JP3302152B2 - カラーフィルタ用感光性樹脂組成物 - Google Patents

カラーフィルタ用感光性樹脂組成物

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JP3302152B2
JP3302152B2 JP35369093A JP35369093A JP3302152B2 JP 3302152 B2 JP3302152 B2 JP 3302152B2 JP 35369093 A JP35369093 A JP 35369093A JP 35369093 A JP35369093 A JP 35369093A JP 3302152 B2 JP3302152 B2 JP 3302152B2
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  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性樹脂組成物に係
り、特に高感度かつ高解像度を実現することができ、現
像マージンの高い感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー液晶表示装置等のカラ
ーフイルタの製造方法の一つとして、加工作業が容易な
顔料分散法が使用されている。この顔料分散法は、カラ
ーフイルタ用顔料を分散させた感光性樹脂組成物を基板
上に塗布、乾燥した後、この感光性樹脂組成物膜をパタ
ーンマスクを介して露光、現像することにより、所定の
色を有するパターンを形成するものである。
【0003】また、平版印刷において使用されるPS
(Pre-Sensitized Plate)版としては、一般に、粗面化
したアルミニウム基板に陽極酸化処理を施し酸化膜を形
成して表面を親水化した後、この酸化膜上に感光性樹脂
組成物を塗布して感光性樹脂層を形成したものが挙げら
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、顔料分
散法によるカラーフイルタ製造に使用される従来の感光
性樹脂組成物は、パターンマスクを介した露光時の感度
が不十分であり、露光工程の時間短縮に支障を来し、ま
た、光源として高エネルギー露光源を必要とするため、
省エネルギーの要請に応えられないものであった。ま
た、従来の感光性樹脂組成物は解像度が低く、細線再現
性に劣るため、高品質のカラーフィルタの製造が困難で
あるという問題があった。さらに、従来の感光性樹脂組
成物は現像マージンが小さく、このため、現像処理時間
が最適時間より少しでも長くなると露光部分まで剥がれ
てしまうという問題もあった。
【0005】一方、平版印刷において使用されるPS版
は、原版フィルムを介してエネルギーの高い紫外線等に
より感光性樹脂層を露光、現像して使用されるが、原版
フィルム自体の精度の問題、および原版フィルムと感光
性樹脂層との密着不全による精度不良の問題等があっ
た。この問題は、近年、原稿や画像データの入力、編
集、校正からレーザービームを用いた直接描画による製
版までが一括して行えるようになり、一応の解決をみて
いる。しかしながら、上記のレーザービームを用いた直
接描画は、例えば、可視領域に波長(488nm)をも
つアルゴンレーザーのような比較的長波長かつ低エネル
ギーのレーザービームを用いて直接描画する場合、低エ
ネルギーの可視光線に対して高感度かつ高解像度の感光
性樹脂組成物が要求されるが、このような特性を備えた
感光性樹脂組成物は未だ見いだされていなかった。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、高感度かつ高解像度であり、現像マージ
ンの高い感光性樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】 このような目的を達成
するために、高分子バインダー、エチレン性不飽和二重
結合を有するモノマー、光重合開始剤、および顔料を含
んでなる、顔料分散法によるカラーフィルタの製造に用
いる感光性樹脂組成物において、感光性樹脂組成物(固
形分)全量中に、前記光重合開始剤を1〜40重量%、
前記顔料を15〜75重量%の範囲で含み、前記光重合
開始剤として、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス
(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−ア
クリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9−アクリジニ
ル)プロパンの少なくとも1種のアクリジン化合物と、
下記の化1、化2および化3で表されるトリアジン化合
物(R1、R2は炭素数1乃至3のアルキル基を表す)の
少なくとも1種とを、アクリジン化合物:トリアジン化
合物=1:80〜8:1(重量比)の配合割合で含むよ
うな構成とした。
【0008】
【化4】
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】 感光性樹脂組成物に含有する光重合開始剤を、アクリジ
ン化合物とトリアジン化合物とを含むものとし、トリア
ジン化合物は上記の構造式で示されるトリアジン化合物
の少なくとも1種であり、これらのトリアジン化合物は
アクリジン化合物との相乗作用により極めて高い感度特
性を示し、低エネルギー露光源の使用によっても高解像
度の露光が可能であり、さらに、現像マージンも高いた
め、現像工程における歩留を向上することができる。
【0011】ここで、本発明の感光性樹脂組成物の各構
成について、詳細に説明する。
【0012】まず、本発明の感光性樹脂組成物を構成す
る高分子バインダーとしては、例えば、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒド
ロキシフェニルアクリレート、ヒドロキシフェニルメタ
クリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタ
クリレート、イソブチルアクリート、イソブチルメタク
リレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレ
ート、フェノキシアクリレート、フェノキシメタクリレ
ート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート、スチレン、アク
リルアミド、アクリロニトリル等を共重合させたものが
好ましい。また、感光性樹脂組成物をアルカリ現像可能
とするために、上記のアクリル酸、メタクリル酸を共重
合成分中に5〜40重量%程度含有させることが好適で
ある。
【0013】このような高分子バインダーは、感光性樹
脂組成物の固形分中に10〜60重量%、好ましくは2
0〜40重量%程度含有される。この高分子バインダー
の含有割合が10重量%未満では、塗布後の乾燥におい
て良好な乾燥皮膜を得ることができず、硬化後の樹脂の
強度も十分でない。一方、高分子バインダーの含有割合
が60重量%を超えると、現像性が低く好ましくない。
【0014】本発明の感光性樹脂組成物に用いられるエ
チレン性不飽和二重結合を有するモノマーとしては、メ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テト
ラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレン
グリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジ
アクリレート、プロピレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロー
ルプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールプロ
パンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリトリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリト
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトール
ペンタメタクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ
アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサメタクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ベ
ンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、カルド
エポキシジアクリレート等を挙げることができるが、こ
れに限定されるものではない。
【0015】このエチレン性不飽和二重結合を有するモ
ノマーは、感光性樹脂組成物の固形分中に15〜70重
量%、好ましくは20〜40重量%程度含まれる。この
含有割合が15重量%未満では、光硬化不良を起こし十
分な耐熱性、耐薬品性を得ることが困難になる。また、
70重量%を超えると、感光性樹脂組成物の塗膜性が悪
くなり好ましくない。
【0016】本発明の感光性樹脂組成物を構成する光重
合開始剤は、アクリジン化合物とトリアジン化合物とを
含むものであり、トリアジン化合物としては下記の化
7、化8および化9で表されるトリアジン化合物(R
1 、R2 は炭素数1乃至3のアルキル基を表す)の少な
くとも1種が含まれる。
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】 また、アクリジン化合物としては、9−フェニルアクリ
ジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、
1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−
ビス(9−アクリジニル)プロパン等を挙げることがで
き、この中でも特に9−フェニルアクリジンが好適であ
る。これらのアクリジン化合物は、1種を単独で使用し
てもよく、また、任意の組み合わせで使用することもで
きる。
【0020】アクリジン化合物とトリアジン化合物との
配合割合は、重量比で1:80〜8:1が好ましく、特
に1:10〜2:1が好ましい。この配合割合が上記範
囲以外では、感度が低下し現像マージンが小さくなるな
ど本発明の効果を奏することはできない。
【0021】本発明では、感光性樹脂組成物に含有する
光重合開始剤として、アクリジン化合物とトリアジン化
合物に加えて、更に下記の化10に示されるような2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリ
ノフェニル)−ブタン−1−オンを含んだ光重合開始剤
を使用することにより感度、現像マージンを更に向上さ
せることができる。
【0022】
【化10】 この場合、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンとア
クリジン化合物とトリアジン化合物の配合割合は重量比
で1:(0.05〜2):(0.25〜4)が好まし
く、特に1:(0.2〜1):(0.5〜2)が好まし
い。
【0023】上述ような光重合開始剤は、感光性樹脂組
成物の固形分100重量部中に1〜40重量部、好まし
くは5〜25重量部の範囲で含有される。この光重合開
始剤の含有量が1重量部未満では硬化不良を起こすため
好ましくなく、40重量部を超えると顔料の分散性が低
下することがあり好ましくない。
【0024】 本発明では、上記光重合開始剤のほかに
必要に応じてさらに従来公知の光重合開始剤を使用でき
る。具体的には、ベンゾフェノン、4、4’−ビス(ジ
メチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4
−メトキシ−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導
体、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−
エチルアントラキノン、tert−ブチルアントラキノ
ン等のアントラキノン誘導体、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンプロピルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル
誘導体、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、
4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
ピオフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)
フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノンなどの
アセトフェノン誘導体、2−クロロチオキサントン、ジ
エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、
ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン誘
体、ミヒラーズケトン、ベンジル、2,4,6−(ト
リハロメチル)トリアジン、2−(o−クロロフェニ
ル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、ジメチ
ルベンジルケタール、トリメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキシド、トリブロモメチルフェニルスルホ
ン等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。この中でも特に2−(o−クロロフェニル)−4,
5−ジフェニルイミダゾリル二量体を本発明のトリアジ
ン化合物1重量部に対し、0.05〜2重量部添加する
ことにより感度を更に向上させることができる。
【0025】本発明では感光性樹脂組成物の塗布性の改
善、粘度調整などの目的から従来公知の溶剤成分を用い
ることができる。使用可能な溶剤の一例としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘ
キサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、
3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メト
キシブチルアセテート等が挙げられる。この中でも3−
メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ
ブチルアセテートは感光性樹脂固形分に対して溶解性が
高く、後述するような不溶性の顔料粒子の分散性も良好
であるため好ましく用いることができる。
【0026】上記の溶剤成分は感光性樹脂組成物の固形
分100重量部に対して50〜500重量部用いること
ができる。
【0027】上述のような本発明の感光性樹脂組成物を
顔料分散法によるカラーフィルタの製造に使用する場合
において本発明の感光性樹脂組成物とともに使用できる
顔料としては、一例として特開昭60−237403号
公報あるいは特開平4−310901号公報に記載のも
の、すなわちカラーインデックス(C.I.)ナンバー
で、 黄色顔料:C.I. 20、24、83、86、93、
109、110、117、125、137、138、1
47、148、153、154、166、168 橙色顔料:C.I. 36、43、51、55、59、
61 赤色顔料:C.I. 9、97、122、123、14
9、168、177、180、192、215、21
6、又は217、220、223、224、226、2
27、228、240 紫色顔料:C.I. 19、23、29、30、37、
40、50 青色顔料:C.I. 15、15:6、22、60、6
4 緑色顔料:C.I. 7、36 茶色顔料:C.I. 23、25、26 として表されているものが透明性が高く、しかも耐熱
性、耐候性および耐薬品性に優れているため好適に用い
ることができる。また、ブラックストライプ、ブラック
マトリックス等の遮光膜の形成する場合には、カーボン
ブラック、チタンブラック、酸化クロム、酸化鉄、アニ
リンブラック、ペリレン系顔料等が使用可能である。こ
の顔料成分は感光性樹脂組成物の固形分全量中に15〜
75重量%の範囲で含有することができる。この顔料含
有範囲が15重量%未満では、カラーフイルタを形成し
た際、発色波長以外の光を十分に遮光することができ
ず、また、75重量%を超えると、感光性成分の量が相
対的に減少するため、パターンを形成することができな
い。
【0028】次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いた
顔料分散法によるカラーフイルタの製造方法を以下に示
す。
【0029】1)感光性樹脂組成物を調製する。
【0030】高分子バインダー、エチレン性不飽和二重
結合を有するモノマー、光重合開始剤、顔料、必要に応
じて溶剤、染料、分散助剤、消泡剤等を加えて3本ロー
ルミル、ボールミル、サンドミル等でよく分散、混練す
る。
【0031】2)清浄な基板上にカラーフイルタ用感光性
樹脂組成物を塗布する。
【0032】あらかじめ洗浄して表面を清浄にした基板
上に感光性樹脂組成物を塗布する。この基板としてはガ
ラス等の材料が好適に用いられる。ガラス基板と感光性
樹脂組成物との密着性を向上させるためにシランカップ
リング剤を感光性樹脂組成物に添加しておくか、基板に
作用させておいてもよい。基板に感光性樹脂組成物を塗
布する方法としては、ロールコーター、リバースコータ
ー、バーコーター等の接触転写型塗布装置やスピンナ
ー、カーテンフローコータ等の非接触型塗布装置が用い
られる。
【0033】厚膜の場合には複数回塗布するか前記塗布
装置の数種を併用して用いてもよい。その後、室温にて
数時間〜数日放置するか、温風ヒーター、赤外線ヒータ
ー中に数十分〜数時間入れて溶剤を除去し、塗布膜厚1
〜100μm程度に調整する。
【0034】3)露光処理 塗布後、ネガマスクを介して、露光を行う。露光に用い
る活性エネルギー線としては紫外線、アルゴンレーザ
ー、エキシマレーザー光等が好適である。照射エネルギ
ー線量は、用いる感光性樹脂組成物の種類に応じて若干
変わるが、本発明の感光性樹脂組成物は感度が高いた
め、30〜1000mJ/cm2 程度、好ましくは50
〜100mJ/cm2 程度とすることができる。したが
って、顔料分散法に使用される従来の感光性樹脂組成物
が照射エネルギー線量として150mJ/cm2 以上を
必要としたのに比べて低い照射エネルギー線量での露光
が可能である。
【0035】4)現像処理 露光後、現像液を用いて浸漬法、スプレー法等により現
像が行われる。この現像液としては、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
有機系のものや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、アンモニア、4級アンモニウム塩等の
水溶液が使用される。本発明の感光性樹脂組成物は、こ
の現像処理における現像マージン(良好な現像処理を行
うための最適時間幅)が大きく、このため、従来の感光
性樹脂組成物では露光部分まで剥離が生じてしまうよう
な長い現像処理時間であっても、良好な現像処理が可能
である。
【0036】また、上述のような本発明の感光性樹脂組
成物は、PS版等の印刷版に使用することもでき、ある
いはプリント配線板等のエッチングレジストとして使用
することもできる。
【0037】ここで、本発明の感光性樹脂組成物を用い
たPS版の製造方法を以下に示す。まず、上述のカラー
フイルタの製造方法と同様にして顔料を除き感光性樹脂
組成物を調製する。次に、陽極酸化処理を施し酸化膜を
形成して表面を親水化したアルミニウム基板の酸化膜
上、あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム上に上記の感光性樹脂組成物を塗布・乾燥して感
光性樹脂層(乾燥膜厚1〜4g/m2 )を形成する。ま
た、この感光性樹脂層上に更にポリビニルアルコール
(PVA)を主成分とした酸素遮断用のオーバーコート
層を設けてもよい。このPVAは、平均分子量300〜
1000、ケン化率(アセチル基の加水分解率)70〜
90%のものが好ましく、塗布性を考慮して固形分濃度
2〜20重量%に水で希釈して使用する。その際、PV
Aとほぼ同量のSiO2 パウダー、および適量の界面活
性剤(例えば、ノニルフェニルエチレンオキサイド付加
物)を添加することが好ましい。このような酸素遮断用
のオーバーコート層の厚さは1〜2μm程度とすること
ができる。
【0038】さらに、アルゴンレーザーのような比較的
長波長かつ低エネルギーのレーザービームを用いて直接
描画するためのPS版を製造する場合には、本発明の感
光性樹脂組成物に光重合開始剤として下記の化11に示
されるようなチタノセン化合物(R3 およびR4 は置換
されていてもよい同種または異種のシクロペンタジエニ
ル基を表し、R5 およびR6 は置換されていてもよい同
種または異種のフェニル基を表す)を含有させることが
好ましい。
【0039】
【化11】 このチタノセン化合物は、感光性樹脂組成物の固形分中
に10〜30重量%、好ましくは12〜20重量%の範
囲で含有される。この含有量が10重量%未満では、ア
ルゴンレーザー(488nm)のような可視領域に波長
をもつレーザー光に対する感度が十分に上がないことが
あり、また、30重量%を超えるとレジストパターンの
強度低下が生じることがあり好ましくない。
【0040】このようにチタノセン化合物を含有した感
光性樹脂組成物により形成された感光性樹脂層を備えた
PS版は、1〜3mJ/cm2 のアルゴンレーザービー
ムを用いて感度よく露光(直接描画)することができ
る。
【0041】
【実施例】 以下に本発明を実施例に基づいて説明す
る。 (カラーフィルタ用の感光性樹脂組成物の実施例) まず、光重合開始剤として、下記の4種のアクリジン化
合物(A-1,A-2,A-3,A-4 )を準備した。
【0042】(アクリジン化合物) A-1 : 9−フェニルアクリジン A-2 : 1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン A-3 : 1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン A-4 : 1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン また、光重合開始剤として、下記の化12、化13およ
び化14に示される3種のトリアジン化合物(T-1,T-2,
T-3 )を準備した。
【0043】
【化12】
【0044】
【化13】
【0045】
【化14】 さらに、光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチ
ルアミン−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン
−1−オン(チバガイギー社製:IRGACURE 369)と、2
−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダ
ゾリル二量体とを準備した。 実施例1〜24、参考例1〜4、比較例1〜5 上記の光重合開始剤を下記の表1に示されるような組み
合わせで使用して、以下のような組成の感光性樹脂組成
物(実施例1〜24、参考例1〜4、比較例1〜5)を
調製した。なお、感光性樹脂組成物の調製は、各物質を
所定の組成で3本ロールミルを用いて2時間分散、混練
することにより行った。
【0046】
【表1】 (実施例1) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 4重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 4重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:17.8重量部) (実施例2) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 0.125重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 10重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:21.5重量部) (実施例3) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) …0.6重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 9重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:20.6重量部) (実施例4) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 15重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 1重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 1重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:19.2重量部) (実施例5) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 8重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 2重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:21.3重量部) (実施例6) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 10重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 1.25 重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:23.3重量部) (参考例1) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) …0.2重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 18重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:33重量部) (参考例2) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 12重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 10重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 1重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:22.9重量部) (参考例3) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 15重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) …0.2重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) …0.2重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:0.99重量部) (参考例4) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 10重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 10重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 12重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 12重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:40.7重量部) (実施例) トリアジン化合物(T-1 )の代わりにトリアジン化合物
(T-2 )を使用した他は、実施例1と同様にして感光性
樹脂組成物を調製した。 (実施例) トリアジン化合物(T-1 )の代わりにトリアジン化合物
(T-3 )を使用した他は、実施例1と同様にして感光性
樹脂組成物を調製した。 (実施例) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-2 )を使用した他は、実施例1と同様にして感光性
樹脂組成物を調製した。 (実施例10) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-2 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-2 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。 (実施例11) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-2 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-3 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。 (実施例12) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-3 )を使用した他は、実施例1と同様にして感光性
樹脂組成物を調製した。 (実施例13) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-3 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-2 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。 (実施例14) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-3 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-3 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。 (実施例15) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-4 )を使用した他は、実施例1と同様にして感光性
樹脂組成物を調製した。 (実施例16) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-4 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-2 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。 (実施例17) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-4 )を使用し、トリアジン化合物(T-1 )の代わり
にトリアジン化合物(T-3 )を使用した他は、実施例1
と同様にして感光性樹脂組成物を調製した。(実施例
) ・ファストゲンブルー GS(大日本インキ化学社製) … 20重量部 ・メタクリル酸/メタクリル酸メチル共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約25000)… 15重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート … 9重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタン−1−オン(チバガイギー社製:IRGACURE 369)… 2重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 4重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 4重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:18.5重量部) (実施例19) ・クロモフタルレッドA2B(チバガイギー社製) … 20重量部 ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約30000)… 15重量部 ・ペンタエリトリトールテトラアクリレート … 9重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタン−1−オン(チバガイギー社製:IRGACURE 369)… 2重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 4重量部 ・トリアジン化合物(T-2 ) … 5重量部 ・エチレングリコールモノメチルエーテル …100重量部 ・3−メトキシブチルアセテート … 50重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:20.3重量部) (実施例20) ・リオノールグリーン2Y−301(東洋インキ製造社製)… 20重量部 ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約30000)… 15重量部 ・ペンタエリトリトールテトラアクリレート … 9重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタン−1−オン(チバガイギー社製:IRGACURE 369)… 2重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 5重量部 ・トリアジン化合物(T-3 ) … 4重量部 ・3−メチル−3−メトキシブチルアセテート …100重量部 ・エチレングリコールモノメチルエーテル … 50重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:20.0重量部) (実施例21) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-2 )を使用した他は、実施例18と同様にして感光
性樹脂組成物を調製した。 (実施例22) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-3 )を使用した他は、実施例18と同様にして感光
性樹脂組成物を調製した。 (実施例23) アクリジン化合物(A-1 )の代わりにアクリジン化合物
(A-4 )を使用した他は、実施例18と同様にして感光
性樹脂組成物を調製した。 (実施例24) 実施例18の感光性樹脂組成物を調製する際に、光重合
開始剤として、2−(o−クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾリル二量体1重量部を添加した他
は、実施例18と同様にして感光性樹脂組成物を調製し
た。 (比較例1) 実施例18の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(チ
バガイギー社製:IRGACURE 369)の添加量を3重量部、
トリアジン化合物(T-1 )を5重量部とし、アクリジン
化合物(A-1 )を添加しない他は、実施例18と同様に
して感光性樹脂組成物を調製した。 (比較例2) 実施例19の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(チ
バガイギー社製:IRGACURE 369)の添加量を3重量部、
トリアジン化合物(T-2 )を5重量部とし、アクリジン
化合物(A-1 )を添加しない他は、実施例19と同様に
して感光性樹脂組成物を調製した。 (比較例3) 実施例20の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(チ
バガイギー社製:IRGACURE 369)の添加量を3重量部、
トリアジン化合物(T-3 )を5重量部とし、アクリジン
化合物(A-1 )を添加しない他は、実施例20と同様に
して感光性樹脂組成物を調製した。 (比較例4) 実施例20の2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(チ
バガイギー社製:IRGACURE 369)の添加量を3重量部、
アクリジン化合物(A-1 )を5重量部とし、トリアジン
化合物(T-3 )を添加しない他は、実施例20と同様に
して感光性樹脂組成物を調製した。 (比較例5) 実施例18のトリアジン化合物(T-1 )の代わりに、
1,3−ジ−(トリクロロメチル)−s−トリアジン3
重量部を用いた他は、実施例18と同様にして感光性樹
脂組成物を調製した。
【0047】 上述のようにして得られた感光性樹脂組
成物(実施例1〜24、参考例1〜4、比較例1〜5)
を厚さ3mmの清浄な表面を有するガラス基板上にスピ
ンコーター(東京応化工業社製:TR25000)を用
いて乾燥膜厚2μmとなるように塗布し80℃で1分間
乾燥させた。その後、20μmライン/80μmスペー
スを再現するようなマスクを介して50mJ/cm2
70mJ/cm2、100mJ/cm2、150mJ/c
2、200mJ/cm2および400mJ/cm2、の
6種の条件で紫外線を照射して露光した後、25℃の炭
酸ナトリウム0.5%水溶液で現像時間60秒間、90
秒間、120秒間、150秒間および180秒間の5種
の条件でスプレー現像を行った。このようにして得られ
たカラーフィルタ層の露光部および未露光部の状態を以
下の基準で評価し、下記の表2〜表6に示した。
【0048】◎:露光部に剥れ、欠けがなく、未露光部
には残渣がない。
【0049】○:露光部に剥れ、欠けがなく、未露光部
には残渣がないが、膜減りが若干みられる。
【0050】△:露光部の膜減りが大きく、剥れ、欠け
も若干みられ、未露光部に残渣が若干みられる。
【0051】×:露光部の大部分が現像液により溶出し
てしまい、カラーフィルタ層としての使用に供し得な
い。
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】 表2〜表6に示されるように、本発明の感光性樹脂組成
物は高感度であり、顔料分散法によるカラーフィルタの
製造に使用した場合、高解像度のカラーフィルタ製造が
可能であり、さらに、高い現像マージンを有する。
【0057】 また、実施例1〜実施例6、参考例1、
とを比較すると、アクリジン化合物とトリアジン化合
物との配合割合は、重量比で1:80〜8:1の範囲に
あるもの(実施例1〜6)、特に、1:10〜2:1の
範囲にあるもの(実施例1、4)が好ましいことが明ら
かである。さらに、実施例1〜実施例6と参考例3、4
とを比較すると、感光性樹脂組成物100重量部中の光
重合開始剤の含有量は、1〜40重量部の範囲が好まし
いことが明らかである。
【0058】 また、本発明の感光性樹脂組成物はブ
ラックマトリックス等の遮光フィルター層としても好適
に使用できる。 (実施例25) ・クロモフタルイエローA2R … 6重量部 ・N,N’−ビス−(2−フェニルエチル)ペリレン −3,4,9,10−ビス−(ジカルボキシイミド) … 7重量部 ・カーボンブラック … 7重量部 ・メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体 (25/75重量%比、重量平均分子量約30000)… 15重量部 ・ペンタエリトリトールテトラアクリレート … 9重量部 ・2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル) −ブタン−1−オン(チバガイギー社製:IRGACURE 369)… 3重量部 ・アクリジン化合物(A-1 ) … 6重量部 ・トリアジン化合物(T-1 ) … 8重量部 ・3−メトキシブチルアセテート …135重量部 (光重合開始剤の感光性樹脂組成物中の固形分 100重量部中の 含有量:27.9重量部) 上記組成の感光性樹脂組成物を、上記の実施例1〜
4、参考例1〜4と同様にしてガラス基板上に塗布、乾
燥した後、20μmライン/80μmスペースを再現す
るようなマスクを介して400mJ/cmの紫外線を照
射して露光した後、25℃の炭酸ナトリウム0.5%水
溶液で60秒間現像処理を行った。得られた遮光フィル
ター層は、露光部に剥れ、欠け膜減り等もなく、未露光
部に残渣のない優れたものであった。
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の感光性樹
脂組成物は高感度、高解像度であり、例えば、顔料分散
法によるカラーフィルタの製造において高品質のカラー
フィルタの製造が可能であり、また、エネルギーの低い
可視光域のレーザー光に対しても十分な感度を有する。
らに、高い現像マージンを有するため、現像工程にお
ける作業安定性が極めて高いものとなる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−219756(JP,A) 特開 平2−73813(JP,A) 特開 平2−1714(JP,A) 特開 平1−203413(JP,A) 特開 平5−249658(JP,A) 特開 平4−136942(JP,A) 特開 平2−187761(JP,A) 特開 平4−340552(JP,A) 特開 平5−100423(JP,A) 特開 平2−127404(JP,A) 特開 平6−289611(JP,A) 特開 昭62−276542(JP,A) 特開 昭63−298339(JP,A) 特開 昭60−202437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子バインダー、エチレン性不飽和二
    重結合を有するモノマー、光重合開始剤、および顔料
    含んでなる、顔料分散法によるカラーフィルタの製造に
    用いる感光性樹脂組成物において、感光性樹脂組成物(固形分)全量中に、前記光重合開始
    剤を1〜40重量%、前記顔料を15〜75重量%の範
    囲で含み、 前記光重合開始剤として、9−フェニルアクリジン、
    1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−
    ビス(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス(9
    −アクリジニル)プロパンの少なくとも1種のアクリジ
    ン化合物と、下記の化1、化2および化3で表されるト
    リアジン化合物(R1、R2は炭素数1乃至3のアルキル
    基を表す)の少なくとも1種とを、アクリジン化合物:
    トリアジン化合物=1:80〜8:1(重量比)の配合
    割合で含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 前記アクリジン化合物は、9−フェニル
    アクリジンであることを特徴とする請求項に記載の感
    光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記光重合開始剤として、更に2−ベン
    ジル−2−ジメチルアミン−1−(4−モルフォリノフ
    ェニル)−ブタン−1−オンを含むことを特徴とする請
    求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記光重合開始剤として、更に2−(o
    −クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル
    二量体を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項
    いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記光重合開始剤として、更にチタノセ
    ン化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項
    のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
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