JP3940547B2 - カラーフィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー撮像管素子、カラー液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー撮像管素子、カラー液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタは、感光性樹脂の塗膜にフォトマスクを介し放射線を照射(以下、「露光」という。)して、露光部を硬化させ、その後現像処理を行なって、塗膜の未露光部を除去して画素パターンを形成したのち、染色する方法(染色法)や、感光性樹脂に着色剤を分散あるいは溶解させた組成物を用いて、前記と同様に塗膜形成、露光および現像処理を行うフォトリソグラフィー法等の方法により製造されており、これらのカラーフィルタの着色剤には、赤、緑および青の3原色のほか、特にカラー撮像管の場合、シアン、マゼンタおよび黄の補色の組み合わせも使用されている。
また、カラー液晶表示装置には、一般に液晶を駆動させるために、酸化インジウムや酸化錫等からなる透明電極が、カラーフィルタ上に例えば蒸着あるいはスパッタリングにより形成され、さらにその上に液晶を一定方向に配向させるための配向膜が形成されており、高性能の透明電極および配向膜を得るためには、それらの形成時に、一般に200℃以上、好ましくは250℃以上の高温が必要とされている。
そして、前記方法により製造されたカラーフィルタのうち、染料を用いたカラーフィルタは、放射線に対する透明性は高いが、耐熱性が不十分であるため、透明電極および配向膜の形成を200℃未満の温度で行なわざるをえず、透明電極および配向膜の性能が充分確保できないという問題があった。また、染料を用いたカラーフィルタは耐光性も劣っており、屋外での使用には適さないという欠点があった。そこで近年では、耐熱性や耐光性等の観点から、着色剤としては、染料の代わりに顔料、特に有機顔料が用いられるようになっている。
しかしながら、カラーフィルタに使用される有機顔料等の着色剤を使用する場合、顔料の分散安定性を付与するために、通常顔料分散剤や顔料分散助剤が使用されるが、これらの物質が次第に液晶中に溶出ないしブリードして該液晶を汚染するため、液晶表示素子としての機能、特に表示性能が次第に損なわれ、信頼性の面で問題となっていた。しかも、顔料分散剤や顔料分散助剤が液晶表示素子の表示性能に及ぼす作用については十分解明されておらず、またカラーフィルタに高い信頼性を確保するための評価基準も明確でなかった。
一方、特許第2891418号明細書(特開平2−144502号公報)には、アクリル系樹脂、フタロシアニン系等の有機色素、該有機色素にスルホン酸基等の置換基を導入した誘導体からなる分散剤および溶剤を主成分とする着色組成物を用いた着色層を基板上に設けたカラーフィルタが、耐熱性、耐光性、色素分散性、光透過性が良好であることが開示されている。しかしながら該公報では、液晶表示素子の作動時の表示性能の安定性について検討されておらず、また該公報のカラーフィルタは、画素強度、画素表面の平滑性、現像性等をも含めた特性の点では未だ満足できないものである。
そこで、画素強度、画素表面の平滑性、現像性、基板との密着性、パターン形状、成膜後の機械的強度等を十分保持しつつ、特に表示不良を回避できるカラーフィルタの開発が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、特に、表示パネルとしたときに表示不良が発生することがなく、しかも画素強度、画素表面の平滑性、現像性、基板との密着性、パターン形状、成膜後の機械的強度等にも優れたカラーフィルタを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、
(イ-1)赤色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-1)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)から形成された赤色画素、
(イ-2)緑色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-2)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)から形成された緑色画素、並びに
(イ-3)青色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-3)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)から形成された青色画素
を備えたカラーフィルタであって、成分(イ-1)中の赤色顔料が、場合によりC.I.ピグメントイエロー139と混合された、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド224およびC.I.ピグメントレッド254の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ-2)中の緑色顔料が、場合によりC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138およびC.I.ピグメントイエロー150の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントグリーン7およびC.I.ピグメントグリーン36の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ-3)中の青色顔料が、場合によりC.I.ピグメントバイオレット17およびC.I.ピグメントバイオレット23の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)および/またはカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)がさらにスルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤を含有することを特徴とするカラーフィルタ、
からなる。
【0006】
以下、本発明を詳細に説明する。
(イ -1) 〜(イ -3) )着色剤
【0007】
カラーフィルタには高精細な発色と耐熱性が求められることから、本発明における着色剤としては、発色性が高く、かつ耐熱性の高い着色剤、特に耐熱分解性の高い着色剤が好ましく、特に好ましくは有機顔料が用いられる。
【0008】
前記有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行) においてピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー20、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー31、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー60、C.I.ピグメントイエロー61、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー71、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー100、C.I.ピグメントイエロー101、C.I.ピグメントイエロー104、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー108、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー116、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー119、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー175、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー190;
【0009】
C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73;
C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット38;
【0010】
C.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド4、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド10、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド14、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド18、C.I.ピグメントレッド19、C.I.ピグメントレッド21、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド30、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド37、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド40、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド42、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド50:1、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド57:2、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド90:1、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド101、
C.I.ピグメントレッド102、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド105、C.I.ピグメントレッド106、C.I.ピグメントレッド108、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド113、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド151、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド172、C.I.ピグメントレッド174、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド188、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド193、C.I.ピグメントレッド194、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド243、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド265;
【0011】
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー60;
C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36;
C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25;
C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7。
これらの有機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記有機顔料は、例えば、硫酸再結晶法、溶剤洗浄法や、これらの組み合わせ等により精製して使用することができる。
【0012】
また、無機顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等を挙げることができる。
これらの無機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、前記各顔料は、所望により、その粒子表面をポリマーで改質して使用することができる。顔料の粒子表面を改質するポリマーとしては、例えば、特開平8−259876号公報等に記載されたポリマーや、市販の各種の顔料分散用のポリマーまたはオリゴマー等を挙げることができる。
また、本発明においては、前記各顔料と共に、染料あるいは天然色素の1種以上を併用することもできる。
【0013】
本発明において、緑色顔料を含む着色剤は、場合によりC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138およびC.I.ピグメントイエロー150の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントグリーン7およびC.I.ピグメントグリーン36の群から選ばれる少なくとも1種を含むものであり、青色顔料を含む着色剤は、場合によりC.I.ピグメントバイオレット17およびC.I.ピグメントバイオレット23の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントブルー15:6を含むものである。 また、赤色顔料を含む着色剤は、場合によりC.I.ピグメントイエロー139と混合された、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド224およびC.I.ピグメントレッド254の群から選ばれる少なくとも1種を含むものである
【0014】
緑色顔料を含む着色剤、青色顔料を含む着色剤および赤色顔料を含む着色剤中の有機顔料の含有率は、各着色剤の色調、得られるカラーフィルタの用途等に応じて変わるが、それぞれ、通常、10〜100重量%、好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは30〜100重量%、特に好ましくは50〜100重量%である。
【0015】
本発明において、緑色顔料を含む着色剤、青色顔料を含む着色剤および赤色顔料を含む着色剤中の顔料成分は、それぞれ顔料分散剤により分散されている。
前記顔料分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。
前記界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等を挙げることができ、また商品名では、例えば、KP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄社化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、EFKA(エフカーケミカルズビーフィ(EFKA)社製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)、Disperbyk 、BYK (以上、ビックケミー社製)、Solsperse(ゼネカ社製)等を挙げることができる。
【0016】
本発明における顔料分散剤の使用量は、各着色剤中の顔料成分100重量部に対して、通常、1〜50重量部、好ましくは3〜30重量部である。この場合、顔料分散剤の使用量が1重量部未満では、顔料の分散性が低下する傾向があり、一方50重量部を超えると、カラーフィルタ製造時の現像処理工程において、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向がある。
【0017】
本発明において、カラーフィルタ用感放射線性組成物(G)および/またはカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)は、着色剤中の緑色顔料および/または青色顔料、さらに、スルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤(以下、「銅フタロシアニン系顔料分散助剤」という。)により分散されている。
銅フタロシアニン系顔料分散助剤は、緑色顔料を含む着色剤あるいは青色顔料を含む着色剤を用いたカラーフィルタ用感放射線性組成物において、前記顔料分散剤と協働して、各着色剤中の顔料成分の良好な分散性を確保し、それにより表示パネルとしたときに焼き付き等の表示不良が発生することがないカラーフィルタ用感放射線性組成物をもたらす成分である。
銅フタロシアニン系顔料分散助剤としては、例えば、下記式(1)で表される化合物を挙げることができる。
【0018】
【化1】
Figure 0003940547
〔式(1)において、各nは相互に独立に0〜4の整数で、かつ分子中に少なくとも1個のスルホン酸基を有する。〕
【0019】
また、銅フタロシアニン系顔料分散助剤の市販品には、例えばSolsperse 12000(ゼネカ社製)等があり、これを使用することができる。
【0020】
緑色顔料を含む着色剤あるいは青色顔料を含む着色剤を用いたカラーフィルタ用感放射線性組成物において、銅フタロシアニン系顔料分散助剤の使用量は、各着色剤中の全顔料成分100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。この場合、銅フタロシアニン系顔料分散助剤の使用量が0.01重量部未満では、顔料成分の分散性が低下する傾向があり、一方10重量部を超えると、形成した画素の色純度が不十分となるおそれがある。
また、赤色顔料を含む着色剤を用いたカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)においても、該赤色顔料を、さらに、銅フタロシアニン系顔料分散助剤により分散剤させることができ、この場合の銅フタロシアニン系顔料分散助剤の使用量は、着色剤中の全顔料成分100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0021】
緑色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物、あるいは青色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物であって、各顔料成分が銅フタロシアニン系顔料分散助剤により分散されていないカラーフィルタ用感放射線性組成物は、これらのカラーフィルタ用感放射線性組成物のうち何れか一方の顔料成分が銅フタロシアニン系顔料分散助剤により分散されている限りでは、各色の顔料を含む着色剤を用いたカラーフィルタ用感放射線性組成物から形成された赤色画素、緑色画素および青色画素を備えたカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタをなすものである。
【0022】
また、赤色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)であって、該赤色顔料が銅フタロシアニン系顔料分散助剤により分散されていないカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)から形成された赤色画素、緑色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)から形成された緑色画素および青色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)から形成された青色画素を備えたカラーフィルタであって、該緑色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)および/または該青色顔料を含む着色剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)がさらに銅フタロシアニン系顔料分散助剤を含有するカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタをなすものである。
【0023】
(ロ)アルカリ可溶性樹脂
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、(イ)着色剤に対してバインダーとして作用し、かつカラーフィルタ製造時の現像処理工程において用いられるアルカリ現像液に可溶性である限り、適宜のポリマーを使用することができる。このようなアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を含有する樹脂を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂のうち、カルボキシル基含有アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー(以下、単に「カルボキシル基含有不飽和モノマー」という。)の(共)重合体を挙げることができ、
前記カルボキシル基含有不飽和モノマーの(共)重合体としては、特にカルボキシル基含有不飽和モノマーと他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(以下、単に「他の不飽和モノマー」という。)とからなるモノマー混合物の共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体(I)」という。)が好ましい。
【0024】
前記カルボキシル基含有不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸(無水物)類;3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)類;こはく酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、フタル酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、フタル酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)等の非重合性ジカルボン酸のモノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)エステル類や、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート等を挙げることができる。
これらのカルボキシル基含有不飽和モノマーのうち、こはく酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)およびフタル酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)は、それぞれM−5300およびM−5400の商品名(東亜合成(株)製)で市販されている。
前記カルボキシル基含有不飽和モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0025】
また、他の不飽和モノマーとしては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエーテル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等の芳香族ビニル化合物;
インデン、1−メチルインデン等のインデン類;
【0026】
メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカン−8−イルアクリレート、トリシクロ[ 5.2.1.02,6 ] デカン−8−イルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;
【0027】
2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート、3−ジメチルアミノプロピルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
【0028】
アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド等の不飽和イミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;
ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルアクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類
等を挙げることができる。
これらの他の不飽和モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0029】
カルボキシル基含有共重合体(I)としては、(a)アクリル酸および/またはメタクリル酸を必須とし、場合により、こはく酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)、こはく酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレートおよびω−カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートの群から選ばれる少なくとも1種をさらに含有するカルボキシル基含有不飽和モノマーと、(b)スチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマーおよびポリメチルメタクリレートマクロモノマーの群から選ばれる少なくとも1種の他の不飽和モノマーとの共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体(II)」という。)が好ましい。
【0030】
カルボキシル基含有共重合体(II) の具体例としては、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/スチレン/メチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/メチル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
【0031】
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート/スチレン/アリル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体
等を挙げることができる。
【0032】
これらのカルボキシル基含有共重合体(II)のうち、特に、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/グリセロールモノメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体等が好ましい。
【0033】
カルボキシル基含有共重合体(I)におけるカルボキシル基含有不飽和モノマーの共重合割合は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。この場合、カルボキシル基含有不飽和モノマーの共重合割合が5重量%未満では、得られる感放射線性組成物のアルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向があり、一方50重量%を超えると、アルカリ現像液による現像時に、形成された画素の基板からの脱落や画素表面の膜荒れを来たしやすくなる傾向がある。
カルボキシル基含有不飽和モノマーを前記特定の共重合割合で含有するカルボキシル基含有共重合体(I)は、アルカリ現像液に対して優れた溶解性を有するものであり、当該共重合体をバインダーとして用いた感放射線性組成物は、アルカリ現像液による現像後に未溶解物が残存することが極めて少なく、基板上の画素を形成する部分以外の領域における地汚れ、膜残り等が発生し難く、しかも該組成物から得られる画素は、アルカリ現像液に過剰に溶解することがなく、基板に対して、優れた密着性を有し、基板から脱落するおそれもないものとなる。
カルボキシル基含有共重合体(I)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC;溶出溶媒テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは3,000〜300,000、さらに好ましくは5,000〜100,000である。
【0034】
また、遊離カルボキシル基を有するポリエステル樹脂を、アルカリ可溶性樹脂として使用することもできる。
このようなポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸が好ましい。
前記ポリ乳酸のMwは、通常、3,000〜300,000、好ましくは5,000〜100,000である。
また、フェノール性水酸基含有アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、フェノール性水酸基含有芳香族ビニル化合物の(共)重合体、フェノールノボラック樹脂等を挙げることができる。
前記フェノール性水酸基含有芳香族ビニル化合物としては、例えば、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等を挙げることができる。
これらのフェノール性水酸基含有芳香族ビニル化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記フェノール性水酸基含有ビニル芳香族化合物は、場合により1種以上の他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー、例えば前記他の不飽和モノマーと共重合させることができる。
【0035】
また、前記フェノールノボラック樹脂に使用されるフェノール類としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、 2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ、またアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド等を挙げることができる。
これらのフェノール類およびアルデヒド類は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
フェノール性水酸基含有芳香族ビニル化合物の(共)重合体のMwは、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは3,000〜100,000である。
また、フェノールノボラック樹脂のMwは、好ましくは1,000〜150,000、さらに好ましくは1,500〜80,000である。
【0036】
本発明において、アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の使用量は、(イ)顔料を含む着色剤100重量部に対して、通常、10〜1,000重量部、好ましくは20〜500重量部である。この場合、アルカリ可溶性樹脂の使用量が10重量部未満では、例えば、アルカリ現像性が低下したり、画素が形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りが発生するおそれがあり、一方1,000重量部を超えると、相対的に着色剤濃度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成することが困難となる場合がある。
【0037】
(ハ)四官能以上の多官能性モノマー
本発明における四官能以上の多官能性モノマー(以下、「(ハ)多官能性モノマー」という。)は、重合可能なエチレン性不飽和結合を4個以上有するモノマーからなる。
このような(ハ)多官能性モノマーとしては、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の4価以上の多価アルコールの四官能以上のポリアクリレートまたはポリメタクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等の四官能以上のオリゴアクリレートまたはオリゴメタクリレート類等を挙げることができる。
【0038】
好ましい(ハ)多官能性モノマーの具体例としては、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、
等を挙げることができる。
【0039】
これらの(ハ)多官能性モノマーのうち、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
本発明においては、(ハ)多官能性モノマーを使用することにより、画素強度が極めて高く、画素表面の平滑性に優れ、かつ画素が形成される部分以外の領域での地汚れ、膜残り等を発生し難いカラーフィルタ用感放射線性組成物を得ることができる。
本発明において、(ハ)多官能性モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0040】
本発明においては、(ハ)多官能性モノマーと共に、重合可能なエチレン性不飽和結合を2〜3個有する多官能性モノマー(以下、「他の多官能性モノマー」という。)および/または重合可能なエチレン性不飽和結合を1個有する単官能性モノマーを併用することができる。
他の多官能性モノマーとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジアクリレートまたはジメタクリレート類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールの三官能以下のポリアクリレートまたはポリメタクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物;ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等の三官能以下のオリゴアクリレートまたはオリゴメタクリレート類;両末端ヒドロキシポリ−1,3−ブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトン等の両末端ヒドロキシル化重合体のジアクリレートまたはジメタクリレート類のほか、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)フォスフェート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)フォスフェート等を挙げることができる。
【0041】
これらの他の多官能性モノマーのうち、3価アルコールの三官能以下のポリアクリレートまたはポリメタクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、こはく酸変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、こはく酸変性ペンタエリスリトールトリメタクリレート等が好ましい。
前記他の多官能性モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0042】
また、前記単官能性モノマーとしては、例えば、前記カルボキシル基含有共重合体(I)について例示したカルボキシル基含有不飽和モノマーや他の不飽和モノマー等を挙げることができる。
これらの単官能性モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0043】
本発明における(ハ)多官能性モノマー、他の多官能性モノマーおよび単官能性モノマーの合計使用量は、(B)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、5〜500重量部、好ましくは20〜300重量部である。この場合、多官能性モノマーの使用量が5重量部未満では、画素強度あるいは画素表面の平滑性が不十分となる傾向があり、一方500重量部を超えると、例えば、アルカリ現像性が低下したり、画素が形成される部分以外の領域での地汚れや膜残りが発生しやすくなる傾向がある。
また、(ハ)多官能性モノマーと他の多官能性モノマーとの合計に対する他の多官能性モノマーの使用割合は、通常、80重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
また、単官能性モノマーの使用割合は、(ハ)多官能性モノマー、他の多官能性モノマーおよび単官能性モノマーの合計に対して、通常、40重量%以下、好ましくは20重量%以下である。
【0044】
(ニ)光重合開始剤
本発明における光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の露光により、前記(ハ)多官能性モノマーおよび場合により使用される単官能性モノマーの重合を開始しうる活性種を発生することができる化合物からなる。
このような光重合開始剤としては、下記式(2)、式(3)または式(4)で表される主要骨格を少なくとも1種有するビイミダゾール系化合物、ベンゾイン系化合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物、トリアジン系化合物等を挙げることができる。
【0045】
【化2】
Figure 0003940547
【0046】
前記ビイミダゾール系化合物の具体例としては、
2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(2,4,6−トリブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール
等を挙げることができる。
これらのビイミダゾール系化合物は、溶剤に対する溶解性に優れ、未溶解物、析出物等の異物を生じることがなく、しかも感度が高く、少ないエネルギー量の露光により硬化反応を十分進行させるとともに、コントラストが高く、未露光部で硬化反応が生じることがないため、露光後の塗膜は、アルカリ現像液に対して不溶性の硬化部分と、アルカリ現像液に対して高い溶解性を有する未硬化部分とに明確に区分され、パターンの欠落、欠損やアンダーカットのない優れたカラーフィルタを形成することができる。
【0047】
また、前記ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、メチル−2−ベンゾイルベンゾエート等を挙げることができる。
前記アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−i−プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノ−1−プロパン−1−オン、1−(4−モルフォリノフェニル)−2−ベンジル−2−ジメチルアミノブタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−アジドアセトフェノン、4−アジドベンザルアセトフェノン等を挙げることができる。
前記ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
【0048】
前記α−ジケトン系化合物としては、例えば、ジアセチル、ジベンゾイル、メチルベンゾイルホルメート等を挙げることができる。
前記多核キノン系化合物としては、例えば、アントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン等を挙げることができる。
前記キサントン系化合物としては、例えば、キサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等を挙げることができる。
前記ジアゾ系化合物としては、例えば、4−ジアゾジフェニルアミン、4−ジアゾ−4’−メトキシジフェニルアミン、4−ジアゾ−3−メトキシジフェニルアミン等を挙げることができる。
前記トリアジン系化合物としては、例えば、2−(2−フリルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−ブロモ−4−メチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−チオフェニルエチリデン)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等を挙げることができる。
さらに、前記以外の光重合開始剤として、4−アジドベンズアルデヒド、アジドピレン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、N−フェニルチオアクリドン、トリフェニルピリリウムパークロレート等を使用することもできる。
【0049】
本発明において、光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における光重合開始剤の使用量は、(ハ)多官能性モノマーと場合により使用される単官能性モノマーとの合計100重量部に対して、通常、0.01〜200重量部、好ましくは1〜120重量部、さらに好ましくは1〜50重量部である。この場合、光重合開始剤の使用量が0.01重量部未満では、露光による硬化が不十分となり、画素パターンに欠落、欠損やアンダーカットを生じるおそれがあり、一方200重量部を超えると、形成された画素が現像時に基板から脱落しやすく、また画素が形成される部分以外の領域で地汚れ、膜残り等を生じやすくなる。
【0050】
さらに、本発明においては、前記光重合開始剤と共に、増感剤、硬化促進剤、高分子光架橋・増感剤等を1種以上併用することもできる。
前記増感剤としては、例えば、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記硬化促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−4,6−ジメチルアミノピリジン等の連鎖移動剤を挙げることができる。
これらの硬化促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記高分子光架橋・増感剤は、露光により架橋剤および/または増感剤として作用しうる少なくとも1種の官能基を主鎖および/または側鎖中に有する高分子化合物であり、その例としては、4−アジドベンズアルデヒドとポリビニルアルコールとの縮合物、4−アジドベンズアルデヒドとフェノールノボラック樹脂との縮合物、けい皮酸4−アクリロイルフェニルの(共)重合体、1,4−ポリブタジエン、1,2−ポリブタジエン等を挙げることができる。
これらの高分子光架橋・増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における増感剤、硬化促進剤および高分子光架橋・増感剤の合計使用量は、光重合開始剤100重量部に対して、通常、300重量部以下、好ましくは5〜200重量部、さらに好ましくは10〜100重量部である。
【0051】
(ホ)溶剤
本発明における溶剤としては、前記(イ)〜(ニ)成分や、所望により配合される添加剤成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
このような溶剤としては、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のグリコールエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
【0052】
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類
等を挙げることができる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0053】
さらに、前記溶剤とともに、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を併用することもできる。
これらの高沸点溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0054】
前記溶剤のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましく、また高沸点溶剤としてはγ−ブチロラクトン等が好ましい。
溶剤の使用量は、(ロ)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常、100〜10,000重量部、好ましくは500〜5,000重量部である。
【0055】
添加剤
さらに、本発明における各カラーフィルタ用感放射線性組成物には、場合により、種々の添加剤を配合することもできる。
前記添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリ(フロロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤等を挙げることができる。
【0056】
本発明において、銅フタロシアニン系顔料分散助剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物を調製する際の、着色剤と、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤との混合は、各成分を適宜の順に添加して実施することができるが、予め、着色剤、顔料分散剤および溶剤を、使用される銅フタロシアニン系顔料分散助剤と混合し、例えばサンドミルにて分散化処理を行って、各色の顔料分散ペーストを調製しておき、これらを前記成分(ロ)〜(ホ)と混合することが好ましい。
【0057】
カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタは、
(イ-1)赤色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-1)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)から形成された赤色画素、
(イ-2)緑色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-1)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)から形成された緑色画素、並びに
(イ-3)青色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-1)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)から形成された青色画素
を備えたカラーフィルタであって、成分(イ -1 )中の赤色顔料が、場合により C.I. ピグメントイエロー139と混合された、 C.I. ピグメントレッド177、 C.I. ピグメントレッド224および C.I. ピグメントレッド254の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ -2 )中の緑色顔料が、場合により C.I. ピグメントイエロー83、 C.I. ピグメントイエロー138および C.I. ピグメントイエロー150の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、 C.I. ピグメントグリーン7および C.I. ピグメントグリーン36の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ -3 )中の青色顔料が、場合により C.I. ピグメントバイオレット17および C.I. ピグメントバイオレット23の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、 C.I. ピグメントブルー15:6を含み、かつカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)および/またはカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)がさらに銅フタロシアニン系顔料分散助剤を含有するカラーフィルタ、
からなる。
【0059】
【発明の実施の形態】
本発明における各カラーフィルタ用感放射線性組成物は、前記成分(イ-1 )、(イ -2 )または(イ -3 )および前記成分(ロ)〜(ホ)を含有し、成分(イ -2 )および/または(イ -3 中の顔料成分が顔料分散剤および銅フタロシアニン系顔料分散助剤により分散されているが、好ましいカラーフィルタ用感放射線性組成物をより具体的に示すと、下記(i)〜(ii)のとおりである。
【0060】
(i) 成分(ロ)が、カルボキシル基含有共重合体(I)、さらに好ましくはカルボキシル基含有共重合体(II)、特に好ましくはメタクリル酸/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー共重合体、メタクリル酸/スチレン/ベンジルメタクリレート/グリセロールモノメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体、メタクリル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイロキシエチル)/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体およびメタクリル酸/こはく酸モノ(2−アクリロイルオキシエチル)/スチレン/ベンジルメタクリレート/N−フェニルマレイミド共重合体の群から選ばれる少なくとも1種であるカラーフィルタ用感放射線性組成物。
【0061】
(ii) 成分(ハ)が、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、こはく酸変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびこはく酸変性ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートの群、特に好ましくはペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの群から選ばれる少なくとも1種である前記(i)のカラーフィルタ用感放射線性組成物。
【0063】
また、本発明の好ましいカラーフィルタは、
iii) 成分(ロ)が前記(i)に記載の共重合体であり、成分(ハ)が前記(ii)に記載の四官能以上の多官能性モノマーであるカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)から形成された赤色画素、成分(ロ)が前記(i)に記載の共重合体であり、成分(ハ)が前記( ii )に記載の四官能以上の多官能性モノマーであるカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)から形成された緑色画素、並びに成分(ロ)が前記(i)に記載の共重合体であり、成分(ハ)が前記( ii )に記載の四官能以上の多官能性モノマーであるカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)から形成された色画素を備えたカラーフィルタ、からなる。
【0065】
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
ここで、部は重量基準である。
【実施例】
実施例および比較例
〈顔料分散ペーストの調製〉
下記に示す顔料、顔料分散剤、銅フタロシアニン系顔料分散助剤および溶剤を調合し、サンドミルにて分散化処理を行って、本発明におけるカラーフィルタ用着色感放射線性組成物に使用される赤色、緑色および青色の各顔料分散ペーストを調製した。
【0066】
赤色顔料分散ペースト
・顔料(部)
C.I.ピグメントレッド254 (10)
C.I.ピグメントイエロー139 ( 2)
・顔料分散剤(部)
BYK-170 ( 4)
・溶剤(部)
3−エトキシプロピオン酸エチル (60)
【0067】
緑色顔料分散ペースト
・顔料(部)
C.I.ピグメントグリーン36 (10)
C.I.ピグメントイエロー150 ( 2)
・顔料分散剤(部)
BYK-170 ( 4)
銅フタロシアニン系顔料分散助剤(部)
Solsperse 12000 ( 1)
・溶剤(部)
3−エトキシプロピオン酸エチル (60)
【0068】
青色顔料分散ペースト
・顔料(部)
C.I.ピグメントブルー15:6 (10)
・顔料分散剤(部)
BYK-170 ( 4)
銅フタロシアニン系顔料分散助剤(部)
Solsperse 12000 ( 1)
・溶剤(部)
3−エトキシプロピオン酸エチル (60)
【0069】
また、顔料分散助剤として、Solsperse 12000 に代えて、アルキルアミン塩基を有する銅フタロシアニン誘導体であるSolsperse 5000(ゼネカ社製)を同量用いた以外は、前記と同様にして、比較用の赤色、緑色および青色の各顔料ペーストを調製した。
【0070】
〈樹脂組成物の調製〉
前記顔料分散ペーストとは別に、下記の成分を混合して、着色剤を含有しない樹脂組成物を調製した。
(ロ)アルカリ可溶性樹脂
・ メタクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体(共重合重量比=15/15/70)、Mw=28,000) 60部
(ハ)多官能モノマー
・ ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60部
(ニ)光重合開始剤
・ 1−(4−モルフォリノフェニル)−2−ベンジル−2−ジメチルアミノブタン−1−オン 30部
(ホ)溶剤
・ 3−エトキシプロピオン酸エチル 800部
・ シクロヘキサノン 200部
【0071】
〈画素用感放射線性組成物の調製〉
次いで、前記で得た緑色の各顔料分散ペースト100部と前記樹脂組成物100部とを、ウエーブローターにて2時間混合したのち、孔径0.5μmのフィルターでろ過して、本発明における緑色画素用感放射線性組成物および比較用の緑色画素用感放射線性組成物を調製した。
【0072】
〈画素アレイの作製〉
次いで、表面にナトリウムイオンの溶出を防止するシリカ(SiO2) 膜が形成されたソーダガラス製透明基板の表面上に、画素パターンを形成する部分を区画するように遮光層を設けたのち、スピンコーターを用いて、前記緑色画素用感放射線性組成物をそれぞれ塗布し、90℃で2分間プリベークを行なって、膜厚2.0μmの塗膜を形成した。
その後、基板を冷却し、塗膜に、高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して、波長365nm、405nmおよび436nmの光を含む1,000J/m2 の紫外線を露光したのち、基板を25℃の0.1重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中に1分間浸漬して、現像処理を行った。その後、超純水で洗浄し、風乾したのち、さらに180℃で30分間ポストベークを行なって、基板上に、各辺20μm×20μmの大きさの緑色の画素パターンを形成した。
さらに、前記緑色の画素パターンを形成した各基板上に、本発明における赤色および青色の顔料分散ペーストあるいは比較用の赤色および青色の顔料分散ペーストを用いた以外は、前記と同様にして、各辺20μm×20μmの大きさの赤色および青色の画素パターンを形成して、本発明における緑色、赤色および青色3色の画素アレイを有する基板、並びに比較用の緑色、赤色および青色3色の画素アレイを有する基板を得た。
【0073】
〈評価〉
次いで、本発明における3色の画素アレイを有する基板および比較用の3色の画素アレイを有する基板について、下記の要領で評価を行った。
液晶
フルオロビフェニルの誘導体からなるネマティック型液晶(商品名ZLI−5081、メルクジャパン(株)製)を用いた。
【0074】
液晶表示素子の作製
(1) ガラス基板の片面に、パターニングされた1cm2 のITO(錫をドープした 酸化インジウム)膜を形成したのち、該ITO膜上に、スピンナーを用いて、市 販のアクティブマトリックス用液晶配向剤を塗布し、180℃で1時間乾燥して 、膜厚600Åの塗膜を形成した。
(2) 本発明における画素アレイを有する基板上に、パターニングされた1cm2 の ITO膜を形成したのち、該ITO膜上に、(1)と同様にして、液晶配向剤の 塗膜を形成した。
(3) 比較用の画素アレイを有する基板上に、パターニングされた1cm2 のITO 膜を形成したのち、該ITO膜上に、(1)と同様にして、液晶配向剤の塗膜を 形成した。
(4) ガラス基板の片面にITO膜(連続膜)を形成したのち、該ITO膜上に、 1)と同様にして、液晶配向剤の塗膜を形成した。
(5) 次いで、(1)(4)で得た各基板上の塗膜の表面に、レーヨン製布を巻き 付けたロールを備えたラビングマシーンによりラビング処理を行なって、液晶配 向膜を形成した。その際のラビング条件は、ロール回転数400rpm、ステー ジの移動速度3cm/秒、毛足の押し込み長さ0.4mmであった。
(6) 次いで、液晶配向膜が形成された基板のうち、(1)(2)または(3)で 得た各基板を(4)で得た基板と組み合わせて2枚一組とし、各組毎に、2枚の 基板の外縁部に、直径5.5μmのシリカゲル柱状スペーサーを含有するエポキ シ樹脂系接着剤をスクリーン印刷により塗布したのち、各液晶配向膜のラビング 方向が90度に交差するように、2枚の基板を間隙を開けて対向配置し、各基板 の外縁部同士が当接するように圧着して、接着剤を硬化させた。
(7) 次いで、各組毎に、2枚の基板の内表面と接着剤の硬化層とにより区画された セルギャップ内に、ネマティック型液晶「ZLI−5081」を注入充填したの ち、注入孔を封止して液晶セルを作製した。その後、液晶セルの外表面に偏光板 を、その偏光方向が各基板上の液晶配向膜のラビング方向と一致するように貼り 合わせて、液晶表示素子を作製した。
【0075】
焼き付きの評価方法
(1) 液晶表示素子に、ファンクションジェネレーター WAVE FACTRY(NF ELECTRONI C INSTRUMENT社製)を接続して、AC3VおよびDC1Vの矩形波電圧を印加し 、その状態で液晶表示素子を70℃で1時間加熱した。
(2) 加熱後の液晶表示素子を、矩形波電圧を切って5分間放冷したのち、前記ファ ンクションジェネレーターにより、30Hzおよび中間調電圧の矩形波電圧を印 加した。
(3) LCD EVALUATION SYSTEM(Photal社製) を用いて、液晶表示素子の表示に関する フリッカー出現パルスのデータから得られるフリッカー波形を、オシロスコープ 54600A OSCILLOSCOPE(HEWLETT PACKARD 社製)に取り込み、FFTアナライザ ー R9211C FFT SERVO ANALYZER(ADVANTEST 社製) により、フリッカー強度を測 定した。
(4) 前記ファンクションジェネレーターによりオフセット電圧を印加し、フリッカ ー波形が完全になくなる点のオフセット電圧を測定して、フリッカー消去電圧( 即ち、焼き付き除去電圧)とする。焼き付きの程度はフリッカー消去電圧が大き いほど著しくなり、フリッカー消去電圧が50mV未満であれば、焼き付きは生 じないが、50mV以上であると、焼き付きが生じる。
【0076】
評価結果
その結果、本発明における画素アレイを有する液晶表示素子は、フリッカー消去電圧が30mVであり、焼き付きを生じないことが確認された。しかも、当該液晶表示素子は、画素強度、画素表面の平滑性、現像性、基板との密着性、パターン形状、成膜後の機械的強度等にも優れていた。
一方、比較用の画素アレイを有する液晶表示素子は、フリッカー消去電圧が125mVであり、焼き付きを生じるものであった。
【0077】
【発明の効果】
本発明のカラーフィルタは、表示パネルとしたとき焼き付き等の表示不良が発生することがないのみならず、画素強度、画素表面の平滑性、現像性、基板との密着性、パターン形状、成膜後の機械的強度等にも優れており、極めて高い信頼性を有し、かつ優れた諸特性を有する。
したがって、本発明のカラーフィルタは、特にカラー撮像管素子に好適に使用されるほか、カラー液晶表示装置、カラーセンサー等にも有用である。

Claims (2)

  1. (イ-1)赤色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-1)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(R)から形成された赤色画素、
    (イ-2)緑色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-2)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)から形成された緑色画素、並びに
    (イ-3)青色顔料を含む着色剤、(ロ)アルカリ可溶性樹脂、(ハ)四官能以上の多官能性モノマー、(ニ)光重合開始剤および(ホ)溶剤を含有し、成分(イ-3)中の顔料成分が顔料分散剤により分散されてなるカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)から形成された青色画素
    を備えたカラーフィルタであって、成分(イ-1)中の赤色顔料が、場合によりC.I.ピグメントイエロー139と混合された、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド224およびC.I.ピグメントレッド254の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ-2)中の緑色顔料が、場合によりC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138およびC.I.ピグメントイエロー150の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントグリーン7およびC.I.ピグメントグリーン36の群から選ばれる少なくとも1種を含み、成分(イ-3)中の青色顔料が、場合によりC.I.ピグメントバイオレット17およびC.I.ピグメントバイオレット23の群から選ばれる少なくとも1種と混合された、C.I.ピグメントブルー15:6を含み、かつカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)および/またはカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)がさらにスルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤を含有することを特徴とするカラーフィルタ。
  2. スルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(G)およびスルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤を含有するカラーフィルタ用感放射線性組成物(B)がそれぞれ、予め、着色剤、顔料分散剤および溶剤を、スルホン酸基を有する銅フタロシアニン誘導体からなる顔料分散助剤と混合し、サンドミルにて分散化処理を行って、各色の顔料分散ペーストを調製しておき、これらを成分(ロ)〜(ホ)と混合することにより調製されたものである、請求項1に記載のカラーフィルタ。
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