JP3310795B2 - シリアルサーマルプリンタ - Google Patents

シリアルサーマルプリンタ

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JP3310795B2
JP3310795B2 JP27159094A JP27159094A JP3310795B2 JP 3310795 B2 JP3310795 B2 JP 3310795B2 JP 27159094 A JP27159094 A JP 27159094A JP 27159094 A JP27159094 A JP 27159094A JP 3310795 B2 JP3310795 B2 JP 3310795B2
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heating
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康一 渡部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサーマルヘッドが副走査
方向に移動し、記録紙が主走査方向に移動するシリアル
プリンタの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱記録方法には、感熱記録シートに画像
を直接に記録する感熱記録と、インクフイルムのインク
を記録紙に転写する熱転写記録とがある。この熱転写記
録には、溶融したインクを記録紙に転写する溶融型と、
記録紙に転写されるインク量が熱エネルギーに応じて変
化する昇華型とがある。例えば熱転写記録には、装置の
小型・軽量化を図るために、主走査方向に複数の記録素
子を配列したサーマルヘッドを用い、これを副走査方向
に移動させながら1行を記録した後、主走査方向に紙送
りして次の1行を記録する方式のシリアルプリンタが多
く用いられている。
【0003】また、複数の発熱素子をN個ずつグループ
化し、各グループで1個の画素を記録するとともに、主
走査方向でN個,副走査方向でM個のセルで1画素を構
成し、階調レベルに応じたドットパターンを記録するサ
ーマルプリンタも知られている(例えば特開平4−28
7480号)。
【0004】ところが、シリアルプリンタでは、紙送り
にむらが生じやすいため、主走査方向で隣合う行同士の
縁が互いに重なってその部分(オーバーラップ部)の濃
度が増して副走査方向にスジができたり、また逆に、行
と行との間に隙間ができて副走査方向にスジ状に記録紙
の地が出るという問題がある。
【0005】上記問題に対処するために、紙送りの量を
少なくして、隣接する行の端をオーバーラップさせて記
録するシリアルプリンタが知られている。しかし、単純
にオーバーラップさせた場合には、このオーバーラップ
させた部分の濃度が高くなり、黒っぽい線となり、かえ
って目立つことになる。そこで、オーバーラップする部
分に濃度勾配(フェードイン,フェードアウト)を与え
るようにしたプリンタも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、濃度勾配を与
えるようにしたシリアルプリンタでは、オーバーラップ
部分の画像データに重み付けをすることが必要であるた
め、画像処理が極めて複雑になるという欠点がある。
【0007】本発明は、極めて簡単な構成により行間の
つなぎ目を目立たなくすることができるシリアルサーマ
ルプリンタを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のシリアルサーマルプリンタは、主走
査方向にライン状に配列した複数の発熱素子と、各発熱
素子をON・OFFさせる複数の発熱制御スイッチとを
備えたサーマルヘッドを用い、このサーマルヘッドを副
走査方向に移動しながら各発熱素子を通電して、各発熱
素子で副走査方向に伸びた副サブライン上のセルにイン
クドットを記録し、1行分の記録後に複数の発熱素子の
主走査方向の全長分だけ記録紙を主走査方向に移動し、
主走査方向でN個,副走査方向でM個のセルで構成した
1画素内に、階調レベルに応じたドットパターンを記録
するシリアルサーマルプリンタにおいて、前記ドットパ
ターンは中程度の階調レベルでは主走査方向に突出した
パターンとするとともに、サーマルヘッドに少なくとも
1個の隙間防止用発熱素子を付加し、この隙間防止用発
熱素子を隣接する発熱素子と並列に接続して、隣接した
発熱素子と同じ状態で通電するものである。
【0009】請求項2記載のシリアルサーマルプリンタ
は、主走査方向にライン状に配列した複数の発熱素子
と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発熱制御ス
イッチとを備えたサーマルヘッドを用い、このサーマル
ヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子を通電し
て、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブライン上の
セルにインクドットを記録し、1行分の記録後に複数の
発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主走査方向
に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM個のセル
で構成した1画素内に、階調レベルに応じたドットパタ
ーンを記録するシリアルサーマルプリンタにおいて、前
記ドットパターンは中程度の階調レベルでは主走査方向
に突出したパターンとするとともに、サーマルヘッドに
付加した少なくとも1個の隙間防止用発熱素子と、この
隙間防止用発熱素子をON・OFFさせる追加発熱制御
スイッチと、隣接する発熱素子の発熱制御スイッチがO
Nしているときに、追加発熱制御スイッチをONにする
スイッチとを設けたものである。
【0010】請求項3記載のシリアルサーマルプリンタ
は、主走査方向にライン状に配列した複数の発熱素子
と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発熱制御ス
イッチとを備えたサーマルヘッドを用い、このサーマル
ヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子を通電し
て、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブライン上の
セルにインクドットを記録し、1行分の記録後に複数の
発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主走査方向
に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM個のセル
で構成した1画素内に、階調レベルに応じたドットパタ
ーンを記録するシリアルサーマルプリンタにおいて、前
記ドットパターンは中程度の階調レベルでは主走査方向
に突出させるとともに、サーマルヘッドに付加した少な
くとも1個の隙間防止用発熱素子と、この隙間防止用発
熱素子をON・OFFさせるために、隣接する発熱素子
の発熱制御スイッチと並列に接続した追加発熱制御スイ
ッチとを設けたものである。
【0011】請求項4記載のシリアルサーマルプリンタ
は、主走査方向にライン状に配列した複数の発熱素子
と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発熱制御ス
イッチと、各発熱制御スイッチに接続され、ストローブ
信号と駆動データとの論理積で開閉する複数のゲート回
路とを備えたサーマルヘッドを用い、このサーマルヘッ
ドを副走査方向に移動しながら各発熱素子を通電して、
各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブライン上のセル
にインクドットを記録し、1行分の記録後に複数の発熱
素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主走査方向に移
動し、主走査方向でN個,副走査方向でM個のセルで構
成した1画素内に、階調レベルに応じたドットパターン
を記録するシリアルサーマルプリンタにおいて、前記ド
ットパターンが中程度の階調レベルでは主走査方向に突
出させるとともに、サーマルヘッドに付加した少なくと
も1個の隙間防止用発熱素子と、この隙間防止用発熱素
子をON・OFFさせる追加発熱制御スイッチと、隣接
するゲート回路と並列に接続され、追加発熱制御スイッ
チのON・OFFを制御するための追加ゲートとを設け
たものである。
【0012】
【作用】隙間防止用発熱素子は、隣接する発熱素子と同
じ状態で通電されるように回路構成されている。中間調
画像の記録では、中程度の階調レベルの記録が多く、こ
れらの画素では十字形のインクドットパターンが記録さ
れる。そして、行端にあるオーバーラップされる1ない
し数本の副サブラインでは、その直ぐ上の副サブライン
と同じ状態となるように、1画素の区間内でその中央部
にのみインクドットが記録される。したがって、紙送り
量が規定値通りの場合又はこれよりも少ない場合でも、
行端にあるオーバーラップする副サブラインに、1又は
数ドットが重複記録されるだけであるから、黒っぽい線
が生じることがない。逆に、紙送り量が多い場合には、
オーバーラップするライン数が減るだけであるから、行
端において副走査方向に伸びた白線が生じたりすること
がない。
【0013】階調レベルが小さい場合には、画素の中央
部にのみインクドットが記録されるから、オーバーラッ
プされる副サブラインには、インクドットが記録されな
い。この階調レベルでは、紙送りにムラが生じても、白
線となるサブラインの本数が増減するだけであるから、
やはり行間のつなぎ目が目立たない。階調レベルが極め
て高い画素では、紙送り量が規定値通りの場合又はこれ
よりも少ない場合にのみ、オーバーラップされる副サブ
ラインが重複記録されるが、元々濃度が高いことと、こ
のような画素は少ないため、実用上影響が生じない。
【0014】
【実施例】本発明のシリアルプリンタを示す図2におい
て、サーマルヘッド10はヘッド移動機構11によって
水平方向(副走査方向)に往復動され、記録紙12はプ
ラテンローラ13及び搬送ローラ14によって記録位置
に対して縦方向(主走査方向)に搬送される。溶融転写
用のインクリボン15は周知のリボンカセット16で供
給される。リボンカセット16はサーマルヘッド10の
後方に装着され、インクリボン15はリボンカセット1
6から僅かに引き出されてサーマルヘッド10と記録紙
12との間に通される。なお、符号17はプラテンロー
ラ13及び搬送ローラ14を駆動するパルスモータ,符
号18はドライバである。
【0015】記録時には、インクリボン15がサーマル
ヘッド10によって背後から記録紙12に密着されると
ともに、リボンカセット16がサーマルヘッド10と一
緒にヘッド移動機構11によって副走査方向に移動され
る。サーマルヘッド10は、インクリボン15の背後を
加熱し、溶融又は軟化したインクを記録紙12に転写す
る。このインクは、図3において、仮想的に表したセル
内に付着し、インクドットを形成する。1行の記録が終
了すると、サーマルヘッド10及びリボンカセット16
は、初期位置に戻されるとともに、記録紙12が主走査
方向に1行の幅より僅かに少なく搬送される。
【0016】図3において、サーマルヘッド10には、
例えば145個の発熱素子10a1,10b1 ,10c
1 ,10d1 ,10a2 ,10b2 ,・・・,10
36,10d36,10eが主走査方向に沿って配列され
ている。各発熱素子は、副走査方向に延びた幅L1の副
サブライン21を記録するので、サーマルヘッド10が
一往復することにより、145本の副サブライン21が
記録される。また、サーマルヘッド10が距離L2だけ
移動される毎に、発熱素子が駆動されるので、各副サブ
ラインは、長さがL2に区画される。したがって、各副
サブラインはL1×L2のセル22を連ねたものであ
る。
【0017】この実施例では、1画素は、主走査方向に
4個,副走査方向に8個のセルで構成され、32階調を
表現する。最上端の画素P1 は、4個の発熱素子10a
1 〜10d1 で記録され、そして最下端の画素P36は発
熱素子10a36〜10d36で記録される。端数となる発
熱素子10eは隙間防止用であり、オーバーラップを予
定している副サブライン21aを記録する。この副サブ
ライン21aは、後述するように、発熱素子10eに供
給される駆動パルスは、発熱素子10d36と同じである
ため、直ぐ上の副サブラインと同じ状態で記録される。
なお、画素P1のセル内に記した番号は、インクドット
の記録順を表している。
【0018】階調レベルとドットパターンの関係を示す
図4において、各画素は、2列目のサブラインの中央に
あるセルから記録が開始される。階調レベルが高くなる
に従って画素の中央から左右交互にインクドットの面積
が増える。2列目のセルの全てが記録されてから3列目
のセルの記録に移行する。3列目のセルの記録が終わる
と、中央部が上下に突出するようにインクドットの面積
が増える。すなわち、画素の形状は、階調レベルが高く
なるに従って、点→T字→十字→矩形と変化する。隣接
する画素を階調レベル「18」以上で記録すると、上下
左右の画素と互いに格子を形成する。
【0019】階調レベル「2」では、発熱素子10b1
が2回通電され、ハッチングで示すように、2個のセル
にインクドットを記録する。また、例えば階調レベル
「20」では、中央の発熱素子10b1 ,10c1 が各
々8回ずつ通電され、16個のセルにインクドットを記
録するとともに、上下の発熱素子10a1 ,10d1
各々2回ずつ通電され、1列目および4列目の2個のエ
リアにインクドットをそれぞれ記録する。
【0020】図1は、ヘッド駆動部の一例である。ビデ
オテープレコーダやスキャナーから入力された画像デー
タは、フレームメモリ25に書き込まれる。記録時に、
制御回路26は、階調レベルを表す画像データをフレー
ムメモリ25から1列分,すなわち36個の画素分につ
いて読み出す。ラインメモリ27に書き込まれた1列分
の画像データは、バッファメモリ28へ転送される。
【0021】LUT29は、階調レベルに応じて図4に
示したドットパターンを記録するための駆動データを発
生する。1個の画素は4個の発熱素子で記録され、各発
熱素子に供給される駆動データはそれぞれ8ビットで構
成される。セルにインクドットを記録する場合には
「1」が割り当てられている。例えば、階調レベル「2
0」では、発熱素子10a1 に「00011000」の
駆動データがシリアルに出力され、発熱素子10b1
10c1 に「11111111」の駆動データが各々出
力され、発熱素子10d1 に「00011000」の駆
動データが出力される。
【0022】LUT29からシリアル信号として出力さ
れた駆動データは、ドライブIC30のシフトレジスタ
31に送られる。シリアルな駆動データは、クロックに
よってシフトレジスタ31内でシフトされてパラレル信
号に変換される。この駆動データは、ラッチ信号に同期
してラッチアレイ32の各ラッチ回路にラッチされる。
ANDゲートアレイ33は、144個のANDゲートが
アレイ構造をしているもので、各ANDゲートはストロ
ーブ信号が入力されたときに、入力されている駆動デー
タが「1」の場合に「1」の信号をそれぞれ出力する。
【0023】ANDゲートアレイ33の各出力端子に
は、トランジスタTra1 〜Trd36がそれぞれ接続さ
れており、ANDゲートの出力信号が「1」の場合にO
Nする。これらのトランジスタTra1 〜Trd36
は、発熱素子アレイ35の発熱素子10a1 〜10d36
がそれぞれ直列に接続されている。そして、発熱素子1
0d36には隙間防止用発熱素子10eが並列に接続され
ている。すなわち、1個のトランジスタTrd36により
2つの発熱素子10d36,10eが同時に駆動されるか
ら、隙間防止用発熱素子10eは直ぐ上の副サブライン
21bと同じ状態で副サブライン21aを記録する。
【0024】図5に示した記録例は、全画素を階調レベ
ル「20」の画像データで記録したもので、その(n−
1)行目とn行目とのオーバーラップ部OLを示してい
る。このオーバーラップ部OLは、(n−1)行目の最
下端に形成された副サブライン21aと、n行目の第1
番目の画素ラインSL1 ’を構成している最上端の副サ
ブライン21とが重ね合わされている。副サブライン2
1aは隙間防止用発熱素子10eにより、(n−1)行
目の36本目の画素ラインSL36を構成している最下端
の副サブライン21bと同じに形成される。
【0025】階調レベル「20」の画像データによって
記録される画素のドット形状は、図のような十字形にな
り、これらが繋がって格子を形成している。オーバーラ
ップ部OLを含む格子形状は、非オーバーラップ部のそ
れとほとんど変わらない。また、十字形の各画素の先端
部は、発熱素子の発熱特性(両端付近の温度が低い)に
よってやや細く記録されるとともに、インクリボンから
剥離されたインクを転写する溶融型熱転写の特性によっ
てオーバーラップ部OLの濃度は非オーバーラップ部の
濃度とほとんど変わらず、オーバーラップ部OLは目立
たない。また、紙送りにバラツキがあっても、その変動
量が1ドットの主走査方向の幅以下であれば、(n−
1)行目とn行目との間に隙間が生じない。
【0026】階調レベルが「17」以下の低濃度の画像
は、図4に示したように、その各画素のドットは格子を
形成せず、記録画像は点状のドットで構成される。した
がって、36本目の画素ラインが階調レベル「17」以
下である場合には、一番下にある副サブライン21bは
ドットが記録されず、これと同じに記録される副サブラ
イン21aもドットは記録されない。また、階調レベル
が「28」以上の高濃度の画像の画素は、矩形またはこ
れに近い形状のドットを形成するが、記録画像全体の濃
度が高いから、オーバーラップ部OLはほとんど目立た
ない。
【0027】次に、シリアルプリンタの記録手順を説明
する。記録時には、プラテンローラ13,搬送ローラ1
4が矢印方向に回転して、記録紙12の記録エリアの先
端がサーマルヘッド10の位置まで給送される。サーマ
ルヘッド10及びリボンカセット16は左端の初期位置
に移動される。
【0028】画像データがフレームメモリ25に書き込
まれた後、1列ずつラインメモリ27に読み出されてバ
ッファメモリ28に転送される。これらの画像データ
は、LUT29で各階調レベルに応じた駆動データに変
換され、ドライブIC30を介して隣合う4個の発熱素
子で1画素が記録されるようにサーマルヘッド10が駆
動される。隙間防止用発熱素子10eは、隣接した発熱
素子10d36と同じに駆動される。
【0029】サーマルヘッド10及びリボンカセット1
6が副走査方向を右方へ移動しながら、サーマルヘッド
10がインクリボン15を背後から加熱・加圧して、溶
融したインクを記録紙12に転写する。これによって、
図4に示したようなインクドットパターンにより、階調
レベルによって画素内に記録されるインクドットの形状
が異なったモアレのない記録が行われる。
【0030】サーマルヘッド10が記録紙12の右端ま
で移動して1行が記録紙12に記録されると、インクリ
ボン15への加熱・加圧が中止され、サーマルヘッド1
0及びリボンカセット16が副走査方向を左方へ移動し
て戻る。この戻り中に、プラテンローラ13及び搬送ロ
ーラ14が回転して記録紙12が搬送され、次の行がサ
ーマルヘッド10の位置まで搬送される。この搬送量
は、144×L1 であり、これにより最後の副サブライ
ンと、次行の第1行目の副サブラインとがオーバーラッ
プされる。以下、この動作を繰り返して画像データの全
部が記録紙13に記録される。
【0031】記録が全て終了すると、プラテンローラ1
3及び搬送ローラ14が矢印方向に連続回転され、記録
紙12が排出される。オーバーラップ部OLは、オーバ
ーラップしていない部分とほとんど同様の濃度に仕上が
り、副走査方向にスジのない高品質なプリントを得るこ
とができる。
【0032】もし、紙送り量が搬送量(144×L1)
よりも多い場合は、図6に示すように、オーバーラップ
する量が少なくなる。しかし、1本の副サブライン21
の幅以内である場合には、2つの行の間に白地となって
白線を形成することがないので、行間のつなぎ目が目立
たない。また、図1と比較しても、濃度変化が少ないこ
とが分かる。なお、紙送り量が少なくて、オーバーラッ
プ量が増えても濃度変化が少ない。
【0033】上記実施例で説明したサーマルヘッド10
では、隙間防止用発熱素子10eは隣接する発熱素子1
0d36と並列に接続され、発熱制御スイッチであるトラ
ンジスタTrd36が兼用されている。このため、電源電
流は2個の発熱素子10d36,10eに分割して流れ、
それぞれの発熱量はほぼ2分の1になる。使用するイン
クリボン15の熱溶融温度を低く設定しておくことによ
り実害はほとんどないが、発熱素子10d36,10eの
発熱量は他の発熱素子10a1 〜10c36と同一である
ことが好ましい。
【0034】これを改良したサーマルヘッドを示す図7
において、ドライブIC30に、トランジスタ42,4
3が外付けされている。トランジスタ42は、発熱制御
用のトランジスタTrd36がONすると、ONする。こ
のトランジスタ42がONすると、トランジスタ43が
ONする。このトランジスタ43に、隙間防止用発熱素
子40eが接続されているから、隙間防止用発熱素子4
0eは、発熱素子40d36と一緒に通電される。このと
き、発熱素子40d36,40eの発熱量は、他の発熱素
子10a1 〜10c36と同じになる。なお、前記実施例
とこの実施例では、ドライブICを変更する必要がない
から、ローコストに実施することができる。
【0035】図8に示したサーマルヘッド50では、ド
ライブIC52にトランジスタTrが追加され、そして
トランジスタTrd36をON/OFFさせるANDゲー
トアレイ33の出力端子にベース端子が接続されてい
る。このトランジスタTreには、発熱素子50eが直
列に接続されている。このように構成したサーマルヘッ
ド50でも発熱素子50eの発熱量は、他の50a1
50c36と同じになる。
【0036】図9に示したサーマルヘッド60では、ド
ライブIC62のANDゲートアレイ63にANDゲー
ト63eが追加され、このANDゲート63eはAND
ゲート63d36に並列接続してある。ANDゲートアレ
イ63にストローブ信号が入力されると、ラッチアレイ
64からANDゲート63d36に入力される駆動データ
がANDゲート63eにも入力される。ANDゲート6
3eには、トランジスタTre,発熱素子60eが接続
されており、発熱素子60eは隣接する発熱素子60d
36と同じに駆動される。
【0037】以上説明した実施例では階調数を32とし
たが、本発明はこれに限定されないのは勿論である。ま
た、1本の副サブラインだけをオーバーラップさせてい
るが、複数の隙間防止用発熱素子を設けて、複数本の副
サブラインを設けてもよい。また、行の最下端だけにオ
ーバーラップさせるための副サブラインを設けたが、行
の最上端の副サブラインをオーバーラップさせてもよ
い。さらに、最上端,最下端の両方にオーバーラップ用
の副サブラインを設けてもよい。
【0038】また、前記実施例は、モノクロ記録の場合
であったが、本発明はカラー記録にも勿論適用できる。
この場合には、インクリボンに、周知のように、シア
ン,マゼンタ,イエローのインクエリアが一定ピッチで
形成されているものを使用し、各色について面順次に記
録すればよい。さらに本発明は、イエロー感熱発色層,
マゼンタ感熱発色層,シアン感熱発色層を順次設けたカ
ラー感熱記録紙を用いるカラー感熱プリントにも適用す
ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシリアル
プリンタによれば、中程度の階調レベルでは主走査方向
に突出したインクドットパターンとなるように記録する
とともに、次行との重複を予定している少なくとも1本
のサブラインを記録する発熱素子は、隣接した発熱素子
と同じ状態で通電されるように回路構成したから、紙送
りにムラが発生しても行間が開いてスジ状の隙間が生じ
ることがなく、またオーバーラップされた部分の濃度が
高くなってスジ状に目立つこともなくなって、高画質な
記録を行うことができる。また、次行との重複を予定し
ているサブラインを記録するために、余分な駆動データ
を必要としないため、回路構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘッド駆動部の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明を実施した溶融型のシリアルプリンタを
示す概略斜視図である。
【図3】画素内のインクドットの記録順を示す説明図で
ある。
【図4】インクドットパターンを示す説明図である。
【図5】(n−1)行目とn行目の記録状態を示す説明
図である。
【図6】紙送りにズレが生じた場合の図5と同様な説明
図である。
【図7】隙間防止用発熱素子を隣接する発熱素子とスイ
ッチング回路を介して並列に接続したヘッド駆動部の一
例を示すブロック図である。
【図8】ドライブIC内に隙間防止用発熱素子を制御す
るトランジスタを設けたヘッド駆動部の一例を示すブロ
ック図である。
【図9】ドライブIC内に隙間防止用発熱素子を制御す
るトランジスタおよびANDゲートを設けたサーマルヘ
ッドの説明図である。
【符号の説明】
10,40,50,60 サーマルヘッド 10a1 〜10d36,40a1 〜40d36,50a1
50d36,60c36,60d36, 発熱素子 10e,40e,50e,60e 隙間防止用発熱素子 12 記録紙 15 インクリボン 16 リボンカセット 21 副サブライン 22 セル 30,52,62 ドライブIC 35 発熱素子アレイ 31 シフトレジスタ 32,64 ラッチアレイ 33,63 ANDゲートアレイ 42 スイッチング回路 63c36,63d36,63e ANDゲート OL オーバーラップ部 P1 ,P36 画素 Tra1 〜Trd36,42,43,Tre トランジス

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査方向にライン状に配列した複数の
    発熱素子と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発
    熱制御スイッチとを備えたサーマルヘッドを用い、この
    サーマルヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子
    を通電して、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブラ
    イン上のセルにインクドットを記録し、1行分の記録後
    に複数の発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主
    走査方向に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM
    個のセルで構成した1画素内に、階調レベルに応じたド
    ットパターンを記録するシリアルサーマルプリンタにお
    いて、 前記ドットパターンは中程度の階調レベルでは主走査方
    向に突出したパターンとするとともに、サーマルヘッド
    に少なくとも1個の隙間防止用発熱素子を付加し、この
    隙間防止用発熱素子を隣接する発熱素子と並列に接続し
    て、隣接した発熱素子と同じ状態で通電することを特徴
    とするシリアルサーマルプリンタ。
  2. 【請求項2】 主走査方向にライン状に配列した複数の
    発熱素子と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発
    熱制御スイッチとを備えたサーマルヘッドを用い、この
    サーマルヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子
    を通電して、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブラ
    イン上のセルにインクドットを記録し、1行分の記録後
    に複数の発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主
    走査方向に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM
    個のセルで構成した1画素内に、階調レベルに応じたド
    ットパターンを記録するシリアルサーマルプリンタにお
    いて、 前記ドットパターンは中程度の階調レベルでは主走査方
    向に突出したパターンとするとともに、サーマルヘッド
    に付加した少なくとも1個の隙間防止用発熱素子と、こ
    の隙間防止用発熱素子をON・OFFさせる追加発熱制
    御スイッチと、隣接する発熱素子の発熱制御スイッチが
    ONしているときに、追加発熱制御スイッチをONにす
    るスイッチとを設けたことを特徴とするシリアルサーマ
    ルプリンタ。
  3. 【請求項3】 主走査方向にライン状に配列した複数の
    発熱素子と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発
    熱制御スイッチとを備えたサーマルヘッドを用い、この
    サーマルヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子
    を通電して、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブラ
    イン上のセルにインクドットを記録し、1行分の記録後
    に複数の発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主
    走査方向に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM
    個のセルで構成した1画素内に、階調レベルに応じたド
    ットパターンを記録するシリアルサーマルプリンタにお
    いて、 前記ドットパターンは中程度の階調レベルでは主走査方
    向に突出させるとともに、サーマルヘッドに付加した少
    なくとも1個の隙間防止用発熱素子と、この隙間防止用
    発熱素子をON・OFFさせるために、隣接する発熱素
    子の発熱制御スイッチと並列に接続した追加発熱制御ス
    イッチとを設けたことを特徴とするシリアルサーマルプ
    リンタ。
  4. 【請求項4】 主走査方向にライン状に配列した複数の
    発熱素子と、各発熱素子をON・OFFさせる複数の発
    熱制御スイッチと、各発熱制御スイッチに接続され、ス
    トローブ信号と駆動データとの論理積で開閉する複数の
    ゲート回路とを備えたサーマルヘッドを用い、このサー
    マルヘッドを副走査方向に移動しながら各発熱素子を通
    電して、各発熱素子で副走査方向に伸びた副サブライン
    上のセルにインクドットを記録し、1行分の記録後に複
    数の発熱素子の主走査方向の全長分だけ記録紙を主走査
    方向に移動し、主走査方向でN個,副走査方向でM個の
    セルで構成した1画素内に、階調レベルに応じたドット
    パターンを記録するシリアルサーマルプリンタにおい
    て、 前記ドットパターンが中程度の階調レベルでは主走査方
    向に突出させるとともに、サーマルヘッドに付加した少
    なくとも1個の隙間防止用発熱素子と、この隙間防止用
    発熱素子をON・OFFさせる追加発熱制御スイッチ
    と、隣接するゲート回路と並列に接続され、追加発熱制
    御スイッチのON・OFFを制御するための追加ゲート
    とを設けたことを特徴とするシリアルサーマルプリン
    タ。
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