JP2002031878A - ハロゲン化銀写真要素 - Google Patents

ハロゲン化銀写真要素

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JP2002031878A JP2001176895A JP2001176895A JP2002031878A JP 2002031878 A JP2002031878 A JP 2002031878A JP 2001176895 A JP2001176895 A JP 2001176895A JP 2001176895 A JP2001176895 A JP 2001176895A JP 2002031878 A JP2002031878 A JP 2002031878A
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Eichi Reinoruzu Jieemuzu
エイチ.レイノルズ ジェームズ
Steven P Szatynski
ピー.スザティンスキー スティーブン
Stephen P Singer
ピー.シンガー スティーブン
George J Burgmaier
ジェイ.バーグマイアー ジョージ
Janet N Younathan
エヌ.ユウナサン ジャネット
Lillian M Kellogg
エム.ケロッグ リリアン
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】発色現像剤酸化体と反応して色素を生成する色
素生成カプラーを含有する少なくとも1つのハロゲン化
銀乳剤層を含むハロゲン化銀写真要素の提供。 【解決手段】ハロゲン化銀写真要素が、以下の化学式I (この化学式において、INH、LINK、m、R1、R2は、この
明細書に説明されている)で表わされるアミド化合物を
含むことを特徴とするハロゲン化銀写真要素に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある種のアミド化
合物をハロゲン化銀写真要素における安定剤/かぶり防
止剤として使用することに関する。
【0002】
【従来の技術】かぶりの問題が、当初から写真業界の関
係者を悩ませてきた。かぶりは、画像を形成する露光と
は直接関係しない銀または色素の堆積である。すなわ
ち、現像剤が乳剤層に作用を及ぼすとき、還元された幾
分かの銀が、露光しなかった領域に形成される。かぶり
は、画像を形成する露光の作用とは関係しない現像され
た濃度と定義することができ、通常は“D-min”と表記
される。つまり、乳剤の未露光部に得られる濃度であ
る。濃度は、通常測定するときには、かぶりによって発
生するものと、露光に応じて発生するものの両方を含ん
でいる。従来技術では、銀イオンの意図的または非意図
的な還元(還元増感)に関係する写真のかぶりが、写真
要素を作る多くの段階で出現しうることが知られてい
る。例えば、ハロゲン化銀乳剤の調製段階、ハロゲン化
銀乳剤の分光増感/化学増感段階、ハロゲン化銀乳剤を
溶融させてその状態を保持する段階、それに続いてハロ
ゲン化銀乳剤をコーティングする段階、コーティングさ
れたハロゲン化銀乳剤を自然にそして人工的に時間をか
けて熟成させる段階で出現する。熟成または保管の結果
としてかぶりが成長するのを防ぐために用いられる化学
薬品は、乳剤安定剤として一般に知られている。
【0003】かぶりには、感光性ハロゲン化銀乳剤が形
成される間に発生するかぶり、乳剤を分光増感/化学増
感する間に発生するかぶり、適切な支持体にコーティン
グする前にハロゲン化銀組成物を調製する間に発生する
かぶり、そのようにコーティングされたハロゲン化銀組
成物を熟成させる間に発生するかぶりがあるが、さまざ
まな方法でそうしたかぶりを制御することが試みられて
きた。水銀含有化合物が、かぶりを制御するための添加
物として使われてきた。そうした水銀含有化合物が、例
えばアメリカ合衆国特許第2,728,663号、第2,728,664号
及び第2,728,665号に記載されている。チオスルホン酸
塩やチオスルホン酸エステルも用いられてきた。これに
ついては、例えばアメリカ合衆国特許第2,440,206号、
第2,934,198号、第3,047,393号、第4,960,689号に記載
されている。有機ジカルコゲニド、例えば二硫化物は、
かぶりが形成されるのを防止するためだけでなく、減感
剤、処理浴中の試薬、拡散転写システムへの添加物とし
ても使われてきた。二硫化物は、例えばアメリカ合衆国
特許第1,962,133号、第2,465,149号、第2,756,145号、
第2,935,404号、第3,184,313号、第3,318,701号、第3,4
09,437号、第3,447,925号、第4,243,748号、第4,463,08
2号、第4,788,132号に記載されている。
【0004】最近、高温、高湿で保管することに起因す
るそのような変化に対してハロゲン化銀乳剤を安定化さ
せるのに効果的な一群の化合物が報告された。それは硫
黄複素環で、5員複素環の中に2つある硫黄原子の一方
が酸化されて四価状態(二酸化ジチオロン)または三価
状態(一酸化ジチオロン)になった化合物である。アメ
リカ合衆国特許第5,693,460号によれば、ジチオール-3-
オン 1,1-ジオキシドには安定化作用がある。アメリカ
合衆国特許第5,670,307号には、ジチオール-3-オン 1,1
-ジオキシドとスルフィン酸塩を組み合わせることが記
載されている。アメリカ合衆国特許第5,756,278号は、
水溶性の金増感剤を二酸化ジチオロン化合物と組み合わ
せて乳剤の感度を向上させることに関する。アメリカ合
衆国特許第5,677,119号には、ハロゲン化銀感光材料中
でのジチオール-3-オン1-オキシドの安定化作用が記載
されている。
【0005】アメリカ合衆国特許第4,255,510号と第4,2
56,881号には、カラー拡散転写写真要素のための現像制
限剤としてのブロックされたベンゾトリアゾールが記載
されている。イギリス国特許第2,062,884(A)号には、
ブロックされた5-メルカプトテトラゾール現像制限剤を
含む写真用色素画像受容シートが開示されている。ブロ
ックされたメルカプトテトラゾールは、アメリカ合衆国
特許第4,442,290号と第4,888,268号にも記載されてい
る。さらに、ブロックされたさまざまなかぶり防止剤お
よび現像制限剤が、日本国特許第586,882号とアメリカ
合衆国特許第3,364,028号、第3,575,699号、第3,649,26
7号に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この分野にお
けるこうしたあらゆる努力にもかかわらず、高温条件で
保管されるときに写真要素の効果的なかぶり防止剤とな
る化合物に対する要求はまだ続いている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明により、発色現像
剤酸化体と反応して色素を生成する色素生成カプラーを
含有する少なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層を含むハ
ロゲン化銀写真要素であって、このハロゲン化銀写真要
素がさらに、以下の化学式I
【0008】
【化2】
【0009】(この化学式において、INHは現像抑制剤
であり、LINKは、結合基またはタイミング基で、mは
0、1、2のいずれかであり、R1とR2は、それぞれ独立
に脂肪族基、芳香族基、または複素環式基を表わすか、
あるいはR1とR2は、それらが結合している窒素と合わさ
って、5員か6員の環または多環系を形成するのに必要
な原子群を表わすか、あるいはR1とR2は、それぞれ独立
に-C(=O)(LINK) m -INH基を表わすか、-NR3aC(=O)-(LIN
K) m -INH基で置換されるかである(ここにR3aはR1また
はR2と同様に定義される))で表わされるアミド化合物
を含み、化学式Iの化合物が、現像剤酸化体と反応してI
NHを放出することは実質的にないことを特徴とするハロ
ゲン化銀写真要素が提供される。
【0010】本発明の写真要素は、高温条件下でのかぶ
りが減少する。さらに、この写真要素に含まれるアミド
化合物は、必要なときだけ、すなわち高温で保管すると
きだけかぶり防止効果を示し、その結果、望ましくない
センシトメトリー光効果が発生する可能性が小さくな
る。このアミド化合物は、熟成して処理中に写真要素か
ら出てしまうことがなく、したがって写真処理溶液のシ
ーズニングが少なくなる。そのような溶液がかぶり防止
用化合物または安定化化合物によって意図しないのにシ
ーズニングすると、望ましくないセンシトメトリー効果
が発生する可能性もある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のアミド化合物は、以下の
化学式Iで表わされるブロックされたかぶり防止剤であ
る。
【0012】
【化3】
【0013】化学式Iの化合物はカプラーではなく、通
常の処理条件下では、発色現像剤酸化体と反応して色素
を形成し且つINHを放出することが実質的にない。すな
わち、このアミド化合物を含むハロゲン化銀写真要素を
以下に説明するようにして現像剤の中で処理するとき、
INH部は放出されない。アミド化合物を以下の現像液に
入れるという適切なテスト法がある。すなわち、パラフ
ェニレンジアミン(4.5g/l)、炭酸カリウム(34.4g/
l)、炭酸水素カリウム(2.3g/l)を含むpH10の現像液
に1g/lのフェリシアン化カリウムを添加することでこの
現像液を酸化してDoxにしたものに入れる。こうした条
件のもとで40℃にすると、従来技術で周知の抑制剤放出
カプラーが、3分以内に実質的に反応して色素を生成
し、且つその抑制剤を放出する。しかし本発明で役に立
つ材料は、同様の条件下で5%未満しか反応しないであ
ろう。
【0014】INHは、現像抑制剤部である。INHとして
は、メルカプト基が複素環に結合した化合物が挙げられ
るが、それだけに限定されるわけではない。具体的に
は、置換された、または置換されていないメルカプトア
ゾール(中でも、1-フェニル-5-メルカプトテトラゾー
ル、1-(4-カルボキシフェニル)-5-メルカプトテトラ
ゾール、1-(3-ヒドロキシフェニル-5-メルカプトテト
ラゾール)、1-(4-スルホフェニル)-5-メルカプトテ
トラゾール、1-(4-スルファモイルフェニル)-5-メル
カプトテトラゾール、1-(3-ヘキサノイルアミノフェニ
ル)-5-メルカプトテトラゾール、1-エチル-5-メルカプ
トテトラゾール、1-(2-カルボキシエチル)-5-メルカ
プトテトラゾール、2-メチルチオ-5-メルカプト-1,3,4-
チアジアゾール、2-(2-カルボキシエチルチオ)-5-メ
ルカプト-1,3,4-チアジアゾール、3-メチル-4-フェニル
-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾール、2-(2-ジメチル
アミノエチルチオ)-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾー
ル、1-(4-n-へキシルカルバモイルフェニル)-2-メル
カプトイミダゾール、3-アセチルアミノ-4-メチル-5-メ
ルカプト-1,2,4-トリアゾール、2-メルカプトベンゾオ
キサゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メル
カプトベンゾチアゾール、2-メルカプト-6-ニトロ-1,3-
ベンゾオキサゾール、1-(1-ナフチル)-5-メルカプト
テトラゾール、2-フェニル-5-メルカプト-1,3,4-オキ
サジアゾール、1-(3-(3-メチルウレイド)フェニル)
-5-メルカプトテトラゾール、1-(4-ニトロフェニル)-
5-メルカプトテトラゾール、1-ブチル-5-メルカプトテ
トラゾール)、置換された、または置換されていないメ
ルカプトアザインデン(中でも、6-メチル-4-メルカプ
ト-1,3,3a,7-テトラアザインデン、6-メチル-2-ベンジ
ル-4-メルカプト-1,3,3a,7-テトラアザインデン、6-フ
ェニル-4-メルカプトテトラアザインデン、4,6-ジメチ
ル-2-メルカプト-1,3,3a,7-テトラアザインデン)、置
換された、または置換されていないメルカプトピリミジ
ン(中でも、2-メルカプトピリミジン、2-メルカプト-4
-メチル-6-ヒドロキシピリミジン、2-メルカプト-4-プ
ロピルピリミジン)などがある。
【0015】INHとしては、置換された、または置換さ
れていないベンゾトリアゾール(中でも、ベンゾトリア
ゾール、5-ニトロベンゾトリアゾール、5-メチルベンゾ
トリアゾール、5,6-ジクロロベンゾトリアゾール、5-ブ
ロモベンゾトリアゾール、5-メトキシベンゾトリアゾー
ル、5-(カルボキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、5
-n-ブチルベンゾトリアゾール、5-ニトロ-6-クロロベン
ゾトリアゾール、5,6-ジメチルベンゾトリアゾール、4,
5,6,7-テトラクロロベンゾトリアゾール、4,5,6,7-テト
ラブロモベンゾトリアゾール)、置換された、または置
換されていないインダゾール(中でも、インダゾール、
5-ニトロインダゾール、3-シアノインダゾール、3-クロ
ロ-5-ニトロインダゾール、3-ニトロインダゾール)、
置換された、または置換されていないベンゾイミダゾー
ル(中でも、5-ニトロベンゾイミダゾール、4-ニトロベ
ンゾイミダゾール、5,6-ジクロロベンゾイミダゾール、
5-シアノ-6-クロロベンゾイミダゾール、5-トリフルオ
ロメチル-6-クロロベンゾイミダゾール)も可能であ
る。INHはメルカプトテトラゾールであることが好まし
く、最も好ましいINHは、置換されたフェニルメルカプ
トテトラゾールである。
【0016】R1とR2としては、ハロゲン化銀写真要素で
使用するのに適していて、本発明のアミド化合物の安定
化活性を妨げない任意の置換基を独立に選ぶことが可能
である。R1とR2は、それぞれ独立に脂肪族基、芳香族
基、または複素環式基を表わしていてもよいし、あるい
はR1とR2は、それらが結合している窒素と合わさって、
5員か6員の環または多環系を形成するのに必要な原子
群を表わしていてもよい。R1とR2は、それぞれ独立に-C
(=O)(LINK) m -INH基にすることが可能である。またR1
とR2は、それぞれ独立に-NR3aC(=O)-(LINK) m -INH基で
置換されて、R1またはR2が2つまたはそれ以上の抑制剤
放出基との間で橋を形成していてもよい。なおR3aは、R
1またはR2と同様に定義される。このようにして、本発
明のアミド化合物は、2つ以上の抑制剤部を放出するこ
とができる。
【0017】R1とR2が脂肪族基である場合には、1〜22
個の炭素原子を有するアルキル基、あるいは2〜22個の
炭素原子を有するアルケニル基またはアルキニル基であ
ることが好ましい。これらの基は置換基を持っていても
持っていなくてもよい。アルキル基の具体例としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、へキシル基、オクチル基、2-エチルへキシル基、デ
シル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル
基、シクロへキシル基、イソプロピル基、t-ブチル基が
挙げられる。アルケニル基の具体例としてはアリル基と
ブテニル基が、アルキニル基の具体例としてはプロパル
ギル基とブチニル基が挙げられる。
【0018】好ましい芳香族基は、6〜20個の炭素原子
を含んでいる。さらに好ましいのは、芳香族基が6〜10
個の炭素原子を含んでいることであり、中でも、フェニ
ル基、ナフチル基を含んでいることが好ましい。これら
の基は、置換基を持っていても持っていなくてもよい。
複素環式基は、置換された、または置換されていない3
〜15員の環で、少なくとも1つの原子が、窒素、酸素、
硫黄、セレン、テルルから選択される。複素環式基は、
5〜6員の環で、少なくとも1つの原子が窒素であるこ
とが好ましい。複素環式基の具体例としては、ピロリジ
ン環、ピペリジン環、ピリジン環、テトラヒドロフラン
環、チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、イ
ミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾー
ル環、ベンズイミダゾール環、セレナゾール環、ベンゾ
セレナゾール環、テルラゾール環、トリアゾール環、ベ
ンゾトリアゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾー
ル環、チアジアゾール環が挙げられる。
【0019】R1とR2は、合わさって環または多環系を形
成することができる。これら環系は、置換されていなく
ても置換されていてもよい。R1とR2によって形成される
環または多環系は、脂環基、または上記の芳香族基、複
素環式基が可能である。
【0020】本発明のアミド化合物は、MedChemの3.54
バージョン(医薬化学プロジェクト、ポモナ・カレッ
ジ、クレアモント、カリフォルニア州、1987年)を用い
て計算した対数分配係数(c log P)の値が4よりも大
きいことが好ましく、その値は7よりも大きいことがさ
らに好ましい。本発明の一実施態様によれば、INH、
R1、R2のうちの少なくとも1つが、6個よりも多い炭素
原子を有するバラスト基を含んでいる。バラスト基の炭
素原子数は10個よりも多いことがさらに好ましい。それ
以上に好ましいのは、R1またはR2が、10個よりも多い炭
素原子を有するバラスト基を含んでいることである。
【0021】INH、R1、R2に対する置換基の具体例とし
ては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、へキ
シル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキ
シ基、オクチルオキシ基)、アリール基(例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、トリル基)、水酸基、ハロゲン原
子、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基)、アルキ
ルチオ基(例えば、メチルチオ基、ブチルチオ基)、ア
リールチオ基(例えばフェニルチオ基)、アシル基(例
えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレ
リル基)、スルホニル基(例えば、メチルスルホニル
基、フェニルスルホニル基)、アシルアミノ基、スルホ
ニルアミノ基、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ
基、ベンゾキシ基)、カルボキシル基、シアノ基、スル
ホ基、アミノ基が挙げられるが、これだけに限定される
わけではない。好ましい置換基は、低級アルキル基、す
なわち1〜4個の炭素原子を含むアルキル基(例えばメ
チル基)と、ハロゲン基(例えばクロロ基)である。IN
Hは、-C(=O)NR3R4-INH基で置換されていてもよい。
【0022】LINKは、アミド化合物から抑制剤が放出さ
れる速度は変えてもよいが、アミド化合物の機能を阻害
せず、しかも写真系での使用に適した任意の結合基また
はタイミング基が可能である。mは0、1、2のいずれ
かである。多数のそうした結合基が当業者には知られて
おり、そのうちのいくつかはタイミング基として知られ
ている。そうした基としては、(1)アメリカ合衆国特
許第5,262,291号に開示されているような芳香族求核置
換反応を利用する基;(2)ヘミアセタールの開裂反応
を利用する基(アメリカ合衆国特許第4,146,396号、日
本国特許出願60-249148、60-249149);(3)共役系に
沿った電子移動反応を利用する基(アメリカ合衆国特許
第4,409,323号、第4,421,845号、日本国特許出願57-188
035、58-98728、58-209736、58-209738);(4)分子
内求核置換反応を利用する基(アメリカ合衆国特許第4,
2486,962号)などが挙げられる。
【0023】タイミング基の具体的な形は、式T-1〜T-4
で表わされる。
【0024】
【化4】
【0025】この式で、Nuは求核基、Eは、電子欠乏炭
素原子を有する1つまたはそれ以上の炭素芳香環または
複素芳香環を含む親電子基、LINK3は、Nuの求核部位とE
の電子欠乏炭素原子との間の直接経路に1〜5個の原子
を提供する結合基、aは0または1である。
【0026】このようなタイミング基としては、例え
ば、
【0027】
【化5】
【0028】が挙げられる。
【0029】タイミング基についてはアメリカ合衆国特
許第5,262,291号にさらに詳しい記載があり、その内容
がこの明細書に参考として組み込まれている。
【0030】
【化6】
【0031】この式で、vは、酸素原子、硫黄原子、ま
たは
【0032】
【化7】
【0033】R13とR14は、それぞれ、水素原子または置
換基を表わし、R15は置換基を表わし、bは1または2で
ある。
【0034】R13とR14が置換基を表わす場合の典型例と
R15の典型例としては、
【0035】
【化8】
【0036】これらの式で、R16は脂肪族または芳香族
の炭化水素残基、または複素環式基を表わし、R17は水
素原子、脂肪族または芳香族の炭化水素残基、または複
素環式基を表わす。R13、R14、R15は、それぞれが二価
の基を表わすことが可能であり、任意の2つが組み合わ
さって1つの環構造を形成する。式(T-2)で表わされ
る基の具体例としては、以下のものがある。
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】この式で、Nu1は求核基を表わす。求核種
の一例として酸素原子または硫黄原子を挙げることがで
きる。E1は親電子基を表わし、Nu1による求核攻撃を受
ける基である。LINK4は、Nu1とE1が、分子内求核置換反
応が起こるような立体配置を取れるようにする結合基を
表わす。式(T-3)で表わされる基の具体例としては、
以下のものがある。
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】この式で、V、R13、R14、bは、それぞれ、
式(T-2)におけるのと同じ意味である。さらに、R13
R14が互いに結合してベンゼン環または複素環を形成す
るか、VがR13またはR14と結合してベンゼン環または複
素環を形成することもできる。Z 1とZ2は、それぞれ独立
に、炭素原子または窒素原子を表わし、xとyはそれぞれ
0または1を表わす。
【0043】式(T-4)で表わされる基の具体例として
は、以下のものがある。
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】
【0046】
【化15】
【0047】本発明の一実施態様によれば、LINKは以下
の構造IIを有する。
【0048】
【化16】
【0049】この式で、Xは炭素または硫黄を表わし、Y
は酸素、硫黄、またはN-R5(R5は、置換された、または
置換されていないアルキル基、あるいは置換された、ま
たは置換されていないアリール基)を表わし、pは1ま
たは2であり、Zは炭素、酸素、または硫黄を表わし、r
は0または1であり、ただし、Xが炭素のときはpとrの
両方が1であり、Xが硫黄のときはYが酸素でpが2、rが
0という条件がつき、#はINHへの結合を表わし、$はC
(=O)NR3R4-への結合を表わす。
【0050】結合基の具体例としては、以下のものがあ
る。
【0051】
【化17】
【0052】アミド化合物の具体例としては以下のもの
が挙げられるが、これだけに限定されるわけではない。
【0053】
【化18】
【0054】
【化19】
【0055】
【化20】
【0056】
【化21】
【0057】
【化22】
【0058】
【化23】
【0059】
【化24】
【0060】
【化25】
【0061】アミド化合物の有効なレベルは、0.1〜100
0マイクロモル/m2であろう。より好ましい範囲は、1
〜100マイクロモル/m2であり、最も好ましい範囲は5
〜50マイクロモル/m2である。
【0062】アミド化合物を適切な任意の方法で写真乳
剤に添加することができる。アミド化合物は、メタノー
ルやアセトンなど、一般的なたいていの有機溶媒に溶解
する。アミド化合物は、ある種のカプラーで用いる方法
と似た方法を利用し、液体/液体分散液の形態で添加す
ることができる。あるいは、アミド化合物を固体粒子分
散液として添加することもできる。
【0063】本発明の写真乳剤は、一般に、コロイド・
マトリックス中でハロゲン化銀の結晶を従来法を用いて
沈殿させることによって調製する。代表的なコロイド
は、ゼラチン、アルギン酸、またはこれらの誘導体など
の親水性フィルム形成剤である。
【0064】沈殿ステップで形成される結晶を洗浄し、
ついで分光増感染料と化学増感剤を添加することにより
化学増感、分光増感させ、さらに加熱ステップにおいて
乳剤の温度を典型的には40℃〜70℃に上昇させて、その
温度を所定の時間にわたって維持する。本発明で乳剤を
調製するのに用いる沈殿法と分光増感法、化学増感法
は、従来技術で知られている方法が可能である。
【0065】乳剤の化学増感では、一般に、以下のよう
な増感剤を使用する。すなわち、イソチオシアン酸アリ
ル、チオ硫酸ナトリウム、アリルチオ尿素などの硫黄含
有化合物;ポリアミンや第一スズ塩などの還元剤;金や
プラチナなどの貴金属の化合物;ポリアルキレン酸化物
などの重合剤を使用する。すでに説明したように、熱処
理を行なって化学増感を完全にする。分光増感は、色素
を組み合わせて行なう。色素は、可視光または赤外線の
範囲で興味の対象となる波長領域に合うよう設計されて
いる。そうした色素を熱処理の前と後のいずれにも添加
することが知られている。
【0066】分光増感の後、乳剤を支持体の上にコーテ
ィングする。浸漬コーティング、エアナイフ・コーティ
ング、カーテン・コーティング、押し出しコーティング
など、さまざまなコーティング法がある。
【0067】アミド化合物は、ハロゲン化銀乳剤を調製
中の任意の時期に乳剤に添加することができる。すなわ
ち、添加できるのは、沈殿中、化学増感の最中または
前、コーティングのために乳剤と添加物を最終的に溶解
させて混合している間のうちのいずれかの時期である。
アミド化合物は、化学増感の後に添加することがより好
ましく、最も好ましいのは最終溶融段階で添加すること
である。
【0068】アミド化合物は、ハロゲン化銀と反応的に
組み合わされている任意の層に添加することができる。
“反応的に組み合わされている”とは、化合物が、ハロ
ゲン化銀乳剤層の中に含まれるか、あるいはハロゲン化
銀乳剤と反応、相互作用、または接触することのできる
層の中に含まれているべきことを意味する。例えば、化
合物は上塗り層または中間層に添加することもできる。
アミド化合物、中でもc log Pが4よりも大きいアミド
化合物は、ハロゲン化銀乳剤層に含まれることが好まし
い。
【0069】アミド化合物は、従来からある任意の乳剤
安定剤または従来技術で一般に使用されているかぶり防
止剤と合わせて使用することが可能である。複数のアミ
ド化合物を組み合わせて使用することもできる。異なる
阻害基を有する2種以上のアミド化合物を用いること
は、特に検討に値する。また、異なるINH基を有する2
種以上のアミド化合物を用いることも特に検討に値す
る。特に有効なのは、フェニルメルカプトテトラゾール
・タイプのいろいろなINH基を組み合わせることであろ
う。
【0070】ハロゲン化銀要素は、発色現像剤酸化体と
反応して画像色素を生成する少なくとも1つの色素生成
カプラーも含んでいる。ハロゲン化銀要素に含めること
のできる画像色素生成カプラー、例えば発色現像剤酸化
体と反応してシアン色素を生成するカプラーは、以下の
代表的な特許と出版物に記載されている。すなわち、ア
グファ会報第III巻、156〜175ページ(1961年)に発表
された『発色カプラー文献一覧』と、アメリカ合衆国特
許第2,367,531号、第2,423,730号、第2,474,293号、第
2,772,162号、第2,895,826号、第3,002,836号、第3,03
4,892号、第3,041,236号、第4,333,999号、第4,746,602
号、第4,753,871号、第4,770,988号、第4,775,616号、
第4,818,667号、第4,818,672号、第4,822,729号、第4,8
39,267号、第4,840,883号、第4,849,328号、第4,865,96
1号、第4,873,183号、第4,883,746号、第4,900,656号、
第4,904,575号、第4,916,051号、第4,921,783号、第4,9
23,791号、第4,950,585号、第4,971,898号、第4,990,43
6号、第4,996,139号、第5,008,180号、第5,015,565号、
第5,011,765号、第5,011,766号、第5,017,467号、第5,0
45,442号、第5,051,347号、第5,061,613号、第5,071,73
7号、第5,075,207号、第5,091,297号、第5,094,938号、
第5,104,783号、第5,178,993号、第5,813,729号、第5,1
87,057号、第5,192,651号、第5,200,305号、第5,202,22
4号、第5,206,130号、第5,208,141号、第5,210,011号、
第5,215,871号、第5,223,386号、第5,227,287号、第5,2
56,526号、第5,258,270号、第5,272,051号、第5,306,61
0号、第5,326,682号、第5,366,856号、第5,378,596号、
第5,380,638号、第5,382,502号、第5,384,236号、第5,3
97,691号、第5,415,990号、第5,434,034号、第5,441,86
3号、EPO 0 246 616、EPO 0 250 201、EPO 0 271 323、
EPO 0 295 632、EPO0 307 927、EPO 0 333 185、EPO 0
378 897、EPO 0 389 818、EPO 0 487 111、EPO 0 488 2
48、EPO 0 539 034、EPO 0 545 300、EPO 0 556 700、E
PO 0 556 777、EPO 0 556 858、EPO 0 569 979、EPO 0
608 133、EPO 0 636 936、EPO 0 651286、EPO 0 690 34
4、ドイツ国OLS 4,026,903、3,624,777、3,823,049であ
る。典型的なそのようなカプラーは、フェノール、ナフ
トール、またはピラゾロアゾールである。
【0071】発色現像剤酸化体と反応してマゼンタ色素
を生成するカプラーは、以下の代表的な特許と出版物に
記載されている。すなわち、アグファ会報第III巻、126
〜156ページ(1961年)に発表された『発色カプラー
文献一覧』と、アメリカ合衆国特許第2,311,082号、第
2,369,489号、第2,343,701号、第2,600,788号、第2,90
8,573号、第3,062,653号、第3,152,896号、第3,519,429
号、第3,758,309号、第3,935,015号、第4,540,654号、
第4,745,052号、第4,762,775号、第4,791,052号、第4,8
12,576号、第4,835,094号、第4,840,877号、第4,845,02
2号、第4,853,319号、第4,868,099号、第4,865,960号、
第4,871,652号、第4,876,182号、第4,892,805号、第4,9
00,657号、第4,910,124号、第4,914,013号、第4,921,96
8号、第4,929,540号、第4,933,465号、第4,942,116号、
第4,942,117号、第4,942,118号、第4,959,480号、第4,9
68,594号、第4,988,614号、第4,992,361号、第5,002,86
4号、第5,021,325号、第5,066,575号、第5,068,171号、
第5,071,739号、第5,100,772号、第5,110,942号、第5,1
16,990号、第5,118,812号、第5,134,059号、第5,155,01
6号、第5,183,728号、第5,234,805号、第5,235,058号、
第5,250,400号、第5,254,446号、第5,262,292号、第5,3
00,407号、第5,302,496号、第5,336,593号、第5,350,66
7号、第5,395,968号、第5,354,826号、第5,358,829号、
第5,368,998号、第5,378,587号、第5,409,808号、第5,4
11,841号、第5,418,123号、第5,424,179号、EPO 0 257
854、EPO 0 284 240、EPO 0 341 204、EPO 0 347 235、
EPO 0365 252、EPO 0 422 595、EPO 0 428 899、EPO 0
428 902、EPO 0 459 331、EPO 0 467 327、EPO 0 476 9
49、EPO 0 487 081、EPO 0 489 333、EPO 0 512 304、E
PO 0 515 128、EPO 0 534 703、EPO 0 554 778、EPO 0
558 145、EPO 0 571959、EPO 0 583 832、EPO 0 583 83
4、EPO 0 584 793、EPO 0 602 748、EPO 0 602 749、EP
O 0 605 918、EPO 0 622 672、EPO 0 622 673、EPO 0 6
29 912、EPO0 646 841、EPO 0 656 561、EPO 0 660 17
7、EPO 0 686 872、WO 90/10253、WO92/09010、WO 92/1
0788、WO 92/12464、WO 93/01523、WO 93/02392、WO 93
/02393、WO 93/07534、イギリス国特許出願第2,244,053
号、日本国特許出願03192-350、ドイツ国OLS 3,624,10
3、3,912,265、4,008,067である。典型的なそのような
カプラーは、発色現像剤酸化体と反応してマゼンタ色素
を生成するピラゾロン、ピラゾロアゾール、またはピラ
ゾロベンゾイミダゾールである。
【0072】発色現像剤酸化体と反応してイエロー色素
を生成するカプラーは、以下の代表的な特許と出版物に
記載されている。すなわち、アグファ会報第III巻、112
〜126ページ(1961年)に発表された『発色カプラー
文献一覧』と、アメリカ合衆国特許第2,298,443号、第
2,407,210号、第2,875,057号、第3,048,194号、第3,26
5,506号、第3,447,928号、第4,022,620号、第4,443,536
号、第4,758,501号、第4,791,050号、第4,824,771号、
第4,824,773号、第4,855,222号、第4,978,605号、第4,9
92,360号、第4,994,361号、第5,021,333号、第5,053,32
5号、第5,066,574号、第5,066,576号、第5,100,773号、
第5,118,599号、第5,143,823号、第5,187,055号、第5,1
90,848号、第5,213,958号、第5,215,877号、第5,215,87
8号、第5,217,857号、第5,219,716号、第5,238,803号、
第5,283,166号、第5,294,531号、第5,306,609号、第5,3
28,818号、第5,336,591号、第5,338,654号、第5,358,83
5号、第5,358,838号、第5,360,713号、第5,362,617号、
第5,382,506号、第5,389,504号、第5,399,474号、第5,4
05,737号、第5,411,848号、第5,427,898号、EPO 0 327
976、EPO 0 296 793、EPO 0 365 282、EPO 0 379 309、
EPO 0 415 375、EPO0 437 818、EPO 0 447 969、EPO 0
542 463、EPO 0 568 037、EPO 0 568 196、EPO 0 568 7
77、EPO 0 570 006、EPO 0 573 761、EPO 0 608 956、E
PO 0 608 957、EPO 0 628 865である。典型的なそのよ
うなカプラーは、開鎖ケトメチレン化合物である。
【0073】本発明のアミド化合物は、少なくとも処理
の一部を液体を用いて始めるハロゲン化銀写真要素で使
用される。これは、画像要素に熱を加えることによって
のみ処理を始めるフォトサーモグラフィックなハロゲン
化銀要素とは対照的である。本発明のハロゲン化銀写真
要素は、小体積の処理システムと従来の処理システムの
どちらで使用してもよい。
【0074】小体積の処理システムは、フィルムの処理
が処理溶液との接触によって始まり、処理溶液の体積が
処理する画像層の全体積とほぼ同じになっているシステ
ムである。このタイプのシステムには、処理の際に加熱
したりラミネート層を付着させたりという、溶液を使わ
ない補助処理手段を追加することができる。従来の写真
システムは、フィルム要素が従来の写真処理溶液と接触
することによって処理され、その溶液の体積が画像層の
体積と比べて非常に大きいというシステムである。
【0075】小体積処理は、使用する現像液の体積が、
写真要素を膨潤させるのに必要な体積の約0.1〜約10
倍、好ましくは約0.5〜約10倍である処理と定義され
る。この処理は、溶液の付着、外部層のラミネーショ
ン、加熱を組み合わせて行なうことができる。小体積シ
ステムの写真要素に対しては、以下の処理の一部または
すべてを行なうことができる。
【0076】(I)スプレー、インクジェット、コーテ
ィング、グラビアなどの任意の方法でフィルムに溶液を
直接付着させる。
【0077】(II)処理溶液を入れた容器にフィルムを
浸す。この処理は、要素を小さなカートリッジに浸した
りそのカートリッジを通過させたりするという形態にす
ることも可能である。
【0078】(III)画像要素に対して補助処理要素を
ラミネートする。ラミネートの目的は、化学薬品の処
理、消費した化学薬品の除去、または潜像を記録してい
るフィルム要素からの画像情報の転写である。転写され
る画像は、補助処理要素に像様転写された色素、色素前
駆体、または銀含有化合物から生じる可能性がある。
【0079】(IV)適切な任意の手段、例えば単純な熱
いプレート、アイロン、ローラー、加熱したドラム、マ
イクロ波加熱手段、加熱した空気、蒸気などにより、写
真要素を加熱する。加熱は、上記のI〜IIIの各処理の
前、最中、後、または全体を通じて行なうことができ
る。加熱により、処理温度が室温から100℃の範囲の温
度になる可能性がある。
【0080】本発明による写真要素は、多数ある周知の
写真処理溶液のうちの任意の溶液を用いて、多数ある周
知の写真処理法のうちの任意の方法で処理することがで
きる。これについては、例えば、『Research Disclosur
e I』、またはT.H.ジェイムズ編、『写真処理の理
論』、第4版、マクミラン社、ニューヨーク、1977年に
記載されている。現像処理は、受容可能な画像にするの
に適した時間と処理温度で行なう。ネガティブ・ワーキ
ング要素を処理する場合には、その要素を発色現像剤
(すなわち、発色カプラーを用いてカラー画像色素を形
成する現像剤)で処理し、次に酸化剤と溶媒で処理して
銀とハロゲン化銀を除去する。反転カラー要素を処理す
る場合には、その要素をまず黒白現像剤(すなわち、カ
プラー化合物でカラー色素が形成されない現像剤)で処
理し、次にハロゲン化銀にかぶりを生じさせる処理を行
ない(通常は、化学的かぶり形成または光によるかぶり
形成)、それから発色現像剤で処理する。好ましい発色
現像剤は、p-フェニレンジアミンである。特に好ましい
ものとしては、4-アミノN,N-ジエチルアニリンヒドロク
ロリド、4-アミノ-3-メチル-N,N-ジエチルアニリンヒド
ロクロリド、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(2-(メ
タンスルホンアミド)エチルアニリンセスキ硫酸塩水和
物、4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(2-ヒドロキシエ
チル)アニリン硫酸塩、4-アミノ-3-α-(メタンスルホ
ンアミド)エチル-N,N-ジエチルアニリンヒドロクロリ
ド、4-アミノ-N-エチル-N-(2-メトキシエチル)-m-ト
ルイジン ジ-p-トルエンスルホン酸が挙げられる。
【0081】現像後は、普通は、銀またはハロゲン化銀
を除去するための漂白、定着、または漂白−定着、洗
浄、乾燥という従来のステップが続く。
【0082】ネガ型ハロゲン化銀の場合には、上記の処
理ステップでネガ画像が得られる。カラー・ネガ・フィ
ルムと呼ばれるタイプの要素は、画像取得用に設計され
ている。スピード(弱い光という条件における要素の感
度)は、普通、そのような要素で十分な画像を得るのに
非常に重要である。そのような要素の典型は、透明な支
持体の上にコーティングされた臭ヨウ化銀乳剤であり、
コダックC-41プロセスなどの公知のカラー・ネガ処理法
として知られる方法で処理するよう記載した指示書とと
もにパッケージされて販売されている。この処理法は、
『イギリス写真年鑑』1988年版の191〜198ページに記載
されている。続けて映画用に目で見ることのできる映写
焼きつけプリントをカラー・ネガ・フィルム要素を用い
て作るのであれば、イーストマン・コダック社が出して
いるH-24マニュアルに記載されているコダックECN-2プ
ロセスなどのプロセスを用いて透明な支持体上にカラー
のネガ画像を作り出すことができる。カラー・ネガの現
像に要する典型的な時間は3分15秒以下であるが、その
時間が90秒になること、さらには60秒以下になることが
望ましい。
【0083】カラー・ネガ要素の別のタイプはカラー・
プリントである。そのような要素は、画像取得カラー・
ネガ要素から光学的にプリントした画像を受け入れるよ
うな設計にされている。カラー・プリント要素は、光を
反射させて眺める(例えばスナップ・ショット)ために
は反射性支持体上に、映画におけるように投影するため
には透明な支持体上に提供することができる。カラー反
射プリントのための要素は、反射性支持体、典型的には
紙の上に提供される。この要素はハロゲン化銀乳剤を使
用しており、上記のようにして処理したカラー・ネガ・
フィルムを通じて要素を露光させるといういわゆるネガ
−ポジ法を用いて映写焼きつけプリントすることができ
る。この要素は、ポジ画像を形成するためのもので、コ
ダックRA-4プロセスなどのカラー・ネガ光学的プリント
法で処理するよう記載した指示書とともにパッケージさ
れて販売されている。この方法の概略は、PCT WO 87/04
534またはアメリカ合衆国特許第4,975,357号に記載され
ている。カラー投影プリントは、例えば、H-24マニュア
ルに記載されているコダックECP-2プロセスに従って処
理することができる。カラー・プリントの現像に要する
典型的な時間は90秒以下であるが、その時間が45秒にな
ること、さらには30秒以下になることが望ましい。
【0084】反転要素だと、映写焼きつけプリントをせ
ずにポジ画像を形成することができる。ポジ(または反
転)画像を得るには、カラー現像ステップの前に非発色
性現像剤を用いて現像を行なうことにより、露光したハ
ロゲン化銀は現像するが色素は形成しないようにし、そ
の後に要素を均一にかぶらせて未露光のハロゲン化銀を
現像可能にする。このような反転要素は、たいてい、コ
ダックE-6プロセスなどのカラー反転法で処理するよう
記載した指示書とともにパッケージされて販売されてい
る。この処理法は、イギリス写真年報1988年版の194ペ
ージに記載されている。別の方法として、直接ポジ乳剤
を用いてポジ画像を得ることもできる。
【0085】上記のいろいろな要素は、一般に、上記の
カラー・ネガ(コダックC-41)プロセス、カラー・プリ
ント(コダックRA-4)プロセス、または反転(コダック
E-6)プロセスなどの適切な方法を用いて処理するよう
記載した指示書とともに販売されている。
【0086】写真要素は、単一カラー要素またはマルチ
カラー要素にすることができる。マルチカラー要素は、
スペクトルの3つの基本領域のそれぞれに対して感受性
のある画像色素形成ユニットを含んでいる。各ユニット
は、スペクトルの所定の領域に対する感受性を持つ単一
の乳剤層または複数の乳剤層を含むことができる。要素
の各層は、画像形成ユニットの各層も含め、従来技術で
知られているように、さまざまな順序で配置することが
できる。別の形態として、スペクトルの3つの基本領域
のそれぞれに対して感受性のある乳剤を単一区画層とし
て配置することもできる。
【0087】典型的なマルチカラー写真要素は、少なく
とも1つのシアン色素生成カプラーを伴った少なくとも
1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層からなるシアン色素画
像形成ユニットと、少なくとも1つのマゼンタ色素生成
カプラーを伴った少なくとも1つの緑感性ハロゲン化銀
乳剤層からなるマゼンタ色素画像形成ユニットと、少な
くとも1つのイエロー色素生成カプラーを伴った少なく
とも1つの青感性ハロゲン化銀乳剤層からなるイエロー
色素画像形成ユニットとを備えている。この写真要素
は、フィルター層、中間層、被覆層、下塗り層などの付
加層を含んでいてもよい。
【0088】望むのであれば、この写真要素は、ケネス
・メイスン出版社(ダドレイ・アネックス、12aノース
・ストリート、エムズワース、ハンプシャー、PO10 7D
Q、イギリス国)が発行した『Research Disclosure』、
1992年12月、34390項に記載されている付着磁性層とと
もに用いることができる。なお、この文献の内容は本明
細書に参考として組み込まれている。さらにこの写真要
素は、アニールしたポリエチレン・ナフタレート・フィ
ルム・ベースを備えていてもよい。これについては、例
えば、1994年3月15日に発行された発明協会公開技報第
94-6023号(日本国特許庁と日本国国会図書館)に記載
されている。この写真要素は、小フォーマットのシステ
ムで使用することができる。例えば、ケネス・メイスン
出版社(ダドレイ・アネックス、12aノース・ストリー
ト、エムズワース、ハンプシャー、PO10 7DQ、イギリ
ス)が発行した『Research Disclosure』、1994年6
月、36230項に記載されているシステムや、高等写真シ
ステム、中でもコダックADVANTIXのフィルムまたはカメ
ラで使用することができる。
【0089】以下の表では、(1)『Research Disclos
ure』、1978年12月、17643項、(2)『Research Discl
osure』、1989年12月、308119項、(3)『Research Di
sclosure』、1994年9月、36544項、(4)『Research
Disclosure』、1996年9月、38957項を参照している。
これらはすべて、ケネス・メイスン出版社(ダドレイ・
アネックス、12aノース・ストリート、エムズワース、
ハンプシャー、PO10 7DQ、イギリス)が発行しており、
その内容が本明細書に参考として組み込まれている。表
とその表で引用されている参考文献は、本発明の写真要
素で使用するのに適した特定の成分を記載しているもの
と理解する。また、この表と、表中の参照番号は、本発
明の写真要素において使用するのに適した個々の成分を
表わしているものと理解する。この表と、表中の参照番
号はまた、写真要素を調製し、露光し、処理し、取り扱
う適切な方法と、写真要素の中に含まれる画像も示して
いる。本発明で利用するのに特に適した写真要素と写真
要素の処理法は、ケネス・メイスン出版社(ダドレイ・
アネックス、12aノース・ストリート、エムズワース、
ハンプシャー、PO10 7DQ、イギリス)が発行した『Rese
arch Disclosure』、1995年2月、37038項に記載されて
おり、その内容が本明細書に参考として組み込まれてい
る。
【0090】
【表1】
【0091】写真要素は、繰り返して使用するための露
光構造、または限定された回数だけ使用するための露光
構造に組み込むことができる。後者は、使い捨てカメ
ラ、レンズつきフィルム、感光材料パッケージ・ユニッ
トなど、さまざまな呼び方をされている。
【0092】使用するハロゲン化銀乳剤は、臭化銀、臭
ヨウ化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀など、任意の
ハロゲン化銀組成物が可能であるが、ここに例示したも
のに限定されるわけではない。本発明で使用するハロゲ
ン化銀乳剤は、臭ヨウ化物乳剤であることが好ましい。
【0093】ハロゲン化銀乳剤は、任意のサイズと形状
の粒子を含むことができる。したがって、粒子は、立方
体、八面体、立方八面体のほか、立方格子タイプのハロ
ゲン化銀粒子で自然に生まれる他の任意の形態を取るこ
とができる。さらに、粒子は、球形や平板形などの不規
則な形でもよい。
【0094】本発明で特に有効なのは、平板形粒子を含
むハロゲン化銀乳剤である。平板形粒子は、2つの平行
な主要結晶面を有する粒子であり、アスペクト比が少な
くとも2である。“アスペクト比”という用語は、粒子
の主要面と等価円直径(ECD)を厚さ(t)で割った値を
意味する。平板形粒子乳剤は、平板形粒子が、全粒子投
影面積の少なくとも50%(少なくとも70%であることが
好ましく、少なくとも90%であることが最も好ましい)
を占める乳剤である。好ましい平板形粒子乳剤は、平板
形粒子の平均厚が0.3μm未満(薄いこと、すなわち0.2
μm未満であることが好ましい)の乳剤である。平板形
粒子の主要面は、結晶面{111}または{100}に存在し
ている可能性がある。平板形粒子乳剤の平均ECDは、10
μmを超えることは稀で、典型的には5μm未満であ
る。
【0095】平板形粒子乳剤は、高臭化物{111}平板
形粒子乳剤の形態のものが最も広く使用されている。そ
のような乳剤が記載されているのは、コフロン他のアメ
リカ合衆国特許第4,439,520号、ウィルガス他のアメリ
カ合衆国特許第4,434,226号、ソルバーグ他のアメリカ
合衆国特許第4,433,048号、マスカスキーのアメリカ合
衆国特許第4,435,501号、第4,463,087号、第4,173,320
号、ダウベンディーク他のアメリカ合衆国特許第4,414,
310号、第4,914,014号、ソウィンスキー他のアメリカ合
衆国特許第4,656,122号、ピッギン他のアメリカ合衆国
特許第5,061,616号、第5,061,609号、ツァウアー他のア
メリカ合衆国特許第5,147,771号、第5,147,772号、第5,
147,773号、第5,171,659号、第5,252,453号、ブラック
他のアメリカ合衆国特許第5,219,720号、第5,334,495
号、デルトンのアメリカ合衆国特許第5,310,644号、第
5,372,927号、第5,460,934号、ウェンのアメリカ合衆国
特許第5,470,698号、フェントン他のアメリカ合衆国特
許第5,476,760号、エシェルマン他のアメリカ合衆国特
許第5,612,175号、第5,614,359号、アーヴィング他のア
メリカ合衆国特許第5,667,954号である。
【0096】極薄の高臭化物{111}平板形粒子乳剤が
記載されているのは、ダウベンディーク他のアメリカ合
衆国特許第4,672,027号、第4,693,964号、第5,494,789
号、第5,503,971号、第5,576,168号、アントニアデス他
のアメリカ合衆国特許第5,250,403号、オルム他のアメ
リカ合衆国特許第5,503,970号、ディートン他のアメリ
カ合衆国特許第5,582,965号、マスカスキーのアメリカ
合衆国特許第5,667,955号である。高臭化物{100}平板
形粒子を含むハロゲン化銀乳剤が記載されているのは、
ミニョットのアメリカ合衆国特許第4,386,156号、第5,3
86,156号である。
【0097】高塩化物{111}平板形粒子乳剤が記載さ
れているのは、ウェイのアメリカ合衆国特許第4,399,21
5号、ウェイ他のアメリカ合衆国特許第4,414,306号、マ
スカスキーのアメリカ合衆国特許第4,400,463号、第4,7
13,323号、第5,061,617号、第5,178,997号、第5,183,73
2号、第5,185,239号、第5,399,478号、第5,411,852号、
マスカスキー他のアメリカ合衆国第5,176,992号、第5,1
78,998号である。極薄の高塩化物{111}平板形粒子乳
剤が記載されているのは、マスカスキーのアメリカ合衆
国特許第5,271,858号、第5,389,509号である。
【0098】高塩化物{100}平板形粒子乳剤が記載さ
れているのは、マスカスキーのアメリカ合衆国特許第5,
264,337号、第5,292,632号、第5,275,930号、第5,399,4
77号、ハウス他のアメリカ合衆国第5,320,938号、ブラ
スト他のアメリカ合衆国第5,314,798号、スジャジュー
スキー他のアメリカ合衆国第5,356,764号、チャン他の
アメリカ合衆国第5,413,904号、第5,663,041号、オヤマ
ダのアメリカ合衆国第5,593,821号、ヤマシタ他のアメ
リカ合衆国第5,641,620号、第5,652,088号、サイトウ他
のアメリカ合衆国第5,652,089号、オヤマダ他のアメリ
カ合衆国第5,665,530号である。極薄の高塩化物{100}
平板形粒子乳剤は、上記のハウス他とチャン他の記載に
従って、ヨウ化物の存在下で核形成させることによって
調製できる。
【0099】乳剤としては、表面感光性乳剤、すなわち
潜像が主にハロゲン化銀粒子の表面に形成される乳剤、
またはハロゲン化銀粒子の主に内部に内部潜像を形成す
ることのできる乳剤が可能である。乳剤は、表面感光性
乳剤またはかぶりなし内部潜像形成乳剤などのネガ型乳
剤、あるいはかぶりなし内部潜像形成タイプの直接ポジ
乳剤が可能である。後者は、均一光で露光して現像を行
なうとき、または核形成剤の存在下で現像を行なうとき
はポジ型である。平板形粒子を含む後者のタイプの乳剤
は、エヴァンズ他のアメリカ合衆国特許第4,504,570号
に記載されている。すでに説明したように、写真要素
は、典型的にはスペクトルの可視光領域に位置する化学
線で露光して潜像を形成させ、次にその写真要素を処理
して目に見える色素画像を形成する。
【0100】上記の写真要素は、画像スキャニングを行
なって取得画像を電子的に翻訳し、続いてその翻訳をデ
ィジタル処理してその画像を電子的に操作、記憶、送
信、出力、表示するというプロセスの一部または全部の
出発材料として役に立つ可能性がある。適切なスキャニ
ングを行なうため、カラー・ネガ要素に対する多くの変
更が提案されている。それは、『Research Disclosur
e』、1994年9月、36544項と、『Research Disclosur
e』、1996年9月、38957項、セクションXIV、「スキャ
ンを容易にするためのポイント」に記載されている。こ
れらのシステムは、上記のカラー・ネガ要素構成体と整
合性のある限り、本発明を実現する際に使用することを
考慮する。そうしたプロセスとフィルムの特徴のさらに
別の例が、アメリカ合衆国第5,840,470号、第6,045,938
号、第6,021,277号、ヨーロッパ特許第961,482号、第90
5,651号に記載されている。
【0101】例えば、写真要素を順番にスペクトルの青
領域、緑領域、赤領域の中でスキャンすること、または
単一のスキャン・ビーム内に青色光、緑色光、赤色光を
組み込むことが可能である。このスキャン・ビームは分
割され、青フィルタ、緑フィルタ、赤フィルタを通過し
て別々のスキャン・ビームを形成し、それぞれのカラー
を記録する。1つの簡単な方法は、写真要素を、横方向
にずらした一連の互いに平行なスキャン経路に沿って点
ごとにスキャンするというものである。1つのスキャン
点において写真要素を通過する光の強度は、センサーで
記録する。そのセンサーが受け取った光を電気信号に変
換する。この電気信号をさらに処理して画像の有効な電
子記録を形成するのが極めて一般的である。例えば、電
気信号は、アナログ・ディジタル変換器を通過させ、画
像内の画素(点)位置を決めるのに必要な位置情報とと
もにディジタル・コンピュータに送る。別の実施態様で
は、この電子記録を色彩数値情報または色調情報ととも
にコード化し、コンピュータのモニタに表示される画
像、テレビ画像、プリント画像など、画像を目に見える
形態に再構成するのに適した電子記録の形にする。
【0102】本発明の画像要素の多くは、写真要素から
ハロゲン化銀を除去する前にスキャンするよう考えられ
ている。残ったハロゲン化銀は濁ったコーティングを生
じさせるため、散乱光照明装置を用いたスキャナーを利
用することでそのようなシステムでのスキャン画像の品
質を向上させうることがわかる。散乱光を発生させるた
めには、従来技術で知られている任意の方法を利用する
ことができる。好ましいシステムとしては、内壁で高度
な散乱反射が発生するように特別に設計された散乱キャ
ビティを利用した反射システムと、鏡面反射ビームの散
乱を、光を散乱させるためにそのビームの中に配置した
光学素子を用いて実現する透過システムが挙げられる。
光学素子は、望む散乱を起こさせる要素を組み込んであ
るか、あるいは望む散乱を促進するための表面処理を施
してあるガラスまたはプラスチックが可能である。
【0103】スキャニングによって抽出した情報から画
像を生み出す際に遭遇する問題点の1つは、表示すると
きに利用できる情報の画素数が、同等な従来の写真プリ
ントで利用できる画素数よりもはるかに少ないことであ
る。したがって、スキャニングによる画像形成では、利
用できる画像情報の品質を最大にすることがはるかに重
要になる。画像の鮮明度を向上させ、異常な画素信号
(すなわちノイズ)の影響を最少にすることは、画像の
品質を向上させるための一般的な方法である。異常な画
素信号の影響を最少にするための従来法は、各画素密度
の読み取り値を調節して重みづけ平均値にするという方
法である。その際、隣接する画素からの読み取り値にお
いて、互いに値がより近い隣接する画素に、より重みを
つける。本発明の写真要素は、参照露光した写真記録材
料の露光していない部分の1つまたはそれ以上の領域に
由来する濃度較正パッチを含むことができる。これにつ
いて記載されているのは、ホィーラー他のアメリカ合衆
国第5,649,260号、ケング他のアメリカ合衆国第5,563,7
17号、コスグローヴ他のアメリカ合衆国第5,644,647
号、リームとサットンのアメリカ合衆国第5,667,944号
である。
【0104】画像記録の品質を最大化する方法も含め、
スキャン信号の処理システムの具体例が記載されている
のは、ベイヤーのアメリカ合衆国第4,553,156号、ウラ
ベ他のアメリカ合衆国第4,591,923号、ササキ他のアメ
リカ合衆国第4,631,578号、アルコーファーのアメリカ
合衆国第4,654,722号、ヤマダ他のアメリカ合衆国第4,6
70,793号、クリーズのアメリカ合衆国第4,694,342号、
第4,962,542号、パウエルのアメリカ合衆国第4,805,031
号、メイン他のアメリカ合衆国第4,829,370号、アブダ
ルワハブのアメリカ合衆国第4,839,721号、マツナワ他
のアメリカ合衆国第4,841,361号、第4,937,662号、ミズ
コシ他のアメリカ合衆国第4,891,713号、ペティリのア
メリカ合衆国第4,912,569号、サリヴァン他のアメリカ
合衆国第4,920,501号、第5,070,413号、キモト他のアメ
リカ合衆国第4,929,979号、ヒロサワ他のアメリカ合衆
国第4,972,256号、カプランのアメリカ合衆国第4,977,5
21号、サカイのアメリカ合衆国第4,979,027号、ングの
アメリカ合衆国第5,003,494号、カタヤマ他のアメリカ
合衆国第5,008,950号、キムラ他のアメリカ合衆国第5,0
65,255号、オサム他のアメリカ合衆国第5,051,842号、
リー他のアメリカ合衆国第5,012,333号、バウアーズ他
のアメリカ合衆国第5,107,346号、テルのアメリカ合衆
国第5,105,266号、マクドナルド他のアメリカ合衆国第
5,105,469号、クォン他のアメリカ合衆国第5,081,692号
である。スキャニング中にカラー・バランスを調節する
方法は、ムーア他のアメリカ合衆国第5,049,984号と、
デイヴィスのアメリカ合衆国第5,541,645号に記載され
ている。カラーの質向上と好みの色調スケール・マッピ
ングを利用して風景についてのカラー画像を再生する方
法は、バー他のアメリカ合衆国第5,300,381号、第5,52
8,339号に記載されている。
【0105】得られたディジタル・カラー記録は、たい
ていの場合、調整して、眺めたときに満足のゆくカラー
・バランスの画像にするとともに、ビデオ・モニタ上に
表示する、あるいは従来からあるカラー・プリントとし
てプリントするなどの出力に際してさまざまな変換やレ
ンダリングを行なって信号が載った画像のカラー忠実度
が維持されるようにする。スキャニング後に信号が載っ
た画像を変換する好ましい方法は、ジョルジャンニ他の
アメリカ合衆国第5,267,030号に開示されている。その
内容は、本明細書に参考として組み込まれている。ジョ
ルジャンニ他の特許に掲載された図8に関連して記載さ
れている信号変換法は、眺める際にバランスのとれたカ
ラー画像を得るための特に好ましい方法である。
【0106】カラーのディジタル画像情報を取り扱うた
めの従来技術に関するさらに詳しい説明は、ジョルジャ
ンニとマッドゥン、『ディジタル・カラー処理』、アデ
ィソン−ウェズレー社、1998年に記載されている。
【0107】この明細書で参照した特許その他の出版物
のすべての内容は、この明細書に参考として組み込んで
ある。
【0108】以下の実施例は本発明を具体的に説明する
ためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0109】
【実施例】調製例 化合物Gの合成例 水分を含まない125mLのTHFに、3-アセタミドフェニルメ
ルカプトテトラゾールを9.41g(40ミリモル)と、N-メ
チル-N-オクタデシルカルバミルクロリドを13.84g(40
ミリモル)を添加し、その後さらに、トリエチルアミン
を6.5mL(46ミリモル)添加した。この反応混合物を、
窒素の正圧下で40℃にて65時間にわたって撹拌した。反
応混合物は不均一なままであった(N-メチル-N-オクタ
デシルカルバミルクロリドは、1モルのトリエチルアミ
ンの存在下でN-メチル-N-オクタデシルアミンを1モル
のホスゲンと反応させて調製した)。
【0110】次に、この反応混合物に水分を含まない10
0mLのアセトニトリル(4Aモレキュラー・シーヴズ)を
添加した。この時点で反応混合物が均一になった。この
溶液を52℃に加熱してさらに5日間維持し、その時点で
溶媒を回転式フィルム蒸発装置上で除去した。残留物に
酢酸エチルを200mLと0.1MのHClを100mL添加した。複数
の層が分離したので有機層を冷たい5%NaHCO3溶液100m
Lで洗浄し、反応しなかった3-アセタミドフェニルメル
カプトテトラゾールをすべて除去した。無水硫酸マグネ
シウム上で酢酸エチル溶液から水分を除去することによ
り酢酸エチル溶液を濃縮し、21.02gの生成物を得た。こ
の生成物を還流によりP513リグロイン100mLと酢酸エチ
ル70mLの混合物中に溶解させた。室温で結晶化した物質
を回収し、2部のP513リグロインと1部の酢酸エチル
(v/v)からなる溶液で洗浄したところ、白色の固体が1
7.30g得られた(精製物収率80%)。HPLC解析(254nmで
モニター)によると、この物質は面積の98%を超える割
合が1つの成分であった。質量スペクトルと陽子のNMR
は、予想された構造と矛盾していなかった。 写真の具体例 三酢酸セルロース上に乳剤サンプルをコーティングする
ことにより、本発明の原理を示す多層フィルムのサンプ
ルを作った(被覆量は、特別な記載がない限りは1平方
メートルあたりのグラム数で表わす。乳剤のサイズは、
直径に関しては電場複屈折法で測定し、厚さに関しては
被覆反射率法で測定し、直径×厚さをμm単位で表わ
す)。 比較サンプル1 層1(ハレーション防止層):黒色のコロイド銀ゾルを
0.172;ILS-1を0.135;DYE-1を0.031;DYE-5を0.028;D
YE-6を0.025;ADD-1を0.001;ADD-2を0.110;ADD-3を0.
055;ADD-4を0.915;ゼラチンを2.05。 層2(低感度シアン層):赤増感された2つの平板ヨウ
臭化銀乳剤(両方ともRSD-1とRSD-2の混合物で増感)の
組み合わせ:(i)1.0×0.09μm、4.1モル%のヨウ素
を0.323、(ii)0.55×0.08μm、1.5モル%のヨウ素を
0.431;シアン色素生成カプラーC-1を0.535;漂白加速
剤放出カプラーB-1を0.031;マスキング用カプラーNC-1
を0.03;ADD-6を銀1モルにつき1.8g;ゼラチンを2.02
4。 層3(中感度シアン層):赤増感された平板ヨウ臭化銀
乳剤(上記と同じ):(i)1.25×0.12、4.1モル%のヨ
ウ素を0.883;シアンカプラーC-1を0.105;DIR-1を0.09
3;MC-1を0.018;ADD-6を銀1モルにつき1.8g;ゼラチン
を1.012。 層4(高感度シアン層):赤増感した平板ヨウ臭化銀乳
剤(上記と同じ)(2.2×0.13、4.1モル%のヨウ素)を
1.076;C-1を0.120;DIR-1を0.019;MC-1を0.032;ADD-
6を銀1モルにつき1.8g;ADD-7を銀1モルにつき0.05mg;
ゼラチンを1.270。 層5(中間層):ILS-1を0.075;ADD-9を0.002;ADD-8
を0.001;ゼラチンを0.700。 層6(低感度マゼンタ層):緑増感された2つの平板ヨ
ウ臭化銀乳剤(両方ともGSD-1とGSD-2の混合物で増感)
の組み合わせ:(i)1.0×0.08μm、4.1モル%のヨウ
素を0.237、(ii)0.55×0.08μm、1.5モル%のヨウ素
を0.431;マゼンタ色素生成カプラーM-1を0.299;MC-2
を0.041;ADD-6を1.8g/モル銀;ADD-1を銀1モルにつき6
4mg;OxDS-1を銀1モルにつき2.8g;ゼラチンを1.27。 層7(中感度マゼンタ層):緑増感された平板ヨウ臭化
銀乳剤(上記と同じ)(1.2×0.12、4.1モル%のヨウ
素)を1.00;M-1を0.82;MC-2を0.032;DIR-8を0.024;
OxDS-1を0.045;ADD-6を銀1モルにつき1.8g;ADD-7を銀
1モルにつき0.05mg;ゼラチンを1.465。 層8(高感度マゼンタ層):緑増感された平板ヨウ臭化
銀乳剤(上記と同じ)(2.2×0.13、4.1モル%のヨウ
素)を1.044;M-1を0.057;MC-2を0.043;DIR-2を0.01
1;DIR-7を0.011;OxDS-1を0.031;ADD-6を銀1モルにつ
き1.8g;ADD-7を銀1モルにつき0.1mg;ゼラチンを1.25
1。 層9(イエロー・フィルター層):イエロー・フィルタ
ー色素YFD-1を0.161;ILS-1を0.075;ADD-9を0.002;AD
D-8を0.001;ゼラチンを0.648。 層10(低感度イエロー層):BSD-1で青増感された3つ
のヨウ臭化銀乳剤の組み合わせ:(i)1.3×0.14μm、
4.1モル%のヨウ素を0.184、(ii)1.0×0.13μm、1.5
モル%のヨウ素を0.227、(iii)0.55×0.08、1.3モル
%のヨウ素を0.216;イエロー色素生成カプラーY-1を0.
81;DIR-3を0.022;B-1を0.007;ADD-6を銀1モルにつき
1.8g;ゼラチンを0.594。 層11(高感度イエロー層):BSD-1で青増感された2.9×
0.14μmのヨウ臭化銀乳剤;イエロー色素生成カプラー
Y-1を0.45;DIR-3を0.11;B-1を0.007;ADD-6を銀1モル
につき1.8g;ゼラチンを1.188。 層12(紫外線フィルター層):臭化銀リップマン乳剤を
0.216;UV-1を全部で0.108;ゼラチンを1.242と、ビス
(ビニルスルホニル)メタン硬膜剤をゼラチンの全重量
の1.75%。 層13(保護オーバーコート層)つや消しビーズ;ゼラチ
ンを0.888。
【0111】従来技術で一般的なことだが、表面活性
剤、被覆助剤、乳剤添加物、金属イオン封鎖剤、増粘
剤、光沢剤、つや消し色素、色味剤色素を適切な層に添
加した。この多層形式で用いた材料の構造は以下の通り
である。
【0112】
【化26】
【0113】
【化27】
【0114】
【化28】
【0115】
【化29】
【0116】
【化30】
【0117】
【化31】
【0118】ADD-3:ヘキサメタリン酸ナトリウム ADD-4:3,5-ジスルホカテコール二ナトリウム塩 ADD-6:4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザイン
デン ADD-7:Au2S ADD-8:MnSO4 ADD-9:PdCl2 SURF-1:T2EトリトンX200 サンプル2の発明は、コーティング前に25マイクロモル
/m2のアミド化合物Aを層10に添加したこと以外はサン
プル1と同じであった。
【0119】サンプル3の発明は、コーティング前に25
マイクロモル/m2のアミド化合物Bを層10に添加したこ
と以外はサンプル1と同じであった。
【0120】サンプル4の発明は、コーティング前に25
マイクロモル/m2のアミド化合物Cを層10に添加したこ
と以外はサンプル1と同じであった。
【0121】サンプル5の発明は、コーティング前に25
マイクロモル/m2のアミド化合物Dを層10に添加したこ
と以外はサンプル1と同じであった。
【0122】サンプル6の発明は、コーティング前に25
マイクロモル/m2のアミド化合物Eを層10に添加したこ
と以外はサンプル1と同じであった。
【0123】サンプル7の発明は、コーティング前に25
マイクロモル/m2のアミド化合物Fを層10に添加したこ
と以外はサンプル1と同じであった。
【0124】比較用サンプル8は、サンプル1と同じで
あった。
【0125】これらサンプルは、25℃で相対湿度50%の
条件にした。次にこれらサンプルを空気と光を遮断した
エンベロープ内にパッケージし、温度制御されたチェン
バーに置いた。1つのチェンバーは49℃に維持し、対照
のコーティングを-18℃にした(華氏0度)。
【0126】4週間後、各コーティングのサンプルをチ
ェンバーから取り出し、段階的に露光し、コダックのFL
EXICOLOR(C-41)プロセスに従って処理した。この処理
法は、『イギリス写真年鑑』1988年版の191〜198ページ
に記載されている。対照コーティングの最小濃度(D-mi
n)を対応する高温サンプルの濃度から差し引くと、各
サンプルのデルタD-min値が得られる。次に、アミド化
合物を含まないコーティングを基準にしてデルタD-min
値を規格化した。その結果を表1に示す。 表I.50℃/相対湿度50%で4週間保管した後にアミド
化合物がかぶりの成長に与える効果
【0127】
【表2】
【0128】表Iのデータが示すように、本発明の化合
物は、高温で保管している間に写真要素にかぶりが成長
するのを少なくする効果がある。
【0129】アミド化合物が熟成してフィルムから出て
現像液に入る傾向を測定するため、以下のテストを行な
った。アミド化合物を含む未露光のフィルム・サンプル
(35×305mm)を、500ccのコダックT-174現像液に40℃
で3.25分間入れた。次にフィルムを取り出して、現像液
を24時間40℃に維持した。次に、現像液中の抑制剤断片
の濃度を高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)で測定し
た。その結果を、表IIに、処理中にアミド化合物がすべ
てフィルム・サンプルから出て阻害解除された場合の最
大濃度に対する割合で示す。現像液が汚染されるのを防
ぐには低い割合であることが望ましい。表IIのデータか
らわかるように、c log Pの値が4よりも大きい本発明
の好ましい化合物は、現像液中で抑制剤が測定可能なレ
ベルにはならない。 表II.アミド化合物のシーズニングデータ
【0130】
【表3】
【0131】本発明をいくつかの好ましい実施態様を特
に参照して詳しく説明してきたが、本発明の精神ならび
に範囲内で変形や変更をなしうることが理解されよう。
【0132】追加の実施態様を以下に示す。
【0133】1.発色現像剤酸化体と反応して色素を生
成する色素生成カプラーを含有する少なくとも1つのハ
ロゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀写真要素であっ
て、このハロゲン化銀写真要素がさらに、以下の化学式
I
【0134】
【化32】
【0135】(この化学式において、INHは現像抑制剤
であり、LINKは、結合基またはタイミング基で、mは
0、1、2のいずれかであり、R1とR2は、それぞれ独立
に脂肪族基、芳香族基、または複素環式基を表わすか、
あるいはR1とR2は、それらが結合している窒素と合わさ
って、5員か6員の環または多環系を形成するのに必要
な原子群を表わすか、あるいはR1とR2は、それぞれ独立
に-C(=O)(LINK)m-INH基を表わすか、-NR3aC(=O)-(LINK)
m -INH基で置換されるかである(ここにR3aはR1または
R2と同様に定義される))で表わされるアミド化合物を
含み、化学式Iの化合物が、現像剤酸化体と反応してINH
を放出することは実質的にないことを特徴とするハロゲ
ン化銀写真要素。
【0136】2.上記アミド化合物のc log Pが4より
も大きいことを特徴とする項目1に記載のハロゲン化銀
写真要素。
【0137】3.上記アミド化合物のc log Pが7より
も大きいことを特徴とする項目2に記載のハロゲン化銀
写真要素。
【0138】4.INHがメルカプトテトラゾールである
ことを特徴とする項目1に記載のハロゲン化銀写真要
素。
【0139】5.INHがメルカプトテトラゾールである
ことを特徴とする項目2に記載のハロゲン化銀写真要
素。
【0140】6.INHが置換されたフェニルメルカプト
テトラゾールであることを特徴とする項目4に記載のハ
ロゲン化銀写真要素。
【0141】7.INHが置換されたフェニルメルカプト
テトラゾールであることを特徴とする項目5に記載のハ
ロゲン化銀写真要素。
【0142】8.INH、R1、R2のうちの少なくとも1つ
が、6個よりも多い炭素原子を有するバラスト基を含む
ことを特徴とする項目2に記載のハロゲン化銀写真要
素。
【0143】9.R1とR2の少なくともどちらかが、10個
よりも多い炭素原子を有するバラスト基を含むことを特
徴とする項目8に記載のハロゲン化銀写真要素。
【0144】10.INH、R1、R2のうちの少なくとも1つ
が、6個よりも多い炭素原子を有するバラスト基を含む
ことを特徴とする項目5に記載のハロゲン化銀写真要
素。
【0145】11.R1とR2の少なくともどちらかが、10個
よりも多い炭素原子を有するバラスト基を含むことを特
徴とする項目10に記載のハロゲン化銀写真要素。
【0146】12.アミド化合物が、化学式
【0147】
【化33】
【0148】
【化34】
【0149】
【化35】
【0150】を有することを特徴とする項目1に記載の
ハロゲン化銀写真要素。
【0151】13.それぞれが異なるINH部を有する少な
くとも2種のアミド化合物を含むことを特徴とする項目
1に記載のハロゲン化銀写真要素。
【0152】14.上記INH部が、どれもフェニルメルカ
プトゾール系部分であることを特徴とする項目13に記載
のハロゲン化銀写真要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーブン ピー.スザティンスキー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,ロックスウッド ドライブ 40 (72)発明者 スティーブン ピー.シンガー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14559, スペンサーポート,ウォルナット ヒル ドライブ 22 (72)発明者 ジョージ ジェイ.バーグマイアー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ピッツフォード,スタイブサント ロード 74 (72)発明者 ジャネット エヌ.ユウナサン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,レンド パーク 17 (72)発明者 リリアン エム.ケロッグ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,レイク ロード 1786 Fターム(参考) 2H016 BD01 BD06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色現像剤酸化体と反応して色素を生成
    する色素生成カプラーを含有する少なくとも1つのハロ
    ゲン化銀乳剤層を含むハロゲン化銀写真要素であって、
    このハロゲン化銀写真要素がさらに、以下の化学式I 【化1】 (この化学式において、INHは現像抑制剤であり、LINK
    は、結合基またはタイミング基で、mは0、1、2のい
    ずれかであり、R1とR2は、それぞれ独立に脂肪族基、芳
    香族基、または複素環式基を表わすか、あるいはR1とR2
    は、それらが結合している窒素と合わさって、5員か6
    員の環または多環系を形成するのに必要な原子群を表わ
    すか、あるいはR1とR2は、それぞれ独立に-C(=O)(LINK)
    m-INH基を表わすか、-NR3aC(=O)-(LINK) m -INH基で置
    換されるかである(ここにR3aはR1またはR2と同様に定
    義される))で表わされるアミド化合物を含み、化学式
    Iの化合物が、現像剤酸化体と反応してINHを放出するこ
    とは実質的にないことを特徴とするハロゲン化銀写真要
    素。
  2. 【請求項2】 上記アミド化合物のc log Pが4よりも
    大きいことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀
    写真要素。
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