JP3302912B2 - 建築用板材 - Google Patents

建築用板材

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JP3302912B2
JP3302912B2 JP31120497A JP31120497A JP3302912B2 JP 3302912 B2 JP3302912 B2 JP 3302912B2 JP 31120497 A JP31120497 A JP 31120497A JP 31120497 A JP31120497 A JP 31120497A JP 3302912 B2 JP3302912 B2 JP 3302912B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建築用板材に関
し、建築物の内外装材として縦張りや横張りとして壁面
を構築するのに好適なものであり、特に連結強度を保持
しつつ位置合わせのためのスライド等の施工性の向上を
図るものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の内外装用にサイディング材と称
される建築用板材が用いられており、この建築用板材を
上下方向に連結する横張りとしたり、横方向に連結する
縦張りとして壁面が構築される。
【0003】このような建築用板材であるサイディング
材は、例えば図4に特開昭61−60960号公報に開
示されたものを示すように、金属薄板などの表面材1の
幅方向両端縁を曲げ加工して略樋状に形成するととも
に、両端部に互いに嵌合連結される雌雄状連結部2,3
を形成する一方、この表面材1の略樋状の部分にポリウ
レタン等の合成樹脂発泡体などを充填材4として充填
し、この充填材4を覆うように紙やアルミ箔などの裏面
材5を取付けて構成されている。
【0004】そして、サイディング材同志を連結するた
めの雌雄状連結部2,3としては、同図(b)に示すよ
うに、雄状連結部2が厚さ方向中間部に突き出して折り
重ねられた突出片2aを備え、幅方向下端にさらに外方
に突き出した釘打用片2bがU字状の連結部2cを介し
て形成されて構成され、雌状連結部3が垂直に折り曲げ
られた上部端面3aに連続して側方に開口するU字状の
嵌合溝3bが形成されて構成されている。
【0005】したがって、このサイディング材を、例え
ば横張りにする場合には、雄状連結部2を上方に配置し
て釘打用片2bを釘で壁面の下地材に固定し、この雄状
連結部2の突出片2aに次の段のサイディング材の雌状
連結部3の嵌合溝3bを被せるように連結することを繰
り返すことで行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、サイディン
グ材を連結して壁面を構築する場合に、雄状連結部2に
対して雌状連結部3を真っ直ぐ下ろすように被せなけれ
ばならず、壁面用の下地材と干渉し易く施工がやり難い
という問題がある。
【0007】また、このようなサイディング材を用いて
壁面を構築する場合には、雄状連結部2に次の段の雌状
連結部3を被せるようにして連結した後、位置合わせの
ためサイディング材を左右に動かして微調整する必要が
あるが、雄状連結部2の突出片2aと雌状連結部3の嵌
合溝3bが密着するように接触しており、微調整するこ
とが難しく、通常サイディング材の長さが4m程度と長
いことから一層微調整が難しいという問題もある。
【0008】さらに、サイディング材を用いて壁面を構
築した状態では、サイディング材に風圧などが作用する
と、横張りの場合には、上部は釘打用片2bに打ち込ま
れた釘で固定されるものの、下部は雌状連結部3の嵌合
溝3bによって支持されることになるが、この嵌合溝3
bがU字状に形成されているため、風圧などによってU
字部分の頂部を支点にして力が加わり、大きな保持力を
得ることができないという問題がある。
【0009】この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、連結強度を保持しつつ連結固定作
業や位置合わせのためのスライド等の施工性の向上を図
ることができる建築用板材を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来技術が有する課
題を解決するこの発明の請求項1記載の建築用板材は、
少なくとも表面材と充填材とからなり、当該表面材を折
り曲げて平坦部とその幅方向両端に雌雄状連結部を備え
た略逆樋状に形成し、この表面材の内部に前記充填材を
設けた建築用板材であって、前記雌雄状連結部のうち雄
状連結部は、前記建築用板材の幅方向一端の厚さ方向中
間部に、前記表面材を折り曲げて外方に平坦面で突き出
しさらに平坦面で折り返した突出部を備えるとともに、
一端部の厚さ方向下端には、この突出部に連続して折り
返されてこの突出部よりさらに外方に突出する釘打用片
を備えてなり、一方、前記雌状連結部は、前記建築用板
材幅方向他端の厚さ方向中間部に、前記表面材を内方に
折り曲げた上部挾持部と、下方に傾斜する下部挾持部
と、これら上下部挾持部を連結するとともに、前記建築
用板材を手前に傾けて前記雄状連結部を連結する場合に
前記突出部の挿入を容易とする略円形状のガイド凹部を
備えてなり、前記ガイド凹部が、前記上下部挾持部の最
も狭い連結部からほぼ上下に均等に拡がる半円形より大
なる円弧状の略鍵穴形状であることを特徴とするもので
ある。
【0011】この建築用板材によれば、少なくとも表面
材と充填材とからなる建築用板材の幅方向両端の雌雄状
連結部のうち雄状連結部を外方に突き出す平坦面の突出
部と、この突出部に連続して折り返されてこの突出部よ
りさらに外方に突出する釘打用片で構成し、雌状連結部
を表面材を内方に折り曲げた上部挾持部と、下方に傾斜
する下部挾持部と、これら上下部挾持部を連結するとと
もに、建築用板材を手前に傾けて雄状連結部を連結する
場合に突出部の挿入を容易とする略円形状で上下部挾持
部の最も狭い連結部からほぼ上下に均等に拡がる半円形
より大なる円弧状で略鍵穴形状のガイド凹部を備えて構
成するようにしてあり、連結時には下部挾持部の傾斜を
利用して傾けて連結できるようになり、連結後には、上
下挾持部による接触面積の減少によって位置合わせなど
の微調整を容易とし、これら上下挾持部を連結する略円
形のガイド凹部で連結時の挿入を容易にするとともに、
リング状のバネ効果による大きな保持力を得るようにし
ている。
【0012】また、この発明の請求項2記載の建築用板
材は、請求項1記載の構成に加え、前記雌状連結部の下
方に傾斜する前記下部挾持部を前記表面材の平坦部に対
し5〜45度傾斜させて形成したことを特徴とするもの
である。
【0013】この建築用板材によれば、雌状連結部の下
部挾持部を表面材の平坦部に対して5〜45度傾斜させ
て形成することで雌状連結部の開口が外開きとなるよう
にしており、壁面から作業者側に傾けて連結作業を容易
に行うことができ、施工性の向上を図るようにしてい
る。
【0014】さらに、この発明の請求項3記載の建築用
板材は、請求項1または2記載の構成に加え、前記雌状
連結部の下部挾持部先端が、前記建築用板材の幅方向外
方に突出する長さとされたことを特徴とするものであ
る。
【0015】この建築用板材によれば、雌状連結部の下
部挾持部を長く形成してあり、壁面を構築する際、下部
挾持部先端を、雄状連結部の釘打用片に接触させながら
沿わせて嵌合することができ、雌状連結部の上部挾持部
の先端、雄状連結部の突出部上面を傷付け難くしてい
る。
【0016】また、この発明の請求項4記載の建築用板
材は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前
記雌状連結部の前記下部挾持部の先端に、前記雄状連結
部の前記釘打用片の内側面および前記基端面の外側に沿
って嵌合連結させる円弧状に折り曲げたガイド部を形成
したことを特徴とするものである。
【0017】この建築用板材によれば、雌状連結部の下
部挾持部の先端に円弧状に折り曲げたガイド部を形成す
るようにしており、これによって雄状連結部の釘打用片
の内側面および基端面の外側に沿って倣わせて雌状連結
部を嵌合連結できるようになり、一層嵌合連結を容易に
行うことができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面を参照しながら詳細に説明する。図1はこの発明の
建築用板材の一実施の形態にかかる平面図およびA−A
断面図である。
【0019】この建築用板材であるサイディング材10
は、長尺な金属薄板などの表面材11の幅方向両端縁を
フォーミングロール等で曲げ加工して表面を下にして略
樋状(表面を上にした状態では略逆樋状となる)に形成
するとともに、両端部に互いに嵌合連結される雌雄状連
結部12,13を形成する一方、この表面材11の略樋
状の内部にポリウレタン発泡体などの充填材14が設け
られ、必要に応じてこの充填材14を覆うように紙やア
ルミ箔などの裏面材15を取付けてサンドイッチ構造と
され、適宜長さに切断されてサイディング材10とされ
ている。
【0020】このサイディング材10の表面材11とし
ては、鉄、アルミニウム、ステンレス、銅などの金属板
や合成樹脂板が用いられ、表面処理鋼板、亜鉛・ニッケ
ル合金をめっきした鋼板、アルミニウム・亜鉛合金をめ
っきした鋼板、ステンレスで鋼板をクラッドしたクラッ
ド鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、鋼板で
ゴム,合成樹脂フィルムをクラッドした制振板等をあげ
ることができ、これらの平板に限らず、エンボス加工、
リシン塗装、ほうろう加工などを施したものであっても
良い。
【0021】また、このような表面材11の略樋状の内
部に接着、あるいは発泡一体化される充填材14として
は、断熱、嵩上げ、補強、防火、等の機能を有するもの
が必要に応じて選択されるが、通常、合成樹脂発泡体、
グラスウール、シージングインシュレーションボード、
発泡石膏、石膏、ロックウール、セメント、炭酸カルシ
ウム、ケイ酸カルシウムなどが用いられる。 特に合成
樹脂発泡体としては、ポリウレタン系フォーム、ポリエ
チレンフォーム、ポリスチレンフォーム等が用いられる
が、中でも発泡固化に際して表面材11と接着一体化す
る硬質ポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレートフ
ォーム、フェノールフォームが好ましく用いられる。
【0022】さらに、裏面材15としては、充填材14
を保護するものであり、防火性、生産性、パッキング性
などを改善するもので、例えばクラフト紙、炭酸カルシ
ウム混抄紙、アスファルトフェルト、アルミニウムや
鉄、あるいは銅などの金属箔、合成樹脂フィルムやシー
ト、ゴムシート、布シートやこれらをラミネートしたも
のなどを用いることができる。
【0023】サイディング材の製造工程で表面材を略樋
状に形成(製品のサイディング材10として表面材11
の表面を上にした状態では、略逆樋状に形成される。)
し、開口部を上に向け凹部に合成樹脂発泡体の発泡原液
を注入し、発泡固化させて充填材とする場合、裏面材を
用いることが好ましい。サイディング材10の裏面全体
を覆うように裏面材の端縁を雌雄状連結部の裏面側に位
置させても(図1参照)、また裏面材の一端縁を雌雄状
連結部に挾み込む(巻き込む)ように位置させることも
できる(図3の左端部参照)。特に雌状連結部におい
て、裏面材の一端を内側に位置させれば、合成樹脂発泡
体の発泡圧が直接雌雄状連結部に作用することなく、ま
た、壁面施工に際して下部挾持部挿入に支障をきたさな
いなど、種々のメリットがある。
【0024】このような素材を用いて構成されるサイデ
ィング材10では、雌雄状連結部12,13により施工
性の改善や連結状態での保持力増大を図るようにしてあ
り、サイディング材10の一端部に形成される雄状連結
部12と他端部に形成される雌状連結部13のいずれも
が表面材11を連続して折り曲げ加工して形成してあ
る。
【0025】サイディング材10の一端部に形成される
雄状連結部12は、図1(b)の右端部として示すよう
に、表面材11を折り曲げて上部端面部12aがサイデ
ィング材10の厚さ方向中間部まで形成され、この上部
端面部12aから表面材11の平坦部11aと平行に外
方(図中右方)に突き出して折り曲げさらに折り返して
突出部12bが形成され、この突出部12bの基端部を
折り曲げて下部端面部12cが形成され、この下部端面
部12cに連続してサイディング材10の厚さ方向下端
に表面材11の平坦部11aと平行に突出部12bより
長く突き出した釘打用片12dが形成してある。
【0026】そして、この実施の形態のサイディング材
10では、上部端面部12aが前傾斜の傾斜面で構成さ
れるとともに、突出部12bと釘打用片12dの基端部
の下部端面部12cが上部端面部12aと一平面をなす
前傾斜の傾斜面としてあり、これらで倒イ字形状を呈す
る形状となっている。
【0027】これら上部端面部12a及び下部端面部1
2cの形状は、前傾斜面とする場合に限らず垂直面など
他の形状であっても良いが、上部端面部12aと雌状連
結部との関係によって目地部分の形状が定まり、横張り
の場合の下面となることから下方に傾斜した前傾斜面と
すれば雨水などが溜まったり、汚れの付着を防止でき
る。
【0028】一方、下部端面部12cの形状を前傾斜面
とすることで、雌状連結部13の先端部を倣わせて嵌合
をガイドするのに利用することができる。
【0029】また、釘打用片12dの先端が上方または
下方に折り曲げられて円弧状の折曲部12eが形成して
あり、サイディング材10の運搬や施工の際に安全に取
り扱えるようにしてある。
【0030】サイディング材10の他端部に形成される
雌状連結部13は、図1(b)の左端部として示すよう
に、表面材11を折り曲げて上部端面部13aがサイデ
ィング材10の厚さ方向上部まで形成され、この上部端
面部13aから表面材11の平坦部11aと平行に内側
(後方)に引っ込むように折り曲げて上部挾持部13b
が形成され、この上部挾持部13bの内側端部を略円形
状に折り曲げて形成したガイド凹部13cの開口上端部
と連続するようにし、このガイド凹部13cの開口下端
部に連続して開口部を拡げるように下方に傾斜する下部
挾持部13dが形成されている。この実施の形態では、
下部挾持部13dを上部端面部13aより外側に突き出
す長さとしてある。
【0031】また、この雌状連結部13でもサイディン
グ材10の運搬や施工の際に安全に取り扱えるように下
部挾持部13dの先端が上方または下方に折り曲げられ
て円弧状としてあるが、この雌状連結部13では、この
円弧状の折曲部をガイド部13eとして機能させ、雄状
連結部12との嵌合連結の際に釘打用片12dの内側面
と下部端面部12cの外側面に倣わせて連結施工を容易
にできるようにしてある。
【0032】このような雌状連結部13では、水平の上
部挾持部13bと下方に傾斜した下部挾持部13dとが
略C字状のガイド凹部13cで連結されており、上部挾
持部13bと下部挾持部13dとの間隔が開口部の先端
が広く、次第に狭くなって下部挾持部13dとガイド凹
部13cとの連結部で最も狭くなり、ガイド凹部13c
内で再び拡がった状態としてある。雌状連結部13の形
状はこの略鍵穴形状が最も好ましい。
【0033】そして、この雌状連結部13の上部挾持部
13bと下部挾持部13dとの最も間隔が狭くなってい
る部分で雄状連結部12の突出部12bを挾んで連結す
ることから、サイディング材10を作業者の手前側に傾
けて連結作業を行うことができ、突出部12b及び下部
挾持部13dの挿入が容易となり、また接触部が少ない
ことから長さ方向にスライドし易く、位置合わせが容易
となる。
【0034】サイディング材10を連結して壁面を構成
した後、台風などの強風雨を受けると壁面に負圧が生じ
て、サイディング材10が剥がれようとするが、上部挾
持部13b、ガイド凹部13c、下部挾持部13dの形
状によるバネ効果(略C字状の形状効果)、並びに下部
挾持部13d先端が釘打用片12d或いは下部端面部1
2cに接し、且つ下部挾持部13dとガイド凹部13c
との連結部が突出部12bに接することの支持効果で、
強固な嵌合を保持するようにしてある。また、嵌合状態
における目地部が風雨に晒された場合には、雨水が突出
部12bと上部挾持部13bとの隙間の毛細管現象によ
って内部に浸入しようとするが、突出部12bとガイド
凹部13cにて形成される空間で毛細管現象を断ち切る
ことができ、さらに風圧を受けて雨水が突出部12b先
端を乗り越えたとしても、下地材に至ることはない。
【0035】裏面材15を設ける場合、図3のように裏
面材15の一端を雌状連結部13の内側に巻き込むよう
に位置させれば、仮に雨水が突出部12bの先端を乗り
越えたとしても、裏面材15や充填材14に浸透するこ
とはない。
【0036】この雌状連結部13の下部挾持部13dの
下方への傾斜角度は、平坦部11aに対して5〜45度
が好ましい。5度以下では連結作業において手前に傾け
ると雌状連結部13の上部端面部13aが突出部12b
に接触し易くなり、上部端面部13aに傷が付く虞があ
り、45度以下では手前に傾けると下部挾持部13dが
水平に近くなり、下部挾持部13dの長さ関係によって
は連結作業が難しくなる場合がある。下部挾持部13d
の傾斜を極端に、例えば90度(垂直)とするとそれ自
体の強度は高まるものの負圧に対する嵌合保持力は、専
らガイド凹部13cの効果によってのみとなり、一方、
0度(水平)としても同様であり、上部挾持部13bと
ガイド凹部13cと下部挾持部13dの形状によるバネ
効果を発揮させ、連結作業性を高めるには5〜45度が
好ましい。
【0037】サイディング材10は、連結状態における
両者の接触点を突出部12b先端及び/または下部挾持
部13d先端として、サイディング材10の張り上がり
有効幅が決められるが、この実施の形態では、図2の連
結工程図中に示すように、雌状連結部13のガイド凹部
13cの底部から下部挾持部13dの先端までの長さL
13が、雄状連結部12の基端面の一つである下部基面
部12cから突出部12bの先端までの長さL12より長
く形成してあり、連結状態で突出片12bとガイド凹部
13cとの間に隙間が形成されるようにしてある。
【0038】さらに、このサイディング材10では、図
2から明らかなように、雄状連結部12の釘打用片12
dの上に雌状連結部13が連結嵌合されることから、雌
状連結部13のサイディング材10の充填材14に段差
部14aが形成されて厚さが薄くしてあり、釘打用片1
2dと干渉しないようにしてある。
【0039】また、このサイディング材10では、幅方
向中央部に連結部に生じる目地と同等の凹条溝16が形
成してあり、その深さが雄状連結部12の上部端面部1
2aの深さとほぼ同一とされ、雌状連結部13側の側面
16aが雄状連結部12の上部端面部12aと平行に形
成される一方、雄状連結部12側の側面16bが雌状連
結部13の上部端面部13aと平行に形成してある。
【0040】これによって、この凹条溝16が雄状連結
部12と雌状連結部13との連結によって生じる目地と
同一の形状となり、半分の幅のサイディング材10を連
結して構築した壁面と同一の外観に仕上げることができ
る。
【0041】なお、凹条溝16を設けることは任意であ
り、異なる幅のサイディング材10を連結して壁面を構
築したように、偏心した位置に設けても、また複数設け
ても更には、連結部の目地形状と異なる凹条溝であって
も、また、図3に示したサイディング材10のように、
設けなくても良い。
【0042】さらに、連結状態において、雌状連結部1
3の上部端面部13aと、雄状連結部12の上部端面部
12aとが接するようにしても良い。
【0043】次に、このように構成したサイディング材
10を用いて、例えば横張りの外壁面などを構築する場
合を説明するに、図2にその連結工程を示すように、最
下段のサイディング材10を図示しないスタート金物な
どを用いて雌状連結部13を下にして嵌合した後、上部
の雄状連結部12の釘打用片12dを釘、ビスで壁面の
下地材に固定する。
【0044】この後、図2(a)に示すように、次の段
のサイディング材10の雌状連結部13を下にして下部
挾持部13dの先端が雄状連結部12の突出部12bと
釘打用片12dの間に入るように手前に傾けて挿入す
る。
【0045】そして、サイディング材10を傾けたまま
下部挾持部13dの先端のガイド部13eが釘打用片1
2dの内側面に接触するまで押し込む(図2(b)参
照)。この状態では、傾いた上下挾持部13a,13d
の最も狭い部分に突出部12bの先端部が押し拡げるよ
うに位置する。
【0046】さらに、サイディング材10を立てるよう
にすると、下部挾持部13dの先端のガイド部13eが
釘打用片12dの内側面に接触しながら倣って行き、雄
状連結部12の下部端面部12cと接触するようになる
(図2(c)参照)。
【0047】そして、さらに立てるようにすると、下部
挾持部13dの先端のガイド部13eが雄状連結部12
の下部端面部12cの傾斜した外側面と接触しながら倣
って行き、サイディング材10が垂直状態になると完全
に連結された状態になる(図2(d)参照)。
【0048】こうして釘打用片12dを下地材に釘で固
定し、固定状態の雄状連結部12に次の段のサイディン
グ材10の雌状連結部13を嵌合連結した後、サイディ
ング材10の横方向の位置を合わせ、上部の雄状連結部
12の釘打用片12dを釘で壁面の下地材に固定するこ
とを繰り返して壁面が構築される。
【0049】このように次の段のサイディング材10を
嵌合連結する場合に、図4に示す従来のサイディング材
では、手前に傾けると長さ方向で撓むため垂直にして下
地材に沿わせるようにして真っ直ぐに下ろして連結せざ
るを得ず、釘打用片に雌状連結部先端が当たり、嵌合が
難しく、多くの人手を必要とするが、このサイディング
材10では、1人作業であっても長さ方向のいずれか一
端が係り易く、下部挾持部13dの挿入が容易となり、
さらに立てるようにするだけで簡単に連結することがで
き、従来に比べ、簡単に嵌合連結することができる。
【0050】また、このように次の段のサイディング材
10の下部の雌状連結部13が前段の固定状態の雄状連
結部12に嵌合連結された状態では、突出部12bが上
下挾持部13b,13dで挾まれた状態となるが、その
接触面積が従来のU字状の嵌合溝の周囲全体に突出部を
接触させて連結する場合に比べて小さくなっているの
で、次の段のサイディング材10を簡単に横方向に動か
して長さ方向の位置調整ができる。
【0051】さらに、連結固定状態のサイディング材1
0では、上部が釘、ビスで固定され、下部は雌雄状連結
部12,13によって支持されることになるが、風圧な
どが作用した場合に、上下挾持部13b,13dが略円
形状のガイド凹部13cを介して連結されているので、
上下挾持部13b,13dにガイド凹部13cによって
互いを狭めるようなバネ力が作用し、従来のU字状の頂
点部分を支点に曲がるように変形しようとするものに比
べ、大きな挾み着ける保持力が得られ、強固に連結する
ことができ、薄い表面材の使用も可能となる。
【0052】
【発明の効果】以上、一実施の形態とともに具体的に説
明したようにこの発明の請求項1記載の建築用板材によ
れば、少なくとも表面材と充填材とからなる建築用板材
の幅方向両端の雌雄状連結部のうち雄状連結部を外方に
突き出す平坦面の突出部と、この突出部に連続して折り
返されてこの突出部よりさらに外方に突出する釘打用片
で構成し、雌状連結部を表面材を内方に折り曲げた上部
挾持部と、下方に傾斜する下部挾持部と、これら上下部
挾持部を連結するとともに、建築用板材を手前に傾けて
雄状連結部を連結する場合に突出部の挿入を容易とする
略円形状で上下部挾持部の最も狭い連結部からほぼ上下
に均等に拡がる半円形より大なる円弧状で略鍵穴形状
ガイド凹部を備えて構成したので、連結時には下部挾持
部の傾斜を利用して傾けて連結することができ、連結後
には、上下挾持部による接触面積の減少によって位置合
わせなどの微調整を容易に行うことができ、さらに、こ
れら上下挾持部を連結する略円形のガイド凹部によって
連結時の挿入を容易にするとともに、リング状のバネ効
果を得て大きな保持力によって連結状態を保持すること
ができる。
【0053】したがって、この建築用板材によって連結
強度を保持しつつ連結固定作業や位置合わせのためのス
ライド等の施工性の向上を図ることができる。
【0054】また、この発明の請求項2記載の建築用板
材によれば、雌状連結部の下部挾持部を表面材の平坦部
に対して5〜45度傾斜させて形成することで雌状連結
部の開口が外開きとなるようにしたので、壁面から作業
者側に傾けて連結作業を容易に行うことができ、施工性
の向上を図ることができる。
【0055】さらに、この発明の請求項3記載の建築用
板材によれば、雌状連結部の下部挾持部を長く形成した
ので、壁面を構築する際、下部挾持部先端を、雄状連結
部の釘打用片に接触させながら沿わせて嵌合することが
でき、雌状連結部の上部挾持部の先端、雄状連結部の突
出部上面を傷付け難くすることができる。
【0056】また、この発明の請求項4記載の建築用板
材によれば、雌状連結部の下部挾持部の先端に円弧状に
折り曲げたガイド部を形成したので、これによって雄状
連結部の釘打用片の内側面および基端面の外側に沿って
倣わせて雌状連結部を嵌合連結することができ、一層嵌
合連結を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の建築用板材の一実施の形態にかかる
横平面図およびA−A断面図である。
【図2】この発明の建築用板材の一実施の形態にかかる
連結工程の説明図である。
【図3】この発明の建築用板材の他の一実施の形態にか
かる横断面図である。
【図4】従来のサイディング材の横断面図および連結部
の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 サイディング材(建築用板材) 11 表面材 11a 平坦部 12 雄状連結部 12a 上部端面部 12b 突出部 12c 下部端面部 12d 釘打用片 12e 折曲部 13 雌状連結部 13a 上部端面部 13b 上部挾持部 13c ガイド凹部 13d 下部挾持部 13e ガイド部 14 充填材 14a 段差部 15 裏面材 16 凹条溝(中間目地) 16a 雌状連結部側の側面 16b 雄状連結部側の側面

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面材と充填材とからなり、
    当該表面材を折り曲げて平坦部とその幅方向両端に雌雄
    状連結部を備えた略逆樋状に形成し、この表面材の内部
    に前記充填材を設けた建築用板材であって、 前記雌雄状連結部のうち雄状連結部は、前記建築用板材
    の幅方向一端の厚さ方向中間部に、前記表面材を折り曲
    げて外方に平坦面で突き出しさらに平坦面で折り返した
    突出部を備えるとともに、一端部の厚さ方向下端には、
    この突出部に連続して折り返されてこの突出部よりさら
    に外方に突出する釘打用片を備えてなり、 一方、前記雌状連結部は、前記建築用板材幅方向他端の
    厚さ方向中間部に、前記表面材を内方に折り曲げた上部
    挾持部と、下方に傾斜する下部挾持部と、これら上下部
    挾持部を連結するとともに、前記建築用板材を手前に傾
    けて前記雄状連結部を連結する場合に前記突出部の挿入
    を容易とする略円形状のガイド凹部を備えてなり、 前記ガイド凹部が、前記上下部挾持部の最も狭い連結部
    からほぼ上下に均等に拡がる半円形より大なる円弧状の
    略鍵穴形状であることを特徴とする建築用板材。
  2. 【請求項2】 前記雌状連結部の下方に傾斜して開口す
    る前記下部挾持部を前記表面材の平坦部に対し5〜45
    度傾斜させて形成したことを特徴とする請求項1記載の
    建築用板材。
  3. 【請求項3】 前記雌状連結部の下部挾持部先端が、前
    記建築用板材の幅方向外方に突出する長さとされたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の建築用板材。
  4. 【請求項4】 前記雌状連結部の前記下部挾持部の先端
    に、前記雄状連結部の前記釘打用片の内側面および前記
    基端面の外側に沿って嵌合連結させる円弧状に折り曲げ
    たガイド部を形成したことを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の建築用板材。
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