JPH1164627A - カラーフィルタ用感放射線性着色組成物およびその調 製方法 - Google Patents

カラーフィルタ用感放射線性着色組成物およびその調 製方法

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JPH1164627A
JPH1164627A JP23910697A JP23910697A JPH1164627A JP H1164627 A JPH1164627 A JP H1164627A JP 23910697 A JP23910697 A JP 23910697A JP 23910697 A JP23910697 A JP 23910697A JP H1164627 A JPH1164627 A JP H1164627A
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JP
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pigment
color filter
dispersion
radiation
acrylate
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JP23910697A
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English (en)
Inventor
Hideaki Masuko
英明 増子
Masaaki Miyaji
正昭 宮路
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にコントラストに優れるとともに、表面平
滑性、透明性等にも優れ、明るく色彩の鮮明なカラーフ
ィルタを作製しうるカラーフィルタ用感放射線性着色組
成物をおよびその調製方法を提供する。 【解決手段】 カラーフィルタ用感放射線性着色組成物
は、少なくとも顔料、分散剤および溶媒を含有する予備
分散液に5〜100kHzの超音波による分散処理を施
してなり、必要に応じてカラーフィルタ形成用の残りの
成分を添加することにより調製される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示素
子、カラー撮像管素子等のカラー表示装置に使用される
カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製方法およ
び該調製方法により得られたカラーフィルタ用感放射線
性着色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶表示素子、カラー撮像管素子
等には、パターン化したカラーフィルタが用いられてい
る。このカラーフィルタは、一般に赤、緑および青の3
色の微細な画素から構成されており、バックライトから
発せられた光が例えば赤色画素を通過することによって
赤色光となるなど、光を各画素に対応する着色光に変換
する機能を有している。そして、カラーフィルタの着色
剤としては、顔料や染料が用いられているが、一般に顔
料の方が染料よりも耐熱性および耐光性などの点で優れ
ている。着色剤として顔料を用いたカラーフィルタは、
一般に顔料を分散剤と溶媒とからなる分散媒中に分散さ
せて顔料分散液を調製し、この顔料分散液に、バインダ
ー、光重合性モノマー、光重合開始剤等の残りの成分を
添加してカラーフィルタ用組成物とし、この組成物を用
いて、フォトリソグラフ法、エッチング法、印刷法、電
着法等の方法により微細な各色の画素を形成することに
より作製されている。フォトリソグラフ法によるカラー
フィルタの作製方法をより具体的に説明すると、例えば
赤色顔料が分散された顔料分散液に、バインダー、光重
合性モノマー、光重合開始剤等を添加したカラーフィル
タ用感放射線性着色組成物を、遮光層が形成されたガラ
ス基板表面上に、例えばスピンコートにより塗布して塗
膜を形成し、この塗膜をプレベークしたのち、フォトマ
スクを介して露光し、その後現像および加熱(ポストベ
ーク)を行なうことによって、赤色画素を形成し、次い
で同様にして緑色画素および青色画素を順次形成してい
る。ところで、顔料を用いたカラーフィルタ用感放射線
性着色組成物から、透明性に優れ、色彩の鮮明なカラー
フィルタを得るには、顔料分散液中の顔料の粒径が小さ
い方が好ましいことが知られている(特開昭63−29
8304号公報)。したがって、カラーフィルタ用の顔
料分散液を調製する際には、顔料等の分散に一般に用い
られているボールミルタイプの分散機、ディゾルバー、
ホモミキサー、ニーダー等の高速攪拌タイプの分散機、
2本ロールあるいは3本ロールタイプの分散機、サンド
ミルタイプの分散機等が用いられており、これらの分散
機のうち、顔料を微細に分散させることができる3本ロ
ールタイプの分散機とサンドミルタイプの分散機が好ま
しいとされている。例えば、3本ロールタイプの分散機
は、回転数の異なる後ロール、中ロール、前ロールから
構成され、顔料粒子がこれらのロール間を通過するうち
に、ロールとロールとの間の回転速度差による剪断力に
よって、次第に細かく微粒子化することができる。ま
た、サンドミルタイプの分散機は、顔料とガラスビーズ
(分散助体)とを高速で攪拌して、ずり応力と衝突エネ
ルギーを発生させることによって、顔料を微粒子化する
ことができる。さらに、例えばサンドミルタイプの分散
機で顔料の粒径をより小さくするには、分散助体のガラ
スビーズを、比重の重いジルコニアビーズに代えたり、
ビーズ径を小さくしたり、また分散機内での顔料粒子の
パス回数を増やしたりする方法などがとられている。し
かしながら、このようにして得られる顔料分散液は、分
散状態が短時間で変化しやすく、コントラスト(即ち、
偏光状態の維持性)、表面平滑性および透明性に優れた
カラーフィルタを作製することが困難であった。そのた
め、従来の顔料分散液から作製されたカラーフィルタが
組み込まれた液晶表示素子などのカラー表示画面は、ブ
ラウン管(CRT)画面に比べて全体的に色が暗く、鮮
明さに欠けていた。一方、カラーフィルタの光散乱を抑
制してコントラストを向上させる方法として、着色剤で
ある顔料の一部を染料に代える方法(特開平5−119
213号公報)も提案されているが、染料を用いると、
画素の耐熱性および耐光性が低下するという問題を生じ
る。さらに、溶媒に対する親和性の異なる2種以上の顔
料を、各々異なる溶媒系に分散させたのち、当該顔料分
散液を混合し、さらに超音波を作用させることによる、
2種以上の顔料、感光性樹脂および有機溶媒を主成分と
し、特定のずり応力とずり速度との関係を有するカラー
フィルタ用の着色感光性組成物の製造方法(特開平7−
261378号公報)や、感光性樹脂中に少なくとも着
色顔料を分散した着色材料を基板上に塗布し、フォトリ
ソグラフィによりパターニングしてカラーフィルタを製
造する際に、前記着色材料を、前記基板上への塗布直前
あるいは塗布中に、超音波処理するカラーフィルタの製
造方法(特開平8−29613号公報)により、表面平
滑性等の改善されたカラーフィルタを作製しうることも
知られている。しかしながら、これらの方法では、カラ
ーフィルタの特性として重要なコントラストおよび透明
性について全く検討されていない。そのため、特にコン
トラストが優れるとともに、表面平滑性および透明性に
も優れ、明るく色彩が鮮明なカラーフィルタをもたらす
ことのできる顔料分散液を調製する方法が強く望まれて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、特に
コントラストが優れるとともに、表面平滑性および透明
性にも優れ、明るく色彩の鮮明なカラーフィルタを作製
しうるカラーフィルタ用感放射線性着色組成物およびそ
の調製方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
における諸問題に鑑み、特に高いコントラストを有する
とともに、表面平滑性および透明性にも優れ、明るく鮮
明な色彩を有するカラーフィルタを作製しうる顔料分散
液を得る方法について鋭意検討して結果、少なくとも顔
料、分散剤および溶媒を含有する予備分散液の調製工程
と該予備分散液に対して特定周波数の超音波を照射する
分散処理工程とを含む方法によって得られる顔料分散液
が、前記課題を解決できることを見い出し、本発明を成
すに至った。
【0005】本発明の要旨は、第一に、少なくとも顔
料、分散剤および溶媒を含有する予備分散液に5〜10
0kHzの超音波による分散処理を施してなり、必要に
応じてカラーフィルタ形成用の残りの成分を添加するこ
とからなるカラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調
製方法、からなる。
【0006】本発明の要旨は、第二に、少なくとも顔
料、分散剤および溶媒を含有する予備分散液に5〜10
0kHzの超音波による分散処理を施してなり、必要に
応じてカラーフィルタ形成用の残りの成分を添加してな
るカラーフィルタ用感放射線性着色組成物、からなる。
【0007】以下、本発明を詳細に説明するが、先ず予
備分散液に使用される顔料、分散剤および溶媒につい
て、順次説明する。顔料 本発明における顔料は、色調が特に限定されるものでは
なく、また有機顔料でも無機顔料でもよい。前記有機顔
料としては、カラーインデックス(C.I.;The Society
of Dyersand Colourists社発行。以下同様。) で、ピグ
メント(Pigment) に分類されている化合物を挙げること
ができる。このような有機顔料の具体例としては、下記
カラーインデックス(C.I.) 番号が付されている化合物
を挙げることができる。 C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー
13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイ
エロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメ
ントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.
ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー8
3、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエ
ロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグ
メントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー13
9、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイ
エロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピ
グメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー16
6、C.I.ピグメントイエロー168; C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ
43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオ
レンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73; C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、
C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド1
23、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレ
ッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメ
ントレッド180、C.I.ピグメントレッド215、C.I.
ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド25
4; C.I.ピグメントバイオレット19、ピグメントバイオレ
ット23、ピグメントバイオレット29; C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメン
トブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60; C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン3
6; C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン
25; C.I.ピグメントブラック1、ピグメントブラック7。
【0008】また、前記無機顔料としては、例えば、酸
化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜
鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群
青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタ
ンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等を挙げるこ
とができる。さらに、本発明においては、顔料粒子の表
面をポリマーで改質したものを使用することができる。
顔料改質用の前記ポリマーとしては、例えば、特願平7
−66514号公報等に記載されているポリマーや、市
販の顔料分散用のポリマーあるいはオリゴマー等を挙げ
ることができる。本発明において、予備分散液の調製に
使用される顔料の平均粒径は、小さいほど望ましいが、
顔料を微細化する手間や作業性等の面から、通常、1μ
m以下、好ましくは0.05〜0.7μm、さらに好ま
しくは0.05〜0.4μmである。本発明において、
顔料は、単独でまたは2種以上を組み合せて使用するこ
とができる。
【0009】分散剤 本発明における分散剤としては、公知の顔料用分散剤が
広く使用することができ、その例としては、カチオン
系、ノニオン系、両性、シリコーン系、ふっ素系等の界
面活性剤を挙げることができる。前記界面活性剤の具体
例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキ
ルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等
のポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類;
ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレン
ジステアレート等のポリオキシエチレンジエステル類
や、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエス
テル類、3級アミン変性ポリウレタン類のほか、以下商
品名で、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー
(共栄社油脂化学工業(株)製)、エフトップ(トーケ
ムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学
工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム社製)、
アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)等
を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独で
または2種以上を混合して使用することができる。本発
明における分散剤の使用量は、顔料100重量部に対し
て、通常、30重量部以下、好ましくは5〜20重量部
である。
【0010】溶媒 本発明における溶媒は、前記顔料および分散剤のほか、
後述するカラーフィルタ形成用の残りの成分を溶解ある
いは分散できるとともに、これらの成分と反応せず、適
度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使
用することができる。このような溶媒としては、例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−
n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエー
テル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレン
グリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコ
ールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレング
リコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノ
ン、3−ヘプタノン等のケトン類;2−ヒドロキシプロ
ピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等
の乳酸アルキルエステル類;2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチ
ル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプ
ロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、
エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒド
ロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシブチ
ルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテ
ート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネー
ト、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ
酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチ
ル、酪酸i−プロピル、酪酸エチル、酪酸n−ブチル、
ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−
プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−
オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類;N−メチルピロリド
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド等のアミド系溶媒等を挙げることができ
る。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。
【0011】さらに、前記溶媒と共に、ベンジルエチル
エーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、
イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノー
ル、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジ
ル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジ
エチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロ
ピレン、フェニルセロソルブアセテート等の高沸点溶媒
を併用することもできる。これらの高沸点溶媒は、単独
でまたは2種以上を混合して使用することができる。前
記溶媒のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点か
ら、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール
メチルエチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタ
ノン、3−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エ
チル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネー
ト、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプ
ロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、
酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢
酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸i−プロ
ピル、酪酸エチル、n−酪酸ブチル、ピルビン酸エチル
等が好ましく、また高沸点溶媒としてはγ−ブチロラク
トン等が好ましい。本発明における溶媒の使用量は、特
に限定されないが、感放射線性着色組成物の全固形分濃
度が、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜40重
量%となるようにすることが、該組成物の塗布性や安定
性等の点で望ましい。
【0012】次に、予備分散液およびその超音波による
分散処理について説明する。予備分散液 本発明における予備分散液は、少なくとも前記顔料、分
散剤および溶媒を混合して調製する。この混合には、例
えば、ボールミルタイプの分散機、ディゾルバー、ホモ
ミキサー、ニーダー等の高速攪拌タイプの分散機、2本
ロールあるいは3本ロールタイプの分散機、サンドミル
タイプの分散機等を用いることができる。これらの分散
機のうち、3本ロールタイプの分散機、サンドミルタイ
プの分散機が好ましい。混合時間は、分散機の種類、顔
料の使用量等により変わるが、通常、10分〜100時
間、好ましくは30分〜50時間であり、また混合温度
は常温付近で十分である。本発明における予備分散液の
粘度は、高すぎると、次の超音波による分散処理の作業
性が低下する傾向があるので、50000cp以下、好
ましくは20000cp以下、さらに好ましくは100
00cp以下であることが望ましい。本発明において
は、予備分散液の調製に際して、場合により、後述する
カラーフィルタ形成用の他の成分を1種以上添加するこ
ともできる。
【0013】予備分散液の超音波による分散処理 本発明においては、前記予備分散液に対して、5〜10
0kHz、好ましくは10〜50kHz、特に好ましく
は10〜30kHzの超音波による分散処理を行なう。
この超音波による分散処理は、顔料を微細化できるとと
もに、均一に分散させることができる超音波分散機、例
えば、超音波ホモジナイザー(例えば、超音波工業
(株)製)、循環式超音波ホモジナイザー(例えば、
(株)日本精機製作所製)等を用いて行なうことができ
る。超音波による分散処理の条件は、処理時間が、通
常、3分〜20時間、好ましくは5分〜15時間であ
り、また処理温度は常温付近で十分である。このように
して超音波により分散処理された顔料分散液中の顔料の
平均粒径は、0.05〜0.7μm、好ましくは0.0
5〜0.4μm、特に好ましくは0.05〜0.25μ
mであることが望ましい。また、超音波により分散処理
された顔料分散液の粘度は、50000cp以下、好ま
しくは20000cp以下、さらに好ましくは1000
0cp以下であることが望ましい。本発明においては、
超音波による分散処理に際して、場合により、カラーフ
ィルタ形成用の他の成分を1種以上添加することもでき
る。
【0014】カラーフィルタ用感放射線性着色組成物 本発明におけるカラーフィルタ用感放射線性着色組成物
は、前記顔料、分散剤および溶媒に加えて、例えば、バ
インダー、多官能性不飽和モノマー、光重合開始剤等の
カラーフィルタ形成用の他の成分を含有する。このよう
なカラーフィルタ用感放射線性着色組成物は、前述した
ようにして超音波により分散処理された顔料分散液に、
必要に応じてカラーフィルタ形成用の残りの成分を添加
することにより調製される。但し、前記予備分散液の調
製時あるいは前記超音波による分散処理時に既に添加さ
れた成分は、別途添加する必要がないのは当然である。
以下、カラーフィルタ形成用の他の成分について、順次
説明する。
【0015】〈バインダー〉バインダーとしては、顔料
に対してバインダーとして作用し、かつ顔料の分散状態
を損なわない限り、特に限定されるものではないが、カ
ラーフィルタを製造する際の現像処理には通常アルカリ
現像液が使用される点を考慮すると、例えば、カルボキ
シル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を含有する
アルカリ可溶性樹脂が好ましく、特にカルボキシル基を
含有するアルカリ可溶性樹脂が好ましい。前記カルボキ
シル基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、特に、
1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モ
ノマー(以下、単に「カルボキシル基含有不飽和モノマ
ー」という。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和モ
ノマー(以下、単に「他の不飽和モノマー」という。)
とからなるモノマー混合物の共重合体(以下、単に「カ
ルボキシル基含有共重合体」という。)が好ましい。前
記カルボキシル基含有不飽和モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロ
ルアクリル酸、エタクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノ
カルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水
シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸(無
水物)類;3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)
類;こはく酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、
こはく酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、フ
タル酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、フタル
酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等を挙げる
ことができる。これらのカルボキシル基含有不飽和モノ
マーは、単独でまたは2種以上を混合して使用すること
ができる。
【0016】また、前記他の不飽和モノマーとしては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルト
ルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、o
−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルス
チレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合
物;メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチ
ルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピル
アクリレート、i−プロピルアクリレート、n−プロピ
ルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−
ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、sec
−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−
ブチルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、s
ec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロ
キシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタク
リレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレー
ト、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、
シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリ
レート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、2−メトキシエチルアクリレート、2ーメトキシエ
チルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレー
ト、2−フェノキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、イソ
ボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、
ジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシクロペンタ
ジエニルメタクリレート、メトキシジエチレングリコー
ルアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタク
リレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、
メトキシプロピレングリコールアクリレート、メトキシ
プロピレングリコールメタクリレート、メトキシジプロ
ピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレン
グリコールメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステ
ル類;2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチ
ルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、
2−アミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピ
ルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート等
の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の不飽
和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカル
ボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリ
ルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニ
トリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合
物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロア
クリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリル
アミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミ
ド、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミド等の不飽和アミドあるいは不飽和イ
ミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル
アクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリn−ブ
チルアクリレート、ポリn−ブチルメタクリレート、ポ
リシリコーン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイ
ル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノ
マー類等を挙げることができる。これらの他の不飽和モ
ノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。
【0017】カルボキシル基含有共重合体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、こはく酸モノ(2−アクリ
ロイルオキシエチル)およびこはく酸モノ(2−メタク
リロイルオキシエチル)の群から選ばれる少なくとも1
種とスチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、ア
リルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジル
メタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレ
ンマクロモノマーおよびポリメチルメタクリレートマク
ロモノマーの群から選ばれる少なくとも1種の他の不飽
和モノマーとの共重合体が好ましい。好ましいカルボキ
シル基含有共重合体の具体例としては、(メタ)アクリ
ル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、(メ
タ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合
体、(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレー
ト/スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル
(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、(メタ)ア
クリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレ
ンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/ベン
ジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレート
マクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/メチル
(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共
重合体、(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレ
ート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合
体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重
合体、(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポ
リスチレンマクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル
酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベン
ジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレート
マクロモノマー共重合体、(メタ)アクリル酸/スチレ
ン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレ
イミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ
(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)/スチレン
/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイ
ミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ(2
−(メタ)アクリロイルオキシエチル)/スチレン/ア
リル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共
重合体等を挙げることができる。これらのカルボキシル
基含有共重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使
用することができる。
【0018】カルボキシル基含有共重合体におけるカル
ボキシル基含有不飽和モノマーの共重合割合は、通常、
5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
この場合、カルボキシル基含有不飽和モノマーの共重合
割合が5重量%未満では、得られる感放射線性着色組成
物のアルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向があ
り、また50重量%を超えると、アルカリ現像液による
現像時に、形成された画素の基板からの脱落や画素表面
の膜荒れを来たしやすくなる傾向がある。カルボキシル
基含有共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC;溶出溶媒テトラヒドロフラン)で測定し
たポリスチレン換算重量平均分子量(以下、単に「重量
平均分子量」という。)は、好ましくは3,000〜3
00,000、さらに好ましくは5,000〜100,
000である。
【0019】本発明におけるバインダーの使用量は、前
記予備分散液100重量部に対して、通常、10〜10
00重量部、好ましくは20〜500重量部である。こ
の場合、バインダーの使用量が10重量部未満では、例
えば、アルカリ現像性が低下したり、画素が形成される
部分以外の領域での地汚れや膜残りが発生するおそれが
あり、一方1000重量部を超えると、相対的に顔料濃
度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成
することが困難となる場合がある。
【0020】〈多官能性不飽和モノマー〉多官能性不飽
和モノマーは、重合可能なエチレン性不飽和結合を2個
以上有するモノマーからなる。このような多官能性不飽
和モノマーとしては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール等のアルキレングリコールのジアク
リレートまたはジメタクリレート類;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレン
グリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート
類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多
価アルコールのポリアクリレートまたはポリメタクリレ
ート類;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリ
ゴアクリレートまたはオリゴメタクリレート類;両末端
ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキ
シポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクト
ン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジアクリレートま
たはジメタクリレート類や、トリスアクリロイルオキシ
エチルフォスフェート、トリスメタクリロイルオキシエ
チルフォスフェート等を挙げることができる。これらの
多官能性不飽和モノマーのうち、3価以上の多価アルコ
ールのポリアクリレートまたはポリメタクリレート類が
好ましく、具体的には、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサメタクリレート、こはく酸変性ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、こはく酸変性ペ
ンタエリスリトールトリメタクリレート等を挙げること
ができ、特に、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレートが、画素強度が高
く、画素表面の平滑性に優れ、かつ画素が形成される部
分以外の領域での地汚れ、膜残り等を発生し難い点で好
ましい。前記多官能性不飽和モノマーは、単独でまたは
2種以上を混合して使用することができる。本発明にお
ける多官能性不飽和モノマーの使用量は、バインダー1
00重量部に対して、通常、5〜500重量部、好まし
くは20〜300重量部である。この場合、多官能性不
飽和モノマーの使用量が5重量部未満では、画素強度あ
るいは画素表面の平滑性が不十分となる傾向があり、一
方500重量部を超えると、例えば、アルカリ現像性が
低下したり、画素が形成される部分以外の領域での地汚
れや膜残りが発生しやすくなる傾向がある。
【0021】また、本発明においては、前記多官能性不
飽和モノマーの一部を、単官能性不飽和モノマーに置き
換えてもよい。このような単官能性不飽和モノマーとし
ては、例えば、前記カルボキシル基含有共重合体につい
て例示したカルボキシル基含有不飽和モノマーおよび他
の不飽和モノマーのほか、ω−カルボキシ−ポリカプロ
ラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプ
ロラクトンモノメタクリレート等を挙げることができ
る。これらの単官能性不飽和モノマーは、単独でまたは
2種以上を混合して使用することができる。前記単官能
性不飽和モノマーの使用割合は、多官能性不飽和モノマ
ーと単官能性不飽和モノマーとの合計量に対して、単官
能性不飽和モノマーが、通常、0〜90重量%、好まし
くは0〜50重量%となる割合である。
【0022】〈光重合開始剤〉本発明における光重合開
始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等
の放射線の照射により分解または結合の開裂を生じ、ラ
ジカル種、カチオン種、アニオン種等の前記多官能性不
飽和モノマーの重合を開始しうる活性種を発生する化合
物を意味する。このような光重合開始剤としては、イミ
ダゾール環を有する化合物、ベンゾイン結合を有する化
合物あるいはその他の光ラジカル発生剤、トリハロメチ
ル基を有する化合物等を挙げることができる。前記ビイ
ミダゾール環を有する化合物としては、例えば、特願平
7−66514号公報に記載された化合物等が有効であ
り、特に、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−
4,4’,5,5’──テトラキス(4−エトキシカル
ボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,
2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,
5’──テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニ
ル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス
(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−
テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’
−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,
5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−
4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイ
ミダゾールおよび2,2’−ビス(2,4,6−トリブ
ロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル
−1,2’−ビイミダゾール等が好ましい。これらのビ
イミダゾール環を有する化合物は、溶剤に対する溶解性
に優れ、未溶解物、析出物等の異物を生じることがな
く、しかも感度が高く、少ないエネルギー量の放射線照
射により硬化反応を十分進行させるとともに、コントラ
ストが高く、放射線未照射部で硬化反応が生じることが
ないため、放射線照射後の塗膜は、現像液に対して不溶
性の硬化部分と、現像液に対して高い溶解性を有する未
硬化部分とに明確に区分され、パターンの欠落、欠損や
アンダーカットのない優れたカラーフィルタを形成する
ことができる。
【0023】また、前記ベンゾイン結合を有する化合物
あるいはその他の光ラジカル発生剤の具体例としては、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−
ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−
フェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2−メチル−(4−メチルチオフェニ
ル)−2−モルフォリノ−1−プロパン−1−オン、2
−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォ
リノフェニル)ブタン−1−オン、ベンゾフェノン、
2,4−ジエチルチオキサントン、3,3−ジメチル−
4−メトキシベンゾフェノン、4−アジドベンズアルデ
ヒド、4−アジドアセトフェノン、4−アジドベンザル
アセトフェノン、アジドピレン、4−ジアゾジフェニル
アミン、4−ジアゾ−4’−メトキシジフェニルアミ
ン、4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン、ビス
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイド、ジベンゾイ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル、N−フェニルチオ
アクリドン、トリフェニルピリリウムパークロレート等
や、以下商品名で、イルガキュアシリーズ(チバガイギ
ー社製)、ダロキュアシリーズ(チバガイギー社製)等
を挙げることができる。これらのベンゾイン結合を有す
る化合物あるいはその他の光ラジカル発生剤のうち、特
に、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(商品名CGI
−369、チバガイギー社製)、2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名CG
I−1700、チバガイギー社製)等が好ましい。ま
た、前記トリハロメチル基を有する化合物の具体例とし
ては、1,3,5−トリス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−
(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−
ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−クロロフェニ
ル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチ
ル)−5−(2’−メトキシフェニル)−s−トリアジ
ン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−
メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(2’−フ
リルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン等を挙げることができる。前記ベンゾ
イン結合を有する化合物、その他の光ラジカル発生剤お
よびトリハロメチル基を有する化合物のうち、2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、2−メチル−(4−メチルチオフェニル)−2−モ
ルフォリノ−1−プロパン−1−オン、2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)ブタン−1−オン、2−(2’−フリルエチリデ
ン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン等が、形成された画素が現像時に基板から脱離し難
く、画素強度および感度も高い点で好ましい。本発明に
おいて、ビイミダゾール環を有する化合物、ベンゾイン
結合を有する化合物、他の光ラジカル発生剤あるいはト
リハロメチル基を有する化合物は、1種単独で、あるい
は2種以上を組み合せて使用することができる。
【0024】本発明においては、必要に応じて、前記ビ
イミダゾール環を有する化合物、ベンゾイン結合を有す
る化合物、その他の光ラジカル発生剤およびトリハロメ
チル基を有する化合物と共に、増感剤、硬化促進剤およ
び高分子化合物からなる光架橋剤あるいは光増感剤(以
下、「高分子光架橋・増感剤」という。)の群から選ば
れる1種以上をさらに併用することもできる。前記増感
剤の具体例としては、4,4’−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノ
ン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、エチル−4
−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−
1,4−ジメチルアミノベンゾエート、2,5−ビス
(4’−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、
7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾ
イル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を
挙げることができる。前記硬化促進剤の具体例として
は、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプ
トベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾー
ル、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−メルカプト−4,6−ジメチルアミノピリジ
ン、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾー
ル、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−
トリアゾール等を挙げることができる。また、前記高分
子光架橋・増感剤は、光架橋剤および/または光増感剤
として機能しうる官能基を主鎖および/または側鎖中に
有する高分子化合物であり、その具体例としては、4−
アジドベンズアルデヒドとポリビニルアルコールとの縮
合物、4−アジドベンズアルデヒドとフェノールノボラ
ック樹脂との縮合物、4−アクリロイルフェニルシンナ
モイルエステルの単独重合体あるいは共重合体、1,4
−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン等を挙げる
ことができる。前記増感剤、硬化促進剤および高分子光
架橋・増感剤のうち、4,4’−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール
等が、形成された画素が現像時に基板から脱落し難く、
画素強度および感度も高い点で好ましい。本発明におい
て、増感剤、硬化促進剤および高分子光架橋・増感剤
は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合せて使用す
ることができる。
【0025】本発明において、ビイミダゾール環を有す
る化合物、ベンゾイン結合を有する化合物、その他の光
ラジカル発生剤およびトリハロメチル基を有する化合物
の合計使用量は、多官能性不飽和モノマー100重量部
に対して、通常、0.01〜200重量部、好ましくは
1〜120重量部、特に好ましくは1〜50重量部であ
る。この場合、光重合開始剤の合計使用量が0.01重
量部未満では、放射線の照射による硬化が不十分とな
り、画素パターンに欠落、欠損やアンダーカットを生じ
るおそれがあり、一方200重量部を超えると、形成さ
れた画素が現像時に基板から脱落しやすく、また画素が
形成される部分以外の領域で地汚れや膜残りを生じやす
くなる。また、増感剤および硬化促進剤の合計使用量
は、光重合開始剤全体の80重量%以下であることが好
ましく、高分子光架橋・増感剤の使用量は、ビイミダゾ
ール環を有する化合物、ベンゾイン結合を有する化合
物、その他の光ラジカル発生剤およびトリハロメチル基
を有する化合物の合計100重量部に対して、通常、2
00重量部以下、好ましくは0.01〜200重量部、
さらに好ましくは50〜180重量部である。
【0026】〈添加剤〉さらに、本発明のカラーフィル
タ用感放射線性着色組成物には、必要に応じて種々の添
加剤を配合することもできる。このような添加剤として
は、該組成物のアルカリ現像液に対する溶解性をより改
善し、かつ現像処理後の未溶解物の残存をより少なくす
るための有機酸を挙げることができる。前記有機酸とし
ては、分子量が1000以下である、脂肪族カルボン酸
あるいはフェニル基含有カルボン酸が好ましい。このよ
うな脂肪族カルボン酸あるいはフェニル基含有カルボン
酸としては、特に、マロン酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸
等の脂肪族ジカルボン酸類、およびオルソフタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類
が、アルカリ溶解性、溶媒に対する溶解性、画素が形成
される部分以外の領域での地汚れの防止等の観点から好
ましい。前記有機酸は、単独でまたは2種以上を混合し
て使用することができる。本発明における有機酸の使用
量は、カラーフィルタ用感放射線性着色組成物全体に対
して、通常、10重量%以下、好ましくは0.001〜
10重量%、さらに好ましくは0.01〜1重量%であ
る。この場合、有機酸の使用量が10重量%を超える
と、形成された画素の基板に対する密着性が低下する傾
向がある。
【0027】また、前記有機酸以外の添加剤としては、
例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアル
コール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ポリ(フロロアルキルアクリレート)等の高分子化
合物;硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の体質顔料や、
銅フタロシアニン誘導体等の青色顔料誘導体あるいは黄
色顔料誘導体等の分散助剤;ノニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の界面活
性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、3−グリシジルプロピルトリメトキ
シシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメ
トキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促
進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の
酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−
ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;ポリ
アクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;エポキシ化合
物、メラミン化合物、ビスアジド化合物等の熱架橋剤等
を挙げることができる。また、本発明の所期の効果を損
なわない限りでは、予備分散液に使用される溶媒に可溶
な染料を添加することもできる。
【0028】本発明において、前記バインダー、多官能
性不飽和モノマー、光重合開始剤、添加剤等の成分は、
前述した予備分散液の調製工程、超音波による分散処理
工程あるいは超音波による分散処理後の工程の適宜の段
階で添加することができるが、多官能性不飽和モノマー
等の不飽和モノマー成分と光重合開始剤成分は、超音波
による分散処理後の工程で添加することが好ましい。本
発明において、前記予備分散液に含有される顔料、分散
剤および溶媒以外のカラーフィルタ形成用の成分は、カ
ラーフィルタ用感放射線性着色組成物からカラーフィル
タを形成する個々の方法に応じて適宜選択して使用され
るものである。したがって、本発明におけるカラーフィ
ルタ用感放射線性着色組成物中のカラーフィルタ形成用
の他の成分は、前記バインダー、多官能性不飽和モノマ
ー、光重合開始剤、添加剤等に限定されるものではない
が、本発明におけるカラーフィルタ用感放射線性着色組
成物としては、少なくとも多官能性不飽和モノマーと光
重合開始剤とを含有するものが好ましい。
【0029】カラーフィルタの作製方法 本発明におけるカラーフィルタ用感放射線性着色組成物
を用いてカラーフィルタを作製する方法としては、特に
限定されるものではなく、カラーフィルタの通常の作製
方法を採用することができる。例えば、カラーフィルタ
をフォトリソグラフ法により作製する場合には、まず、
基板表面上の画素パターンを形成する部分を区画するよ
うに遮光層を形成し、この基板上に、例えば赤色顔料を
含有するカラーフィルタ用感放射線性着色組成物を塗布
したのち、プリベークを行って溶媒を蒸発させて、通常
0.5〜10μmの膜厚の塗膜を形成する。次いで、こ
の塗膜にフォトマスクを介して放射線を照射したのち、
アルカリ現像液により現像処理を行い、塗膜の放射線未
照射部を溶解除去することによって、赤色の画素が所定
のパターンで配置された画素アレイを形成する。その
後、上記と同様にして、他の色(例えば、緑または青)
の顔料を含有する各カラーフィルタ用感放射線性着色組
成物を用い、該組成物の塗布、プリベーク、放射線照射
および現像処理を行って、各色の画素アレイを同一基板
上に順次形成することにより、カラーフィルタを得る。
カラーフィルタを作製する際に使用される基板として
は、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポ
リエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポ
リイミド等を挙げることができる。また、これらの基板
には、所望により、シランカップリング剤等による薬品
処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタ
リング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施し
ておくこともできる。本発明におけるカラーフィルタ用
感放射線性着色組成物を基板に塗布する際には、回転塗
布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布法を採用する
ことができる。カラーフィルタを作製する際に使用され
る放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外
線、電子線、X線等を使用することができる。また、前
記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コ
リン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−
ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]
−5−ノネン等の水溶液が好ましい。前記アルカリ現像
液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有
機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。な
お、アルカリ現像後は、通常、水洗する。アルカリ現像
法としては、例えば、シャワー現像法、スプレー現像
法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法
等を適用することができる。本発明におけるカラーフィ
ルタ用感放射線性着色組成物を用いて作製されたカラー
フィルタは、特にコントラストに優れるとともに、表面
平滑性、透明性等にも優れており、このカラーフィルタ
をカラー撮像管素子、カラー液晶表示素子等のカラー表
示装置に組み込むことにより、明るく鮮明な画面を得る
ことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて、本発明の
実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明
は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。各
実施例および比較例において、顔料分散液中の顔料の平
均粒径、顔料分散液の粘度、カラーフィルタのコントラ
ストおよびカラーフィルタの表面疎度は、下記のように
して測定した。 顔料の平均粒径:大塚電子(株)製IPA−3100を
用いて測定した。 顔料分散液の粘度:東京計器(株)製BM型粘度計を用
いて測定した。 カラーフィルタのコントラスト:カラーフィルタを2枚
の偏光板の間に挟み、各偏光板の偏光面を平行にしたと
きの透過光照度と垂直にしたときの透過光照度との比を
測定した。 カラーフィルタの表面粗度:テンコール社製αーステッ
プ500を用いて測定した。
【0031】
【実施例】 実施例1予備分散液の調製 C.I.ピグメントレッド177(ジアントラキノリルレッド) 16重量部、 C.I.ピグメントイエロー83(ジスアゾイエロー) 4重量部、 ソルビタン脂肪酸エステル(商品名イソネットS−20、三洋化成(株)製) 2重量部 および 3−エトキシプロピオン酸エチル 78重量部、 を、ディゾルバー(アイメックス(株)製ディゾルバー
DKV−1型)を用い、1時間混合して、顔料分散液を
調製した。次いで、前記顔料分散液100重量部と、直
径0.5mmのガラスビーズ100重量部とを、手動で
軽く混合したのち、サンドミル(アイメックス(株)製
サンドラインダー6TSG型)中で3時間分散させたの
ち、ガラスビーズを除去して、予備分散液を得た。この
予備分散液は、顔料の平均粒径が0.35μm、粘度が
1200cpであった。超音波による分散処理 前記予備分散液を、超音波分散機((株)日本精機製作
所製循環式超音波ホモジナイザー)に装入し、30kH
zの超音波を60分間照射する分散処理を4回行なっ
て、赤色カラーフィルタ用の顔料分散液を得た。この顔
料分散液は、顔料の平均粒径が0.30μm、粘度が
1,000cpであった。赤色カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製 前記赤色カラーフィルタ用の顔料分散液100重量部に
対して、 メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体(重量平均分子量 20,000) 10重量部、 トリメチロールプロパントリアクリレート 10重量部、 1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン 1重量部 および 3−エトキシプロピオン酸エチル 100重量部 を添加して、赤色カラーフィルタ用感放射線性着色組成
物を調製した。赤色カラーフィルタの作製 所定パターン形状の遮光層を形成したソーダガラス基板
表面上に、前記赤色カラーフィルタ用感放射線性着色組
成物を、スピンコーターにより、膜厚1.5μmとなる
ように塗布したのち、80℃で10分間プレベークし
て、乾燥塗膜を形成した。次いで、この乾燥塗膜に波長
365nmの紫外線を照射したのち、0.1重量%水酸
化カリウム水溶液によりアルカリ現像し、さらに180
℃で60分間ポストベークして硬化させて、赤色カラー
フィルタを作製した。このカラーフィルタは、コントラ
ストが600であり、また表面粗度が最大7nmで表面
平滑性に優れていた。しかも、このカラーフィルタは、
波長460nmにおける光透過率が1.8%、波長63
0nmにおける光透過率が98%であり、透明性にも優
れていた。
【0032】比較例1 実施例1において、予備分散液に超音波による分散処理
を行なわなかった以外は、実施例1と同様にして、赤色
カラーフィルタを作製した。このカラーフィルタは、コ
ントラストが350で、全体的に色が鈍く、また表面粗
度は最大15nmであった。
【0033】実施例2予備分散液の調製 実施例1におけるC.I.ピグメントレッド177に代え
て、C.I.ピグメントグリーン7(フタロシアニングリー
ン)を用いた以外は、実施例1と同様にして、予備分散
液を得た。この予備分散液は、顔料の平均粒径が0.2
5μm、粘度が1,500cpであった。超音波による分散処理 前記予備分散液を、実施例1と同様にして超音波による
分散処理を行なって、緑色カラーフィルタ用の顔料分散
液を得た。この顔料分散液は、顔料の平均粒径が0.2
2μm、粘度が1,400cpであった。緑色カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製およ
び緑色カラーフィルタの作製 実施例1における赤色カラーフィルタ用の顔料分散液に
代えて、前記緑色カラーフィルタ用の顔料分散液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、緑色カラーフィルタ
用感放射線性着色組成物の調製および緑色カラーフィル
タの作製を行なった。このカラーフィルタは、コントラ
ストが700であり、また表面粗度が最大15nmで表
面平滑性に優れていた。しかも、このカラーフィルタ
は、波長535nmにおける光透過率が85%、波長6
30nmにおける光透過率が5%であり、透明性にも優
れていた。
【0034】比較例2 実施例2において、予備分散液に超音波による分散処理
を行なわなかった以外は、実施例2と同様にして、緑色
カラーフィルタを作製した。このカラーフィルタは、コ
ントラストが370であり、また表面粗度は最大23n
mであった。しかも、このカラーフィルタは、波長53
5nmにおける光透過率が75%、波長630nmにお
ける光透過率が7%であり、透明性にも劣っていた。
【0035】実施例3予備分散液の調製 実施例1において、C.I.ピグメントレッド177に代え
てC.I.ピグメントブルー15(フタロシアニンブルー)
を用い、またC.I.ピグメントイエロー83に代えてC.I.
ピグメントバイオレット23(ジオキサジンバイロレッ
ト)を用いた以外は、実施例1と同様にして、予備分散
液を得た。この予備分散液は、顔料の平均粒径が0.2
8μm、粘度が2,500cpであった。超音波による分散処理 前記予備分散液を、実施例1と同様にして超音波による
分散処理を行なって、青色カラーフィルタ用の顔料分散
液を得た。この顔料分散液は、顔料の平均粒径が0.2
5μm、粘度が2,400cpであった。青色カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製およ
び青色カラーフィルタの作製 実施例1における赤色カラーフィルタ用の顔料分散液に
代えて、前記青色カラーフィルタ用の顔料分散液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、青色カラーフィルタ
用感放射線性着色組成物の調製および青色カラーフィル
タの作製を行なった。このカラーフィルタは、コントラ
ストが600であり、また表面粗度が最大8nmで表面
平滑性に優れていた。しかも、このカラーフィルタは、
波長445nmにおける光透過率が86%、波長630
nmにおける光透過率が4%であり、透明性にも優れて
いた。
【0036】比較例3 実施例3において、予備分散液に超音波による分散処理
を行なわなかった以外は、実施例3と同様にして、青色
カラーフィルタを作製した。このカラーフィルタは、コ
ントラストが320であり、また表面粗度は最大24n
mであった。しかも、このカラーフィルタは、波長44
5nmにおける光透過率が80%、波長630nmにお
ける光透過率が5%であり、透明性にも劣っていた。
【0037】比較例4予備分散液の調製および超音波による分散処理 実施例3において、予備分散液に対する超音波による分
散処理時の周波数を1kHzに変更した以外は、実施例
3と同様にして、予備分散液の調製および超音波による
分散処理を行なって、青色カラーフィルタ用の顔料分散
液を得た。この顔料分散液は、顔料の平均粒径が0.3
0μm、粘度が40,000cpであった。青色カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製およ
び青色カラーフィルタの作製 実施例3における青色カラーフィルタ用の顔料分散液に
代えて、前記青色カラーフィルタ用の顔料分散液を用い
た以外は、実施例3と同様にして、青色カラーフィルタ
用感放射線性着色組成物の調製および青色カラーフィル
タの作製を行なった。このカラーフィルタは、コントラ
ストが320であり、また表面粗度が最大40nmであ
った。しかも、このカラーフィルタは、波長445nm
における光透過率が79%、波長630nmにおける光
透過率が4%であり、透明性にも劣っていた。
【0038】比較例5予備分散液の調製および超音波による分散処理 実施例3において、予備分散液に対する超音波による分
散処理時の周波数を200kHzに変更した以外は、実
施例3と同様にして、予備分散液の調製および超音波に
よる分散処理を行なって、青色カラーフィルタ用の顔料
分散液を得た。この顔料分散液は、顔料の平均粒径が
0.28μm、粘度が2,500cpであった。青色カラーフィルタ用感放射線性着色組成物の調製およ
び青色カラーフィルタの作製 実施例3における青色カラーフィルタ用の顔料分散液に
代えて、前記青色カラーフィルタ用の顔料分散液を用い
た以外は、実施例3と同様にして、青色カラーフィルタ
用感放射線性着色組成物の調製および青色カラーフィル
タの作製を行なった。このカラーフィルタは、コントラ
ストが320であり、また表面粗度が最大20nmであ
った。しかも、このカラーフィルタは、波長445nm
における光透過率が81%、波長630nmにおける光
透過率が5%であり、透明性にも劣っていた。
【0039】実施例4 実施例1〜3で調製した各色のカラーフィルタ用の顔料
分散液を用い、顔料分散法によって、幅10μmのスト
ライプ状の赤色、緑色および青色からなるカラーフィル
タを作製した。このカラーフィルタ全体のコントラスト
は、600であった。
【0040】比較例6 比較例1〜3で調製した各色のカラーフィルタ用の顔料
分散液を用い、顔料分散法によって、幅10μmのスト
ライプ状の赤色、緑色および青色からなるカラーフィル
タを作製した。このカラーフィルタ全体のコントラスト
は、350であった。しかも、このカラーフィルタは、
実施例4で作製したカラーフィルタに比べて、透明感が
明らかに劣っていた。
【0041】
【発明の効果】本発明により調製されたカラーフィルタ
用感放射線性着色組成物は、特にコントラストに優れる
とともに、表面平滑性、透明性等にも優れており、明る
く色彩の鮮明なカラーフィルタを作製することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料、分散剤および溶媒を含
    有する予備分散液に5〜100kHzの超音波による分
    散処理を施してなり、必要に応じてカラーフィルタ形成
    用の残りの成分を添加することからなるカラーフィルタ
    用感放射線性着色組成物の調製方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも顔料、分散剤および溶媒を含
    有する予備分散液に5〜100kHzの超音波による分
    散処理を施してなり、必要に応じてカラーフィルタ形成
    用の残りの成分を添加してなるカラーフィルタ用感放射
    線性着色組成物。
JP23910697A 1997-08-21 1997-08-21 カラーフィルタ用感放射線性着色組成物およびその調 製方法 Pending JPH1164627A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002179976A (ja) * 2000-12-11 2002-06-26 Fuji Photo Film Co Ltd 顔料分散組成物、それを用いた着色感光性組成物及びカラーフィルタ
JP2005240000A (ja) * 2003-06-23 2005-09-08 Nippon Shokubai Co Ltd 顔料分散組成物及び感光性樹脂組成物
JP2007103381A (ja) * 2006-12-08 2007-04-19 Seiko Epson Corp 有機el素子の製造方法、有機el素子およびインク組成物
JP2008075020A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Toda Kogyo Corp 無機粒子の分散体の製造法

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