JP2001194520A - カラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

カラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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JP2001194520A
JP2001194520A JP2000005354A JP2000005354A JP2001194520A JP 2001194520 A JP2001194520 A JP 2001194520A JP 2000005354 A JP2000005354 A JP 2000005354A JP 2000005354 A JP2000005354 A JP 2000005354A JP 2001194520 A JP2001194520 A JP 2001194520A
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photocurable resin
monomer
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Sachiko Ooka
祥子 大岡
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】保存安定性、アルカリ現像性、作業性に優れ、
得られた硬化膜が耐溶剤性、密着性に優れた、LCDや
CCD等に用いられるカラーフィルター製造に有用な光
硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】バインダー樹脂、メラミン樹脂、多官能ア
クリレートモノマー、光重合開始剤、溶剤を含有するア
ルカリ現像可能な光硬化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置や固
体撮像素子に使用されるカラーフィルターの保護層を形
成する材料として有用であり、アルカリ水溶液により現
像可能な光硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】パソコン、カーナビゲーションシステム、
液晶テレビ等のカラー表示に用いるカラー液晶表示装置
には、フルカラー表示のため、カラーフィルターが使用
される。この場合、ガラス等の透明基板にカラーフィル
ターを設け、この上にITO等からなる無機薄膜を形成
させ、更にこの上にポリイミド等の配向膜を形成させ液
晶を配置する。しかしながら、オーバーコート層のない
カラーフィルターではITO蒸着をへて透明電極形成に
いたるプロセスに耐え得るだけの耐熱性、耐薬品性が不
足するので、カラーフィルター上にオーバーコート層を
形成することが多い。
【0003】また、カラービデオカメラ、デジタルカメ
ラ、カラーコピー機、医療機器の画像処理装置等の入力
デバイスとして用途の広がる電荷結合素子を代表とする
固体撮像素子には色分解のためカラーフィルターが設け
られている。この場合、固体撮像素子上にカラーフィル
ターを形成するため、固体撮像素子表面受光部や回路配
線部等による凹凸を緩和する目的で平坦化層を形成さ
せ、その上にカラーフィルターを設け、次いでオーバー
コート層を設けマイクロレンズを形成する。
【0004】これらのオーバーコート層、平坦化層等の
保護層に要求される特性は、耐熱性、耐薬品性の他に基
板やカラーフィルターとの密着性、平滑性等があげら
れ、このような保護層用の樹脂としては、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が用いられてい
る。特に、微細パターンが要求される場合は、光硬化性
のアクリル樹脂が優れているのでよく用いられる。この
場合、フォトリソグラフィー法によって保護層を形成す
る。即ち、基板に光硬化性の樹脂組成物を塗布した後、
所望のパターン上に光照射を行うことにより、露光部分
を硬化させ、次いで現像液により未露光部分を溶解し除
去し、必要によっては加熱処理をして所望形状の保護層
を形成する。
【0005】これまで知られている光硬化性樹脂は例え
ばノボラック型エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸
を順次反応させて得られる光硬化性化合物を含む光硬化
性の変成エポキシ樹脂がある。この場合、耐熱性は十分
にあるが、感度が低いため露光時間が長くなりスループ
ットの低下や、アルカリ現像性が劣る等欠点を有してい
る。そこで、特開平5−34920においては光硬化性
樹脂に熱硬化性化合物であるエポキシ基を有する化合物
を添加した光硬化性樹脂組成物が提案されている。確か
に現像性、耐熱性、耐薬品性に改善がみられたが、十分
な耐性を得るためには現像後長時間加熱処理する必要が
あるため、スループットの低下につながる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保存安定
性、硬化性に優れ、アルカリ水溶液により現像可能なカ
ラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物を提供
し、更に、耐溶剤性、密着性に優れたカラーフィルター
の保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化物を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は(1)カルボン酸
基を有するバインダー樹脂(A)、メラミン樹脂
(B)、多官能アクリレートモノマー(C)、光重合開
始剤(D)、溶剤(E)を含有することを特徴とするア
ルカリ水溶液により現像可能なカラーフィルター保護層
用の光硬化性樹脂組成物、(2)カルボン酸基を有する
バインダー樹脂が不飽和有機酸化合物のモノマーと不飽
和有機酸エステル化合物のモノマーの共重合体からな
り、不飽和有機酸化合物のモノマーの含有率が10〜5
0モル%、不飽和有機酸エステル化合物の含有率が50
〜90モル%且つ重量平均分子量が5,000〜10
0,000である(1)記載のカラーフィルターの保護
層用の光硬化性樹脂組成物、(3)メラミン樹脂(B)
の硬化温度が180℃以下である(1)又は(2)に記
載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成
物。(4)(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のカ
ラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化
物、(5)(4)に記載の硬化物の層を有する固体撮像
素子、(6)(4)に記載の硬化物の層を有するカラー
フィルター、(7)(6)に記載のカラーフィルターを
有するカラー液晶表示装置、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるカルボン酸基
を有するバインダー樹脂(A)は、不飽和有機酸化合物
のモノマーと不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの
共重合体である。具体的には、(メタ)アクリル酸、
(無水)マレイン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、イ
タコン酸、フマル酸等の不飽和有機酸化合物と、メチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の不飽
和有機酸エステル化合物の共重合体があげられる。特
に、(メタ)アクリル酸及びベンジルメタクリレートを
共重合成分として含有する共重合体が好ましい。
【0009】共重合体の不飽和有機酸化合物のモノマー
と不飽和有機酸エステル化合物のモノマーの比率は、前
者がモル比で10〜50%、後者がモル比で50〜90
%であることが好ましい。不飽和有機酸化合物のモノマ
ーの含有量がこれより少ないと現像不良となり、逆に多
い場合は現像耐性が劣化する。共重合体の分子量はGP
Cで測定されるポリスチレン換算で重量平均分子量が
5,000〜100,000、より好ましくは10,0
00から50、000である。分子量が上記より小さい
と現像耐性が劣り、また、乾燥後のべタツキが大きくな
る。逆に大きいと現像性の低下が起こり、パターン形状
も悪くなる。このような共重合体は、公知のラジカル重
合反応によって製造することができる。バインダー
(A)の割合は、組成物の固形分を100重量部とした
とき、通常5〜80重量部、好ましくは20〜60重量
部である。
【0010】本発明に用いられるメラミン樹脂(B)
は、メラミンにホルムアルデヒドを作用させた化合物、
又はそのアルキル変性物で、その硬化温度が180℃以
下の熱硬化性メラミン樹脂である。このようなメラミン
樹脂としては、具体的にに、三和ケミカルのニカラック
MS−21、MS−11、MW−24、MS−001、
MX−002、MX−730、MX−750、MX−7
08、MX−706、MX−042、MX−410、三
井サイテックのサイメル370、771、325、32
7、703、712、715、701、202、207
等が挙げられる。これらのメラミン樹脂は、単独又は2
種以上組み合わせて使用することができる。これらの使
用量は、組成物の固形分を100重量部としたとき通常
1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部加である。
【0011】本発明に用いられる多官能アクリレートモ
ノマー(C)は少なくとも2個以上の不飽和エチレン結
合を有している化合物が好ましく、具体的には、エチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9
−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパン
EO付加トリアクリレート、グリセリンPO付加トリア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ノボラックエポキシのアクリル酸変成物、ノボラッ
クエポキシのアクリル酸および酸無水物の変成物があげ
られる。これらの多官能アクリレートモノマーは、単独
又は2種以上組み合わせて使用することができる。これ
らの使用量は、組成物の固形分を100重量部としたと
き5〜80重量部、好ましくは20〜60重量部加える
ことが良い。
【0012】本発明に用いられる光重合開始剤(C)と
しては、ベンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインブ
チルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフ
ェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェ
ノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸のエス
テル化物、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルス
ルフィド、ベンジルジメチルケタール、2−ブトキシエ
チル−4−メチルアミノベンゾエート、クロロチオキサ
ントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサント
ン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサン
トン、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキ
サントン、ジメチルアミノメチルベンゾエート、ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミルエステル、1−(4−ドデ
シルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−
2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチ
ルベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−メ
チルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オ
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2,2’−ビ
ス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テト
ラフェニルビスイミダゾール、2,2’−ビス(2−ク
ロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ−(4−
メトキシフェニル)ビスイミダゾール等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は単独又は2種以上組み合わせて
使用することができる。これらの使用量は、組成物の固
形分を100重量部としたとき0.5〜30重量部、好
ましくは1〜25重量部加えることが良い。
【0013】本発明に用いられる有機溶剤(E)として
は特に制限はなく、例えば、ケトン系、アルコール系、
芳香族系等が挙げられる。具体的には、ベンゼン、トル
エン、キシレン等のベンゼン系溶媒、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソル
ブ類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート等のセロソル
ブ酢酸エステル類、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキ
ルエーテル酢酸エステル類、メトキシプロピオン酸メチ
ル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン
酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のプロピオン
酸エステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等
の乳酸エステル類、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の
ジエチレングリコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸アミル等の酢酸エステル類、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類等が挙げられる。これらは単独又は2種以上組み合わ
せて使用しても良い。
【0014】本発明の光硬化性樹脂組成物を調製する
際、塗膜の物性を向上させるために、、基板密着改良
材、界面活性剤等の調整添加剤を加えても良い。基板密
着改良材としては、例えばアミノシラン、エポキシシラ
ン、重合性シラン、アルキルアルコキシシラン等のシラ
ンカップリング剤などが挙げられ、界面活性剤として
は、例えばパーフルオロアルキル化合物、シリコン系化
合物、ポリオキシエチレン化合物、ポリオキシプロピレ
ン系化合物、長鎖アルキル化合物などが挙げられる。
【0015】本発明の光硬化性樹脂組成物は前述の各種
構成成分を溶媒中に溶解することによって得られる。溶
液中の固形分濃度は、5〜40重量%、好ましくは、1
0〜30重量%程度である。
【0016】本発明の光硬化性樹脂組成物により得られ
る硬化膜は通常次のように作成される。すなわち、前記
の方法で得られた光硬化性樹脂組成物を、基材上に、ス
ピンコート法、ロールコート法、印刷法、バーコート法
等の方法で、膜厚が通常0.5〜5μmになるように塗
布し、通常80〜110℃の温度で加熱を行い膜を作
る。硬化膜を形成すべき基材としては、例えば、硝子
類、ポリカーボネート類、フィルム類、撮像素子の形成
されたシリコンウェハー、LCD又はCCD用カラーフ
ィルターのパターン化された着色樹脂膜、印刷用紙、印
刷用繊維、金属板等が挙げられる。次に400nm未満
の光により露光を行う。この露光に使用される光源とし
てはキセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンラ
ンプ、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ
光源、及びアルゴンイオンレーザー、エキシマーレーザ
ー、窒素レーザー等のレーザー光源を用いることができ
る。
【0017】このようにして露光された膜は、次いで、
アルカリ現像液により現像処理する。現像液に使用され
る現像液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素ナトリウム等の無機アルカリやジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラア
ルキルアンモニウム等の有機アルカリを含有し、必要に
応じて界面活性剤や水溶性の有機溶剤を含有させた水溶
液を用いることができる。現像液の界面活性剤としては
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導
体等の非イオン性界面活性剤やアルキルナフタレンスル
フォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エ
ステル塩等の陰イオン性界面活性剤、第四級アンモニウ
ム塩等の陽イオン性界面活性剤が挙げられる。水溶性の
有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール等のアルコール系、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール等のグリコール
系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ等のセロソルブ系等が挙げられる。現像方法は、
ディップ法、スプレー法、パドル法等があり、現像後流
水にて洗浄を行い、通常150〜220℃で加熱処理す
ることによって硬化膜を得ることができる。
【0018】また、本発明の樹脂組成物は光照射せず、
熱硬化のみでも硬化膜を得ることができる。この場合
は、所定の基材に塗布し、続いて、通常60〜120℃
に1〜10分程度予備乾燥後、通常150〜220℃に
て3〜30分程度加熱焼成し、硬化膜を得る。
【0019】本発明のカラーフィルターは、上記組成物
の硬化膜を有するものであれば特に限定されない。この
カラーフィルターは、カラー液晶表示装置、カラーCC
Dに用いられる。液晶表示装置用カラーフィルターの製
造は、公知の方法で行われる。例えば、硝子基板上にフ
ォトリソグラフィー法、印刷法、電着法等によって、
赤、青、緑の着色画素及びブラックマトリクスを作成
後、その上に上記組成物のオーバーコート層を形成し、
更にITO等の透明電極を積層することによって得られ
る。このカラーフィルターを表示面に配置することによ
り、本発明のカラー液晶表示装置が得られる。
【0020】本発明の固体撮像素子は、撮像素子の形成
されたシリコンウェハーに、直接もしくは他の層を介し
て上記の組成物の硬化物の層を設けたものである。その
製法は、光電変換素子や電荷転送素子等で成る固体撮像
装置が形成されたシリコン基板上に、シリコンウェハー
表面の凹凸の平滑化のために上記の組成物の硬化物の層
を形成し、次に染色法又は顔料分散法等によって直接カ
ラーフィルターを形成し上記組成物のオーバーコート層
を形成する。
【0021】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記のよ
うに作成することにより、溶剤耐性、密着性に優れた硬
化膜が得られ、液晶表示装置や固体撮像素子用のカラー
フィルターのオーバーコート層や平坦化層等の保護層の
形成に際し特に有用となる。
【0022】
【実施例】実施例によって本発明を更に具体的に説明す
るが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもので
はない。
【0023】実施例1 バインダー樹脂としてメタクリル酸/メチルメタクリレ
ート/ベンジルメタクリレート共重合体(31/21/
48 モル比、重量平均分子量22,000)のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート22%溶
液 32g、メラミン樹脂としてニカラックM−042
(三和ケミカル製)0.2g、多官能アクリレートとし
てカヤラッドDPHA(日本化薬製)7g 、光重合開
始剤としてイルガキュアー369(チバガイギー製)2
g、カヤキュアーDETX−S(日本化薬製)1g、ビ
イミダゾール(黒金化成製)2g、固形分調整用溶剤と
してプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト 40gを混合し光硬化性樹脂組成物を得た。
【0024】実施例2 バインダー樹脂としてメタクリル酸/ベンジルメタクリ
レート共重合体(25/75 モル比、重量平均分子量
30000)のプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート22%溶液 32g、メラミン樹脂として
ニカラックM−042(三和ケミカル製)0.2g、多
官能アクリレートとしてカヤラッドDPHA(日本化薬
製)7g 、光重合開始剤としてイルガキュアー369
(チバガイギー製)2g、カヤキュアーDETX−S
(日本化薬製)1g、ビイミダゾール(黒金化成製)1
g、固形分調整用溶剤としてプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート 40gを混合し光硬化性樹
脂組成物を得た。
【0025】実施例3 バインダー樹脂としてメタクリル酸/ベンジルメタクリ
レート共重合体(25/75 モル比、重量平均分子量
30000)のプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート22%溶液 32g、メラミン樹脂として
ニカラックM−401(三和ケミカル製)0.2g、多
官能アクリレートとしてカヤラッドDPHA(日本化薬
製)7g 、光重合開始剤としてイルガキュアー369
(チバガイギー製)2g、カヤキュアーDETX−S
(日本化薬製)1g、ビイミダゾール(黒金化成製)1
g、固形分調整用溶剤としてプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート 40gを混合し光硬化性樹
脂組成物を得た。
【0026】比較例1 メラミン樹脂を用いずに、その他は実施例1と同様にし
て光硬化性樹脂組成物を得た。
【0027】比較例2 メラミン樹脂を用いずに、エポキシ当量172、粘度3
600mPa・sのビスフェノールA型エポキシ樹脂
(特開平5−34920記載)0.2gその他は実施例
1と同様にして光硬化性樹脂組成物を得た。
【0028】性能評価 (1)現像性、解像性、密着性 実施例1〜3、比較例1、2で得られた光硬化性樹脂組
成物を、ガラス基板上にスピンコーターで膜厚が1μm
になるように塗布し、80℃のホットプレート上で10
0秒間プレベークを行った。次に500W超高圧水銀灯
を用い、解像度テスト用マスク(凸版印刷製)を通して
150mJ/cm2 のエネルギーを照射した。その後、
液温25℃の0.1%TMAH水溶液を用いて1分間現
像した。水洗後、200℃のホットプレート上で5分間
ポストベークした後、顕微鏡にて転写パターンを観察
し、解像性、密着性を確認した。結果を表1に示す。 (2)耐溶剤性 (1)で得られた基板を25℃NMP、60℃IPAに
それぞれ30分間浸漬させ、残膜率(%)を求めた。結
果を表1に示す。 (3)経時安定性 それぞれの樹脂組成物を25℃、3カ月間での粘度変化
をみた。結果を表1に示す。
【0029】 表1 評価結果 現像性 解像性 密着性 耐溶剤性(残膜率%) 保存 60℃IPA 25℃NMP 安定性 実施例1 良好 良好 良好 100 100 変化無し 実施例2 良好 良好 良好 100 100 変化無し 実施例3 良好 良好 良好 100 100 変化無し 比較例1 良好 良好 良好 77 70 変化無し 比較例2 良好 良好 良好 88 87 5%増粘
【0030】実施例5 ガラス基板上に、緑色顔料分散レジストカヤミラーDC
F−G630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布
し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク
後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ
(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラー
DVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬
製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート
上で5分間ポストベークし緑色微細画素を形成した。次
いで、赤色顔料分散カラーネガレジストカヤミラーDC
F−R630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布
し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク
後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ
(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラー
DVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬
製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート
上で5分間ポストベ−クし赤色微細画素を形成した。次
いで、青色顔料分散カラーネガレジストカヤミラーDC
F−B630(日本化薬製)を約1μm相当膜厚に塗布
し、80℃のホットプレート上で100秒間プレベイク
後、所定のパターンフォトマスクを介して150mJ
(365nm)の紫外線を照射した。続いてカヤミラー
DVL−K50D(無機アルカリ系現像液;日本化薬
製)にて現像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート
上で5分間ポストベ−クし青色微細画素を形成した。こ
のようにして形成した着色樹脂膜上に、実施例1〜3の
光硬化性樹脂組成物を約2μm相当膜厚に塗布し、80
℃のホットプレート上で100秒間プレベ−ク後、所定
のパターンフォトマスクを介して150mJ(365n
m)の紫外線を照射した。続いてカヤミラーDVL−T
50D(有機アルカリ系現像液;日本化薬製)にて現
像、水洗乾燥後、200℃のホットプレート上で5分間
ポストベイクし保護層を形成した。表面粗さ計で凹凸を
確認したところ、保護層形成前0.7μmあった段差が
0.1μmまで改善していた。また、保護膜の密着性を
クロスカット剥離試験によって評価したところ、何れも
剥離数0/100で強固な密着性を確認した。又、これ
らのカラーフィルター上に250℃にて30分かけIT
Oの蒸着操作を施したが、何れも皺寄り現象は見られな
かった。
【0031】
【発明の効果】本発明の光硬化性樹脂組成物は経時安定
性、硬化性、アルカリ水溶液での現像性優れており、し
かも得られた硬化物は、耐溶剤性、密着性に優れ、カラ
ーフィルターの保護層の形成に際し特に有用である。ま
た、この硬化膜を設けたカラーフィルター、固体撮像素
子は優れた表示品位を確保できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボン酸基を有するバインダー樹脂
    (A)、メラミン樹脂(B)、多官能アクリレートモノ
    マー(C)、光重合開始剤(D)及び溶剤(E)を含有
    することを特徴とするアルカリ水溶液により現像可能な
    カラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】カルボン酸基を有するバインダー樹脂が不
    飽和有機酸化合物のモノマーと不飽和有機酸エステル化
    合物のモノマーの共重合体からなり、不飽和有機酸化合
    物のモノマーの含有率が10〜50モル%、不飽和有機
    酸エステル化合物の含有率が50〜90モル%、且つ重
    量平均分子量が5,000〜100,000である請求
    項1記載のカラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】メラミン樹脂(B)の硬化温度が180℃
    以下である請求項1又は2に記載のカラーフィルターの
    保護層用の光硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカ
    ラーフィルターの保護層用の光硬化性樹脂組成物の硬化
    物。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の硬化物の層を有する固体
    撮像素子。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の硬化物の層を有するカラ
    ーフィルター。
  7. 【請求項7】請求項6に記載のカラーフィルターを有す
    るカラー液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007003866A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Toppan Printing Co Ltd 光硬化性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JP2008052251A (ja) * 2006-05-31 2008-03-06 Mitsubishi Chemicals Corp 保護膜用熱硬化性組成物、硬化物、及び液晶表示装置
JP2008076740A (ja) * 2006-09-21 2008-04-03 Nissan Chem Ind Ltd 重合性基を有する化合物を含有するネガ型感光性樹脂組成物

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