JP2000344812A - 重合性組成物 - Google Patents

重合性組成物

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JP2000344812A
JP2000344812A JP11158858A JP15885899A JP2000344812A JP 2000344812 A JP2000344812 A JP 2000344812A JP 11158858 A JP11158858 A JP 11158858A JP 15885899 A JP15885899 A JP 15885899A JP 2000344812 A JP2000344812 A JP 2000344812A
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methacrylate
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glycol
dimethacrylate
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Yasumasa Toba
泰正 鳥羽
Takahiko Uesugi
隆彦 上杉
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性および熱安定性において優れた特性を有
する重合開始剤と、ラジカル重合性化合物、カルボキシ
ル基含有ポリマーを含む重合性組成物を提供する。 【解決手段】(A)ジメチルフェナシルスルホニウムテ
トラフェニルボレート、(B)ラジカル重合性化合物お
よび(C)カルボキシル基含有ポリマーを含む重合性組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は重合性組成物に関
し、さらに詳しくは、印刷版用感光性樹脂、印刷用カラ
ープルーフ、カラーフィルター用レジスト、プリント基
板用レジスト、半導体用フォトレジスト、ホログラム材
料、各種デバイス製造の分野において溶解性および熱安
定性に優れ、金属腐食性の無い重合物を得るための重合
性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、重合性組成物、ことに光重合性組
成物は印刷版用感光性樹脂やフォトレジストの分野で広
く用いられている。これらの分野で用いられる重合性組
成物は、ガラスや金属、プラスチック等の基板に塗布も
しくはラミネートした後、通常フォトマスクを介して光
照射後、現像することによって所望のパターンを得る。
これら重合性組成物を構成する材料としては、アクリレ
ートやメタクリレート等のラジカル重合性化合物と重合
を引き起こすための重合開始剤が必須成分であり、また
現像時の作業性、対環境性から有機溶剤よりもアルカリ
水溶液が好ましいといったことから、カルボキシル基含
有ポリマーがバインダーとして用いられることが多い。
近年、より短時間かつより小さいエネルギーで所望とす
るパターンを得るために、重合性組成物の高感度化が望
まれており、スルホニウム塩類が比較的高い感度を与え
る重合開始剤として注目されている。
【0003】光の照射によってアクリレート等の重合を
引き起こす重合開始剤としていくつかのスルホニウム塩
類が報告されている。例えば、特公昭63−2081号
公報にはトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホス
フェートが、特開昭59−140203号公報にはトリ
アリールおよびジアリールスルホニウム化合物が、特開
昭63−243102号のスルホニウムおよびオキソス
ルホニウム化合物が開示されている。また近年、重合時
の感度向上を目的として特開平5−213861号公
報、特開平5−255347号公報のスルホニウムボレ
ート錯体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】重合開始剤に求められ
る特性としては、有機溶剤やアクリレートに対する溶解
性に優れ、高感度であることが望まれる。また、基板に
金属を用いる場合には金属に対する腐食や、デバイスに
用いる際には電気絶縁性といった特性が求められる。
【0005】しかしながら、従来の技術で述べた特公昭
63−2081号公報、特開昭59−140203号公
報、特開昭63−243102号公報記載のスルホニウ
ム塩類は、その対アニオンが無機アニオン、すなわちヘ
キサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネ
ート、ヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオロボ
レート等により構成されている。しかしこれらの無機ア
ニオンより構成されるスルホニウム塩類は、一般に有機
溶剤やアクリレートに対する溶解性に乏しいという欠点
を有していると共に、その分解時に副生する酸が硬化物
中にいつまでも残存するため、金属等の腐食の原因や電
気絶縁性が要求される分野へ利用しにくいといった問題
を内在している。
【0006】また、特開平5−213861号公報、特
開平5−255347号公報記載のスルホニウムボレー
ト錯体は、分解時に酸の副生は無いものの熱安定性に乏
しいため、重合性組成物とした場合の熱安定性に乏しい
という欠点があった。したがって、有機溶剤やアクリレ
ートに対する溶解性に優れ、分解時に酸の副生が無く、
さらに熱安定性に優れた重合開始剤が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の諸
問題点を考慮し解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発
明に至った。すなわち、本発明における第一の発明は重
合開始剤として(A)ジメチルフェナシルスルホニウム
テトラフェニルボレート、(B)ラジカル重合性化合物
および(C)カルボキシル基含有ポリマーを含む重合性
組成物であり、第二の発明は、該重合性組成物が、さら
に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントンおよび4−イソプロピルチオキサントンか
らなる群より選ばれる(D)増感剤を少なくとも一つを
含むことを特徴とする重合性組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、詳細にわたって本発明を説
明する。まず初めに、本発明の(A)ジメチルフェナシ
ルスルホニウムテトラフェニルボレートについて説明す
る。本発明のジメチルフェナシルスルホニウムテトラフ
ェニルボレートは本重合性組成物中において重合開始剤
として作用し、その対アニオンがテトラフェニルボレー
トであることが特徴としてあげられる。これにより、従
来知られていたBF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -
いったアニオンをもつオニウム塩よりも、有機溶剤やラ
ジカル重合性化合物に対する溶解性に優れていると共に
分解時に酸の副生が無く、かつ保存安定性に優れた重合
性組成物を提供することが可能となる。
【0009】つぎに、本発明の(B)ラジカル重合性化
合物について説明する。本発明におけるラジカル重合性
化合物とは、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不
飽和結合を少なくとも一つ以上を有する化合物を意味す
る。また、これらは、いずれも常温、常圧で液体ないし
固体のモノマー、オリゴマーないしポリマーの化学形態
を持つものである。
【0010】このようなラジカル重合性化合物の例とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン
酸およびそれらの塩、エステル、ウレタン、酸アミドや
酸無水物があげられ、さらには、アクリロニトリル、ス
チレン誘導体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリ
エーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタン等が
あげられるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0011】以下に、本発明におけるラジカル重合性化
合物の具体例をあげる。 アクリレート類の例: 単官能アルキルアクリレート類の例:メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソアミ
ルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルア
クリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチルアクリレート、ベンジルアク
リレート。
【0012】単官能含ヒドロキシアクリレート類の例:
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキ
シプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチ
ル−2−ヒドロキシプロピルフタレート。
【0013】単官能含ハロゲンアクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1
H−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1H,
1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1
H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアク
リレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニルアク
リレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチルア
クリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO
付加アクリレート。
【0014】単官能含エーテル基アクリレート類の例:
2−メトキシエチルアクリレート、1,3−ブチレング
リコールメチルエーテルアクリレート、ブトキシエチル
アクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリ
レート、メトキシポリエチレングリコール#400アク
リレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレー
ト、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、
メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エト
キシジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘ
キシルカルビトールアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、クレジルポリ
エチレングリコールアクリレート、p−ノニルフェノキ
シエチルアクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチ
レングリコールアクリレート、グリシジルアクリレー
ト。
【0015】単官能含カルボキシルアクリレート類の
例:β−カルボキシエチルアクリレート、こはく酸モノ
アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポ
リカプロラクトンモノアクリレート、2−アクリロイル
オキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アクリロイ
ルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−アクリ
ロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレ
ート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハ
イドロゲンフタレート。
【0016】その他の単官能アクリレート類の例:N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノプロピルアクリレート、モルホリノエチルア
クリレート、トリメチルシロキシエチルアクリレート、
ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、カプロラクトン変性−2−アクリロイルオキシエチ
ルアシッドホスフェート。
【0017】二官能アクリレート類の例:1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ール#200ジアクリレート、ポリエチレングリコール
#300ジアクリレート、ポリエチレングリコール#4
00ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600
ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラ
プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレン
グリコール#400ジアクリレート、ポリプロピレング
リコール#700ジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性
ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付
加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス
(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)
エーテル、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールジアクリレートモノステアレート、ペンタエリスリ
トールジアクリレートモノベンゾエート、ビスフェノー
ルAジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、
水素化ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水素
化ビスフェノールAジアクリレート、PO変性水素化ビ
スフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジア
クリレート、EO変性ビスフェノールFジアクリレー
ト、PO変性ビスフェノールFジアクリレート、EO変
性テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、トリ
シクロデカンジメチロールジアクリレート、イソシアヌ
ル酸EO変性ジアクリレート。
【0018】三官能アクリレート類の例:グリセリンP
O変性トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリア
クリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリアク
リレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、
イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリア
クリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒド
ロ−s−トリアジン、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールトリアクリレートトリ
プロピオネート。
【0019】四官能以上のアクリレート類の例:ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタアクリレートモノプロピオネート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラアクリレート、オリゴエステルテトラア
クリレート、トリス(アクリロイルオキシ)ホスフェー
ト。
【0020】メタクリレート類の例: 単官能アルキルメタクリレート類の例:メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、イソアミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタ
クリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリ
レート、ステアリルメタクリレート、イソボルニルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロ
ペンテニルメタクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート。
【0021】単官能含ヒドロキシメタクリレート類の
例:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−ク
ロロプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3
−アリルオキシプロピルメタクリレート、2−メタクリ
ロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレー
ト。
【0022】単官能含ハロゲンメタクリレート類の例:
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、
1H−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1
H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェ
ニルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキ
シエチルメタクリレート、2,4,6−トリブロモフェ
ノール3EO付加メタクリレート。
【0023】単官能含エーテル基メタクリレート類の
例:2−メトキシエチルメタクリレート、1,3−ブチ
レングリコールメチルエーテルメタクリレート、ブトキ
シエチルメタクリレート、メトキシトリエチレングリコ
ールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール
#400メタクリレート、メトキシジプロピレングリコ
ールメタクリレート、メトキシトリプロピレングリコー
ルメタクリレート、メトキシポリプロピレングリコール
メタクリレート、エトキシジエチレングリコールメタク
リレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェノ
キシエチルメタクリレート、フェノキシジエチレングリ
コールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコ
ールメタクリレート、クレジルポリエチレングリコール
メタクリレート、p−ノニルフェノキシエチルメタクリ
レート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール
メタクリレート、グリシジルメタクリレート。
【0024】単官能含カルボキシルメタクリレート類の
例:β−カルボキシエチルメタクリレート、こはく酸モ
ノメタクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキ
シポリカプロラクトンモノメタクリレート、2−メタク
リロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−メ
タクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、
2−メタクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイド
ロゲンフタレート、2−メタクリロイルオキシプロピル
テトラヒドロハイドロゲンフタレート。
【0025】その他の単官能メタクリレート類の例:
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、モルホリノ
エチルメタクリレート、トリメチルシロキシエチルメタ
クリレート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエ
チルホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルア
シッドホスフェート、カプロラクトン変性−2−メタク
リロイルオキシエチルアシッドホスフェート。
【0026】二官能メタクリレート類の例:1,4−ブ
タンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコール#200ジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコール#300ジメタクリレート、ポリエチレン
グリコール#400ジメタクリレート、ポリエチレング
リコール#600ジメタクリレート、ジプロピレングリ
コールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジ
メタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#400ジメタク
リレート、ポリプロピレングリコール#700ジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールPO変性ジメタクリレート、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ
メタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールエステルのカプロラクトン付加物ジメタクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ
−3−メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、1,
9−ノナンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリ
トールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタ
クリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジ
メタクリレートモノベンゾエート、ビスフェノールAジ
メタクリレート、EO変性ビスフェノールAジメタクリ
レート、PO変性ビスフェノールAジメタクリレート、
水素化ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性水
素化ビスフェノールAジメタクリレート、PO変性水素
化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノール
Fジメタクリレート、EO変性ビスフェノールFジメタ
クリレート、PO変性ビスフェノールFジメタクリレー
ト、EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリ
レート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレー
ト、イソシアヌル酸EO変性ジメタクリレート。
【0027】三官能メタクリレート類の例:グリセリン
PO変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンEO変性
トリメタクリレート、トリメチロールプロパンPO変性
トリメタクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリメタ
クリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクト
ン変性トリメタクリレート、1,3,5−トリメタクリ
ロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ペンタエリスリ
トールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールト
リメタクリレートトリプロピオネート。
【0028】四官能以上のメタクリレート類の例:ペン
タエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタメタクリレートモノプロピオネート、
ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラメタクリレート、オリゴエステ
ルテトラメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキ
シ)ホスフェート。
【0029】アリレート類の例:アリルグリシジルエー
テル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテー
ト、イソシアヌル酸トリアリレート。
【0030】酸アミド類の例:アクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリン、メタクリルアミド、N−メチロー
ルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、
N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチル
メタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミ
ド、メタクリロイルモルホリン。
【0031】スチレン類の例:スチレン、p−ヒドロキ
シスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−
t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシカルボニルス
チレン、p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン。
【0032】他のビニル化合物の例:酢酸ビニル、モノ
クロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル、
酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、アジピン酸ジビニル、
メタクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、2−エチルヘ
キサン酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニル
ピロリドン等。
【0033】上記、ラジカル重合性化合物は、以下に示
すメーカーの市販品として、容易に入手することができ
る。そのようなメーカーの市販品としては、例えば、共
栄社油脂化学工業(株)社製の「ライトアクリレー
ト」、「ライトエステル」、「エポキシエステル」、
「ウレタンアクリレート」および「高機能性オリゴマ
ー」シリーズ、新中村化学(株)社製の「NKエステ
ル」および「NKオリゴ」シリーズ、日立化成工業
(株)社製の「ファンクリル」シリーズ、東亞合成化学
(株)社製の「アロニックスM」シリーズ、大八化学工
業(株)社製の「機能性モノマー」シリーズ、大阪有機
化学工業(株)社製の「特殊アクリルモノマー」シリー
ズ、三菱レイヨン(株)社製の「アクリエステル」およ
び「ダイヤビームオリゴマー」シリーズ、日本化薬
(株)社製の「カヤラッド」および「カヤマー」シリー
ズ、(株)日本触媒社製の「アクリル酸/メタクリル酸
エステルモノマー」シリーズ、日本合成化学工業(株)
社製の「NICHIGO−UV紫光ウレタンアクリレー
トオリゴマー」シリーズ、信越酢酸ビニル(株)社製の
「カルボン酸ビニルエステルモノマー」シリーズ、
(株)興人社製の「機能性モノマー」シリーズ等があげ
られる。
【0034】また、以下に示す環状化合物もラジカル重
合性化合物としてあげられる。 三員環化合物の例:ジャーナル・オブ・ポリマー・サイ
エンス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.
Polym.Sci.Polym.Chem.E
d.)、第17巻、3169頁(1979年)記載のビ
ニルシクロプロパン類、マクロモレキュラー・ケミー・
ラピッド・コミュニケーション(Makromol.C
hem.Rapid Commun.)、第5巻、63
頁(1984年)記載の1−フェニル−2−ビニルシク
ロプロパン類、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・ケミストリー・エディション(J.Po
lym.Sci.Polym.Chem.Ed.)、第
23巻、1931頁(1985年)およびジャーナル・
オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エデ
ィション(J.Polym.Sci.Polym.Le
tt.Ed.)、第21巻、4331頁(1983年)
記載の2−フェニル−3−ビニルオキシラン類、日本化
学会第50春期年会講演予稿集、1564頁(1985
年)記載の2,3−ジビニルオキシラン類。
【0035】環状ケテンアセタール類の例:ジャーナル
・オブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・ケミストリ
ー・エディション(J.Polym.Sci.Poly
m.Chem.Ed.)、第20巻、3021頁(19
82年)およびジャーナル・オブ・ポリマー・サイエン
ス・ポリマー・レター・エディション(J.Poly
m.Sci.Polym.Lett.Ed.)、第21
巻、373頁(1983年)記載の2−メチレン−1,
3−ジオキセパン、ポリマー・プレプレプリント(Po
lym.Preprints)、第34巻、152頁
(1985年)記載のジオキソラン類、ジャーナル・オ
ブ・ポリマー・サイエンス・ポリマー・レター・エディ
ション(J.Polym.Sci.Polym.Let
t.Ed.)、第20巻、361頁(1982年)、マ
クロモレキュラー・ケミー(Makromol.Che
m.)、第183巻、1913頁(1982年)および
マクロモレキュラー・ケミー(Makromol.Ch
em.)、第186巻、1543頁(1985年)記載
の2−メチレン−4−フェニル−1,3−ジオキセパ
ン、マクロモレキュルズ(Macromolecule
s)、第15巻、1711頁(1982年)記載の4,
7−ジメチル−2−メチレン−1,3−ジオキセパン、
ポリマー・プレプレプリント(Polym.Prepr
ints)、第34巻、154頁(1985年)記載の
5,6−ベンゾ−2−メチレン−1,3−ジオセパン。
【0036】さらに、ラジカル重合性化合物は、以下に
示す文献に記載のものもあげることができる。そのよう
な文献として、例えば、山下晋三ら編、「架橋剤ハンド
ブック」、(1981年、大成社)や加藤清視編、「U
V・EB硬化ハンドブック(原料編)」、(1985
年、高分子刊行会)、ラドテック研究会編、「UV・E
B硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シ
ーエムシー)、赤松清編、「新・感光性樹脂の実際技
術」、(1987年、シーエムシー)、遠藤剛編、「熱
硬化性高分子の精密化」、(1986年、シーエムシ
ー)、滝山榮一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブッ
ク」、(1988年、日刊工業新聞社)があげられる。
本発明のラジカル重合性化合物は、ただ一種のみ用いて
も、所望とする特性を向上するために、任意の比率で二
種以上混合したものを用いても構わない。
【0037】さらに、本発明の(C)カルボキシル基含
有ポリマーとは、アクリル酸エステルまたはメタクリル
酸エステル[以下、(メタ)アクリル酸エステルと略記
する]と(メタ)アクリル酸との共重合体、(メタ)ア
クリル酸エステルと(メタ)アクリル酸とこれらと共重
合し得るビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。こ
れらの共重合体は単独であるいは2種以上混合して用い
ることができる。
【0038】ここで、(メタ)アクリル酸エステルとし
ては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イ
ソボルニルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート
等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸エステルと
(メタ)アクリル酸とこれらと共重合し得るビニルモノ
マーとしては、テトラヒドリフルフリルアクリレート、
ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリ
レート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレー
ト、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレ
ート、テトラヒドリフルフリルメタクリレート、ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレー
ト、アクリルアミド、スチレン等が挙げられる。
【0039】本発明の(C)カルボキシル基含有ポリマ
ーの分子量は、特に限定されるものではないが、レジス
トとしての溶解性を確保するために、重量平均分子量
が、5,000〜500,000のものが使用できる。
また、カルボキシル基含有ポリマー中に占める(メタ)
アクリル酸の量は、アルカリ現像時の溶解性、塗料とす
るための溶剤への溶解性、ポリマー合成時の扱い易さを
考慮して決められ、特に限定されるものではないが、ポ
リマー全体の0.5〜50重量%であるものが使用でき
る。
【0040】また、本発明の(A)ジメチルフェナシル
スルホニウムテトラフェニルボレートは、(B)ラジカ
ル重合性化合物100重量部に対して0.1から20重
量部の範囲で用いるのが好ましく、さらに、1から5重
量部の範囲で用いるのがより好ましい。また、本発明の
(C)カルボキシル基含有ポリマーは、用途によって異
なるが、通常、前記ラジカル重合性化合物1重量部に対
して0.3から5重量部の範囲で用いるのが好ましく、
さらに、0.5から2重量部の範囲で用いるのがより好
ましい。
【0041】また、本発明の重合性組成物は、ガラス
板、アルミニウムやステンレス、銅板等の金属板、ポリ
エチレンやポリエチレンテレフタレート等のポリマーフ
ィルムに塗布して使用することが可能である。
【0042】また、本発明の重合性組成物はさらに感度
向上の目的で、増感剤や他の重合開始剤と併用すること
が可能である。
【0043】本発明の重合性組成物と混合して併用可能
な増感剤や他の重合開始剤としては、ベンゾフェノン、
4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、
4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ビス
(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン
類、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピ
ルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ク
ロロ−4−プロポキシチオキサントン等のチオキサント
ン類、クマリン1、クマリン338、クマリン102等
のクマリン類、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチ
ルアミノクマリン)等のケトクマリン類、カンファーキ
ノン等の1、2−ジケトン類、さらにチバスペシャリテ
ーケミカルズ光重合開始剤総合カタログ(1997年発
行)記載のイルガキュアー651、イルガキュアー18
4、ダロキュアー1173、イルガキュアー500、イ
ルガキュアー1000、イルガキュアー2959、イル
ガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュ
アー1700、イルガキュアー149、イルガキュアー
1800、イルガキュアー1850、イルガキュアー8
19、イルガキュアー784、イルガキュアー261が
あげられる。
【0044】また、特公昭59−1281号公報、特公
昭61−9621号公報ならびに特開昭60−6010
4号公報記載のトリアジン誘導体、USP第28483
28号公報、USP第2852379号公報ならびにU
SP第2940853号公報記載の有機アジド化合物、
特公昭36−22062号公報、特公昭37−1310
9号公報、特公昭38−18015号公報ならびに特公
昭45−9610号公報記載のオルト−キノンジアジド
類、特公昭55−39162号公報、特開昭59−14
0203号公報ならびに「マクロモレキュルス(Macromo
lecules)」、第10巻、第1307頁(1977年)記
載のヨードニウム化合物をはじめとする各種オニウム化
合物、特開昭59−142205号公報記載のアゾ化合
物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第1
09851号公報、ヨーロッパ特許第126712号公
報、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス
(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986年)
記載の金属アレン錯体、特開昭61−151197号公
報記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミス
トリー・レビュー(Coordination Chemistry Revie
w)」、第84巻、第85〜第277頁(1988年)な
らびに特開平2−182701号公報記載のルテニウム
等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3ー20
9477号公報記載のアルミナート錯体、特開平2−1
57760号公報記載のホウ酸塩化合物、特開昭55−
127550号公報ならびに特開昭60−202437
号公報記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二
量体、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,
4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダ
ゾール、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報
記載の有機ハロゲン化合物等も、併用可能な他の重合開
始剤としてあげることができ、いずれも(B)ラジカル
重合性化合物100重量部に対して0.01から10重
量部の範囲で含有されるのが好ましい。
【0045】この内、特に好ましい(D)増感剤とし
て、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピ
ルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントンが
挙げられる。これらはいずれも高圧水銀灯の365nm
の光に対して強い吸収を示し、光照射によってジメチル
フェナシルスルホニウムテトラフェニルボレートを効率
的に分解せしめラジカルを発生させることに寄与する。
また有機溶剤やラジカル重合性化合物への溶解性に優れ
工業的に容易に入手可能であるということも大きな利点
である。
【0046】また、本発明の重合性組成物はさらに重合
を促進する目的で、アミンやチオール、ジスルフィド等
に代表される重合促進剤や連鎖移動触媒を添加すること
が可能である。本発明の重合性組成物に添加可能な重合
促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例えば、N−
フェニルグリシン、トリエタノールアミン、N,N−ジ
エチルアニリン等のアミン類、USP第4414312
号公報や特開昭64−13144号公報記載のチオール
類、特開平2−291561号公報記載のジスルフィド
類、USP第3558322号公報や特開昭64−17
048号公報記載のチオン類、特開平2−291560
号公報記載のO−アシルチオヒドロキサメートや、N−
アルコキシピリジンチオン類があげられる。
【0047】本発明の重合性組成物はさらに目的に応じ
て、染料、有機および無機顔料、ホスフィン、ホスホネ
ート、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、熱重合防
止剤、光安定剤、腐食防止剤、カブリ防止剤、退色防止
剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、着
色剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防
カビ剤、帯電防止剤、磁性体等の添加剤と混合して使用
しても良い。この内、特に熱重合防止剤あるいは光安定
剤としては、p−メトキシフェノール、ハイドロキノ
ン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、ter
t−ブチルカテコールおよびチバスペシャリテーケミカ
ルズ塗料用添加剤総合カタログ(1998年発行)記載
のチヌビン111FD、チヌビン144、チヌビン12
3、チヌビン292等をあげることができ、(B)ラジ
カル重合性化合物100重量部に対して0.05から5
重量部の範囲で添加されるのが好ましい。
【0048】また、腐食防止剤、蛍光増白剤および紫外
線吸収剤としては、チバスペシャリテーケミカルズ塗料
用添加剤総合カタログ(1998年発行)記載のイルガ
コア252LD、イルガコア252FC、イルガコア1
53、イルガコア1405、イルガコア1930、ユピ
テックスOB、チヌビン328、チヌビン384、チヌ
ビン400、チヌビン900、チヌビン928、チヌビ
ン1130をあげることができる。
【0049】
【作用】本発明のジメチルフェナシルスルホニウムテト
ラフェニルボレートは、ラジカル重合性化合物の重合開
始剤として作用する。ジメチルフェナシルスルホニウム
テトラフェニルボレートに光照射することにより、分子
内で電子移動反応もしくはエネルギー移動反応を起こし
ラジカルを発生する。また増感剤を併用した場合には、
増感剤とジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェニ
ルボレートとの間で電子移動反応もしくはエネルギー移
動反応を起こしラジカルを発生する。このようにして発
生したラジカルは、ラジカル重合性化合物(B)の重合
もしくは架橋反応を引き起こす。その後、炭酸ナトリウ
ム水溶液等のアルカリ水溶液(現像液)で現像すること
により、未露光部分の現像液への溶出が起こり良好なパ
ターンが得られる。
【0050】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記の実施例のみに、なんら限定されるも
のではない。尚、特に断りのない限り、例中、部とは重
量部を示す。まず実施例に先だって、本発明に使用され
る(A)ジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェニ
ルボレートの合成例を示す。
【0051】(合成例1) ジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェニルボレー
トの合成 10.91部のジメチルフェナシルスルホニウムブロマ
イドを水300部に溶解せしめ、攪拌しながらナトリウ
ムテトラフェニルボレート13部を含んだ水溶液300
部を10分間かけて25℃にて滴下した。生成した白色
結晶を濾過、蒸留水にて洗浄、減圧下乾燥し、ジメチル
フェナシルスルホニウムテトラフェニルボレートの粗結
晶を得た。この粗結晶をジクロロメタンとジエチルエー
テルの混合溶媒にて再結晶せしめジメチルフェナシルス
ルホニウムテトラフェニルボレートの高純度品17.9
7部を得た。
【0052】融点 161〜163℃1 H-NMR(CD3SOCD3中、テトラメチルシランを基準とするδ値)
2.93 (s, 6H), 5.39 (s, 2H), 6.74〜6.84 (m, 4H), 6.
87〜6.97 (m, 8H), 7.12〜7.24 (m, 8H), 7.56〜7.67
(m, 2H), 7.73〜7.81 (m, 1H), 7.97〜8.05 (m, 2H)13 C-NMR(CD3SOCD3中、テトラメチルシランを基準とするδ値)
24.59 (s), 52.80 (s), 121.20 (s), 124.96 (s), 128.
26 (s), 128.81 (s), 133.48 (s), 134.71 (s), 135.20
(s), 162.98 (q, JC-F = 49.5 Hz), 190.80 (s) IR (KBr錠剤) 3052, 2999, 1680, 1597, 1580, 1480, 1
451, 1428, 1325, 1300, 1210, 1184, 1155, 989, 738,
709, 687, 607 cm-1 元素分析 C3433OSB 理論値 C; 81.59%、H; 6.645% 測定値 C; 81.62%、H; 6.63%
【0053】実施例1 (A)ジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェニル
ボレートを2.5部、(B)ラジカル重合性化合物とし
てペンタエリスリトールトリアクリレート50部、
(C)カルボキシル基含有ポリマーとしてメタクリル酸
/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体(重量比25/5
0/5/20、重量平均分子量10万)50部、溶剤と
してメチルエチルケトン1600部からなる溶液を、ス
ピンコーターを用いて約1.5μmの厚みにステンレス
板上に塗布した。この重合性組成物が塗布されたステン
レス板を、オーブン中80℃1分間保持、乾燥したとこ
ろ重合性組成物の硬化は認められなかったことから、本
重合性組成物はこの条件では熱硬化していないことが分
かる。次いで、このステンレス板に3KW高圧水銀灯で
100mJ/cm2の露光 を行ったところ、重合性組成
物の硬化が認められた。その後、この硬化物を50ml
の水にて5分間煮沸したところ、その水は酸性を呈さな
かったことから酸が副生していないことが分かる。
【0054】比較例1〜比較例4 実施例1における(A)ジメチルフェナシルスルホニウ
ムテトラフェニルボレートのかわりに、第1表に掲げた
公知の重合開始剤を使用した以外は、実施例1と同様の
操作を試みた。比較例1および比較例3の重合開始剤を
用いた場合、実施例1と同じ条件では、いずれも重合開
始剤は完全に溶解しなかったため、それ以降の評価はで
きなかった。また比較例4の重合開始剤を用いた場合、
重合開始剤は完全に溶解したものの、オーブン中で重合
性組成物の硬化が起こったためそれ以降の評価はできな
かった。また比較例2の重合開始剤を用いた場合、光照
射による硬化は認められたが、その硬化物を50mlの
水にて5分間煮沸したところ、その水は酸性を呈したこ
とから酸が副生していることが分かる。
【0055】
【0056】実施例2〜実施例17 実施例1におけるペンタエリスリトールトリアクリレー
ト50部のかわりに、第2表に示した(B)ラジカル重
合性化合物にかえた他は、実施例1と全く同様の操作方
法による実験を行った。いずれの場合も実施例1と同
様、(A)ジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェ
ニルボレートは完全に溶解し、オーブン中で保持しても
重合性組成物の硬化は認められなかった。3KW高圧水
銀灯でのの露光を行ったところ重合性組成物の硬化が認
められ、この硬化物を50mlの水にて10分間煮沸し
ても、その水は酸性を呈さなかった。
【0057】
【0058】実施例18〜実施例26 (A)ジメチルフェナシルスルホニウムテトラフェニル
ボレートを2.5部、(B)ラジカル重合性化合物とし
てペンタエリスリトールトリアクリレート50部、
(C)カルボキシル基含有ポリマーとしてメタクリル酸
/メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体(重量比25/5
0/5/20、重量平均分子量10万)50部、溶剤と
してメチルエチルケトン1600部、さらに第3表に掲
げた増感剤2部からなる溶液を、スピンコーターを用い
て約1.5μmの厚みにステンレス板上に塗布した。こ
の重合性組成物が塗布されたステンレス板を、オーブン
中80℃1分間保持、乾燥させた後、この重合性組成物
が塗布されたステンレス板に、日本分光(株)SS−2
5CP型分光照射装置を用いて露光を行った。その後、
1%炭酸ナトリウム水溶液にて現像し、365nmの光
により硬化した部分の段数を求めた。結果を第3表に合
わせて示す。最高段数が13段であり、実施例18〜実
施例21の増感剤を使用した場合にはいずれも最高段数
を示した。
【0059】 第3表 ────────────────────────────────── 増感剤 段数 ────────────────────────────────── 実施例18 4,4'-ヒ゛ス(シ゛エチルアミノ)ヘ゛ンソ゛フェノン 13 実施例19 2,4-シ゛エチルチオキサントン 13 実施例20 2-イソフ゜ロヒ゜ルチオキサントン 13 実施例21 4-イソフ゜ロヒ゜ルチオキサントン 13 実施例22 3,3'-カルホ゛ニルヒ゛ス(7-シ゛エチルアミノクマリン) 10 実施例23 9,10-シ゛フェニルアントラセン 9 実施例24 クマリン1 12 実施例25 クマリン338 7 実施例26 クマリン102 11 ──────────────────────────────────
【0060】
【発明の効果】本発明の重合性組成物は、光の照射によ
り、良好な物性をもった硬化物を得ることが可能であ
る。したがって、本発明の重合性組成物は、プリント基
板用レジスト、ドライフィルムレジスト、カラーフィル
ター用レジスト、マイクロエレクトロニクス製造用レジ
スト、印刷版用感光性樹脂、感光性インキジェット、印
刷用インキ、印刷校正用カラープルーフ、ホログラム記
録材料等の各種材料に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AB09 AB13 AB15 AB16 AC01 AD01 BC31 BC51 CA03 CA09 CA50 CB13 CB14 CB43 FA03 FA17 4J011 QA02 QA03 QA04 QA05 QA06 QA07 QA08 QA09 QA12 QA13 QA17 QA22 QA23 QA32 QA33 QA34 QA35 QA38 QB16 RA12 SA21 SA25 SA64 SA83 SA86 SA87 UA01 WA01 4J100 AB02P AB07P AG04P AJ02P AJ08P AL03P AL04P AL05P AL08P AL09P AL11P AL62P AL63P AL66P AL75P BA02P BA04P BA08P BA16P BA31P BB01P BB03P BB18P BC03P BC28P BC43P CA01 CA04 CA23 FA02 FA03 JA37

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ジメチルフェナシルスルホニウムテ
    トラフェニルボレート、(B)ラジカル重合性化合物お
    よび(C)カルボキシル基含有ポリマーを含む重合性組
    成物。
  2. 【請求項2】重合性組成物が、さらに4,4’−ビス
    (ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4−ジエチル
    チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンおよ
    び4−イソプロピルチオキサントンからなる群より選ば
    れる(D)増感剤を少なくとも一つを含むことを特徴と
    する請求項1記載の重合性組成物。
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