JP3303457B2 - 抗菌性樹脂組成物 - Google Patents
抗菌性樹脂組成物Info
- Publication number
- JP3303457B2 JP3303457B2 JP21497893A JP21497893A JP3303457B2 JP 3303457 B2 JP3303457 B2 JP 3303457B2 JP 21497893 A JP21497893 A JP 21497893A JP 21497893 A JP21497893 A JP 21497893A JP 3303457 B2 JP3303457 B2 JP 3303457B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silver
- acid
- component
- weight
- methacrylate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性および成形品外
観に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
観に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂などのスチレン系樹脂は、成
形品表面外観、成形加工性、物理的性質、電気的性質お
よび機械的性質などが優れることから、電気・電子分
野、OA・家電分野、自動車分野、便座・台所・風呂場
廻りなどのサニタリー分野、雑貨などの幅広い分野に使
用されている。近年、これらに使われている製品におい
て細菌などが繁殖し、人体に悪影響を及ぼすことが指摘
されている。市販されている各種抗菌剤をABS樹脂に
練り込むことが考えられるが、一般にスチレン系樹脂で
は抗菌性が発現し難いという問題があった。
形品表面外観、成形加工性、物理的性質、電気的性質お
よび機械的性質などが優れることから、電気・電子分
野、OA・家電分野、自動車分野、便座・台所・風呂場
廻りなどのサニタリー分野、雑貨などの幅広い分野に使
用されている。近年、これらに使われている製品におい
て細菌などが繁殖し、人体に悪影響を及ぼすことが指摘
されている。市販されている各種抗菌剤をABS樹脂に
練り込むことが考えられるが、一般にスチレン系樹脂で
は抗菌性が発現し難いという問題があった。
【0003】
【発明を解決するための手段】本発明は、前記従来技術
の課題を背景になされたもので、抗菌性、成形外観に優
れ、広範囲の用途に使用し得る抗菌性樹脂組成物を提供
することを目的とする。
の課題を背景になされたもので、抗菌性、成形外観に優
れ、広範囲の用途に使用し得る抗菌性樹脂組成物を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ブタジ
エン系ゴム質重合体(ただし、水素添加した水添重合体
を除く)(a)の存在下に、(メタ)アクリル酸エステ
ル、芳香族ビニル化合物、および必要に応じて共重合可
能な他の単量体からなる単量体成分(b)を重合して得
られる熱可塑性樹脂、および/または単量体成分(b)
を重合して得られる共重合体樹脂90〜99.9重量
%、(B)抗菌剤0.1〜10重量%からなる組成物で
あって、上記(A)成分中の樹脂質重合体成分〔(a)
以外の成分〕中の(メタ)アクリル酸エステル含量が1
0〜99重量%であることを特徴とする抗菌性樹脂組成
物を提供する。
エン系ゴム質重合体(ただし、水素添加した水添重合体
を除く)(a)の存在下に、(メタ)アクリル酸エステ
ル、芳香族ビニル化合物、および必要に応じて共重合可
能な他の単量体からなる単量体成分(b)を重合して得
られる熱可塑性樹脂、および/または単量体成分(b)
を重合して得られる共重合体樹脂90〜99.9重量
%、(B)抗菌剤0.1〜10重量%からなる組成物で
あって、上記(A)成分中の樹脂質重合体成分〔(a)
以外の成分〕中の(メタ)アクリル酸エステル含量が1
0〜99重量%であることを特徴とする抗菌性樹脂組成
物を提供する。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。ブ
タジエン系ゴム質重合体(a)としては、例えばポリブ
タジエン、スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含
量5〜60重量%が好ましい)、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体などが挙げられる。
タジエン系ゴム質重合体(a)としては、例えばポリブ
タジエン、スチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含
量5〜60重量%が好ましい)、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体などが挙げられる。
【0006】また、スチレン−ブタジエンブロック共重
合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテ
レブロック型の構造を有するものなどが含まれる。
合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテ
レブロック型の構造を有するものなどが含まれる。
【0007】本発明の目的である抗菌性を発現させる上
から、ブタジエン系ゴム質重合体の量は本発明の(A)
成分中3〜30重量%が特に好ましい。
から、ブタジエン系ゴム質重合体の量は本発明の(A)
成分中3〜30重量%が特に好ましい。
【0008】(メタ)アクリル酸エステルとしては、そ
れ単独で重合体にしたとき、その重合体のガラス転移温
度〔示差走査熱量計(DSC)で測定〕が50℃以上で
あるものが好ましく、アルキル部分の炭素数が1〜10
のものが好ましく、さらに好ましくは1〜6、特に好ま
しくは1〜4のものである。
れ単独で重合体にしたとき、その重合体のガラス転移温
度〔示差走査熱量計(DSC)で測定〕が50℃以上で
あるものが好ましく、アルキル部分の炭素数が1〜10
のものが好ましく、さらに好ましくは1〜6、特に好ま
しくは1〜4のものである。
【0009】メタクリル酸エステルとアクリル酸エステ
ルのなかでは、メタクリル酸エステルの方が好ましい。
これらの例としては、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、アミノアクリレート、ヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、
オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベ
ンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル;メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート、アミノメタクリレ
ート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、t−ブチルシクロ
ヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オ
クタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルが
あり、これらの1種以上が使用できる。これらのなかで
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタク
リレートが好ましく、さらに好ましいのはメチルメタク
リレートである。(b)成分中の(メタ)アクリル酸エ
ステル含有量は、好ましくは10〜99重量%、さらに
好ましくは30〜90重量%、特に好ましくは50〜9
0重量%である。(メタ)アクリル酸エステルの含有量
がこの範囲にあると抗菌性に優れる。
ルのなかでは、メタクリル酸エステルの方が好ましい。
これらの例としては、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、アミノアクリレート、ヘキシルアクリレート、オク
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、
オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベ
ンジルアクリレートなどのアクリル酸エステル;メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタ
クリレート、ブチルメタクリレート、アミノメタクリレ
ート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、t−ブチルシクロ
ヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オ
クタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、
ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルが
あり、これらの1種以上が使用できる。これらのなかで
は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタク
リレートが好ましく、さらに好ましいのはメチルメタク
リレートである。(b)成分中の(メタ)アクリル酸エ
ステル含有量は、好ましくは10〜99重量%、さらに
好ましくは30〜90重量%、特に好ましくは50〜9
0重量%である。(メタ)アクリル酸エステルの含有量
がこの範囲にあると抗菌性に優れる。
【0010】芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチ
レン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニル
ピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジク
ロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタ
レンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物は、1種単
独で、あるいは2種以上混合して用いられる。(b)成
分中の芳香族ビニル化合物の含有量は、好ましくは1〜
90重量%、さらに好ましくは9〜70重量%、特に好
ましくは8〜50重量%である。
t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチ
レン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノメチルスチレン、ビニル
ピリジン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジク
ロロスチレン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレ
ン、フルオロスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタ
レンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルスチレ
ンが好ましい。これらの芳香族ビニル化合物は、1種単
独で、あるいは2種以上混合して用いられる。(b)成
分中の芳香族ビニル化合物の含有量は、好ましくは1〜
90重量%、さらに好ましくは9〜70重量%、特に好
ましくは8〜50重量%である。
【0011】共重合可能な他の単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル
化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタクリル
酸などの不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニ
ル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミドなどのα−またはβ−不飽和ジカル
ボン酸のイミド化合物;グリシジルメタクリレート、ア
リルグリシジルエーテルなどの不飽和エポキシ化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和カルボ
ン酸アミド;アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチ
ル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプ
ロピル、アミノスチレンなどのアミノ基含有不飽和化合
物;ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシ−1−プロペ
ン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテ
ン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレートなどの水酸基含有不飽和化合物;ビニル
オキサゾリンなどのオキサゾリン基含有不飽和化合物な
どが挙げられる。好ましい他の単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリル酸、無水マレイン酸、N−フェ
ニルマレイミド、グリシジルメタクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートなどであり、特にアクリロ
ニトリル、N−フェニルマレイミドなどが好ましい。こ
の他の単量体は、1種または2種以上で使用される。
(b)成分中の他の単量体の含有量は、好ましくは0〜
89重量%、さらに好ましくは1〜61重量%、特に好
ましくは2〜42重量%である。
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル
化合物;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラ
コン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタクリル
酸などの不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニ
ル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミドなどのα−またはβ−不飽和ジカル
ボン酸のイミド化合物;グリシジルメタクリレート、ア
リルグリシジルエーテルなどの不飽和エポキシ化合物;
アクリルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和カルボ
ン酸アミド;アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチ
ル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプ
ロピル、アミノスチレンなどのアミノ基含有不飽和化合
物;ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシ−1−プロペ
ン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒドロキ
シ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−ブテ
ン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレートなどの水酸基含有不飽和化合物;ビニル
オキサゾリンなどのオキサゾリン基含有不飽和化合物な
どが挙げられる。好ましい他の単量体としては、アクリ
ロニトリル、メタクリル酸、無水マレイン酸、N−フェ
ニルマレイミド、グリシジルメタクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートなどであり、特にアクリロ
ニトリル、N−フェニルマレイミドなどが好ましい。こ
の他の単量体は、1種または2種以上で使用される。
(b)成分中の他の単量体の含有量は、好ましくは0〜
89重量%、さらに好ましくは1〜61重量%、特に好
ましくは2〜42重量%である。
【0012】(A)成分中の樹脂質重合体成分〔これ
は、(a)成分以外の成分に該当する。〕中に重合成分
として含有している(メタ)アクリル酸エステルの含有
量は10〜99重量%、好ましくは30〜95重量%、
特に好ましくは50〜90重量%である。重合成分とし
て、(メタ)アクリル酸エステルを含有することで抗菌
性が一段と向上する。(メタ)アクリル酸エステルの含
有量が10重量%未満または99重量%を超えても抗菌
性が劣る。(A)成分における上記(メタ)アクリル酸
エステルの含有量は、(b)成分に由来するものに限ら
ず、別途(b)成分以外の単量体を重合して得られた重
合体が配合されたとき、その重合体に(メタ)アクリル
酸エステルに由来する重合体が含まれている場合は、該
(メタ)アクリル酸エステルも本発明(メタ)アクリル
酸エステル含有量に加えられる。
は、(a)成分以外の成分に該当する。〕中に重合成分
として含有している(メタ)アクリル酸エステルの含有
量は10〜99重量%、好ましくは30〜95重量%、
特に好ましくは50〜90重量%である。重合成分とし
て、(メタ)アクリル酸エステルを含有することで抗菌
性が一段と向上する。(メタ)アクリル酸エステルの含
有量が10重量%未満または99重量%を超えても抗菌
性が劣る。(A)成分における上記(メタ)アクリル酸
エステルの含有量は、(b)成分に由来するものに限ら
ず、別途(b)成分以外の単量体を重合して得られた重
合体が配合されたとき、その重合体に(メタ)アクリル
酸エステルに由来する重合体が含まれている場合は、該
(メタ)アクリル酸エステルも本発明(メタ)アクリル
酸エステル含有量に加えられる。
【0013】本発明の(A)成分は、ブタジエン系ゴム
質重合体(a)の存在下に、(メタ)アクリル酸エステ
ル、芳香族ビニル化合物、および必要に応じて共重合可
能な他の単量体からなる単量体成分(b)を重合して得
られる熱可塑性樹脂、または該(b)成分を重合して得
られる熱可塑性樹脂または両者の混合物である。上記、
熱可塑性樹脂の重合方法として、乳化重合、溶液重合、
塊状重合、懸濁重合が用いられる。
質重合体(a)の存在下に、(メタ)アクリル酸エステ
ル、芳香族ビニル化合物、および必要に応じて共重合可
能な他の単量体からなる単量体成分(b)を重合して得
られる熱可塑性樹脂、または該(b)成分を重合して得
られる熱可塑性樹脂または両者の混合物である。上記、
熱可塑性樹脂の重合方法として、乳化重合、溶液重合、
塊状重合、懸濁重合が用いられる。
【0014】本発明の(B)成分は抗菌剤であり、好ま
しくは無機系抗菌剤である。無機系抗菌剤としては、有
機系もしくは無機系の金属化合物、多孔性構造を持った
物質(多孔性構造体)に金属化合物および/または金属
錯体を担持させたもの、あるいは多孔性構造体に金属イ
オン交換させたものが挙げられる。ここで使用される金
属イオンは、銀、銅、亜鉛、マグネシウム、水銀、錫、
鉛、ビスマス、カドミウム、クロム、コバルト、ニッケ
ル、鉄、マンガン、砒素、アンチモン、バリウムなどが
あり、好ましいものは銀、銅、亜鉛、マグネシウムであ
る。
しくは無機系抗菌剤である。無機系抗菌剤としては、有
機系もしくは無機系の金属化合物、多孔性構造を持った
物質(多孔性構造体)に金属化合物および/または金属
錯体を担持させたもの、あるいは多孔性構造体に金属イ
オン交換させたものが挙げられる。ここで使用される金
属イオンは、銀、銅、亜鉛、マグネシウム、水銀、錫、
鉛、ビスマス、カドミウム、クロム、コバルト、ニッケ
ル、鉄、マンガン、砒素、アンチモン、バリウムなどが
あり、好ましいものは銀、銅、亜鉛、マグネシウムであ
る。
【0015】金属化合物としては、フッ化銀、塩化銀、
臭化銀、硝酸銀、硫酸銀、乳酸銀、塩素酸銀、硼酸銀、
過塩素酸銀、酢酸銀、ピクリン酸銀、プロテイン銀、コ
ロイダル銀、ジアンミン銀硝酸塩、ジアンミン銀硫酸
塩、カルボン酸の銀塩、リン酸もしくは亜リン酸のアル
キルエステル、フェニルエステルもしくはアルキルフェ
ニルエステルの銀塩などの銀化合物;硝酸銅(II)、
硫酸銅、過塩素酸銅、酢酸銅、テトラシアノ銅酸カリウ
ム、塩化銅などの銅化合物;硝酸亜鉛(II)、硫酸亜
鉛、過塩素酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化
亜鉛、酸化亜鉛などの亜鉛化合物;硫酸すず、硝酸す
ず、酸化マグネシウム、酸化鉛、塩化鉄などがある。こ
れら金属化合物は1種単独で、または2種以上で使用さ
れる。
臭化銀、硝酸銀、硫酸銀、乳酸銀、塩素酸銀、硼酸銀、
過塩素酸銀、酢酸銀、ピクリン酸銀、プロテイン銀、コ
ロイダル銀、ジアンミン銀硝酸塩、ジアンミン銀硫酸
塩、カルボン酸の銀塩、リン酸もしくは亜リン酸のアル
キルエステル、フェニルエステルもしくはアルキルフェ
ニルエステルの銀塩などの銀化合物;硝酸銅(II)、
硫酸銅、過塩素酸銅、酢酸銅、テトラシアノ銅酸カリウ
ム、塩化銅などの銅化合物;硝酸亜鉛(II)、硫酸亜
鉛、過塩素酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化
亜鉛、酸化亜鉛などの亜鉛化合物;硫酸すず、硝酸す
ず、酸化マグネシウム、酸化鉛、塩化鉄などがある。こ
れら金属化合物は1種単独で、または2種以上で使用さ
れる。
【0016】このうち、コロイダル銀は、黄色または赤
褐色の水性コロイダル状銀で、非常に大きな抗菌力があ
り、しかも人体に対しては殆んど害がない。また、銀は
耐熱性に優れ、大気中においては耐蝕性も良好なので、
耐久性にも優れている。かかるコロイダル銀は、銀の金
属塩を還元する方法により容易に作製することができ
る。例えば、硝酸銀の水溶液に希薄アンモニア水を加え
て酸化銀を作り、さらにアンモニア水を加えて錯塩と
し、水で希釈した後、還元剤であるシュウ酸もしくはタ
ンニン酸の水溶液を加えて加熱して作製する方法などが
挙げられる。また、還元方法として、水素、炭素または
一酸化炭素還元法、あるいはアルカリ金属を使用したも
の、その他の公知の方法がある。このコロイダル銀は、
通常、銀成分が0.02〜1重量%、粒径が50mμ以
下、pH7.0±1.0であり、好ましくは銀成分が
0.05〜2重量%、粒径が10mμ以下のものであ
る。なお、銀の抗菌力は、微粒子になるほど大きくなる
傾向がみられる。
褐色の水性コロイダル状銀で、非常に大きな抗菌力があ
り、しかも人体に対しては殆んど害がない。また、銀は
耐熱性に優れ、大気中においては耐蝕性も良好なので、
耐久性にも優れている。かかるコロイダル銀は、銀の金
属塩を還元する方法により容易に作製することができ
る。例えば、硝酸銀の水溶液に希薄アンモニア水を加え
て酸化銀を作り、さらにアンモニア水を加えて錯塩と
し、水で希釈した後、還元剤であるシュウ酸もしくはタ
ンニン酸の水溶液を加えて加熱して作製する方法などが
挙げられる。また、還元方法として、水素、炭素または
一酸化炭素還元法、あるいはアルカリ金属を使用したも
の、その他の公知の方法がある。このコロイダル銀は、
通常、銀成分が0.02〜1重量%、粒径が50mμ以
下、pH7.0±1.0であり、好ましくは銀成分が
0.05〜2重量%、粒径が10mμ以下のものであ
る。なお、銀の抗菌力は、微粒子になるほど大きくなる
傾向がみられる。
【0017】また、カルボン酸の銀塩としては、以下の
カルボン酸の銀塩が挙げられる。 炭素数1〜30、
好ましくは2〜22の脂肪族飽和モノカルボン酸、例え
ば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ドコサン
酸、 炭素数2〜34、好ましくは2〜8の脂肪族飽
和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、コハク酸、アジピン
酸、スベリン酸、セバシン酸、 脂肪族不飽和カルボ
ン酸、例えばオレイン酸、エルカ酸、マレイン酸、フマ
ル酸、 炭素環式カルボン酸、例えば安息香酸、フタ
ル酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロ安息香酸、アビエチン
酸、水添アビエチン酸、 ヒドロカルボン酸、例えば
乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、
アミノカルボン酸、例えばアスパラギン酸、グルタミン
酸。本発明において、好ましいカルボン酸の銀塩は、
脂肪族飽和モノカルボン酸の銀塩、特にラウリン酸銀、
ステアリン酸銀、脂肪族不飽和カルボン酸の銀塩、特
にオレイン酸銀、および炭素環式カルボン酸の銀塩、
特に安息香酸銀、水添アビエチン酸銀である。
カルボン酸の銀塩が挙げられる。 炭素数1〜30、
好ましくは2〜22の脂肪族飽和モノカルボン酸、例え
ば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ドコサン
酸、 炭素数2〜34、好ましくは2〜8の脂肪族飽
和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、コハク酸、アジピン
酸、スベリン酸、セバシン酸、 脂肪族不飽和カルボ
ン酸、例えばオレイン酸、エルカ酸、マレイン酸、フマ
ル酸、 炭素環式カルボン酸、例えば安息香酸、フタ
ル酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロ安息香酸、アビエチン
酸、水添アビエチン酸、 ヒドロカルボン酸、例えば
乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、
アミノカルボン酸、例えばアスパラギン酸、グルタミン
酸。本発明において、好ましいカルボン酸の銀塩は、
脂肪族飽和モノカルボン酸の銀塩、特にラウリン酸銀、
ステアリン酸銀、脂肪族不飽和カルボン酸の銀塩、特
にオレイン酸銀、および炭素環式カルボン酸の銀塩、
特に安息香酸銀、水添アビエチン酸銀である。
【0018】さらに、リン酸または亜リン酸のアルキル
エステル、フェニルエステルもしくはアルキルフェニル
エステルの銀塩としては、以下のものが挙げられる。
リン酸モノアルキル(炭素数1〜22)エステルの一銀
塩または二銀塩、亜リン酸モノアルキル(炭素数1〜
22)エステルの一銀塩または二銀塩、リン酸ジアル
キル(炭素数1〜22)エステルの一銀塩、リン酸モ
ノフェニルエステルの一銀塩または二銀塩、亜リン酸
モノフェニルエステルの一銀塩または二銀塩、リン酸
ジフェニルエステルの一銀塩、リン酸モノ〔アルキル
(炭素数1〜22)フェニル〕エステルの一銀塩または
二銀塩、亜リン酸モノ〔アルキル(炭素数1〜22)
フェニル〕エステルの一銀塩または二銀塩、リン酸ジ
〔アルキル(炭素数1〜22)フェニル〕エステルの一
銀塩。この中で、好ましい銀塩は、リン酸モノアルキ
ルエステルの一銀塩または二銀塩、特にアルキル基の炭
素数が6〜22のもの、さらに好ましくはリン酸ステア
リルの二銀塩、リン酸ジアルキルエステルの一銀塩、
特にアルキル基の炭素数が6〜22のもの、さらに好ま
しくはリン酸ジオクチルの一銀塩、およびリン酸ジ
(アルキルフェニル)エステルの一銀塩、特にアルキル
基の炭素数が4〜22のもの、さらに好ましくはリン酸
ジ(4−t−ブチルフェニル)の一銀塩やリン酸ジ(ノ
ニルフェニル)の一銀塩である。
エステル、フェニルエステルもしくはアルキルフェニル
エステルの銀塩としては、以下のものが挙げられる。
リン酸モノアルキル(炭素数1〜22)エステルの一銀
塩または二銀塩、亜リン酸モノアルキル(炭素数1〜
22)エステルの一銀塩または二銀塩、リン酸ジアル
キル(炭素数1〜22)エステルの一銀塩、リン酸モ
ノフェニルエステルの一銀塩または二銀塩、亜リン酸
モノフェニルエステルの一銀塩または二銀塩、リン酸
ジフェニルエステルの一銀塩、リン酸モノ〔アルキル
(炭素数1〜22)フェニル〕エステルの一銀塩または
二銀塩、亜リン酸モノ〔アルキル(炭素数1〜22)
フェニル〕エステルの一銀塩または二銀塩、リン酸ジ
〔アルキル(炭素数1〜22)フェニル〕エステルの一
銀塩。この中で、好ましい銀塩は、リン酸モノアルキ
ルエステルの一銀塩または二銀塩、特にアルキル基の炭
素数が6〜22のもの、さらに好ましくはリン酸ステア
リルの二銀塩、リン酸ジアルキルエステルの一銀塩、
特にアルキル基の炭素数が6〜22のもの、さらに好ま
しくはリン酸ジオクチルの一銀塩、およびリン酸ジ
(アルキルフェニル)エステルの一銀塩、特にアルキル
基の炭素数が4〜22のもの、さらに好ましくはリン酸
ジ(4−t−ブチルフェニル)の一銀塩やリン酸ジ(ノ
ニルフェニル)の一銀塩である。
【0019】さらに、多孔性構造体としては、シリカゲ
ル、活性炭、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸
カルシウム、ハイドロタルサイト、カルシウム系セラミ
ックスなどがあり、金属銀とリン酸カルシウムとの化合
物、溶解性ガラスに金属化合物を含有させたもの(特開
平4−178433号公報)などもある。このうち、ゼ
オライトは、天然品、合成品のいずれも使用可能であ
る。例えば、天然のゼオライトとしては、アナルシン
(SiO2/Al2O3=3.6〜5.6)、チャバサイ
ト(SiO2/Al2O3=3.2〜6.0および6.4
〜7.6)、クリノプチライト(SiO2/Al2O3=
8.5〜10.5)、エリオナイト(SiO2/Al2O
3=5.8〜7.4)、フォジャサイト(SiO2/Al
2O3=4.2〜4.6)、モルデナイト(SiO2/A
l2O3=8.34〜10.0)、フィリップサイト(S
iO2/Al2O3=2.6〜4.4)などが挙げられ
る。これらの典型的な天然ゼオライトは、本発明に好適
である。
ル、活性炭、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸
カルシウム、ハイドロタルサイト、カルシウム系セラミ
ックスなどがあり、金属銀とリン酸カルシウムとの化合
物、溶解性ガラスに金属化合物を含有させたもの(特開
平4−178433号公報)などもある。このうち、ゼ
オライトは、天然品、合成品のいずれも使用可能であ
る。例えば、天然のゼオライトとしては、アナルシン
(SiO2/Al2O3=3.6〜5.6)、チャバサイ
ト(SiO2/Al2O3=3.2〜6.0および6.4
〜7.6)、クリノプチライト(SiO2/Al2O3=
8.5〜10.5)、エリオナイト(SiO2/Al2O
3=5.8〜7.4)、フォジャサイト(SiO2/Al
2O3=4.2〜4.6)、モルデナイト(SiO2/A
l2O3=8.34〜10.0)、フィリップサイト(S
iO2/Al2O3=2.6〜4.4)などが挙げられ
る。これらの典型的な天然ゼオライトは、本発明に好適
である。
【0020】一方、合成ゼオライトの典型的なものとし
ては、A−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=1.4
〜2.4)、X型ゼオライト(SiO2/Al2O3=2
〜3)、Y−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=3〜
6)、モルデナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)
などが挙げられるが、これらの合成ゼオライトは、本発
明に使用されるゼオライトとして好適である。特に好ま
しいものは、合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライ
ト、Y−型ゼオライトおよび合成もしくは天然のモルデ
ナイトである。ゼオライトの形状および粒径については
特に制限はないが、粒径は小さい方が好ましく、例えば
5μm以下、特に2μm以下が好ましい。
ては、A−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=1.4
〜2.4)、X型ゼオライト(SiO2/Al2O3=2
〜3)、Y−型ゼオライト(SiO2/Al2O3=3〜
6)、モルデナイト(SiO2/Al2O3=9〜10)
などが挙げられるが、これらの合成ゼオライトは、本発
明に使用されるゼオライトとして好適である。特に好ま
しいものは、合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライ
ト、Y−型ゼオライトおよび合成もしくは天然のモルデ
ナイトである。ゼオライトの形状および粒径については
特に制限はないが、粒径は小さい方が好ましく、例えば
5μm以下、特に2μm以下が好ましい。
【0021】カルシウム系セラミックスは、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロ
キシアパタイトなどが挙げられるが、特にハイドロキシ
アパタイトが好ましい。ハイドロキシアパタイトは、C
a10(PO4)6(OH)2という組成を有し、骨、歯の
主成分で蛋白、脂質をよく吸着し、生体成分との親和性
も良好で、イオン交換能を有することが認められてい
る。しかしながら、上記のようにCa/P(モル比)=
10/6のハイドロキシアパタイトのカルシウム塩およ
びリン酸塩よりの合成は、困難であり経済的でない。一
方、Ca/P(モル比)=1.4〜1.8を有するハイ
ドロキシアパタイト類似物を、カルシウム塩およびリン
酸塩から合成することは容易であり、これらの類似物も
ハイドロキシアパタイトと同様に本発明に使用すること
が可能である。このカルシウム系セラミックスに担持さ
せる金属の量は、吸着またはイオン交換の範囲内に任意
に選択できるが、カルシウム系セラミックスの構造保
持、抗菌力の点から、セラミックスに対し50重量%以
下、好ましくは0.001〜30重量%である。
シウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロ
キシアパタイトなどが挙げられるが、特にハイドロキシ
アパタイトが好ましい。ハイドロキシアパタイトは、C
a10(PO4)6(OH)2という組成を有し、骨、歯の
主成分で蛋白、脂質をよく吸着し、生体成分との親和性
も良好で、イオン交換能を有することが認められてい
る。しかしながら、上記のようにCa/P(モル比)=
10/6のハイドロキシアパタイトのカルシウム塩およ
びリン酸塩よりの合成は、困難であり経済的でない。一
方、Ca/P(モル比)=1.4〜1.8を有するハイ
ドロキシアパタイト類似物を、カルシウム塩およびリン
酸塩から合成することは容易であり、これらの類似物も
ハイドロキシアパタイトと同様に本発明に使用すること
が可能である。このカルシウム系セラミックスに担持さ
せる金属の量は、吸着またはイオン交換の範囲内に任意
に選択できるが、カルシウム系セラミックスの構造保
持、抗菌力の点から、セラミックスに対し50重量%以
下、好ましくは0.001〜30重量%である。
【0022】このようにして得られる抗菌性カルシウム
系セラミックスを高温、好ましくは800℃以上で焼成
後、微粉砕して本発明の無機系抗菌剤として使用する。
この抗菌性カルシウム系セラミックスは高温で焼成して
あるため、担持させた金属とセラミックスとの結合が強
化され、焼成によりセラミックス自体が収縮、安定化し
ているため、水処理により担持された金属が溶出される
ことがなく、本発明のA成分と任意の量で混合可能であ
る。
系セラミックスを高温、好ましくは800℃以上で焼成
後、微粉砕して本発明の無機系抗菌剤として使用する。
この抗菌性カルシウム系セラミックスは高温で焼成して
あるため、担持させた金属とセラミックスとの結合が強
化され、焼成によりセラミックス自体が収縮、安定化し
ているため、水処理により担持された金属が溶出される
ことがなく、本発明のA成分と任意の量で混合可能であ
る。
【0023】有機系抗菌剤には、例えばベンゾイミダゾ
ール系化合物、有機ヨード系化合物、エーテル系化合
物、ハロアルキル系化合物、ニトリル系化合物、スルホ
ン系化合物などが挙げられる。抗菌剤の使用量は0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好
ましくは1〜3重量%である。(B)成分が0.01重
量%未満では抗菌性の効果に乏しく、一方、10重量%
を超えると耐衝撃性、成形品外観が劣り、好ましくな
い。
ール系化合物、有機ヨード系化合物、エーテル系化合
物、ハロアルキル系化合物、ニトリル系化合物、スルホ
ン系化合物などが挙げられる。抗菌剤の使用量は0.1
〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、さらに好
ましくは1〜3重量%である。(B)成分が0.01重
量%未満では抗菌性の効果に乏しく、一方、10重量%
を超えると耐衝撃性、成形品外観が劣り、好ましくな
い。
【0024】なお、本発明の抗菌性樹脂組成物には、ガ
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、ワラス
トナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、ガラスフレーク、カオリン、硫酸バリウム、黒
鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウ
ィスカー、チタン酸カリウムウィスカーなどの充填剤を
1種単独で、あるいは併用することができる。これらの
充填剤のうち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、
6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有する
ものが好ましい。これらの充填剤は、本発明の組成物1
00重量部に対して、通常、5〜150重量部の範囲で
用いられる。
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、ワラス
トナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、ガラスフレーク、カオリン、硫酸バリウム、黒
鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウ
ィスカー、チタン酸カリウムウィスカーなどの充填剤を
1種単独で、あるいは併用することができる。これらの
充填剤のうち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、
6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有する
ものが好ましい。これらの充填剤は、本発明の組成物1
00重量部に対して、通常、5〜150重量部の範囲で
用いられる。
【0025】また、本発明の組成物には、公知のカップ
リング剤、耐候剤、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、着色
剤、滑剤、帯電防止剤、シリコンオイルなどの添加物を
配合することができる。さらに、本発明の組成物には、
要求される性能に応じて、他の重合体、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリフ
ッ化ビニリデン、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
アミドエラストマー、ポリエステルエラストマーなどを
適宜ブレンドすることができる。
リング剤、耐候剤、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、着色
剤、滑剤、帯電防止剤、シリコンオイルなどの添加物を
配合することができる。さらに、本発明の組成物には、
要求される性能に応じて、他の重合体、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリフ
ッ化ビニリデン、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
アミドエラストマー、ポリエステルエラストマーなどを
適宜ブレンドすることができる。
【0026】本発明の抗菌性樹脂組成物は、各種押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練りすることによって得られる。好まし
い製造方法は、二軸押出機を用いる方法である。また、
各成分を混練りするに際して、各成分を一括して混練り
してもよく、多段添加方式で混練りしてもよい。添加物
を配合する場合、各成分を混練りする前に抗菌剤と添加
物を混練しておくと抗菌性がよくなる方向にある。
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練りすることによって得られる。好まし
い製造方法は、二軸押出機を用いる方法である。また、
各成分を混練りするに際して、各成分を一括して混練り
してもよく、多段添加方式で混練りしてもよい。添加物
を配合する場合、各成分を混練りする前に抗菌剤と添加
物を混練しておくと抗菌性がよくなる方向にある。
【0027】このようにして得られる本発明の抗菌性樹
脂組成物は、射出成形、シート押し出し、真空成形、異
形成形、発泡成形などによって各種成形品に成形するこ
とができる。上記成形法によって得られる各種成形品
は、その優れた性質を利用して、便座、加湿器、浄水
器、エアコン、雑貨、他の各種家電製品、電話器などの
各パーツ、ハウジングなどに使用することができる。
脂組成物は、射出成形、シート押し出し、真空成形、異
形成形、発泡成形などによって各種成形品に成形するこ
とができる。上記成形法によって得られる各種成形品
は、その優れた性質を利用して、便座、加湿器、浄水
器、エアコン、雑貨、他の各種家電製品、電話器などの
各パーツ、ハウジングなどに使用することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価
は、次のようにして測定した値である。
に説明する。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量基準である。また、実施例中の各種評価
は、次のようにして測定した値である。
【0029】抗菌力試験 検体(樹脂平板の成形品、肉厚1.6mm)に大腸菌の
菌液(1ml当たりの菌数が約106)を0.2ml接
種し、ポリエチレンフィルムを密着させた後、35℃で
保存し、保存開始時および24時間後にSCDLP寒天
培地(日本製薬製)で生残菌を洗い出した。この洗い出
し液について、菌数測定用培地を用いた寒天平板培養法
(35℃、2日間)により生菌数を測定し、検体1枚当
たりの生菌数に換算した。なお、本実施例、比較例で試
験した初期菌数は2×105であった。
菌液(1ml当たりの菌数が約106)を0.2ml接
種し、ポリエチレンフィルムを密着させた後、35℃で
保存し、保存開始時および24時間後にSCDLP寒天
培地(日本製薬製)で生残菌を洗い出した。この洗い出
し液について、菌数測定用培地を用いた寒天平板培養法
(35℃、2日間)により生菌数を測定し、検体1枚当
たりの生菌数に換算した。なお、本実施例、比較例で試
験した初期菌数は2×105であった。
【0030】成形品表面外観 板状成形品を形成し、成形品表面外観を下記の評価基準
で目視評価した。 ○;外観良好 ×;外観が劣る
で目視評価した。 ○;外観良好 ×;外観が劣る
【0031】ブタジエン系ゴム質重合体a−6、a−8
の調製 本発明の(A)成分の製造に用いるエチレン−プロピレ
ン系共重合体として、下記のものを用いた。 ゴム質重
合体(a−6)、乳化重合で製造した平均粒子径3,0
00オングストロームのポリブタジエンラテックス。
の調製 本発明の(A)成分の製造に用いるエチレン−プロピレ
ン系共重合体として、下記のものを用いた。 ゴム質重
合体(a−6)、乳化重合で製造した平均粒子径3,0
00オングストロームのポリブタジエンラテックス。
【0032】 ゴム質重合体(a−8)ポリスチレンブロック(5%)とスチレン80部、ブタ
ジエン80部からなるランダム共重合体ブロック(90
%)およびスチレン5部、ブタジエン3部からなるスチ
レンが漸増するテーパーブロック(90%)からなるA
−B−C型ブロック共重合体 。
ジエン80部からなるランダム共重合体ブロック(90
%)およびスチレン5部、ブタジエン3部からなるスチ
レンが漸増するテーパーブロック(90%)からなるA
−B−C型ブロック共重合体 。
【0033】グラフト重合体A−6、A−8および重合
体A−9の調製 上記ゴム質重合体a−6、a−8の存在下に、表1に示
した単量体をグラフト重合した樹脂およびゴム質重合体
を存在させずに、表1に示した単量体を重合した樹脂A
−6、A−8、A−9を得た。なお、重合体A−6は、
ロジン酸カリウムを用いて乳化重合で製造した。重合体
A−8、9は、溶液重合で製造した。
体A−9の調製 上記ゴム質重合体a−6、a−8の存在下に、表1に示
した単量体をグラフト重合した樹脂およびゴム質重合体
を存在させずに、表1に示した単量体を重合した樹脂A
−6、A−8、A−9を得た。なお、重合体A−6は、
ロジン酸カリウムを用いて乳化重合で製造した。重合体
A−8、9は、溶液重合で製造した。
【0034】無機系抗菌剤B−1の調製 B−1:松下アムテック(株)製、アムテクリーンZ
【0035】抗菌組成物の製造 前記各種重合体、無機系抗菌剤を表2の配合処方で混合
し、ベント付二軸押出機を用いて溶融混練し、ペレット
化した。得られたペレットを十分に乾燥し、射出成形に
より、抗菌性および成形品表面外観評価用試験片を成形
し、前記の評価方法で評価した。また、評価結果を表2
に示した。
し、ベント付二軸押出機を用いて溶融混練し、ペレット
化した。得られたペレットを十分に乾燥し、射出成形に
より、抗菌性および成形品表面外観評価用試験片を成形
し、前記の評価方法で評価した。また、評価結果を表2
に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の抗菌性樹脂組成物は、抗菌性、
成形品表面外観に優れ、広範囲の用途、例えば便座、加
湿機、エアコン、雑貨、他の各種家電製品、電話器など
に有用である。
成形品表面外観に優れ、広範囲の用途、例えば便座、加
湿機、エアコン、雑貨、他の各種家電製品、電話器など
に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古山 建樹 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−263956(JP,A) 特開 平5−331345(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/04
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)ブタジエン系ゴム質重合体(ただ
し、水素添加した水添重合体を除く)(a)の存在下
に、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合
物、および必要に応じて共重合可能な他の単量体からな
る単量体成分(b)を重合して得られる熱可塑性樹脂、
および/または単量体成分(b)を重合して得られる共
重合体樹脂90〜99.9重量%、(B)抗菌剤0.1
〜10重量%からなる組成物であって、上記(A)成分
中の樹脂質重合体成分〔(a)以外の成分〕中の(メ
タ)アクリル酸エステル含量が10〜99重量%である
ことを特徴とする抗菌性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21497893A JP3303457B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 抗菌性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21497893A JP3303457B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 抗菌性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753832A JPH0753832A (ja) | 1995-02-28 |
JP3303457B2 true JP3303457B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=16664700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21497893A Ceased JP3303457B2 (ja) | 1993-08-06 | 1993-08-06 | 抗菌性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3303457B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5900258A (en) * | 1996-02-01 | 1999-05-04 | Zeolitics Inc. | Anti-bacterial compositions |
GB9805487D0 (en) * | 1998-03-17 | 1998-05-13 | Ici Plc | Plastic material |
JP4383144B2 (ja) * | 2003-10-30 | 2009-12-16 | 三菱レイヨン株式会社 | 樹脂改質剤およびポリオレフィン樹脂組成物 |
-
1993
- 1993-08-06 JP JP21497893A patent/JP3303457B2/ja not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0753832A (ja) | 1995-02-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5614568A (en) | Antibacterial resin composition | |
KR102005162B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품 | |
JPH1135787A (ja) | 抗菌性熱可塑性樹脂組成物 | |
EP3964550A1 (en) | Thermoplastic resin composition and molded product manufactured therefrom | |
KR102015713B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품 | |
JP3303457B2 (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH06116458A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JP3575127B2 (ja) | 抗菌・防カビ性樹脂組成物 | |
JPH0827306A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH06240094A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JP3389715B2 (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH06299038A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH1129618A (ja) | ゴム強化ビニル系重合体のベースゴム用大粒径ゴム状重合体組成物 | |
JPH06271726A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH08217936A (ja) | 抗菌防黴性樹脂組成物 | |
JP3271362B2 (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JP3569982B2 (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
CN116490567A (zh) | 热塑性树脂组合物和由其产生的模制品 | |
JPH07252398A (ja) | 抗菌性樹脂組成物 | |
JPH09126184A (ja) | ファン用樹脂組成物及びファン | |
KR101925728B1 (ko) | 열가소성 수지 조성물 및 이로부터 형성된 성형품 | |
JP3371582B2 (ja) | 抗菌性熱可塑性エラストマー組成物 | |
JPH02240158A (ja) | 耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物 | |
JP3330172B2 (ja) | 抗菌性樹脂組成物及びその成形体 | |
JPH0912825A (ja) | 回収物、およびそれを用いた重合体組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020402 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
RVOP | Cancellation by post-grant opposition |