JPH08118699A - シリアルサーマルプリント方法 - Google Patents

シリアルサーマルプリント方法

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Publication number
JPH08118699A
JPH08118699A JP25371494A JP25371494A JPH08118699A JP H08118699 A JPH08118699 A JP H08118699A JP 25371494 A JP25371494 A JP 25371494A JP 25371494 A JP25371494 A JP 25371494A JP H08118699 A JPH08118699 A JP H08118699A
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JP
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sub
recording
pixel
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ink
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Application number
JP25371494A
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English (en)
Inventor
Koichi Watabe
康一 渡部
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙送りのムラに起因する行間のスジや隙間の
発生をなくす。 【構成】 サーマルヘッド10は、副走査方向に移動
し、記録紙は主走査方向に移動する。各発熱素子は、副
走査方向に伸びた幅がL1の副サブラインを記録する。
各副サブラインは、長さL2のセルに区画され、これら
の各セルにインクドットが記録される。1個の画素は、
4×8個のセルで構成され、4個の発熱素子で記録され
る。各画素は、中程度の階調レベルでは、H字を横にし
た形状のインクドットパターンが記録される。発熱素子
10a36で記録される行端の副サブラインは、階調レベ
ルに応じて予め決められた行のつなぎ目用インクドット
パターンで記録され、次行の最上端の副サブラインとオ
ーバーラップされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドが副走
査方向に移動し、記録紙が主走査方向に移動するシリア
ルサーマルプリンタに用いられるプリント方法に関し、
更に詳しくは行のつなぎ目が目立たないように改善した
シリアルサーマルプリント方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱記録方法には、感熱記録シートに画像
を直接に記録する感熱記録と、インクフイルムのインク
を記録紙に転写する熱転写記録とがある。この熱転写記
録には、溶融したインクを記録紙に転写する溶融型と、
記録紙に転写されるインク量が熱エネルギーに応じて変
化する昇華型とがある。例えば熱転写記録には、装置の
小型・軽量化を図るために、主走査方向に複数の発熱素
子を配列したサーマルヘッドを用い、これを副走査方向
に移動させながら1行を記録した後、主走査方向に紙送
りして次の1行を記録する方式のシリアルプリンタが多
く用いられている。
【0003】ところが、シリアルプリンタでは、紙送り
にむらが生じやすいため、主走査方向で隣合う行同士の
縁が互いに重なってその部分(オーバーラップ部)の濃
度が増して副走査方向にスジができたり、また逆に、行
と行との間に隙間ができて副走査方向にスジ状に記録紙
の地が出るという問題がある。
【0004】上記問題に対処するために、紙送りの量を
少なくして、隣接する行の端をオーバーラップさせて記
録する方法が知られている。しかし、単純にオーバーラ
ップさせた場合には、このオーバーラップさせた部分の
濃度が高くなり、黒っぽい線となり、かえって目立つこ
とになる。そこで、オーバーラップする部分に濃度勾配
(フェードイン,フェードアウト)を与える方法も知ら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、濃度勾配を与
える方法では、オーバーラップ部分の画像データに重み
付けをすることが必要であるため、画像処理が極めて複
雑になるという欠点がある。
【0006】本発明は、極めて簡便に行間のつなぎ目を
目立たなくすることができるシリアルサーマルプリント
方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、主走査方向でN個,副走査方向でM個
のセルで1画素が構成される。少なくとも片側にあるA
個の発熱素子を除いた(K−A)個の発熱素子がN個ず
つグループ化され、各グループで1個の画素が記録され
る。各画素の記録に際しては、中程度の階調レベルでは
H字を横にした形状のインクドットパターンとなるよう
に記録される。A個の発熱素子は、階調レベルに応じて
予め決めたつなぎ目用インクドットパターンでインクド
ットを記録する。(K−A)個の発熱素子の主走査方向
の全長ずつ記録紙が移動される。
【0008】前記各画素を記録する際に用いられるイン
クドットパターンは、画素の上端又は下端を構成する副
サブライン上のセルからインクドットの記録を開始し、
これらの副サブライン上の全てのセルにインクドットを
記録してから、画素の中央を構成する副サブライン上の
セルにインクドットを記録し、中程度の階調レベルでは
H字を横にした形状にインクドットを記録するように、
階調レベルに応じてインクドットが記録されるセルが増
えるパターンをしているのがよい。
【0009】前記つなぎ目用インクドットパターンは、
隣接する画素の上端又は下端を構成する副サブライン上
のセルにインクドットが記録された後、インクドットの
記録が開始されるパターンであるのがよい。また、前記
つなぎ目用インクドットパターンは、階調レベル毎に用
意され、1行内で隣接する画素の階調レベルもしくは次
行の最上端画素の階調レベルと同じ階調レベルのものが
選択されるのがよい。
【0010】また、別の発明では、主走査方向でN個,
副走査方向でM個のセルで1画素が構成される。少なく
とも片側にあるA個の発熱素子を除いた(K−A)個の
発熱素子がN個ずつグループ化され、各グループで1個
の画素が記録される。各画素の記録に際しては、中程度
の階調レベルではH字を横にした形状のインクドットパ
ターンとなるように記録される。A個の発熱素子は、隣
接する発熱素子と同じ状態でインクドットを記録する。
(K−A)個の発熱素子の主走査方向の全長ずつ記録紙
が移動される。
【0011】
【作用】行の重畳部分が中高濃度の場合に、紙送りにム
ラが出ると、行のつなぎ目が目立つ。そこで中濃度の画
素では、H字を横にした形状のインクドットパターンと
なるように、階調レベルに応じてインクドットの記録さ
れるセルが増えるパターンを用いる。このH字のインク
ドットパターンは、前後左右の画素と結合して格子を形
成する。そして、行端にあるオーバーラップされる1な
いし数本の副サブラインでは、階調レベルに応じて予め
決められた行のつなぎ目用インクドットパターンでイン
クドットが記録される。したがって、紙送り量が規定値
より多い紙送りムラが発生しても、行間の隙間が発生す
ることがなく、行のつなぎ目は目立たない。また、紙送
り量が規定値通り又はこれよりも少ない場合には、行端
にある少なくとも1本の副サブラインが重複記録される
が、この部分を含む格子の形状が他の部分とほとんど変
わらないとともに、この部分は、モノクロでは黒であ
り、カラーでは黒となる確率が高いから、インクドット
の重なりによる濃度変化はほとんどなく、行のつなぎ目
が目立たない。
【0012】画素の上端又は下端の副サブラインにのみ
インクドットが記録されるような階調レベルが小さい場
合には、次行とオーバーラップを予定されている副サブ
ラインには、インクドットが記録されない。この階調レ
ベルでは、紙送りにムラが生じても、白線となる副サブ
ラインの本数が増減するだけであるから、やはり行間の
つなぎ目が目立たない。階調レベルが極めて高い画素で
は、紙送り量が規定値通りの場合又はこれよりも少ない
場合にのみ、少なくとも1本の副サブラインが重複記録
されるが、元々濃度が高いことと、このような画素は少
ないため、実用上影響が生じない。
【0013】
【実施例】本発明のプリント方法を適用したシリアルプ
リンタを示す図2において、サーマルヘッド10はヘッ
ド移動機構11によって水平方向(副走査方向)に往復
動され、記録紙12はプラテンローラ13及び搬送ロー
ラ14によって記録位置に対して縦方向(主走査方向)
に搬送される。溶融転写用のインクリボン15は周知の
リボンカセット16で供給される。リボンカセット16
はサーマルヘッド10の後方に装着され、インクリボン
15はリボンカセット16から僅かに引き出されてサー
マルヘッド10と記録紙12との間に通される。なお、
符号17はプラテンローラ13及び搬送ローラ14を駆
動するパルスモータ,符号18はドライバである。
【0014】記録時には、インクリボン15がサーマル
ヘッド10によって背後から記録紙12に密着されると
ともに、リボンカセット16がサーマルヘッド10と一
緒にヘッド移動機構11によって副走査方向に移動され
る。サーマルヘッド10は、インクリボン15の背後を
加熱し、溶融又は軟化したインクを記録紙12に転写す
る。このインクは、図3において、仮想的に表したセル
22内に付着し、インクドットを形成する。1行の記録
が終了すると、サーマルヘッド10及びリボンカセット
16は、初期位置に戻されるとともに、記録紙12が主
走査方向に1行の幅より僅かに少なく搬送される。
【0015】図3において、サーマルヘッド10には、
例えば144個の発熱素子10a1,10b1 ,10c
1 ,10d1 ,10a2 ,10b2 ,・・・,10
36,10d36が主走査方向に沿って配列されている。
各発熱素子は、副走査方向に延びた幅L1の副サブライ
ン21を記録するが、本実施例では最下端から3個の発
熱素子10b36,10c36,10d36を使用しないか
ら、サーマルヘッド10が一往復することにより、14
1本の副サブライン21が記録される。また、サーマル
ヘッド10が距離L2だけ移動される毎に、発熱素子が
駆動されるので、各副サブライン21は、長さがL2に
区画される。したがって、各副サブライン21はL1×
L2のセル22を連ねたものである。
【0016】この実施例では、1画素は、主走査方向に
4個,副走査方向に8個のセルで構成され、32階調を
表現する。最上端の画素P1 は、4個の発熱素子10a
1 〜10d1 で記録され、最下端の画素P35は発熱素子
10a35〜10d35で記録される。そして、端数となる
発熱素子10a36は、規定の紙送り量が140個の発熱
素子の主走査方向の長さ(L1×140)となっている
から、次の行とオーバーラップを予定している副サブラ
イン21aを記録する。この副サブライン21aは、階
調レベルに応じて予め決めた行のつなぎ目用インクドッ
トパターンにより記録される。この行のつなぎ目用イン
クドットパターンの記録順番として、例えば「23,1
7,12,9,10,14,20,27」が用いられ
る。なお、画素P1 のセル22内に記した番号1〜32
は、インクドットが記録される階調レベルを表してお
り、例えば階調レベル「5」では、数字「1」〜「5」
を付したセルにインクドットが記録される。また、副サ
ブライン21aの一部分を含む仮想の画素P36のセル内
に記した「0」は、発熱素子を発熱させない駆動データ
を示している。
【0017】各画素の記録に際しては、図4に示すよう
に、1列目の副サブラインの中央にあるセルから記録が
開始される。階調レベルが高くなるに従って画素の上部
中央から左右交互にインクドットの面積が増える。1列
目のセルの全てが記録されてから4列目のセルの記録に
移行する。4列目のセルの記録が終わると、画素の中央
部にあるセルが3列目→2列目→3列目と交互に記録さ
れてインクドットの面積が増える。すなわち、1画素に
記録されるインクドットパターンの形状は、階調レベル
が高くなるに従って、点→横線→H字を横にした形状→
矩形と変化する。
【0018】4列目の副サブライン21bに隣接した副
サブライン21aは、前記つなぎ目用インクドットパタ
ーンによって副サブライン21bと同じやや低濃度の階
調レベル「9」からインクドットの記録が開始される
が、4列目の全てのセルにインクドットが記録される階
調レベル「16」は、これと隣接したつなぎ目用の副サ
ブライン21aの全てのセルにインクドットが記録され
る階調レベル「27」よりも低く、副サブライン21a
は副サブライン21bより遅めに記録される。これによ
って、やや低濃度である階調レベル「9」からつなぎ目
が改善されるとともに、紙送り量が規定値通り又はこれ
よりも少ない場合に重複記録される面積が多くなり過ぎ
ないようにしてあり、より自然なつなぎ目の補正が行わ
れる。
【0019】図5は、ヘッド駆動部の一例である。ビデ
オテープレコーダやスキャナーから入力された画像デー
タは、フレームメモリ25に書き込まれる。記録時に、
コントローラ26は、階調レベルを表す画像データをフ
レームメモリ25から、1行目の1列分,すなわち36
個の画素の画像データを画素毎に順番に読み出す。ライ
ンメモリ27に書き込まれた1列分の画像データは、駆
動データ発生部28へ転送される。
【0020】駆動データ発生部28は、各画素の階調レ
ベルに応じて図4に示すインクドットパターンを記録す
るための駆動データと行のつなぎ目用インクドットパタ
ーンを記録するための駆動データとをそれぞれROM2
9から読み出してサーマルヘッド10に供給する。この
ROM29には、図6に示すようなDOT−LUT33
が書き込まれている。このDOT−LUT33には、図
4に示すインクドットパターンを記録するための駆動デ
ータと、行のつなぎ目用インクドットパターンを記録す
るための駆動データとが、それぞれ階調レベル毎に区分
されている。各区分には1個の画素の各セルにインクド
ットを記録するかどうかを表す駆動データ,「1」又は
「0」が書き込まれている。この駆動データ「1」は、
セルにインクドットを記録することを表し、駆動データ
「0」は記録しないことを表している。
【0021】1個の画素は主走査方向に並んだ4個の発
熱素子で記録されるから、DOT−LUT33の1個の
アドレスには、4ビットの駆動データが書き込まれてい
る。この4ビット駆動データのうちA列にある1ビット
は、例えば発熱素子10a2に供給され、B列にある1
ビットは発熱素子10b2 ,C列にある1ビットは発熱
素子10c2 ,D列にある1ビットは発熱素子10d2
にそれぞれ供給される。
【0022】また、1個の画素は、副走査方向で8個の
セルから構成されているため、各階調レベルの区分は、
4ビットの駆動データが8個並んでいる。階調レベルは
「1」〜「32」の32ステップであり、各階調レベル
毎に図4に示すインクドットパターンを記録するための
駆動データと行のつなぎ目用インクドットパターンを記
録するための駆動データとがあるため、DOT−LUT
33のアドレスは「0」〜「511」となっている。す
なわち、アドレス「0」〜「255」には、図4に示す
インクドットパターンを記録するための駆動データが書
き込まれ、アドレス「256」〜「511」には、行の
つなぎ目用インクドットパターンを記録するための駆動
データが書き込まれている。なお、本実施例では、最下
端から3個の発熱素子10b36,10c36,10d36
駆動しないから、アドレス「256」〜「511」のB
〜D列にはインクドットを記録しない駆動データ「0」
が書き込まれている。また、1画素の全てのセルに駆動
データ「0」が書き込まれた階調レベル「0」を用いて
もよく、この場合にはアドレスが「0」〜「519」と
なる。
【0023】駆動データ発生部28は、画素の階調レベ
ルと主サブライン位置情報(ピクセル位置情報)とから
DOT−LUT33のアドレスを求め、このアドレスに
対応する駆動データをDOT−LUT33から読み出
す。例えば、画素の階調レベルが「1」であり、記録し
ようとする主サブラインが4番目である場合には、DO
T−LUT33のアドレスが「3」であるから、駆動デ
ータ発生部28はDOT−LUT33のアドレス「3」
に格納されている駆動データ「1000」を読み出す。
この4ビットの駆動データの取出しは、1列中の第1番
目の画素から順番に行われる。したがって、1行中の1
本の主サブラインを記録するために、4ビットの駆動デ
ータが36回取り出され、シフトレジスタによって14
4ビットの駆動データに変換されてから、サーマルヘッ
ド10に供給される。
【0024】図1に示した記録例は、全画素を階調レベ
ル「20」の画像データで記録したもので、そのn行目
と(n+1)行目とのオーバーラップ部OLを示してい
る。このオーバーラップ部OLは、n行目の最下端に形
成された副サブライン21aと、(n+1)行目の第1
番目の画素ラインSL1 ’を構成している最上端の副サ
ブライン21とが重ね合わされている。なお、副サブラ
イン21aは、画素ラインSL35と同じ階調レベルで記
録される。
【0025】階調レベル「20」の画像データによって
記録される画素のドット形状は、図のようなH字を横に
した形状になり、これらが繋がって格子を形成してい
る。オーバーラップ部OLを含む格子形状は、紙送りに
バラツキがない場合には、非オーバーラップ部のそれと
全く変わらない。また、オーバーラップ部OLは、黒イ
ンクを用いたモノクロの場合には、インクドットが重な
っても黒であるから、オーバーラップ部OLを含む画素
ラインSL1 ’上の画素の濃度は、画素列SL2〜SL
35や画素列SL2 ’〜SL35’上の各画素の濃度とほと
んど変わらない。また、3色インクフイルムを使用した
カラー記録の場合には、オーバーラップ部OLは黒にな
る確率が高いので、やはり濃度は殆ど変わらない。した
がって、n行目と(n+1)行目との間は目立たつこと
がない。
【0026】また、紙送り量が多い場合には、その変動
量が1ドットの主走査方向の幅L1以下であれば、図7
に示すように、n行目と(n+1)行目との間にライン
状の隙間が生じない。また、紙送り量が少ない場合に
は、図8に示すように、オーバーラップ部OLの面積が
紙送り量が規定値である場合とほとんど同じであるか
ら、いずれの場合も行のつなぎ目は目立たない。
【0027】階調レベルが「8」以下の極低濃度の記録
画像は、図4に示すように、点状又は線状のドットで構
成される。35本目の画素ラインSL35が階調レベル
「8」以下である場合には、これと同じ階調レベルで記
録される副サブライン21aにはインクドットが記録さ
れないから、紙送りが適正であれば、階調レベルによっ
て決まる本来のインクドットパターンとなる。なお、紙
送り量にバラツキがあると、画素ラインSL35の横線と
画素ラインSL1 ’の横線との隙間が変化する。この場
合に、原理的には行のつなぎ目が分るはずであるが、極
低濃度ではつなぎ目が目立ちにくい。また、階調レベル
が「28」以上の高濃度の画像の画素は、矩形またはこ
れに近い形状のドットを形成するが、記録画像全体の濃
度が高いから、オーバーラップ部OLはほとんど目立た
ない。
【0028】次に、上記実施例の作用について説明す
る。記録時には、プラテンローラ13,搬送ローラ14
が矢印方向に回転して、記録紙12の記録エリアの先端
がサーマルヘッド10の位置まで給送される。サーマル
ヘッド10及びリボンカセット16は左端の初期位置に
移動される。
【0029】フレームメモリ25に書き込まれた1フレ
ーム分の画素の画像データは、1列ずつラインメモリ2
7に読み出されて駆動データ発生部28に転送される。
駆動データ発生部28は、階調レベルを表す画像データ
と主サブラインの位置情報とでROM29のアドレスを
作成し、ROM29内のDOTーLUT33から4ビッ
トの駆動データを読み出す。このとき、1列を構成する
36個の画素のうち、最下端の画素の画像データに対応
した駆動データは、行のつなぎ目用の駆動データが格納
されたDOTーLUT33のアドレス「256」〜「5
11」から読み出される。そして、駆動データ発生部2
8は、36個の4ビット駆動データをシリアルデータに
変換し、これらの駆動データがサーマルヘッド10に供
給される。
【0030】サーマルヘッド10及びリボンカセット1
6を副走査方向で右方へ移動しながら、サーマルヘッド
10がインクリボン15を背後から加熱・加圧して、溶
融したインクを記録紙12に転写する。
【0031】サーマルヘッド10が記録紙12の右端ま
で移動して1行が記録紙12に記録されると、インクリ
ボン15への加熱・加圧が中止され、サーマルヘッド1
0及びリボンカセット16が副走査方向で左方へ移動し
て戻る。この戻り中に、プラテンローラ13及び搬送ロ
ーラ14が回転して記録紙12が搬送され、次の行がサ
ーマルヘッド10の位置まで搬送される。この搬送量
は、L1 ×140であり、これにより最下端の副サブラ
イン21aと、次行の最上端の副サブライン21とがオ
ーバーラップされる。以下、この動作を繰り返して画像
を1行ずつ記録し、全ての行の記録が終了すると、プラ
テンローラ13及び搬送ローラ14が矢印方向に連続回
転され、記録紙12が排出される。オーバーラップ部O
Lは、オーバーラップしていない部分とほとんど同様の
濃度に仕上がり、副走査方向にスジのない高品質なプリ
ントを得ることができる。
【0032】もし、紙送り量が規定の搬送量(L1×1
40)よりも多い場合は、図7に示すように、オーバー
ラップする量が少なくなる。しかし、1本の副サブライ
ン21の幅以内である場合には、2つの行の間に白地と
なって白線を形成することがないので、行間のつなぎ目
が目立たない。また、図8に示すように、紙送り量が少
なくて、オーバーラップ量が増えても、画素同士の結合
による格子形状にほとんど変化がないとともに、濃度変
化も少ないから、行間のつなぎ目が目立たない。
【0033】以上説明した実施例では、次の行とオーバ
ーラップされる副サブライン21aの記録に際して、つ
なぎ目専用のドットパターンを用いたが、図9に示すよ
うに、隣接する副サブライン21bと同じドットパター
ンを用いてもよい。この場合にも、上記実施例と同様
に、やや低濃度の階調レベル「9」以降ではオーバーラ
ップ部が生じるから、紙送り量にバラツキがあっても行
のつなぎ目は目立たない。また、専用のドットパターン
を用いず、発熱素子10d35を駆動するための駆動デー
タをコピーして発熱素子10a36用の駆動データとすれ
ばよいから、前記実施例に比べて構造がより簡単にする
ことができる。
【0034】これまで説明した実施例では、発熱素子の
副走査方向の長さが1個のセル幅と同じサーマルヘッド
を用いたが、これより副走査方向の長さが長い発熱素子
を備えたサーマルヘッドを用いてもよい。図10に示す
ように、サーマルヘッド45の各発熱素子は、主走査方
向の長さがA,副走査方向の長さがBの矩形状をしてお
り、この長さBは副走査方向の長さがCのセル46の4
個分となっている。このサーマルヘッド45によって記
録される画素47は、4本の副サブライン48と、8本
の主サブライン49a,49bとで構成される。第1番
目の主サブライン49aの幅は、発熱素子の副走査方向
の長さBと同じであり、サーマルヘッド45の送りの4
ステップ分に相当している。第2番目〜第8番目の主サ
ブライン49bの幅は、サーマルヘッド45の1ステッ
プ送り量Cである。
【0035】1個の画素を記録する際に、第1主サブラ
イン49aの記録後に、サーマルヘッド45を距離Cず
つ間欠送りしながら、画素の画像データに基づいた駆動
データによって、各発熱素子45a35〜45d35を駆動
する。この画素の記録後は、発熱素子を次の画素の第1
主サブライン49aに対面させるために、サーマルヘッ
ド45が4ステップ送られる。この4ステップの空送り
はブランク区間となり、各発熱素子45a35〜45d35
には、インクドットを記録しないような仮想駆動データ
が供給される。この仮想駆動データは、符号50で表さ
れており、この実施例の場合には全て「0」である。し
たがって、この間、発熱素子45a35〜45d35は駆動
されず、サーマルヘッド45は冷却される。
【0036】前記ブランク区間では、1個の発熱素子に
3個の仮想駆動データを与えるのが理想的であるが、発
熱素子には蓄熱による尾引きがあるため、本実施例では
4個の駆動データを与え、各画素間に幅Lの1本の主サ
ブラインを入れている。こうすると、画素の階調レベル
に応じてインクドットが副走査方向へ成長するドットパ
ターンでは、前の画素の最後の主サブラインを記録する
ために発生した熱の影響によって駆動データが「0」で
はあるが、ブランク区間の最初の主サブラインにもイン
クドットが形成され、高濃度部分では画素の連続性が保
たれ、中低濃度では、濃度が高くなるのが防止される。
【0037】この実施例では、サーマルヘッド45とし
て、例えば141個の発熱素子45a1 ,45b1 〜4
5d35,45a36を備えたものを用い、最下端の発熱素
子45a36によって次の行とオーバーラップを予定して
いる副サブライン48aを記録する。この副サブライン
48aを記録するために採用したインクドットパターン
は、最初に説明した実施例と同じであり、行間のつなぎ
目が目立たない。
【0038】以上説明した実施例では階調数を32とし
たが、本発明はこれに限定されないのは勿論である。ま
た、1本の副サブラインだけをオーバーラップさせてい
るが、複数本の副サブラインにしてもよい。また、図3
及び図10に示すインクドットパターンは、各画素の記
録に際して、まず1列目の副サブライン上にあるセルを
記録した後、4列目のセルを記録するようにしたが、こ
れと逆に最初に4列目,次に1列目のセルを記録するよ
うにしてもよい。また、本発明は、前記インクドットパ
ターンに限定されず、やや低濃度の画像部分から行のつ
なぎ目にインクドットの重なりが発生するものであれ
ば、他のインクドットパターンであってもよい。
【0039】モノクロ記録の場合を説明したが、本発明
はカラー記録にも勿論適用できる。この場合には、イン
クリボンに、周知のように、シアン,マゼンタ,イエロ
ーのインクエリアが一定ピッチで形成されているものを
使用し、各色について線順次又は面順次で記録すればよ
い。この場合に、行間の副サブラインが各色毎に重複記
録され、それぞれの色がやや濃く記録されるが、三色を
重ねた場合に、自然画ではこの部分が黒となる確率が高
いため目立つことがない。また、R,G,B,Y,M,
Cに近い色の場合には、黒でなく色が濃くなるが、実用
上問題はない。更に、本発明は、イエロー感熱発色層,
マゼンタ感熱発色層,シアン感熱発色層を順次設けたカ
ラー感熱記録紙を用いるカラー感熱プリントにも適用す
ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシリアル
サーマルプリント方法によれば、中程度の階調レベルで
はH字を横にした形状のインクドットパターンで各画素
の記録を行うとともに、次行との重複を予定している少
なくとも1本の副サブラインには、階調レベルに応じて
予め決めたつなぎ目用インクドットパターンでインクド
ットを記録するようにしたから、紙送りにムラが発生し
ても行間が開いて白スジ状の隙間が生じることがなく、
またオーバーラップされた部分の濃度が高くなってスジ
状に目立つこともなく、自然なつなぎ目補正を行うこと
ができ、高画質な記録を行うことができる。
【0041】また、つなぎ目用インクドットパターン
は、隣接する画素の上端又は下端を構成する副サブライ
ン上のセルにインクドットが記録された後、インクドッ
トの記録を開始されるパターンであり、画素内に2本目
の副サブラインの記録が開始されるやや低濃度から、行
間にインクドットの重なりが生じるから、紙送りにムラ
が発生しても、つなぎ目が目立つことがない。したがっ
て、やや低濃度から高濃度の範囲で、つなぎ目の改善を
行うことができる。
【0042】また、次行とオーバーラップを予定してい
る副サブラインを記録する発熱素子の駆動を、隣接する
発熱素子と同じ状態で行うことにより、より簡単な構成
で行のつなぎ目補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント方法によるn行と(n+1)
行の記録状態を示す説明図である。
【図2】溶融型シリアルサーマルプリンタの概略を示す
斜視図である。
【図3】サーマルヘッドと1行分の画素との関係を示す
説明図である。
【図4】階調レベルとインクドットパターンの関係を示
す説明図である。
【図5】溶融型シリアルサーマルプリンタの電気的構成
を示すブロック図である。
【図6】DOT−LUTの一例を示す説明図である。
【図7】紙送り量が規定値より大きい場合のn行と(n
+1)行の記録状態を示す説明図である。
【図8】紙送り量が規定値より小さい場合のn行と(n
+1)行の記録状態を示す説明図である。
【図9】次の行とオーバーラップを予定している副サブ
ラインを隣接する副サブラインと同じ状態で記録する実
施例を示す説明図である。
【図10】副走査方向に長い発熱素子を有するサーマル
ヘッドを用いた実施例の記録状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10,45 サーマルヘッド 10a1 〜10d36,45a1 〜45a36 発熱素子 12 記録紙 15 インクリボン 16 リボンカセット 21,21a,21b,48 副サブライン 22,46 セル 47,P1 ,P2 ,P35,P36 画素 49a,49b 主サブライン 50 仮想駆動データ OL オーバーラップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/12 G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 K個の発熱素子を主走査方向に配列した
    サーマルヘッドを用い、このサーマルヘッドを副走査方
    向に移動することにより各発熱素子は副走査方向に伸び
    た副サブライン上のセルにインクドットを記録し、K個
    の副サブラインで構成された1行分の記録後に記録紙を
    主走査方向に移動するシリアルサーマルプリント方法に
    おいて、 主走査方向でN個,副走査方向でM個のセルで1画素を
    構成すること,少なくとも片側にあるA個の発熱素子を
    除いて、(K−A)個の発熱素子をN個ずつグループ化
    し、各グループで1個の画素を記録すること,各画素の
    記録に際しては、中程度の階調レベルではH字を横にし
    た形状のインクドットパターンとなるように記録するこ
    と,A個の発熱素子は、階調レベルに応じて予め決めた
    行のつなぎ目用インクドットパターンによってインクド
    ットを記録すること,(K−A)個の発熱素子の主走査
    方向の全長ずつ記録紙を移動することを特徴とするシリ
    アルサーマルプリント方法。
  2. 【請求項2】 前記各画素を記録する際に用いられるイ
    ンクドットパターンは、画素の上端又は下端を構成する
    副サブライン上のセルからインクドットの記録を開始
    し、これらの副サブライン上の全てのセルにインクドッ
    トを記録してから、画素の中央を構成する副サブライン
    上のセルにインクドットを記録し、中程度の階調レベル
    ではH字を横にした形状にインクドットを記録するよう
    に、階調レベルに応じてインクドットが記録されるセル
    が増えるパターンをしていることを特徴とする請求項1
    記載のシリアルサーマルプリント方法。
  3. 【請求項3】 前記つなぎ目用インクドットパターン
    は、隣接する画素の上端又は下端を構成する副サブライ
    ン上のセルにインクドットが記録された後、インクドッ
    トの記録が開始されるパターンであることを特徴とする
    請求項2記載のシリアルサーマルプリント方法。
  4. 【請求項4】 前記つなぎ目用インクドットパターン
    は、階調レベル毎に用意され、1行内で隣接する画素の
    階調レベルもしくは次行の最上端画素の階調レベルと同
    じ階調レベルのものが選択されることを特徴とする請求
    項1記載のシリアルサーマルプリント方法。
  5. 【請求項5】 K個の発熱素子を主走査方向に配列した
    サーマルヘッドを用い、このサーマルヘッドを副走査方
    向に移動することにより各発熱素子は副走査方向に伸び
    た副サブライン上のセルにインクドットを記録し、K個
    の副サブラインで構成された1行分の記録後に記録紙を
    主走査方向に移動するシリアルサーマルプリント方法に
    おいて、 主走査方向でN個,副走査方向でM個のセルで1画素を
    構成すること,少なくとも片側にあるA個の発熱素子を
    除いて、(K−A)個の発熱素子をN個ずつグループ化
    し、各グループで1個の画素を記録すること,各画素の
    記録に際しては、中程度の階調レベルではH字を横にし
    た形状のインクドットパターンとなるように記録するこ
    と,A個の発熱素子は、隣接する発熱素子と同じ状態で
    インクドットを記録すること,(K−A)個の発熱素子
    の主走査方向の全長ずつ記録紙を移動することを特徴と
    するシリアルサーマルプリント方法。
JP25371494A 1994-10-19 1994-10-19 シリアルサーマルプリント方法 Pending JPH08118699A (ja)

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