JP3314134B2 - 複合酸化物薄膜の製造方法 - Google Patents
複合酸化物薄膜の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合酸化物薄膜の
製造方法に関するもので、特に、マイクロ波,ミリ波等
の高周波で有効に使用される複合酸化物薄膜の製造方法
に関するものである。
製造方法に関するもので、特に、マイクロ波,ミリ波等
の高周波で有効に使用される複合酸化物薄膜の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術】A(Mg1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ
土類金属)を主結晶相とする複合ペロブスカイト型酸化
物は、従来、高周波領域における誘電損失が少ない(Q
値が高い)ので、誘電体共振器等のマイクロ波誘電体材
料として有用な材料である(例えば、特開平5−205
524等参照)。
土類金属)を主結晶相とする複合ペロブスカイト型酸化
物は、従来、高周波領域における誘電損失が少ない(Q
値が高い)ので、誘電体共振器等のマイクロ波誘電体材
料として有用な材料である(例えば、特開平5−205
524等参照)。
【0003】従来、例えば、Ba(Mg1/2 W1/2 )O
3 焼結体は、先ず、BaCO3 粉末と、MgCO3 粉末
と、WO3 粉末とを混合し、仮焼粉砕してBa(Mg
1/2 W1/2 )O3 粉末を作製し、これを所定形状に成形
し、大気中1300〜1600℃程度で焼成することに
より作製していた。
3 焼結体は、先ず、BaCO3 粉末と、MgCO3 粉末
と、WO3 粉末とを混合し、仮焼粉砕してBa(Mg
1/2 W1/2 )O3 粉末を作製し、これを所定形状に成形
し、大気中1300〜1600℃程度で焼成することに
より作製していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年においては、電子
部品の小型化に伴い、素子の薄膜化、薄層化が行われつ
つある。また、半導体とモノリッシック化された高周波
用薄膜コンデンサ、薄膜フィルターの開発が望まれてい
る。このような素子を作製する為には、薄膜の低温合成
が必要であった。
部品の小型化に伴い、素子の薄膜化、薄層化が行われつ
つある。また、半導体とモノリッシック化された高周波
用薄膜コンデンサ、薄膜フィルターの開発が望まれてい
る。このような素子を作製する為には、薄膜の低温合成
が必要であった。
【0005】しかしながら、従来の固相焼結法でA(M
g1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶
相とした低損失材料を合成する為には、大気中で130
0から1600℃という高温での焼成が必要であった。
g1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶
相とした低損失材料を合成する為には、大気中で130
0から1600℃という高温での焼成が必要であった。
【0006】前述の低損失材料を低温で合成する手法と
して、ゾル・ゲル法が挙げられる。
して、ゾル・ゲル法が挙げられる。
【0007】このゾルゲル法は一般に金属アルコキシド
等の有機金属化合物を出発原料とし、有機溶媒に均一に
溶解させることによって、均一な溶液とし、この溶液を
加水分解することにより、金属酸化物あるいは水酸化物
からなるゾルやゲルを形成し、加熱・焼成することによ
り酸化物粉末を得たり、あるいはこの溶液を基板上に塗
布、乾燥、焼成することにより容易に薄膜化できる手法
である。
等の有機金属化合物を出発原料とし、有機溶媒に均一に
溶解させることによって、均一な溶液とし、この溶液を
加水分解することにより、金属酸化物あるいは水酸化物
からなるゾルやゲルを形成し、加熱・焼成することによ
り酸化物粉末を得たり、あるいはこの溶液を基板上に塗
布、乾燥、焼成することにより容易に薄膜化できる手法
である。
【0008】このゾル・ゲル法では、溶液の段階で酸化
物構造を有する前駆体が、溶液段階で均一に混合されて
いる為、純度が高く、組成の均一性に優れた酸化物(粉
末及び薄膜)を得ることができる。
物構造を有する前駆体が、溶液段階で均一に混合されて
いる為、純度が高く、組成の均一性に優れた酸化物(粉
末及び薄膜)を得ることができる。
【0009】しかしながら、このゾルゲル法において
も、溶液段階において含有する金属の電気陰性度の差、
あるいは含有する金属の配位数の拡張度等によって、親
和性の強い金属どうしが複合体を形成してしまい、結果
として、分子レベルでの組成の不均一が生じてしまう。
そのため、不均一性に起因し、ペロブスカイト結晶の生
成が不十分となるという問題があり、前述の低損失材料
の薄膜を低温で合成することは困難であった。
も、溶液段階において含有する金属の電気陰性度の差、
あるいは含有する金属の配位数の拡張度等によって、親
和性の強い金属どうしが複合体を形成してしまい、結果
として、分子レベルでの組成の不均一が生じてしまう。
そのため、不均一性に起因し、ペロブスカイト結晶の生
成が不十分となるという問題があり、前述の低損失材料
の薄膜を低温で合成することは困難であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に対して検討を重ねた結果、ゾルゲル法によってA(M
g1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶
相とする複合酸化物薄膜を合成する際、MgW複合体と
アルカリ土類金属前駆体が分子レベルで均一に混合した
溶液を用いることにより、A(Mg1/2 W1/2 )O
3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶相とする複合酸化
物薄膜を低温で形成できることを見い出し、本発明に至
った。
に対して検討を重ねた結果、ゾルゲル法によってA(M
g1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶
相とする複合酸化物薄膜を合成する際、MgW複合体と
アルカリ土類金属前駆体が分子レベルで均一に混合した
溶液を用いることにより、A(Mg1/2 W1/2 )O
3 (Aはアルカリ土類金属)を主結晶相とする複合酸化
物薄膜を低温で形成できることを見い出し、本発明に至
った。
【0011】即ち、本発明の複合酸化物薄膜の製造方法
は、アルカリ土類金属、MgおよびWからなる複合ペロ
ブスカイト型結晶相を主として含有する複合酸化物薄膜
の製造方法であって、Mg化合物とW化合物により、M
gW複合アルコキシドを合成した後、該MgW複合アル
コキシドとアルカリ土類金属化合物を混合して塗布溶液
を合成し、該塗布溶液を基板表面に塗布して焼成する方
法である。
は、アルカリ土類金属、MgおよびWからなる複合ペロ
ブスカイト型結晶相を主として含有する複合酸化物薄膜
の製造方法であって、Mg化合物とW化合物により、M
gW複合アルコキシドを合成した後、該MgW複合アル
コキシドとアルカリ土類金属化合物を混合して塗布溶液
を合成し、該塗布溶液を基板表面に塗布して焼成する方
法である。
【0012】本発明においては、MgW複合アルコキシ
ドは、カルボン酸塩であるMg化合物と、W化合物との
還流操作により合成されたり、アルコキシドであるMg
化合物とW化合物により合成した後、安定化処理を行う
ことによって作製される。
ドは、カルボン酸塩であるMg化合物と、W化合物との
還流操作により合成されたり、アルコキシドであるMg
化合物とW化合物により合成した後、安定化処理を行う
ことによって作製される。
【0013】
【作用】本発明の複合酸化物薄膜の製造方法は、アルカ
リ土類金属A前駆体に対して、安定なMg−O−W結合
を有するMgW複合体が形成されるため、分子レベルで
均一に混合したA−Mg−W前駆体が形成され、これに
よりA(Mg1/2 W1/2)O3 (Aはアルカリ土類金
属)を主結晶相とする複合酸化物薄膜を低温で作製する
ことが可能となる。
リ土類金属A前駆体に対して、安定なMg−O−W結合
を有するMgW複合体が形成されるため、分子レベルで
均一に混合したA−Mg−W前駆体が形成され、これに
よりA(Mg1/2 W1/2)O3 (Aはアルカリ土類金
属)を主結晶相とする複合酸化物薄膜を低温で作製する
ことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の誘電体薄膜作製において
は、まず塗布溶液としてアルカリ土類金属、Ba、M
g、Wの金属化合物が均一に溶解した前駆体溶液を調製
する。
は、まず塗布溶液としてアルカリ土類金属、Ba、M
g、Wの金属化合物が均一に溶解した前駆体溶液を調製
する。
【0015】まずアルカリ土類金属もしくは、アルカリ
土類金属の有機酸塩、無機塩、アルコキシドから選択さ
れる少なくとも1種の金属化合物をR1 OH、R2 OC
2 H4 OH、R3 COOH(R1 、R2 、R3 :炭素数
1以上のアルキル基)で示される溶媒に混合する。アル
カリ土類金属はBa、Sr、Caから選ばれる少なくと
も一種の金属をいう。
土類金属の有機酸塩、無機塩、アルコキシドから選択さ
れる少なくとも1種の金属化合物をR1 OH、R2 OC
2 H4 OH、R3 COOH(R1 、R2 、R3 :炭素数
1以上のアルキル基)で示される溶媒に混合する。アル
カリ土類金属はBa、Sr、Caから選ばれる少なくと
も一種の金属をいう。
【0016】次にMg化合物とW化合物により、アルカ
リ土類金属化合物の共存下においても安定に存在するM
gW複合アルコキシドを合成する。Mg、及びWの有機
酸塩,無機塩,アルコキシドから選択される少なくとも
1種のMg化合物,W化合物を、所定のモル比でR1 O
H、R2 OC2 H4 OH、R3 COOH(R1 、R2、
R3 :炭素数1以上のアルキル基)で示される溶媒に混
合する。混合後、溶媒の沸点まで溶液の温度を上昇さ
せ、還流操作を行い、安定なMgW複合アルコキシドを
合成する。
リ土類金属化合物の共存下においても安定に存在するM
gW複合アルコキシドを合成する。Mg、及びWの有機
酸塩,無機塩,アルコキシドから選択される少なくとも
1種のMg化合物,W化合物を、所定のモル比でR1 O
H、R2 OC2 H4 OH、R3 COOH(R1 、R2、
R3 :炭素数1以上のアルキル基)で示される溶媒に混
合する。混合後、溶媒の沸点まで溶液の温度を上昇さ
せ、還流操作を行い、安定なMgW複合アルコキシドを
合成する。
【0017】例えば、Mg化合物がカルボン酸塩である
場合、W化合物との還流操作により、アルカリ土類金属
化合物の共存下においても安定に存在するMgW複合ア
ルコキシドを合成することができる。また、Mg化合物
とW化合物がアルコキシドである場合には、これら化合
物によりMgW複合アルコキシドを合成し、後述する安
定化処理を行い、アルカリ土類金属化合物の共存下にお
いても安定に存在するMgW複合アルコキシドを合成す
ることができる。
場合、W化合物との還流操作により、アルカリ土類金属
化合物の共存下においても安定に存在するMgW複合ア
ルコキシドを合成することができる。また、Mg化合物
とW化合物がアルコキシドである場合には、これら化合
物によりMgW複合アルコキシドを合成し、後述する安
定化処理を行い、アルカリ土類金属化合物の共存下にお
いても安定に存在するMgW複合アルコキシドを合成す
ることができる。
【0018】即ち、他の求核性の有機金属化合物の存在
下においても安定なMg−O−W結合を有するMgW複
合アルコキシド分子を合成する手法としては、例えば、
アルコキシド原料を用いた場合、酸等の触媒の共存下
で還流操作を行うことにより、分子内での脱エ−テル反
応を促進する。あるいは、還流操作による複合化を行
った後、無水酢酸,エタノ−ルアミン等に代表される安
定化剤を添加する。あるいは、カルボン酸塩とアルコ
キシドの還流操作により、分子内での脱エステル反応を
促進する。あるいは、水酸化物とアルコキシドの還流
操作により、分子内での脱アルコ−ル反応を促進する。
以上のいずれかの手法を用いることにより、他の求核性
有機金属化合物の存在下においても安定なMg−O−W
結合を有するMgW複合アルコキシド分子を合成できる
が、特にの手法が安定なMgW複合体を合成するのに
望ましい。
下においても安定なMg−O−W結合を有するMgW複
合アルコキシド分子を合成する手法としては、例えば、
アルコキシド原料を用いた場合、酸等の触媒の共存下
で還流操作を行うことにより、分子内での脱エ−テル反
応を促進する。あるいは、還流操作による複合化を行
った後、無水酢酸,エタノ−ルアミン等に代表される安
定化剤を添加する。あるいは、カルボン酸塩とアルコ
キシドの還流操作により、分子内での脱エステル反応を
促進する。あるいは、水酸化物とアルコキシドの還流
操作により、分子内での脱アルコ−ル反応を促進する。
以上のいずれかの手法を用いることにより、他の求核性
有機金属化合物の存在下においても安定なMg−O−W
結合を有するMgW複合アルコキシド分子を合成できる
が、特にの手法が安定なMgW複合体を合成するのに
望ましい。
【0019】作製したアルカリ土類金属前駆体溶液とM
gW複合アルコキシド溶液、あるいはMgW複合アルコ
キシドを所定のモル比で混合し、塗布溶液とする。混合
後の還流操作は特に必要としない。
gW複合アルコキシド溶液、あるいはMgW複合アルコ
キシドを所定のモル比で混合し、塗布溶液とする。混合
後の還流操作は特に必要としない。
【0020】そして、Pt,Au,Cr等の下部電極が
形成された基板上に、前記塗布溶液をスピンコ−ト法,
ディップコ−ト法,スプレ−法等の手法により成膜す
る。
形成された基板上に、前記塗布溶液をスピンコ−ト法,
ディップコ−ト法,スプレ−法等の手法により成膜す
る。
【0021】成膜後、大気中で300〜400℃の温度
で1分間熱処理を行い、膜中に残留した有機物を燃焼さ
せ、ゲル膜とする。さらに、大気中で750℃で焼成を
行い、結晶化と共に、膜中の有機物を完全に除去する。
焼成時間は、A(Mg1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ
土類金属)結晶の粒径が最適となる時間を採用する。
で1分間熱処理を行い、膜中に残留した有機物を燃焼さ
せ、ゲル膜とする。さらに、大気中で750℃で焼成を
行い、結晶化と共に、膜中の有機物を完全に除去する。
焼成時間は、A(Mg1/2 W1/2 )O3 (Aはアルカリ
土類金属)結晶の粒径が最適となる時間を採用する。
【0022】尚、1回の膜厚はクラックの生成を抑える
為、溶液の塗布厚みは0.1μm以下が望ましい。
為、溶液の塗布厚みは0.1μm以下が望ましい。
【0023】このような塗布溶液の塗布〜焼成までの工
程を繰り返すことにより複合酸化物薄膜が得られる。得
られた複合酸化物薄膜の膜厚は、製造の容易性および絶
縁性という観点から0.3〜1.0μmであることが望
ましい。
程を繰り返すことにより複合酸化物薄膜が得られる。得
られた複合酸化物薄膜の膜厚は、製造の容易性および絶
縁性という観点から0.3〜1.0μmであることが望
ましい。
【0024】
実施例1(Ba−Mg−W系) 酢酸マグネシウム10mmolとペンタイソプロポキシ
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間でのエステル脱離反応
が促進され、安定なMg−O−W結合を有するMgW複
合アルコキシドが形成された事を確認した。
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間でのエステル脱離反応
が促進され、安定なMg−O−W結合を有するMgW複
合アルコキシドが形成された事を確認した。
【0025】金属Ba20mmolを200mmolの
2−メトキシエタノ−ル中に溶解させ、Baアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成した。
2−メトキシエタノ−ル中に溶解させ、Baアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成した。
【0026】Ba:Mg:W=1:0.5:0.5の組
成になる様混合し、Ba−Mg−W(BMW)複合アル
コキシド溶液を合成した。
成になる様混合し、Ba−Mg−W(BMW)複合アル
コキシド溶液を合成した。
【0027】Ptがスパッタ蒸着されたサファイア基板
上に、BMW溶液を滴下し、スピンコ−ト法により成膜
した。成膜後、300℃で1分間、750℃で5分間の
熱処理を行い、ゲル膜とした。成膜、熱処理を繰り返す
事により、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を得た。
上に、BMW溶液を滴下し、スピンコ−ト法により成膜
した。成膜後、300℃で1分間、750℃で5分間の
熱処理を行い、ゲル膜とした。成膜、熱処理を繰り返す
事により、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を得た。
【0028】薄膜表面に直径0.22mmの金電極をス
パッタ蒸着により形成し、LCRメ−タ−を用いて、誘
電特性を評価した。
パッタ蒸着により形成し、LCRメ−タ−を用いて、誘
電特性を評価した。
【0029】図1に作製したBMW薄膜のX線回折プロ
ファイルを示す。Ba(Mg1/2 W1/2 )O3 からなる
ペロブスカイト単一相であった。750℃の低温でBM
W薄膜が作製できた。25℃、1MHzでの薄膜の比誘
電率は約20であり、焼結体とほぼ同等の値であった。
この結果を表1の試料No.4に示す。
ファイルを示す。Ba(Mg1/2 W1/2 )O3 からなる
ペロブスカイト単一相であった。750℃の低温でBM
W薄膜が作製できた。25℃、1MHzでの薄膜の比誘
電率は約20であり、焼結体とほぼ同等の値であった。
この結果を表1の試料No.4に示す。
【0030】また、上記方法と同様にして、表1に示し
た組成になる様、BMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Ba
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
た組成になる様、BMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Ba
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
【0031】
【表1】
【0032】この表1より、750℃の低温焼成で、比
誘電率15以上、ペロブスカイト生成率96%以上のB
MW薄膜が得られることが判る。
誘電率15以上、ペロブスカイト生成率96%以上のB
MW薄膜が得られることが判る。
【0033】実施例2 ジエトキシマグネシウム10mmolとペンタイソプロ
ポキシタングステン10mmolを秤量し、2−メトキ
シエタノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で
還流を24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成し
た。この複合体に10mmolの無水酢酸を混合し、安
定化処理を行った。
ポキシタングステン10mmolを秤量し、2−メトキ
シエタノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で
還流を24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成し
た。この複合体に10mmolの無水酢酸を混合し、安
定化処理を行った。
【0034】金属Ba20mmolを200mmolの
2−メトキシエタノ−ル中に溶解させ、Baアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成し、これをBa:M
g:W=1:0.5:0.5の組成になるようにMgW
複合アルコキシドに混合し、BMW複合アルコキシド溶
液を合成した。
2−メトキシエタノ−ル中に溶解させ、Baアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成し、これをBa:M
g:W=1:0.5:0.5の組成になるようにMgW
複合アルコキシドに混合し、BMW複合アルコキシド溶
液を合成した。
【0035】実施例1と同様の手法で、成膜、熱処理を
繰り返し、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を作製した。
作製したBMW薄膜は実施例1と同様、BMW単相であ
り、比誘電率は約20であった。
繰り返し、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を作製した。
作製したBMW薄膜は実施例1と同様、BMW単相であ
り、比誘電率は約20であった。
【0036】比較例 ジエトキシマグネシウム10mmolとペンタイソプロ
ポキシタングステン10mmolを秤量し、2−メトキ
シエタノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で
還流を24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成し
た。
ポキシタングステン10mmolを秤量し、2−メトキ
シエタノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で
還流を24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成し
た。
【0037】実施例1と同様に、金属Ba20mmol
を200mmolの2−メトキシエタノ−ル中に溶解さ
せ、Baアルコキシド(メトキシエトキシド)を合成
し、この溶液を、Ba:Mg:W=1:0.5:0.5
の組成になるようにMgW複合アルコキシドに混合し、
BMW複合アルコキシド溶液を合成した。しかし、この
溶液は安定性が悪く、Mg原料が沈澱した。
を200mmolの2−メトキシエタノ−ル中に溶解さ
せ、Baアルコキシド(メトキシエトキシド)を合成
し、この溶液を、Ba:Mg:W=1:0.5:0.5
の組成になるようにMgW複合アルコキシドに混合し、
BMW複合アルコキシド溶液を合成した。しかし、この
溶液は安定性が悪く、Mg原料が沈澱した。
【0038】実施例1と同様の手法で、成膜、熱処理を
繰り返し、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を作製した。
作製した薄膜のX線回折プロファイルを図2に示す。X
線回折測定から得られたBa(Mg1/2 W1/2 )O3 の
ペロブスカイト生成率は約70%であった。
繰り返し、膜厚約0.3μmのBMW薄膜を作製した。
作製した薄膜のX線回折プロファイルを図2に示す。X
線回折測定から得られたBa(Mg1/2 W1/2 )O3 の
ペロブスカイト生成率は約70%であった。
【0039】実施例3(Sr−Mg−W系) 酢酸マグネシウム10mmolとペンタイソプロポキシ
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
【0040】金属Sr20mmolを200mmolの
2−メトキシエタノ−ル中の溶解させ、Srアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成した。Sr:Mg:W
=1:0.5:0.5の組成になる様混合し、SMW前
駆体溶液を合成した。
2−メトキシエタノ−ル中の溶解させ、Srアルコキシ
ド(メトキシエトキシド)を合成した。Sr:Mg:W
=1:0.5:0.5の組成になる様混合し、SMW前
駆体溶液を合成した。
【0041】Ptがスパッタ蒸着されたサファイア基板
上に、実施例1と同様の手法で薄膜作製を行い、膜厚約
0.3μmのSr−Mg−W(SMW)薄膜を得た。薄
膜表面に直径0.22mmの金電極をスパッタ蒸着によ
り形成し、LCRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価
し、その結果を表2の試料No.8に記載した。
上に、実施例1と同様の手法で薄膜作製を行い、膜厚約
0.3μmのSr−Mg−W(SMW)薄膜を得た。薄
膜表面に直径0.22mmの金電極をスパッタ蒸着によ
り形成し、LCRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価
し、その結果を表2の試料No.8に記載した。
【0042】また、作製したSMW薄膜は実施例1と同
様、SMWペロブスカイト単一相であった。25℃、1
MHzでの薄膜の比誘電率は20であり、焼結体とほぼ
同等の値であった。
様、SMWペロブスカイト単一相であった。25℃、1
MHzでの薄膜の比誘電率は20であり、焼結体とほぼ
同等の値であった。
【0043】また、上記方法と同様にして、表2に示し
た組成になる様、SMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Sr
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
た組成になる様、SMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Sr
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
【0044】
【表2】
【0045】この表2より、750℃の低温焼成で、比
誘電率12以上、ペロブスカイト生成率96%以上のS
MW薄膜が得られることが判る。
誘電率12以上、ペロブスカイト生成率96%以上のS
MW薄膜が得られることが判る。
【0046】実施例4(Ca−Mg−W系) 酢酸マグネシウム10mmolとペンタイソプロポキシ
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
【0047】ジエトキシカルシウム20mmolと20
0mmolの2−メトキシエタノ−ルを混合し、80℃
で10時間、還流操作を行い、Caアルコキシド(メト
キシエトキシド)を合成した。Ca:Mg:W=1:
0.5:0.5の組成になる様混合し、Ca−Mg−W
(CMW)前駆体溶液を合成した。
0mmolの2−メトキシエタノ−ルを混合し、80℃
で10時間、還流操作を行い、Caアルコキシド(メト
キシエトキシド)を合成した。Ca:Mg:W=1:
0.5:0.5の組成になる様混合し、Ca−Mg−W
(CMW)前駆体溶液を合成した。
【0048】Ptがスパッタ蒸着されたサファイア基板
上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、膜厚
約0.3μmのCMW薄膜を得た。薄膜表面に直径0.
22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、LCR
メ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、その結果を表3
の試料No.12に記載した。
上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、膜厚
約0.3μmのCMW薄膜を得た。薄膜表面に直径0.
22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、LCR
メ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、その結果を表3
の試料No.12に記載した。
【0049】また、作製したCMW薄膜は実施例1と同
様、CMWペロブスカイト単一相であった。25℃、1
MHzでの薄膜の比誘電率は20であり、焼結体とほぼ
同等の値であった。
様、CMWペロブスカイト単一相であった。25℃、1
MHzでの薄膜の比誘電率は20であり、焼結体とほぼ
同等の値であった。
【0050】また、上記方法と同様にして、表3に示し
た組成になる様、CMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Ca
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
た組成になる様、CMW前駆体溶液を合成し、それを用
いて作製した薄膜の室温での比誘電率と、X線回折測定
から得られた薄膜結晶の主結晶相の割合を示す。Ca
(Mg1/2 W1/2 )O3 からなるペロブスカイト生成率
はピーク強度比から求めた値である。
【0051】
【表3】
【0052】この表3より、750℃の低温焼成で、比
誘電率17以上、ペロブスカイト生成率96%以上のC
MW薄膜が得られることが判る。
誘電率17以上、ペロブスカイト生成率96%以上のC
MW薄膜が得られることが判る。
【0053】実施例5(Ba−Sr−Mg−W系) 酢酸マグネシウム10mmolとペンタイソプロポキシ
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
【0054】実施例1および実施例3と同様に、Baア
ルコキシドおよびSrアルコキシドを合成した。これら
の溶液を、Ba:Sr:Mg:W=1−x:x:0.
5:0.5の組成になるように、MgW複合アルコキシ
ドに混合し、Ba−Sr−Mg−W(BSMW)前駆体
溶液を合成した。
ルコキシドおよびSrアルコキシドを合成した。これら
の溶液を、Ba:Sr:Mg:W=1−x:x:0.
5:0.5の組成になるように、MgW複合アルコキシ
ドに混合し、Ba−Sr−Mg−W(BSMW)前駆体
溶液を合成した。
【0055】Ptがスパッタ蒸着されたサファイア基板
上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、膜厚
約0.3μmのBSMW薄膜を得た。薄膜表面に直径
0.22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、L
CRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、表4に結果
を記載した。
上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、膜厚
約0.3μmのBSMW薄膜を得た。薄膜表面に直径
0.22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、L
CRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、表4に結果
を記載した。
【0056】また、作製した薄膜の組成と室温での比誘
電率およびX線回折測定から得られた薄膜結晶の主結晶
相の割合、並びにペロブスカイト生成率を示した。
電率およびX線回折測定から得られた薄膜結晶の主結晶
相の割合、並びにペロブスカイト生成率を示した。
【0057】
【表4】
【0058】この表4より、750℃の低温焼成で、比
誘電率20、ペロブスカイト生成率100%のBSMW
薄膜が得られることが判る。
誘電率20、ペロブスカイト生成率100%のBSMW
薄膜が得られることが判る。
【0059】実施例6(Ba−Ca−Mg−W系) 酢酸マグネシウム10mmolとペンタイソプロポキシ
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
タングステン10mmolを秤量し、2−メトキシエタ
ノ−ル200mmol中に溶解した。120℃で還流を
24時間行い、MgW複合アルコキシドを合成した。溶
液のIRスペクトルにおいて、1740cm-1付近にエ
ステルの吸収がみられ、両原料間での反応が促進され、
Mg−O−W結合を有するMgW複合アルコキシドが形
成された事を確認した。
【0060】実施例1および実施例4と同様に、Baア
ルコキシドおよびCaアルコキシドを合成した。これら
の溶液を、Ba:Ca:Mg:W=1−x:x:0.
5:0.5の組成になるように、MgW複合アルコキシ
ドに混合し、Ba−Ca−Mg−W(BCMW)前駆体
溶液を合成した。Ptがスパッタ蒸着されたサファイア
基板上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、
膜厚約0.3μmのBCMW薄膜を得た。薄膜表面に直
径0.22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、
LCRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、表5に記
載した。
ルコキシドおよびCaアルコキシドを合成した。これら
の溶液を、Ba:Ca:Mg:W=1−x:x:0.
5:0.5の組成になるように、MgW複合アルコキシ
ドに混合し、Ba−Ca−Mg−W(BCMW)前駆体
溶液を合成した。Ptがスパッタ蒸着されたサファイア
基板上に、実施例1と同様の手法で、薄膜作製を行い、
膜厚約0.3μmのBCMW薄膜を得た。薄膜表面に直
径0.22mmの金電極をスパッタ蒸着により形成し、
LCRメ−タ−を用いて、誘電特性を評価し、表5に記
載した。
【0061】また、作製した薄膜の組成と室温での比誘
電率およびX線回折測定から得られた薄膜結晶の主結晶
相とその割合、並びにペロブスカイト生成率を示した。
電率およびX線回折測定から得られた薄膜結晶の主結晶
相とその割合、並びにペロブスカイト生成率を示した。
【0062】
【表5】
【0063】この表5から、750℃の低温焼成で、比
誘電率19以上、ペロブスカイト生成率100%のBS
MW薄膜が得られることが判る。
誘電率19以上、ペロブスカイト生成率100%のBS
MW薄膜が得られることが判る。
【0064】
【発明の効果】本発明では、MgW複合体がA−Mg−
W前駆体溶液中で安定に存在する事により、分子レベル
での組成の不均一が生じず、A(Mg1/2 W1/2 )O3
(Aはアルカリ土類金属)を主結晶とする低損失薄膜材
料を750℃の低温で作製できる。また低温合成できる
ことにより、半導体とモノリシック化された、高周波用
薄膜コンデンサ、薄膜フィルターを供給することが可能
となる。
W前駆体溶液中で安定に存在する事により、分子レベル
での組成の不均一が生じず、A(Mg1/2 W1/2 )O3
(Aはアルカリ土類金属)を主結晶とする低損失薄膜材
料を750℃の低温で作製できる。また低温合成できる
ことにより、半導体とモノリシック化された、高周波用
薄膜コンデンサ、薄膜フィルターを供給することが可能
となる。
【図1】実施例1で作製したBMW系薄膜のX線回折プ
ロファイルである。
ロファイルである。
【図2】比較例で作製した薄膜のX線回折プロファイル
である。
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01P 7/10 C04B 35/00 J
Claims (3)
- 【請求項1】アルカリ土類金属、MgおよびWからなる
複合ペロブスカイト型結晶相を主として含有する複合酸
化物薄膜の製造方法であって、Mg化合物とW化合物に
よりMgW複合アルコキシドを合成した後、該MgW複
合アルコキシドとアルカリ土類金属化合物を混合して塗
布溶液を合成し、該塗布溶液を基板表面に塗布して焼成
することを特徴とする複合酸化物薄膜の製造方法。 - 【請求項2】前記MgW複合アルコキシドは、カルボン
酸塩であるMg化合物と、W化合物との還流操作により
合成され、アルカリ土類金属化合物の共存下においても
安定に存在することを特徴とする請求項1記載の複合酸
化物薄膜の製造方法。 - 【請求項3】前記MgW複合アルコキシドは、アルコキ
シドであるMg化合物とW化合物により合成した後、安
定化処理を行うことによって作製され、アルカリ土類金
属化合物の共存下においても安定に存在することを特徴
とする請求項1記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07785296A JP3314134B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 複合酸化物薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07785296A JP3314134B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 複合酸化物薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09268059A JPH09268059A (ja) | 1997-10-14 |
JP3314134B2 true JP3314134B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=13645599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07785296A Expired - Fee Related JP3314134B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 複合酸化物薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3314134B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2002062569A1 (ja) * | 2001-02-05 | 2004-11-11 | 聖一 蓮覚寺 | 酸化物層を有する構造体、該構造体の製造方法、並びに該構造体を用いたコンデンサ及びフィルタ |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP07785296A patent/JP3314134B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09268059A (ja) | 1997-10-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |