JP4735074B2 - カラーフィルタ - Google Patents

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本発明は、液晶表示装置において、カラーフィルタ上にオーバーコート層ないし光路差調整層を形成するための材料として好適な光硬化性樹脂組成物、および該光硬化性樹脂組成物を用いて形成したオーバーコート層ないし光路差調整層を有するカラーフィルタに関する。
液晶表示装置は、入射された光の偏光方向を液晶の配向状態を用いて制御することによって明暗、色を変化させ画像を表示するものである。この液晶表示装置は、透過型、反射型、半透過型の3種類の表示装置に大別することが出来る。
透過型液晶表示装置は、背面電極基板の裏面もしくは側面に光源を配置し、この光源より照射された光により画面表示を行なう液晶表示装置である。また反射型液晶表示装置は光源を内蔵せず装置の前面から入射された光を利用して表示を行なう液晶表示装置である。更に近年においては、透過型液晶表示装置と反射型液晶表示装置の両方の機能を兼ね備えた半透過型液晶表示装置が提案されている。
液晶表示装置の多くに用いられているカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成してブラックマトリックス基板とし、次に、このブラックマトリックス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成しカラーフィルタとする。更に必要に応じてオーバーコート層、光路差調整層、透明導電膜、フォトスペーサなどを形成する。
オーバーコート層には、カラーフィルタの表面を平坦にする平坦性、下層を構成する光透過性基板、着色画素、および、ブラックマトリクスとの接着性、上層を構成する透明電極などとの接着性、液晶セルを構成するための封止剤との接着性、着色画素の不純物成分の遮断性、平坦性、耐光性、耐湿性、耐溶剤性、耐薬品性、耐熱性、および液晶セルを製造する際の基板貼り合わせ工程における耐圧性、強靱性などの幅広い特性が要求される。
特に、液晶表示装置に視野角および応答などで高性能化が要求される場合には、カラーフィルタの平坦性が重要となるため、オーバーコート層の形成に用いる材料にはカラーフィルタの表面を平坦にする特性、すなわち、高い平坦化特性が必要となる。
オーバーコート層としては、例えば、特許文献1に記載されるように、エポキシ樹脂等を主成分とする熱硬化性樹脂組成物が使用されることが多い。しかし、熱硬化性樹脂組成物ではパターン形成ができないという問題があり、必要の無い部分にもオーバーコート層が形成されてしまう。この問題を解決するためには光硬化性樹脂組成物によりオーバーコート層を形成する方法が知られている。
一方、半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用して透過表示を行う透過モードと環境光を利用して反射表示を行う反射モードがある。透過表示を行うときにはバックライト光が液晶層を1回透過するのに対して、反射表示では、環境光が入射時と反射時の2回液晶層を透過する。
従って、透過用領域と反射用領域の液晶層の厚さを同一にした場合には、透過表示と反射表示とで液晶層を透過する光路長が異なったものとなり、表示される色の濃さ、明るさが大きく変わってしまう。
そこで、透過表示と反射表示の表示色を同一にする方法として、反射用領域に光路差調
整層を形成して、透過用領域と反射用領域で液晶層の厚さを変え、光路差を調整する方法が、例えば、特許文献2に記載されている。光路差調整層はスルーホール上に形成する事が多く、光路差を調整する役割の他に反射用領域の平坦性を良好なものとする役割も兼ねている。
従って、液晶表示装置に視野角および応答などで高性能化が要求される場合には、光路差調整層の形成に用いる材料においても高い平坦化特性が必要となる。
特開2000−38541号公報 特開2004−29400号公報
従来の光硬化性樹脂組成物の平坦化特性は不充分であり、従来の光硬化性樹脂組成物を用いてオーバーコート層ないし光路差調整層を形成した場合には、カラーフィルタ表面の平坦性に起因した表示不良が液晶表示装置において発生するという問題があった。
本発明は、カラーフィルタ表面の平坦性に起因した表示不良の抑制に好適な、すなわち、優れた平坦性を有するオーバーコート層ないし光路差調整層を形成することのできる光硬化性樹脂組成物を提供することを課題とするものである。
また、該光硬化性樹脂組成物を用いて形成したオーバーコート層ないし光路差調整層を具備するカラーフィルタを提供することを課題とする。
本発明は、少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、重合開始剤(C)を含有した光硬化性樹脂組成物であって、該アルカリ可溶性ポリマー(A)の重量平均分子量が3,000〜50,000の範囲にあり、該アルカリ可溶性ポリマー(A)と該エチレン性不飽和化合物(B)を混合した樹脂組成物の下記数式(1)で表される平均分子量Mwabが1,200以下であることを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
Figure 0004735074
また、本発明は、上記発明による光硬化性樹脂組成物において、前記アルカリ可溶性ポリマー(A)と前記エチレン性不飽和化合物(B)の混合比を1:Xとした時、Xが0.7以上であることを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成したオーバーコート層を有することを特徴とするカラーフィルタである。
また、本発明は、請求項1又は請求項2記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成した光路差調整層を有することを特徴とするカラーフィルタである。
本発明は、液晶表示装置を構成するカラーフィルタもしくはTFT基板にオーバーコート層ないし光路差調整層を形成する際に用いる光硬化性樹脂組成物であり、平坦性が良好なオーバーコート層ないし光路差調整層を形成することができる。
以下に本発明の光硬化性樹脂組成物、及びそれを用いて作製したカラーフィルタについて詳細に説明する。
本発明者らは、光硬化性樹脂組成物を構成するアルカリ可溶性ポリマー(A)とエチレン
性不飽和化合物(B)の混合物の平均分子量Mwabが1,200以下である光硬化性樹脂組成物は平坦化特性の良好な光硬化性樹脂組成物である事を見出した。
平均分子量Mwabが1,200以上では所望の平坦化特性は得られない。平均分子量Mwabの最適範囲としては特に300〜1,000である事が好ましい。平均分子量Mwabが低いほど平坦化特性は向上するが、平均分子量Mwabが300より低いとタック性、現像性、耐薬品性が悪化するという問題が生じる。
また、アルカリ可溶性ポリマー(A)の分子量としては3,000〜50,000の範囲である事が望ましい。アルカリ可溶性ポリマー(A)の分子量が50,000よりも大きい場合には良好な平坦性を得る事が難しく、3,000より低い場合にはタック性、現像性が悪くなる。さらにアルカリ可溶性ポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)の混合比を1:Xとした時のXは0.7以上である事が望ましく、さらに詳しくはXは1.0〜2.5の範囲である事が望まれる。Xが0.7より小さい場合は良好な平坦性を得る事は難しく、Xが2.5以上ではタック性、現像性が悪くなるためである。
図1は、後述する実施例1における光硬化性樹脂組成物(1)を用いて作製したカラーフィルタの一例の断面図である。また、図2は、実施例2におけるカラーフィルタの断面図である。
図1に示すように、本発明のカラーフィルタ1は、透明な基板2と、この基板2上に形成されたブラックマトリックス3および赤色画素(4−1)、緑色画素(4−2)、および青色画素(4−3)からなる着色層4を備え、その上に透明電極層7となるインジウム・錫酸化物(IT0)を蒸着した。着色層4の所定の位置に本発明の光硬化性樹脂組成物で光路差調整層5を形成している。
上記のカラーフィルタ1を構成する透明基板2としては、ガラスやプラスチック板やフィルムなど用いることができる。近年、透過性、耐薬品性に優れたプラスチック基板の提案もなされているが、一般的には熱膨張率が小さく、高温での寸法精度に優れている無アルカリガラスが広く用いられている。
また、透明基板2上に設けられるブラックマトリックス3は、光漏れによるコントラストの低下を防ぐ目的で各色の画素間や着色層4の形成領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックス3は、クロム、酸化クロムの多層蒸着薄膜をパターニングして形成する方法やカーボンブラックなどの遮光性顔料を分散させた樹脂ブラックマトリックスレジストを用い、通常のフォトリソグラフィ法によって形成する方法などが知られている。
また、各色の画素とも顔料分散レジストを用い、フォリソグラフィ法によって所定のパターン形状に画素を形成することができる。即ち、1つのフィルタ色の顔料を含んだ顔料分散レジストをガラス等の基板上に塗布し、パターン露光、現像を行うことで1色目のパターン形成を行う。これを3色繰り返すことによって着色層4を得ることが可能である。
図1に示すカラーフィルタの光路差調整層5は、半透過型液晶表示装置において透過用領域Trと反射用領域Reとで液晶層の厚さを変え光路差を調整するものであり、表示品質にとって重要な役割を果たす。光路差調整層の高さ0.5〜5μm程度の範囲で一定の高さを持つものであり、その平坦性が要求される。また、高さの他、光路差調整層に要求される形状、大きさ、密度等は液晶表示装置の設計によって適宜決定される。
図2に示すカラーフィルタのオーバーコート層6は、カラーフィルタの表面に平坦性をもたせるとともに、着色層の保護膜として耐薬品性、耐熱性を向上させる機能を持つものである。
フォトリソグラフィ法によって光路差調整層乃至オーバーコート層を形成する際の現像は、有機溶剤を用いても構わないが、環境的な配慮から水あるいはアルカリ水溶液を用いることが好ましい。しかし、水現像では用いる樹脂の親水性が高いために形成した光路差調整層乃至オーバーコート層の耐水性が弱いなどの欠点を有する。従って、一般的にはアルカリ水溶液によって行われ、それに適した樹脂および光硬化性材料組成にする。
アルカリ水溶液には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩の水溶液、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、ヒドロキシテトラエチルアンモニウムなどの有機塩の水溶液を用いることができる。これらを単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、このようなアルカリ現像可能な光硬化性材料は、一般にアルカリ可溶性ポリマー、エチレン性不飽和化合物、重合開始剤を主成分とする組成に、必要に応じてレベリング剤、溶剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、粘度調整剤などの添加剤を加えて調整することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、重合開始剤(C)からなり、必要に応じて公知の添加剤、溶剤を添加しても良い。
アルカリ可溶性ポリマー(A)としては、特に制限はないが、アクリル系樹脂、ノボラック系樹脂等が挙げられる。アクリル系樹脂の例としては、分子中に少なくとも1個以上のカルボン酸を有するアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニル安息香酸または(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに無水フタル酸などの酸無水物を付加させたものを含むアクリル共重合体が挙げられる。特に感度の面でアクリル酸、メタクリル酸を用いたものが好ましい。
また、その他の特性を調整する為に、第3成分のコモノマーを用いて3元あるいはそれ以上の多元共重合体としてもよい。そのようなコモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビニルアセテート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、N−ビニルピロリドン、プロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられるが、この限りではなく、共重合可能であれば使用することができる。
また、N−置換マレイミドと酸性官能基を有するモノマーを含む共重合体を使用しても良い。N−置換マレイミドとしてはシクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、n−ブチルマレイミド、ラウリルマイレミド等がある。中でも、シクロヘキシルマレイミドあるいはフェニルマレイミドが、基板との密着性、現像性等の点においても良好であることから特に好ましい。
さらに、ノボラック系樹脂の例としては、フェノールノボラック系エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂等にアクリル酸等のカルボン酸含有化合物を付加させた後、酸価を持たせるために酸無水物を付加させた樹脂などが挙げられるが、これらの例に限定されるものではない。
エチレン性不飽和化合物(B)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート
、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらは、1種単独で、または、2種以上を併用することができる。
光重合開始剤(C)としては、例えば、アセトフェノン、2,2'−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等の硫黄化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシフェニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン類、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらの光重合開始剤は、その1種単独で、または、2種以上を併用することもできる。
また、単独では光重合開始剤として機能しないが、上記化合物と組合せて使用することで光重合開始剤の能力を増大させる化合物を添加できる。そのような化合物としては、例えばベンゾフェノンと組合せて使用すると効果のあるトリエタノールアミン等の3級アミンを挙げられる。上記光重合開始剤は、上述した感光性樹脂の100重量部に対して、0.1〜30重量部が好ましい。0.1重量部未満では、光重合の速度が遅くなって感度がよくなく、30重量部よりも多いと、基板等との密着性が低下するからである。
また本発明の組成物には、必要により、公知の溶剤や公知の添加剤、あるいはエポキシ系樹脂、メラミン系樹脂などの熱硬化性樹脂を含有させてもよい。
溶剤としては、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられるが必ずしもこれらに限定されるものではない。溶剤を使用する場合、溶剤の配合量(重量%)は、特に限定されないが、光硬化性樹脂組成物の固形分の重量に基づいて、50〜1,000%が好ましく、さらに好ましくは200〜800%である。
その他、例えば、無機顔料、シランカップリング剤、染料、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防菌剤及び防かび剤溶剤等を必要に応じて使用できる。
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を意味する。
<実施例1>
[アルカリ可溶性ポリマーの合成]
内容量が2リットルの5つ口反応容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)800g、ブチルメタクリレート(BMA)140g、メタクリル酸(MAA)30g、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)30g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4gを加え窒素を吹き込みながら80℃で6時間加熱し、アルカリ可溶性ポリマー(A1)溶液を得た。
アルカリ可溶性ポリマー(A1)の重量平均分子量は10,000であった。
[光硬化性樹脂組成物(1)の調整]
・アルカリ可溶性ポリマー(A1)(分子量10,000):100重量部
・エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):200重量部
・イルガキュアー907:40重量部
・シクロヘキサノン:700重量部
以上の比率で調整し、光硬化性樹脂組成物(1)を得た。
この光硬化性樹脂組成物(1)に含まれるアルカリ可溶性樹脂(A1)とエチレン性不飽和化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の混合物の平均分子量を計算すると780であった。
[カラーフィルタの作製]
カラーフィルタの作製に用いる各色着色材料の着色剤には以下のものを使用した。
赤色用顔料:C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)およびC.I.Pigment Red
177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)、緑色用顔料:C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、およびC.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)、青色用顔料:C.I.Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルーES」)、およびC.I.Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)、それぞれの顔料を用いて赤色、緑色、青色の着色材料を作製した。
・赤色着色材料
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色顔料の分散体を作製した。
赤色顔料:C.I.Pigment Red 254: 18重量部
赤色顔料:C.I.Pigment Red 177: 2重量部
アクリルワニス(固形分20%) : 108重量部
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して赤色着色材料を得た。
上記分散体 : 150重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 : 3重量部
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) : 1重量部
シクロヘキサノン : 253重量部
・緑色着色材料
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色着色材料と同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I.Pigment Green 36: 16重量部
黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150: 8重量部
アクリルワニス(固形分20%) : 102重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 14重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 : 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) : 2重量部
シクロヘキサノン : 257重量部
・青色着色材料
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色着色材料と同様の方法で作製した。
青色顔料:C.I.Pigment Blue 15 : 50重量部
紫色顔料:C.I.Pigment Violet 23: 2重量部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) : 6重量部
アクリルワニス(固形分20%) : 200重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート : 19重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光開始剤 : 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) : 2重量部
シクロヘキサノン : 214重量部
得られた各色着色材料を用いて着色層を形成した。
実施例1においては、ガラス基板に赤色着色材料をスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥の後、着色層形成用のストライプ状フォトマスクを通して高圧水銀灯の光を300mJ/cm2 照射し、アルカリ現像液にて60秒間現像して、ストライプ形状の赤色画素を得た。その後、230℃30分焼成した。
次に、緑色着色材料も同様にスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥した後、前述の赤色画素と隣接した位置にパターンが形成されるようにフォトマスクを通して露光し現像することで、緑色画素を得た。その後、230℃30分焼成した。
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色着色材料についても仕上り膜厚が1.8μmで赤色、緑色の画素と隣接した青色画素を得た。これで、透明基板上に赤、緑、青3色のストライプ状の画素で構成される着色層を持つカラーフィルタが得られた。その後、230℃30分焼成した。なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム :1.5重量%
炭酸水素ナトリウム :0.5重量%
陰イオン系界面活性剤(花王・ペリレックスNBL) :8.0重量%
水 : 90重量%
本発明の光硬化性樹脂組成物(1)を上述の着色層形成後のカラーフィルタ上に膜厚が3μmになるようにスピンコートし、90℃で5分間乾燥した。光路差調整層形成用のフォトマスクを通して高圧水銀灯の光を150mJ/cm2 照射した。尚、フォトマスクは開口幅が40μmの方形のものを使用し、フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。その後、カラーフィルタの作製と同様の現像液を用いて現像をした。水洗を施したのち、230℃30分焼成して光路差調整層をカラーフィルタ上に形成した。
このカラーフィルタに透明電極層としてITOを一般的なスパッタリング法により150
nmとなるように形成した。
<実施例2>
実施例2においては、実施例1と同様の方法で着色層を形成した後、光硬化性樹脂組成物(1)を用い着色層形成後のカラーフィルタ上に膜厚が3μmになるようにスピンコートし、90℃で5分間乾燥した。フォトマスクにはオーバーコート層として所定の範囲を硬化させるものを使用し、高圧水銀灯の光を150mJ/cm2 照射した。フォトマスクと基板との間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。その後、カラーフィルタの作製と同様の現像液を用いて現像をした。水洗を施したのち、230℃30分焼成してオーバーコート層をカラーフィルタ上に形成した。
<比較例1>
[光硬化性樹脂組成物(2)の調整]
アルカリ可溶性ポリマーには、実施例1と同様のアルカリ可溶性ポリマー(A1)を用い、エチレン性不飽和化合物との配合比率を変えた以外は実施例1と同様の手順で光硬化樹脂組成物(2)を得た。
・アルカリ可溶性樹脂(A1)(分子量10,000) :100重量部
・エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):50重量部
・イルガキュアー907 :40重量部
・シクロヘキサノン :700重量部
この光硬化性樹脂組成物(2)に含まれるアルカリ可溶性ポリマー(A1)とエチレン性不飽和化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の混合物の平均分子量を計算すると1,450であった。
[カラーフィルタの作製]
光路差調整層の形成に前記光硬化性樹脂組成物(2)を用いる以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタを形成した。
<比較例2>
オーバーコート層の形成に前記光硬化性樹脂(2)を用いる以外は実施例2と同様の方法でカラーフィルタを形成した。
<比較例3>
[光硬化性樹脂組成物(3)の調整]
内容量が2リットルの5つ口反応容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)800g、ブチルメタクリレート(BMA)140g、メタクリル酸(MAA)30g、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)30g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4gを加え窒素を吹き込みながら80℃で10時間加熱し、アルカリ可溶性ポリマー(2)溶液を得た。アルカリ可溶性ポリマー(A2)の重量平均分子量は57,000であった。
アルカリ可溶性ポリマーに前記アルカリ可溶性ポリマー(A2)を用いる以外は実施例1と同様の方法で光硬化性樹脂組成物(3)を得た。
・アルカリ可溶性ポリマー(A2)(分子量57,000) :100重量部
・エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):200重量部
・イルガキュアー907 :40重量部
・シクロヘキサノン :700重量部
この光硬化性樹脂組成物(3)に含まれるアルカリ可溶性ポリマー(A2)とエチレン性不飽和化合物(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の混合物の平均分子量を計
算すると800であった。
[カラーフィルタの作製]
光路差調整層の形成に前記光硬化性樹脂組成物(3)を用いる以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタを形成した。
<比較例4>
オーバーコート層の形成に前記光硬化性樹脂(3)を用いる以外は実施例2と同様の方法でカラーフィルタを作製した。
日本真空技術(株)製:表面粗さ計DEKTAK3030を用いて、実施例1、比較例1、比較例3の光路差調整層の平坦性、および実施例2、比較例2、比較例4のオーバーコート層の平坦性を観察した。最も大きい段差の高さを表1に示す。比較例1〜4と比較して、実施例1、実施例2では優れた平坦性を有する表面が得られている。
Figure 0004735074
実施例1におけるカラーフィルタの断面図である。 実施例2におけるカラーフィルタの断面図である。
符号の説明
1、11・・カラーフィルタ
2・・透明基板
3・・ブラックマトリクス
4・・着色層
4−1・・赤色画素
4−2・・緑色画素
4−3・・青色画素
5・・光路差調整層
6・・オーバーコート層
7・・透明電極層

Claims (2)

  1. 基板上に、スルーホールを有する反射用領域とスルーホールが無い透過用領域とから成る着色画素を備える半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、
    前記スルーホール内を充填し、かつ、前記反射用領域の着色層に重なる光路差調整層を有しており、この光路差調整層が、半透過型液晶表示装置の透過用領域の液晶層の厚さと反射用領域の液晶層の厚さとを変えるものであり、
    この光路差調整層が、少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、重合開始剤(C)を含有した光硬化性樹脂組成物であって、該アルカリ可溶性ポリマー(A)の重量平均分子量が3,000〜50,000の範囲にあり、該アルカリ可溶性ポリマー(A)と該エチレン性不飽和化合物(B)を混合した樹脂組成物の下記数式(1)で表される平均分子量Mwabが1,200以下である光硬化性樹脂組成物を用いて形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
    Figure 0004735074
  2. 前記アルカリ可溶性ポリマー(A)と前記エチレン性不飽和化合物(B)の混合比を1:Xとした時、Xが0.7以上であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ。
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