JP2007091912A - 光硬化性樹脂組成物及びそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】波長380nm〜500nm付近の光にても透過率が高く、液晶表示装置の明度低下の抑制、黄色味の防止に好適な光硬化性樹脂組成物、及び該光硬化性樹脂組成物を用いたオーバーコート層6ないし光路差調整層5を具備するカラーフィルタ11、1を提供する。
【解決手段】少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)の3種を含有し、アルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を重量比で1:X:Yに混合した光硬化性樹脂組成物であって、XとYの積が下記数式(1)を満たすこと。0.05≦X・Y≦0.3 ・・・数式(1)。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置において、カラーフィルタ上またはTFT基板上にオーバーコート層ないし光路差調整層を形成するための材料として好適な光硬化性樹脂組成物、および該光硬化性樹脂組成物を用いて形成したオーバーコート層ないし光路差調整層を具備するカラーフィルタに関する。
液晶表示装置は、入射された光の偏光方向を液晶の配向状態を用いて制御することによって表示するものである。この液晶表示装置は、透過型、反射型、半透過型の3種類の表示装置に大別することが出来る。
透過型液晶表示装置は、背面電極基板の裏面もしくは側面に光源を配置し、この光源より照射された光により画面表示を行なう液晶表示装置である。また反射型液晶表示装置は光源を内蔵せず装置の前面から入射された光を利用して表示を行なう液晶表示装置である。更に近年においては、透過型液晶表示装置と反射型液晶表示装置の両方の機能を兼ね備えた半透過型液晶表示装置が提案されている。
液晶表示装置の多くに用いられているカラーフィルタの製造方法としては、先ず、ガラス基板上にブラックマトリックスを形成してブラックマトリックス基板とし、次に、このブラックマトリックス基板上のブラックマトリックスのパターンに位置合わせして着色画素を形成しカラーフィルタとする。更に必要に応じてオーバーコート層、光路差調整層、透明導電膜、フォトスペーサを形成する。
オーバーコート層には、カラーフィルタの表面を平坦化する機能、下層を構成する透明基板、画素、および、ブラックマトリクスとの接着性、上層を構成する透明電極との接着性、液晶セルを構成するための封止剤との接着性、画素不純物成分の遮断性、平坦性、耐光性、耐湿熱性、耐溶剤性、耐薬品性、耐熱性、および液晶セルを製造する際の基板貼り合わせ工程における耐圧性、強靱性等の幅広い特性が要求される。
オーバーコート層としては特許文献1に記載されるようにエポキシ樹脂等を主成分とする熱硬化性樹脂組成物が使用されることが多い。しかし、熱硬化性樹脂組成物では自由にパターン形成ができないという問題があり有効エリア外の必要の無い部分にもオーバーコート層が形成されてしまう。この問題を解決するためには光硬化性樹脂組成物によりオーバーコート層を形成する方法が知られているが、光硬化性樹脂組成物を用いてオーバーコート層を形成した場合、波長380nm〜500nm付近の青色光の透過率が低くなるため、液晶表示装置の用途には不充分であった。
一方、半透過型液晶表示装置では、バックライト光を利用して表示を行う透過モードと環境光を利用して表示を行う反射モードがある。透過表示を行うときにはバックライト光は液晶層を1回透過するのに対して、反射表示では、環境光は、液晶層を入射時と反射時の2回透過する。透過表示と反射表示とで液晶層を透過する光路長が異なるために透過用領域と反射用領域の液晶層の厚さを同一にした場合には、表示される色の濃さ、明るさが大きく変わってしまう。
そこで、透過用領域と反射用領域の表示色を同一にする方法として、反射用領域に光路差調整層を形成して、透過用領域と反射用領域で液晶層の厚さを変えることで光路差を調整する事が特許文献2に記載されている。
しかしながら、光硬化性樹脂組成物により光路差調整層を形成した場合、該光路差調整層の波長380nm〜500nm付近の青色光の透過率が低いために、液晶表示装置の反射表示色が黄色く色付いてしまうという問題が生じている。
特開2000−38541号公報 特開2004−29400号公報
従来の光硬化性樹脂組成物を用いてオーバーコート層ないし光路差調整層を形成した場合、該オーバーコート層ないし光路差調整層の波長380nm〜500nm付近の光の透過率が低く、液晶表示装置の明度の低下や表示色が薄黄色に色付くといった問題が発生している。本発明は、波長380nm〜500nm付近の光においても透過率が高く、液晶表示装置の明度低下の抑制、表示色の黄色味の防止に好適な光硬化性樹脂組成物および該光硬化性樹脂組成物を用いて形成したオーバーコート層ないし光路差調整層を具備するカラーフィルタを提供することを課題とする。
本発明は、少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)の3種を含有し、アルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を重量比で1:X:Yに混合した光硬化性樹脂組成物であって、XとYの積が下記数式(1)を満たすことを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
0.05≦X・Y≦0.3 ・・・数式(1)
また、本発明は、請求項1記載の光硬化性樹脂組成物において、光重合開始剤(C)としてα‐アミノアルキルフェノン系化合物を光重合開始剤(C)全重量の50重量%以上含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
また、本発明は、上記発明による光硬化性樹脂組成物において、前記光硬化性樹脂組成物を用いて塗膜を形成し、露光、現像処理、230℃・30分焼成後の硬化した塗膜の膜厚が2.5μmの際に、波長400nmでの光透過率が95%以上であり、上記硬化した塗膜に250℃・60分追加焼成した後の波長400nmでの光透過率が92%以上であることを特徴とする光硬化性樹脂組成物である。
また、本発明は、請求項1〜3のいずれかに1項に記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成されたオーバーコート層を具備することを特徴とするカラーフィルタである。
また、本発明は、請求項1〜3のいずれかに1項に記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成された光路差調整層を具備することを特徴とするカラーフィルタである。
本発明による、液晶表示装置を構成するカラーフィルタ側基板もしくはTFT側基板にオーバーコート層ないし光路差調整層を形成する際に用いる光硬化性樹脂組成物では、透明性が良好で液晶表示装置の明度の低下や反射表示色の色付きの少ないオーバーコート層ないし光路差調整層を形成することができる。
以下に本発明の光硬化性樹脂組成物およびそれを用いて形成したカラーフィルタについて、実施例に基づいて実施形態を詳細に説明する。
図1に示す実施例1において、本発明のカラーフィルタ1は、透明基板2と、この透明基板2上に形成されたブラックマトリックス3、および赤色画素(4−1)、緑色画素(4−2)、青色画素(4−3)からなる着色層4を備え、着色層4の所定の位置に本発明の光硬化性樹脂組成物で形成した光路差調整層5を備え、その上に共通電極となる透明電極層7を備えている。
上記のカラーフィルタ1を構成する透明基板2としては、ガラスやプラスチック板やフィルムなど用いることができる。近年、透過性、耐薬品性に優れたプラスチック基板の提案もなされているが、一般的には熱膨張率が小さく、高温での寸法精度に優れている無アルカリガラスが広く用いられている。
また、透明基板2上に設けられるブラックマトリックス3は、光漏れによるコントラストの低下を防ぐ目的で各色の画素間や着色層4の形成領域の外側に設けられている。このようなブラックマトリックス3は、クロム、酸化クロムの多層蒸着薄膜をパターニングして形成する方法やカーボンブラックなどの黒色顔料を分散させたレジストを用い、通常のフォトリソグラフィー法によって形成する方法などが知られている。
また、各色画素とも顔料分散レジストを用い、フォトリソグラフィー法によって所定のパターン形状に着色層を形成することができる。即ち、1つのフィルタ色の顔料を含んだ顔料分散レジストをガラス等の基板上に塗布し、パターン露光、現像を行うことで1色目の着色画素の形成を行う。これを3色繰り返すことによって、赤色画素(4−1)、緑色画素(4−2)、青色画素(4−3)で構成される着色層を得ることが可能である。
実施例1において光路差調整層5は、透過用領域(Tr)と反射用領域(Re)とで液晶層の厚さを変え、透過用領域と反射用領域の光路差を調整するものためのであり、表示品質にとって重要な役割を果たす。光路差調整層の高さは0.5〜5μm程度の範囲で一定の高さを持つものであり、その平坦性が要求される。また、高さの他、光路差調整層に要求される形状、大きさ、密度等は液晶表示装置の設計によって適宜決定される。
実施例2においてオーバーコート層6はカラーフィルタの表面を平坦化するとともに、着色層の保護膜として耐薬品性、耐熱性を向上させる機能を持つものである。
フォトリソグラフィー法によって光路差調整層ないしオーバーコート層を形成する際の現像は、有機溶剤を用いても構わないが、環境的な配慮から水あるいはアルカリ水溶液を用いることが好ましい。しかし、水現像では用いる樹脂の親水性が高いために作製した光路差調整層の耐水性が弱いなどの欠点を有する。従って、一般的にはアルカリ水溶液によって行われ、それに適した樹脂および光硬化性材料組成にするのが一般的である。
アルカリ水溶液には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩の水溶液、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム、ヒドロキシテトラエチルアンモニウムなどの有機塩の水溶液を用いることができる。これらを単独または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、このようなアルカリ現像可能な光硬化性材料は、一般にアルカリ可溶性樹脂、エチレン性不飽和化合物、重合開始剤を主成分とする組成に、必要に応じてレベリング剤、溶剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、粘度調整剤などの添加剤を加えて調製することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、重合開始剤(C)からなり、必要に応じて公知の添加剤、溶剤を添加しても良い。
本発明者らは光硬化性樹脂組成物において、Xの値が大きい程、またYの値が大きい程透明性は悪化する事を確認し、XとYの積(X・Y値)が0.30よりも小さくなるように
設計する事で良好な透明性が得られる事を見出した。また、X・Y値が0.05よりも小さい場合は光硬化性樹脂として十分な光感度が得られなくなる。
アルカリ可溶性ポリマー(A)としては、特に制限はないが、分子中に少なくとも1個以上のカルボン酸を有するアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、ビニル安息香酸または(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに無水フタル酸などの酸無水物を付加させたものを含む共重合体が挙げられる。光感度の面で特にアクリル酸、メタクリル酸を用いたものが好ましい。
また、その他の特性を調整する為に、第3成分のコモノマーを用いて3元あるいはそれ以上の多元共重合体としてもよい。そのようなコモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ビニルアセテート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、N−ビニルピロリドン、プロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等が挙げられるが、この限りではなく、共重合可能であれば使用することができる。
また、N−置換マレイミドと酸性官能基を有するモノマーを含む共重合体を使用しても良い。N−置換マレイミドとしてはシクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、n−ブチルマレイミド、ラウリルマイレミド等がある。中でも、シクロヘキシルマレイミドあるいはフェニルマレイミドが、透明基板との密着性、現像性、弾性特性等の点においても良好であることから特に好ましい。
エチレン性不飽和化合物(B)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を含むモノマーや、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらは、1種単独で、または、2種以上を併用することができる。
光重合開始剤(C)としては、例えば、アセトフェノン、2,2'−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p'−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等の硫黄化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン
類、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシフェニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4'−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン類、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。これらの光重合開始剤は、その1種単独で、または、2種以上を併用することもできる。透明性、光感度の点からα‐アミノアセトフェノンを用いる事が望ましい。
透明性と光感度の高さを兼ね備えた重合禁止剤として、α‐アミノアルキルフェノンが挙げられる。重合禁止剤を2種以上併用する場合、光重合開始剤の全重量に対してα‐アミノアルキルフェノンを50重量%以上用いることで、良好な透明性と光感度が実現できる。
また、本発明の組成物には、必要により、公知の溶剤や公知の添加剤を含有させてもよい。
溶剤としては、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどが挙げられるが必ずしもこれらに限定されるものではない。溶剤を使用する場合、溶剤の配合量(重量%)は、特に限定されないが、光硬化性樹脂組成物の固形分重量に基づいて、50〜1,000%が好ましく、さらに好ましくは70〜900%、特に好ましくは80〜800%である。
その他、例えば、熱重合禁止材、無機顔料、シランカップリング剤、染料、蛍光増白剤、黄変防止剤、酸化防止剤、消泡剤、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防菌剤及び防かび剤溶剤等を必要に応じて使用できる。
以下、実施例を以て本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下、部は重量部を意味する。
<実施例1>
[アルカリ可溶性樹脂の合成]
内容量が2リットルの5つ口反応容器内に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)800g、ブチルメタクリレート(BMA)140g、メタクリル酸(MAA)30g、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)30g、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)4gを加え窒素を吹き込みながら80℃で6時間加熱し、アルカリ可溶性樹脂(A1)溶液を得た。
アルカリ可溶性樹脂(A1)の重量平均分子量は100,000であった。
[光硬化性樹脂組成物(1)の調製]
アルカリ可溶性樹脂(A1):100重量部
エチレン性不飽和化合物(B)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):200重量部
光重合開始剤(C)イルガキュアー907:10重量部
シクロヘキサノン:700重量部
を以上の比率で調製し光硬化性樹脂組成物(1)を得た。
この光硬化性樹脂組成物(1)はアルカリ可溶性樹脂(A1)とエチレン性不飽和化合物および光重合開始剤を1:2:0.1で混合しており、XとYの積(X・Y値)は0.2となる。
[各色顔料分散レジストの調製]
カラーフィルタの着色層の形成に用いる各色顔料分散レジストを着色する着色剤には以下のものを使用した。
・着色剤
赤色顔料:C.I. Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B−CF」)およびC.I. Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
緑色顔料:C.I. Pigment Green 36(東洋インキ製造製「リオノールグリーン 6YK」)、およびC.I. Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
青色顔料:C.I. Pigment Blue 15(東洋インキ製造製「リオノールブルーES」)C.I. Pigment Violet 23(BASF社製「パリオゲンバイオレット 5890」)
[赤色顔料分散レジストの調製]
・分散体
下記組成の混合物を均一に攪拌混合した後、直径1mmのガラスビースを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して赤色顔料の分散体を得た。
赤色顔料:C.I.Pigment Red 254 18重量部
赤色顔料:C.I.Pigment Red 177 2重量部
アクリルワニス(固形分20%) 108重量部
・赤色顔料分散レジスト
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して赤色顔料分散レジストを得た。
上記分散体 150重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 13重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 3重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 1重量部
シクロヘキサノン 253重量部
[緑色顔料分散レジストの調製]
・分散体
組成がそれぞれ下記組成となるように,赤色分散体と同様の方法で作製した。
緑色顔料:C.I.Pigment Green 36 16重量部
黄色顔料:C.I.Pigment Yellow 150 8重量部
アクリルワニス(固形分20%) 102重量部
・緑色顔料分散レジスト
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して緑色顔料分散レジストを得た。
上記分散体 150重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 14重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2重量部
シクロヘキサノン 257重量部
[青色顔料分散レジストの調製]
・分散体
組成がそれぞれ下記組成となるように,青色分散体と同様の方法で作製した。
青色顔料:C.I.Pigment Blue 15 50重量部
紫色顔料:C.I.Pigment Violet 23 2重量部
分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 6重量部
アクリルワニス(固形分20%) 200重量部
・青色顔料分散レジスト
その後、下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、5μmのフィルターで濾過して青色顔料分散レジストを得た。
上記分散体 150重量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 19重量部
(新中村化学社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 4重量部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「Irgacure907」)
増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2重量部
シクロヘキサノン 214重量部
[カラーフィルタの作成]
得られた各色顔料分散レジストを用いて着色層を形成した。
実施例1においては、ガラス基板に、赤色顔料分散レジストをスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥の後、着色層形成用のストライプ状フォトマスクを通して高圧水銀灯の光を300mJ/cm2 照射し、アルカリ現像液にて60秒間現像して、反射用領域にスルーホールを持つストライプ形状の赤色画素を得た。その後、230℃30分焼成した。
次に、緑色顔料分散レジストも同様にスピンコートにより仕上り膜厚が1.8μmとなるように塗布した。90℃5分間乾燥した後、前述の赤色画素と隣接した位置にパターンが形成されるようにフォトマスクを通して露光し現像することで、緑色画素を得た。その後、230℃30分焼成した。
さらに、赤色、緑色と全く同様にして、青色顔料分散レジストについても仕上り膜厚が1.8μmで赤色、緑色画素と隣接した青色画素を得た。その後、230℃30分焼成した。これで、ガラス基板上に赤、緑、青3色のストライプ状の着色画素で構成あれる着色層が得られた。
なお、アルカリ現像液は以下の組成からなる。
炭酸ナトリウム 1.5重量%
炭酸水素ナトリウム 0.5重量%
陰イオン系界面活性剤(花王・ペリレックスNBL) 8.0重量%
水 90重量%
本発明の光硬化性樹脂組成物(1)を上述の着色層が形成されたガラス基板上に膜厚が3μmになるようにスピンコートし、90℃で5分間乾燥した。光路差調整層形成用のフォトマスクを通して高圧水銀灯の光を150mJ/cm2 照射した。尚、フォトマスクは開口幅が40μmのストライプのものを使用し、フォトマスクとガラス基板との間隔(露光ギャップ)は100μmで露光した。その後、着色層の作製と同様の現像液を用いて現像をした。水洗を施したのち、230℃30分焼成して光路差調整層を着色層上の反射用領域に形成した。
この上に透明電極層として酸化インジウム−スズ(ITO)を一般的なスパッタリング法により1500オングストロームとなるように形成し、本発明のカラーフィルタを得た。
<実施例2>
図2に示す実施例2においては、実施例1と同様の方法で着色層を形成した後、光硬化性樹脂組成物(1)を用い着色層上に膜厚が3μmになるようにスピンコートし、90℃で5分間乾燥した。フォトマスクを通して高圧水銀灯の光を150mJ/cm2 照射した。尚、フォトマスクにはオーバーコート層として所定の範囲を硬化させるものを使用し、フォトマスクとガラス基板との間隔(露光ギャップ)は100μmとした。その後、カラーフィルタの作製と同様の現像液を用いて、現像をした。水洗を施したのち、230℃30分焼成してオーバーコート層を具備する本発明のカラーフィルタを得た。
<比較例1>
[光硬化性樹脂組成物(2)の調製]
アルカリ可溶性樹脂には、実施例1と同様のアルカリ可溶性樹脂(A1)を用い、エチレン性不飽和化合物および重合開始剤との配合比率を変えた以外は実施例1と同様の手順で光硬化樹脂組成物(2)を得た。
アルカリ可溶性樹脂(A1):100重量部
エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):200重量部
イルガキュアー907:50重量部
シクロヘキサノン:700重量部
この光硬化性樹脂組成物(2)はアルカリ可溶性樹脂(A1)とエチレン性不飽和化合物および重合開始剤を1:2:0.5で混合しており、X・Y値は1.0となる。
[カラーフィルタの作成]
光路差調整層の形成に前記光硬化性樹脂組成物(2)を用いる以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタを作成した。
<比較例2>
オーバーコート層の作成に前記光硬化性樹脂(2)を用いる以外は実施例2と同様の方法でカラーフィルタを形成した。
<比較例3>
[光硬化性樹脂組成物(3)の調製]
アルカリ可溶性樹脂には、実施例1と同様のアルカリ可溶性樹脂(A1)を用い、エチレン性不飽和化合物との配合比率を変えた以外は実施例1と同様の手順で光硬化樹脂組成物(3)を得た
アルカリ可溶性樹脂(A1):100重量部
エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):300重量部
イルガキュアー907:20重量部
シクロヘキサノン:700重量部
この光硬化性樹脂組成物(3)はアルカリ可溶性樹脂(A1)とエチレン性不飽和化合物および重合開始剤を1:3:0.2で混合しており、X・Y値は0.6となる。
[カラーフィルタの作成]
光路差調整層の形成に前記光硬化性樹脂組成物(3)を用いる以外は実施例1と同様の方法でカラーフィルタを作成した。
<比較例4>
[光硬化性樹脂組成物(4)の調製]
アルカリ可溶性樹脂には、実施例1と同様のアルカリ可溶性樹脂(A1)を用い、エチレン性不飽和化合物との配合比率を変えた以外は実施例1と同様の手順で光硬化樹脂組成物(4)を得た
アルカリ可溶性樹脂(A1):100重量部
エチレン性不飽和化合物
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量535):30重量部
イルガキュアー907:10重量部
シクロヘキサノン:700重量部
この光硬化性樹脂組成物(4)はアルカリ可溶性樹脂(A1)とエチレン性不飽和化合物および重合開始剤を1:0.3:0.1で混合しており、X・Y値は0.03となる。
[カラーフィルタの形成]
光路差調整層の作製に前記光硬化性樹脂組成物(4)を用いて実施例1と同様の方法でカラーフィルタの形成を試みたが十分な光硬化性が得られず、カラーフィルタの作成は困難であった。
実施例1、比較例1、比較例3、比較例4の光路差調整層、及び実施例2、比較例2のオーバーコート層の波長400nmにおける透過率、および耐熱性試験として250℃1時間追加ベークした後の波長400nmにおける透過率をオリンパス(株)製:顕微分光光度計OSP−200を用いて測定した。
結果を表1に示す。比較例1〜4と比較して、実施例1、実施例2では良好な透明性が得られている。
Figure 2007091912
本発明によるカラーフィルタの実施例1の断面図である。 本発明によるカラーフィルタの実施例2の断面図である。
符号の説明
1、11・・・本発明によるカラーフィルタ
2・・・透明基板(ガラス基板)
3・・・ブラックマトリクス
4・・・着色層
4−1・・・赤色画素
4−2・・・緑色画素
4−3・・・青色画素
5・・・光路差調整層
6・・・平坦化層(オーバーコート層)
7・・・透明電極層
Re・・・反射用領域
Tr・・・透過用領域

Claims (5)

  1. 少なくともアルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)の3種を含有し、アルカリ可溶性ポリマー(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、光重合開始剤(C)を重量比で1:X:Yに混合した光硬化性樹脂組成物であって、XとYの積が下記数式(1)を満たすことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
    0.05≦X・Y≦0.3 ・・・数式(1)
  2. 請求項1記載の光硬化性樹脂組成物において、光重合開始剤(C)としてα‐アミノアルキルフェノン系化合物を光重合開始剤(C)全重量の50重量%以上含有することを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記光硬化性樹脂組成物を用いて塗膜を形成し、露光、現像処理、230℃・30分焼成後の硬化した塗膜の膜厚が2.5μmの際に、波長400nmでの光透過率が95%以上であり、上記硬化した塗膜に250℃・60分追加焼成した後の波長400nmでの光透過率が92%以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに1項に記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成されたオーバーコート層を具備することを特徴とするカラーフィルタ。
  5. 請求項1〜3のいずれかに1項に記載の光硬化性樹脂組成物を用いて形成された光路差調整層を具備することを特徴とするカラーフィルタ。
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