JP3916709B2 - カラー画像記録方法、カラー画像記録装置、及びカラー画像記録制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録方法、カラー画像記録装置、及びカラー画像記録制御方法に関し、詳細には色相縞を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するようにしたカラー画像記録装置としては、溶融型カラー熱転写記録装置がある。溶融型カラー熱転写記録装置では、イエロー(以下Yという)、マゼンタ(以下Mという)、シアン(以下Cという)の3色、もしくはこの3色にブラック(以下Kという)を加えた4色の熱溶融性インクをこの順序で長手方向に塗布したインクシートを用いる。そして、このインクシートと転写用紙とを重ね、サーマルヘッドからインクシートに熱を加えることによりインクを溶かし、転写用紙にY、M、C、もしくはY、M、C、Kの順に転写させる。サーマルヘッドは、記録媒体の搬送と直角方向(以下主走査方向)にライン状に配置された多数の発熱素子を備えており、この発熱素子に電流を印加する時間幅を制御することにより、転写用紙に転写される記録ドットの面積を制御し、階調表現を行うことができる。
【0003】
図11に従来の溶融型カラー熱転写記録装置により転写用紙に形成された記録ドットの配列パターンの一例を示す。このパターンはY、M、C、Kの4色を主走査方向、記録媒体搬送方向(以下副走査方向)共に300dpi(ドットピッチ=84.7μm)で形成したものである。さらに、各ラインの記録ドットを1列おきに副走査方向にドットピッチの1/2(=42.3μm)だけずらすことにより、サーマルヘッドの熱を拡散させ、良好な記録ドットが形成できるようにしている。この明細書では、このように各ラインの記録ドットを1列おきに副走査方向にずらして配置することを1ドット千鳥印字と呼ぶ。
【0004】
図12にこのような印字パターンを実現する際にサーマルヘッドの通電制御スイッチに印加するパルスのタイミングの一例を示す。なお、この図では図11に示したような印字パターンを実現するためのタイミングだけでなく階調レベルも併せて示す便宜上、最大階調を63とした場合に1列目の階調を63として2列目以降、徐々に低階調となるようにしたので、この電流により形成される記録ドットの面積が図11と対応するものではない。
【0005】
図12に示すように、奇数列目、偶数列目ともに、10msec毎に電流の印加を開始し、階調レベルに応じた時間経過後に電流の印加を停止する。そして、奇数列目のラインにおいて電流の印加を開始するタイミングと偶数列目のラインにおいて電流の印加を開始するタイミングとの間には、5.0msecの時間差を設けてある。このタイミングは、2.5msec毎に生成されるタイミングパルスに同期させることで決めている。なお、このタイミングパルスは、転写用紙を搬送するためのステップモータを駆動するタイミングにも同期している。また、ここで300dpi,10msec毎に全ての列に共通に記載した垂直の破線は印字開始タイミングから等間隔に引いた基準線である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図11に示したように、副走査方向の解像度が300dpiの場合には、記録ドットは副走査方向に84.7μmの間隔で正確に配列することが理想である。しかし、インクシート及び転写用紙をモーターを使用してメカニカルに搬送している限り、1枚1枚の転写用紙毎の全記録領域にわたって記録ドットの位置を1μmのずれもなく配列することは、現在のところきわめて困難である。したがって、正規の位置から副走査方向にある程度(数μm〜数十μm)のずれが発生することは、実際上避けられない。しかも、そのずれは一般的に副走査方向のある程度の幅(数mm〜数十mm)をもって各色、各印字においてランダムに発生する。図13はCがYとMに対して相対的にずれている部分が存在する場合の記録ドットの配列パターンの一例を示している。
【0007】
このように記録ドットが相対的にずれた場合には、Y、M、Cの各々について50%の階調で印字を行っても、転写用紙上の色は均一な中間調グレーにはならない。その理由は任意の色の記録ドットが他の色の記録ドットに対して副走査方向に相対的にずれることにより、見た目の色相が変化してしまい、結果として色相縞(色モアレともいわれている)が発生するからである。さらに、転写用紙上にインクが直接転写される場合と他色のインクの上にインクがのる場合との転写性(エネルギーに対する濃度)が異なることも色相縞の発生を助長している。本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、少なくとも3色の記録ドットを形成するようにしたカラー画像記録装置において、効果的に色相縞を抑制することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るカラー画像記録方法及び装置は、少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録方法及び装置であって、記録ドットの形成にあたり、それぞれの画像パターン形成ドットは各々印字階調に合わせたドット径制御を行いながら、主走査方向の1つの画像形成ドットに注目して説明すると、その画像形成ドットを副走査方向にL回連続で形成し、L回目の画像ドット形成時に主走査方向の隣接する左右何れかの方向のM個の画像形成ドットを同時に形成し、更にM番目の画像形成ドットにおいて副走査方向にN回連続で画像形成ドットを形成し、さらにN回目の画像ドット形成時に主走査方向の隣接する左右何れかの方向で該印字列と同じ方向の隣接するP個のドットを同時に形成する事を1サイクルとして画像パターンを形成し、画像形成を行う事を特徴とするものである。
【0009】
本発明は以上の様に形成された画像パターンによれば、画像パターンを構成する各印字ドットは各々の階調データに適合したドット径を保ちながら、全体的なドット配列には画像全体に対して一定の角度を有する事になる。この角度は前記画像記録ドット数値L,M,N,Pの設定により適宜設定可能となるが、印字を構成するY,M,CもしくはY,M,C,K各色において各々L,M,N,P数値の組み合わせを変更する事で、各色のドット配列角度は相対的に差が生じ、印刷におけるスクリーン角度を色毎に変える事と同じ効果が得られ、色相縞が解消できる。
【0010】
また、画像を構成する1色のドット配列のみ前記パターンとして、他の一色の記録ドットは通常の千鳥印字の記録ドットに対して奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の記録ドットを他方の記録ドットに近づけた位置に形成し、その他の色の記録ドットは前記一色及び他の一色の記録ドットと異なるように形成することを特徴とするものである。ここで、通常の千鳥印字とは各ラインの記録ドットを所定の規則をもって副走査方向に所定の距離だけ周期的にずらし、なおかつ各ラインの間隔、すなわち隣接するラインの間の各列毎の記録ドットの間隔を一定にしたものである。例えば図11に示した1ドット千鳥印字の場合、各ラインの記録ドットを1列おきに副走査方向にドットピッチの1/2(=42.3μm)だけずらし、なおかつ各ラインの間隔は84.7μmの一定値になっている。そして、本発明で意味する通常の千鳥印字とは、図11のパターンを以下のように変形したパターン及びそれらを組み合わせたパターンを含む。まず、副走査方向にずらす距離をドットピッチの1/2以外の値、例えば1/4にする。
【0011】
本発明によれば、一色と他の一色及び通常の千鳥印字を含むその他の色との間では、各色の記録ドットがランダムなずれを有しているので、色相縞の発生が抑制される。また、本発明によれば、他の一色の記録ドットは通常の千鳥印字の記録ドットに対して奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の記録ドットが他方の記録ドットに近づいた位置に形成されるので、その他の色の記録ドットと同じ形状で重なる可能性は殆どない。つまり、相対的なずれにより元々重なっている部分が重ならなくなり、その近傍の元々重なっていない部分が重なるようになること、逆に元々重なっていない部分が重なり、その近傍の元々重なっている部分が重ならなくなること、また元々小さい重なりが大きく重なっても、その近傍の元々大きく重なっている部分が小さくなることで、マクロ的(見た目)の色相変化が抑制される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に本発明を適用した溶融型カラー熱転写記録方法により転写用紙上に形成された記録ドットのドット形状の一例を示す。この形状はY,M,CもしくはY,M,C,Kの印字色のうちの何れか一色を、本発明の方法により印字全域を全て同じ印字濃度(最大濃度の80%)で印字した場合の形状で、画像記録ドットの数値L,M,N,Pにより決定される形状の一例である。また、図2は図1のドット形状が構成されるまでの印字濃度によるドット形状の変化を示した図である。
【0013】
図2により本発明のドット形状構成方法を説明する。図2の形状はL=5、M=P=2、N=3(もしくはL=3、M=P=2、N=5)とした時の1サイクル分の隣接する2組のドット形状の変化を示しており、図2のサイクルを繰り返す事により図1の形状が得られる。図2の格子縦ラインはサーマルヘッドの発熱抵抗体の配列に起因し、実施例では300dpiのサーマルヘッドを使用するため300dpi間隔のドット形成位置を表している。また格子横ラインは記録媒体搬送の分解能と同期させ300dpiを4分割した1200dpi間隔の格子である。この1200dpi間隔の格子をサブラインと呼ぶことにする。つまり画像構成における1画素(300dpi×300dpi)を副走査方向に4分割してドットを配置するドット配置位置を表している。更に図3は図2のドット配列を構成するための制御パルス形状を表している。図3では波形の実線部分が図2の形状と対応しており、図2(1)のドットa〜rは図3のパルスa〜rにより形成される。また、図3では隣接した1サイクル分の波形を示しているが、実際には波形の繰り返しで図1の連続したドット形状が実現される。いま、基本印字速度10msで4分割した時、サーマルヘッドの熱印加とインク転写特性の関係から実験的に次の特徴が得られている。
【0014】
1.主走査方向で隣接するドットを同時に形成すると、同時に形成されたインクはインク形状が大きくなるにつれて互いに接触、さらには結合するが、印加パルスのタイミングがずれて同時にエネルギが印加されない時にはインク形状が大きくなっても隣接ドットは接触しない。
【0015】
2.副走査方向に連続にドットを形成すると、ドット配置間隔が3サブライン以内であれば、インク形状が大きくなるにつれて互いに接触、さらには結合するが、それ以上間隔が開くとインク形状が大きくなっても連続ドットは接触しない。
【0016】
以上の特徴に基づいて図2のドット形状の構成を説明する。図2(1)は階調数が0から63まで変化する内の4階調目のドット配列で、副走査方向の各ライン毎に時間順にドット形成方法を説明すると、まず主走査方向の隣接する1列目と2列目に印字エネルギを印加しそれぞれドットaとbを印字する。次に2サブライン(600dpi)だけ記録媒体を搬送し更に隣接する3列目と4列目にエネルギを印加してドットjとkを形成する。次に1サブライン(1200dpi)だけ記録媒体を搬送した後、2列目にエネルギを印加してドットcを形成する。以降同様にl、dとe、m、f、n、g、oとp、h,q、i、rの順番でドットが形成される。もちろん、6列目以降もこのパターンと同様に形成される。
【0017】
図2(2)、図2(3)、図2(4)はそれぞれ20、40、60の印字階調での形成されたドット形状を示しているが、この様にドット形状が大きくなるにつれて、前記特徴1および2を利用してドットのつながりが制御される。つまりaとb、jとk、dとe、oとpは主走査方向に隣接する同時にエネルギが印加されるドットであるため、特徴1によりそれぞれ階調が大きくなると結合する。また、bとcとd、eとfとgとhとi、kとlとmとnとo、pとqとrはそれぞれ連続するドットで、間隔が3サブライン以内なので特徴2によりよりそれぞれ階調が大きくなると結合する。しかし、例えばcとj、fとmなどは同一画素内で隣接するドットであるが印字サブラインが異なるため図3に示すように、印加エネルギもずれているのでドットは結合しないで結果的に図の様な形状となる。この明細書ではこのような形状の印字をカギ型印字と呼ぶ。
【0018】
図2では説明のため全てのドットを同じ階調で形成しているが、実際の画像印字ではそれぞれのドットがそれぞれの画素に応じた階調で印字され、マクロ的にドット配列に疑似的な角度を有したパターンで印字が行われる。また、通常は1画素を1ドットで構成するが、例えばドットbとc、fとgの様に連続ドットを結合させるために1画素を2ドットで構成するドットが存在する事が特徴的である。この場合、図2では同じ階調ドットで表しているが、実際には対応画素濃度レベルの半分の濃度で2ドット形成する方法や、ドット配置中央に対する距離の重みづけによって濃度配分に重みづけをする方法、更には1画素を配置するドット位置が各画素毎に異なる事まで考慮し、全てのドットを理想的ドット配置位置からの距離で重みづけして周辺画素との対比でドット印字階調を決定する方法が用いられる。
【0019】
本実施例では以上のように構成されたドット形状によりYの印字を行っている。また、同様にM、C、(K)も同様なドット形状にて印字パターンを構成する。図4は本実施例におけるMとCのドット配列を示した図で、図4(1)はL=3、M=P=−3、N=3として構成したMパターンを、また図4(2)はL=4、M=P=2、N=3として構成したCパターンであり、それぞれの数値は独立して制御する事が可能である。
【0020】
図5は以上の様に決定されたドット配列パターンをもつY、M、C画像を重ねた時の状態を示している。図5におけるY、M、Cインクはインクが重なる部分と重ならない部分がランダムに配置されるため、メカ的な要因等で各色のドット配置位置がミクロ的にずれても、その周辺でずれを補間するずれが生じるため、マクロ的には色モアレの発生を防止できる。
【0021】
実施例ではY、M、C3色の場合を示したが、Kインクが使用される場合には同様なドット形成パターンを採用しても良いし、従来例のままのドット配列でも問題ない。
次に図6に基づいて別の実施例を説明する。図6の実施例におけるYインクのドット形状パターン自体は前記実施例と同じであるが、他の色のパターンに別の方法を用いている。図6においてMとKは従来例に示したパターンと同じ配列をもっている。つまり、MとKのパターンは主走査方向、副走査方向の解像度がともに300dpiに設定して通常の1ドット千鳥印字を行ったものである。
【0022】
さらに、Cは通常の千鳥印字に対して奇数ライン又は偶数ラインの記録ドットを形成するために発熱素子に電流を印加するタイミングをずらすことにより、通常の千鳥印字の記録ドットに対して奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の記録ドットを他方の記録ドットに近づけた位置に形成している。つまり、通常の1ドット千鳥印字の場合には、例えば従来例に示したように奇数ラインの記録ドットと偶数ラインの記録ドットの副走査方向の間隔は、どの2ラインの間でも各列毎に見ると等間隔(300dpiの場合は84.7μm)であるのに対し、本発明では、電流が印加される時間間隔が短くなった2ラインについては84.7μmより短くなる。そして、電流が印加される時間間隔が短くなった2ラインの記録ドットについては、Yパターンと同様に低階調時には2ラインの記録ドットが分離しているが、高階調になると2ラインの記録ドットが結合する。図6は2ラインの記録ドットが結合した場合を示している。このパターンはYパターン構成において、L=2、M=1、N=0とした場合に相当するが、連続接続ドットは2であるから、副走査方向の連続する2つの画素を一組としてサブライン上の印字位置を決定する方法で実現できるため、1画素を2ドットで構成する画素が存在しない事がYと異なる部分である。この明細書では、奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の記録ドットを他方の記録ドットに近づけた位置に形成することをカプセル印字と呼ぶ。図6における3色グレーパターンはそれぞれ以上の様に構成されたY、M、Cインクを重ねたもので、インクが重なる部分と重ならない部分がランダムに配置されるため、メカ的な要因等で各色のドット配置位置がミクロ的にずれても、その周辺でずれを補間するずれが生じるため、マクロ的には色モアレの発生を防止できる。
【0023】
次に、前述したような記録ドットの配列パターンを得るための手段について説明する。図7に本発明に使用する溶融型カラー熱転写記録装置の要部の概略構成を示す。
サーマルヘッド1には多数(例えば、3648個)の発熱抵抗体2が主走査方向に一列に配置されている。各発熱抵抗体は例えば主走査方向に68μm、副走査方向に80μmのサイズを持っている。そして、この発熱抵抗体2がプラテンローラ10と対向するように配置される。また、サーマルヘッド1は図示しない駆動機構によりインクシート3を押圧する位置(図7はこの位置を示す)と押圧しない位置との間をアップ/ダウンするように構成されている。
【0024】
プラテンローラ10と一対の紙送りローラ11、12は、図示しないコントローラにより制御されるステッピングモータ23によりライン毎に副走査方向の正逆回転が可能であり、記録媒体である熱転写記録用紙24を搬送する。プラテンローラ10の手前にはプラテンローラ10に給紙するための一対の給紙ローラ25、26及び、図示しない紙ガイドが配置されている。また、紙送りローラ11、12の先には一対の排紙ローラ13、14、及び図示しない排紙ガイドが配置されている。給紙ローラ25、26、排紙ローラ13、14は共に図示しないコントローラにより制御されるステッピングモータ23により副走査方向に回転が可能であり、熱転写記録用紙24を搬送する。
【0025】
さらに、インクシート供給ローラ15及びインクシート巻き取りローラ16が設けられている。インクシート巻き取りローラ16は、図示しないコントローラにより制御されるDCモータ22により回転可能である。また、サーマルヘッド1のインクシート巻き取りローラ16側の端には、熱転写後のインクシート3と転写用紙25とを安定に引き剥がすためのピールプレート19が配置されている。さらに、インクシート3が巻き取られることにより巻き取り側の径の大きさが変化してもピール角度が変化しないようにするために、ピールプレート19とインクシート巻き取りローラ16との間にインクシートガイドローラ21を配置している。そして、インクシートガイドローラ21の近くにはインクシートセンサー20が配置されている。
【0026】
インクシート3は、図8に示すようにPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等から構成されるベース層3Aの上に顔料を含んだワックスを主原料とした熱溶融性インクのインク層3Bが、Y、M、C、Kの順に1画面毎に塗布されている。インクシート3はインクシート巻き取りローラ16を回転させることにより、サーマルヘッド1と対向する部分の色をY、M、C、Kの順に切り換えることができる。そして、各色のインク層の近くには、インクシートセンサー20がインク層の色を識別するための図示しないパターンが付与されている。
【0027】
図9はサーマルヘッド駆動制御部の構成を示すブロック図である。サーマルヘッドの発熱抵抗体2にはトランジスタ31で構成されたスイッチング素子とサーマルヘッド用電源32とが直列接続されており、このトランジスタ31がオン状態の時にサーマルヘッド用電源32から発熱抵抗体2に通電される。
【0028】
画像信号インターフェース部44は、図示しないホストコンピュータからポストスクリプト等で記述された画像データを受け取り、主走査方向×副走査方向が300dpi×300dpiの解像度で最大3648ドット×5400ドット、各ドットが6ビットの階調を有する画像データをY、M、C、Kの面順次でフレームメモリ43に送出する。
【0029】
フレームメモリ43は格納した画像データを色毎に予め定められたライン数ずつ読み出して解像度変換部42へ送る。解像度変換部42は、副走査方向の解像度を画像データの色に応じて所定の解像度に変換する。実施例では、印字ドットの対応画素濃度レベルに応じた印字ドットの分割と配置中央に対する距離の重みづけによって濃度配分に重みづけをする方法、更には1画素を配置するドット位置が各画素毎に異なる事まで考慮し、全てのドットを理想的ドット配置位置からの距離で重みづけして周辺画素との対比でドット印字階調を決定する処理を行う。
【0030】
ディザ処理部41では64階調を有する画像データに対して2×2のディザマトリックスを重ねることにより、見かけ上各色256階調の画像データを得る。マスク処理部40では印字するデータに応じて図10に示すマスクパターンのどれかを選択し、画像データにマスク処理を施す。ラインメモリ37は例えば4ライン分の記憶が可能であり、1ラインのデータを用いる毎に1ラインのデータを新たに格納する。つまり、解像度変換部42で副走査方向のライン数を増加させ、その増加したライン数のドットをマスク処理部40で選択することにより、副走査方向のドット形成タイミングを設定している。
【0031】
ヒートデータ発生部38はラインメモリ37内のデータを参照し、各ドットの階調が1以上であるか1未満であるかを判断し、1以上であれば“1”のヒートデータを1未満であれば“0”のヒートデータを発生する。そして、1ラインの全ドットについてヒートデータを発生し、シフトレジスタ34にシリアルに送る。シフトレジスタ34に書き込まれた1ライン分のヒートデータは、ストローブパルス発生部36が発生するストローブパルスの階調1の部分に同期してラッチ33にパラレルに書き込まれる。アンド素子35はストローブパルスの階調1の部分がハイレベルであり、かつラッチ33に保持されているヒートデータが“1”の期間にはトランジスタ31をオンにするので、この期間サーマルヘッド用電源32から発熱抵抗体2に通電される。この処理を階調1から63にわたって実行することにより、1ラインの画像データの印字が終了する。
【0032】
このようにして1ラインの画像データの印字が終了した後、同様にして全ラインの印字を行うことにより、1枚の画像の1色の印字が終了する。そして、さらに面順次で4色の印字を行うことにより、1枚のカラー画像の記録が終了する。以上説明したサーマルヘッド駆動制御部は制御部39によりシーケンス制御される。
【0033】
次に前述した溶融型カラー熱転写記録装置の動作を説明する。
図9において、図示しないホストコンピュータは印字動作開始の指示を与える信号を熱転写記録装置に送り、熱転写記録装置が印字動作を開始すると共に図示しないホストコンピュータから送出した画像データ信号は画像信号インターフェース部44を介してフレームメモリ43に格納される。
【0034】
ここでいうホストコンピュータから画像信号インターフェース部44へ送られてくる画像データはディジタル信号であり、1色につき8ビット幅であるが、本発明の適用においてはこの限りではない。
ホストコンピュータから熱転写記録装置に送られる画像信号はRGB画像の場合もあるし、C、M、Y、K4色の画像データからなるCMYK画像の場合もあるし、解像度が300dpi以外の場合もあるので、画像信号インターフェース部44では送られてきた画像がRGB画像の場合はCMYK画像に変換し、解像度が300dpi以外の場合は拡大縮小機能を用いて300dpiの画像に変換してからフレームメモリ43に書き込む。つまり画像信号インターフェース部44からフレームメモリ43に書き込まれる画像データ信号はCMYKデータであり当然ディジタル信号である。
【0035】
図7においては、画像データの転送と並行して給紙ローラ25,26が回転することにより図示しない給紙ガイドに配置された熱転写記録用紙24を装置内に1枚引き込む。熱転写記録用紙24が紙送りローラ11,12の位置まで搬送された時点で以降の搬送は紙送りローラ11,12が主体となって行う。熱転写記録用紙24の印字開始ラインより10ライン程度手前の部分がサーマルヘッド1の発熱抵抗体2の下まで搬送されたところで搬送は一旦停止する。次にインクシート巻き取りローラ16が回転することによりインクシート3が巻き取られる。インクシートセンサー20がインクシート3上のYのインク層を検出した段階でインクシートの巻き取りは一旦停止し、サーマルヘッド1がダウンし、熱転写記録用紙24の印字開始ライン部とインクシート3が発熱抵抗体2とプラテンローラ10の間に狭まれ、コントローラからの印字開始指示を待つ。
【0036】
図9において、印字する1画面分のYの画像データのフレームメモリ43への格納が完了すると、解像度変換部42はフレームメモリ43から1〜数ラインずつ画像データを受けとり、1画素を1ないし2ドットで印字するための解像度処理を施した後、ディザ処理部41へ送る。ディザ処理部41では、6ビットの画像データに対して2×2のディザマトリックスを用いて見かけ上256階調を有する画像データとし、この画像データを受け取ったマスク処理部40では、印字するドットのパターンに応じたマスクパターンを用いてマスク処理を施した画像データをラインメモリ37に送る。実施例のYの場合のマスクパターンを図10に示す。図10のマトリクスの縦ラインは主走査方向のドットに対応し、横方向は副走査方向の1画素を4分割しサブライン化したものであるから印字を構成する6×6画素(主走査方向×副走査方向)をドット配置パターン6×24に変換してマスクし、ドット配置位置を規定する。図10では1色の記録ドットを、主走査方向に隣り合う2つの列において同じサブラインに印字して第一の記録ドット群を周期的に形成し、該第一の記録ドット群を形成する1つの記録ドットに対して同じ列で、少なくとも1サブライン離れた位置に形成される第一の近傍ドットを形成し、主走査方向に隣り合う2つの列において前記第一の近傍ドットと同じサブラインに第二の記録ドット群を周期的に形成し、かつ該第二の記録ドット群を形成する1つの記録ドットに対して同じ列に、前記第一の記録ドット群と同じサブラインに印字される第二の近傍ドットを形成し、前記第一の記録ドット群と前記第一の近傍ドットから構成される第一のカギ型ドットと、前記第二の記録ドット群と前記第二の近傍ドットから構成される第二のカギ型ドットとの間の列において、前記第一の記録ドット群と前記第一の近傍ドットの間のサブラインに記録ドットを形成する事で、隣接するカギ型ドットパターン同士が接続しない様にドットを配置したもので、このマスクパターンの変更によりカギ型パターンの制御を行う事が可能となる。
【0037】
ヒートデータ発生部38はラインメモリ37に格納されている1ラインのすべての画素について階調毎に2値化してシフトレジスタ34へ転送する。ヒートデータ発生部38の具体的な処理としては、ラインメモリ37に格納されている画像データの階調レベルに対して、まず階調1以上の画素部分を“1”、それ以外は“0”としてシフトレジスタ34へ転送する。
【0038】
シフトレジスタ34は発熱抵抗体2と同数(例3648)のドット分あり、シフトレジスタ34への転送が完了した段階でヒートデータはラッチ33にパラレルにラッチされる。そして、ラッチされた時点でヒートデータ発生部38はYの1ライン目に関して階調2以上の画素部分を“1”して同様にシフトレジスタ34への転送を開始する。この時点で印字準備は完了したので紙送りローラ11,12及びプラテンローラ10は熱転写記録用紙24の搬送を開始すると共に、インクシート巻き取りローラ16はインクシート3の巻き取りを開始し、これらの開始に同期してストローブパルス発生部36ストローブ信号をYの最終ラインまで繰り返し発生する。
【0039】
階調1に対するストローブパルスが1の間、ラッチ33の出力(階調1におけるヒートデータ)が1である発熱抵抗体2のトランジスタ31のベースがハイレベルとなり、発熱抵抗体2が通電し熱を発することでインクを熱転写記録用紙24に転写する。階調1におけるストローブ信号が終了するまでに、ヒートデータ発生部38においてはYの1ライン目の階調データに対して階調2以上の画素部分を“1”としたヒートデータをシフトレジスタ34へ転送し、階調1のストローブ信号が終了した時点でラッチする。そして、ラッチが終了すると共にストローブパルス発生部36は階調2に対応する時間だけストローブパルスを発生し、その間ラッチ33の出力(階調2におけるヒートデータ)が1である発熱抵抗体2のトランジスタ31のベースが階調1の場合に引き続きハイレベルとなり発熱抵抗体2が通電し続けて熱を発することでインクをさらに熱転写記録用紙24に転写する。
【0040】
以下これらの動作がラインメモリ37に格納されているYの1ライン目に相当するデータに対して階調3,4,5,・・・,61,62,63の順番で繰り返し実行される。
このようにしてYの1ライン目の印字が終了するとフレームメモリ43から次のラインの印字に必要な変換前のデータが読み出され、解像度変換部42、ディザ処理部41、及びマスク処理部40を経てラインメモリ37に2ライン目のデータが格納される。ヒートデータ発生部38はラインメモリ37内のYの2ライン目の階調データを読み出し、2ライン目すべての画素において1ライン目と同じように階調毎に2値化してシフトレジスタ34へシリアルデータとして転送する。Yの2ライン目における階調1のヒートデータがラッチされ、Yの1ライン目の印字開始から時間にして2.5msec、熱転写記録用紙24の搬送距離が21.2μm搬送されるとYの2ライン目の階調1のストローブパルスにより発熱抵抗体2は通電し、インクを転写する。以後、1ライン目と同様に階調レベルが2,3,4,5,・・・,61,62,63の順番で繰り返し実行される。
【0041】
このようにしてYの最終ラインの印字が完了し、熱転写記録用紙24の最終ライン部がピールされるとサーマルヘッド1はアップの状態になると共にインクシート巻き取りローラ16は回転を停止する。次に紙送りローラ11,12及びプラテンローラ10が逆回転する事により熱転写記録用紙24は印字開始ラインより10ライン程度手前の部分が発熱抵抗体2とプラテンローラ10に狭まれた記録部まで戻される。また、同時にインクシート巻き取りローラ16が回転することによりインクシートセンサー20がインクシート3上のMのインク層を検出するまでインクシート3が送られる。
【0042】
そして、Mのインク層が検出された時点でインクシート巻き取りは一旦停止し、サーマルヘッド1は図7に示す位置にダウンし、図示しないコントローラからのMの画像データの印字開始指令を待つ。Mの画像データの印字のシーケンスは基本的にはこれまで説明したYの画像データと同じで、先の実施例では図10のマスクパターンが異なるのみであり、Yと同様にMの最終ラインの印字が完了し、熱転写記録用紙24の最終ライン部がピールされるとサーマルヘッド1はアップの状態になると共にインクシート巻き取りローラ16は回転を停止する。次に紙送りローラ11,12及びプラテンローラ10が逆回転する事により熱転写記録用紙24は印字開始ラインより10ライン程度手前の部分が発熱抵抗体2とプラテンローラ10に狭まれた記録部まで戻される。また、同時にインクシート巻き取りローラ16が回転することによりインクシートセンサー20がインクシート3上のCのインク層を検出するまでインクシート3が送られる。
【0043】
またそれ以降のC、Kの印字においても基本的に同じ動作が繰り返され、サーマルヘッド1はアップの状態になると共にインクシート巻き取りローラ16は回転を停止する。次に排紙ローラ13,14と紙送りローラ11,12が回転することにより、転写用紙25は装置外に排出され、1枚のカラー画像の記録が終了する。
【0044】
更に第2の実施例ではMとKは通常の1ドット千鳥印字であるから、副走査方向に300dpiで記録する。したがって、M印字では解像度変換部42は300dpiから600dpiに変換する処理を行い、マスク処理部40は従来の千鳥マスクパターンを用いる。時間にして5msec、熱転写記録用紙24の搬送距離にして42.3μm毎にMの画像データを1ラインずつ印字し、2ライン毎の画像データにより図6に示したような300dpiの1ラインの記録ドットを形成する。前述したように、この記録ドットは通常の1ドット千鳥印字である。この300dpiの通常の1ドット千鳥印字を最終ラインまで実行し、最終ライン部がピールされるとサーマルヘッド1はアップの状態になると共にインクシート巻き取りローラ16は回転を停止する。次に紙送りローラ11,12及びプラテンローラ10が逆回転することにより熱転写記録用紙24は印字開始ラインより10ライン程度手前の部分が発熱抵抗体2とプラテンローラ10に狭まれた記録部まで戻される。また、同時にインクシート巻き取りローラ16が回転することによりインクシートセンサー20がインクシート3上のCのインク層を検出するまでインクシート3が送られる。
【0045】
そして、Cのインク層が検出された時点でインクシート3の巻き取りは一旦停止し、サーマルヘッド1は図7に示す位置にダウンし、図示しないコントローラからのCの画像データの印字開始指令を待つ。Cの画像データの印字のシーケンスも基本的にはこれまで説明したY及びMの画像データと同じであるがマスク処理部では、図示しないマスクパターンにて1×2画素(主走査方向×副走査方向)を1×8のドット配列パターンに置き換える制御が行われる。
またそれ以降のKの印字はMと同じ動作が繰り返され、サーマルヘッド1はアップの状態になると共にインクシート巻き取りローラ16は回転を停止する。次に排紙ローラ13,14と紙送りローラ11,12が回転することにより、転写用紙25は装置外に排出され、1枚のカラー画像の記録が終了する。
【0046】
以上述べた実施例においては、Y、M、C、(K)の印字パターンがカギ型の例、及び、Yの印字がカギ型、M、(K)の印字が通常の千鳥印字、Cの印字がカプセル印字の例であったが、本発明はこれに限定されない。すなわち、印字の色と印字パターンの組み合わせは上記の例に限定されない。例えば、カギ型の印字パターンがMであってもよい。さらに、少なくともどれか1色がカギ型パターンで印字され、他の色の少なくとも1色が異なるカギ型パターンか、または異なる別のパターンで印字されれば本発明の効果を得ることができる。
【0047】
さらに、上記の説明では、インクシートの色の配列順序をY、M、C、(K)としたが、本発明はこれに限定されない。本発明は種々の色配列パターンを持つインクシートを用いるカラー画像記録装置において適用可能である。
また、前記実施の形態は溶融型カラー熱転写プリンタに関するものであったが、本発明は昇華型カラー熱転写プリンタ、TA(サーモオートクローム)プリンタ、カラーレーザープリンタ、及びカラーインクジェットプリンタにも適用できる。さらに、前記実施の形態はラインプリンタに関するものであったが、本発明はシリアルプリンタにも適用できる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、少なくとも3色の記録ドットを形成するようにしたカラー画像記録装置において、効果的に色相縞を抑制することができる。本発明の効果は、特に記録ドットの面積により階調表現を行う際に顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカラー画像記録方法により形成された画像記録ドットの配列パターンの一例を示す図である。
【図2】本発明を適用したカラー画像記録方法により形成された画像記録ドットの配列パターンの階調レベルの変化に対する画像記録ドットの形状の変化の一例を示す図である。
【図3】画像記録ドットを形成する際にトランジスタに印加するパルスの一例を示す図である。
【図4】本発明を適用したカラー画像記録方法により形成されたM、Cの2色の画像記録ドットについて、その配列パターンの一例を示す図である。
【図5】本発明を適用したカラー画像記録方法により形成された画像記録ドットの配列パターンにおいてY、M、Cの3色のインクを重ねたパターン一例を示す図である。
【図6】本発明を適用したカラー画像記録方法により形成された記録ドットの配列パターンの他の一例を示す図である。
【図7】本発明の溶融型カラー熱転写記録装置の要部の概略構成を示す図である。
【図8】インクシートの構成を示す図である。
【図9】本発明の溶融型カラー熱転写記録装置のサーマルヘッド駆動制御部の構成を示すブロック図である。
【図10】図9のマスク処理部で用いるマスクパターンを示す図である。
【図11】従来の溶融型カラー熱転写記録装置により転写用紙に形成された記録ドットの配列パターンの一例を示す図である。
【図12】千鳥印字を実現する際にサーマルヘッドの通電制御スイッチに印加するパルスのタイミングの一例を示す図である。
【図13】CがYとMに対して相対的にずれている部分が存在する場合の記録ドットの配列パターンの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド
2 発熱抵抗体
3 インクシート
10 プラテンローラ
11,12 紙送りローラ
15 インクシート供給ローラ
16 インクシート巻き取りローラ
20 インクシートセンサ
31 トランジスタ
32 サーマルヘッド用電源
36 ストローブパルス発生部
38 ヒートデータ発生部
44 画像信号インターフェース部
Claims (18)
- 少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録方法であって、少なくとも1色の画像を形成するドット形成パターンは、1つの画像記録ドットに関して記録媒体の搬送方向に画像記録ドットをL回連続で形成し、L回目の画像ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向にM個の画像記録ドットを同時に形成し、更にM番目の画像記録ドットにおいて記録媒体の搬送方向にN回連続で画像記録ドットを形成し、さらにN回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向のうち前記M個の画像記録ドットを形成した方向と同じ方向の隣接するP個の画像記録ドットを同時に形成する事を1サイクルとして画像記録ドットを形成しカギ型の画像記録ドット群とし、このカギ型の画像記録ドット群サイクルを繰り返して階段状画像記録ドット列を形成し、さらにこの階段状画像記録ドット列を、記録媒体の搬送方向と直角方向および記録媒体の搬送方向にずらしながら印字領域全体に画像記録ドットを形成することによって、画像を形成する事を特徴とするカラー画像記録方法。
- 前記記録ドットは発熱素子が発生する熱により、インクシート上の熱溶融性インクを前記記録媒体に転写して形成するものである請求項1に記載のカラー画像記録方法。
- 前記記録ドット形成パターンにおける画像記録ドットの数値L,M,N,Pはそれぞれ2以上の整数である請求項1または2に記載のカラー画像記録方法。
- 前記カラー画像記録方法において、記録媒体搬送方向と直角方向の印字記録の印字記録の1ラインを記録媒体搬送方向に所定の数に分割し、サブラインとし、記録媒体搬送方向の1画素形成ピッチ中に形成される画像記録ドットが1ドットまたは2ドットで1画素を形成する請求項1、2、3いずれか記載のカラー画像記録方法。
- 少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録方法であって、各画像形成色それぞれにおいて、画像を形成するドット形成パターンは、1つの画像記録ドットに関して、記録媒体の搬送方向に画像記録ドットをL回連続で形成し、L回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向にM個の画像記録ドットを同時に形成し、更にM番目の画像記録ドットにおいて記録媒体の搬送方向にN回連続で画像記録ドットを形成し、さらにN回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向のうち前記M個の画像記録ドットを形成した方向と同じ方向の隣接するP個の画像記録ドットを同時に形成する事を1サイクルとして画像記録ドットを形成しカギ型の画像記録ドット群とし、このカギ型の画像記録ドット群サイクルを繰り返して階段状画像記録ドット列を形成し、さらにこの階段状画像記録ドット列を、記録媒体の搬送方向と直角方向および記録媒体の搬送方向にずらしながら印字領域全体に画像記録ドットを形成することによって、1色の画像を形成し、さらに他の色についても同じ方式で画像記録ドットを形成する事で画像形成を行う事を特徴とするカラー画像形成方法。
- 前記記録ドットは発熱素子が発生する熱により、インクシート上の熱溶融性インクを前記記録媒体に転写して形成するものである請求項5に記載のカラー画像記録方法。
- 前記記録ドット形成パターンにおける画像記録ドットの数値L,M,N,Pはそれぞれ2以上の整数である請求項5または6に記載のカラー画像記録方法。
- 前記カラー画像記録方法において、記録媒体搬送方向と直角方向の印字記録の1ラインを記録媒体搬送方向に所定の数に分割し、サブラインとし、記録媒体搬送方向の1画素形成ピッチ中に形成される画像記録ドットが1ドットまたは2ドットで1画素を形成する請求項5、6、7いずれか記載のカラー画像記録方法。
- 前記画像記録ドット形成パターンにおける画像記録ドットの数値L,M,Nの組み合わせが色毎に異なる請求項5から8のいずれかに記載のカラー画像記録方法。
- 少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録方法であって、一色の画像を形成するドット形成パターンは、1つの画像記録ドットに関して、記録媒体の搬送方向に画像記録ドットをL回連続で形成し、L回目の画像ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向にM個の画像記録ドットを同時に形成し、更にM番目の画像記録ドットにおいて記録媒体の搬送方向にN回連続で画像記録ドットを形成し、さらにN回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向のうち前記M個の画像記録ドットを形成した方向と同じ方向の隣接するP個のドットを同時に形成する事を1サイクルとして画像記録ドットを形成しカギ型の画像記録ドット群とし、このカギ型の画像記録ドット群サイクルを繰り返して階段状画像記録ドット列を形成し、さらにこの階段状画像記録ドット列を、記録媒体の搬送方向と直角方向および記録媒体の搬送方向にずらしながら印字領域全体に画像記録ドットを形成することによって画像形成を行ない、他の一色の記録ドットは通常の千鳥印字の記録ドットに対して、記録媒体の搬送方向の奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の画像記録ドットを他方の画像記録ドットに近づけた位置に形成し、その他の色の記録ドットは前記一色及び他の一色の記録ドットと異なるように形成することを特徴とするカラー画像記録方法。
- 前記記録ドットは発熱素子が発生する熱により、インクシート上の熱溶融性インクを前記記録媒体に転写して形成するものである請求項10に記載のカラー画像記録方法。
- 前記記録ドット形成パターンにおける画像記録ドットの数値L,M,N,Pはそれぞれ2以上の整数である請求項10、11いずれかに記載のカラー画像記録方法。
- 前記カラー画像記録方法において、記録媒体搬送方向と直角方向の印字記録の1ラインを記録媒体搬送方向に所定の数に分割し、サブラインとし、記録媒体搬送方向の1画素形成ピッチ中に形成される画像記録ドットが1ドットまたは2ドットで1画素を形成する請求項10、11、12いずれか記載のカラー画像記録方法。
- 前記画像記録方法において、前記記録ドット形成パターンにおける画像記録ドットの数値が、L=5、M=P=2、N=3である事を特徴とする請求項10から13のいずれか記載のカラー画像記録方法。
- 少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録装置であって、記録素子と、記録媒体の搬送手段と、画像データに応じて前記記録素子にエネルギーを印加する制御手段とを備え、該制御手段は、各画像形成色それぞれにおいて、画像を形成するドット形成パターンが、1つの画像記録ドットに関して、記録媒体の搬送方向に画像記録ドットをL回連続で形成し、L回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向にM個の画像記録ドットを同時に形成し、更にM番目の画像記録ドットにおいて記録媒体の搬送方向にN回連続で画像記録ドットを形成し、さらにN回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送と直角方向の隣接する左右何れかの方向のうち前記M個の画像記録ドットを形成した方向と同じ方向の隣接するP個のドットを同時に形成する事を1サイクルとして画像記録ドットを形成しカギ型の画像記録ドット群とし、このカギ型の画像記録ドット群サイクルを繰り返して階段状画像記録ドット列を形成し、さらにこの階段状画像記録ドット列を、記録媒体の搬送方向と直角方向および記録媒体の搬送方向にずらしながら印字領域全体に画像記録ドットを形成するように印字記録の制御を行う事を特徴とするカラー画像記録装置。
- 前記記録素子は発熱素子により構成されており、前記記録ドットは該発熱素子が発生する熱により、インクシート上の熱溶融性インクを前記記録媒体に転写して形成するものである請求項15に記載のカラー画像記録装置。
- 少なくとも3色の記録ドットを記録媒体上に形成するカラー画像記録装置であって、記録素子と、記録媒体の搬送手段と、画像データに応じて前記記録素子にエネルギーを印加する制御手段とを備え、該制御手段は、一色の画像を形成するドット形成パターンが、1つの画像記録ドットに関して、記録媒体の搬送方向に画像記録ドットをL回連続で形成し、L回目の画像ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向にM個の画像記録ドットを同時に形成し、更にM番目の画像記録ドットにおいて記録媒体の搬送方向にN回連続で画像記録ドットを形成し、さらにN回目の画像記録ドット形成時に記録媒体の搬送方向と直角方向の隣接する左右何れかの方向のうち前記M個の画像記録ドットを形成した方向と同じ方向の隣接するP個の画像記録ドットを同時に形成する事を1サイクルとしてカギ型の画像記録ドット群とし、このカギ型の画像記録ドット群サイクルを繰り返して階段状画像記録ドット列を形成し、さらにこの階段状画像記録ドット列を、記録媒体の搬送方向と直角方向および記録媒体の搬送方向にずらしながら印字領域全体に画像形成を行ない、他の一色の画像記録ドットは通常の千鳥印字の画像記録ドットに対して、記録媒体の搬送方向の奇数ライン又は偶数ラインのどちらか一方の記録ドットを他方の記録ドットに近づけた位置に形成し、その他の色の記録ドットは前記一色及び他の一色の画像記録ドットと異なるように形成するように制御することを特徴とするカラー画像記録装置。
- 前記記録素子は発熱素子により構成されており、前記記録ドットは該発熱素子が発生する熱により、インクシート上の熱溶融性インクを前記記録媒体に転写して形成するものである請求項17に記載のカラー画像記録装置。
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