルダイ法等があり適
宜の方法を採用すればよい。また、表面層のように2種
以上の混合材料を使用する場合は、2軸押出機を使用し
て混練しつつ押出してもよいし、バンバリミキサー等を
用いて溶融・混練したものをペレット化し、これを共押
出の際の押出機に投入してもよい。この共押出法の採用
により、積層加工の作業性、生産性が向上し、界面接着
性にも優れたものが得られるのである。
【0021】上記共押出法に用いる金型は、Tダイでも
サーキュラダイでもよく、本発明では、該金型から押し
出されたシート状積層体の内、未硬化の段階にある表面
層を強制冷却しなければならない。その理由は、表面層
の樹脂温度が高いと、未だ溶融状態にある熱可塑性エラ
ストマー中での弾性微粒子が、内部に沈降して表面側に
凹凸を形成し難くなるためである。この強制冷却時の表
面層の樹脂温度は、あまり低くすると充分伸長せず、亀
裂発生のおそれがあるので、熱可塑性エラストマーの軟
化点〜押出温度−20℃の範囲内とするのがよい。尚、
この場合の軟化点は、JIS−K−7206に準じて測
定した値である。
サーキュラダイでもよく、本発明では、該金型から押し
出されたシート状積層体の内、未硬化の段階にある表面
層を強制冷却しなければならない。その理由は、表面層
の樹脂温度が高いと、未だ溶融状態にある熱可塑性エラ
ストマー中での弾性微粒子が、内部に沈降して表面側に
凹凸を形成し難くなるためである。この強制冷却時の表
面層の樹脂温度は、あまり低くすると充分伸長せず、亀
裂発生のおそれがあるので、熱可塑性エラストマーの軟
化点〜押出温度−20℃の範囲内とするのがよい。尚、
この場合の軟化点は、JIS−K−7206に準じて測
定した値である。
【0022】シート状積層体を成形しつつ、未硬化状態
にある表面層の強制冷却には、例えばブロアーを冷却風
源とし、エアーナイフノズルより冷却エアーを吹きつけ
る方法が挙げられる。この場合、必要とあれば温度調整
可能とした方がよく、エアーの温度は、0〜40℃の範
囲に調整し、このときのエアー量は多すぎると、半溶融
状態にあるシート状積層体が変形しやすく、少なすぎる
と所期の冷却効果が得られず、通常1.0〜5.0m3
/分とするのが好ましい。
にある表面層の強制冷却には、例えばブロアーを冷却風
源とし、エアーナイフノズルより冷却エアーを吹きつけ
る方法が挙げられる。この場合、必要とあれば温度調整
可能とした方がよく、エアーの温度は、0〜40℃の範
囲に調整し、このときのエアー量は多すぎると、半溶融
状態にあるシート状積層体が変形しやすく、少なすぎる
と所期の冷却効果が得られず、通常1.0〜5.0m3
/分とするのが好ましい。
【0023】通常、シート状積層体は、冷却固化するま
での間に成形方向にロール等で伸長されるが、この伸長
によっても弾性微粒子の浮き上がりを助長する傾向にあ
る。更に、基材層に積層され後冷却固化されたロール等
で伸長される。該伸長の倍率は、低すぎると凹凸形成が
阻害され、表面層と基材層との間で層間剥離を起こすこ
とがあり、1.1〜50倍程度が好ましい。尚、ここで
いう伸長とは、最終厚み/押出直後の厚みを指す。
での間に成形方向にロール等で伸長されるが、この伸長
によっても弾性微粒子の浮き上がりを助長する傾向にあ
る。更に、基材層に積層され後冷却固化されたロール等
で伸長される。該伸長の倍率は、低すぎると凹凸形成が
阻害され、表面層と基材層との間で層間剥離を起こすこ
とがあり、1.1〜50倍程度が好ましい。尚、ここで
いう伸長とは、最終厚み/押出直後の厚みを指す。
【0024】本発明の製造方法では、上述のようにして
成形されたシート状積層体の、基材層側に発泡体層を積
層する。該発泡体層形成材料としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、これら
の架橋されたもの、ポリスチレン、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー等の各
種熱可塑性エラストマー樹脂、フェノール樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、上記
各種熱可塑性エラストマー樹脂のブレンド物、これらを
更に有機過酸化物で部分架橋したもの、不飽和ヒドロキ
シ単量体、不飽和カルボン酸の誘導体のグラフト変性し
たもの等、およそ発泡可能な樹脂材料の全てが挙げられ
る。
成形されたシート状積層体の、基材層側に発泡体層を積
層する。該発泡体層形成材料としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、これら
の架橋されたもの、ポリスチレン、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー等の各
種熱可塑性エラストマー樹脂、フェノール樹脂、ポリイ
ミド系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、上記
各種熱可塑性エラストマー樹脂のブレンド物、これらを
更に有機過酸化物で部分架橋したもの、不飽和ヒドロキ
シ単量体、不飽和カルボン酸の誘導体のグラフト変性し
たもの等、およそ発泡可能な樹脂材料の全てが挙げられ
る。
【0025】また、これらの発泡体の発泡倍率は低すぎ
ると、クッション性やソフトタッチ感が得られず、高す
ぎると発泡体自体の機械的強度が低下する傾向にあるの
で、5〜50倍程度が好ましく、特に10〜50倍程度
が好ましい。発泡体層の厚みとしては、他の層との関連
もあるが、得られる被覆シートの耐傷付性、感触、成形
性等を考慮すると、1〜5mmとするのが好ましい。
ると、クッション性やソフトタッチ感が得られず、高す
ぎると発泡体自体の機械的強度が低下する傾向にあるの
で、5〜50倍程度が好ましく、特に10〜50倍程度
が好ましい。発泡体層の厚みとしては、他の層との関連
もあるが、得られる被覆シートの耐傷付性、感触、成形
性等を考慮すると、1〜5mmとするのが好ましい。
【0026】前述の積層シートに上記発泡体層を積層す
る手段としては、特に限定はなく、例えば、表面層と基
材層との共押出成形の直後に、その余熱を利用してピン
チロールにより押圧・一体化する方法が効率的である。
尚、界面の密着性が悪いときは、表面層と基材層との界
面間と同様に、接着剤層を介在させてもよい。この時に
使用する接着剤としては、基材層或いは発泡体層を形成
する樹脂を、酸変性もしくはグラフト変性したもの等が
挙げられる。
る手段としては、特に限定はなく、例えば、表面層と基
材層との共押出成形の直後に、その余熱を利用してピン
チロールにより押圧・一体化する方法が効率的である。
尚、界面の密着性が悪いときは、表面層と基材層との界
面間と同様に、接着剤層を介在させてもよい。この時に
使用する接着剤としては、基材層或いは発泡体層を形成
する樹脂を、酸変性もしくはグラフト変性したもの等が
挙げられる。
【0027】本発明の製造方法で得られる被覆用シート
の各層を形成する材料には、更に必要に応じて顔料、染
料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を
使用することができる。
の各層を形成する材料には、更に必要に応じて顔料、染
料等の着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を
使用することができる。
【0028】本発明において、表面層/基材層、或いは
表面層/接着性樹脂層/基材層のシート状積層体の成形
と、発泡体層の成形とを特に別工程とする必要はなく、
例えば発泡体層を形成する発泡体シートは、別の押出機
から押出成形されて出てくるものを、インラインで使用
するようにしてもよい。
表面層/接着性樹脂層/基材層のシート状積層体の成形
と、発泡体層の成形とを特に別工程とする必要はなく、
例えば発泡体層を形成する発泡体シートは、別の押出機
から押出成形されて出てくるものを、インラインで使用
するようにしてもよい。
【0029】これらの被覆用シートを使用するに当たっ
ては、被覆する成形品の表面形状に対応した形状に賦形
し、接着剤で成形体に貼り付けたり、金型の型窩に合わ
せて賦形し、射出成形などで成形品の表面に一体的に貼
り付ける等の方法により、成形品表面に被覆することが
できる。
ては、被覆する成形品の表面形状に対応した形状に賦形
し、接着剤で成形体に貼り付けたり、金型の型窩に合わ
せて賦形し、射出成形などで成形品の表面に一体的に貼
り付ける等の方法により、成形品表面に被覆することが
できる。
【0030】
【作用】本発明の被覆用シートの製造方法は、表面層形
成材料として、特定の配合割合からなる熱可塑性エラス
トマーと弾性微粒子との混合物を主成分とするものを使
用し、且つ成形中の未硬化状態にある表面層側にエアー
ナイフノズルより冷却エアーを吹きつけて強制冷却する
ようにしたから、成形過程における、熱可塑性エラスト
マー中での弾性微粒子の沈降が防止され、表面層に、該
微粒子による凹凸が効果的に形成され、柔弾性と艶消し
効果が発現する。
成材料として、特定の配合割合からなる熱可塑性エラス
トマーと弾性微粒子との混合物を主成分とするものを使
用し、且つ成形中の未硬化状態にある表面層側にエアー
ナイフノズルより冷却エアーを吹きつけて強制冷却する
ようにしたから、成形過程における、熱可塑性エラスト
マー中での弾性微粒子の沈降が防止され、表面層に、該
微粒子による凹凸が効果的に形成され、柔弾性と艶消し
効果が発現する。
【0031】また、表面層と基材層との形成材料として
熱可塑性樹脂を使用し、且つ共押出法により積層するよ
うにしたから、界面接着性に優れたものか得られ、しか
も製造に際して、煩瑣な前処理工程を必要としないの
で、作業性に優れており、積層のための工程数も少ない
ので生産性に優れたものである。
熱可塑性樹脂を使用し、且つ共押出法により積層するよ
うにしたから、界面接着性に優れたものか得られ、しか
も製造に際して、煩瑣な前処理工程を必要としないの
で、作業性に優れており、積層のための工程数も少ない
ので生産性に優れたものである。
【0032】また、表面層には熱可塑性エラストマーを
使用し、裏打ち材として発泡体層を積層するようにした
から、得られる被覆用シートは、全体としてのクッショ
ン性に優れ、また被覆に際して、凹凸や曲面を有する成
形品であっても、それによく追従できるものが得られ
る。
使用し、裏打ち材として発泡体層を積層するようにした
から、得られる被覆用シートは、全体としてのクッショ
ン性に優れ、また被覆に際して、凹凸や曲面を有する成
形品であっても、それによく追従できるものが得られ
る。
【0033】
【実施例】以下本発明の実施例について詳細に説明す
る。
る。
【0034】〔実施例1〕 (1)各層の形成材料 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭ガラス
工業社製、商品名;PN3429、JISA硬度85、
ビカット軟化点=85℃)100重量部に対して、弾性
微粒子(大日本インキ化学工業社製のウレタンビーズ、
商品名;バーノックCF−B101−40クリア、平均
粒径=8μm)50重量部を配合し、2軸押出機(池貝
鉄鋼社製、商品名;PCM30押出機)に供給し、シリ
ンダー内の温度を195℃に設定して混練しペレット化
したもの。 接着性樹脂層:酸変性されたポリオレフィン(三井石油
化学工業社製、商品名;QF551) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業社製、ミラストマー8030N)50重量部
と、熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石油化
学工業社製、ミラストマー5030N)30重量部と、
直鎖状低密度ポリエチレン10重量部と、ポリプロピレ
ン10重量部とを、タンブラー(松井製作所社製、商品
名;タンブラーMT−50)を用いてペレットブレンド
したもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業社
製、商品名;ソフトロンSP−V、厚み=3mm)
工業社製、商品名;PN3429、JISA硬度85、
ビカット軟化点=85℃)100重量部に対して、弾性
微粒子(大日本インキ化学工業社製のウレタンビーズ、
商品名;バーノックCF−B101−40クリア、平均
粒径=8μm)50重量部を配合し、2軸押出機(池貝
鉄鋼社製、商品名;PCM30押出機)に供給し、シリ
ンダー内の温度を195℃に設定して混練しペレット化
したもの。 接着性樹脂層:酸変性されたポリオレフィン(三井石油
化学工業社製、商品名;QF551) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業社製、ミラストマー8030N)50重量部
と、熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石油化
学工業社製、ミラストマー5030N)30重量部と、
直鎖状低密度ポリエチレン10重量部と、ポリプロピレ
ン10重量部とを、タンブラー(松井製作所社製、商品
名;タンブラーMT−50)を用いてペレットブレンド
したもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業社
製、商品名;ソフトロンSP−V、厚み=3mm)
【0035】(2)設備と設定条件 押出機:表面層形成用材料=スクリュー径40mm、設定温度=215℃ (UT40、プラスチック工学研究所社製) 接着性樹脂層形成用材料=スクリュー径30mm、設定温度=190℃ (GT40、プラスチック工学研究所社製) 基材層形成用材料=スクリュー径50mm、設定温度=230℃ (GT50、プラスチック工学研究所社製) 金型 :マルチマニホールド型 冷却装置:温度制御装置付ブロアーとエアーナイフノズ
ル
ル
【0036】上記表面層、接着性樹脂層及び基材層を形
成する材料を、それぞれの押出機に供給して押出し、成
形されつつあるシート状積層体の表面層側に、エアーナ
イフノズルより20℃に設定された冷却エアーを、風量
=2.4m3 /分で吹きつけて強制冷却し、その後、一
対のロール間で基材層側に発泡体を融着・一体化した。
得られた被覆用シートの各層の厚みは、表面層が10μ
m、接着性樹脂層が10μm、基材層が400μm、発
泡体層が2mmであった。
成する材料を、それぞれの押出機に供給して押出し、成
形されつつあるシート状積層体の表面層側に、エアーナ
イフノズルより20℃に設定された冷却エアーを、風量
=2.4m3 /分で吹きつけて強制冷却し、その後、一
対のロール間で基材層側に発泡体を融着・一体化した。
得られた被覆用シートの各層の厚みは、表面層が10μ
m、接着性樹脂層が10μm、基材層が400μm、発
泡体層が2mmであった。
【0037】〔比較例1〕表面層、接着性樹脂層、基材
層を、共押出法で積層した後、表面層側を強制冷却せず
に自然冷却したこと以外は、実施例1と同様の方法で被
覆用シートを作成した。
層を、共押出法で積層した後、表面層側を強制冷却せず
に自然冷却したこと以外は、実施例1と同様の方法で被
覆用シートを作成した。
【0038】〔実施例2〕表面層形成材料の熱可塑性ウ
レタンエラストマーとして、「日本ミラクトラン社製、
商品名;ミラクトランEP990P、ビカット軟化点=
100℃」を使用した。つまり、熱可塑性ウレタンエラ
ストマーのグレードを変更したこと以外は、実施例1と
同様にして被覆用シートを作成した。
レタンエラストマーとして、「日本ミラクトラン社製、
商品名;ミラクトランEP990P、ビカット軟化点=
100℃」を使用した。つまり、熱可塑性ウレタンエラ
ストマーのグレードを変更したこと以外は、実施例1と
同様にして被覆用シートを作成した。
【0039】〔比較例2〕表面層、接着性樹脂層、基材
層を、共押出法で積層した後、表面層側を強制冷却せず
に自然冷却したこと以外は、実施例2と同様の方法で被
覆用シートを作成した。
層を、共押出法で積層した後、表面層側を強制冷却せず
に自然冷却したこと以外は、実施例2と同様の方法で被
覆用シートを作成した。
【0040】〔実施例3〕弾性微粒子の添加量を、熱可
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、30
重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆用
シートを作成した。
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、30
重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆用
シートを作成した。
【0041】〔実施例4〕弾性微粒子の添加量を、熱可
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、10
0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆
用シートを作成した。
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、10
0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆
用シートを作成した。
【0042】〔比較例3〕弾性微粒子の添加量を、熱可
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、10
重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆用
シートを作成した。
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、10
重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆用
シートを作成した。
【0043】〔比較例4〕弾性微粒子の添加量を、熱可
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、20
0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆
用シートを作成した。
塑性ウレタンエラストマー100重量部に対して、20
0重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして被覆
用シートを作成した。
【0044】上記各実施例及び比較例で得られた被覆用
シートのサンプルについて、艶消し度、接触感につい
て、測定乃至評価した。その結果を表1に示す。尚、測
定乃至評価方法は次の通りである。
シートのサンプルについて、艶消し度、接触感につい
て、測定乃至評価した。その結果を表1に示す。尚、測
定乃至評価方法は次の通りである。
【0045】艶消し度:表面層側の光沢を、JIS−Z
−8741の規定に準じて60度鏡面光沢試験により測
定した。 接触感 :次の基準により、20人による感触評価を行
い、55点以上を良好、30〜54点を可、20〜29
点を劣とした。 高接触感が殆ど無い=1点、高接触感が僅かにある=2
点、高接触感がある=3点
−8741の規定に準じて60度鏡面光沢試験により測
定した。 接触感 :次の基準により、20人による感触評価を行
い、55点以上を良好、30〜54点を可、20〜29
点を劣とした。 高接触感が殆ど無い=1点、高接触感が僅かにある=2
点、高接触感がある=3点
【0046】
【表1】
【0047】表1の結果から明らかなように、各実施例
のものは、艶消し度及び接触感について何れも満足でき
る値を示したのに対して、表面層を強制冷却しなかった
比較例1及び2のものは、弾性微粒子の特性を活かすこ
とができず、艶消し度、接触感共に著しく劣ったものと
なっている。また、弾性微粒子の配合量が少ない比較例
3のものも、量不足のために同じ結果となっている。ま
た、弾性微粒子の配合量が多すぎる比較例4のものは、
艶消し度は問題ないが、表面に亀裂が発生しており、何
れにしても弾性微粒子の配合量に適性値のあることが明
らかである。
のものは、艶消し度及び接触感について何れも満足でき
る値を示したのに対して、表面層を強制冷却しなかった
比較例1及び2のものは、弾性微粒子の特性を活かすこ
とができず、艶消し度、接触感共に著しく劣ったものと
なっている。また、弾性微粒子の配合量が少ない比較例
3のものも、量不足のために同じ結果となっている。ま
た、弾性微粒子の配合量が多すぎる比較例4のものは、
艶消し度は問題ないが、表面に亀裂が発生しており、何
れにしても弾性微粒子の配合量に適性値のあることが明
らかである。
【0048】
【発明の効果】本発明の被覆用シートの製造方法は、表
面層形成材料中に弾性微粒子を添加したものを使用し、
且つ成形中の未硬化状態にある表面層側にエアーナイフ
ノズルより冷却エアーを吹きつける強制冷却処理によ
り、得られるシートの表面層に凹凸が形成され、この凹
凸により、被覆用シートに必要な柔弾性と高度の艶消し
効果と、充分なソフトタッチ感が具備される。また、各
層の形成材料の選択と共押出法の採用により、耐傷付
性、界面接着性に優れたものが容易に得られ、総じて、
品質に優れたものを効率よく製造することが可能であ
る。
面層形成材料中に弾性微粒子を添加したものを使用し、
且つ成形中の未硬化状態にある表面層側にエアーナイフ
ノズルより冷却エアーを吹きつける強制冷却処理によ
り、得られるシートの表面層に凹凸が形成され、この凹
凸により、被覆用シートに必要な柔弾性と高度の艶消し
効果と、充分なソフトタッチ感が具備される。また、各
層の形成材料の選択と共押出法の採用により、耐傷付
性、界面接着性に優れたものが容易に得られ、総じて、
品質に優れたものを効率よく製造することが可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 31/12 B32B 31/12 31/30 31/30 33/00 606 33/00 606B D06N 3/18 D06N 3/18 // B29K 21:00 B29K 21:00 105:16 105:16 B29L 7:00 B29L 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96 B32B 1/00 - 35/00
Claims (1)
- 【請求項1】 共押出成形装置に、熱可塑性エラストマ
ー100重量部と弾性微粒子15〜150重量部との混
合物を主成分とする表面層形成材料と、熱可塑性樹脂を
主成分とする基材層形成材料とを供給して、シート状積
層体を成形しつつ、未硬化状態にある表面層側にエアー
ナイフノズルより冷却エアーを吹きつけて強制冷却し、
基材層側に発泡体層を積層することを特徴とする被覆用
シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13691594A JP3357182B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 被覆用シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13691594A JP3357182B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 被覆用シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH081843A JPH081843A (ja) | 1996-01-09 |
JP3357182B2 true JP3357182B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=15186555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13691594A Expired - Fee Related JP3357182B2 (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 被覆用シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3357182B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014184726A (ja) * | 2014-05-28 | 2014-10-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 加飾シート、射出成形同時加飾方法、及び加飾成形品 |
-
1994
- 1994-06-20 JP JP13691594A patent/JP3357182B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH081843A (ja) | 1996-01-09 |
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---|---|---|---|
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