JP3334243B2 - 検波回路 - Google Patents
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- JP3334243B2 JP3334243B2 JP09933893A JP9933893A JP3334243B2 JP 3334243 B2 JP3334243 B2 JP 3334243B2 JP 09933893 A JP09933893 A JP 09933893A JP 9933893 A JP9933893 A JP 9933893A JP 3334243 B2 JP3334243 B2 JP 3334243B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力信号を検波する検
波回路に関する。
波回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FM(周波数変調)された変調波
より原信号を復調するFM検波回路としては、図8の直
角位相(Quadrature)式、図9のPLL(位
相ロックループ)式、図10のPTL(位相追尾型ルー
プ)式などの方式が用いられている。
より原信号を復調するFM検波回路としては、図8の直
角位相(Quadrature)式、図9のPLL(位
相ロックループ)式、図10のPTL(位相追尾型ルー
プ)式などの方式が用いられている。
【0003】図8の従来の直角位相式FM検波回路は、
入力変調波の位相を90゜シフトさせる90゜移相器1
01と、この移相器101の出力信号の基準周波数f0
に対する周波数変位を位相変位に変換する例えばバンド
パスフィルタ(BPF)等からなる位相変移回路102
と、入力変調波と位相変移回路102の出力信号とを乗
算して両者の位相差(これは位相変移回路102によっ
て得られた位相変位に相当)を電圧振幅に変換する位相
比較器103と、位相比較器103から出力される信号
の低域成分を抜き出して検波出力として出力するローパ
スフィルタ(LPF)104とを備えている。
入力変調波の位相を90゜シフトさせる90゜移相器1
01と、この移相器101の出力信号の基準周波数f0
に対する周波数変位を位相変位に変換する例えばバンド
パスフィルタ(BPF)等からなる位相変移回路102
と、入力変調波と位相変移回路102の出力信号とを乗
算して両者の位相差(これは位相変移回路102によっ
て得られた位相変位に相当)を電圧振幅に変換する位相
比較器103と、位相比較器103から出力される信号
の低域成分を抜き出して検波出力として出力するローパ
スフィルタ(LPF)104とを備えている。
【0004】図9の従来のPLL式FM検波回路は、入
力変調波と電圧制御発振器(VCO)200の出力信号
とを乗算して両者の位相差を求める位相比較器203
と、位相比較器203の出力信号の低域成分を抜き出す
LPF204と、LPF204の出力信号を増幅して検
波出力として出力する増幅器205とを備えており、V
CO200は、増幅器206と、増幅器206の出力信
号の位相を検波出力に応じて変移させて増幅器206の
入力にフィードバックする位相変移回路202とを有
し、増幅器206の出力信号が入力変調波に対して90
゜位相が異なる信号として位相比較器203に供給され
る。
力変調波と電圧制御発振器(VCO)200の出力信号
とを乗算して両者の位相差を求める位相比較器203
と、位相比較器203の出力信号の低域成分を抜き出す
LPF204と、LPF204の出力信号を増幅して検
波出力として出力する増幅器205とを備えており、V
CO200は、増幅器206と、増幅器206の出力信
号の位相を検波出力に応じて変移させて増幅器206の
入力にフィードバックする位相変移回路202とを有
し、増幅器206の出力信号が入力変調波に対して90
゜位相が異なる信号として位相比較器203に供給され
る。
【0005】図10のPTL式FM検波回路は、入力変
調波の位相を90゜推移させる90゜位相器301と、
この移相器301の出力信号の基準周波数f0に対する
周波数変位を位相変位に変換する位相変移回路302
と、入力変調波と位相変移回路302の出力信号とを乗
算して両者の位相差(これは位相変移回路302によっ
て得られた位相変位に相当)を電圧振幅に変換する位相
比較器303と、位相比較器303から出力される信号
の低域成分を抜き出して検波出力として出力するLPF
304とを備え、位相変移回路302には、検波出力が
フィードバックされる。
調波の位相を90゜推移させる90゜位相器301と、
この移相器301の出力信号の基準周波数f0に対する
周波数変位を位相変位に変換する位相変移回路302
と、入力変調波と位相変移回路302の出力信号とを乗
算して両者の位相差(これは位相変移回路302によっ
て得られた位相変位に相当)を電圧振幅に変換する位相
比較器303と、位相比較器303から出力される信号
の低域成分を抜き出して検波出力として出力するLPF
304とを備え、位相変移回路302には、検波出力が
フィードバックされる。
【0006】図11の従来の疑似同期式AM検波回路
は、入力変調波の基準周波数f0に対する周波数変位を
位相変位に変換する位相変移回路402と、この位相変
移回路402の出力信号の振幅を制限するリミッタ40
5と、入力変調波と位相変移回路402の出力信号とを
乗算して両者の位相差を求める位相比較器403と、位
相比較器403から出力される信号の低域成分を抜き出
して検波出力として出力するLPF404とを備える。
は、入力変調波の基準周波数f0に対する周波数変位を
位相変位に変換する位相変移回路402と、この位相変
移回路402の出力信号の振幅を制限するリミッタ40
5と、入力変調波と位相変移回路402の出力信号とを
乗算して両者の位相差を求める位相比較器403と、位
相比較器403から出力される信号の低域成分を抜き出
して検波出力として出力するLPF404とを備える。
【0007】また、従来、TV受信機のSIF(音声信
号検波回路)において、変調搬送波周波数fcの異なる
複数の放送方式に対応したマルチ・システム化を実現す
るには、位相変移回路の中心周波数f0は異なる変調搬
送波周波数fcの数だけ必要となるため、図12に示す
ように、gmアンプ120の出力側に設けられた抵抗R
0およびC0に並列に例えば3個のディスクリ・コイルL
1,L2,L3を接続し、スイッチSWによって切り替え
ている。
号検波回路)において、変調搬送波周波数fcの異なる
複数の放送方式に対応したマルチ・システム化を実現す
るには、位相変移回路の中心周波数f0は異なる変調搬
送波周波数fcの数だけ必要となるため、図12に示す
ように、gmアンプ120の出力側に設けられた抵抗R
0およびC0に並列に例えば3個のディスクリ・コイルL
1,L2,L3を接続し、スイッチSWによって切り替え
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した図8乃至図1
1の検波回路は、いずれも、位相変位回路を用いて基準
周波数f0に対する周波数変位を位相変位に変換し、そ
れを位相比較器を用いて電圧振幅に変換(検波)してい
る。しかしながら、この基準周波数f0を変調信号の中
心周波数すなわち変調搬送波周波数に一致させる必要が
あり、この精度が検波出力の特性を大きく左右する。
1の検波回路は、いずれも、位相変位回路を用いて基準
周波数f0に対する周波数変位を位相変位に変換し、そ
れを位相比較器を用いて電圧振幅に変換(検波)してい
る。しかしながら、この基準周波数f0を変調信号の中
心周波数すなわち変調搬送波周波数に一致させる必要が
あり、この精度が検波出力の特性を大きく左右する。
【0009】このため、従来、位相変位回路のコイルや
コンデンサ等の構成素子のばらつきによる基準周波数f
0の誤差を抑制するために、例えば、コイルの線間隔の
拡縮や磁性体の位置制御等を行うことにより構成素子そ
のものの値を調整しているが、この様な調整は、人的工
数を必要とするため、生産効率の低下、不良率の増大、
コストの増大の要因となっている。
コンデンサ等の構成素子のばらつきによる基準周波数f
0の誤差を抑制するために、例えば、コイルの線間隔の
拡縮や磁性体の位置制御等を行うことにより構成素子そ
のものの値を調整しているが、この様な調整は、人的工
数を必要とするため、生産効率の低下、不良率の増大、
コストの増大の要因となっている。
【0010】また、図12に示された従来のマルチシス
テム対応SIF用バンドパスフィルタは、スイッチSW
によって複数のコイルの接続を切り替える構成のため、
部品点数が増加し、回路規模が増大し、コスト増加を招
くほか、ディスクリ・コイルの調整工数がその数倍にな
るため、生産効率の低下や、不良率の増大を招来する。
テム対応SIF用バンドパスフィルタは、スイッチSW
によって複数のコイルの接続を切り替える構成のため、
部品点数が増加し、回路規模が増大し、コスト増加を招
くほか、ディスクリ・コイルの調整工数がその数倍にな
るため、生産効率の低下や、不良率の増大を招来する。
【0011】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、基準周波数f0を変調搬送波周波数に一
致させるための部品の人的調整を不要にする検波回路を
提供することを目的とする。
たものであり、基準周波数f0を変調搬送波周波数に一
致させるための部品の人的調整を不要にする検波回路を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の検波回路は、基
準周波数に対する入力信号の周波数変位を位相変位に変
換する位相変移手段と、入力信号の位相を90゜シフト
させる90゜移相手段と、位相変移手段の出力、および
90゜移相手段の出力を受けて、位相変位を電圧振幅に
変換して検波出力として出力する位相比較手段と、検波
出力の直流オフセット電圧を求めるオフセット導出手段
と、直流オフセット電圧と基準電圧との差電圧を求め、
この差電圧を位相変移手段に制御電圧として供給する電
圧比較手段と、位相変移手段の出力信号の振幅を制限す
る振幅制限手段と、入力信号と振幅制限手段の出力信号
とを乗算してその結果をAM検波出力として出力する乗
算手段とを備え、位相変移手段は、制御電圧に応じて、
基準周波数が入力信号の搬送波周波数に一致するように
調整を行い、電圧比較手段に供給される基準電圧は、位
相比較手段に供給される位相変移手段の出力信号と90
゜移相手段の出力信号との位相差が常に90゜となるよ
うに調整されることを特徴とする。
準周波数に対する入力信号の周波数変位を位相変位に変
換する位相変移手段と、入力信号の位相を90゜シフト
させる90゜移相手段と、位相変移手段の出力、および
90゜移相手段の出力を受けて、位相変位を電圧振幅に
変換して検波出力として出力する位相比較手段と、検波
出力の直流オフセット電圧を求めるオフセット導出手段
と、直流オフセット電圧と基準電圧との差電圧を求め、
この差電圧を位相変移手段に制御電圧として供給する電
圧比較手段と、位相変移手段の出力信号の振幅を制限す
る振幅制限手段と、入力信号と振幅制限手段の出力信号
とを乗算してその結果をAM検波出力として出力する乗
算手段とを備え、位相変移手段は、制御電圧に応じて、
基準周波数が入力信号の搬送波周波数に一致するように
調整を行い、電圧比較手段に供給される基準電圧は、位
相比較手段に供給される位相変移手段の出力信号と90
゜移相手段の出力信号との位相差が常に90゜となるよ
うに調整されることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の検波回路においては、基準周波数に対
する入力信号の周波数変位が位相変位に変換され、入力
信号の位相が90゜シフトされ、位相変位が電圧振幅に
変換され、検波出力として出力され、検波出力の直流オ
フセット電圧が求められ、直流オフセット電圧と基準電
圧との差電圧を求め、この差電圧が位相変移手段に制御
電圧として供給される。また、位相変移手段の出力信号
の振幅が制限され、入力信号と振幅制限手段の出力信号
とが乗算されてその結果がAM検波出力として出力され
る。なお、制御電圧に応じて、基準周波数が入力信号の
搬送波周波数に一致するように調整が行われ、電圧比較
手段に供給される基準電圧が、位相比較手段に供給され
る位相変移手段の出力信号と90゜移相手段の出力信号
との位相差が常に90゜となるように調整される。
する入力信号の周波数変位が位相変位に変換され、入力
信号の位相が90゜シフトされ、位相変位が電圧振幅に
変換され、検波出力として出力され、検波出力の直流オ
フセット電圧が求められ、直流オフセット電圧と基準電
圧との差電圧を求め、この差電圧が位相変移手段に制御
電圧として供給される。また、位相変移手段の出力信号
の振幅が制限され、入力信号と振幅制限手段の出力信号
とが乗算されてその結果がAM検波出力として出力され
る。なお、制御電圧に応じて、基準周波数が入力信号の
搬送波周波数に一致するように調整が行われ、電圧比較
手段に供給される基準電圧が、位相比較手段に供給され
る位相変移手段の出力信号と90゜移相手段の出力信号
との位相差が常に90゜となるように調整される。
【0014】
【実施例】図1は、本発明をFM検波回路に適用した一
実施例を示す。90゜移相器1は、入力変調波S1の位
相を90゜シフトして、f0可変型バンドパスフィルタ
(BPF)2に供給する。BPF2は、基準周波数に対
する入力変調波S1の周波数変位を位相変位に変換する
もので、f0制御電圧Vcに応じて基準周波数f0を任意
に設定でき、例えば図2の様に構成できる。
実施例を示す。90゜移相器1は、入力変調波S1の位
相を90゜シフトして、f0可変型バンドパスフィルタ
(BPF)2に供給する。BPF2は、基準周波数に対
する入力変調波S1の周波数変位を位相変位に変換する
もので、f0制御電圧Vcに応じて基準周波数f0を任意
に設定でき、例えば図2の様に構成できる。
【0015】図2において、gmアンプ20は、入力電
圧を電流ioに変換し、共振回路22に注入する。共振
回路22は、コンデンサC1とバリキャップ・ダイオー
ドC2との直列回路を、抵抗R0およびコイルL0に並列
に接続して構成され、バリキャップ・ダイオードC2に
は、制御電圧Vcが供給される。共振周波数f0は、次
の(式1)により示すことができる。
圧を電流ioに変換し、共振回路22に注入する。共振
回路22は、コンデンサC1とバリキャップ・ダイオー
ドC2との直列回路を、抵抗R0およびコイルL0に並列
に接続して構成され、バリキャップ・ダイオードC2に
は、制御電圧Vcが供給される。共振周波数f0は、次
の(式1)により示すことができる。
【0016】
【数1】
【0017】(式1)中、C0は、次の(式2)で示さ
れる。
れる。
【0018】
【数2】
【0019】f0可変型BPF2の制御電圧Vcが大き
くなると、バリキャップダイオードC2の容量分は小さ
くなるので、C0は減少して、基準周波数f0は高くな
る。
くなると、バリキャップダイオードC2の容量分は小さ
くなるので、C0は減少して、基準周波数f0は高くな
る。
【0020】図2のBPF2の位相特性は、図3のよう
になり、Vcが小から大に変動すると、位相カーブが左
から右にスライドする。またBPF2の出力信号S2の
位相特性は、90゜移相器1による位相シフト分と、B
PF2の位相特性とが合わさったものとなり、図4に示
すように、図3の位相特性を90゜分シフトしたものと
なる。
になり、Vcが小から大に変動すると、位相カーブが左
から右にスライドする。またBPF2の出力信号S2の
位相特性は、90゜移相器1による位相シフト分と、B
PF2の位相特性とが合わさったものとなり、図4に示
すように、図3の位相特性を90゜分シフトしたものと
なる。
【0021】位相比較器3は、入力変調波S1とf0可
変型BPF2の出力信号S2とを乗算して両者の位相差
(これは入力変調波S1の周波数変位を示す位相変位に
相当)を電圧振幅に変換し、LPF4は、位相比較器3
の出力信号から不要な高周波成分を取り除いて、検波出
力Dを得る。この検波出力Dは、入力変調波S1の周波
数変化を電圧振幅に変換(検波)したものとなる。検波
出力(S字)特性は、図5の左側に示すようになる。
変型BPF2の出力信号S2とを乗算して両者の位相差
(これは入力変調波S1の周波数変位を示す位相変位に
相当)を電圧振幅に変換し、LPF4は、位相比較器3
の出力信号から不要な高周波成分を取り除いて、検波出
力Dを得る。この検波出力Dは、入力変調波S1の周波
数変化を電圧振幅に変換(検波)したものとなる。検波
出力(S字)特性は、図5の左側に示すようになる。
【0022】検波出力Dは、LPF5に供給される。L
PF5は、その時定数が充分大きくなるように構成され
ており、その出力は、検波出力Dの平均DCレベルVD
すなわち直流オフセット電圧となる。図5に示す様に、
Vcの変動により検波出力(S字)カーブが左右にスラ
イドするため、周波数偏移一定の入力変調波に対して検
波出力の変移範囲が異なる。このため、平均DCレベル
VDは、設定基準周波数f0が高いと低く、設定基準周波
数f0が低いと高くなる。
PF5は、その時定数が充分大きくなるように構成され
ており、その出力は、検波出力Dの平均DCレベルVD
すなわち直流オフセット電圧となる。図5に示す様に、
Vcの変動により検波出力(S字)カーブが左右にスラ
イドするため、周波数偏移一定の入力変調波に対して検
波出力の変移範囲が異なる。このため、平均DCレベル
VDは、設定基準周波数f0が高いと低く、設定基準周波
数f0が低いと高くなる。
【0023】従って、位相比較器3に供給される入力変
調波S1およびf0可変型BPF2の出力信号S2の位
相差が丁度90゜となって出力振幅最小時の検波出力電
圧をVREFとすると、周波数偏移の中心周波数すなわち
変調搬送波周波数fcとBPF2の基準周波数f0が一
致している(f0=f02=fc)時には、VD=VD2=V
REFであり、f0が低い(f0=f01<fc)時には、VD
=VD1>VREFであり、f0が高い(f0=f03>fc)
時には、VD=VD3<VREFとなる。
調波S1およびf0可変型BPF2の出力信号S2の位
相差が丁度90゜となって出力振幅最小時の検波出力電
圧をVREFとすると、周波数偏移の中心周波数すなわち
変調搬送波周波数fcとBPF2の基準周波数f0が一
致している(f0=f02=fc)時には、VD=VD2=V
REFであり、f0が低い(f0=f01<fc)時には、VD
=VD1>VREFであり、f0が高い(f0=f03>fc)
時には、VD=VD3<VREFとなる。
【0024】電圧比較器6は、LPF5の出力VDを基
準電圧VREFと比較し、その差電圧をBPF2のf0制御
電圧Vcとして出力する。電圧比較器6は、VD>VREF
の時には、制御電圧Vcを大きくしてBPF2の基準周
波数f0を上げ、逆にVD<VRE Fの時には、制御電圧V
cを小さくしてBPF2の基準周波数f0を下げる。
準電圧VREFと比較し、その差電圧をBPF2のf0制御
電圧Vcとして出力する。電圧比較器6は、VD>VREF
の時には、制御電圧Vcを大きくしてBPF2の基準周
波数f0を上げ、逆にVD<VRE Fの時には、制御電圧V
cを小さくしてBPF2の基準周波数f0を下げる。
【0025】このように、f0可変型BPF2、位相比
較器3、LPF4、LPF5および電圧比較器6からな
るループを構成することにより、常に、VD=VREFとな
って、BPF2の基準周波数f0が常に所要値すなわち
入力変調波の搬送周波数fcに設定される。
較器3、LPF4、LPF5および電圧比較器6からな
るループを構成することにより、常に、VD=VREFとな
って、BPF2の基準周波数f0が常に所要値すなわち
入力変調波の搬送周波数fcに設定される。
【0026】従って、図1の実施例によれば、BPF2
の構成素子のばらつき等による基準周波数f0の誤差を
吸収することができるため、従来の回路において必要と
されたBPFの構成素子のばらつき補正のための調整
(すなわち基準周波数f0の調整)工程が不要となる。
これにより、生産効率が向上し、不良率が低下し、コス
トを低減することができる。
の構成素子のばらつき等による基準周波数f0の誤差を
吸収することができるため、従来の回路において必要と
されたBPFの構成素子のばらつき補正のための調整
(すなわち基準周波数f0の調整)工程が不要となる。
これにより、生産効率が向上し、不良率が低下し、コス
トを低減することができる。
【0027】また、同時に、検波出力Dの平均DCレベ
ルを一定値に抑えることができるため、検波出力のDC
オフセットを低減でき、性能を向上させることができ
る。
ルを一定値に抑えることができるため、検波出力のDC
オフセットを低減でき、性能を向上させることができ
る。
【0028】なお、図1の実施例においては、電圧比較
器6の基準電圧VREFを一定としたが、基準電圧VREFを
変化させることによりBPF2の出力S2の入力S1に
対する位相差を任意に設定できる。図6に示す様に、9
0゜位相器11をf0可変型BPF12と並列に接続
し、入力信号S1に対して90゜位相シフトした信号S
3とf0可変型BPF12の出力信号S2を位相比較器
13に入力する。位相比較器13は信号S2とS3の位
相差(これは入力変調波S1の周波数変位を示す位相変
位に相当)を電圧Dに変換する。この電圧Dは、LPF
14により平滑され平均DCレベル電圧VDとされる。
電圧比較器15は、この平均DCレベル電圧VDと位相
可変電圧VR(=VREF±X)とを比較し、比較結果すな
わち両者の差電圧をBPF12に対する制御電圧VCと
して出力する。
器6の基準電圧VREFを一定としたが、基準電圧VREFを
変化させることによりBPF2の出力S2の入力S1に
対する位相差を任意に設定できる。図6に示す様に、9
0゜位相器11をf0可変型BPF12と並列に接続
し、入力信号S1に対して90゜位相シフトした信号S
3とf0可変型BPF12の出力信号S2を位相比較器
13に入力する。位相比較器13は信号S2とS3の位
相差(これは入力変調波S1の周波数変位を示す位相変
位に相当)を電圧Dに変換する。この電圧Dは、LPF
14により平滑され平均DCレベル電圧VDとされる。
電圧比較器15は、この平均DCレベル電圧VDと位相
可変電圧VR(=VREF±X)とを比較し、比較結果すな
わち両者の差電圧をBPF12に対する制御電圧VCと
して出力する。
【0029】この結果、f0可変型BPF12、位相比
較器13、LPF14および電圧比較器15は、VDが
VRと一致するように動作するループを構成する。ここ
で、VDは信号S3(90゜)に対する信号S2の位相
差を電圧に変換したものであり、位相差90゜の時に基
準電圧VREFとなり、位相差0゜の時に最大値(VREF+
X)となり、位相差180゜の時に最小値(VREF−
X)となる(但し、Xは位相比較器15の最大出力振幅
とする)。従って、VRをVREFを中心として±X変化さ
せることにより、信号S2とS3の位相差を0゜から1
80゜まで可変にすることができるので、信号S2を出
力とすれば入力信号S1に対して−90゜〜+90゜の
範囲で、信号S2の位相をDC可変できる。
較器13、LPF14および電圧比較器15は、VDが
VRと一致するように動作するループを構成する。ここ
で、VDは信号S3(90゜)に対する信号S2の位相
差を電圧に変換したものであり、位相差90゜の時に基
準電圧VREFとなり、位相差0゜の時に最大値(VREF+
X)となり、位相差180゜の時に最小値(VREF−
X)となる(但し、Xは位相比較器15の最大出力振幅
とする)。従って、VRをVREFを中心として±X変化さ
せることにより、信号S2とS3の位相差を0゜から1
80゜まで可変にすることができるので、信号S2を出
力とすれば入力信号S1に対して−90゜〜+90゜の
範囲で、信号S2の位相をDC可変できる。
【0030】また、入力信号S1の周波数変動の時定数
に対しLPF14の時定数を充分大きくすれば、FM変
調波の移相回路に適し、時定数を小さくすれば、入力信
号S1の周波数に係わらず、常に一定の位相差の出力を
得る事が可能となる。
に対しLPF14の時定数を充分大きくすれば、FM変
調波の移相回路に適し、時定数を小さくすれば、入力信
号S1の周波数に係わらず、常に一定の位相差の出力を
得る事が可能となる。
【0031】後者を利用すれば、図7に示すように、f
0可変型BPF12の出力信号S2の振幅を一定に制限
した信号と入力信号S1とを乗算器16において掛け合
わせることにより、疑似同期式AM検波回路を構成でき
る。ここで、電圧比較器16の位相可変電圧VRをVREF
とすれば、入力信号S1の周波数に係わらず、信号S2
は、入力信号S1と同位相(位相差0゜)となり、図1
のFM検波回路の実施例と同様に、f0可変型BPF、
すなわち位相変移回路のf0調整工程を不要にできる。
これにより、生産効率の向上、不良率の低下およびコス
トの低減が可能となる。
0可変型BPF12の出力信号S2の振幅を一定に制限
した信号と入力信号S1とを乗算器16において掛け合
わせることにより、疑似同期式AM検波回路を構成でき
る。ここで、電圧比較器16の位相可変電圧VRをVREF
とすれば、入力信号S1の周波数に係わらず、信号S2
は、入力信号S1と同位相(位相差0゜)となり、図1
のFM検波回路の実施例と同様に、f0可変型BPF、
すなわち位相変移回路のf0調整工程を不要にできる。
これにより、生産効率の向上、不良率の低下およびコス
トの低減が可能となる。
【0032】TV受信機のSIF(音声信号検波)にお
けるマルチ・システム(搬送周波数fc等の異なる複数
の放送方式への対応)化を考えると、従来は、前述のよ
うに異なる搬送周波数fcの数だけ基準周波数f0を設
定できるようにするために、図12に示されているよう
に、位相変移回路(共振回路)の構成素子であるディス
クリ・コイルを複数用意して、スイッチSWを用いてそ
の接続を切り換えて対応していた。
けるマルチ・システム(搬送周波数fc等の異なる複数
の放送方式への対応)化を考えると、従来は、前述のよ
うに異なる搬送周波数fcの数だけ基準周波数f0を設
定できるようにするために、図12に示されているよう
に、位相変移回路(共振回路)の構成素子であるディス
クリ・コイルを複数用意して、スイッチSWを用いてそ
の接続を切り換えて対応していた。
【0033】これに対し、図1の本発明のFM検波回路
の実施例を用いると、f0可変型BPF2の基準周波数
f0の可変範囲内であれば、搬送周波数fcが異なって
も、新たに素子を追加することなく、マルチ・システム
化できる。従って、ディスクリ・コイルも1つで済み、
切り換え用スイッチSWも不要になるので、回路規模を
縮小できるとともに、部品コストを低減できるほか、位
相変移回路の制御電圧Vcは入力変調波のfcと位相変
移回路のfoの誤差の補正電圧であるから、制御電圧V
cから搬送波周波数fcと基準周波数f0との差を検出
する事により、受信している放送システムを判別する事
が可能となり、多機能化を実現することができる。
の実施例を用いると、f0可変型BPF2の基準周波数
f0の可変範囲内であれば、搬送周波数fcが異なって
も、新たに素子を追加することなく、マルチ・システム
化できる。従って、ディスクリ・コイルも1つで済み、
切り換え用スイッチSWも不要になるので、回路規模を
縮小できるとともに、部品コストを低減できるほか、位
相変移回路の制御電圧Vcは入力変調波のfcと位相変
移回路のfoの誤差の補正電圧であるから、制御電圧V
cから搬送波周波数fcと基準周波数f0との差を検出
する事により、受信している放送システムを判別する事
が可能となり、多機能化を実現することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の検波回路によれば、検波出力の
直流オフセット電圧を求め、直流オフセット電圧と基準
電圧との差電圧を求め、この差電圧を位相変移手段に制
御電圧として供給し、位相変移手段の出力信号の振幅を
制限し、入力信号と振幅制限手段の出力信号とを乗算し
てその結果をAM検波出力として出力し、位相変移手段
が、制御電圧に応じて、基準周波数が入力信号の搬送波
周波数に一致するように調整を行い、電圧比較手段に供
給される基準電圧が、位相比較手段に供給される位相変
移手段の出力信号と90゜移相手段の出力信号との位相
差が常に90゜となるように調整されるようにしたの
で、基準周波数の人的調整工程を不要にすることができ
る。したがって、生産性を向上でき、不良率を低減で
き、コストダウンを実現できるとともに、検波出力の直
流オフセット電圧を吸収できるので、性能を向上させる
ことができる。
直流オフセット電圧を求め、直流オフセット電圧と基準
電圧との差電圧を求め、この差電圧を位相変移手段に制
御電圧として供給し、位相変移手段の出力信号の振幅を
制限し、入力信号と振幅制限手段の出力信号とを乗算し
てその結果をAM検波出力として出力し、位相変移手段
が、制御電圧に応じて、基準周波数が入力信号の搬送波
周波数に一致するように調整を行い、電圧比較手段に供
給される基準電圧が、位相比較手段に供給される位相変
移手段の出力信号と90゜移相手段の出力信号との位相
差が常に90゜となるように調整されるようにしたの
で、基準周波数の人的調整工程を不要にすることができ
る。したがって、生産性を向上でき、不良率を低減で
き、コストダウンを実現できるとともに、検波出力の直
流オフセット電圧を吸収できるので、性能を向上させる
ことができる。
【図1】本発明のFM検波回路の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】図1のf0可変型バンドパスフィルタ2の一構
成例を示す回路図である。
成例を示す回路図である。
【図3】図2のf0可変型バンドパスフィルタ2の入力
信号に対する位相特性の一例を示すグラフである。
信号に対する位相特性の一例を示すグラフである。
【図4】図2のf0可変型バンドパスフィルタ2の出力
信号S2の位相特性の一例を示すグラフである。
信号S2の位相特性の一例を示すグラフである。
【図5】図1の実施例の各部の位相特性および検波特性
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図6】図1の実施例を応用して構成した直流可変移相
回路の一例を示すブロック図である。
回路の一例を示すブロック図である。
【図7】本発明のf0無調整疑似同期式AM検波回路の
一実施例の構成を示すブロック図である。
一実施例の構成を示すブロック図である。
【図8】従来の直角位相(Quadrature)式F
M検波回路の一例を示すブロック図である。
M検波回路の一例を示すブロック図である。
【図9】従来のPLL(位相ロックループ)式FM検波
回路の一例を示すブロック図である。
回路の一例を示すブロック図である。
【図10】従来のPTL(位相追尾型ループ)式FM検
波回路の一例を示すブロック図である。
波回路の一例を示すブロック図である。
【図11】従来の疑似同期式AM検波回路の一例を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図12】従来のマルチシステム対応SIF(音声中間
周波)用バンドパスフィルタの一例を示す回路図であ
る。
周波)用バンドパスフィルタの一例を示す回路図であ
る。
1,11 90゜移相器 2,12 f0可変型バンドパスフィルタ 3,13 位相比較器 4,5,14 ローパスフィルタ 6,15 電圧比較器 16 乗算器 17 リミッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−188405(JP,A) 特開 平1−125106(JP,A) 特開 平6−291554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03D 1/22 H03D 3/06 H03D 9/00
Claims (1)
- 【請求項1】 基準周波数に対する入力信号の周波数変
位を位相変位に変換する位相変移手段と、前記入力信号の位相を90゜シフトさせる90゜移相手
段と、 前記位相変移手段の出力、および前記90゜移相手段の
出力を受けて、前記位相変位を電圧振幅に変換して検波
出力として出力する位相比較手段と、 前記検波出力の直流オフセット電圧を求めるオフセット
導出手段と、 前記直流オフセット電圧と基準電圧との差電圧を求め、
この差電圧を前記位相変移手段に制御電圧として供給す
る電圧比較手段と、前記位相変移手段の出力信号の振幅を制限する振幅制限
手段と、 前記入力信号と前記振幅制限手段の出力信号とを乗算し
てその結果をAM検波出力として出力する乗算手段と を
備え、 前記位相変移手段は、前記制御電圧に応じて、前記基準
周波数が前記入力信号の搬送波周波数に一致するように
調整を行い、前記電圧比較手段に供給される基準電圧は、前記位相比
較手段に供給される前記位相変移手段の出力信号と前記
90゜移相手段の出力信号との位相差が常に90゜とな
るように調整される ことを特徴とする検波回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09933893A JP3334243B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 検波回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09933893A JP3334243B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 検波回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06310939A JPH06310939A (ja) | 1994-11-04 |
JP3334243B2 true JP3334243B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=14244847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09933893A Expired - Fee Related JP3334243B2 (ja) | 1993-04-26 | 1993-04-26 | 検波回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334243B2 (ja) |
-
1993
- 1993-04-26 JP JP09933893A patent/JP3334243B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06310939A (ja) | 1994-11-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020702 |
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