JP3320379B2 - 貼り合わせ基板の作製方法 - Google Patents
貼り合わせ基板の作製方法Info
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Description
製方法に関し、特に陽極化成処理後の多孔質層の洗浄方
法を改良することにより厚さの均一な薄膜を形成できる
貼り合せ基板の作製方法の技術分野に属する。
nerにより、弗化水素(以降HFと略記する)の水溶液
(フッ酸)中において正電位にバイアスされた単結晶シ
リコンの電解研磨の研究過程において発見されたもので
ある。
を利用して、シリコン集積回路製造工程において厚い絶
縁物の形成が必要な素子間分離工程に応用する検討がな
され、多孔質シリコン酸化膜による完全分離技術(FIPO
S:Full Isolation by PorousOxidized Silicon) などが
開発された(K.Imai,Solid State Electron 24, 159,19
81)。
長させたシリコンエピタキシャル層を、必要に応じて酸
化膜を介して非晶質基板上や単結晶シリコン基板上に貼
り合わせて、SOI基板を得る発明が特許第26083
51号公報、米国特許第5371037号公報等により
提案されている。
フォトルミネッセンスやエレクトロルミネッセンス材料
等の発光材料として多孔質シリコンに注目した技術が開
示されている。
理が用いられ、幾つかの陽極化成装置が提案されてい
る。
の多孔質半導体基板の洗浄方法に関しては特開平10−64
870号公報に報告例があるが、それ以外の報告例は極め
て少ないようである。
ては、有機物や付着パーティクル、または付着メタルな
どを除去するために一般的に用いられる、硫酸と過酸化
水素の水溶液(以下SPMと称する) 、アンモニアと過酸
化水素の水溶液(以下SC−1と称する)、塩酸と過酸化
水素の水溶液(以下SC−2と称する)などの薬液が使用
できない。そこで、それらに代えて超音波エネルギーを
付与した純水を用いて、多孔質層表面に付着した異物を
除去する洗浄方法が、上記特開平10−64870号公報に開
示されている。陽極化成されてできた多孔質体は、超音
波エネルギーを付与された純水で洗浄され、乾燥され
る。更にその公報には、オゾン水または過酸化水素水で
多孔質層表面を親水性処理した後、超音波エネルギーを
付与された純水で洗浄する方法についても記載されてい
る。
貼り合わせ基板の作製に用いられる。
るための模式図である。
な非多孔質性の基板1を用意し、その表面を陽極化成に
より多孔質化し、単結晶シリコン等からなる多孔質層2
を形成する。
し、多孔質層に付着している異物や陽極化成用の電解液
を洗い流し、多孔質層を乾燥させる。
晶シリコン等からなる非多孔質層3を多孔質層2の上に
エピタキシャル成長させる。
面を熱酸化して絶縁層4を形成する。
に用意した支持基体5に貼り合わせ、非多孔質層4が内
側に位置する多層構造体を形成する。
イオンエッチングにより多孔質化されずに残っていた基
板1の非多孔質部分を除去する。
をHFとH2O2とを含む水溶液を用いてエッチングによ
り除去する。
熱処理することにより非多孔質の半導体層の表面を平滑
化すると、支持基体の絶縁層上に薄い半導体層をもつ貼
り合せ基板が得られる。
て得られた非多孔質の半導体層の表面を観察してみる
と、図10に示すように周囲と異なった光学状態に見え
る円状の個所11(曇り)が数点観察されることがあっ
た。この円状部分11をよく観察してみると、これは支
持基体の絶縁膜上にある非多孔質層の厚さが局所的に小
さく(薄く)なっていることに因るものであった。つま
り、非多孔質層に局所的に微少な膜厚ムラが発生してい
たのである。
うな膜厚ムラのない非多孔質層を有する貼り合せ基板を
作製することにある。
する工程と、前記多孔質層の上に形成された非多孔質層
を支持基体に貼り合せる工程と、前記多孔質層を除去す
る工程とを含む貼り合せ基板の作製方法において、前記
陽極化成終了後に、アルコール及び/又は酢酸を含む洗
浄液により前記多孔質層を洗浄する洗浄工程を含むこと
を特徴とする。
は、陽極化成時の条件或いは非多孔質層上から多孔質層
を除去する際のエッチング条件が最適化されていないこ
とが原因であろうと考えていた。しかしながら、これら
の条件を調整しても膜厚ムラの発生には影響をあまり及
ぼさないことが分かった。そして、本発明者の更なる実
験検討の結果、陽極化成後の処理に依存して膜厚ムラが
発生することが判明した。
後の洗浄に適用することにより、貼り合せ基板の非多孔
質層に膜厚ムラが発生し難くしたものである。
ローチャートである。
多孔質体1を処理して少なくともその表面に多孔質層2
を形成する。
%アルコール又はアルコール溶液中に浸漬したり、多孔
質層2に100%アルコール又はアルコール溶液を滴下
したり、多孔質層2を100%アルコール又はアルコー
ル溶液の蒸気に晒したりして、洗浄を行う。この工程S
12では、アルコールに代えて酢酸を用いることもでき
る。
て、純水を用いて多孔質層2を洗浄する。この場合も多
孔質層2を純水中に浸漬したり、多孔質層2に純水を滴
下したり、多孔質層2を水蒸気に晒したりすればよい。
この時、超音波振動子等を用いて、超音波エネルギーを
純水に付与して洗浄することも好ましいものである。そ
して、多孔質層2を乾燥して、一連の洗浄工程を終了す
る。次に、多孔質層2を低温酸化して細孔の内壁面に薄
い酸化膜を形成する。
に非多孔質層3を形成する。工程S14を工程S11の
前に行い、非多孔質層3を非多孔質体1上に形成した
後、非多孔質体1全部を裏面から多孔質化してもよい。
或いは非多孔質体1の裏面側を多孔質化して表面に非多
孔質層を残すように陽極化成することも可能である。
孔質層3の表面に絶縁層4を形成し、工程S16のよう
に別途用意した支持基体1に非多孔質層3を間に絶縁層
4を介して貼り合せる。
構造体から多孔質層2を除去するために、前処理を行
う。図のように非多孔質体1が残存している場合にはこ
れを研削、ラッピング、研磨、エッチング等により多層
構造体より除去した後、工程S18のように露出した多
孔質層2をHFとH2O2と水とを含むエッチャント等を
用いたウエットエッチングにより選択的に除去する。
において破断が生じるように多層構造体に外力を加え或
いは内部応力を発生させることにより、非多孔質体1を
剥離して(工程S17)、非多孔質層3上に残留する多
孔質層2を上記同様エッチングすることにより選択的に
除去する(工程S18)こともできる。
気中で貼り合せ基板を熱処理するなどして、表面をより
一層平滑化してもよい。
層内に残留したHF又はHF溶液により多孔質構造が変
化することが殆どないため、多孔質層を選択的に除去し
たときに微少な膜厚ムラが発生せず、高品位な貼り合わ
せ基板を得ることができる。
Si、Ge、GaAs、GaAlAs等の半導体が挙げ
られる。とりわけ多孔度が70%未満の多孔質体Siは
エピタキシャル成長の下地材料として好ましいものであ
る。より好ましくは、非多孔質層に隣接或いは近接する
多孔質層部分の多孔度が30%以下にすると良い。多孔
質層の厚さとしては1μm乃至30μm程度にすると良
い。
水溶液、HFとアルコールの水溶液等の中で行われる。
としては、メタノール、エタノール、プロパノールなど
が使用可能であり、アルコールを少なくとも4重量%以
上含むものであればよい。
は、多孔質体を純水で洗浄することが好ましい。この
時、前述したとおり600KHzから2MHzの範囲の
超音波エネルギーを付与した純水洗浄をおこなうと、H
Fとの置換効率がより高まる。
陽極化成用電解液から洗浄液に多孔質体を移すまでの時
間は早い方が好ましいが、3分以内に限定されるもので
はなく、概ね10分まで長くすることができる。
例えば、Si、Ge等の元素半導体、GaAs、GaA
lAs等の化合物半導体、金属、超伝導体層等が好適で
ある。具体的には単結晶Si層、多結晶Si層、非晶質
Si層などが好ましい。また非多孔質層には、MOSF
ET、PN接合、PIN接合、MIS接合等の素子或い
は半導体接合を形成しても良い。
酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン等の絶
縁体或いは誘電体が好ましく用いられる。これは単一の
層であっても、同一材料或いは異なる材料からなる複数
の層であってもよい。
i等の半導体、Alやステンレス鋼等の金属、アルミナ
等のセラミック、石英ガラスやプラスティックフィルム
等の絶縁体が挙げられる。更にこの支持基体はその表面
に支持基体自体の構成材料とは異なる材料の層が形成さ
れたものであってもよい。貼り合せSOI基板を作製す
る場合には、絶縁層を非多孔質層の表面に形成した後、
Siウエハや石英ウエハに貼り合せることが好適であ
る。
孔質体に対するエッチングレートが非多孔質体に対する
エッチングレートに対して、一万倍以上、より好ましく
は10万倍以上となるようなエッチャントが用いられ
る。多孔質シリコンと非多孔質シリコンの場合には、フ
ッ酸と硝酸と酢酸の混合液、或いはフッ酸と過酸化水素
水と水の混合液、フッ酸とアルコールと水の混合液、フ
ッ酸と過酸化水素水とアルコールとの混合液等のHFと
酸化剤を含む溶液が好ましく用いられる。
図5を参照して本発明に用いられる洗浄装置について説
明する。
ホルダーを、図3に本発明に用いられる基板搬送ロボッ
トを、図4、5に本発明に用いられる陽極化成及び洗浄
システムを示す。
枚一括で陽極化成できる装置である。図2に示すように
化成装置内の基板保持部分(以後「ホルダー」と呼ぶ)
102は四角い板のほぼ中心に円形の開口部103が設けられ
ていて、開口部に沿って円環状の基板吸着パッド(以後
「パッド」と略す)104が埋め込まれている。パッド表
面には溝が施されていて、パッドの裏面から、減圧ライ
ン105を通して溝の中を減圧状態にすることができる。1
06a、106bは夫々基板搬送ロボットであり、2つが1組で
動作する。まずロボット106aが基板101の裏面を真空吸
着により保持し、ホルダー102の面と平行になるように
近づける。次にロボット106bがホルダー102の開口部103
からL字型に曲がった部分をくぐらせて、基板101が近づ
いて来るのを待ち受ける。ロボット106bは106aと同様に
真空吸着機能を有している。基板101の裏面がロボット1
06bの先端に接触すると、ロボット106bは基板101を吸着
保持し、ロボット106aは吸着を解除して上方へ逃げる。
次いでロボット106bが図面右方向へ移動することによ
り、基板101の裏面がパッド104に接触する。この時パッ
ド104の溝の中は減圧ライン105により減圧されていて、
基板101を吸着保持する。ロボット106bは開口部103をく
ぐり、上方へと逃げる。以上のようにして基板101をホ
ルダー102に保持する。また基板101を取り外す時は、上
記手順の逆の動作を行なう。
0の両端には陰電極206aと、陽電極206bが組み込まれて
おり、その電極に挟まれる様に、ホルダー102が3枚直
列に並んでいる。図3では基板201が既にホルダー102
に保持されている様子を示してある。電極とホルダー、
又はホルダーとホルダーの間には電解液209が満たされ
ており、基板101によって夫々が分離している。陽極化
成はこの状態で電極206aと206bの間に直流の電圧を印加
することにより行われる。化成処理が終了した後に、排
液口208から電解液209を排出する。
込んだ陽極化成システムは、図中左からローダー301、
化成槽302、水洗槽303、スピンドライヤー304、アンロ
ーダー305を有しており、その配列方向に移動軸を持っ
た基板枚葉搬送ロボット306とキャリア搬送ロボット307
が備えられている。更に基板枚葉搬送ロボットは図4に
示した様に、306aと306bの2つの部分からなっている。
水洗槽303には、アルコール、酢酸から選択させる少な
くとも一種を含む水溶液を循環する機能と純水を供給す
る機能とを有している。またこのシステムは、陽極化成
槽の中の電解液が循環ろ過するシステム308を有してい
る。
の基板はウエハ搬送ロボット306によりホルダー10
2にセットされ化成槽302に配置される。
基板はロボット306によりホルダー102から取り外
され、水洗槽303に搬送される。水洗槽303内でア
ルコール、酢酸から選択させる少なくとも一種を含む水
溶液により洗浄が行われる。続いて同じ槽内で純水によ
る洗浄が行われる。
ャリアとともにロボットドライヤー309に搬送され、
ここで一旦乾燥される。
出され、スピンドライヤー304にてスピン乾燥が行わ
れる。
される。
理が一括して行われる。
槽であった水洗槽をもう1槽増やしている。第1の槽3
01は、アルコール及び/又は酢酸を含む水溶液の循環
機能を持った槽であり、濾過システムを有している。
水洗を行う。
明の好適な実施の形態による貼り合せ基板の作製方法に
ついて多孔質シリコンの場合を例に挙げてより具体的に
述べる。
を用意し、図3に示したような陽極化成装置によりウエ
ハの表面を1μm乃至30μm程を多孔質化し、多孔質
層2として多孔質単結晶シリコン層を形成する。この時
の多孔質層の多孔度は5%〜70%、より好ましくは1
0%〜50%程度にするとよい。又、陽極化成処理の途
中で、化成電流密度、HF濃度等を変えることにより、
多孔質層を多孔度が互いに異なる少なくとも2層の積層
構造にすることも好ましいものである。
用いて、アルコール及び/又は酢酸を4重量%以上含む
水溶液からなる洗浄液を用いて表面が多孔質化したシリ
コンウエハを洗浄する。その後、洗浄液を純水と置換し
てシリコンウエハを純水洗浄し、乾燥させる。
コンウエハを熱処理し、多孔質層の細孔の内壁面を酸化
して、内壁面に酸化膜を形成する。
タキシー等により多孔質層2の上に単結晶シリコンから
なる非多孔質層3を形成する。
化シリコン膜を形成する。
或いは石英ガラスからなる支持基体5の表面とを接触さ
せて貼り合せる。貼り合せ強度を高める為に、多層構造
体を不活性ガス雰囲気或いは酸化性ガス雰囲気中で熱処
理したり、陽極接合処理しよもよい。
シリコンウエハ1を、貼り合せ面側と逆の裏面側から研
削、ラッピング、RIE等により除去する。
うなエッチャントを用いて選択エッチングする。
なわち細孔の形成処理は、例えばHF溶液中で行われ
る。この処理には、シリコン結晶中の正孔の存在が不可
欠である事が知られており、その反応のメカニズムは次
のように推定される。
コン基板内の正孔がマイナス電極側の表面に誘起され
る。その結果、表面の未結合手を補償する形で存在して
いるSi−H結合の密度が増加する。この時マイナス電
極側のHF溶液中のFイオンがSi−H結合に対して求
核攻撃を行ってSi−F結合を形成する。この反応によ
りH2分子が発生すると同時にプラス電極側に1個の電子
が放出される。Si−F結合の分極特性のために表面近
傍のSi−Si結合が弱くなる。この弱いSi−Si結
合はHF或いはH2Oに攻撃され、結晶表面のSi原子
はSiF4になって結晶表面から離脱する。その結果、
結晶表面に窪みが発生し、この部分に正孔を優先的に引
き寄せる電場の分布(電界集中)が生じ、この表面異質性
が拡大してシリコン原子の蝕刻が電界に沿って連続的に
進行する。なお陽極化成処理に使用する溶液は、HF溶
液に限らず、他の電界溶液であってもよい。
グは次の様な反応式で説明されている。 Si + 2HF + (2-n)e+ → SiF2 + 2H+ + ne- 2SiF2 → Si + SiF4 SiF4 + 2HF → H2SiF6
F6が生成することにより、シリコンがエッチングされ
る。また上記反応式よりHFの濃度が高くなるとH2SiF6が
大量に生成されることも示している。このH2SiF6はフッ
酸を始めとする酸、またはアルカリ溶液と極めて反応し
難い、即ち溶け難い性質を有している。
数十〜数百Åの細孔が形成され、電界方向に沿って細孔
が延びて行く。つまり電解液(フッ酸溶液)が細孔の中
に入り、孔の先端で反応を起こすのである。そして電界
がなくなっても、フッ酸溶液が閉じ込められたままにな
っている細孔がランダムに発生する。この時に問題にな
るのは細孔中に閉じ込められたフッ酸溶液が、電界がな
くなった後も反応を続け、細孔内でH2SiF6を生成し続け
ることである。生成されたH2SiF6は孔の内壁に付着する
と、プロセスの最後に行なう多孔質シリコン層の選択エ
ッチングにムラが生じてくるのである。
ングせずに残す非多孔質層と除去する多孔質層が共に同
じ単結晶シリコンという場合が多い。よって化学エッチ
ング速度は原則的に同じはずであるが、多孔質層の孔の
中に染み込んでいったエッチング液が、孔壁面をエッチ
ングすることにより、多孔質層は層表面からだけではな
く内部からもエッチングされることになる。こうして多
孔質体のエッチングでは層全体が物理崩壊するというモ
ードになっている。
行なうためには、細孔内でのH2SiF6のランダムな
発生を抑える必要がある。そのためには細孔内に残留し
易いHFのをできるだけエッチング作用のない液体で置
換することが重要である。
水洗し、乾燥した際の、多孔質層の孔内の状態をモデル
化して示している。
中に取り出した直後の多孔質層の断面を示している。基
板601は陽極化成によって細孔602が形成され、その中に
電解液603が残っている。電解液は前述したように、H
Fとアルコール等の混合溶液であることが多い。
放置した時の細孔内の様子を示している。電解液中の水
分、またはアルコール分が蒸発し、HF酸溶液が濃縮さ
れたようになって、細孔の奥に残留している。
している様子を示す。
浸入し、濃いHF酸溶液と混合される。続いて孔の外へ
フッ酸が拡散して行くことで孔内が純水と徐々に置換さ
れる。こうして、洗浄がなされる。
る場合の浸入深さHは、次の式で示される。 H=2γ・cosθ/ aρg ここでγは表面張力、θは基板に対する液体の濡れ角、
aは多孔質の孔径、ρは液体の密度、gは重力加速度で
ある。この時多孔質層の表面はフッ酸により疎水性にな
っているため、水の濡れ角θが極めて大きく、従って水
の浸入深さHは殆ど零に近い。つまり洗浄用の純水は細
孔の中に殆ど浸入できない。そのため細孔の表面近傍に
空気の層604が形成されてしまう。こうなると、純水洗
浄後に、水分をスピンドライヤー等で乾燥除去しても、
細孔中のフッ酸は置換されずに益々濃度を高めて行き、
最後に細孔中の溶液が完全に乾燥して、図6の(d)に
示す様に生成物606が孔の壁面に付着する。この生成物6
06は前述したH2SiF6である。図6の(d)では、4つの
細孔全てに生成物606が付着している様子を描いてい
るが、現実には、膨大な細孔のうち極一部に付着した
り、厚さが細孔毎に異なる生成物606が生じたりし
て、ムラを発生させることになる。
に、アルコール及び/又は酢酸を含む水溶液により洗浄
した場合の多孔質層の孔内の状態をモデル化して示して
いる。
気中に取り出した直後の多孔質層の断面を示している。
び/又は酢酸を含む水溶液で水洗をしている様子を示し
ている。界面活性剤においては前記濡れ角θが小さくな
り、細孔の中に入り易くなっている。このため、アルコ
ールを含む水溶液705と溶液703は速やかに混じり合う。
そして、その後十分な水洗浄を行えば、電解液703の濃
度は十分に希釈され、細孔内の電解液はその殆どが水に
置換される。これをスピンドライヤー等で乾燥させる
と、図7の(c)に示すように、細孔中に何等副生成物
のない多孔質シリコン層が得られる。
形態による貼り合せ基板の作製方法について多孔質シリ
コンの場合を例に挙げてより具体的に述べる。
を用意し、図3に示したような陽極化成装置によりウエ
ハの表面を1μm乃至30μm程を多孔質化し、多孔質
層2として多孔質単結晶シリコン層を形成する。この時
の多孔質層の多孔度は5%〜70%、より好ましくは1
0%〜50%程度にするとよい。又、陽極化成処理の途
中で、化成電流密度やHF濃度等を変えることにより表
面の多孔度より基板内の多孔度が大きい少なくとも2層
の積層構造にする。
用いて、アルコール及び/又は酢酸を4重量%以上含む
水溶液からなる洗浄液を用いて表面が多孔質化したシリ
コンウエハを洗浄する。その後、洗浄液を純水と置換し
てシリコンウエハを純水洗浄し、乾燥させる。
コンウエハを熱処理し、多孔質層の細孔の内壁面を酸化
して、内壁面に酸化膜を形成する。
タキシー等により多孔質層2の上に単結晶シリコンから
なる非多孔質層3を形成する。
化シリコン膜を形成する。
或いは石英ガラスからなる支持基体5の表面とを接触さ
せて貼り合せる。貼り合せ強度を高める為に、多層構造
体を不活性ガス雰囲気或いは酸化性ガス雰囲気中で熱処
理したり、陽極接合処理しよもよい。
等の分離部材を挿入し多層構造体を2つに分離する。そ
うすると、機械的強度の弱い多孔質層内部或いはその界
面に亀裂が生じ、多層構造体が2つに分離される。ノズ
ルから噴射した液体や気体等の流体を多層構造体の側面
に吹付けて、多層構造体を機械的に分離することもでき
る。或いは、多層構造体に光を照射して発熱させたり、
外部から熱を加えたりして、多層構造体内に内部応力を
発生させることにより、その力を利用して多層構造体を
分離することもできる。
層が移設されたことになり、この非多孔質層の上には多
孔質層2の残留層が存在するので、これを上述したよう
なエッチャントを用いて選択エッチングする。本実施の
形態によれば、多孔質層の細孔内には望ましくない生成
物が残留しなかったので、選択エッチング後の非多孔質
層には、膜厚ムラが生じない。
囲気中で支持基体上の非多孔質層を熱処理して表面を平
滑化するとともに、非多孔質層に含まれていたボロン等
を外方に拡散除去する。
せ基板が得られる。
(0.01〜0.02Ωcm)シリコンウエハ(厚み625μm)を用
意した。電解液としてHF濃度49重量%のフッ酸とエ
タノールを 2 : 1の体積比で混合したHF溶液を用意
し、陽極化成層に入れ、化成電流を1 mA/cm2として、
11分間 陽極化成を継続し、シリコンウエハ表面に多孔
質シリコン層を形成した。イソプロパノールを10重量
%含む水溶液中に陽極化成後のシリコンウエハを浸し、
3分間放置した。その後、純水中に10分シリコンウエ
ハを浸し洗浄を行い、その後乾燥させた。
気中で400℃、1時間の熱処理を行い多孔質層の壁面
を酸化した。次に、HF酸水溶液で多孔質層表面の酸化
膜を除去した。そして、CVD装置内に入れ水素雰囲気
中でベーキングした後にエピタキシャル成長により0.3
μm厚の非多孔質単結晶シリコンからなるエピタキシャ
ル層を形成した。このエピタキシャル層の表面を水素燃
焼法により1100℃で酸化して0.2μm厚の酸化シリ
コン膜を形成した。次いで、別に用意した6インチのシ
リコンウエハと貼り合わせ、窒素、酸素雰囲気中で1100
℃で2時間の熱処理を施し、多層構造体を得た。表面を
多孔質化した方のシリコンウエハの裏面を、バックグラ
インダーと呼ばれる研削装置で約615μm研削し、多孔
質シリコン層を露出させた。多孔質シリコン層が露出し
た構造体をフッ酸と過酸化水素水とを1 : 100の体積比
で混合した溶液中に浸し多孔質シリコン層を選択エッチ
ングで除去した。
8に示したように点状の膜厚ムラは発見できなかった。
その後、水素アニールを施し、活性層0.2μm、埋め込
み酸化膜層0.2μmのSOI基板が得られた。
エハを用意し、実施例1と同じ条件で陽極化成を行っ
た。純水中に陽極化成後のシリコンウエハを浸し、10
分間放置し洗浄した後、乾燥させた。
シリコン層を選択エッチングした。
10に示したものと同じような直径2mm〜7mm位
で、膜厚が2nm〜7nm位周囲より薄い点状の膜厚ム
ラが確認できた。こうしてできた膜厚ムラは、その後水
素アニールを施してもなかなか消失しなかった。
エハを用意し、実施例1と同じ条件で陽極化成を行っ
た。
重量%添加された純水からなる洗浄液が満たされた槽中
にウエハを3分間浸し、その後、洗浄液を排液した後、
同じ槽に純水を満たし純水洗浄を10分間行った。
質シリコン層を選択エッチングした。
埋め込み酸化膜層0.2μmのSOI基板が得られた。
いて、陽極化成後にアルコールを含む洗浄液や蒸気など
の雰囲気に多孔質体を晒すことによって、孔中の残存化
成液の洗浄が不十分であったために起こっていた膜厚ム
ラの発生を抑制できるようになった。
チャートを示す図。
を示す模式図。
装置を示す模式図。
図。
図。
す上面図。
トを示す図。
示す上面図。
Claims (12)
- 【請求項1】 陽極化成により多孔質層を形成する工程
と、前記多孔質層の上に形成された非多孔質層を支持基
体に貼り合せる工程と、前記多孔質層を除去する工程と
を含む貼り合せ基板の作製方法において、 前記陽極化成終了後に、アルコール及び/又は酢酸を含
む洗浄液により前記多孔質層を洗浄する洗浄工程を含む
ことを特徴とする貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項2】 前記洗浄工程の後、純水により前記多孔
質層を更に洗浄することを特徴とする請求項1記載の貼
り合せ基板の作製方法。 - 【請求項3】 前記アルコールを含む洗浄液は、アルコ
ールを含む水溶液である請求項1記載の貼り合せ基板の
作製方法。 - 【請求項4】 前記アルコールを含む洗浄液は、アルコ
ールからなる請求項1記載の貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項5】 前記洗浄工程は、アルコールからなる洗
浄液により洗浄する工程と、アルコール水溶液からなる
洗浄液により洗浄する工程とを含む請求項1記載の貼り
合せ基板の作製方法。 - 【請求項6】 前記洗浄工程は、前記洗浄液の蒸気に前
記多孔質層を晒す工程を含む請求項1記載の貼り合せ基
板の作製方法。 - 【請求項7】 前記洗浄工程は、前記洗浄液中に前記多
孔質層を浸漬する工程を含む請求項1記載の貼り合せ基
板の作製方法。 - 【請求項8】 前記洗浄工程の後、超音波エネルギーが
付与された純水により前記多孔質層を洗浄することを特
徴とする請求項1記載の貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項9】 前記多孔質層は70%未満の多孔度の領
域を含む請求項8記載の貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項10】 前記洗浄工程の後、純水により前記多
孔質層を洗浄し、その後、前記多孔質層をスピン乾燥す
る請求項1記載の貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項11】 前記洗浄後に、前記多孔質層を酸化
し、該多孔質層の孔壁面に酸化膜を形成する工程を含む
請求項1記載の貼り合せ基板の作製方法。 - 【請求項12】 前記多孔質層は半導体からなる請求項
1記載の貼り合せ基板の作製方法。
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TW089105066A TW487984B (en) | 1999-03-26 | 2000-03-20 | Method of cleaning porous body and process for producing porous body, non-porous film or bonded substrate |
EP00302429A EP1039517A3 (en) | 1999-03-26 | 2000-03-24 | Method of cleaning porous body, and process for producing porous body, non-porous film or bonded substrate |
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-
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