JP3271362B2 - 抗菌性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌性樹脂組成物

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JP3271362B2 JP07628693A JP7628693A JP3271362B2 JP 3271362 B2 JP3271362 B2 JP 3271362B2 JP 07628693 A JP07628693 A JP 07628693A JP 7628693 A JP7628693 A JP 7628693A JP 3271362 B2 JP3271362 B2 JP 3271362B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性および成形外観
に優れたスチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ABS樹脂などのスチレン系樹脂は、成
形品表面外観、成形加工性、物理的性質、機械的性質が
優れることから、電気・電子分野、OA・家電分野、自
動車分野、便座・台所・風呂場廻りなどのサニタリー分
野、雑貨などの幅広い分野に使用されている。近年、こ
れらに使われている製品において、細菌が発生したりし
て人体に悪影響を及ぼすことが指摘されている。細菌な
どの発生する商品にも多くのスチレン系樹脂が使用され
ており、スチレン系樹脂に抗菌性を付与することが望ま
れている。スチレン系樹脂に抗菌性を付与する方法とし
て市販の抗菌剤を練り込む方法があるが、スチレン系樹
脂の場合、抗菌性が発現し難いという欠点があった。
【0003】
【発明を解決するための手段】本発明は、前記従来技術
の課題を背景になされたもので、抗菌性、成形外観に優
れ、広範囲の用途に使用し得る抗菌性樹脂組成物を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)芳香族
ビニル化合物0〜50重量%と共役ジエン化合物50〜
100重量%からなる重合体を水素添加した水添重合
体、エチレン−α−オレフィン系重合体からなるゴム質
重合体、アクリルゴム、シリコンゴムから選ばれた少な
くとも1種のゴム質重合体存在下に、芳香族ビニル化合
物または芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物
と共重合可能な他のビニル単量体を(共)重合して得ら
れるグラフト共重合体100重量部、および(B)銀系
抗菌剤〔ただし、下記一般式(1)で示される抗菌剤を
除く〕0.01〜30重量部からなる(ただし、少なく
とも1種の官能基を有する分子量300〜10,000
の化合物または重合体、ならびに、ポリアミドエラスト
マーおよび/またはポリエステルエラストマーを含まな
い)ことを特徴とする抗菌性樹脂組成物を提供するもの
である。 1 a b 2 C(PO c d ・nH 2 O ・・・・・(1) (式中、M 1 は銀イオンであり、Aはアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオンまた
は水素イオンの群から選ばれた少なくとも1種の イオン
であり、M 2 は4価の金属であり、nは0≦n≦6を満
たす数であり、aおよびbは、いずれもpa+qb=1
又はpa+qb=2を満たす整数であり、cおよびd
は、pa+qb=1の時、c=2、d=3であり、pa
+qb=2の時、c=1、d=2である。ただし、pは
1 の価数であり、qはAの価数である。)
【0005】本発明の(A)成分は、芳香族ビニル化合
物0〜50重量%と共役ジエン化合物50〜100重量
%からなる重合体を水素添加した水添重合体、エチレン
−α−オレフィン系重合体、アクリルゴム、シリコンゴ
ムなど重合体中の不飽和結合含量が10%以下、好まし
くは5%以下、さらに好ましくは2%以下のゴム質重合
体の少なくとも1種の存在下に、芳香族ビニル化合物ま
たは芳香族ビニル化合物および芳香族ビニル化合物と共
重合可能な他のビニル単量体を(共)重合して得られる
グラフト共重合体である。芳香族ビニル化合物と共役ジ
エン化合物からなる重合体を水素添加した水添重合体に
用いられる芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチ
レン、パラメチルスチレン、α−メチルスチレンなどが
挙げられ、好ましくはスチレンである。また、共役ジエ
ン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、ペンタジ
エン、2,3−ジメチルブタジエンなどが挙げられ、好
ましくはブタジエンである。
【0006】共役ジエン化合物と共重合される上記芳香
族ビニル化合物量は0〜50重量%であり、共重合量が
50重量%を超えると抗菌性が劣る。水素添加前のジエ
ン系重合体は、共役ジエンとビニル芳香族化合物とのラ
ンダム共重合体あるいはブロック共重合体、あるいはこ
れらの混合物、共役ジエンの単独重合体などである。な
お、水添ジエン系重合体として、種類の異なるジエン系
重合体の混合物である場合、水素添加前に混合し、その
後水素添加したものでもよく、また水素添加後混合して
もよい。
【0007】芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の
水素化ブロック共重合体には、AB型、ABA型、テー
パー型、ラジアルテレブロック型の構造を有するものな
どが含まれる。さらに、水素化ブタジエン系重合体は、
上記ブロック共重合体のほかに、スチレンブロックとス
チレン−ブタジエンランダム共重合体のブロック体の水
素化物、ポリブタジエン中の1,2−ビニル結合含量が
20重量%以下のブロックと1,2−ビニル結合含量が
20重量%を超えるポリブタジエンブロックからなる重
合体の水素化物などが含まれる。
【0008】水素添加前のジエン系重合体の数平均分子
量は、好ましくは5,000〜1,000,000、さ
らに好ましくは30,000〜300,000である。
本発明に用いられるエチレン−α−オレフィン系重合体
におけるエチレンとα−オレフィンの重量比は95/5
〜5/95、好ましくは95/5〜20/80、さらに
好ましくは92/8〜60/40である。エチレン−α
−オレフィン共重合体のムーニー粘度(ML1+4、10
0℃)は、耐衝撃性の面から5〜200、好ましくは5
〜100、さらに好ましくは5〜50である。ここで使
用されるα−オレフィンは、炭素数3〜20個を有する
不飽和炭化水素化合物であり、具体例としては、プロピ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプ
テン−1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン
−1などが挙げられる。特に好ましいものはプロピレン
である。
【0009】また、本発明のエチレン−α−オレフィン
系共重合体として、エチレンと上記α−オレフィンのほ
かにジエン化合物を共重合した重合体中に不飽和基を導
入したものを用いることができる。不飽和基は、ヨウ素
価に換算して4〜40の範囲が好ましい。用いられるジ
エンの種類は、アルケニルノルボルネン類、環状ジエン
類、脂肪族ジエン類であり、好ましくは5−エチリデン
−2−ノルボルネンおよびジシクロペンタジエンであ
る。上記エチレン−α−オレフィン系共重合体は、1種
または2種以上で使用される。また、これらと前記水添
重合体と任意の割合で混合して用いることができる。
【0010】アクリルゴムとしてはアクリル酸エステル
系重合体であり、主成分としては炭素数1〜12のアク
リル酸エステル、アクリル酸ベンジルまたはフェネチル
などのアクリル酸芳香族エステルなどが挙げられる。常
温において、ゴム状であるためにはアクリル酸エステ
ル、好ましくは炭素数1〜8のアルキルエステルがアク
リルゴム中に60重量%以上構成成分として用いられる
ことが好ましい。
【0011】本発明のアクリルゴムにおいて、40重量
%までの共重合性単量体を使用することができる。アク
リル酸エステルと共重合可能な単量体としては、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸α−ブチルのようなメタク
リル酸エステル、アクリロニトリル、スチレンなどが挙
げられる。また架橋性単量体を用いてもよく、架橋性単
量体としては、非共役のc=c結合を少なくとも2個有
する架橋性単量体であり、例えば、エチレングリコール
ジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレートのよ
うなポリオールの不飽和酸エステル類;シアヌル酸トリ
アリル、イソシアヌル酸トリアリルのような多塩基性酸
の不飽和アルコールエステル類;ジビニルベンゼンのよ
うな狭義のジビニル化合物;メタクリル酸アリル、フタ
ル酸ジアリルのような不飽和酸の不飽和アルコールエス
テル類などが挙げられる。
【0012】本発明で使用されるシリコンゴムとして
は、以下に示す変性ポリオルガノシロキサンが好ましく
用いられる。本発明の変性ポリオルガノシロキサンは、 平均組成式:
【0013】
【化1】
【0014】〔式中、R1は置換または非置換の1価の
有機基を、aは1.80〜2.02の数を示す。〕で表
わされると共に、前記(I)式中のR1のうち0.02
〜10%が、一般式:
【0015】
【化2】
【0016】〔式中、R2は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示す。〕で表わされる不飽和基を含む
基であり、かつ、ケイ素原子数が100〜10,000
の範囲であることを特徴としている。
【0017】また、本発明の変性ポリオルガノシロキサ
ンの製造方法は、(イ) 一般式:
【0018】
【化3】
【0019】〔式中、R3は置換または非置換の1価の
炭化化水素を、nは0〜3の整数を示す。〕で表わされ
る構造単位を有するオルガノシロキサンと、(ロ) 一般式:
【0020】
【化4】
【0021】〔式中、R2は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示す。〕で表わされる不飽和基を含む
基およびアルコキシシリル基を合わせ持つグラフト交叉
剤とを、触媒の存在下に重縮合させることを特徴として
いる。
【0022】本発明に用いられる(イ)成分のオルガノ
シロキサンは、上記(III)式で表わされる構造単位
を有するものであり、この構造は直鎖状、分岐状または
環状など特に限定はないが、環状構造を有するオルガノ
シロキサンが好ましい。(イ)成分のオルガノシロキサ
ンの有する置換または非置換の1価の炭化水素基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピレン基、ビニ
ル基、フェニル基、およびそれらをハロゲン原子または
シアノ基で置換された置換炭化水素基などを挙げること
ができる。このような(イ)成分のオルガノシロキサン
としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタ
メチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペン
タシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、
トリメチルトリフェニルシクロトリシロキサンなどの環
状化合物が例示されるが、このほか直鎖状あるいは分岐
状のオルガノシロキサンを用いてもよい。
【0023】なお、(イ)成分のオルガノシロキサン
は、あらかじめ縮合された、例えばポリスチレン換算の
重量平均分子量が500〜10,000程度のポリオル
ガノシロキサンであってもよい。また、このような場
合、ポリオルガノシキサンの分子鎖末端は、例えば、水
酸基、アルコキシ基、トリメチルシリル基、ジメチルビ
ニルシリル基、メチルフェニルビニルシリル基、メチル
ジフェニルシリル基などで封鎖されているものでもよ
い。
【0024】本発明で使用される(ロ)成分のグラフト
交叉剤は、一般式:
【0025】
【化5】
【0026】〔式中、R2は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示す。〕で表わされる不飽和基を含む
基とアルコキシシリル基とを合わせ持つ化合物であり、
上記(II)式で表わされる不飽和基を含む基として
は、ビニルフェニル基、1−(ビニルフェニル)エチル
基、2−(ビニルフェニル)エチル基、(ビニルフェニ
ル)メチル基などが例示される。
【0027】そして、上述したような有機基とアルコキ
シシリル基とを合わせ持つグラフト交叉剤としては、p
−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、1−(m−
ビニルフェニル)メチルジメチルイソプロポキシシラ
ン、2−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキ
シシラン、3−(p−ビニルフェニル)プロピルメチル
ジエトキシシラン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)
プロピルメチルジメトキシシラン、1−(o−ビニルフ
ェニル)−1,1,2−トリメチル−2,2−ジメトキ
シジシラン、1−(p−ビニルフェニル)−1,1−ジ
フェニル−3−エチル−3,3−ジエトキシジシロキサ
ン、m−ビニルフェニル−[3−(トリエトキシシリ
ル)プロピル]ジフェニルシラン、[3−(p−イソプ
ロペニルベンゾイルアミン)プロピル]フェニルジプロ
ポキシシランなどが例示され、これらを単独で用いる
か、あるいは2種以上の混合物として用いることも可能
である。
【0028】なお、(ロ)成分のグラフト交叉剤として
好ましいのは、p−ビニルフェニルメチルジメトキシシ
ラン、m−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、o
−ビニルフェニルメチルジエトキシシラン、2−(p−
ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラン、1−
(p−ビニルフェニル)エチルメチルジエトキシシラ
ン、(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシ
ランである。
【0029】この(ロ)成分のグラフト交叉剤の使用量
は、得られる変性ポリオルガノシロキサンの置換または
非置換の1価の有機基R1の総量に対して0.02〜1
0%、好ましくは0.05〜3%が(II)式で表わさ
れる不飽和基を含む基となるように決定される。上記
(II)式で表わされる不飽和基を含む基の導入が0.
02%未満では、得られる変性ポリオルガノシロキサン
とビニル系モノマーとのグラフト重合において高いグラ
フト率が得られず、そのため、変性ポリオルガノシロキ
サンとグラフトされたビニル系ポリマー間の界面接着力
が低下し、層状剥離が生じてグラフト共重合体に十分な
強度が得られない。一方、上記(II)式で表わされる
不飽和基を含む基の導入が有機基R1の総量に対して1
0%を超えるとグラフト率は増大するが、グラフトされ
たビニルモノマーの重合が(ロ)成分のグラフト交叉剤
の増加と共に低下し、このビニルポリマーが低分子量と
なるため、グラフト共重合体の強度が低下する。
【0030】芳香族ビニル化合物としては、前記したも
のが全て使用される。芳香族ビニル化合物と共重合可能
な他のビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;メチルア
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、アミノアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ド
デシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリ
ル酸エステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、アミノメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタ
クリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメ
タクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリ
ル酸エステル;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水
シトラコン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸などの不飽和酸;
【0031】マレイミド、N−メチルマレイミド、N−
ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイ
ミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマ
レイミドなどのα−またはβ−不飽和ジカルボン酸のイ
ミド化合物;グリシジルメタクリレート、アリルグリシ
ジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物;アク
リルアミド、メタクリルアミドなどの不飽和酸カルボン
酸アミド;アクリルアミン、メタクリル酸アミノメチ
ル、メタクリル酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプ
ロピル、アミノスチレンなどのアミノ基含有不飽和化合
物;3−ヒドロキシ−1−プロペン、4−ヒドロキシ−
1−ブテン、シス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、トラ
ンス−4−ヒドロキシ−2−ブテン、3−ヒドロキシ−
2−メチル−1−プロペン、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどの
水酸基含有不飽和化合物;ビニルオキサゾリンなどのオ
キサゾリン基含有不飽和化合物;などが挙げられる。上
記、芳香族ビニル化合物と共重合可能なビニル単量体
は、1種または2種以上で使用される。
【0032】(A)成分中の芳香族ビニル化合物および
/または芳香族ビニル化合物と芳香族ビニル化合物と共
重合可能な他のビニル単量体成分量は、99〜30重量
%の範囲が耐衝撃性、成形性、抗菌性および成形品表面
外観から好ましく、さらに好ましくは95〜40重量
%、特に好ましくは90〜60重量%である。芳香族ビ
ニル化合物/他のビニル単量体比は特に限定しないが、
95/5〜5/95(重量比)が好ましい。特に好まし
い単量体の主成分は、スチレン/アクリロニトリル、ス
チレン/メタクリル酸メチルである。グラフト率は、1
0〜200重量%の範囲が好ましい。(A)成分の重合
方法として、乳化重合、溶液重合、塊状重合、懸濁重合
が用いられる。
【0033】また、上記本発明の(A)成分に、ゴム質
重合体非存在下に芳香族ビニル化合物および/または芳
香族ビニル化合物と芳香族ビニル化合物と共重合可能な
他のビニル単量体を(共)重合した重合体を任意の割合
で混合したものも、本発明の(A)成分として使用する
ことができる。通常、ABS樹脂、耐衝撃ポリスチレン
(HIPS)はポリブタジエン系ゴム質重合体を主成分
の1つとしているが、本発明はポリブタジエン系ゴムを
他の特定のゴム質重合体に変えることによって抗菌性を
発現させるものである。抗菌性を発現させる目的から、
ゴム成分中、本発明のゴム成分が20重量%以上含まれ
ていることが好ましい。
【0034】(B)成分の銀系抗菌剤としては、銀有機
系もしくは無機系の銀化合物、多孔性構造を持った物質
(多孔性構造体)に銀化合物および/または銀錯塩を担
持させたもの、あるいは多孔性構造体に銀イオン交換さ
せたものなどが挙げられる。ここで使用される銀化合物
は、フッ化銀、塩化銀、臭化銀などのハロゲン化銀、硝
酸銀、硫酸銀、乳酸銀、塩素酸銀、ピクリン酸銀、プロ
テイン銀、コロイダル銀、カルボン酸の銀塩、リン酸も
しくは亜リン酸のアルキルエステル、フェニルエステル
もしくはアルキルフェニルエステルの銀塩などが挙げら
れる。
【0035】このうち、コロイダル銀は、黄色または赤
褐色の水性コロイダル状銀で、非常に大きな抗菌力があ
り、しかも人体に対しては殆んど害がない。また、銀は
耐熱性に優れ、大気中においては耐蝕性も良好ので、耐
久性にも優れている。かかるコロイダル銀は、銀の金属
塩を還元する方法により容易に作製することができる。
例えば、硝酸銀の水溶液に希薄アンモニア水を加えて酸
化銀を作り、さらにアンモニア水を加えて錯塩とし、水
で希釈した後、還元剤であるシュウ酸もしくはタンニン
酸の水溶液を加えて加熱して作製する方法などが挙げら
れる。また、還元方法として、水素、炭素または一酸化
炭素還元法、あるいはアルカリ金属を使用したもの、そ
の他の公知の方法がある。このコロイダル銀は、通常、
銀成分が0.02〜1重量%、粒径が50mμ以下、p
H7.0±1.0であり、好ましくは銀成分が0.05
〜2重量%、粒径が10mμ以下のものである。なお、
銀の抗菌力は微粒子になるほど大きくなる傾向がみられ
る。
【0036】また、カルボン酸の銀塩としては、以下の
カルボン酸の銀塩が挙げられる。 炭素数1〜30、
好ましくは2〜22の脂肪族飽和モノカルボン酸、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ドコサン
酸、 炭素数2〜34、好ましくは2〜8の脂肪族飽
和ジカルボン酸、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、 脂肪族不飽和カル
ボン酸、例えば、オレイン酸、エルカ酸、マレイン酸、
フマル酸、 炭素環式カルボン酸、例えば、安息香
酸、フタル酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロ安息香酸、アビ
エチン酸、水添アビエチン酸、 ヒドロカルボン酸、
例えば、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル
酸、 アミノカルボン酸、例えば、アスパラギン酸、
グルタミン酸。
【0037】本発明において、好ましいカルボン酸の銀
塩は、脂肪族飽和モノカルボン酸の銀塩、特にラウリ
ン酸銀、ステアリン酸銀、脂肪族不飽和カルボン酸の
銀塩、特にオレイン酸銀、および炭素環式カルボン酸
の銀塩、特に安息香酸銀、水添アビエチン銀塩である。
【0038】さらに、リン酸または亜リン酸のアルキル
エステル、フェニルエステルもしくはアルキルフェニル
エステルの銀塩としては、以下のものが挙げられる。
リン酸モノアルキル(炭素数1〜22)エステルの一
銀塩または二銀塩、 亜リン酸モノアルキル(炭素数
1〜22)エステルの一銀塩または二銀塩、 リン酸
ジアルキル(炭素数1〜22)エステルの一銀塩、
リン酸モノフェニルエステルの一銀塩または二銀塩、
亜リン酸モノフェニルエステルの一銀塩または二銀
塩、 リン酸ジフェニルエステルの一銀塩、 リン
酸モノ[アルキル(炭素数1〜22)フェニル]エステ
ルの一銀塩または二銀塩、 亜リン酸モノ[アルキル
(炭素数1〜22)フェニル]エステルの一銀塩または
二銀塩、 リン酸ジ[アルキル(炭素数1〜22)フ
ェニル]エステルの一銀塩。
【0039】この中で、好ましい銀塩は、リン酸モノ
アルキルエステルの一銀塩または二銀塩、特にアルキル
基の炭素数が6〜22のもの、さらに好ましくはリン酸
ステアリルの二銀塩、リン酸ジアルキルエステルの一
銀塩、特にアルキル基の炭素数が6〜22のもの、さら
に好ましくはリン酸ジオクチルの一銀塩、およびリン
酸ジ(アルキルフェニル)エステルの一銀塩、特にアル
キル基の炭素数が4〜22のもの、さらに好ましくはリ
ン酸ジ(4−t−ブチルフェニル)の一銀塩やリン酸ジ
(ノニルフェニル)の一銀塩である。
【0040】さらに、多孔性構造体としては、シリカゲ
ル、活性炭、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸
カルシウム、ハイドロタルサイト、カルシウム系セラミ
ックスなどがあり、金属銀とリン酸カルシウムとの化合
物、溶解性ガラスに酸化銀を含有させたもの(特開平4
−178433号公報)などもある。
【0041】このうち、ゼオライトは、天然品、合成品
のいずれも使用可能である。例えば、天然のゼオライト
としては、アナルシン(SiO2/Al23=3.6〜
5.6)、チャバサイト(SiO2/Al23=3.2
〜6.0および6.4〜7.6)、クリノプチライト
(SiO2/Al23=8.5〜10.5)、エリオナ
イト(SiO2/Al23=5.8〜7.4)、フォジ
ャサイト(SiO2/Al23=4.2〜4.6)、モ
ルデナイト(SiO2/Al23=8.34〜10.
0)、フィリップサイト(SiO2/Al23=2.6
〜4.4)などが挙げられる。これらの典型的な天然ゼ
オライトは、本発明に好適である。
【0042】一方、合成ゼオライトの典型的なものとし
て、A−型ゼオライト(SiO2/Al23=1.4〜
2.4)、X型ゼオライト(SiO2/Al23=2〜
3)、Y−型ゼオライト(SiO2/Al23=3〜
6)、モルデナイト(SiO2/Al23=9〜10な
どが挙げられるが、これらの合成ゼオライトは、本発明
に使用されるゼオライトとして好適である。特に好まし
いものは、合成のA−型ゼオライト、X−型ゼオライ
ト、Y−型ゼオライトおよび合成もしくは天然のモルデ
ナイトである。ゼオライトの形状および粒径については
得に制限はないが、粒径は小さい方が好ましく、例えば
5mμ以下、特に2mμ以下が好ましい。
【0043】カルシウム系セラミックスは、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロ
キシアパタイトなどが挙げられるが、特にハイドロキシ
アパタイトが好ましい。ハイドロキシアパタイトは、C
10(PO46(OH)2という組成を有し、骨、歯の
主成分で蛋白、脂質をよく吸着し、生体成分との親和性
も良好で、イオン交換能を有することが認められてい
る。しかしながら、上記のようにCa/p(モル比)=
10/6のハイドロキシアパタイトのカルシウム塩およ
びリン酸塩よりの合成は困難であり、経済的でない。一
方、Ca/P(モル比)=1.4〜1.8を有するハイ
ドロキシアパタイト類似物を、カルシウム塩およびリン
酸塩から合成することは容易であり、これらの類似物も
ハイドロキシアパタイトと同様に本発明に使用すること
が可能である。
【0044】このカルシウム系セラミックスに担持させ
る銀の量は、吸着またはイオン交換の範囲内に任意に選
択できるが、カルシウム系セラミックスの構造保持、抗
菌力の点から、セラミックスに対し50重量%以下、好
ましくは0.001〜30重量%である。このようにし
て得られる抗菌性カルシウム系セラミックスを高温、好
ましくは800℃以上で焼成後、微粉砕して本発明の
(B)銀系抗菌剤として使用する。この抗菌性カルシウ
ム系セラミックスは高温で焼成してあるため、担持させ
た銀とセラミックスとの結合が強化され、焼成によりセ
ラミックス自体が収縮、安定化しているため、水処理に
より担持された銀が溶出されることがなく、本発明の
(A)成分と任意の量で混合可能である。
【0045】以上の(B)銀系抗菌剤には、さらに公知
の抗菌剤、例えば、ベンゾイミダゾール系化合物、有機
ヨード系化合物、エーテル系化合物、ハロアルキル系化
合物、ニトリル系化合物、スルホン系化合物などを併用
することもできる。(B)銀系抗菌剤の含有量は、
(A)成分100重量部に対して0.01〜30重量
部、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは
0.5〜10重量部である。(B)成分が0.01重量
部未満では抗菌性の効果に乏しく、一方、30重量部を
超えると耐衝撃性、成形品外観が劣り、好ましくない。
本発明の(B)成分中の銀の含有量は特に規定しない
が、通常、0.1〜20%の範囲である。また、本発明
の組成物に酸化亜鉛などの亜鉛化合物を0.01〜30
重量部の範囲で配合すると、抗菌性に加えて防カビ性を
付与することができる。この際、使用する酸化亜鉛など
の亜鉛化合物は粒子径の小さいものほど効果は大きい。
【0046】なお、本発明の抗菌性樹脂組成物には、ガ
ラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、ワラス
トナイト、ロックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、
マイカ、ガラスフレーク、カオリン、硫酸バリウム、黒
鉛、二硫化モノブデン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛ウ
ィスカー、チタン酸カリウムウィスカーなどの充填剤を
1種単独で、あるいは併用することができる。これらの
充填剤のうち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、
6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を有する
ものが好ましい。これらの充填剤は、本発明の組成物1
00重量部に対して、通常、5〜150重量部の範囲で
用いられる。
【0047】また、本発明の組成物には、公知のカップ
リング剤、耐光剤、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、着色
剤、滑剤、帯電防止剤、シリコンオイルなどの添加物を
配合することがある。さらに、本発明の組成物には、要
求される性能に応じて、他の重合体、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリフ
ッ化ビニリデン、スチレン−酢酸ビニル共重合体など
適宜ブレンドすることができる。
【0048】本発明の抗菌性樹脂組成物は、各種押出
機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどを用
い、各成分を混練することによって得られる。好ましい
製造方法は、二軸押出機を用いる方法である。また、各
成分を混練りするに際して、各成分を一括して混練りし
てもよく、多段添加式で混練りしてもよい。このように
して、得られる本発明の抗菌性樹脂組成物は、射出成
形、シート押し出し、真空成形、異形成形、発泡成形な
どによって各種成形品に成形することができる。射出成
形で得る場合、射出速度を高くした方が抗菌性はよい方
向にある。上記成形法によって得られる各種成形品は、
その優れた性質を利用して、便座、加湿器、浄水器、エ
アコン、雑貨、他の各種家電製品、電話機などの各パー
ツ、ハウジングなどに使用することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。なお、実施例中、部および%は、特に断わらない限
り重量基準である。また、実施例中の各種評価は、次の
ようにして測定した値である。
【0050】抗菌力試験 検体(樹脂平板の成形品、肉厚1.6mm)に大腸菌の
菌液(1ml当たりの菌数が約106)を0.2ml接
種し、ポリエチレンフィルムを密着させた後、35℃で
保存し、保存開始時および24時間後にSCDLP寒天
培地(日本製薬)で生残菌を洗い出した。この洗い出し
液について、菌数測定用培地を用いた寒天平板培養法
(35℃、2日間)により生菌数を測定し、検体1枚当
たりの生菌数に換算した。なお、本実施例、比較例で試
験した初期菌数は2×105であった。
【0051】成形品外観 板状成形品を成形し、成形品表面外観を下記の評価基準
で目視評価した。 ○;外観良好 ×;外観が劣る
【0052】ゴム質重合体(a)−1〜(a)−9の調
本発明の(A)グラフト共重合体の製造に用いるエチレ
ン−プロピレン系共重合体として、下記のものを用い
た。 ゴム質重合体(a)−1 日本合成ゴム(株)製 J
SR EP84 ゴム質重合体(a)−2 日本合成ゴム(株)製 J
SR EP01 本発明の(A)グラフト共重合体の製造に用いるスチレ
ン−ブタジエン共重合体の水素添加重合体として、下記
のものを用いた。 ゴム質重合体(a)−3 シェルケミカル社製 KRAT
ON G1650 ゴム質重合体(a)−4ポリスチレン(5%)ブロ
ックとスチレン80部、ブタジエン80部からなるラン
ダム共重合体ブロック(90%)およびスチレン5部、
ブタジエン3部からなるスチレンが漸増するテーパーブ
ロック(5%)からなるA−B−C型ブロック共重合体
の水添率99%の水添ジエン系重合体
【0053】 ゴム質重合体(a)−5 ポリスチレン(20%)ブロックと1,2−ビニル含量
が35%のポリブタジエンブロック(55%)および
1,2−ビニル含量が13%のポリブタジエンブロック
(25%)からなるA−B−C型ブロック共重合体の水
添率99%の水添ジエン系重合体 ゴム質重合体(a)−6 乳化重合で製造した平均粒子径3000オングストロー
ムのポリブタジエンラテックス ゴム質重合体(a)−7 乳化剤としてジオクチルスルホサクシネート系乳化剤を
用い、n−ブチルアクリレート100部、架橋剤として
トリアリルイソシアネート0.6部、重合開始剤として
過硫酸カリウムをを用い、乳化重合を行なった。得られ
たアクリルゴムエマルジョンの粒径は3000オングス
トロームであった。
【0054】 ゴム質重合体(a)−8 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部お
よびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.5部を
混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を
溶解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより
3分間撹拌し、その後、超音波分散機により5分間、乳
化分散させた。この混合液をコンデンサー、チッ素導入
口および撹拌機を備えたセパラブルフラスコに移し、撹
拌混合しながら90℃で6時間加熱し、5℃で48時間
冷却することによって縮合を完結させた。得られた変性
ポリオルガノシロキサン中のオクタメチルシクロテトラ
シロキサンの縮合率は、98.5%であった。この変性
ポリオルガノシロキサンラテックスを炭酸ナトリウム水
溶液でpH7に中和し、縮合を終了させた。上記方法に
より得られたシリコンゴムエマルジョンの粒径は300
0オングストロームであった。 ゴム質重合体(a)−9 前記ゴム質重合体(a)−4の水素添加前のものを用い
た。
【0055】グラフト重合体A−1〜A−10の調製 上記ゴム質重合体(a)−1〜(a)−6存在下に、表
1に示した単量体をグラフト重合し、グラフト重合体A
−1〜A−7を得た。なお、重合体A−1〜A−6は、
トルエンを溶媒として溶液重合で製造した。重合体A−
7は、ロジン酸カリウムを用いて乳化重合で製造した。
重合体A−8、9は、乳化重合で製造した。重合体A−
10は、溶液重合で製造した。
【0056】
【表1】
【0057】重合体C−1、C−2 溶液重合で下記の単量体を重合し、重合体C−1、C−
2を製造した。結果を表2に示した。
【0058】
【表2】
【0059】銀系抗菌剤(B)−1〜3の調製 B−1;鐘紡(株)製、バクテキラーBM103 B−2;東亜合成化学工業(株)製、ノバロンAG30
0 B−3;松下アムテック(株)製、アムテクリーンZ
【0060】抗菌組成物の製造 前記各種重合体、銀系抗菌剤を表3の配合処方で混合
し、ベント付二軸押出機を用いて溶融混練し、ペレット
化した。得られたペレットを十分に乾燥し、射出成形に
より、抗菌性および成形品表面外観評価用試験片を成形
し、前記の評価方法で評価した。また、評価結果を表3
に示した。
【0061】
【表3】
【0062】比較例1は、(A)成分のゴム質重合体種
が本発明の範囲外のものであり、抗菌性が劣る。比較例
2は、(B)成分の使用量が本発明の範囲外で多いもの
であり、成形品表面外観が劣る。比較例3は、(B)成
分の使用量が本発明の範囲外で少ないものであり、抗菌
性が劣る。
【0063】
【発明の効果】本発明の抗菌性樹脂組成物は、抗菌性、
成形品表面外観に優れ、広範囲の用途、例えば、便座、
加湿器、エアコン、雑貨、他の各種家電製品、電話機な
どに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 51/08 C08L 51/08 55/02 55/02 (72)発明者 古山 建樹 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−136233(JP,A) 特開 平6−240094(JP,A) 特開 平6−116458(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/04 C08K 3/10 C08K 5/56 C08L 51/00 C08L 51/06 C08L 51/08 C08L 55/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ビニル化合物0〜50重量
    %と共役ジエン化合物50〜100重量%からなる重合
    体を水素添加した水添重合体、エチレン−α−オレフィ
    ン系重合体からなるゴム質重合体、アクリルゴム、シリ
    コンゴムから選ばれた少なくとも1種のゴム質重合体存
    在下に、芳香族ビニル化合物または芳香族ビニル化合物
    および芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単
    量体を(共)重合して得られるグラフト共重合体100
    重量部、および(B)銀系抗菌剤〔ただし、下記一般式
    (1)で示される抗菌剤を除く〕0.01〜30重量部
    からなる(ただし、少なくとも1種の官能基を有する分
    子量300〜10,000の化合物または重合体、なら
    びに、ポリアミドエラストマーおよび/またはポリエス
    テルエラストマーを含まない)ことを特徴とする抗菌性
    樹脂組成物。 1 a b 2 C(PO c d ・nH 2 O ・・・・・(1) (式中、M 1 は銀イオンであり、Aはアルカリ金属イオ
    ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオンまた
    は水素イオンの群から選ばれた少なくとも1種のイオン
    であり、M 2 は4価の金属であり、nは0≦n≦6を満
    たす数であり、aおよびbは、いずれもpa+qb=1
    又はpa+qb=2を満たす整数であり、cおよびd
    は、pa+qb=1の時、c=2、d=3であり、pa
    +qb=2の時、c=1、d=2である。ただし、pは
    1 の価数であり、qはAの価数である。)
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