JP3313792B2 - 写真要素、並びに写真画像の形成及び増幅方法 - Google Patents

写真要素、並びに写真画像の形成及び増幅方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー写真材料に組み
入れられるブロックされた現像主薬または現像主薬前駆
体に関する。より具体的には、本発明は潜像または銀画
像の補力または増幅方法に使用するための、カラー写真
材料に組み入れられるブロックされた現像主薬に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀類の好ましい感光性と酸化
剤特性に起因し、それらは長期にわたってカラー色素画
像の形成を助けるものとして写真材料中で使用されてき
た。しかし、一定量の色素画像の形成に必要なハロゲン
化銀量を低減することが望ましい。ハロゲン化銀量の低
減は、写真材料の原価、写真材料を処理するのに必要な
定着剤および漂白剤の量、ならびに環境に有害な廃棄生
成物の量を低減する。例えば、特開昭61−77,85
1号公報ならびに米国特許第4,526,860号、同
4,469,780号、同4,371,609号および
同4,045,225号明細書に記載されるように、写
真材料に塗布されるハロゲン化銀量を低減する努力は、
いわゆる画像補力法または増幅法に焦点が当てられてき
た。この方法によれば、普通より少ない量のハロゲン化
銀が写真要素に組み入れられている。このタイプの写真
要素は、本明細書において「低銀量(low silv
erlaydown)」写真材料と称する。この低銀量
材料は露光され、次いで現像主薬により金属銀に像様還
元されている。次に、増幅剤は、その増幅剤により現像
主薬の酸化用触媒として作用する生成した銀核の存在下
で、現像剤と接触せしめられる。次に、酸化された現像
主薬がカプラーと反応して色素画像を形成する。
【0003】既知の補力剤として、過酸化物類、ハロゲ
ン性酸類、ヨードソ化合物類およびコバルト(III)錯体
類があり、これらのうち過酸化水素がより高い増幅活性
を示すといわれている。例えば、J.S.Friedm
anによるHistoryof Color Phot
ography,406ページでは、銀触媒の存在下で
過酸化水素によるp−フェニレンジアミン発色現像主薬
の酸化的処理が記載されている。
【0004】しかし、現在の技術には各種の問題点が存
在するため、前記潜像または銀画像の増幅方法はいまだ
実用化されていない。典型的な増幅処理法では、増幅剤
と現像主薬が一の浴中に存在することに一つの難点があ
る。しかし、現像主薬は過酸化水素により酸化されるの
で、前記のような混合物の安定性または保存寿命は非常
に限定される。この問題点を解消する目的で、ハロゲン
化銀含有写真材料中に現像主薬を組み入れることが提案
された。例えば、米国特許第4,157,915号明細
書は、カルバメートでブロックされたp−フェニレンジ
アミン類の組み入れを、そして米国特許第4,371,
609号明細書は芳香族第一アミン化合物の組み入れを
記載する。
【0005】写真感光材料に現像主薬を組み入れる従来
の試みは、激しいカブリの問題、ハロゲン化銀乳剤の減
感および原材料保存性の不安定さを惹起した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決すべき課題は、カ
ブリを起こさないかまたは乳剤の減感を伴わない銀画像
の増幅方法で使用するための写真感光材料に組み入れる
ことのできる発色現像主薬を提供することにある。組み
入れられた発色現像主薬の酸化が、一般的に組み入れら
れるカプラー類を使用するインドアニリン色素類の像様
生成を促進することが望ましいであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題は、少なくとも
1つの写真ハロゲン化銀乳剤層と画像色素生成性カプラ
ーを担持する支持体を含んでなる多層カラー写真要素に
おいて、 (a)前記乳剤層の写真ハロゲン化銀が少なくとも70
モル%の塩化物で占められており、 (b)前記乳剤層の銀濃度が10〜500mg/m2 の範
囲内にあり、そして (c)前記要素が二価の求核試薬との反応によるが、一
価の求核試薬との反応によらない、写真処理中に脱ブロ
ック化されうるブロックされた発色現像主薬を含み、前
記二価の求核試薬はまた、脱ブロックされた現像主薬の
酸化もできる、ことを特徴とする多層カラー写真要素を
提供することによって解決される。
【0008】また、二価の求核剤の存在下で前記カラー
写真要素を現像する工程を含んでなるその写真要素の写
真カラー画像の形成方法も提供される。
【0009】
【具体的な態様】本発明によるブロックされた現像主薬
は、ガブリやハロゲン化銀乳剤の減感を伴うことなく低
銀量写真材料に現像主薬の組み入れを可能にする利点を
提供する。さらに、本発明の現像剤は、詳細には後述す
るのと同様な化合物を脱ブロック剤としても増幅もしく
は活性化剤としても使用できる有利な処理法も提供す
る。
【0010】本発明で利用される低銀量材料は、少なく
とも1つのハロゲン化銀写真乳剤層を含む。この乳剤
は、少なくとも70モル%の、好ましくは少なくとも9
5モル%の塩化銀と、1種以上の他のハロゲン化銀類、
例えば、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀およ
び臭ヨウ化銀からなる。典型的には、カラー写真材料
は、約400〜10,000mg/m2 の範囲内の量の銀
塩を含む。本発明の乳剤中の銀濃度は、約0.1mg/m
2 〜約2000mg/m2 の、好ましくは約10mg/m2
〜約500mg/m2 の範囲内にある。
【0011】本発明の乳剤での使用に適する材料の以下
の説明では、Research Disclosur
,1989年12月,Item 308119(Ke
nneth Mason Publications
Ltd,Emsworth,Hampshire PO
10 7DQ,U.K,発行)を引用するであろう。こ
れらの記載事項は引用することにより本明細書の内容と
なる。この刊行物は、以後、「Research Di
sclosure」と略称する。本発明の乳剤は、10
0,111、または110結晶面で特定される粗、中間
または微細ハロゲン化銀粒子を含むことができる。ま
た、平板状ハロゲン化銀粒子乳剤も使用できる。一般
に、平板状粒子乳剤は、総粒子投影面積の50%以上
が、直径を厚さの平方(両者ともミクロンで測定された
値)で割った値が25を越えるように選ばれた粒子直径
と厚さを有する平板状ハロゲン化銀粒子の結晶に占めら
れるものである。平板状粒子乳剤の具体例は、米国特許
第4,439,520号明細書に記載されている。
【0012】本発明の要素で使用するハロゲン化銀乳剤
は、ネガ型またはポジ型のいずれかであることができ
る。それらは、ハロゲン化銀粒子の表面で優先的に潜像
を形成できるか、またはハロゲン化銀の内部で優先的に
潜像を形成できる。ハロゲン化銀乳剤の調製は、常法、
例えば、シングルジェット法、ダブルジェット法、加速
流速法および断続沈殿法によって進めることができる。
【0013】これらのハロゲン化銀乳剤は、特定の波長
範囲の輻射線、例えば、可視スペクトルの赤、青もしく
は緑部、または他の波長範囲、例えば紫外、赤外もしく
はX線などに増感できる。ハロゲン化銀の増感は、金化
合物、イリジウム化合物または他のVIII族金属化合物の
ような化学増感剤、あるいはシアニン色素類、メロシア
ニン色素類または他の既知分光増感剤のような分光増感
剤で行うことができる。具体的な増感剤は、Resea
rch Disclosure、第IV節およびそこで引
用される刊行物に記載されている。
【0014】本発明のカラー写真材料に組み入れられる
現像主薬は、米国特許第5,019,492号明細書に
記載されるブロック基のような二価の求核剤との反応に
よって放出される基でブロックされる。この米国特許明
細書の内容は、引用することによって本明細書の内容と
なる。二価の求核剤は、構造が下記式(I)で示される
2つの求核性基を含む化合物である。
【0015】 HNu1 −X1 −Nu2 H (I) 上式中、Nu1 およびNu2 は、相互に独立して、求核
性のN,O,S,P,Se、置換されたN原子または置
換されたC原子であり、そしてX1 はj個の原子(jは
0,1または2である)の鎖である。有用な二価の求核
剤の具体例としては、次のものが挙げられる。
【0016】
【化1】
【0017】また、二価の求核剤は酸塩のような塩形
態、例えば硫酸塩または亜硫酸水素塩であることもでき
る。また、二価の求核剤として有用なものは、過酸化水
素誘導体、例えば、処理液で過酸化水素に加水分解でき
る、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩、ペルオキシ硫酸
水素塩、などである。また、二価の求核剤として有用な
ものは、式R−O−O−H(式中、Rはアルキルまたは
アリール基である)で示される過酸化水素の誘導体類で
ある)。
【0018】二価の求核剤として特に好ましいのは、上
記のように、過酸化水素は増幅処理において発色現像主
薬の酸化剤としても作用するので、過酸化水素である。
脱ブロック化剤と増幅剤の両方に作用する過酸化水素の
利用は、カラー写真要素の写真処理において2種の化合
物、一つは脱ブロック剤、そしてもう一つは増幅剤、を
使用する必要がないので、処理を簡潔にしそして処理原
価を低減する。
【0019】典型的には、ブロックされた現像主薬は、
ブロックされたフェニレンジアミンまたはブロックされ
たアミノフェノール発色現像主薬である。好ましくは、
本発明の発色現像主薬は、次式(II)で示される構造を
有する。
【0020】
【化2】
【0021】上式中、Zは二価の求核剤との反応により
分子の残余部から放出されうる発色現像主薬を完成する
原子を表し、R1 は未置換もしくは置換アルキレンまた
はアリーレン基であり、R2 は二価の求核剤の存在下で
ブロックされた現像主薬を含有する写真要素の処理によ
り求核置換反応を起こしうるように2つのカルボニル基
間に一定の距離を付与する置換もしくは未置換炭素原子
または窒素原子であり、そしてR3 は未置換もしくは置
換アルキルまたはアリール基であるか、あるいはR2
共に5もしくは6員の複素環式環を完成するのに必要な
原子を表す。
【0022】ブロックされた現像主薬の好ましい態様
は、それぞれ次式(III)および(IV)で示される構造を
有する。
【0023】
【化3】
【0024】上記各式中、R4 ,R5 およびR6 は、相
互に独立して、アルキル基(好ましくは、炭素原子1〜
3個を有するもの)、アリール基、アリールアルキル
基、アルコキシ基またはアルコキシアリール基である。
前記のようなブロックされた現像主薬を含む低銀量材料
は、保存安定性および処理により、より迅速な活性現像
主薬の放出性のどちらも示す。従来、現像主薬のような
写真的に有用な化合物のブロックされたものは、1つの
求核性基を含む求核化合物(例えば、メチルアミン、水
酸化物または水)との反応が可能であったので、写真感
光材料の保存安定性が低かった。本発明で使用するブロ
ックされた現像主薬は、1個の求核性基を含むにすぎな
い求核性化合物との反応では、脱ブロック化も活性化も
されない。逆に、二価の求核剤との反応によってのみ活
性化が起こる。
【0025】式(II)のZによって示される現像主薬成
分は、どのような発色現像主薬であってもよいが、好ま
しいのは、既知のフェニレンジアミンまたはアミノフェ
ノール発色現像主薬である。特に、有利なものは、次式
(V)で示される構造のp−フェニレンジアミン類であ
る。
【0026】
【化4】
【0027】上式中、R7 ,R8 およびR9 は、相互に
独立して、水素原子、炭素原子1〜4個のアルキル基ま
たは炭素原子1〜4個のヒドロキシアルキル、アルキル
スルホナミドアルキルもしくはアルコキシアルキル基で
ある。特に好ましいものは、次式(VI)の現像主薬であ
る。
【0028】
【化5】
【0029】上式中、Xは−OH,−NHSO2
3 ,−OCH3 または−Hである。好ましいアミノフ
ェノール類は、次式(VII)で示される構造を有する。
【0030】
【化6】
【0031】上式中、R10は水素原子または炭素原子1
〜4個のアルキル基であり、R11は水素原子または炭素
原子1〜4個のアルキル基である。式(II)のR1 は、
次式(VIII) で示される構造のメチルフェニレン基であ
る。
【0032】
【化7】
【0033】上式中、R12は水素原子、ハロゲン原子ま
たはアルキル、アリール、アルコキシ、アミドもしくは
スルホナミド基である。処理の前後および処理中のブロ
ックされた現像主薬の可動性または拡散性は、そのブロ
ックされた現像主薬分子に少なくとも1つのバラスト基
を付加することにより制御できる。R3 はバラスト基で
あることができ、そして/またはバラスト基はZ,R1
および/またはR2 に結合できる。写真的に有用な基の
拡散を制御するのに使用するバラスト基は、例えば、米
国特許第4,420,556号および同4,923,7
89号明細書に記載されており、その記載内容は引用す
ることにより本明細書の内容となる。具体的には、バラ
スト基としては、長鎖未置換アルキル基、例えば、炭素
原子5〜40個のアルキル基、アリールアルキル基、ま
たはアリール部分が未置換であるかもしくは置換された
アルコキシアリール基が挙げられる。これらのバラスト
基は、例えば、メチレン(−CH2 −)基がスルホナミ
ド(−NHSO2 −)基の置換により、さらに変性され
ていてもよい。
【0034】本発明で有用なブロックされた現像主薬の
具体例としては、下記のものが挙げられる。
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】写真要素に塗布される本発明のブロックさ
れた現像主薬は、得られた色素画像から有用な濃度を提
供するのに十分な量で存在しなければならない。放出効
率、現像効率、触媒効率、色素生成効率、などにより左
右されるが、一般的に、ブロックされた現像主薬の量
は、約50〜5000mg/m2 (0.1〜10ミリモル
/m2 )の範囲内にある。
【0043】写真要素へのブロックされた現像主薬の組
み入れは、常法により行うことができる。典型的な方法
は、当該技術分野で周知の手段により調製されるブロッ
クされた現像主薬のコロイドゼラチン分散体を使用す
る。一般的に、場合によって、高沸点有機溶媒(例え
ば、ジブチルフタレート)と共に、低沸点溶媒(例え
ば、酢酸エチル)にブロックされた現像主薬を溶解し、
次いで水性界面活性剤ゼラチン溶液で乳化させる。乳化
後、当該技術分野で周知のように、通常、コロイドミル
を行い、低沸点溶媒を留去または洗い流して除去する。
また、常用されているボールミル法を使用してブロック
された現像主薬を組み入れることもできる。
【0044】写真要素に本発明のブロックされた現像主
薬を組み入れるための改善方法は、同時係属中の米国特
許出願第810,322号を優先権主張の基礎とする他
の特許出願明細書によりTexter,Travisお
よびMooberryにより開示されており、この出願
内容は引用することにより本明細書の内容となる。この
改善された組み入れ方法によれば、ブロックされた現像
主薬の固体粒子とそのブロックされた現像主薬を写真要
素へ組み入れるのに利用される前記固体粒子不溶性のビ
ヒクルとを含んでなる分散体が利用される。これらの固
体粒子は、最大寸法でも約10μm未満の顕微鏡的に識
別できるサイズである。分散体ビヒクルは、ブロックさ
れた現像主薬が不溶性であるすべてのビヒクル、例え
ば、ブロックされた現像主薬を不溶性にするのに十分低
いpHの水性液体、ブロックされた現像主薬が不溶性であ
る有機溶媒、モノマー、またはポリマーバインダーであ
ることができる。このようなビヒクルの具体例として
は、ゼラチン塗布溶液が挙げられる。分散体は、当該技
術分野で既知のポリマーフィルム形成性バインダー、例
えば、写真材料中の親水性コロイドバインダー、を有す
る層へ組み入れるのに有用である。
【0045】固体粒子分散体として組み入れられる場
合、ブロックされた現像主薬は、増感された層または銀
塩(例えば、ハロゲン化銀)含有層へ拡散により接近し
うる写真要素のいずれの層に配置されてもよい。特に有
利なのは、それらが現像処理中に処理液と容易に接触し
うる層へそれらを配置することである。固体粒子分散体
は、当該技術分野で周知の方法で形成できる。これらの
方法には、分散体の形態でのブロックされた現像主薬の
沈殿または再沈殿法、および/または分散媒体の存在下
でブロックされた現像主薬の固体のミル法、例えばボー
ルミル法、サンドミル法または媒体ミル法を包含する。
再沈殿法(例えば、ブロックされた現像主薬を溶解し、
次いで溶媒を変化させるかおよび/または界面活性剤の
存在下で溶液のpHを変化される方法)は、当該技術分野
で周知である。ミル法も当該技術分野で周知であり、例
えば、米国特許第4,006,025号明細書に記載さ
れている。分散体におけるブロックされた現像主薬は、
約10μm未満、好ましくは約1μm未満の最大寸法を
有する必要がある。ブロックされた現像主薬は、通常、
約0.001μm以下の範囲のサイズに調製することが
できる。
【0046】本発明の要素の支持体は、数多くの写真要
素用支持体として周知のいずれであってもよい。これら
には、ポリマーフィルム、例えば三酢酸セルロースおよ
び二酢酸セルロースのようなセルロースエステル類、な
らびに二塩基性芳香族カルボン酸類と二価アルコール類
とのポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート)、紙およびポリマー被覆紙が包含される。
【0047】本発明の写真要素は、Research
Disclosure,第XVII節およびそこで引用され
ている文献に記載されているように選ばれた支持体上へ
塗布できる。本発明に従う多色写真要素は、一般的に、
少なくとも1種のイエロー画像色素生成性カプラーと組
み合わさった青感性ハロゲン化銀層、少なくとも1種の
マゼンタ画像色素生成性カプラーと組み合わさった緑感
性ハロゲン化銀層および少なくとも1種のシアン画像色
素生成性カプラーと組み合わさった赤感性ハロゲン化銀
層を含んでなる。発色カプラー類は、Research
Disclosure,第 VII節、パラグラフD,
E,FおよびG、ならびにそこで引用される刊行物に記
載されている。特に、有用なカプラー類としては、ピバ
ロイルアセトアニリドまたはフェニルアセトアニリドイ
エロー画像色素生成性カプラー類、ピラゾロンまたはピ
ラドロトリアゾールマゼンタ画像色素生成性カプラー類
およびナフトール系もしくはフェノール系シアン画像色
素生成性カプラー類が挙げられる。これらのカプラー類
は、Research Disclosure,第 VII
節、パラグラフCおよびそこで引用される刊行物に記載
されるように要素または乳剤中に組み入れることができ
る。
【0048】本発明の写真要素またはそれらの個個の層
は、他の周知の各種添加剤および層のいずれかを含むこ
とができる。これらとしては、例えば、蛍光増白剤(R
esearch Disclosure,第V節参
照)、カブリ防止剤および画像安定化剤(Resear
ch Disclosure,第VI節参照)、フィルタ
ー層の中間粒子吸収剤のような光吸収性材料および光散
乱剤(ResearchDisclosure,第VIII
節参照)、ゼラチン硬化剤(ResearchDisc
losure,第X節参照)、酸化された現像主薬捕捉
剤、塗布助剤および各種界面活性剤、オーバーコート
層、中間層、障壁層およびハレーション防止層(Res
earch Disclosure,第VII 節、パラグ
ラフK参照)、帯電防止剤(Research Dis
closure、第XIII節参照)、可塑剤および滑剤
(Research Disclosure、第XII 節
参照)、マット剤(Research Disclos
ure、第XVI 節参照)、汚染防止剤および画像色素安
定化剤(Research Disclosure、第
VII 節、パラグラフIおよびJ参照)、現像抑制剤放出
性カプラーおよび漂白促進剤放出性カプラー(Rese
arch Disclosure、第VII 節、パラグラ
フF参照)、現像改質剤(Research Disc
losure、第XXI 節、参照)、ならびに当該技術分
野で既知の他の添加剤および層を含めることができる。
【0049】本発明の写真要素は、Research
Disclosure、第XVIII 節に記載されるよう
に、化学線、典型的には可視領域のスペクトルに露光し
て潜像を形成し、次いで、Research Disc
losure、第XIX 節、パートGに記載されるように
可視色素画像を形成する目的で処理できる。本発明の写
真要素は、常法により、約9〜14のpHのアクチベータ
ー溶液と露光された写真要素を接触させることにより現
像される。アクチベーター溶液は、現像主薬を脱ブロッ
ク化するための少なくとも1種の二価の求核剤と、増幅
用の少なくとも1種の酸化剤とカプリング化学反応を活
性化するためのアルカリを含む。既に説明したように、
過酸化水素アクチベーター溶液が特に好ましい。これ
は、過酸化水素が二価の求核剤としても酸化剤としても
作用するからである。さらに、増幅処理中に酸化剤とし
ても作用しうる、例えば過ホウ酸塩も好ましい。また、
二価の求核剤としての一つの化合物と酸化剤としてのも
う一つの化合物を含むアクチベーター溶液も使用できる
が、これは利点が少ない。
【0050】アクチベーター溶液は、通常の緩衝剤で緩
衝化する必要がある。炭酸塩またはホウ酸塩で緩衝化さ
れたアクチベーター溶液が本発明で使用するのに好まし
い。金属イオン汚染によるアクチベーター溶液、特に過
酸化水素アクチベーター溶液、の分解を防ぐには、既知
の金属イオン封鎖剤をアクチベーター溶液に添加すれば
よい。具体的な金属イオン封鎖剤の例としては、1−ヒ
ドロキシエチル−1,1−ジホスホン酸およびジエチレ
ントリアミン五酢酸が挙げられる。
【0051】好ましいアクチベーター溶液は、約0.1
〜3.0重量%の過酸化水素、約0.2〜2.0重量%
の界面活性剤、約5〜50g/LのK2 CO3 、約1〜
10g/LのKODAK PHOTO−FLO 20
0、約0.1〜5g/Lの1−ヒドロキシエチル−1,
1−ジホスホン酸および約0.1〜5g/Lのジエチレ
ントリアミン五酢酸を含む。
【0052】現像は、通常の漂白、定着、漂白定着工程
により、銀およびハロゲン化銀を除去し、次いで洗浄、
乾燥する。漂白浴は、一般に、水溶性塩と鉄(III)の錯
体(例えば、フェリシアン酸カリウム,塩化第二鉄、フ
ェリックエチレンジアミン四酢酸のアンモニウムもしく
はカリウム塩)、水溶性二クロム酸塩(例えば、二クロ
ム酸カリウム、ナトリウムもしくはリチウム)、などの
酸化剤水溶液を含む。定着浴は、一般的に、銀イオンと
可溶性塩を形成する化合物(例えば、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸アンモニウム、チオシアン酸カリウム、チ
オシアン酸ナトリウム、チオウレア、など)の水溶液を
含む。
【0053】
【実施例】本発明で利用するブロックされた発色現像主
薬は、有機合成技術分野で既知の方法により製造でき
る。典型的には、それらは次の反応スキームに従って合
成される。
【0054】
【化15】
【0055】
【化16】
【0056】合成例:化合物(1)の製造(A)の製造 アセト酢酸エチル(65g、0.5モル)と、t−ブタ
ノール(200mL)とテトラヒドロフラン(200mL)
を含む2リットルの3口丸底フラスコに温度計、攪拌
機、窒素入口および先端に氷水冷却器を備えた滴下漏斗
を設置した。混合物を0℃に冷却し、ゆるやかな窒素気
流下で激しく攪拌しながら、カリウムt−ブトキシド
(56g、0.5モル)をゆっくり添加した(温度<2
0℃)。約5分後に均質溶液が得られた。温度は約10
℃に昇温しながらヨウ化メチル(32mL、0.5モル)
を滴下漏斗から加えた。氷浴を室温(20℃)下の水浴
に置き換えた後、さらに30分間攪拌したところヨウ化
カリウムが沈殿してきた。混合物を再び0℃に冷却し、
さらにヨウ化メチル(40mL)を加え、次いでカリウム
t−ブトキシド(56g、0.5モル)を加えた(温度
<30℃)。混合物を室温で48時間攪拌し、次いで約
1Lの水と0.5Lの飽和NaCl溶液で希釈した後、
混合物をエーテルで抽出した。エーテル溶液を0.1N
NaOH、次いで1N HClで洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、油状物になるまで濃縮した。粗ジメチ
ル化アセト酢酸エチル(64g、収率81%)は、予想
した化合物に一致するNMRスペクトルを有した。
【0057】粗ジメチル化アセト酢酸エチル(64g、
約0.4モル)、NaOH(48g、1.2モル)、水
(320mL)および痕跡量の指示色素(メタニルイエロ
ー)を、均質溶液が得られるまで18時間撹拌した。残
存するアルカリ不溶性物質を少量のエーテルで洗浄除去
した。次に、アルカリ溶液を氷水で冷却し、指示色素が
紫色に変るまで濃HCl(約100mL)により慎重に中
和した。冷溶液に飽和NaClを加えた後、塩化メチレ
ンで数回抽出した。抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、
濾過し、次いで30℃で濃縮して粗酸(50g)を油状
物として得た(この酸は氷温で固形化する)NMRスペ
クトルは、粗酸中に少量のエタノールが存在することを
示した。過度の脱炭酸を避けるため、温度におけるオキ
サリルクロライド(75mL、0.86モル)および痕跡
量のトリエチルアミンとの反応に前記の酸を直ちに使用
した。混合物を、水流アスピレーター減圧下のロータリ
ーエバポレーターを使用して30℃で濃縮した。過剰の
オキサリルクロライドを、塩化メチレンとの同時蒸留に
より留去して粗2,2−ジメチル−3−オキソブチリル
クロライド(A)(49g、82%)を得た。粗生成物の
一部(45g)を、水流アスピレーター下の6インチビ
グロウカラムを通して蒸留(bp50〜55℃)して、
精製された無色生成物(30g、67%)を得た。エト
キシ基を含む少量の不純物が、後半の生成物画分と一緒
に蒸留されてきた。この不純物は、酸塩化物を生成する
前の完全なエタノール除去により除くことができた。
【0058】(B)の製造 市販の3−ニトロ−4−ヒドロキシベンジルアルコール
(16.9g、0.1モル)を、触媒として炭素上に担
持した5%パラジウム1gを使用するジオキサン(30
0mL)中255.8キロパスカル(40psi)(3atm)に
て水素添加した。触媒を濾去後、溶液を濃縮して(B)
(10g、72%)を結晶性固体として得た。
【0059】(C)の製造 アミノフェノール(B)(2.78g、0.02モル)と
2,6−ルチジン(2.36g、0.022モル)をp
−ジオキサン(40mL)と混合した。次に、メタンスル
ホン酸無水物(3.48g、0.02モル)を加えた。
30分後、混合物を酢酸エチルで希釈し、塩水(飽和N
aCl 100mL+1N HCl 15mL)で2回洗浄
した。MgSO4 で乾燥後、酢酸エチル抽出物を固体残
渣になるまで濃縮した。酢酸エチル−ヘプタンからの結
晶化で生成物(C)3.2g(75%)を得た。
【0060】(D)の製造 テトラヒドロフラン(100mL)中トリエチルアミン1
1.2mL、0.08モル)およびフェノール系化合物
(C)(10.9g、0.05モル)の均質溶液を、窒素
雰囲気下で−20℃に冷却した。次に、塩化メチレン
(50mL)中酸塩化物(A)(7.5g、0.05モル)
溶液を加えた。混合物を、数分室温で加温し、さらなる
溶媒で希釈し、次いで0.1NHClで洗浄した。有機
相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して油状物(D)
(17.5g)を得た。このものは、少量の溶媒を含む
が、次の工程で使用するには十分な純度であった。
【0061】(E)の製造 前記アルコール(D)(17g、0.052モル)を、室
温で2時間塩化メチレン(100mL)およびホスゲン
(COCl2 0.125モルを含有するトルエン溶液
60mL)と共に撹拌した。混合物を減圧下に40℃で濃
縮してシロップ状生成物(E)21.6gを得た。この
シロップ状生成物は冷蔵庫で固体になった。
【0062】(F)の製造 激しく撹拌しながら、氷水で冷却した塩化メチレン(6
0mL)と1M炭酸水素ナトリウム水溶液の混合物に、発
色現像主薬〔4−(N−エチル−N−2−ヒドロキシエ
チル)−2−メチルフェニレンジアミン硫酸塩、17.
5g、0.06モル)を加えた。この冷溶液に固体クロ
ロホルメート(E)(11.8g、0.03モル)を加
え、この混合物を30分間撹拌した。有機相を分離し、
各100mLの水で2回洗浄(HClで水相のpHを5に調
節)し、MgSO4 で乾燥し、次いで30℃にて油状物
まで濃縮した。溶離液としてジエチルエーテル:塩化メ
チレン(1:1)を使用するシリカゲルクロマトグラフ
ィーにより、非晶質固体として発色現像主薬(F)(化合
物1)11gを得た。
【0063】同様の合成操作により、本発明で有用なブ
ロックされた発色現像主薬、例えば、代表的な現像主薬
2〜11、を製造できる。
【0064】試験1 試験の目的で、フィルム支持体上へ下記の層を塗布して
写真要素を作製した。 乳剤層: ゼラチン(2690mg/m2 ) 赤感性ハロゲン化銀(129mg/m2 、Agとして) ジブチルフタレートに分散させたシアン画像カプラーX
(806mg/m2 ) ブロックされた現像主薬1(1.72mmol/m2 、酢酸
エチルで分散) オーバーコート: ゼラチン(1075mg/m2 ) ビスビニルスルホニルメチルエーテル(総ゼラチンの
1.5%) また、ブロックされた現像主薬1を対照化合物Yおよび
未ブロック発色現像主薬Wで、それぞれ置き替えた写真
要素も作製した。
【0065】
【化17】
【0066】各要素のストリップを、段階的濃度試験片
を介して露光し、次いで24℃で2分間アクチベーター
溶液で処理した後、蒸留水で5分間すすぎ、そして乾燥
した。2種のアクチベーター溶液を使用した。一つはpH
10のホウ酸塩緩衝液であり、もう一つは0.6重量%
の過酸化水素を含むpH10のホウ酸塩緩衝液であった。
処理された画像を、赤色光(ステータスMデンシトメト
リー)で読みとり、D min ,Dmax および相対スピード
のデータについて記録した。それらのデータを表Iに示
す。
【0067】
【表1】
【0068】表Iのデータは、本発明のブロックされた
現像主薬を含有する写真要素は、アクチベーター溶液が
2価の求核剤の過酸化水素を含む場合には色素画像を形
成するが、アクチベーター溶液が2価の求核剤を含まな
い場合には有意な画像を形成しないことを示す。この作
用は、対照化合物Yおよび未ブロック発色現像主薬Wを
含有する写真要素について得られたものと著しく相違す
る。対照化合物Yにいては、特に、どちらのアクチベー
ター溶液でもまったく画像が得られていない。未ブロッ
ク発色現像主薬Wに関しては、アクチベーター溶液が二
価の求核剤を含むか含まないかにかかわらず、著しいス
ピードの低下(減感)を伴って画像が得られている。ブ
ロックされていない従来の発色現像主薬(例えば、W)
の組み入れが、著しい減感を伴うことは当該技術分野で
周知である。
【0069】試験2 試験1に記載した写真要素を、100°F(37.8
℃)の相対湿度50%にて1週間および2週間保存し
た。試験1で記載したように各要素のストリップを露光
し、そして処理した。得られたセンシトメトリーデータ
を表IIに掲載する。
【0070】
【表2】
【0071】表IIは、発明の化合物で作製した写真要素
が、従来の未ブロック発色現像主薬を直接組み入れたも
のより遙かに優れた保存安定性の程度を有することを示
す。
【0072】試験3 ブロックされた現像主薬1,2,4および5を含む写真
要素を、試験1に記載したように作製した。各要素のス
トリップを試験1に記載したように露光し、0.45重
量%の過酸化水素を含むホウ酸塩緩衝化アクチベーター
pH10で処理した。また、各要素のストリップを試験1
に記載したように露光し、2重量%過ホウ酸ナトリウム
(AldrichカタログNo. 24,412−0)アク
チベーター溶液で処理した。これらのストリップを5分
間現像し、洗浄し、次いで乾燥した。処理された画像を
赤色光(ステータスMデンシトメトリー)で読みとり、
min ,Dmax および相対スピードを記録した。得られ
たセンシトメトリーデータを表III に掲載する。
【0073】
【表3】
【0074】表III のデータは、別種の二価の求核剤も
ブロックされた発色現像主薬を脱ブロックすることがで
き、得られた画像を増幅できることを示す。
【0075】試験4 反射支持体上に下記の層を塗布して写真要素を作製し
た。 乳剤層: ゼラチン(2690mg/m2 ) 赤感性ハロゲン化銀(32mg/m2 、銀として) ジブチルフタレートに分散した式Zのシアン画像カプラ
ー(860mg/m2 ) ブロックされた現像主薬7,8または9(1.6mmol/
2 ) オーバーコート: ゼラチン(1075mg/m2 ) ビスビニルスルホニルメチルエーテル(総ゼラチンの
1.6%)
【0076】
【化18】
【0077】各要素のストリップを、段階的濃度試験片
を介して白色光に露光し、アクチベーター溶液で77°
F(25℃)90秒間処理し、次いで1分間漂白定着
(KODAK EKTAPRINT2)し、5分間蒸留
水ですすぎ、そして乾燥した。アクチベーター溶液は、
0.6重量%の過酸化水素、0.1重量%の1−ヒドロ
キシエチル−1,1−ジホスホン酸、0.1重量%のジ
エチレントリアミン五酢酸および1.0重量%のKOD
AK PHOTO−FLO 200を含む炭酸カリウム
(50g/L)緩衝液(pH11)であった。処理された
画像を、赤色光(ステータスAデンシトメトリー)で読
みとり、Dmin ,Dmax および相対スピードを記録し
た。これらのデータを表IVに示す。
【0078】
【表4】
【0079】本発明に従う、3種のブロックされた発色
現像主薬のすべてが、比較的低いD min の適切なDmax
を与えた。
【0080】試験5 ブロックされた現像主薬7を含む写真要素を、試験4に
記載したのと同様に作製し、そして露光した。塗布物を
6時間中の各種時間間隔で処理し、アクチベーター溶液
の安定性を試験した。アクチベーター溶液には、50g
/LのK2 CO 3 、1g/Lの1−ヒドロキシエチル−
1,1−ジホスホン酸、1g/Lのジエチレントリアミ
ン五酢酸、10g/LのKODAK PHOTO−FL
O 200および0.6重量%の過酸化水素を含めた。
処理画像を赤色光(ステータスAデンシトメトリー)で
読みとり、Dmin ,Dmax および相対スピードデータを
記録し、これらのデータを表Vに示す。
【0081】
【表5】
【0082】表Vのデータは、発色現像主薬がアクチベ
ーター溶液でなくフィルムに組み入れられた場合でも、
過酸化水素含有アクチベーターは著しい分解を伴うこと
なく長時間にわたって満足すべき性能を示しうることが
わかる。発明の現像主薬のフィルムへの組み入れは、従
来技術で利用されてきたような、連続的な現像主薬とア
クチベーターの処理段階を不要のものにする。
【0083】以下に本発明の態様をさらに具体的に説明
する。請求項1に記載するカラー写真要素であって、乳
剤層が、さらに、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ
化銀および臭ヨウ化銀からなる群より選ばれる追加のハ
ロゲン化銀を少なくとも1種含んでなるカラー写真要
素。前記乳剤層中のハロゲン化銀が、少なくとも約95
モル%の塩化物を含んでなる前記カラー写真要素。
【0084】前記乳剤層中の銀濃度が、5mg/m2 〜5
00mg/m2 の範囲内にある前記カラー写真要素。前記
ブロックされた現像主薬が、ブロックされたフェニレン
ジアミン発色現像主薬およびブロックされたアミノフェ
ノール発色現像主薬からなる群より選ばれる前記カラー
写真要素。
【0085】前記ブロックされた現像主薬が、次式
【0086】
【化19】
【0087】(上式中、Zは二価の求核剤との反応によ
り分子の残余部から放出される発色現像主薬を完成する
原子を表し、R1 は未置換もしくは置換アルキレンまた
はアリーレン基であり、R2 は二価の求核剤の存在下
で、ブロックされた現像主薬を含有する写真要素の処理
によって求核置換反応を起こしうるように両カルボニル
基間に距離を付与する置換もしくは未置換炭素原子また
は窒素原子であり、R3 は未置換もしくは置換アルキル
またはアリール基であるか、あるいはR2と一緒になっ
て5もしくは6員の複素環式環を完成するのに必要な原
子を表す)で示される構造を有する前記カラー写真要
素。
【0088】前記ブロックされた現像主薬が、次式
【0089】
【化20】
【0090】(上式中、R4 およびR5 は、相互独立し
てアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アル
コキシ基またはアルコキシアリール基である)で示され
る構造を有する前記カラー写真要素。前記ブロックされ
た現像主薬が、次式
【0091】
【化21】
【0092】(上式中、R6 はアルキル基、アリール
基、アリールアルキル基、アルコキシ基またはアルコキ
シアリール基である)で示される構造を有する前記カラ
ー写真要素。前記ブロックされた現像主薬が、次式
【0093】
【化22】
【0094】で示される構造を有する前記カラー写真要
素。前記ブロックされた現像主薬が、そのブロックされ
た現像主薬の固体粒子と、その固体粒子が不溶性のビヒ
クルとからなる分散体の状態で写真要素に組み入れられ
る前記カラー写真要素。前記固体粒子のサイズが、最大
寸法で約10μm未満である前記カラー写真要素。
【0095】前記カラー写真要素において、さらに少な
くとも1種のピバロイルアセタニリドまたはフェニルア
セタニリドイエロー画像色素生成性カプラーを含む少な
くとも1つの青感性塩化銀乳剤層と、少なくとも1種の
ピラゾロンまたはピラソロトリアゾールマゼンタ画像色
素生成性カプラーを含む少なくとも1つの緑感性塩化銀
乳剤層と少なくとも1種のナフトール系またはフェノー
ル系のシアン画像色素生成性カプラーを含む少なくとも
1つの赤感性塩化銀乳剤層を含んでなり、少なくとも1
つの層に、写真処理中に過酸化水素との反応によって脱
ブロック化されうるブロックされたフェニレンジアミン
発色現像主薬を含んでなる、前記カラー写真要素。
【0096】請求項2に記載される写真カラー画像の形
成および増幅方法であって、前記溶液がさらに、少なく
とも1種の金属イオン封鎖剤を含んでなる方法。前記現
像工程が、露光された前記要素を、pHが約9〜14で、
過酸化水素ならびに炭酸塩およびホウ酸塩からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の緩衝剤を含む溶液と接触さ
せる工程を含んでなる前記方法。
【0097】前記溶液が、少なくとも金属イオン封鎖剤
を含んでなる前記方法。前記ブロックされた現像主薬
が、次式
【0098】
【化23】
【0099】(上式中、Zは二価の求核剤との反応によ
り分子の残余部から放出可能な発色現像主薬を完成する
原子を表し、R1 は未置換もしくは置換アルキレンまた
はアルキル基であり、R2 は二価の求核剤の存在下でブ
ロックされた現像主薬を含有する写真要素を処理するこ
とにより求核置換反応を起こしうるように両カルボニル
基間に距離を付与する置換もしくは未置換炭素原子また
は窒素原子であり、そしてR3 は未置換もしくは置換ア
ルキルまたはアリール基であるか、あるいはR2と一緒
になって5もしくは6員の複素環式環を完成するのに必
要な原子である)で示される構造を有する前記方法。
【0100】
【発明の効果】本発明は、カブリまたは乳剤の減感を伴
うことなく銀画像を増幅する発色現像主薬を含んでなる
写真要素を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャレッド ビー.ムーベリー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14622, ロチェスター,ハンティントン ヒルズ サウス 175 (72)発明者 ローランド ジー.ウィリス アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,セント ポール ブール バード 3635 (56)参考文献 特開 昭54−79035(JP,A) 特開 昭56−33645(JP,A) 特開 昭60−133444(JP,A) 特開 昭61−113059(JP,A) 米国特許5019492(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/42 G03C 1/035 G03C 7/392 G03C 7/413

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの写真ハロゲン化銀乳剤
    層と画像色素生成性カプラーを担持する支持体を含んで
    なる多層カラー写真要素において、 (a)前記乳剤層の写真ハロゲン化銀が少なくとも70
    モル%の塩化物で占められており、 (b)前記乳剤層の銀濃度が10〜500mg/m2 の範
    囲内にあり、そして (c)前記要素が二価の求核試薬との反応によるが、一
    価の求核試薬との反応によらない、写真処理中に脱ブロ
    ック化されうるブロックされた発色現像主薬を含む、こ
    とを特徴とする多層カラー写真要素。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多層カラー写真要素に
    おける写真カラー画像の形成および増幅方法において、
    当該要素を露光し、そして二価の求核試薬の存在下で現
    像することを特徴とする写真カラー画像の形成および増
    幅方法。
  3. 【請求項3】 前記求核試薬が過酸化水素を含んでなる
    請求項2に記載の写真カラー画像の形成および増幅方
    法。
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