JPH0310257Y2 - - Google Patents

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JPH0310257Y2
JPH0310257Y2 JP16876985U JP16876985U JPH0310257Y2 JP H0310257 Y2 JPH0310257 Y2 JP H0310257Y2 JP 16876985 U JP16876985 U JP 16876985U JP 16876985 U JP16876985 U JP 16876985U JP H0310257 Y2 JPH0310257 Y2 JP H0310257Y2
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、左右に隣接する屋根板の隣接端部の
裏面側に当てがう下板部の幅方向の中間に、屋根
板の端縁を差し込むための横方向に開口した受け
溝に差込深さ規制部を形成し、さらに該規制部と
これに対向する受け溝底面との間に屋根板の熱膨
張を吸収する一定の空隙を形成し、よつて屋根板
の熱膨張を吸収して捨板と屋根板とのいずれおよ
びそれによる雨水の侵入、ならびに屋根板の端部
変形や連結部のふくれなどによる雨水の侵入を阻
止できるような横葺屋根板用捨板の改良に関す
る。
〔従来の技術〕
この種の捨板は、実開昭57−102627号公報等に
よつて既に知られている。この捨板は、第9図に
示すように、捨板a後端部に屋根板bの外方係合
部cを嵌入させる溝状縁部dを形成し、この溝状
縁部dの幅方向中央を局部的に前方へ延設してこ
の延設された部分の両端縁を左右一対の受け溝
f,fへの屋根板の差込深さ規制部eに形成して
いたものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
上記の従来例においては、差込深さ規制部eの
板面が溝状縁部dの幅方向中央を前方に向けて屋
根板bの板面と略平行に位置しており、差込深さ
規制部eの端縁で屋根板bの端縁(外方係合部c
の立上り部分の端縁)を受け止める構造であるか
ら、屋根板bが熱膨張して差込深さ規制部eに横
方向から力が作用しても、差込深さ規制部eが変
形しにくい形状であり、その故、例えば捨板aと
屋根板bの一方をアルミ製、他方を鋼板製にする
等して、材質に強度上の差を付けないと、差込深
さ規制部e本来の機能が発揮されず、屋根板端部
全体が屈曲して浮き上がつたり、屋根板端部に亀
裂が生じたりすることがあつた。
また、差込深さ規制部eが捨板後端部の溝状縁
部dに形成されているため、屋根板bの端縁は後
端部においてのみ差込深さ規制部eで伸長移動を
阻止されることになり、その結果、捨板aの後端
部だけに横方向の力が作用して、捨板aの配置姿
勢にずれが生じることがあつた。上記それぞれの
現象は、雨水ことに強風雨時の雨水の屋根板裏面
への侵入を生じ、又連結部の変形を生じるという
欠点があつた。
本考案の目的は、従来例における上記の問題点
を解決することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために本考案が講じた
技術手段は次の通りである。
即ち、本考案は、冒頭に述べた横葺屋根板用捨
板において、前記受け溝の上板部の一部を前後方
向に間隔を隔てた複数位置で下方に切り起こして
折曲げて、屋根板端縁と略平行な折れ線の舌片を
形成し、さらに該規制部と捨板の受け溝底面との
間に一定の空隙、換言すれば屋根板の熱膨張によ
る伸びを吸収できるような間隙を形成した点に特
徴がある。
〔作用〕
上記の構成によれば、差込深さ規制部が、複数
の舌片によつて形成されているので、屋根板が熱
膨張したとき、屋根板端縁は前後方向の複数箇所
において捨板の舌片を押圧することになり、捨板
を回転させるような力が作用しない。
しかも、舌片は、受け溝上板部に切り起こし折
り曲げによつて形成されたもので、しかも屋根板
端縁と略平行な折れ線周りに折れ曲がつているの
で、各舌片は、その板面部で屋根板端縁と線接触
するような方向で受け止めることになり、屋根板
の熱膨張によつて生じる横方向の力が舌片の板面
に垂直に作用し、舌片が容易に受け溝底面側に変
形して上方に押し上げられることになる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を第1図乃至第6図の図
面に基づいて説明する。
1は薄鋼板製の屋根板で、前縁には下方へ折曲
した係合部2が、後縁には上方へ折曲した係止部
3が夫々折曲形成されている。4は屋根板1の裏
面に貼着された発泡ポリエチレンフオーム等の防
水性と断熱性のある弾性シートである。Aは左右
に隣接する屋根板1の隣接端部の裏面側に位置さ
せる捨板、Bは前記隣接端部の表面側を被覆する
化粧カバーである。これら捨板A及び化粧カバー
Bは、屋根板1と同程度の薄鋼板かそれよりも板
厚のやや厚い鋼板によつて製作されている。
前記捨板Aは、屋根板1の隣接端部の裏面側に
当てがう下板部5を有し、下板部5の幅方向の中
間には、屋根板1の端縁を差し込むための横方向
に開口した受け溝Xを形成してある。より具体的
に説明すると、下板部5の上面に断面コ字状の屋
根板の支持具C1とスポツト溶接により固着して、
前記受け溝Xを形成してある。6は受け溝Xの底
面、7は受け溝Xの上板部である。
前記下板部5の上面には、前記上板部7の後方
位置に、断面L字状の位置決め用突片8がスポツ
ト溶接にて固着されている。下板部5の前端には
下向きの折曲片9aが形成されており、下板部5
の後端側は屋根板1の後縁位置よりも適当距離後
方まで延長され、この延長部分の後端に水切り片
9bが折曲形成されている。また下板部5の左右
両端には上方へ折返された水切り用折返し片5a
が折曲形成されている。
前記上板部7には、当該上板部7の一部を前後
方向に間隔を隔てた複数位置で下方に切り起こし
て折曲げて、図示の通り、屋根板1の端縁と略平
行(平面視において略平行)な折れ線に折れ曲が
つた複数の舌片10を形成し、これらの舌片10
の板面部によつて、屋根板1の端縁の一部が垂直
方向に接触するような状態で当接して前記受け溝
X内への差込深さを規制すると共に、当該屋根板
1の端縁と受け溝底面6との間に一定の空隙S1
形成してある。10aは舌片10の切り起こしに
より生じた切欠きである。空隙S1の幅は、この実
施例では5mm程度となつているが、これは屋根板
1の長さや予想される気温の変動幅等に応じて適
宜設定されるべきものであることは当業者は容易
に理解できることである。
前記化粧カバーBは、左右両端から下方へ折り
返された折返し片11を有し、前縁には左右の屋
根板1の係合部2に外嵌する下向き折曲部12を
形成し、後縁には左右の屋根板1上向き係合部3
に内嵌する上向き折曲部13を形成してある。そ
して、上向き折曲部13の中央には、両側の屋根
板1の係止部3間の間隙を閉塞するための凸部1
3aが折曲形成されている。
C2は、横方向に開口した溝Yを有する断面コ
字状の化粧カバー連結金物であり、屋根板1の裏
面側に係止させるための係止板部14と、前記受
け溝底面6と略等しい立上り量を有する立上り板
部15と、その上端から略直角に折曲した上板部
16とから構成されており、捨板Aの下板部5に
は固着されていない。
尚、前記捨板の上板部7および化粧カバー連結
金物の上板部16の前端側の角部7a,16aは
予め上方へ少し変形させてあり、屋根板1と角部
7a,16aとの間に、化粧カバーBの折返し片
11の板厚以上の隙間が形成されるように構成し
てある。これは、化粧カバーBの嵌合操作を容易
ならしめるためと、嵌合状態において化粧カバー
Bにガタツキが生じにくいようにするためであ
る。
図中、17は前記位置決め用突片8に貼着した
シート用ゴムパツキン、18は垂木、野地板等の
屋根下地である。
次に、上記の捨板A及び化粧カバーBを用いた
横葺屋根板の接続方法を説明する。
先ず、左右に隣接する屋根板1のうち、一方の
屋根板1の端縁を捨板Aの受け溝Xに、当該屋根
板1の端縁が前記舌片10に当たる位置まで差し
込んだ状態で、当該屋根板1を屋根下地18に置
き、その係合部2を、先行して葺かれた屋根板1
の係止部3に引つ掛けた後、図外の吊り子で屋根
下地18に固定する。
次いで、他方の屋根板1の接続すべき側の端縁
に、前記化粧カバー連結金物C2をその立上り板
部15が屋根板1端縁に当たる位置まで嵌着した
状態で、当該金物C2を前記捨板Aの下板部5に
載置する。この場合、金物C2は、捨板Aの受け
溝底面6の板部と金物C2の立上り板部15間に
適当距離(例えば5mm程度)の空隙S2をあけた状
態を載置している。この空隙S2は、施工の容易さ
とともに前記受け溝Xに形成した空隙S1と同じく
屋根板の熱膨張を吸収する役目を果たすこともで
きる。
この状態で、当該屋根板1の係合部2を、傾斜
下方に位置するところの先行して葺かれた屋根板
1の係止部3に引つ掛け、吊り子を介して屋根下
地18に固定する。
しかる後、化粧カバーB両端の折返し片11を
捨板Aの上板部7と屋根板1間、及び、金物C2
の上板部16と屋根板1間に夫々差し込み、且
つ、下向き折曲部12及び上向き折曲部13を左
右の屋根板1の係合部2及び係止部3に外嵌及び
内嵌して化粧カバーBをとりつける。
以下、同様な作業を繰り返すことにより、次々
に横方向へと屋根板1を葺いて行くのである。
この場合、捨板Aを次からは屋根下地18に固
定された状態にある屋根板1の端縁に嵌着するこ
とになるが、捨板Aの寸法が小さく且つ軽量であ
るため、この嵌着作業は非常に容易である。
殊に、次の屋根板1の端縁に、軽量小型の化粧
カバー連結金物C2を嵌着し、これを、固定され
た状態にある捨板Aの下板部5に単に載置するだ
けであるから、長い屋根板を持ち上げて、その端
部を既に固定された状態にある捨板の受け溝に差
し込むといつた面倒な作業がなくなり、施工性が
良い。
そして、施工後の状態において、温度変化によ
り屋根板1が横方向に膨張すると、屋根板1の長
手方向一端側においては、空隙S1の範囲内で舌片
10が屋根板1の端縁で容易に押し曲げられる。
従つて、屋根板1全体が屈曲して浮き上がれる虞
れがない。
また、舌片10は前後方向に間隔をあけて複数
設けられているので、屋根板1端縁で捨板Aの全
体が均等に横方向へ押圧されることになり、捨板
Aの配置姿勢に乱れが生じない。
第7図は本考案の別実施例を示す。この実施例
は、前記金物C2の上板部16にも、当該上板部
16の切り起こしにより、立上り板部15から適
当距離(例えば5mm程度)離れた位置に、前記舌
片10と同様な複数の舌片19を形成し、これら
の舌片19によつて、屋根板1の差込深さを規制
すると共に、屋根板1端縁と立上り板部15間に
一定の空隙S3を確保すべく構成した点に特徴があ
る。その他の構成は、先の実施例と同じである。
尚、上記の両実施例では、横葺屋根の施工性を
向上するとともに化粧カバーを連結するための化
粧カバー連結金物C2を屋根板の支持具C1と対向
して構成したが、金物C2に替えて支持具C1と同
じように、支持具C1′を下板部5に固着してもよ
い(第8図参照)。尚、第8図示の支持具C1′は舌
片を形成してないが舌片を設けてもよい。
〔考案の効果〕 本考案は、上述した構成よりなり、捨板の支持
具C1に前後方向に複数の舌片を屋根板端縁と略
平行に形成しているので、屋根板が熱膨張したと
き、屋根板端縁は複数箇所において舌片の板面部
を押圧することになり、従来のように捨板を回転
させる力が作用しないので、捨板の配置姿勢に乱
れが生じる虞れがない。
しかも、舌片は、受け溝上板部の切り起こし折
曲げによつて形成されたもので、屋根板端縁と略
平行な折れ線に折れ曲がつているので、各舌片
は、その板面部で屋根板端縁を垂直方向に線接触
状態で受け止めることになり、屋根板の熱膨張に
よつて生じる横方向の力が舌片の板面に垂直に作
用し、舌片が容易に変形して空隙S1側に押上げら
れることになる。従つて、捨板と屋根板の材質を
かえる等して、強度上の差を付けなくても、屋根
板が熱膨張したとき、舌片が容易かつ確実に変形
することになり、屋根板全体が屈曲して浮き上が
るといつたトラブルの発生を確実に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本考案の一実施例を示し、
第1図は概略平面図、第2図は要部の分解斜視
図、第3図は化粧カバーを取り付ける直前におけ
る要部の平面図、第4図は化粧カバーを取り付け
る直前における要部の縦断側面図、第5図は化粧
カバーを取り付けた状態における要部の縦断側面
図、第6図は要部の縦断正面図である。第7図と
第8図は各々本考案の別の実施例を示す要部の縦
断正面図である。第9図は従来例の説明図であ
る。 A……捨板、X……受け溝、5……下板部、6
……受け溝底面、7……上板部、10……舌片。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 左右に隣接する屋根板の隣接端部の裏面側に当
    てがう下板部の幅方向の中間に受け溝底面と上板
    部を形成して前記屋根板の少なくとも一方の屋根
    板の端縁を差し込むための横方向に開口した受け
    溝を形成した横葺屋根板捨板において、前記受け
    溝の上板部の一部を前後方向に間隔を隔てた複数
    位置で下方に切り起こし折曲して、屋根板端縁と
    略平行な折れ線の舌片を形成し、これらの舌片に
    より、屋根板の端縁の一部が当接して前記受け溝
    内への差込深さを規制すると共に、当該屋根板の
    端縁とこれに対向する受け溝底面との間に一定の
    空隙を確保するための差込深さ規制部を形成した
    ことを特徴とする横葺屋根板用捨板。
JP16876985U 1985-10-31 1985-10-31 Expired JPH0310257Y2 (ja)

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JP16876985U JPH0310257Y2 (ja) 1985-10-31 1985-10-31

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