JP3318946B2 - 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法 - Google Patents

粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法

Info

Publication number
JP3318946B2
JP3318946B2 JP04700092A JP4700092A JP3318946B2 JP 3318946 B2 JP3318946 B2 JP 3318946B2 JP 04700092 A JP04700092 A JP 04700092A JP 4700092 A JP4700092 A JP 4700092A JP 3318946 B2 JP3318946 B2 JP 3318946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
silica glass
powdery
glass powder
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04700092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05246708A (ja
Inventor
一臣 木村
俊 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP04700092A priority Critical patent/JP3318946B2/ja
Publication of JPH05246708A publication Critical patent/JPH05246708A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3318946B2 publication Critical patent/JP3318946B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/006Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉状乾燥ゲル、シリカガ
ラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法に関す
るものであり、詳しくは焼成後の炭素質不純物量の少な
い粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶
融成形品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体産業等において使用される
各種ガラス製の治具等については、半導体チップの集積
度の上昇につれてその構成ガラス材料の純度に関して非
常に厳しい管理が行なわれている。
【0003】これらの用途に適用される高純度なガラス
製品の製造方法として、従来、アルコキシシランを出発
原料とし、これを加水分解しゾル−ゲル法と称されるプ
ロセスによりシリカ粉末を得、次いで、これを焼成して
ガラス粉末とした後、溶融ガラス化して目的とする所望
のガラス製品を製造する方法が知られている。この方法
によれば、出発原料となるアルコキシシランを容易に蒸
留精製することができるため、高純度のガラス製品を得
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では金属不純物については極めてその含有量の
少ないものが得られるが、焼成後のシリカガラス粉中に
残留炭素に起因する黒点状異物が含有されることがあ
る。この黒点状異物が存在すると、シリカガラス粉を続
いて溶融してガラス成形品を製造する際に、発泡が起こ
り、均一で透明な成形品が得られなかったり、また、黒
点状異物がそのまま成形品中に残留して高品質の製品が
得られないといった不具合を生じる。
【0005】この黒点状異物の原因は焼成工程に供する
シリカゲル中の残留炭素によるものである。即ち、残留
炭素は酸素含有ガス中で焼成することにより減少する
が、存在量が多い場合には、焼成後のシリカガラス粉中
にも残留するのである。
【0006】そこで、従来、加水分解により得た湿潤ゲ
ルの乾燥工程において、残留炭素源となる、加水分解で
生成したアルコールを十分に除去するための工夫が行な
われており、例えば、特開昭63−3541号公報に
は、湿潤ゲルを150℃以上の過熱水蒸気と接触後、乾
燥、焼成する方法が提案されている。ところが、この特
開昭63−3541号公報記載の方法では、かなりの量
のアルコールを除去することができるものの、大量の高
純度過熱水蒸気を用いる必要がある上に、水蒸気中に移
行したアルコールの回収のための煩雑な操作を要すると
いう欠点がある。
【0007】また、残留炭素の要因として、副生アルコ
ール以外に、加水分解されなかったアルコキシ基がゲル
中に存在することも考えられるが、従来法では、この残
留アルコキシ基の除去は非常に難しかった。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決し、ゲル
中に含まれる残留炭素を効率的に除去し、その結果、溶
融ガラス化してガラス成形品を製造する際の発泡及び黒
点残留を防止する粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及び
シリカガラス溶融成形品の製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の粉状乾燥ゲル
の製造方法は、アルコキシシランを出発原料としてゾル
−ゲル法によりゲルを製造し、得られたゲルを平均粒径
200〜1000μmに粉砕する第1の工程、第1の工
程で得られた粉状湿潤ゲルを乾燥処理して副生アルコー
ルの実質的全量を除去する第2の工程、及び第2の工程
で得られた乾燥処理後のゲルを水性媒体に接触させた
後、乾燥処理する第3の工程を備えてなることを特徴と
するものである。
【0010】請求項2のシリカガラス粉末の製造方法
は、上記請求項1の方法で得られた粉状乾燥ゲルを焼成
することを特徴とするものである。
【0011】請求項3のシリカガラス溶融成形品の製造
方法は、上記請求項2の方法で得られたシリカガラス粉
末を溶融成形することを特徴とするものである。
【0012】即ち、本発明者等は上記目的を達成するた
めに鋭意検討を行なった結果、ゾル−ゲル法により得ら
れた粉状湿潤ゲルの乾燥を2段階に分け、その途中にゲ
ルを水性媒体と接触させる工程を設けることにより、炭
素含有量を効率的に低下させることができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明においては、まず、アルコキシシラ
ンを出発原料としてこれを加水分解し、ゾル−ゲル法に
よりゲルを製造し、得られたゲルを粉砕して平均粒径2
00〜1000μmの粉状湿潤ゲルを得る。
【0015】本発明において、出発原料として用いられ
るアルコキシシランのアルコキシ基としては、炭素数1
〜4のアルコキシ基、即ち、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、これらの中で
もメトキシ基及びエトキシ基が好ましい。また、その数
は2個以上であることが望ましい。また、アルコキシシ
ランのオリゴマー等をも好適に用いることができる。
【0016】このようなアルコキシシランの具体例とし
ては、テトラメトキシシラン、トリメトキシクロルシラ
ン、ジメトキシジメチルシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランが
挙げられる。
【0017】このようなアルコキシシランの加水分解反
応は、周知の方法に従ってアルコキシシランと水とを反
応させることにより行なわれる。この加水分解に際して
は、必要に応じて、水と相溶性のあるアルコール類やエ
ーテル類、ケトン類等の有機溶媒を混合して用いてもよ
い。使用されるアルコールの具体例としては、メタノー
ル、エタノール等の低級脂肪族アルコールが挙げられ、
これらの有機溶媒の使用により、反応系を均一で安定な
ものとすることができる。ただし、加水分解反応の進行
につれてアルコキシシランに結合していたアルコキシ基
が、アルコールとして遊離するため、ゲル化する以前に
反応液は均一な状態となる場合、即ち、加水分解速度の
大きいアルコキシ基(例えばメトキシ基)を有するよう
なアルコキシシランを出発原料とする場合には、アルコ
ールの添加を行なわなくとも実際上支障なく反応を行な
わせることができる。
【0018】この加水分解反応には、触媒として塩酸、
酢酸のような酸やアンモニアのようなアルカリを用いて
もよい。
【0019】なお、当然のことながら、高純度の湿潤ゲ
ル及び乾燥ゲルを得るには、使用する原料、即ち、アル
コキシシラン、水、溶媒等、この反応系に導入される物
質は、すべて高純度であることが必要である。特に、N
a,Fe,Ni,Co,P,B,K,Li,その他の金
属不純物元素は合計で0.1ppm以下とすることが好
ましい。
【0020】加水分解反応における水の添加量は、特に
規定されず、通常、アルコキシシラン中のアルコキシ基
の1〜10倍当量の範囲で適宜選定されるが、ゲル化に
要する時間及び粗粉砕に要する時間等を適正な範囲とす
るためにはアルコキシシラン対水のモル比を、通常1:
2〜1:50、好ましくは1:2〜1:20の範囲とす
ることが必要である。上記範囲を超えて極端に水が多い
とゲル化に長時間を要するばかりでなく、たとえゲル化
しても粉砕工程に適する硬度とするために多量の過剰水
を蒸発させなければならない等の不都合が起きる。
【0021】加水分解反応は、通常、アルコキシシラン
と水との均一溶液が形成された時点でほぼ終了する。こ
の際の反応条件は、通常、常圧下、20〜60℃の温度
で20分〜10時間程度の反応時間である。
【0022】アルコキシシランの加水分解により得られ
た加水分解生成物をゲル化させるには、加熱すれば良
く、これにより直ちにゲルを得ることができるが、常温
で放置しても数時間でゲル化する。従って、このゲル化
における加温の程度を調節することによって、ゲル化時
間を調整することができる。得られた湿潤ゲルは粉砕
(細分化)し粉状品とする。この湿潤ゲルの細分化方法
としては特に限定されないが、粉砕中に金属等の不純物
の混入がないように注意を要する。具体的な細分化方法
としては、例えば合成樹脂製等の網状物にゲルを押し付
け、網状物の目を通過させる方法が採用される。
【0023】このような細分化により得られる粉状湿潤
ゲルの平均粒径は、200〜1000μmである。な
お、この粉状湿潤ゲルの含液率は、通常、50〜80重
量%程度である。
【0024】本発明においてはこのようにして得られた
粉状湿潤ゲルを乾燥処理して、含有される副生アルコー
ルの実質的全量を除去する(以下、この乾燥処理を「第
一段乾燥処理」と称す。)。なお、粉状湿潤ゲルは、こ
の第一段乾燥処理に先立って適宜分級処理を施してもよ
い。
【0025】第一段乾燥処理においては、上述の如く、
アルコキシシランの加水分解で副生したアルコールの実
質的全部を除去するが、通常、この乾燥はゲルの含液率
が12重量%以下、好ましくは10重量%以下となるま
で行なわれる。乾燥方法としては、通常、粉状湿潤ゲル
を真空中或いは不活性ガス中で100〜200℃の雰囲
気温度で所定時間加熱する方法が採用される。
【0026】なお、この第一段乾燥処理は、必ずしも1
回の乾燥処理に限られず、この第一段乾燥処理自体を、
乾燥条件及び装置を変えて多段で行なってもよい。第一
段乾燥処理後のゲルは、次いで、水性媒体に接触させた
後、水性媒体から分離し、再度乾燥処理する(以下、こ
の乾燥処理を「第二段乾燥処理」と称す。)。
【0027】第一段乾燥処理後のゲルを水性媒体に接触
させる方法としては、通常、この粉状ゲルを水性媒体中
に懸濁分散させる方法、又は、前記粉状ゲルを充填した
充填層に水性媒体を流通させる方法などが挙げられる。
この際の処理温度は、通常、20〜100℃であり、処
理時間は、通常、1分以上、好ましくは20分以上であ
る。また、水性媒体としては、通常、水が用いられ、特
に不純物を含有しない純水を用いるのが望ましい。水性
媒体の使用量は、通常、処理する粉状ゲルに対して2重
量倍以上、好ましくは3重量倍以上である。
【0028】水性媒体との接触処理を終えたゲルは常法
により固液分離して回収するが、ここで回収されるゲル
は湿潤ゲル粉末であるので、再度、これを第二段乾燥処
理する必要がある。第二段乾燥処理の方法としては、上
述の第一段乾燥処理と同様な方法で差し支えない。ま
た、乾燥の程度は、通常、乾燥処理後の粉状ゲルの含液
率が10重量%以下となるまでで十分である。
【0029】本発明においては上述のような処理によ
り、炭素含有量が1200ppm以下、一般には500
〜1000ppmと著しく少ない粉状乾燥ゲルを得るこ
とができる。従って、これを引き続き焼成することによ
り炭素含有量の少ないシリカガラス粉末を得ることがで
き、得られたシリカガラス粉末を溶融ガラス化して成形
することにより、高品質の成形品を安定して製造するこ
とができる。なお、粉状乾燥ゲル中に含まれる残留炭素
は焼成工程で更に相当量を減少させることが可能であ
る。
【0030】本発明において、粉状乾燥ゲルを焼成して
シリカガラス粉末を製造する際の粉状乾燥ゲルの焼成温
度は、1000〜1400℃、好ましくは1000〜1
300℃、更に好ましくは1100〜1250℃の範囲
である。焼成温度が過度に低いと粉状乾燥ゲル中に存在
する細孔が消滅せず、実質的なガラス体にはならない。
また、焼成温度が過度に高いと、シリカガラス粉末が焼
結して流動性を損ない、その後の処理を困難とする。ま
た、焼成時間は通常5〜50時間で十分である。
【0031】この焼成の際には、公知の方法に従って種
々の雰囲気ガスを採用することができ、焼成装置の形式
についても、特に制限はなく、箱型炉、トンネル炉、キ
ルン、流動層方式のもの等が採用できる。
【0032】なお、焼成により、粉状乾燥ゲル中に含有
される500〜1000ppm程度の残留炭素をより低
下させるために、焼成時の昇温速度を200℃/hr以
下程度とし、例えば、O2 濃度5〜30vol%の酸素
含有ガス雰囲気(通常、大気中)で行なうのが好まし
い。
【0033】このようにして得られる焼成シリカガラス
粉末は、炭素含有量が5ppm以下と極めて低く、黒点
状異物も全くないものである。また、この粉末の粒径は
通常、50〜500μmであり、シラノール含有量は5
0〜100ppm程度、金属不純物含有量は1ppm以
下の高純度品である。
【0034】このようにして得られるシリカガラス粉末
は、常法に従って、溶融成形することにより各種のシリ
カガラス成形体を製造することができる。シリカガラス
粉末の溶融方法は、一般に真空溶融が採用され、温度と
して1800〜2300℃で、昇温期間を含めて20〜
30時間かけて溶融すればよい。また、成形は適宜の公
知法により、例えば、板状、管状、インゴット状等の種
々の形状に成形・固化することにより行なわれる。
【0035】なお、上記粉状乾燥ゲルの焼成及び溶融は
連続的に行なうこともできるし、断続的に、即ち、粉状
乾燥ゲル粉末を焼成して冷却、取得した後、得られたシ
リカガラス粉末を、再び昇温して加熱溶融することによ
り行なうこともできる。
【0036】
【作用】第一段乾燥処理により一旦乾燥処理した粉状乾
燥ゲルを再び水性媒体と接触させることにより、更に副
生アルコールの除去効果を高めるとともに、ゲル中に存
在するアルコキシ基をも除去することが可能とされる。
このため、本発明によれば、1000ppm以下と著し
く残留炭素量の少ない粉状乾燥ゲルを得ることができ
る。
【0037】しかして、このような残留炭素量の少ない
粉状乾燥ゲルを焼成して得られるシリカガラス粉末は、
その炭素量がより一層低減されており、従って、このシ
リカガラス粉末によれば、溶融成形後の発泡及び黒点の
形成が抑えられ、透明性に優れたにごりのないシリカガ
ラス成形体とすることができる。
【0038】本発明により製造されるシリカガラス粉末
を溶融成形して得られる成形品は、拡散炉のチューブや
治具等の半導体製造分野に使用される種々の高温強度の
要求される超高純度シリカガラス製品として工業的に極
めて有用である。
【0039】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0040】実施例1 攪拌槽にテトラメトキシシランとこれに対して、2.5
倍当量の水を仕込み、30℃で1時間攪拌し、均一溶液
とした後攪拌を止め、放置してゲル化させ湿潤ゲルを得
た。これを10mm角の塊に粗砕し、目開き800μm
のナイロン製の網の目を通過させることにより微粉砕し
て、粉状湿潤ゲル(平均粒径500μm、含液率75
%)を得た。
【0041】この粉状湿潤ゲルを真空乾燥器に入れ、1
00torr、130℃で恒量になるまで第一段乾燥を
行ない、粉状乾燥ゲルを得た。この粉状乾燥ゲルの含液
率を赤外線水分計を用いて200℃の条件で測定した結
果、10重量%であり、また、カーボン含有量は115
0℃で加熱して発生するCO2 ガス量から求めたところ
(CHNコーダーによる元素分析法)、10000pp
mであった。
【0042】第一段乾燥で得られた粉状乾燥ゲルを4倍
重量の純水中(25℃)に浸漬して30分間攪拌した
後、ゲルを濾過により回収し、前記と同条件で第二段乾
燥した。得られた粉状乾燥ゲルの含液率は5重量%、カ
ーボン含有量は1000ppmであった。
【0043】次いで、この粉状乾燥ゲルを石英るつぼに
入れ、大気雰囲気で200℃/hrの昇温速度で加熱し
て1200℃とし、同温度で20時間保持して焼成を行
ない、合成シリカガラス粉末(平均粒径300μm)を
得た。
【0044】このシリカガラス粉末中の残留カーボン量
は、LECO分析の結果、検出下限界(5ppm)以下
であった。また、この粉末中には黒色の異物は全く無か
った。このシリカガラス粉末を使用して真空溶融法によ
ってインゴットを作製したところ、泡の発生もなく、透
明なインゴットが得られた。
【0045】比較例1 実施例1において、第一段乾燥後の粉末乾燥ゲルを水と
接触させることなく、直接、焼成したこと以外は同様に
してシリカガラス粉末を製造したところ、得られたシリ
カガラス粉末の残留カーボンは40ppmであり、粉末
中には黒色異物の点在が認められた。また、このシリカ
ガラス粉末を使用して実施例1と同様な方法でインゴッ
トを製造したところ、製品中に多数の泡が発生した。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の粉状乾燥ゲ
ルの製造方法によれば、炭素含有量の著しく少なく粉状
乾燥ゲルを容易かつ効率的に製造することが可能とされ
る。
【0047】しかして、このような粉状乾燥ゲルを焼成
して得られるシリカガラス粉末は、より一層炭素含有量
が低く、黒点状異物を殆ど含有しない高品質シリカガラ
ス粉末である。
【0048】このため、このシリカガラス粉末を溶融成
形することにより、溶融成形時における発泡を抑制し
て、透明度が高く、著しく高純度なシリカガラス溶融成
形品を得ることが可能とされる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 33/113 - 33/193 C03B 8/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランを出発原料としてゾル
    −ゲル法によりゲルを製造し、得られたゲルを平均粒径
    200〜1000μmに粉砕する第1の工程、 第1の工程で得られた粉状湿潤ゲルを乾燥処理して副生
    アルコールの実質的全量を除去する第2の工程、 及び第2の工程で得られた乾燥処理後のゲルを水性媒体
    に接触させた後、乾燥処理する第3の工程を備えてなる
    ことを特徴とする粉状乾燥ゲルの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法で得られた粉状乾燥ゲル
    を焼成することを特徴とするシリカガラス粉末の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法で得られたシリカガラス
    粉末を溶融成形することを特徴とするシリカガラス溶融
    成形品の製造方法。
JP04700092A 1992-03-04 1992-03-04 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法 Expired - Lifetime JP3318946B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04700092A JP3318946B2 (ja) 1992-03-04 1992-03-04 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04700092A JP3318946B2 (ja) 1992-03-04 1992-03-04 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05246708A JPH05246708A (ja) 1993-09-24
JP3318946B2 true JP3318946B2 (ja) 2002-08-26

Family

ID=12762923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04700092A Expired - Lifetime JP3318946B2 (ja) 1992-03-04 1992-03-04 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3318946B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009270091A (ja) * 2008-05-06 2009-11-19 Mitsubishi Chemicals Corp 蛍光ガラス、蛍光ガラスの製造方法、半導体発光デバイス、および半導体発光デバイスの製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007308371A (ja) * 2007-09-03 2007-11-29 Mitsubishi Chemicals Corp シリカゲルの製造方法
JP5747648B2 (ja) * 2011-05-11 2015-07-15 東ソー株式会社 高純度シリカ粉末の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009270091A (ja) * 2008-05-06 2009-11-19 Mitsubishi Chemicals Corp 蛍光ガラス、蛍光ガラスの製造方法、半導体発光デバイス、および半導体発光デバイスの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05246708A (ja) 1993-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH072513A (ja) 合成石英ガラス粉の製造方法
JPH02500972A (ja) ガラス質シリカにおけるおよびに関する改良
JPH10287416A (ja) 合成石英粉の製造方法
JP2001089168A (ja) 高純度合成石英ガラス粉の製造方法
JP3413873B2 (ja) 合成石英ガラス粉
JP3318946B2 (ja) 粉状乾燥ゲル、シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造方法
JPH0280329A (ja) 合成石英ガラスの製造方法
JPH03275527A (ja) 多孔質シリカガラス粉末
JPH04238808A (ja) 高純度結晶質シリカの製造方法
JPH02307830A (ja) 石英ガラス粉末の製造方法
JP3315172B2 (ja) 炭化珪素粉末の製造方法
JP3617153B2 (ja) 合成石英粉の製造方法
JPH05201718A (ja) シリカガラス粉末及びシリカガラス溶融成形品の製造法
JP2820865B2 (ja) 石英ガラス発泡体の製造方法
JPH11268923A (ja) シリカゲル、合成石英ガラス粉及び石英ガラス成形体の製造方法
JPH10101322A (ja) シリカゲル、合成石英ガラス粉及びその製造方法、並びに石英ガラス成形体の製造方法
JPH054827A (ja) シリカガラス粉末及びその製法並びにこれを用いたシリカガラス成形体
JP3875735B2 (ja) 合成石英粉の製造方法
JPH0450132A (ja) 天然石英粉末の精製方法
JP3859303B2 (ja) 合成石英ガラス粉末の製造方法及び石英ガラス成形体
JP3806953B2 (ja) 合成石英粉の製造方法
JPH0563416B2 (ja)
JPH0234528A (ja) 石英ガラスの製造方法
JPH10203821A (ja) 合成石英ガラス粉末の製造方法及び石英ガラス成形体
JPH035329A (ja) 合成石英ガラスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080621

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090621

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100621

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100621

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110621

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120621

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120621

Year of fee payment: 10